JP3133855B2 - 磁気特性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

磁気特性に優れた方向性電磁鋼板の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、含けい素鋼スラブの
連続鋳造方法及びスラブ加熱方法に工夫を加えることに
より、優れた磁気特性を有する鋼板を得ることのでき
る、方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】方向性電磁鋼板は、主に変圧器や発電機
の鉄心材料として使用され、磁束密度が高く、かつ鉄損
が低いことが必要とされる。ところで近年、省エネルギ
ーに対する強い要請を反映して、方向性電磁鋼板は磁気
特性の優れることが強く望まれており、しかも長時間の
使用に耐え得る信頼性の確保が重要な課題となってい
る。
【0003】磁気特性に優れた方向性電磁鋼板を得るに
は、基本的に{110}〈001〉方位いわゆるゴス方
位に高度に集積した2次再結晶組織を得ることが必要で
ある。ゴス方位の2次再結晶粒を発達させるためには粒
界移動を適度に抑制する分散析出相いわゆるインヒビタ
ーの存在が必要であり、かようなインヒビターとしてMn
Se, MnS, AlNなどが一般的に利用されている。この場
合、熱延に先だつスラブ加熱時にMnSe, MnS などを十分
に解離固溶させた後、適切な条件で熱間圧延ついで冷却
を行うことによって微細かつ均一に分散析出させること
が非常に重要であり、かかるMnSe, MnS 等の固溶解離の
ためには高いスラブ加熱温度が必要であるとされてい
る。
【0004】ここに近年、スラブ加熱に誘導加熱法が導
入されて、高温での均一加熱が可能となっている。スラ
ブを高温加熱すればインヒビターが十分に固溶し、磁気
特性の向上が見込まれる。しかしながらその一方で、ス
ラブを高温でかつ長時間加熱保持すると、スラブ結晶組
織が極端に粗大化し、かかる不均一組織に起因して2次
再結晶不良が少なからず発生することが知られている。
とくに最近主流となっている結晶方位が高度に揃った高
磁束密度材を製造しようとする場合に、このような不均
一組織の悪影響が殊の外大きくなる。
【0005】そこでスラブ鋳造組織を微細化することに
よって、高温、長時間加熱後のスラブ組織を効果的に小
さくしようとする努力もなされている。その代表的な技
術としては、特公昭52-19169号及び特公昭57-41526号公
報等に開示の技術がある。例えば上掲特公昭52-19169号
公報で開示された技術は、鋳込み温度を凝固温度ぎりぎ
りまで近づけることにより、スラブの凝固組織の中で特
に有害とされている柱状晶の割合を下げ、等軸晶化する
方法である。また前掲特公昭57-41526号公報に開示され
てた技術は、スラブ等軸晶帯の結晶粒の95%以上を9mm
2 以下にすることによって、スラブ加熱中での粒成長を
避けようとする技術である。これらの技術は、スラブを
比較的低温で長時間加熱する場合には、それなりの効果
が認められるが、後述するように1400℃付近の高温へ急
速加熱した場合には、等軸晶部分ではインヒビターのと
け残りがしばしば観察され、かえって磁気特性劣化の原
因となっていた。
【0006】その他、結晶粒細粒化技術としては、特公
昭54-27820号公報に開示された技術もある。この技術
は、有害とされる柱状晶を有する連続鋳造スラブに適用
してとくに有効で、750 〜1200℃に加熱後、5〜50%の
圧下率で熱間圧延することにより整粒化し、しかる後さ
らに高温に再加熱してインヒビターを改めて完全固溶さ
せる方法である。このようにインヒビター溶解の加熱に
先立ち、熱間圧延で一旦スラブ組織を破壊する処理は非
常に有効とされているものの、かかる技術の適用におい
ては通常の加熱圧延工程に先だって分塊圧延ラインを通
過させる必要があり、それによるコスト増加及び生産性
阻害が著しい。しかも最近のように分塊圧延設備がない
工場では、この技術の適用は事実上不可能である。
【0007】上述のような不都合を伴うことなしに結晶
粒の粗大化を防止する方法として特開平3-172390 号公
報では、スラブの柱状晶率を75%以上にし、高温で短時
間加熱することを提案している。しかしながら、柱状晶
率を上げると中心部に濃厚偏析帯ができ、局所的なスラ
ブ融点の低下をもたらす。かかる融点の低下により、粒
界のぜい化が生じ、熱延板段階で内部に割れを生じるこ
とがあった。この内部割れは、製品にまで残り、歩留ま
りの低下をもたらす。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
の技術では、方向性電磁鋼板において良好な磁気特性を
得るために必要とされているインヒビターの完全溶解と
スラブ組織の粗大化抑制とを同時かつ完全に達成するこ
とは極めて難しく、またある程度達成できたにしても、
新たな弊害を免れ得なかった。特に誘導加熱炉等を利用
した、高温短時間加熱技術の改良について種々の検討が
続けられてきているにもかかわらず、かかるインヒビタ
ーの完全溶解とスラブ組織の粗大化抑制との両立にはつ
ながっていなかった。
【0009】この発明は、上記の要望に有利に応えるも
ので、スラブ組織及び高温加熱条件に工夫を加えること
で、安定して良好な磁気特性が得られる方向性電磁鋼板
を製造することのできる方法を提案することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、含けい素溶
鋼を連続鋳造によりスラブを得る工程と、このスラブを
加熱して熱間圧延を施す工程と、1回又は中間焼鈍をは
さむ2回の冷間圧延を施して最終板厚とする工程と、脱
炭・1次再結晶焼鈍を施す工程と、鋼板表面に焼鈍分離
剤を塗布してから、仕上焼鈍を施す工程とを順次施す、
一連の工程によって方向性電磁鋼板を製造するにあた
り、前記連続鋳造工程にて電磁攪拌を施し、得られたス
ラブの等軸晶帯域において断面積9mm2 未満の結晶粒の
割合を60〜90%の範囲にし、かつ前記熱間圧延工程に
て、スラブ加熱温度を1350〜1470℃、1220℃から該加熱
温度域までの昇熱時間を1時間以内、均熱時間を5〜40
分とすることを特徴とする連続鋳造スラブによる磁気特
性の優れた方向性電磁鋼板の製造方法である。
【0011】以下、この発明を得るに至った詳細な調査
及び実験結果について説明する。表1に示す成分になる
溶鋼を用意した。
【0012】
【表1】
【0013】この溶鋼に連続鋳造を施し、その際、電磁
攪拌の印加電流を0〜1000Aの範囲で変化させて、スラ
ブの柱状晶帯、等軸晶帯の組織状態を変えた種々のスラ
ブにし、スラブの等軸晶部及び柱状晶部から、試験片を
取り出してスラブ加熱前の組織及びインヒビターの分散
状況を調べた。その後スラブを1400℃で15分間加熱し、
加熱後のスラブの組織を調べ、スラブ加熱前の組織と対
比させて、インヒビターの固溶状況とスラブ結晶粒の成
長挙動を調べた。
【0014】その結果、同一加熱条件においては、等軸
晶粒径が小さいほうが加熱後の粒径が小さいことの他、
スラブ組織とインヒビター固溶状況との間には、密接な
関係があることが明らかになった。すなわち、インヒビ
ターの固溶に関し、柱状晶部のインヒビターは比較的容
易に固溶するのに対して、等軸晶部のインヒビターは固
溶が困難であること、但し、等軸晶粒径が大きいとイン
ヒビターは固溶し易くなることがわかった。この点につ
いてさらに調査を進めた結果、等軸晶粒径とインヒビタ
ー粒径との間に、密接な関係があり、等軸晶粒径が小さ
いほど、インヒビターの粒径が大きいことが分かった。
【0015】これらの理由を以下のように考察した。等
軸晶粒径が小さくなると、スラブ鋳造時に析出してくる
インヒビター成分が粒界上に生成する頻度が高くなって
くる。これら粒界上に析出するインヒビターは、非常に
粗大化し易い。また、数種類のインヒビター成分を含有
する場合は、粗大な複合析出物を形成する。これらの複
合析出物は、界面エネルギーが低く安定なために、スラ
ブ加熱時になかなか固溶しない。
【0016】以上の結果から、従来言われていたよう
に、磁気特性向上のために等軸晶率を上昇させ、かつ等
軸晶粒径を小さくすることは必ずしも良いとは言えな
い。等軸晶粒径が小さいとスラブ加熱中の粒成長を抑制
することは確かにできるが、その反面、インヒビターの
固溶には時間がかかるために通常の加熱ではインヒビタ
ーが未固溶となる。逆に、インヒビターを十分に固溶さ
せるために固溶時間を長時間取ると、スラブの粒成長を
来してしまう。
【0017】そこで、これらのジレンマを解消すべく発
明者らは、インヒビター粒径を小さくすることでインヒ
ビターを固溶させ易くするとともにスラブ加熱時間の短
縮化を図り、それによってスラブ粒成長を抑制すること
を考え、かかる考察に従い、以下の実験を行った。
【0018】表2に示す成分になる溶鋼を用意した。
【表2】
【0019】この溶鋼に連続鋳造を施し、その際、電磁
攪拌で交番磁界を発生させ、溶鋼過熱温度ΔTを5〜40
℃の範囲で変化させて、スラブの等軸晶帯の結晶粒径を
変えた種々のスラブにした。このスラブ端部からサンプ
ルを採取して等軸晶粒径を調べた。その後、各スラブを
通常のガス炉で1200℃まで加熱し30分間保定した後、直
ちに電磁誘導加熱炉に装入して1430℃まで50分で昇温
し、その温度で10分間均熱したのち誘導加熱炉から取り
出した。次いで粗圧延に供し50mmのシートバーとした
後、仕上タンデムミルで板厚2.5 mmの熱延板とした。そ
の後この熱延板を酸洗後、一次冷延により板厚1.8mm と
したのち、1100℃、3分間の中間焼鈍を施し、ひきつづ
ぎ二次冷延により0.27mmの最終板厚に仕上げた。その後
835 ℃、2分の脱炭焼鈍を施したのちMgO を主成分とす
る焼鈍分離剤を塗布してから、二次再結晶及び純化を目
的とする1200℃、2時間の仕上焼鈍を施して最終製品と
した。かくして得られた製品の磁気特性を調べ、加熱前
スラブの等軸晶粒径との関係で図1に示す。図1から、
スラブの等軸晶粒径が断面積で9mm2 未満になる粒の割
合を60〜90%の間にすれば、優れた磁気特性が得られる
ことが判明した。
【0020】
【作用】上述したようにスラブの等軸晶粒径が断面積で
9mm2 未満になる粒の割合を60〜90%の範囲にすること
によって良好な磁気特性が得られる理由は、先の実験と
併せて考えると、9mm2 未満の粒の割合を60%よりも小
さくすると、等軸晶の粒成長が起こり易く、また、90%
よりも大きくすると、インヒビター粒の粗大化によっ
て、インヒビターの未固溶が起こるためだと推測でき
る。なお、かかるスラブの等軸晶粒径の制御は、具体的
には、連続鋳造に際して、電磁攪拌を施したり、また電
磁攪拌と鋳込み速度の調整を組み合わせたり、さらに電
磁攪拌の印加電流を変更、溶鋼過熱温度ΔTを変更する
ことにより達成される。
【0021】この発明では、スラブの等軸晶率について
は特に規定するものではないが、柱状晶率が高くなり過
ぎると、中央偏析が強くなり過ぎるために局所的なスラ
ブ融点の低下をもらたす。これら融点の低下により、粒
界のぜい化が生じ、熱延板段階で内部に割れを生じる場
合がある。これらの内部割れは、製品にまで残り、歩留
まりの低下をもたらすため、あまり柱状晶率の高いもの
は好ましくない。
【0022】また、スラブ加熱方法は、等軸晶の粒成長
を抑制するためには、急速加熱及び高温短時間加熱が特
に有利に作用することから、スラブ加熱温度を1350〜14
70℃、1220℃から該加熱温度域までの昇熱時間を1時間
以内、均熱時間を5〜40分とする。
【0023】この発明の素材である含けい素鋼には、従
来公知の成分組成のものいずれもが適合するが、代表的
な成分組成を掲げると次のとおりである。 C:0.01〜0.10wt% Cは、熱間圧延、冷間圧延中の組織の均一微細化のみな
らず、ゴス方位結晶粒の発達に有用な成分であり、少な
くとも0.01wt%以上の添加が好ましい。しかしながら0.
10wt%を超えて含有されるとかえってゴス方位に乱れが
生じるので上限を0.10wt%程度が望ましい。 Si:2.0 〜4.5 wt% Siは、鋼板の比抵抗を高め鉄損の低減に有効に寄与する
が、4.5 wt%を上まわると冷延性が損なわれ、一方2.0
wt%に満たないと比抵抗が低下するだけでなく、2次再
結晶・純化のために行われる最終高温焼鈍中にα−γ変
態によって結晶方位のランダム化を生じ、十分な鉄損改
善効果が得られないので、Si量は2.0 〜4.5 wt%の範囲
とするのが好ましい。 Mn:0.02〜0.12wt% Mnは、熱間ぜい化を防止するため少なくとも0.02wt%程
度を含有させるのが望ましいが、あまりに多すぎると磁
気特性を劣化させるので上限は0.12wt%程度に定めるの
が好ましい。
【0024】インヒビターとしては、いわゆるMnS 、Mn
Se系とAlN 系とがある。MnS 、MnSe系の場合は、Se及び
/又はSを0.005 〜0.06wt%Se, Sはいずれも、方向性
けい素鋼板の2次再結晶を制御するインヒビターとして
不可欠な成分である。抑制力確保の観点からは少なくと
も0.005wt %の含有が必要であるが、0.06wt%を超える
とその効果が損なわれるので、その下限、上限はそれぞ
れ0.005wt %, 0.06wt%とするのが好ましい。AlN 系の
場合は、Al:0.005 〜0.10wt%、N:0.004 〜0.015 wt
%Al及びNの範囲についても、上記したMnS 、MnSe系の
場合と同様な理由により、上記の範囲に定めた。ここに
上記したMnS 、MnSe系と、AlN 系はそれぞれ併用が可能
である。インヒビターとしては上記S,Se, Alの他、C
u、Sn、Cr、Ge、Sb、Mo、Te、Bi及びPなども有効に適
合するので、それぞれ少量を併せて含有させることもで
きる。ここに上記成分の好適な添加範囲はそれぞれ、C
u、Sn、Cr:0.01〜0.15wt%、Ge、Sb、Mo、Te、Bi:0.0
05 〜0.1 wt%、P:0.01〜0.2 wt%である。これらの
各ヒンヒビター成分についても、単独使用及び複合使用
のいずれもが可能である。
【0025】含けい素鋼スラブは、加熱して熱間圧延を
施し、1回又は中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施し
て最終板厚とし、脱炭・1次再結晶焼鈍を施し、鋼板表
面に焼鈍分離剤を塗布してから、仕上焼鈍を施す。これ
らの工程については、常法に従って行えばよい。また、
通常の方向性電磁鋼板の製造方法と同様に、熱間圧延
後、冷間圧延の前には、必要に応じて熱延板焼鈍を行っ
たり、冷間圧延を温間圧延としたり、冷間圧延時にパス
間時効処理を付加したりすることができるのはいうまで
もない。
【0026】
【実施例】表3に示した3種の溶鋼を準備した。
【0027】
【表3】
【0028】これらの溶鋼を連続鋳造法により、幅1050
mm、厚み230 mmのサイズのスラブを作製した。その際、
電磁攪拌条件、鋳込み速度溶鋼過熱温度ΔT等を変更し
て等軸晶帯の粒径を種々に変化させたスラブにした。こ
のスラブを、通常のガス加熱炉で1220℃まで加熱し、30
分保定した後、直ちに電磁誘導加熱炉に装入して1420℃
まで50分で昇温し、その温度で15分間均熱した。次いで
このスラブを誘導加熱炉から取り出して粗圧延に供し40
mm厚のシートバーとし、引き続き仕上タンデムミルで3.
0 mm厚の熱延板とした。次いでこの熱延板を酸洗後、一
次冷延により板厚1.8mm としたのち、1050℃、3分間の
中間焼鈍を施し、ひきつづぎ二次冷延により0.30mmの最
終板厚に仕上げた。その後800 ℃、3分の脱炭焼鈍を施
したのちMgO を主成分とする焼鈍分離剤を塗布してか
ら、二次再結晶及び純化を目的とする1200℃、3時間の
仕上焼鈍を施して最終製品とした。
【0029】かくして得られた製品の磁気特性を調べ、
加熱前スラブの等軸晶粒径との関係で図2に示す。図2
から明らかなように、この発明に従い、スラブの等軸晶
粒径が断面積で9mm2 未満になる粒の割合を60〜90%で
ある鋼は、優れた磁気特性が得られている。
【0030】
【発明の効果】かくしてこの発明によれば、連続鋳造ス
ラブの等軸晶帯の結晶粒をコントロールし、高温加熱に
供することにより、インヒビターの十分な固溶と結晶粒
粗大化の抑制とを両立させることができ、ひいては方向
性電磁鋼板の磁気特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加熱前スラブの等軸晶帯における結晶粒径分布
が製品の磁束密度に及ぼす影響をを示すグラフである。
【図2】加熱前スラブの等軸晶帯における結晶粒径分布
が製品の磁束密度に及ぼす影響をを示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B22D 27/02 B22D 27/02 W (56)参考文献 特開 昭53−19913(JP,A) 特開 平3−17230(JP,A) 特開 平3−243244(JP,A) 特開 昭60−208416(JP,A) 特開 昭63−119949(JP,A) 特開 昭57−89433(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/00,11/115,27/02 C21D 8/12 B21B 3/02 H01F 1/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含けい素溶鋼を連続鋳造によりスラブを
    得る工程と、 このスラブを加熱して熱間圧延を施す工程と、 1回又は中間焼鈍をはさむ2回の冷間圧延を施して最終
    板厚とする工程と、 脱炭・1次再結晶焼鈍を施す工程と、 鋼板表面に焼鈍分離剤を塗布してから、仕上焼鈍を施す
    工程とを順次施す、一連の工程によって方向性電磁鋼板
    を製造するにあたり、 前記連続鋳造工程にて電磁攪拌を施し、得られたスラブ
    の等軸晶帯域において断面積9mm2 未満の結晶粒の割合
    を60〜90%の範囲にし、かつ前記熱間圧延工程にて、ス
    ラブ加熱温度を1350〜1470℃、1220℃から該加熱温度域
    までの昇熱時間を1時間以内、均熱時間を5〜40分とす
    ることを特徴とする連続鋳造スラブによる磁気特性の優
    れた方向性電磁鋼板の製造方法。
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