JP2001279213A - 無臭木質板用接着剤 - Google Patents

無臭木質板用接着剤

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JP2001279213A
JP2001279213A JP2000092259A JP2000092259A JP2001279213A JP 2001279213 A JP2001279213 A JP 2001279213A JP 2000092259 A JP2000092259 A JP 2000092259A JP 2000092259 A JP2000092259 A JP 2000092259A JP 2001279213 A JP2001279213 A JP 2001279213A
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JP
Japan
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adhesive
formaldehyde
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odorless
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JP2000092259A
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Koji Ono
幸治 小野
Souhei Funaoka
創平 舩岡
Mikio Ito
幹雄 伊藤
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Veneer Processing And Manufacture Of Plywood (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】放散ホルムアルデヒド量が少ない建材用等の無
臭木質板を提供すること。 【解決手段】ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂接着剤
が、没食子酸エステルを、ホルムアルデヒド系熱硬化性
樹脂100重量部に対して、1重量部乃至50重量部の
割合で含んでなることを特徴とする無臭木質板用接着剤
を用いて木質板を製造することにより解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建材用等の木質板
からの放散ホルムアルデヒド量が少ない無臭木質板用接
着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール
樹脂等の、ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂は、優れた
接着性や耐水性、使用方法の簡便性、低価格等の理由か
ら、木質板用の接着剤として用いられている。しかしな
がら、これらの接着剤は、接着後、微量のホルムアルデ
ヒドを遊離するため、これらの接着剤を使用した合板、
収納家具等は、後日、大気中に、接着剤に含まれるホル
ムアルデヒドを放出し、人体に対して、頭痛、吐き気、
目の刺激、皮膚障害等の健康障害を引き起こす可能性が
あることが問題視されている。このため、ホルムアルデ
ヒド放散防止対策が要望されている。
【0003】ホルムアルデヒドの放散を防止する方法と
しては、前記熱硬化性樹脂の合成において、ホルムアル
デヒドの反応モル比を下げる方法、あるいは、ホルムア
ルデヒドトラップ剤を添加する方法が、これまでに行わ
れている。しかし、前者には、反応モル比の低下に伴
い、接着剤の保存性が悪化する、後者には、接着剤の塗
布性が悪化する、等の問題点があった。また、さらに、
製板後に、化学的あるいは物理的処理を施すことによ
り、放散ホルムアルデヒド量を少なくする方法も行われ
ているものの、コスト的に不利な点があり、普及してい
ない。
【0004】このような状況の中、従来の接着剤と同等
の接着性、硬化性、保存性、および塗布性を有し、木質
板の放散ホルムアルデヒド量を低減させる接着剤が求め
られていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑み、鋭意検討の結果なされたもので、接着性、硬化
性、保存性、および塗布性のいずれにも優れ、放散ホル
ムアルデヒド量が少ない木質板が得られる、無臭木質板
用ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂接着剤を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ホルムア
ルデヒド系熱硬化性樹脂接着剤に、没食子酸エステルを
特定の割合で含有せしめることにより、上記課題を解決
できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、ホルムアルデヒド系
熱硬化性樹脂接着剤が、没食子酸エステルを、ホルムア
ルデヒド系熱硬化性樹脂100重量部に対して、1重量
部乃至50重量部の割合で含んでなることを特徴とする
無臭木質板用接着剤である。
【0008】
【発明の実施形態】以下に、本発明をより詳細に説明す
る。本発明の無臭木質板用接着剤は、合板、パーティク
ルボード、オリエンティッド・ストランド・ボード(O
SB)、ウエファーボード、ミディアム・デンシティー
・ファイバーボード(MDF)等に使用できる。これら
の中で、例えば合板は、木質材の芯板に、本発明の接着
剤を塗布して、木質材同士を貼り合わせて、その形態に
応じた公知の装置および方法により成型して得られる。
【0009】本発明に用いる没食子酸エステルの没食子
酸とは、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸のことで
ある。没食子酸エステルとしては、没食子酸メチル、没
食子酸エチル、没食子酸n−プロピル、没食子酸イソペ
ンチル、没食子酸ラウリル、加水分解型タンニン等が挙
げられ、これらのうち、没食子酸メチル、没食子酸エチ
ル、没食子酸n−プロピル、および加水分解型タンニン
が好ましい。
【0010】加水分解型タンニンは、タンニンの一種で
あり、植物に含まれる多価フェノール成分で、複数のヒ
ドロキシル基を有するベンゼン環を分子内に持つ。タン
ニンには、この加水分解型タンニンの他に、縮合型タン
ニンがある。
【0011】加水分解型タンニンは、多価フェノール
が、糖または環状ポリアルコールと、エステル結合した
構造を持ち、酸またはアルカリによって、このエステル
結合が切断されやすいので、加水分解型と呼ばれる。具
体的には、ガロタンニンおよびエラジタンニンの2種類
がある。ガロタンニンは、分子内多価フェノールとして
ガロイル基を持ち、五倍子、没食子等の虫えい、およ
び、チェストナット、タラ等の樹皮から抽出される加水
分解型タンニンである。特に、五倍子または没食子から
抽出されたものは、一般にタンニン酸と呼ばれる。エラ
ジタンニンは、分子内多価フェノールとしてヘキサヒド
ロキシジフェニル基を持ち、ゲンノショウコ等から抽出
される加水分解型タンニンである。本発明に用いる加水
分解型タンニンとしては、ガロタンニンがより好まし
い。
【0012】本発明に用いるホルムアルデヒド系熱硬化
性樹脂としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ユリア・
メラミン樹脂等のアミン系樹脂、フェノール樹脂等を挙
げることができる。
【0013】本発明の木質板用接着剤において、ホルム
アルデヒド系熱硬化性樹脂と没食子酸エステルとの配合
割合は、ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂100重量部
に対して、没食子酸エステルが1重量部乃至50重量部
である。1重量部より少ない場合には、放散ホルムアル
デヒド量低減効果を得ることができない。一方、50重
量部より多い場合には、放散ホルムアルデヒド量が低下
するものの、接着剤の粘度が上昇し塗布性が悪化し、好
ましくない。
【0014】なお、本発明の木質板用接着剤には、上記
二成分の他に、ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂の硬化
剤と、従来の木質板用接着剤に一般的に用いられている
増量剤や充填剤等を配合できる。硬化剤としては、アミ
ン系樹脂に対して、塩化アンモニウムなどのアンモニウ
ム塩、パラトルエンスルホン酸、酢酸、塩酸等、フェノ
ール樹脂に対して、ヘキサメチレンテトラミン等の公知
のものを挙げることができる。また、増量剤や充填剤と
しては、小麦粉、米粉、大豆粉、コーンスターチ等の穀
類粉末を挙げることができる。これらの成分は、適宜配
合される。前記各成分を用いて、公知の方法により、本
発明の木質板用接着剤が得られる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を、実施例により、さらに具体
的に説明する。本発明は、何らこれらに限定されない。
【0016】[実施例1]ユリア・メラミン樹脂(住友
ベークライト株式会社製MA−216K、JAS規格F
−2合格)100重量部、小麦粉(赤花)16重量部、
水9重量部、塩化アンモニウム1重量部に、没食子酸メ
チル(関東化学株式会社製)を10重量部添加し、混合
して木質板用接着剤を得た。得られた接着剤を、厚み
1.3mmの単板(南洋材、ラワン)に、塗布量330
g/m2で塗布して、熱圧条件120℃、圧力0.98
MPa(10kg/cm2)で、78秒間成型して、3
層合板を作成した。
【0017】[実施例2−4]実施例1に用いた没食子
酸メチルの表1に示した量を添加した以外は、実施例1
と同様にして、3層合板を作成した。
【0018】[比較例1]実施例1において、没食子酸
メチルを配合しなかったこと以外は、実施例1と同様に
して、3層合板を作成した。
【0019】[比較例2]実施例1において、没食子酸
メチル10重量部を60重量部に代えたこと以外は、実
施例1と同様にして、3層合板を作成した。
【0020】[実施例5−8]実施例1に用いた没食子
酸メチル10重量部の代わりに、没食子酸エチル(関東
化学株式会社製)の表1に示した量を添加した以外は、
実施例1と同様にして、3層合板を作成した。
【0021】[比較例3]実施例5において、没食子酸
エチル10重量部を60重量部に代えたこと以外は、実
施例5と同様にして、3層合板を作成した。
【0022】[実施例9−12]実施例1に用いた没食
子酸メチル10重量部の代わりに、没食子酸n−プロピ
ル(富士化学工業株式会社製)の表1に示した量を添加
した以外は、実施例1と同様にして、3層合板を作成し
た。
【0023】[比較例4]実施例9において、没食子酸
n−プロピル10重量部を60重量部に代えたこと以外
は、実施例9と同様にして、3層合板を作成した。
【0024】[実施例13−16]実施例1に用いた没
食子酸メチル10重量部の代わりに、タンニン酸(大日
本製薬株式会社製)の表1に示した量を添加した以外
は、実施例1と同様にして、3層合板を作成した。
【0025】[比較例5]実施例13において、タンニ
ン酸10重量部を60重量部に代えたこと以外は、実施
例13と同様にして、3層合板を作成した。
【0026】実施例1−16および比較例1−5で得た
3層合板について、日本農林規格に準じ、接着力試験お
よび放散ホルムアルデヒド量評価試験を行った。その結
果を表1に示す。前者については、常態接着力試験およ
び煮沸繰り返し試験(1類)を行った。後者について
は、合板のサンプルを20℃で24時間デシケーター中
に放置し、放散ホルムアルデヒドを純水に吸収させ、そ
の純水をアセチルアセトンにより定色させ、その純水
の、波長415nmの光の吸光度を測定することによ
り、放散ホルムアルデヒド量を測定した。また、接着剤
の塗布状態の検査も行った。その結果も表1に示す。検
査は、接着剤を単板全体に均一に塗布できたかどうか
を、目視によって判断することにより行った。
【0027】
【表1】
【0028】表1より、没食子酸エステルを配合した木
質板用接着剤を使用して得た木質板は、放散ホルムアル
デヒド量が少なく、しかも強度面においても良好な特性
を示すことが明らかである。また、没食子酸エステルの
配合量が50重量部より多い場合には、接着剤の粘度が
上昇し、接着剤の塗布状態が悪くなり、接着力が低かっ
た。
【0029】
【発明の効果】本発明の無臭木質板用接着剤は、木質板
から放散するホルムアルデヒド量を低減することがで
き、さらに、接着性、硬化性、保存性、および塗布性の
いずれにも優れたものである。本発明の無臭木質板用接
着剤は、建築資材分野において有用に用いることがで
き、産業に利するところ大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 161/24 C09J 161/24 161/28 161/28 Fターム(参考) 2B200 BA19 BB01 CA11 DA04 EA06 EC18 EE13 EF11 FA24 FA31 HA03 HA14 2B260 AA10 BA01 BA18 BA19 BA20 BA21 CB01 CB04 CD02 DA02 DA03 DA04 DA17 DB13 DC15 DD02 EA05 EB02 EB06 EB11 EB19 EB21 EB42 4J040 EB031 EB091 EB111 EB131 JB02 LA06 LA11 MA08 MB09 NA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルムアルデヒド系熱硬化性樹脂接着剤
    が、没食子酸エステルを、ホルムアルデヒド系熱硬化性
    樹脂100重量部に対して、1重量部乃至50重量部の
    割合で含んでなることを特徴とする無臭木質板用接着
    剤。
  2. 【請求項2】 没食子酸エステルが、没食子酸メチル、
    没食子酸エチル、没食子酸n−プロピル、および加水分
    解型タンニンからなる群より選ばれることを特徴とす
    る、請求項1記載の無臭木質板用接着剤。
JP2000092259A 2000-03-29 2000-03-29 無臭木質板用接着剤 Pending JP2001279213A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7235613B2 (en) * 2001-10-18 2007-06-26 Akzo Nobel N.V. Method of gluing wood based materials
CN112280483A (zh) * 2020-09-21 2021-01-29 禹城市三星科技有限公司 一种高透明用于密封的瞬间胶

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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