JP2001279129A - 複合化粉体及び化粧料 - Google Patents
複合化粉体及び化粧料Info
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Abstract
リジンの単独析出を防ぎ、粉体表面に均一な処理被膜を
形成させ、かつ使用感触を高める方法を提供する。 【解決手段】粉体類に対して、エステル系油剤による吸
着被覆処理と、それに続くN−アシル化リジンによる被
覆処理を一つの繰り返し単位としてなる複合化処理を、
1回又は2回以上施して得られることを特徴とする複合
化粉体。
Description
関し、詳しくは、粉体類に対して、エステル系油剤によ
る吸着被覆処理とそれにひき続くN−アシル化リジンに
よる被覆処理を一つの繰り返し単位としてなる複合化処
理を、1回又は2回以上施して得られることを特徴とす
る複合化粉体及び同複合化粉体を配合した化粧料に関す
る。また、更に詳しくは、N−アシル化リジンと相性
の良いエステル系油剤により粉体類の表面を均一に吸着
被覆して、表面の親水性−疎水性のバランスを適度に整
える工程と、酸性水溶液中に分散させたエステル系油
剤吸着粉体にN−アシル化リジンのアルカリ性溶解液を
添加する、又はN−アシル化リジンを溶解させたアルカ
リ性水溶液中にエステル系油剤吸着粉体を分散させたと
ころに酸性水溶液を添加する等して、エステル系油剤の
持つ接着効果と結晶成長制御効果によりN−アシル化リ
ジンを粉体表面で選択的に析出・結晶成長させ、均一な
N−アシル化リジンの被膜を形成させる工程とを続けて
行うことを一つの繰り返し単位としてなる複合化処理を
1回又は2回以上行うことによって得られる、粉体間の
相互作用が弱められ、凝集性が抑えられたことを特徴と
する、柔らかい触感、優れた付着性、保湿性、延展性を
あわせ持つ複合化粉体、及び同複合化粉体を配合した、
柔らかい感触・滑らかな塗布感と高いモイスチャー感を
持ち、かつ仕上がりの均一感、化粧持続性に優れること
を特徴とする化粧料に関する。
粉体類をN−アシル化リジンにて被覆することは、特開
昭61−7207号公報、特開昭61−10503号公
報、特開昭61−69709号公報、特許第97898
9号公報等にて広く知られている。粉体類をN−アシル
化リジンにて被覆する方法としては、N−アシル化リジ
ンのアルカリ性溶解液を酸性水系の粉体スラリーに攪拌
下ゆっくりと滴下する方法やN−アシル化リジンのアル
カリ性溶解液を粉体のスラリーに投入した後に酸性物質
を攪拌下ゆっくり滴下する方法が一般的であるが、これ
らの方法では、セリサイトや板状硫酸バリウム等のよう
な薄片状粉体に対しては、処理量が特別多くない場合に
は概して均一な処理被膜が得られるが、処理量を増やし
ていった場合、酸化チタンや微粒子等の薄片状ではない
粉体を処理する場合、表面の特性上N−アシル化リジン
と相性の悪い粉体を処理する場合等では、どうしても粒
子径の大きな薄片状のN−アシル化リジンの単体析出が
起こってしまうことが知られていた。単独析出したN−
アシル化リジンは、感触を低下させ、それを配合した化
粧料は塗布感や化粧持続性等の性能の劣化を引き起こす
ため問題があった。
をN−アシル化リジンを含むN−モノ長鎖アシル塩基性
アミノ酸で表面処理した後に酸性基を有する油脂によっ
て二重処理することにより、撥水性の向上した粉体が得
られることが述べられている。更に、特開平7−242
838号公報には、アシル化リジン処理後にシリコーン
類等の油剤を添加して処理粉体表面に物理的に吸着させ
ることにより、凝集性が抑制され、濡れ性も改善された
改質粉体を製造する技術も報告されている。しかしなが
ら、上記2種の方法はともに、N−モノ長鎖アシル塩基
性アミノ酸で母粉体表面を処理した後に、次の第2処理
剤を添加するものであり、母粉体へのN−モノ長鎖アシ
ル塩基性アミノ酸の析出状態(被膜層)には何ら影響を
与えるものではなく、粒子径の大きな薄片状アシル化リ
ジンの単体析出が起こる問題はそのままであった。
は、粉体類にN−アシル化リジン等の固形有機物質によ
る処理を行った後に、固形有機物質の析出結晶形状制御
効果と適度な凝集性を持つ液状油剤を少量添加し、続い
て再度固形有機物質による再処理を行うことにより、滑
り性と転がり性に優れた易崩壊性軟凝集粉体が提案され
ているが、この技術は析出してくるN−アシル化リジン
等の固形有機物質の結晶を小片状に制御して、それらの
凝集複合化により差別化された官能特性を発現させるこ
とを目的としたものであり、本発明の均一な処理被膜を
形成させ、使用感触等の性能を向上させる目的とは異な
るものであった。
は、N−長鎖アシルアミノ酸エステルにてコーティング
され、分散性に優れ、刺激性が小さく、かつ使用感にも
優れる無機顔料が提案されているが、N−長鎖アシルア
ミノ酸エステルとN−アシル化リジンの組み合わせによ
る複合化処理の検討は行われていなかった。
題に鑑み、処理工程でのN−アシル化リジンの単独析出
を防ぎ、粉体表面に均一な処理被膜を形成させ、かつ使
用感触を高める方法について鋭意検討を行った結果、処
理される母粉体表面を、母粉体への吸着性に優れ、N−
アシル化リジンとの相性も良いエステル系油剤で薄く一
様に被覆し、表面の親水性−疎水性のバランスを整えた
後に、N−アシル化リジンのアルカリ性溶解液を、粉体
を分散させた酸性水溶液中に添加させること、又はN−
アシル化リジンを溶解させたアルカリ性水溶液中にエス
テル系油剤吸着粉体を分散させたところに酸性水溶液を
添加すること等により被覆処理を行うことで、これまで
知られていなかったエステル系油剤のN−アシル化リジ
ン接着様の働きとN−アシル化リジン結晶の成長制御の
働きが効果的に発現して、N−アシル化リジンの均一な
処理被膜が形成され、しかもN−アシル化リジンの単独
被覆処理に比べて使用感触が格段に向上すること、更に
同様な操作を繰り返し、第二、第三の複合化処理を続け
ることにより、エステル系油剤層とN−アシル化リジン
均一薄膜層からなる多層状の処理層を有し、凝集性が軽
減され、柔らかい触感と優れた付着性、保湿性、延展性
をあわせ持つ複合化粉体が得られることを見いだした。
更に、複合化粉体を配合した化粧料が、柔らかい感触・
滑らかな塗布感と高いモイスチャー感を持ち、かつ仕上
がりの均一感、化粧持続性に優れることも見いだし、本
発明を完成した。
ステル系油剤による吸着被覆処理と、それに続くN−ア
シル化リジンによる被覆処理を一つの繰り返し単位とし
てなる複合化処理を、1回又は2回以上施して得られる
ことを特徴とする複合化粉体、及び該粉体を配合した化
粧料にある。
04号アルミニウムレーキ、赤色102号アルミニウム
レーキ、赤色226号、赤色201号、赤色202号、
青色1号アルミニウムレーキ、黄色4号アルミニウムレ
ーキ、黄色5号アルミニウムレーキ、黄色203号バリ
ウムレーキ等の色素及びレーキ色素、ナイロンパウダ
ー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登
録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリ
ル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、シリコーン
エラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄
酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブ
ラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタ
ン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリ
サイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲
母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネ
シウム等の金属塩、シリカ、球状シリカ、アルミナ等の
無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、
微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等が挙げられる。こ
れらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形
状、燐片状、紡錘状等)に特に制限はない。
脂肪酸エステル等化粧料に用いられるものであれば特に
限定されない。具体的には、例えば、アジピン酸ジデシ
ル、(アジピン酸・2−エチルへキサン酸・ステアリン
酸)グリセリルオリゴエステル、イソステアリン酸エチ
ル、イソステアリン酸セチル、イソステアリン酸イソプ
ロピル、イソステアリン酸オクチル、イソステアリン酸
イソステアリル、イソステアリン酸グリセリル、イソス
テアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸コレステリ
ル、イソステアリン酸バチル、イソステアリン酸フィト
ステリル、イソステアリン酸ヘキシル、イソステアリン
酸ポリオキシエチレングリセリル、イソステアリン酸ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、イソノナン酸イソノニ
ル、イソノナン酸イソトリデシル、イソパルミチン酸2
−エチルヘキシル、イソペラルゴン酸2−エチルヘキシ
ル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン
酸セトステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、
エルカ酸オクチルドデシル、オキシステアリン酸オクチ
ル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリ
ル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシ
ル、オレイン酸オレイル、オレイン酸エチル、オレイン
酸グリセリル、オレイン酸ジグリセリル、オレイン酸コ
レステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、オレイ
ン酸デシル、オレイン酸フィトステリル、カプリル酸セ
チル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸
エチレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロ
ピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコー
ル、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジオクタン酸
ネオペンチルグリコール、ジカプリル酸プロピレングリ
コール、ジペンタエリトリット脂肪酸エステル、ジパラ
メトキシケイ皮酸モノ2−エチルヘキサン酸グリセリ
ル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオク
タン酸オクチルドデシル、ジヤシ油脂肪酸ペンタエリス
リット、ステアリン酸エチル、ステアリン酸硬化ヒマシ
油、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イ
ソセチル、ステアリン酸ジグリセリル、ステアリン酸ス
テアリル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸コレステ
リル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソ
セチル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸ス
テアリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸
イソステアリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエ
リスリトール、テトラミリスチン酸ペンタエリスリトー
ル、テトライソステアリン酸ペンタスリスリトール、ト
リ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリオクタン酸ト
リメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチ
ロールプロパン、トリイソオクタン酸トリメチロールプ
ロパン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化
ヒマシ油、トリオキシステアリン酸グリセリル、トリカ
プリル酸グリセリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)
グリセリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸・ミリスチ
ン酸・ステアリン酸)グリセリド、トリウンデシル酸グ
リセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソ
ステアリン酸グリセリル、トリ牛脂脂肪酸グリセリル、
トリラノリン脂肪酸グリセリル、硬質ラノリン脂肪酸コ
レステリル、軟質ラノリン脂肪酸コレステリル、乳酸オ
クチルドデシル、乳酸ラウリル、ネオペンタン酸オクチ
ルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸
2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソセチル、パルミ
チン酸イソステアリル、パルミチン酸セチル、ヒドロキ
システアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸
2−エチルヘキシル、ヘキサオキシステアリン酸ジペン
タエリトリット、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリス
チン酸イソセチル、ミリスチチン酸イソステアリル、ミ
リスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸デシル、ミ
リスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチ
ン酸ブチル、モノヒドロキシステアリン酸硬化ヒマシ
油、ラウリン酸イソステアリル、ラウロイルグルタミン
酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、ラウロイル
グルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシ
ル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベ
ヘニル・オクチルドデシル)、ラウリン酸ヘキシル、ラ
ノリン脂肪酸イソステアリル、ラノリン脂肪酸イソプロ
ピル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪
酸コレステリル、リシノレイン酸オクチルドデシル、リ
シノレイン酸グリセリル、リシノレイン酸セチル、リノ
ール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リンゴ酸ジイ
ソステアリル等が挙げられる。
な親水性−疎水性バランスを有し、N−アシル化リジン
との相互作用力も高いラウロイルグルタミン酸ジ(コレ
ステリル・オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン
酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)、ラウロイ
ルグルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチ
ルドデシル)等の長鎖アシルグルタミン酸エステル誘導
体が好ましい。また、該誘導体の中では、ラウロイルグ
ルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)が特
に好ましい。
対する処理量は、粉体の形状、表面積、最大油剤吸着量
等の様々な特性により異なるが、粉体100質量部に対
して、1回の処理あたり0.05〜10質量部が好まし
く、更に好ましくは0.2〜5質量部である。この範囲
であると、処理工程中に遊離することなく粉体表面を一
様に覆ってN-アシル化リジンの析出状態を制御すること
ができ、接着する働きが効果的に現れる。
場合には、粉体類に対する合計の処理量は、粉体の形
状、表面積、最大油剤吸着量等の様々な特性により異な
るが、粉体100質量部に対して、0.05〜20質量
部が好ましく、更に好ましくは0.2〜15質量部であ
る。この範囲であると、全体としてべたつき感を発現す
ること無く、N−アシル化リジンの均一な処理被膜を形
成させる効果も高い。
場合には、1種又は2種以上のエステル系油剤を使用す
ることが可能である。
表面に均一に吸着被覆させる方法としては、乾式では、
ヘンシェルミキサー、ボールミル、スーパーミキサー等
の混合攪拌装置内で粉体類とエステル系油剤を混合させ
る方法、湿式では、両者を溶解させない適当な溶液中に
て粉体類をよく分散させたところに、エステル系油剤を
そのまま、あるいはアルコール、ジエチルエーテル、イ
ソプロピルエーテル、トルエン等の溶媒に溶解させて添
加し、よく攪拌を行い、必要に応じて、ろ過、乾燥、粉
砕を行う方法等を挙げることができるが、吸着膜の均一
性が高く、操作上の流れがスムーズに行える湿式法がよ
り好ましい。
は、炭素数8〜22の脂肪族アシル基を1つ以上分子内
に有するものであって、例えば、N−ラウロイルリジ
ン、N−ミリスチリルリジン、N−ステアリルリジン、
N−ベヘニルリジン等が挙げられ、このうち、感触に優
れるN−ラウロイルリジンが特に好ましい。
に対する処理量としては、粉体100質量部に対して、
1回の処理当たり0.2〜10質量部が好ましく、更に
好ましくは0.3〜7質量部である。この範囲である
と、N−アシル化リジンの単体結晶が析出することな
く、均一な被膜が形成され、エステル系油剤のべとつき
感を全く感じさせることはない。
以上行う場合には、粉体類に対する合計の処理量は、粉
体100質量部に対して、0.4〜40質量部が好まし
く、更に好ましくは2〜20質量部である。この範囲で
あると、N−アシル化リジンの単体結晶が析出すること
なく、均一な被膜を形成し、凝集性を軽減させる効果も
高い。
体類表面に被覆させる方法としては、エステル系油剤を
表面に均一に吸着させた粉体類をよく分散させた酸性水
溶液にN−アシル化リジンのアルカリ性溶解液をゆっく
りと添加して、又はN−アシル化リジンを溶解させたア
ルカリ性水溶液中にエステル系油剤吸着粉体を分散させ
たところに酸性水溶液を添加して、N−アシル化リジン
の均一な処理被膜を形成させる湿式法が挙げられる。こ
の場合、続けて次の処理を行う際に、ろ過、脱塩、乾
燥、場合によっては粉砕等の操作を行うこと無く、その
ままエステル系油剤を添加して処理を行うことが可能で
あり、便利である。もちろん、ろ過、脱塩、乾燥、場合
によっては粉砕等の操作を経ても全く問題はない。
シル化リジンの組み合わせによる複合化処理を2回以上
繰り返して行う場合、その回数は、操作が面倒でなく、
N−アシル化リジンの析出状態が制御され、均一な処理
被膜が形成される効果の低減することのない1回〜10
回が好ましく、特に好ましくは2回〜5回である。
体表面の最内層にエステル系油剤の薄膜層があり、その
上をN−アシル化リジンの均一被膜が強固に覆っている
形態、あるいは更にその上をエステル系油剤層とN−ア
シル化リジン層が交互に1回ずつ以上覆った形態をと
り、粉体間の凝集がほとんど抑えられ、分散性が非常に
高い状態になっており、柔らかい触感と優れた付着性、
保湿性、延展性を併せ持っている。
化粧料100質量部あたり1〜99質量%配合する。こ
の範囲であれば、複合化粉体に起因する柔らかい感触・
滑らかな塗布感と高いモイスチャー感が現れ、かつ仕上
がりの均一感、化粧持続性の優れた効果も得られる。
に、通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、
樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐
剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、無機系を含む。UV
−A、Bのいずれに対応していても構わない)、生理活
性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和
剤、pH調整剤、昆虫忌避剤等の成分を使用することが
できる。
発性及び不揮発性の油剤及び溶剤及び樹脂が挙げられ、
常温で液体、ペースト、固体であっても構わない。油剤
の例としては、例えばセチルアルコール、イソステアリ
ルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアル
コール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イ
ソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪
酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、
プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ラフ
ィノース等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチ
ル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチ
ン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシ
ル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、
モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリ
ン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、パラフ
ィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、
還元ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウ、セレ
シン、オゾケライト、マイクロクリスタリンワックス等
のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツ
バキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂、エチ
レン・瘁|オレフィン・コオリゴマー、ポリエチレン・
エチレンプロピレン・コポリマー等が挙げられる。
理粉体が挙げられる。特に球状粉末やエラストマー性の
あるシリコーンエラストマーは感触の調整能力が高いた
め好ましい。また吸水性、吸油性のある粉体や撥水性の
ある粉体を用いるとより化粧持ち効果を高くすることが
できる。撥水性のある粉体としては、パーフルオロアル
キルリン酸エステル塩やシリコーン化合物で表面処理さ
れたものを用いることが好ましい。
合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられ
る。例えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線
防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛
剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾
燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治
癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分
等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、
海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、
これらの生理活性成分を1種又は2種以上配合すること
が好ましい。
バエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテア
エキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキ
ス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキ
ス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキ
ス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキ
ス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエ
キス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オ
レンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラ
スチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラ
エキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エ
キス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキ
ス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、
クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クル
ミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキ
ス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、
紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵
エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、
コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイ
タイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササ
エキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケ
エキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シ
ナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキ
ス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキ
ス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、
セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキ
ス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイ
エキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエ
キス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョ
ウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキ
ス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエ
キス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニ
ンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビ
スカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセ
リエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキ
ス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フ
キタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキ
ス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポ
リス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエ
キス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキ
ス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキ
ス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤ
グルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキ
ス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラ
ベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモン
エキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリ
ーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキ
ス等を挙げることができる。
ファンデーション、アイシャドウ、白粉、チーク、コン
シーラー等のメイクアップ化粧料、クリーム、サンスク
リーン剤等の基礎化粧料が挙げられる。
細に説明する。まず、実施例及び比較例で用いた化粧料
の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、下記
に示す評価基準に従って評価を行い、全パネラーの平均
点数をもって評価結果とした。従って、点数が大きいほ
ど評価項目に対する有用性が高いことを示す。
ン、コンジョウ被覆雲母チタンのそれぞれに対して以下
の複合化処理を行った。粉体38質量部を精製水250
質量部によく分散させたところに、6mol/L塩酸
2.8質量部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ
(コレステリル・オクチルドデシル)(エルデュウCL
−202、味の素社製)0.4質量部を加え、よく攪拌
を行った。一方、N−ラウロイル−L−リジン(アミホ
ープLL、味の素社製)2.0質量部を5mol/L水
酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量部
の混合溶液に溶解させたものを4等分し、そのうちの1
つを上記粉体分散液に投入した。続いて、ラウロイルグ
ルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシル)
(エルデゥウPS−203、味の素社製)0.2質量部
を加え、よく攪拌した後に、先に4等分したN−ラウロ
イル−L−リジンのアルカリ溶液を投入し、この操作を
あと2度繰り返した。1mol/L塩酸又は1mol/
L水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和を行った後、ろ
過・水洗により得られたケーキを金属バットに移し、8
0度に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本
発明の複合化粉体を得た。得られた複合化粉体は、電子
顕微鏡観察によると粉体どうしの凝集が少なく、N−ラ
ウロイル−L−リジンの薄片状結晶の単体析出もほとん
ど見られず、均一な処理被膜を有していることを確認し
た。また、官能的にも、柔らかい触感を有し、付着性、
保湿性、延展性に優れたものであった。
く分散させたところに、6mol/L塩酸5.6質量部
を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステ
リル・オクチルドデシル)0.3質量部を加え、よく攪
拌を行った。一方、N−ラウロイル−L−リジン4.0
質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液7.2質
量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させたものを
3等分し、そのうちの1つを上記粉体分散液に投入し
た。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル
・オクチルドデシル)0.3質量部を加え、よく攪拌し
た後に、先に3等分したN−ラウロイル−L−リジンの
アルカリ溶液を投入し、この操作をもう一度繰り返し
た。この時の粉体分散液のpHは8.5であった。pH
メーターにて分散液のpHを確認しながら、1mol/
Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和(pH約7.
0)を完了させ、15分間攪拌後、ろ過・水洗を行っ
た。続いて、80度に設定した送風乾燥機にて24時間
乾燥を行い、本発明の複合化粉体40.7gを得た。得
られた複合化粉体は、電子顕微鏡観察によると粉体どう
しの凝集が少なく、N−ラウロイル−L−リジンの単体
析出もほとんど見られず、均一な処理被膜を有している
ことを確認した。また、官能的にも、柔らかい触感を有
し、付着性、保湿性、延展性に優れたものであった。
ンガラ被覆雲母チタンのそれぞれに対して以下の複合化
処理を行った。粉体38質量部を精製水160質量部に
よく分散させたところに、6mol/L塩酸2.8質量
部を添加し、更にラウロイルグルタミン酸ジ(コレステ
リル・オクチルドデシル)0.2質量部を加え、よく攪
拌を行った。一方、N−ラウロイル−L−リジン2.0
質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質
量部と精製水26質量部の混合溶液に溶解させたものを
4等分し、そのうちの1つを上記粉体分散液に投入し
た。続いて、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル
・オクチルドデシル)0.2質量部を加え、よく攪拌し
た後に、先に4等分したN−ラウロイル−L−リジンの
アルカリ溶液を投入し、この操作をあと2度繰り返し
た。1mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウ
ム水溶液を用いて中和を行った後、ろ過・水洗により得
られたケーキを金属バットに移し、80度に設定した送
風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複合化粉体
を得た。得られた複合化粉体は、電子顕微鏡観察による
と粉体どうしの凝集が少なく、N−ラウロイル−L−リ
ジンの薄片状結晶の単体析出もほとんど見られず、均一
な処理被膜を有していることを確認した。また、官能的
にも、柔らかい触感を有し、付着性、保湿性、延展性に
優れたものであった。
ン、カルミン被覆雲母チタン、ベンガラ・黒酸化鉄被覆
雲母チタン、タルク、マイカ、ベンガラ、黄酸化鉄のそ
れぞれに対して以下の複合化処理を行った。粉体38質
量部を精製水250質量部によく分散させたところに、
6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、更にラウロイ
ルグルタミン酸ジ(フィトステリル・オクチルドデシ
ル)1.0質量部を加え、よく攪拌を行った。これにN
−ラウロイル−L−リジン2.0質量部を5mol/L
水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質量
部の混合溶液に溶解させたものをゆっくりと添加し、1
mol/L塩酸又は1mol/L水酸化ナトリウム水溶
液を用いて中和を行った。15分間攪拌後、ろ過・水洗
により得られたケーキを金属バットに移し、80度に設
定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、本発明の複
合化粉体を得た。得られた複合化粉体は、電子顕微鏡観
察によると粉体どうしの凝集が少なく、N−ラウロイル
−L−リジンの薄片状結晶の単体析出もほとんど見られ
ず、均一な処理被膜を有していることを確認した。ま
た、官能的にも、柔らかい触感を有し、付着性、保湿
性、延展性に優れたものであった。
ン、コンジョウ被覆雲母チタンのそれぞれに対して以下
の処理を行った。粉体38質量部を精製水250質量部
によく分散させたところに、6mol/L塩酸2.8質
量部を添加し、よく攪拌を行った。N−ラウロイル−L
−リジン2質量部を5mol/L水酸化ナトリウム水溶
液3.6質量部と精製水26質量部に溶解させたものを
上記粉体分散液にゆっくりと投入した後、分散液のpH
を7.0付近に調整した。続いて、N-ラウロイルグルタ
ミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)1.0質
量部を加え、20分間攪拌を行った。分散液のろ過・水
洗により得られたケーキを金属バットに移し、80度に
設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、ミキサー
による粉砕を経て被覆処理粉体を得た。得られた複合化
粉体は、電子顕微鏡観察によると、N−ラウロイル−L
−リジン粉体の単体析出した大きな薄片状粉体が多く混
入していることが確認でき、感触的にもべたつき感が強
く感じられるものであった。
1号、酸化チタン、雲母チタン、ベンガラ被覆雲母チタ
ン、赤色226号、黄色401号、グンジョウ、カルミ
ン被覆雲母チタン、ベンガラ・黒酸化鉄被覆雲母チタン
のそれぞれに対して以下の処理を行った。粉体38質量
部を精製水250質量部によく分散させたところに、6
mol/L塩酸2.8質量部を添加し、よく攪拌を行っ
た。N−ラウロイル−L−リジン2質量部を5mol/
L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26質
量部に溶解させたものを上記粉体分散液にゆっくりと投
入した後、分散液のpHを7.0付近に調整した。ろ過
・水洗により得られたケーキを金属バットに移し、80
度に設定した送風乾燥機にて24時間乾燥を行い、ミキ
サーによる粉砕を経て被覆処理粉体を得た。得られた複
合化粉体は、電子顕微鏡観察によるとN−ラウロイル−
L−リジン粉体の単体析出した大きな薄片状粉体が多く
混入したものであることを確認した。
ン、カルミン被覆雲母チタン、ベンガラ・黒酸化鉄被覆
雲母チタン、タルク、マイカ、ベンガラ、黄酸化鉄のそ
れぞれに対して以下の複合化処理を行った。粉体38質
量部を精製水250質量部によく分散させたところに、
6mol/L塩酸2.8質量部を添加し、よく攪拌を行
った。N−ラウロイル−L−リジン2質量部を5mol
/L水酸化ナトリウム水溶液3.6質量部と精製水26
質量部に溶解させたものを上記粉体分散液にゆっくりと
投入した後、分散液のpHを7.0付近に調整した。続
いて、N−ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル
・オクチルドデシル)0.4質量部を加え、20分間攪
拌を行った。ろ過・水洗により得られたケーキを金属バ
ットに移し、80度に設定した送風乾燥機にて24時間
乾燥を行い、ミキサーによる粉砕を経て被覆処理粉体を
得た。得られた複合化粉体は、電子顕微鏡観察によると
N−ラウロイル−L−リジン粉体の単体析出した大きな
薄片状粉体が多く混入していることが確認でき、感触的
にもべたつき感が強く感じられるものであった。
ないもの)をもって比較例4〜7とした。
ァンデーション) 表1の処方と製造方法に従い、パウダーファンデーショ
ンを作製した。
らゆっくりと加え、更に攪拌した後、60メッシュを通
し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
らゆっくりと加え、更に攪拌した後、60メッシュを通
し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
ラーを用いて更に混合・粉砕を行った後、再溶解、脱気
を行い、金型に充填し、冷却後とり出して容器に設置し
製品を得た。
イシャドウ(ルースタイプ)) 表4の処方と製造方法に従い、パウダーアイシャドウ
(ルースタイプ)を作製した。
アイシャドウ(プレストタイプ)) 表5の処方と製造方法に従い、パウダーアイシャドウ
(プレストタイプ)を作製した。
らゆっくりと加え、更に攪拌した後、60メッシュを通
し、金型を用いて金皿に打型して製品を得た。
粧料は比較例と比べて、柔らかい感触・滑らかな塗布感
と高いモイスチャー感を持ち、かつ仕上がりの均一感、
化粧持続性に優れていることが判る。
化リジンによる粉体被覆処理工程において、エステル系
油剤のN−アシル化リジン接着様の働きとN−アシル化
リジン結晶の成長制御の働きを効果的に利用することに
より、N−アシル化リジン単体析出が抑制され、エステ
ル系油剤層とN−アシル化リジン均一薄膜層からなる多
層状の処理層を有することを特徴とする、凝集性が軽減
され、柔らかい触感と優れた付着性、保湿性、延展性を
あわせ持つ複合化粉体と複合化粉体を配合した、柔らか
い感触・滑らかな塗布感と高いモイスチャー感を持ち、
かつ仕上がりの均一感、化粧持続性に優れる化粧料を提
供することは明らかである。
鏡写真(図面代用写真)である。
鏡写真(図面代用写真)である。
Claims (4)
- 【請求項1】 粉体類に対して、エステル系油剤による
吸着被覆処理と、それに続くN−アシル化リジンによる
被覆処理を一つの繰り返し単位としてなる複合化処理
を、1回又は2回以上施して得られることを特徴とする
複合化粉体。 - 【請求項2】 エステル系油剤が長鎖アシルグルタミン
酸エステル誘導体である請求項1記載の複合化粉体。 - 【請求項3】 N−アシル化リジンが、N−ラウロイル
リジンである請求項2に記載の複合化粉体。 - 【請求項4】 請求項1記載の複合化粉体を配合するこ
とを特徴とする化粧料。
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