JP2001278845A - アミノハイドロキノン化合物のハロゲン化水素酸塩の製造方法及びアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水素酸塩 - Google Patents

アミノハイドロキノン化合物のハロゲン化水素酸塩の製造方法及びアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水素酸塩

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JP2001278845A JP2000089158A JP2000089158A JP2001278845A JP 2001278845 A JP2001278845 A JP 2001278845A JP 2000089158 A JP2000089158 A JP 2000089158A JP 2000089158 A JP2000089158 A JP 2000089158A JP 2001278845 A JP2001278845 A JP 2001278845A
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Mitsuyuki Matsuoka
光進 松岡
Kazuyoshi Yamakawa
一義 山川
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 揮発性の副生成物を伴わずにアミノハイドロ
キノン化合物の臭化水素酸塩の合成方法を提供するこ
と、並びにアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水素酸
塩およびその合成方法を提供すること 【解決手段】 一般式(I)で表されるアニリン類と一般
式(II)で表されるハロゲン化水素酸を反応させることを
特徴とする一般式(III)で表されるアミノハイドロキノ
ン化合物のハロゲン化水素酸塩の製造方法。およびこの
ようにして製造されたアミノハイドロキノン化合物のヨ
ウ化水素酸塩。 【化1】 (一般式(I)、(II)、(III)において、R1及びR2はそれ
ぞれアルキル基を表し、XはBrまたはIを表し、
3、R4、R5は水素原子または置換基を表す。ただ
し、R1、R2の一方もしくは両方がメチル基である場
合、XはIを表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真用添加剤を始
め、医薬、農薬中間体、ポリマー原料など、種々の化合
物の合成中間体として有用である、アミノハイドロキノ
ン化合物のハロゲン化水素酸塩の製造方法及びアミノハ
イドロキノン化合物のヨウ化水素酸塩に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、アミノハイドロキノン化合物の臭
化水素酸塩の合成方法としては、2,5−ジメトキシア
ニリンを47%HBr水溶液にて脱メチル化する方法が
報告されている(特開平4−438、特登272509
7)。しかし、この方法では、反応の副生成物として臭
化メチルが生成する。生成した臭化メチルをそのまま大
気中に放出することは環境上問題であり、これを捕集す
ることが必要となるが、臭化メチルは常温では気体(沸
点4℃)であるため、通常の冷却塔の使用では捕集が困
難である。そのため、先述の合成方法は実際の製造にお
いては実施が困難であった。
【0003】また、アミノハイドロキノン化合物のヨウ
化水素酸塩の合成方法はこれまで知られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、揮発性の副生成物を伴わずにアミノハイドロキ
ノン化合物の臭化水素酸塩の合成方法を提供することで
ある。さらに、アミノハイドロキノン化合物のヨウ化水
素酸塩、およびその合成方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、以下のア
ミノハイドロキノン化合物の塩の合成方法により達成さ
れた。
【0006】(1) 一般式(I)で表されるアニリン類
と一般式(II)で表されるハロゲン化水素酸を反応させる
ことを特徴とする一般式(III)で表されるアミノハイド
ロキノン化合物のハロゲン化水素酸塩の製造方法。
【0007】
【化3】
【0008】(一般式(I)、(II)、(III)において、R1
及びR2はそれぞれ独立にアルキル基を表し、XはBr
またはIを表し、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素
原子または置換基を表す。ただし、R1、R2の一方もし
くは両方がメチル基である場合、XはIを表す。)。
【0009】(2) 一般式(I)及び(III)において
3、R4、R5が水素原子であることを特徴とする上記
(1)に記載のアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水
素酸塩の製造方法。
【0010】(3) 一般式(I)においてR1、R2のい
ずれもがメチル基であり、かつ、一般式(II)で表される
ハロゲン化水素酸がHIであることを特徴とする上記
(1)または(2)のアミノハイドロキノン化合物のヨ
ウ化水素酸塩の製造方法。
【0011】(4)一般式(III)で表されるアミノハイ
ドロキノン化合物のヨウ化水素酸塩。
【0012】
【化4】
【0013】(式中、R3〜R5は、それぞれ独立に水素
原子または置換基を表す。Xは、Iを表す。)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0015】本発明の一般式(I)の化合物において、R1
及びR2はそれぞれ独立にアルキル基を表す。
【0016】アルキル基は好ましくは炭素数20以下、
より好ましくは炭素数10以下の直鎖、分岐、または環
状のアルキル基であり、置換基を有していても良い。こ
こでいう置換基とは、後述のR3、R4、R5の説明にお
いて例として説明する置換基が挙げられる。R1が2つ
以上の置換基を有する場合、これらのうち2つの置換基
どうしが結合して環を形成することができる。
【0017】R1、R2で表されるアルキル基としては、
例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、シクロプロピル、n−ブチル、s−ブチル、イソブ
チル、t−ブチル、n−ペンチル、シクロペンチル、n
−ヘキシル、シクロヘキシル、2−エチルヘキシル、メ
トキシメチル、メトキシエトキシメチル、メチルチオメ
チル、テトラヒドロピラニル、フェナシル、シクロプロ
ピルメチル、ベンジル等が挙げられるが、これらに限ら
れるものではない。
【0018】R1及びR2としては、1級アルキル基(例
えば、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、イ
ソブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、メトキシメチ
ル、メトキシエトキシメチル、メチルチオメチル、フェ
ナシル、シクロプロピルメチル、ベンジルなど)が好ま
しく、メチルが特に好ましい。
【0019】一般式(I)において、R1とR2は同一でも
異なっていても良いが、同一であることが好ましい。
【0020】一般式(I)において、R1、R2との組み合
わせとして最も好ましいのはいずれもメチルの場合であ
る。
【0021】一般式(I)、(III)において、R3、R4、R
5はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表す。R4
5は互いに結合して飽和または不飽和の5〜7員の縮
環を形成することができる。
【0022】置換基としては特に何でもかまわないが、
例えば、ハロゲン原子、アルキル基(単環もしくは多環
のシクロアルキルを含む)、アルケニル基(単環もしく
は多環のシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、
アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、
ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオ
キシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニル
オキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ
基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アル
コキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニル
アミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルもしくは
アリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモ
イル基、スルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィ
ニル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシ
ル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、アリールもしくはヘテロ環ア
ゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホス
フィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が
例として挙げられる。
【0023】置換基として更に詳しくは、ハロゲン原子
(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、アルキル基
〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基
を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1か
ら30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチル、エイ
コシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2−エ
チルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素
数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、
例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ド
デシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好まし
くは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシク
ロアルキル基、例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタ
ン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−
イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含す
るものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基
(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概
念のアルキル基を表す。]、アルケニル基[直鎖、分
岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。
それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30
の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、
アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアル
ケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしく
は無置換のシクロアルケニル基、例えば、2−シクロペ
ンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、
ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロ
アルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換も
しくは無置換のビシクロアルケニル基、例えば、ビシク
ロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシク
ロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含
するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素
数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例え
ば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニ
ル基)、アリール基(好ましくは炭素数6から30の置
換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−
トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデ
カノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5
または6員の置換もしくは無置換の芳香族性もしくは非
芳香族性のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除
いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から3
0の5もしくは6員の芳香族性のヘテロ環基である。例
えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、
2−ベンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、
ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましく
は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキ
シ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、
t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエト
キシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例え
ば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチ
ルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカ
ノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましく
は、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、トリ
メチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキ
シ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2から3
0の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、例えば、
1−フェニルテトラゾール−5−オキシ、2−テトラヒ
ドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホ
ルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置
換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数7から30の
置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例
えば、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカ
ルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましく
は、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモ
イルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル
オキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホ
リノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミ
ノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオ
キシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、
炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカル
ボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エ
トキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキ
シ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシ
カルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の
置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ
基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキ
シフェノキシカルボニルオキシ、p−(n−ヘキサデシ
ルオキシ)フェノキシカルボニルオキシ)、アミノ基
(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もし
くは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置
換もしくは無置換のアリールアミノ基、例えば、アミ
ノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N−メ
チル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基
(好ましくは、ホルミルアミノ、炭素数2から30の置
換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素
数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニ
ルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ピバロイルアミ
ノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5
−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミ
ノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数
1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルア
ミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチル
アミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカル
ボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコ
キシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30
の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、
例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニ
ルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタ
デシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシ
カルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ
基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置
換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェ
ノキシカルボニルアミノ、p-クロロフェノキシカルボニ
ルアミノ、m−(n−オクチルオキシ)フェノキシカル
ボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましく
は、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファ
モイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,
N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチ
ルアミノスルホニルアミノ)、アルキルもしくはアリー
ルスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の
置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素
数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニ
ルアミノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルス
ルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,
5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチル
フェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキル
チオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは
無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチ
オ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好まし
くは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール
チオ、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチ
オ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好
ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテ
ロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−
フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイ
ル基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置
換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモ
イル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモ
イル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチル
スルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−
(N’−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、ス
ルホ基、アルキルもしくはアリールスルフィニル基(好
ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のア
ルキルスルフィニル基、6から30の置換もしくは無置
換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィ
ニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p
−メチルフェニルスルフィニル)、アルキルもしくはア
リールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の
置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、6から3
0の置換もしくは無置換のアリールスルホニル基、例え
ば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルス
ルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基
(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換もし
くは無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30
の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数
4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニ
ル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、ア
セチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイ
ル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカル
ボニル、2−ピリジルカルボニル、2−フリルカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素
数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカ
ルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロ
ロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボ
ニル、p−(t−ブチル)フェノキシカルボニル)、ア
ルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30
の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブ
トキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニ
ル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30
の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、カルバ
モイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカ
ルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、
N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリールも
しくはヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の
置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から3
0の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フ
ェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ
−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミ
ド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイ
ミド、ジアセチルアミノ)、ホスフィノ基(好ましく
は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィ
ノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフ
ィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基
(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換
のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチル
オキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホス
フィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置
換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジ
フェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホス
フィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましく
は、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィ
ニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミ
ノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基
(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換
のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジ
メチルシリル、フェニルジメチルシリル)等を挙げるこ
とができる。
【0024】置換基として好ましくは、ハロゲン原子、
アルキル基、アリール基(R4、R5の位置にて縮環して
いる場合を含む)、ヘテロ環基(R4、R5の位置にて縮
環している場合を含む)、アシルアミノ基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、ヘテロ環チオ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ニル基、アルキルもしくはアリールカルバモイル基、ア
ルキルもしくはアリールスルファモイル基、アシル基が
挙げられる。
【0025】以下に、本発明において、一般式(I)で表
わされる化合物の具体例を示すが、これらに限られるも
のではない。
【0026】
【化5】
【0027】
【化6】
【0028】
【化7】
【0029】
【化8】
【0030】
【化9】
【0031】反応条件下においてR3、R4、R5が異な
る置換基に変換されることがあっても良い。R3、R4
5として好ましくは、R3、R4、R5が全て水素原子の
場合である。
【0032】一般式(II)及び(III)においてXはBrま
たはIを表す。即ち、一般式(II)及び(III)はそれぞ
れ、臭化水素酸及びアミノハイドロキノン化合物の臭化
水素酸塩もしくはヨウ化水素酸及びアミノハイドロキノ
ン化合物のヨウ化水素酸塩を表す。
【0033】本発明の合成方法において、これに用いる
反応溶媒は50℃以上の沸点を有する高極性の溶媒を用
いることが好ましい。好ましい反応溶媒としては、例え
ば、水、アルコール類(例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、エチレングリコール)、アミド
類(例えば、N,N−ジメチルホルムアミドN,N−ジ
メチルアセトアミド)、ヘテロ環類(例えば、N,N−
ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン、ス
ルホラン)などを挙げることができるがこれらに限定さ
れるものではない。これらの溶媒の組み合わせて用いる
こと、及び、これらの溶媒を含む均一または不均一混合
溶媒系にて反応を行っても良い。
【0034】反応溶媒としては、水が最も簡便であり、
好ましい。即ち、ハロゲン化水素酸水溶液中、一般式
(I)の化合物を反応させることで一般式(III)の化合物を
得ることができる。
【0035】反応温度は0℃から200℃であることが
好ましく、20℃から180℃がより好ましい。反応時
間は、およそ10〜50時間程度にすることができる。
【0036】反応に用いるハロゲン化水素酸としては、
臭化水素酸及びヨウ化水素酸が好ましい。中でも、ヨウ
化水素酸が最も好ましい。同一反応条件下では、一般に
ヨウ化水素酸が最も反応の進行が速い。
【0037】本発明の製造法において、使用するハロゲ
ン化水素酸は、原料となる一般式(I)の化合物に対して
好ましくは30から3当量、さらに好ましくは20から
3.5当量、特に好ましくは10から4当量である。
【0038】以上より、一般式(I)においてR1、R2
いずれもがメチル基であり、かつ、ハロゲン化水素酸H
XがHIであるアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水
素酸塩の製造方法が最も好ましい。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。
【0040】実施例 2,5−ジメトキシアニリンから
アミノハイドロキノンのヨウ化水素酸塩の合成 2,5−ジメトキシアニリン30.6gに57%ヨウ化
水素酸水溶液160mlを加え、180℃のオイルバス
上、12時間加熱、攪拌した。NMRにてメトキシ基の
ピ−クが消失したことを確認した後、180℃にて内容
物を留去した。残査にアセトニトリルを加え、よく洗っ
た後、濾過、アセトニトリル洗浄し、減圧下にて乾燥し
た。
【0041】収量31.8g 収率63% 暗褐紫色結
晶、mp>250℃ NMR(D2O):6.90−6.98(3H、m)。
【0042】反応系より留去した成分を冷却水を用いた
冷却管にて液化して捕集した。捕集した成分は、ヨウ化
水素酸とヨウ化メチルの混合物であった。計算上、本反
応条件にて副生すると考えられるヨウ化メチルのほぼ全
てが回収できた。
【0043】上記実施例と同一の条件にて反応を行った
後、厳密に量を規定したジオキサンを反応液に加え、こ
れを重水にて希釈してNMR測定を行った。生成したア
ミノハイドロキノンのヨウ化水素酸塩と添加したジオキ
サンの積分値の比較の結果求められたアミノハイドロキ
ノンのヨウ化水素酸塩の収率は90%以上であった。
【0044】比較例 ジメトキシアニリンからアミノハ
イドロキノンの臭化水素酸塩の合成2,5−ジメトキシ
アニリン27.6gに48%臭化水素酸水溶液122ml
を加え、180℃のオイルバス上、48時間加熱、攪拌
した。NMRにてメトキシ基のピ−クが消失したことを
確認した後、180℃にて内容物を留去した。残った残
査にアセトニトリルを加え、よく洗った後、濾過、アセ
トニトリル洗浄し、減圧下にて乾燥した。
【0045】収量24.8g 収率67% 暗褐紫色結
晶、mp=228℃(分解) NMR(D2O):6.90−6.98(3H、m)。
【0046】反応系より留去した成分を冷却水を用いた
冷却管にて液化して捕集した。捕集した成分は、臭化水
素酸であり、反応にて副生したと考えられる臭化メチル
は全く捕集できなかった。
【0047】臭化メチルの捕集にはドライアイスコンデ
ンサを用いる必要があった。
【0048】
【発明の効果】本発明を用いることにより、種々の化合
物の合成中間体として有用であるアミノハイドロキノン
のハロゲン化水素酸塩化合物を、環境上の問題が無く、
簡便な方法にて製造できる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるアニリン類と一般
    式(II)で表されるハロゲン化水素酸を反応させることを
    特徴とする一般式(III)で表されるアミノハイドロキノ
    ン化合物のハロゲン化水素酸塩の製造方法。 【化1】 (一般式(I)、(II)、(III)において、R1及びR2はそれ
    ぞれ独立にアルキル基を表し、XはBrまたはIを表
    し、R3、R4、R5はそれぞれ独立に水素原子または置
    換基を表す。ただし、R1、R2の一方もしくは両方がメ
    チル基である場合、XはIを表す。)
  2. 【請求項2】 一般式(I)及び(III)においてR3、R4
    5が水素原子であることを特徴とする請求項1に記載
    のアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水素酸塩の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)においてR1、R2のいずれも
    がメチル基であり、かつ、一般式(II)で表されるハロゲ
    ン化水素酸がHIであることを特徴とする請求項1また
    は2のアミノハイドロキノン化合物のヨウ化水素酸塩の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 一般式(III)で表されるアミノハイドロ
    キノン化合物のヨウ化水素酸塩。 【化2】 (式中、R3〜R5は、それぞれ独立に水素原子または置
    換基を表す。Xは、Iを表す。)
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