JP2001278795A - p21をコードする遺伝子を含む発現ベクターを含有する、癌および再狭窄を治療する組成物 - Google Patents

p21をコードする遺伝子を含む発現ベクターを含有する、癌および再狭窄を治療する組成物

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JP2001278795A
JP2001278795A JP2001053229A JP2001053229A JP2001278795A JP 2001278795 A JP2001278795 A JP 2001278795A JP 2001053229 A JP2001053229 A JP 2001053229A JP 2001053229 A JP2001053229 A JP 2001053229A JP 2001278795 A JP2001278795 A JP 2001278795A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 癌および再狭窄を治療する組成物を提供す
る。 【解決手段】 治療が必要な癌患者をインビボで処置す
るための組成物であって、(i)治療に有効な量の、p
21をコードする遺伝子を含有する発現ベクター;およ
び(ii)医薬担体を含有し、該発現ベクターが、免疫
療法剤、遺伝子治療剤、サイトカインまたはプロドラッ
グ変換酵素をコードする第二遺伝子をさらに含み;該第
二遺伝子が、該p21をコードする遺伝子と同じ読み枠
にある組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、p21をコードす
る遺伝子を含有する発現ベクターと医薬担体とを含有す
る組成物に関し、この組成物を投与することにより、i
n vivoで再狭窄および癌を治療および予防する方
法を提供する。
【0002】
【従来の技術】細胞増殖と関係のある異常性を有する変
異体イースト菌株の研究により、細胞周期調節タンパク
質の同定は非常に容易になった。イーストにおいて規定
されている遺伝子産生物の中で、Far 1(1)の哺
乳類相同体、p21はサイクリン依存キナーゼの活性を
変化させ、かつ細胞周期プログレッションおよび配列と
関連づけられている(2〜13)。
【0003】WAF1、CIP1またはSDI1として
も公知のp21は(11、12、14、15)、p53
腫瘍サプレッサー遺伝子の下流ターゲットであり、悪性
トランスフォーメーションと間接的な関係があった(1
5〜18)。DNAダメージへの応答におけるp53の
誘発により、G1チェックポイントは静止するが(16
〜19)、そのときDNA修復はS相におけるDNA複
製の前に達成されている。p53の下流エフェクターと
しての想像される役割と矛盾がなく、p21は増殖性細
胞核抗原(PCNA)依存DNA複製を抑制するがin
vitroにおけるDNA修復は抑制しないことがわ
かっている(20)。
【0004】Zhangらは、in vitroにおい
てp21の研究をしている(Genes & Deve
lopment(1994)8:1750)。p21が
キナーゼ阻害剤として作用するので、これまでは正常細
胞が活性サイクリンキナーゼを実質的に全く含有しない
ことが予想されていた。p21含有サイクリンキナーゼ
が活性および不活性の両状態において存在することを示
すことにより、Zhangらは、p21が正常細胞にお
ける細胞周期プログレッションをコントロールするのに
含まれると説明している。
【0005】Zhangらは、種々の腫瘍ウイルス腫瘍
性タンパク質でトランスホームした線維芽細胞におい
て、サイクリンキナーゼは二成分状態で存在し[サイク
リン/CDK];その一方、正常な線維芽細胞において
は、p21を含有する第四級複合体に複数のサイクリン
キナーゼが存在することを見いだした[サイクリン/C
DK/増殖性細胞核抗原(PCNA)/p21]。活性
な複合体は、シングルp21分子を含有する。対照的
に、不活性な複合体は複数のp21サブユニットを有し
ている。
【0006】化学量論におけるp21の変化は、in
vitroにおける複合体の活性から不活性への変換を
説明するには十分であるが、Zhangらは「p21と
サイクリンキナーゼとの結合は、in vivoにおけ
る他の調節機序と絡み合っているに違いない」と確信し
ている。Zhangらは「p21の非抑制レベルと結合
することにより、in vivoにおいてこれらのCD
K改質酵素にどのような影響があったのかは知られてい
ない」と示している。
【0007】国際公開第94/09135号公報には、
サイクリン複合体のサブユニット成分の検出を含む、細
胞のトランスフォーメーションを診断するための方法お
よび診断キットが記載されている。特に、該方法はサイ
クリン、PCNA、CDKsおよびp21、p19およ
びp16などの低分子量ポリペプチドの相互作用と関係
する。
【0008】in vitroにおけるサイクリンキナ
ーゼ抑制活性が明らかであるにも関わらず、腫瘍形成に
おけるp21の役割およびin vivoにおける悪性
表現型を逆転するその能力はこれまで規定されていなか
った。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的の一つは癌(腫瘍形成)をin vivoで治療お
よび予防する方法を提供することである。
【0010】本発明の第二の目的は、再狭窄をin v
ivoで治療および予防する方法を提供することであ
る。
【0011】本発明の第三の目的は、末期分化(ter
minal differentiation)を誘発
することにより細胞における抗腫瘍効果を誘発する方法
を提供することである。この方法は、腫瘍の免疫認識を
潜在的に容易にし得る細胞表面タンパク質の発現を変化
させるのに、または二次的に細胞成長を阻害し得る因子
の分泌を引き起こすのに有用である。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明により、腫瘍細胞
成長および再狭窄におけるp21サイクリン依存キナー
ゼ阻害剤の役割が決定された。p21はp53により誘
発され(6,7,15〜18)、したがってp53腫瘍
抑制の下流エフェクターとして関係付けられていた(2
3)。本発明者らは、p21発現はこれらの腫瘍および
再狭窄抑制効果をin vivoで生ずるのに十分であ
ることを最初に直接的に示した。
【0013】p21発現により、分化に関連して、p2
1が接着分子等の遺伝子発現に直接影響を与え得るメカ
ニズムをNF−κBが提供することにより、転写活性が
容易になることを見いだした。腫瘍成長および再狭窄の
抑制並びに分化した表現型の誘発は、遺伝子発現のパタ
ーンの変化から生じ、NF−kBにより一部分媒介され
ており、これは、末期分化および成長静止に到るp21
誘発転写制御に起因する。末期分化の誘発により抗腫瘍
効果を誘発するこれまでの試みは、細胞毒性薬剤または
ホルモンの使用を含むものであり(25〜28)、この
効果を達成するのに変化しやすい成功を有するものであ
った。
【0014】本発明は、治療が必要な癌患者をin v
ivoで処置するための組成物に関し、この組成物は、
(i)治療に有効な量の、p21をコードする遺伝子を
含有する発現ベクター;および(ii)医薬担体を含有
し、ここで、該発現ベクターは、免疫療法剤、遺伝子治
療剤、サイトカインまたはプロドラッグ変換酵素をコー
ドする第二遺伝子をさらに含み;そして、ここで、該第
二遺伝子は、該p21をコードする遺伝子と同じ読み枠
にある。
【0015】本発明はまた、治療が必要な再狭窄患者を
in vivoで処置するための組成物に関し、この組
成物は、(i)治療に有効な量の、p21をコードする
遺伝子を含有する発現ベクター;および(ii)医薬担
体を含有し、ここで、該発現ベクターは、免疫療法剤、
遺伝子治療剤、サイトカインまたはプロドラッグ変換酵
素をコードする第二遺伝子をさらに含み;そして、ここ
で、該第二遺伝子は、該p21をコードする遺伝子と同
じ読み枠にある。
【0016】本発明はまた、治療が必要な再狭窄患者を
in vivoで処置するための組成物に関し、この組
成物は、治療に有効な量の、プロドラッグ転換酵素をコ
ードする遺伝子に融合させたp21をコードする遺伝子
を含む発現ベクターを含む。
【0017】好ましくは、前記プロドラッグ変換酵素
は、チミジンキナーゼ、シトシンデアミナーゼまたはβ
−グルクロジナーゼである。
【0018】好ましくは、前記組成物は、医薬上許容で
きる担体をさらに含む。
【0019】好ましくは、前記発現ベクターは、ウイル
スベクターである。
【0020】本発明はまた、治療が必要な再狭窄患者を
in vivoで処置するための組成物に関し、この組
成物は、治療に有効な量の、p21をコードする遺伝子
を含有する発現ベクターを含み、ここで、該p21をコ
ードする遺伝子は、プロドラッグ変換酵素をコードする
遺伝子に融合している。
【0021】好ましくは、前記プロドラッグ変換酵素
は、チミジンキナーゼ、シトシンデアミナーゼまたはβ
−グルクロジナーゼである。
【0022】好ましくは、前記組成物は、医薬上許容で
きる担体をさらに含む。
【0023】好ましくは、前記発現ベクターは、真核生
物ベクターまたはウイルスベクターである。
【0024】好ましくは、前記ウイルスベクターは、ア
デノウイルスベクターである。
【0025】
【発明の実施の形態】本発明は、治療が必要な患者に、
(i)p21をコードする遺伝子を含有する発現ベクタ
ー;および(ii)医薬的に許容できる担体を含有する
組成物の腫瘍抑制量を投与することを含む、癌または再
狭窄の治療方法を提供する。
【0026】Xiong et al,Nature
366:701(1993)に記載のp21をコードす
るcDNAは、本明細書に含まれるものとする。
【0027】本発明に有用な適当な発現ベクターとして
は、真核生物またはウイルスベクターがあげられる。有
用な真核生物ベクターとしては、pRcRSVおよびp
RcCMVまたは他のRSV、CMVまたは細胞増強剤
および種々のポリアテニレート配列を有するp21の発
現を推進するプロモーターがあげられる。ウイルスベク
ターを使用するのが好ましい。
【0028】ウイルスベクター系は、不完全遺伝子を含
有する哺乳類に遺伝子をトランスファーするのに非常に
効率的として示されてきた。例えば、本明細書に含まれ
る、Crystal Am.J.Med.92(6
A):44S−52S(1992); Lemarch
and et al.,Proc.Nat’l Aca
d.Sci.USA 89(14):6482−648
6(1992)を参照のこと。複製およびトランスホー
ム能力を付与したレトロウイルスを使用するのが好まし
い。
【0029】本発明に有用なp21を発現する適当なウ
イルスベクターとしては、(本明細書に含まれる)Da
vidson et al.,Nature Gen.
3:219(1993)に記載されているアデノウイル
スベクター、pAd−BglIIと組み合わせたAd5
−360が挙げられる。アデノウイルスベクターを使用
するのが好ましい。
【0030】好ましいアデノウイルスベクターとして
は:(本明細書に含まれる)Davidson et
al.,Nature Gen.3:219(199
3)に記載されているADV;またはタイプ7001、
またはタイプ1または12を含む他のアデノウイルスタ
イプ(Ranheim et al.,J. Viro
l.67:2159(1993); Green et
al.,Ann.Rev.Biochem.39:7
01(1970)に記載されている)があげられる。
【0031】本明細書に含まれる、Sambrook,
Fritsch,and Maniatis,“Mol
ecular Cloning,A Laborato
ryManual”(2nd ed):pp.E.5
5.(Cold Spring Harbor Pre
ss,Cold Spring Harbor,N.
Y.,1989)に記載されているような従来の組換え
技術を使用して、p21をこれらの発現ベクターに挿入
し、細胞トランスフェクションに使用することができ
る。また、Davidson et al.,199
3,Nature Gen.3:219−223または
Lemarchand et al.,Proc.Na
t’l Acad.Sci.USA 89(14):6
482−6486(1992)に記載されている相同組
換え技術を使用して発現ベクターを調製することができ
る。
【0032】本発明の発現ベクターは、さらにプロモー
ター等の調節要素および抗生物質耐性遺伝子等の選択マ
ーカーを含有することができる。
【0033】ウイルスベクターがin vivoで摂取
されて組み込まれ、挿入された作成物(constru
ct)を含むウイルスDNAを発現することは詳しく確
立されている。例えば、本発明に含まれる、Yoshi
mura et al.J.Biol.Chem.26
8(4):2300−2303(1993);Crys
tal Am.J.Med.92(6A):445−5
25(1992);Lemarchand et a
l.Proc.Nat’l Acad.Sci.USA
89(14):6482−6486(1992)を参
照のこと。
【0034】別の態様において、発現ベクターの他にも
他の送達システムを使用してp21タンパク質を送達で
きることもまた理解される。主に、リポソームおよびD
NA接合体の使用を含むこれらの技術は、上述した発現
ベクターにより提供されるものと同様の送達率を提供す
ることが期待されている。すなわち、発現ベクターを介
してp21遺伝子を発現するよりも、ビヒクルにp21
の治療量を混合することも可能なのである。
【0035】第二の別の態様において、p21を融合タ
ンパク質として発現することができる。この態様におい
て、p21をコードする遺伝子は、免疫療法剤、遺伝子
治療剤(HLA−B7等)、タンパク質(サイトカイ
ン、好ましくはGM−CSF、IL−2および/または
IL−12等)、プロドラッグ変換酵素(チミジンキナ
ーゼ、シトシンデアミナーゼおよびβ−グルクロジナー
ゼ)またはシス−プラチナ等の抗癌剤をコードする遺伝
子に融合する。
【0036】融合遺伝子は、本明細書に含まれる、Sa
mbrook et al,“Molecular C
loning,A Laboratory Manua
rl”(2nd ed):Cold Spring H
arbor Laboratory Press,特
に、17章に記載されているものから産生されるタンパ
ク質である。
【0037】チミジンキナーゼは、本明細書に含まれる
AU 8776075に記載されているようにして得る
ことができる。β−グルクロニダーゼおよびそれらの融
合タンパク質は、本明細書に含まれる米国特許第5,2
68,463号および第4,888,280号公報に記
載されている。シトシンデアミナーゼおよびそれらの融
合タンパク質は、本明細書に含まれる国際公開第942
8143号公報に記載されている。
【0038】また、ウイルスベクターとリポソームとの
複合治療は、非常に見込みがあり、本発明における使用
が予想される。Yoshimura et al.,
J.Biol.Chem.,268(4):2300−
2303(1993)は、本明細書に含まれる。
【0039】リポソームは、非常に効率的に病気の組織
へ活性剤を送達することが知られている。例えば、医薬
的または他の生物学的に活性な薬剤を効率的にリポソー
ムに組み込ませて細胞に送達する。このように、本発明
の作成物を適当にリポソームに形成して、選択した組織
に送達することもできる。例えば商標名LIPOFEC
TIN(Life Technologies.In
c.,Bethesda,Md.)で入手できるカチオ
ン性脂質から製造されるリポソームが好ましい。リポソ
ームベースの治療について特に興味深いのは、系または
代謝から通過する前は、リポソームは比較的安定で、比
較的寿命が長いという事実である。さらに、リポソーム
は主要な免疫応答を生じることはない。
【0040】したがって、本発明の一観点において、p
21をコードする遺伝子を含有するベクターをリポソー
ムに組み入れて、特定の組織へ作成物を送達するのに使
用する。リポソームは、作成物が細胞をトランスフェク
トし、該細胞により発現され、最終的にはp21タンパ
ク質を産生する手助けをするであろう。
【0041】本発明の組成物は、治療上効果的な量のp
21発現ベクターおよび医薬上許容できる担体である。
ウイルスベクターを投与するために、適当な担体、賦形
剤、および他の薬剤を製剤に混合してp21の発現を向
上させることができる。
【0042】多くの適当な製剤を、全ての薬品化学者に
公知の処方集に見いだすことができる:Remingt
on’s Pharmaceutical Scien
ces,15th Edition(1975),Ma
ck PublishingCompany,East
on,Pa.18042(Chapter 87:Bl
aug,Seymour)。これらの製剤としては、例
えば、散剤、ペースト、軟膏剤、ゼリー、ワックス、脂
質、無水吸収塩基(anhydrousabsorpt
ion bases)、水中油滴型または油中水滴型エ
マルション、エマルションカルボワックス(種々の分子
量のポリエチレングリコール)、半固体ゲル、およびカ
ルボワックスを含有する半固体混合物があげられる。
【0043】ウイルス粒子が製剤中で失活し、該製剤が
生理学的に相溶性である場合、前述した任意の製剤がウ
イルスベクターによる治療に適当である。
【0044】投与されるp21の量は、患者の大きさお
よび癌の進行に対する状態に依存する。従来技術を使用
してベクターの制御要素を変更したり、投与されるウイ
ルスベクター力価の量を変えることにより、p21発現
量を患者の要求にあわせて調節することができる。一般
的には、治療する細胞当たりおよそ50ウイルスベクタ
ーを送達するのが望ましい。アデノウイルスについて
は、製剤は一般的に1mL当たり1010ウイルス感染ユ
ニットのオーダーで含有する。レトロウイルスについて
は、わずかにことなる力価を適用できる。本明細書に含
まれる、Wooet al.,Enzyme 38:2
07−213(1987)を参照のこと。適当な投与量
レベルを決定するのに、本明細書に含まれる、Kay
et al.,Hum.Gene Ther.3:64
1−647(1992);Liuet al.,Som
at.Cell Molec.Genet.18:89
−96(1992); and Ledley et
al.,Hum.Gene Ther.2:331−3
58(1991)をさらに参考にできる。
【0045】発現ベクターを投与するために調製される
特定の製剤に依存して、本発明の組成物の投与は種々の
方法により達成することができる。本発明の組成物は発
現ベクター(または発現ベクターを含有するリポソー
ム)を、本明細書に含まれる米国特許第5,328,4
70号明細書に記載されているように、腫瘍に直接投与
するのが好ましい。
【0046】乳房、腎臓、メラノーマ、前立腺、グリア
芽腫、ヘプトカルシノーマ(heptocarcino
ma)、大腸および肉腫癌タイプを本発明により治療す
ることができる。これらのタイプの癌を診断およびモニ
ターすることは当該技術分野において周知である。
【0047】血管形成由来の動脈外傷としては、再狭窄
に到り得る一連の増殖性(proliferativ
e)、血管作動性および炎症応答があげられる。この方
法をin vivoで刺激する数種の因子がこれまでに
規定されてきたが、応答を制限する特定の細胞遺伝子産
生物の役割はよく理解されていない。本発明者らは、p
21がバルーンカテーテル外傷への増殖性応答を限定す
るように作用することを見いだした。血管内皮および平
滑筋細胞成長を、p21 CKIがサイクリン依存キナ
ーゼおよび細胞周期のG1相の進行を抑制する能力によ
り静止させた。再狭窄は、本明細書に含まれる、Eps
tein et al.,JACC 23(6):12
78(1994)and Landau et a
l.,Medical Progress 330(1
4):981(1994)に記載されているように診断
およびモニターすることができる臨床的な状態である。
【0048】本発明の組成物を使用して全ての哺乳類、
特にヒトを治療することができる。
【0049】本発明の組成物は、免疫療法剤、遺伝子治
療剤(HLA−B7等)、タンパク質(サイトカイン、
好ましくはGM−CSF、IL−2および/またはIL
−12)等、プロドラッグ変換酵素(チミジンキナー
ゼ、シトシンデアミナーゼおよびβ−グルクロジナーゼ
等)およびシス−プラチナ等の抗癌剤と組み合わせて投
与することができる。また、本発明の組成物は、上述の
免疫療法剤、遺伝子治療剤、タンパク質、プロドラッグ
変換酵素および抗癌剤をコードする遺伝子を含有する発
現ベクターと組み合わせて投与することもできる。ま
た、該組成物は養子細胞移入治療中に投与することもで
きる。
【0050】これまで本発明について一般的に記載して
きたが、具体的なものとして与えたある特定の実施例を
参照することによりさらに本発明を理解できる。特に規
定しない限り、本発明を限定するものではない。
【0051】
【実施例】(実施例1:in vivoで再狭窄を治療
するためのp21サイクリン依存キナーゼの使用)本研
究において、in vitroにおける内皮および平滑
筋細胞およびinvivoにおける動脈バルーン外傷の
ブタモデルにおいてp21発現が与える影響を分析し
た。
【0052】(細胞培養およびトランスフェクション)
発達の第一段階にある(primary)ブタ血管内皮
および平滑筋細胞を、6月齢の国産のヨークシャーブタ
の大動脈からとり出し、第2と第5継代(passag
e)の間のものを使用した。内皮および平滑筋細胞を、
10%FBSと混合した培地199で70%集密まで増
殖させた。DMEMおよび2%FCS中で1時間、細胞
をADV−p21またはADV−△E1(MOI300
/cell)に感染させ、普通培地を1時間後に添加し
た。コントロール細胞は感染させないままであり、10
%FBSと混合したM199中で保有した。24時間
後、1ウェルあたり6×104cellで6枚のウェル
に細胞を分けた。細胞を0、2、5、7および10日で
収集し、血球計数器で測定した。細胞生存力をトリパン
ブルーエクスクルージョンにより評価した。
【0053】(細胞周期分析)上述したように、細胞
を、MOI300/cellにおいてADV−△E1ま
たはADV−p21ベクターに感染させ、収集し、PB
Sで2回洗浄し、70%エタノール(EtOH)中(K
ing et al.,Cell 79,563−57
1(1994))、4℃において30分間固定した。そ
の細胞を、PBS1mL中、37℃において30分間、
1Uのデオキシリボヌクレアーゼ−フリーリボヌクレア
ーゼで処理し、0.05mg/mLのヨウ化プロピジウ
ム(PBS中で10×ストックとして調製したもの)に
再懸濁した。細胞を、FACScanモデル(Bect
on Dickinson)を用いてフローサイトメト
リーにより分析した。蛍光測定を集積してDNA含有量
の分布曲線を作成した。細片のため蛍光発生は分析前に
減じた。
【0054】(アデノウイルスベクター)組換えアデノ
ウイルスベクター、ADV−p21を、サブゲノム36
0 DNA、E3領域において欠失しているAd5誘導
体とp21発現プラスミド、pAd−p21との間で相
同組換えにより構成した。つまり、p21の発現を制御
するラウス肉腫ウイルスプロモーター(RSV)を使用
して、p21発現ベクターのHind III−Xba
I フラグメントをpAd−Bgl IIのBglII
サイトに導入することにより、pAd−p21プラスミ
ドを調製した(Heichman & Robert
s, Cell 79,557−562(199
4))。これらの複製欠損E1A、E1B欠失ウイルス
の構造を、サザンブロッティングにより確認した。組換
えウイルスは全て、上述したように293cellで増
殖させ、精製した(Davidson et al,1
993,Nature Gen.3:219−22
3)。塩化セシウム精製ウイルスをPBSに対して透析
し、13%グリセロール−PBS溶液中で貯蔵用に希釈
し、最終濃度1〜3×1012ウイルス粒子/mL(0.
8〜5×1010pfu/mL)を得た。全てのストック
を0.45μmフィルターで滅菌し、3T3細胞上、M
OI10で、感染により複製成分アデノウイルスの存在
について評価した。これらの実験で使用したストック
は、複製成分ウイルスを全く生じなかった。
【0055】(ブタ動脈外傷)麻酔および挿管後、国産
ヨークシャーブタ(12〜15kg)に腸骨大腿骨動脈
の無菌外科曝露(sterile surgical
exposure)を行い、二重バルーンカテーテル
(C.R.Bard,Inc.)を腸骨大腿骨動脈に挿
入した。近位のバルーンを500mmHg圧までふくら
ませて、5分間、オンライン圧力変換器により測定し
た。外傷から1、7および21日後に動物を犠牲にし
た。
【0056】(in vivo遺伝子トランスファー)
上述したように、二重バルーンカテーテルを使用してヨ
ークシャーブタの腸骨大腿骨動脈において直接遺伝子ト
ランスファーを行った(Nabel et al.,1
990,Science 249:1285−128
8)。各動物において、両腸骨大腿骨動脈を力価1×1
10pfu/mLにおいて同じベクターで感染させ、各
動物に0.7mLを使用した(最終投与量7×109
fu)(Ohno et al,1994,Scien
ce 265:781−784;Chang et a
l,1995,Science 267:518−52
2)。
【0057】ADV−p21(n=28 動脈)または
ADV−△E1(n=28 動脈)ベクターに感染させ
た血管セグメントを7または21日後に切除した。内膜
細胞増殖を評価するために、7日で犠牲にした動物に、
死の1時間前に5−ブロモ−2’−デオキシシトシン
(BrdC)(Sigma,St.Louis,MO)
を全投与量25mg/kgで静脈内注入した。各動脈
は、記載されているようにして同じ方法で処理した(O
hno et al,1994,Science26
5:781−784)。NIHガイドラインに従い、動
物実験はすべて、動物の使用および保護に関するミシガ
ン大学委員会の認可を得て行った。
【0058】(RT−PCR分析)トリゾール試薬(G
IBCO/BRL)を使用し、製造業者の手順にしたが
って全RNAを調製した。つまり、動脈サンプルをトリ
ゾール試薬中でホモジナイズした。RNAをエタノール
(EtOH)中で沈殿させて、冷やした75%EtOH
で3回洗浄し、乾燥およびリボヌクレアーゼフリーTE
緩衝液中に再懸濁した。逆転写酵素(RT)が存在する
場合としない場合とで、プライマー:5’−GAG A
CA CCA CTG GAG GGT GAC TT
C G−3’(センス);5’−GGG CAA AC
A ACA GAT GGC TGG CAA C−
3’(アンチセンス)と共にp21遺伝子についてPC
Rを行った(Muller et al,1994,C
irc.Res.75:1039−1049)。アンチ
センスプライマーは、内因性ブタp21RNAではなく
組換えp21RNAに特異的であった。
【0059】(細胞増殖および形態測定)細胞増殖の測
定を、BrdCに対するモノクローナル抗体を用いてバ
ルーン外傷およびアデノウイルス感染後7日で行った。
動脈切片を固定、包埋および切断し、モノクローナル抗
−5−ブロモ−2’−デオキシシチジン抗体を使用して
免疫組織化学を行い(Ohno et al.199
4,Science 265:781−784)、増殖
性細胞の核をラベルした。各動脈について、内膜のラベ
ルした核およびラベルしていない核の数を、顕微鏡ベー
スのビデオイメージ分析システム(Image One
System,Universal Imaging
Cororation,Westchester,P
A)を使用して測定した。増殖指数を、全細胞数に対す
るラベルした細胞の比として計算した。
【0060】内膜および内側の横断面積を、イメージ分
析システムを使用して動脈外傷およびアデノウイルス感
染の2cm領域にわたる各動脈からの4つの切片につい
て測定した(Ohno et al,1994,Sci
ence 265: 781−784)。各動脈につい
て培地に対する内膜(I/M)面積比を、4つの切片の
平均I/M面積比として測定した。
【0061】(免疫組織化学)記載された方法(Ohn
o et al,1994,Science 265:
781−784; Muller et al,199
4,Circ.Res.75:1039−1049)を
使用して、BrdC、平滑筋α−アクチンおよびp21
に対する抗体について免疫組織化学的研究を行った。以
下の発達の第一段階にある(primary)抗体を使
用した:モノクローナルマウス抗−BrdC抗体、1:
1000希釈(Amersham Life Scie
nces);モノクローナルマウス抗−平滑筋αアクチ
ン抗体、1:1500希釈(Boehringer M
annheim Biochemical);およびポ
リクローナルマウス抗−ヒトp21抗体、1:1500
希釈(Santa Cruz)。動脈片を染色しない、
精製したマウスIgG2b抗体、1:100希釈(Pr
omega)を使用してコントロール実験を行った。ス
ライドをストレプトアビジン−西洋わさびペルオキシダ
ーゼ複合体(Vector Laboratorie
s)またはベクタステインABC−アルカリホスファタ
ーゼ試薬(Vector Laboratories)
のいずれかにより展開し、メチルグリーンで対比染色し
た。
【0062】(統計学的分析)ADV−p21およびA
DV−△E1動脈間の内膜BrdCラベル指数およびI
/M面積比を、2つの尾状、不対のt−試験により比較
した。0.05レベルにおいて仮説が拒否され得ないと
き、統計学的に有意であった。
【0063】(結果) (p21の発現が血管細胞増殖を抑制し、かつin v
itroにおける細胞周期静止を誘発する)p21が血
管細胞成長および細胞周期分布に与える影響を検討する
ために、静止状態のブタ血管内皮および平滑筋細胞に、
in vitroでアデノウイルスベクター、ADV−
p21すなわちE1欠失を含有するコントロールベクタ
ー、ADV−△E1を感染させ、10%FBS中でイン
キュベーションにより刺激して増殖させた。未感染また
はADV−△E1感染細胞を血清に曝露することによ
り、内皮および平滑筋細胞の増殖が早くなった。対照的
に、血管内皮および平滑筋細胞におけるp21の発現
は、>90%で細胞増殖が抑制された;これらの細胞
は、トリパンブルーエクスクルージョンにより評価され
たように、なお生存可能であった(>95%)。血管内
皮および平滑筋細胞におけるp21の発現はまた、ヨウ
化プロピジウム染色により評価されたように、G0/G
1において細胞を集積させた。これらのデータから、細
胞は、p21が引き起こす細胞死よりもp21発現によ
る細胞周期において抑制されることが示唆される。
【0064】(p21はin vivoにおけるバルー
ン外傷動脈において誘発される)p21がin viv
oで血管細胞成長を調節する能力を検討するために、ま
ず、p21発現が外傷動脈において誘発されるかどうか
を測定した。ブタ腸骨大腿骨動脈を、傷つけないかまた
はバルーン血管形成により傷つけて、p21発現後、
1、7および21日に外傷セグメントを分析し、p21
抗体により免疫組織化学により評価した。この動脈外傷
のブタモデルは、3週間で内膜肥厚となった(Ohno
et al,1994,Science 265:7
81−784)。外傷の特徴は、動脈に傷をつけてから
最初の7日間は平滑筋細胞増殖が早く、次の2週間で細
胞外基質の生成のため内膜が拡大することである。通常
の、傷をつけていないブタ動脈はp21を全く発現しな
かった。動脈に傷をつけて1日後、p21タンパク質は
内膜に存在していなかった;しかしながら、7日で、内
膜平滑筋細胞のおよそ50%にp21タンパク質が存在
した。21日で、p21発現は内弾性薄膜の隣の、内膜
の低領域に存在するが、その領域では細胞増殖は存在し
なかった(Ohno et al,1994,Scie
nce 265:781−784)。実際、p21発現
は一般的に平滑筋細胞増殖と逆の相関関係を有した。こ
れらの知見から、p21発現は外傷動脈における血管細
胞増殖の静止と関連することが示唆される。
【0065】(外傷動脈におけるp21発現は内膜肥厚
化の発達を制限する)p21がin vivoで血管細
胞成長に直接与える影響を評価するために、p21ベク
ターを、外傷直後のブタ動脈に導入した。国産ブタの右
および左の腸骨大腿骨動脈をバルーン外傷させ、二重バ
ルーンカテーテルを用いて、ADV−p21またはAD
V−△E1で感染させた(全投与量、1×1010pfu
/mL、0.7×1010pfu)。in vivoにお
けるADV−p21の遺伝子移入を、外傷を与えたブタ
動脈において、感染して7日後にRT−PCR分析によ
り実験した。p21RNAを、感染させた左および右腸
骨大腿骨動脈においてRT−PCRにより検出したが、
同じ動物からの未感染の頸動脈およびADV−△E1未
感染および感染させた動脈においては検出されなかっ
た。
【0066】次に、p21発現がin vivoにおけ
る内膜細胞成長に与える影響を、遺伝子移入から7日後
にBrdCの内膜細胞への導入量を測定し、3週間でI
/M面積比を測定することにより2月評価した。遺伝子
移入から7日後、ADV−△E1動脈と比較して、AD
V−p21感染動脈において内膜BrdC導入が35%
減少した(5.3±0.9% vs.8.1±0.4
%,p=0.035)。これらのBrdCラベル内膜細
胞を、平滑筋αアクチンに対するモノクローナル抗体で
共染色(costain)したが、これは内膜平滑筋細
胞増殖の抑制はADV−p21動物に存在することを示
唆している。ADV−△E1動脈と比較して、ADV−
p21感染動脈においてI/M面積比が有意に37%減
少した(0.37±0.06 vs.0.59±0.0
6,p=0.015)。これらの結果から、バルーン外
傷時のADV−p21による動脈感染により、内膜平滑
筋細胞の増殖が抑制され、かつネオ内膜(neoint
ima)の発達を有意に制限することが示唆される。
【0067】(実施例2:p21サイクリン依存キナー
ゼ阻害剤を使用してin vivoでの腫瘍形成能を抑
制する)この研究において、p21発現がin vit
roおよびin vivoでのマウスモデルにおける腫
瘍成長に与える影響を分析した。
【0068】(細胞周期分析)細胞を、MOI200〜
300においてADV−△E1またはADV−p21ベ
クターに感染させるか、またはDNA/リポソーム複合
体によりp21発現ベクターでトランスフェクトした。
上述したように、細胞を感染、収集し、PBSで2回洗
浄し、70%EtOH中、4℃において30分間固定し
た。その細胞を、PBS1mL中、37℃において30
分間、1Uのデオキシリボヌクレアーゼ−フリーリボヌ
クレアーゼで処理し、最終的に、0.05mg/mLの
ヨウ化プロピジウム(PBS中で10×ストックとして
調製したもの)に再懸濁し、細胞を、FACScanモ
デル(Becton Dickinson)を用いてフ
ローサイトメトリーにより分析した。蛍光測定を集積し
てDNA含有量の分布曲線を作成した。細片のため蛍光
発生は分析前に減じた。
【0069】(p21のウェスタンブロット検出)3〜
5×106cellを示した時間において収集し、1m
Lの50mMトリス−HCl(pH6.8)、100m
M DTT、2%SDS、0.1%ブロモフェノールブ
ルー、10%グリセロールで溶解し、5分間煮沸した。
最終的に、サンプルを10,000rpmにおいて5分
間回転させ、上澄みを捕集した。20μLを15%SD
S−PAGEに装入し、ニトロセルロース膜にブロット
した。抗ウサギ西洋わさびペルオキシダーゼ二次抗体お
よび二次(subsequent)ECL化学発光検出
器(Amersham)と共に抗タンパク質ウサギポリ
クローナル抗体(Santa Cruz)を使用してp
21タンパク質を目に見えるようにした。
【0070】(p21の遺伝子移入)10%ウシ胎児血
清を含有するダルベッコ改質イーグル培地(DMEM)
において細胞を維持した。組換えアデノウイルスベクタ
ー、ADV−p21を、サブ360ゲノムDNA、E3
領域において欠失しているAd5誘導体と、p21発現
プラスミド、pAd−p21との間で相同組換えにより
構成した。これらの組換えアデノウイルスベクターは、
欠失したE1AおよびE1B領域に配列を有し、このウ
イルスに非許容細胞を複製およびトランスホームする能
力を付与する。つまり、D.Beach博士およびG.
Hannon博士から親切にも提供された、pRc/C
MV−p21由来のNru IおよびDra III
フラグメント(Xiong et al,Nature
366,701(1993);Serano et
al,Nature 366,704(1993))
を、Ad5ゲノムの左手側の配列は有するが、E1Aお
よびE1Bは有しない、pAd−Bgl IIのBgl
IIサイト(Davidson et al,Nat
ureGenet.3,219(1994))に導入す
ることにより、pAd−p21プラスミドを調製した。
上述したようにしてウイルスを調製した(Ohno e
t al,Science 265,781(199
4))。これらのウイルスの構造は、サザンブロッティ
ングにより確認した。組換えウイルスは全て293細胞
で増殖させ、記載されているようにして精製した(Da
vidson et al,Nature Gene
t.3,219(1994))。塩化セシウム精製ウイ
ルスをPBSに対して透析し、13%グリセロール−P
BS溶液中で貯蔵用に希釈し、最終濃度1〜3×1012
ウイルス粒子/mL(0.8〜5×1010pfu/m
L)を得た。ストックは全て0.45μmフィルターで
滅菌し、3T3細胞上、MOI10で、感染により複製
成分アデノウイルスの存在について評価した。これらの
実験で使用したストックは、複製成分ウイルスを全く生
じなかった。
【0071】pRc/CMV−p21由来のp21 c
DNAをpRC/RSV(Invitrogen)に導
入することにより真核生物発現プラスミド、pRC/R
SVp21を調製し、カルシウムホスフェートトランス
フェクションを使用することにより293細胞のトラン
スフェクトを行った(Perkins et al,提
出原稿)。
【0072】(バイスタンダー(bystander)
アッセイ)Dr.K.Murazkoにより親切にも提
供された、U373ヒトグリア芽腫細胞を、ADV−p
21で感染させた(MOI200)。1日後、細胞をト
リプシン処理し、計測し、示した数の未感染のU373
細胞と共に混合した。混合した集合それぞれについて1
0,000cellを96ウェルディスクに置いた。5
日後、MTTアッセイ(Mosman,J.Immun
ol.Methods 65,55(1983))を行
って、これらの細胞集団の増殖率を測定した。
【0073】(悪性細胞におけるp21の遺伝子移入お
よび細胞周期プログレッションに与える影響)p21が
細胞周期分布に与える影響を、アデノウイルスベクタ
ー、ADV−p21、または組換えp21を有しない同
様のE1欠失ウイルス、ADV−△E1で感染させるこ
とにより腫瘍細胞系において検討した。アデノウイルス
ベクターにおけるp21の発現は、CMVエンハンサー
/プロモーターおよびウシ成長ホルモンポリアデニル化
配列により調節した。典型的な悪性腫瘍細胞系、B16
BL6メラノーマ内でのp21の発現により、細胞周期
のG0/G1相における細胞の集積となり、これは、G
1/S境界において優勢的に静止することを示唆してい
る(図1A)。組換えp21発現を、マウス(Renc
a)またはヒト(293)腎細胞癌ライン、およびマウ
ス(B16BL6)メラノーマ細胞系において、ウェス
タンブロット分析を使用することにより確認した。アデ
ノウイルスベクター由来の容易に検出できるタンパク質
発現は、遺伝子を導入後、〜1日で達成された(図1
B、レーン4、5、13、14vs.1〜3、10〜1
2)。また、ラウス肉腫ウイルス(RSV)エンハンサ
ー/プロモーターおよびウシ成長ホルモンポリアデニル
化部位により調節した真核生物発現プラスミドは、29
3細胞に匹敵する発現を示した(図1B、レーン7、9
vs.6、8)。どちらの場合も、細胞分裂の抑制と
相関関係がある組換えタンパク質および同じ調節要素を
有する他のベクターの発現は、本明細書において記載し
たp21の効果を示さなかった。
【0074】(p21の分化および形態学的影響)細胞
成長に与えるp21の影響をin vitroで検討し
たとき、ADV−p21に感染した腫瘍細胞は、細胞質
比に対して核が増加したり、接着および成長静止が増加
したような、分化した表現型と矛盾のない形態学的変化
を示した(図2、図3Aおよび図3B)。ヒトメラノー
マ細胞、UM−316は、核凝縮およびADV−p21
に感染後の電子顕微鏡によるメラノソーム形成において
4倍よりも多く増加した(図2、p≦0.005、Wi
lcoxon rank sum test)。これら
の細胞において、メラニン生成における〜5倍の増加
は、細胞およびin vitroでの上澄み画分におい
て、遺伝子を移入後2日内に観察された(図3Aおよび
図3B)。
【0075】2、3の系において、長期の細胞培養後の
末期分化の結果として細胞死が観察されたが、DNA断
片化のパターン(図4)、ヨウ化プロピジウム染色また
はTdT免疫染色により決定されるようにアポトーシス
の形跡は全くなかった。また、未感染および感染した細
胞の混合物は、バイスタンダー効果がないことがわかっ
たが(図4)、これはレシピエント細胞における遺伝子
移入および発現が必要とされており、かつp21の効率
的な感染が樹立腫瘍の成長を撲滅するのに必要とされる
ことを示唆している。
【0076】(in vivoにおける腫瘍細胞成長の
抑制)p21がin vivoで悪性細胞に与える影響
を評価するために、Renca細胞をADV−p21、
ADV−△E1コントロールに感染させ、またはリン酸
緩衝食塩水(PBS)と共にインキュベートし、レシピ
エントマウスに接種した。p21発現は、2×105
ellを接種した全ての動物において腫瘍の成長を完全
に抑制した(図5のA、B)。p21の発現が感染した
細胞の免疫原性を変化させ、その結果、免疫機構を通し
て作動することが可能であるため、CD−1 nu/n
u免疫不完全マウスにおいて同様の研究は行わなかっ
た。腫瘍成長の同様の抑制がこれらの動物において観察
され(図5のC、D)、これは細胞増殖に直接影響を与
えることと矛盾がない。
【0077】ADV−p21が樹立腫瘍の成長を変化し
得るかどうかを検討するために、Renca腫瘍小結節
(〜0.5cm)を、PBS、ADV−△E1またはA
DV−p21のいずれかと共に注入した。ヒト胎盤アル
カリホスファターゼレポーターをコードするアデノウイ
ルスベクターの樹立腫瘍への直接移入により、毎日5回
繰り返す109PFUの注入後、定量的な形態計測によ
り確立された細胞の95%まで感染を引き起した。この
処置もまた腫瘍成長を抑制し、注入を繰り返して行うと
き(毎日5回、1週間後に繰り返した)、生存および予
め検出し得る小結節と共にマウスに肉眼でみえる腫瘍を
検出する能力がないことにより決定した長期間の治療
(>40日)に到り得る。いずれの場合も、これらの結
果は統計学的に有意であった。
【0078】(参考文献) 1.Chang & Herskowitz,Cell
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Res.48,1996 (1988). 28.Leftwich & Hall,Cancer
Res.46,3789 (1986). 29. Davidson et al,Nature
Gen.3,219(1993). 30.Ohno et al,Science 26
5,781 (1994) これまで十分に本発明を説明してきたが、本件明細書に
記載した本発明の趣旨または範囲から離れずに多くの変
更および修飾が可能であることは当業者にとって明らか
であろう。
【0079】
【発明の効果】p21遺伝子は、細胞周期プログレッシ
ョンに影響を与えるサイクリン依存キナーゼ阻害剤をコ
ードするが、腫瘍成長を変えることにおけるこの遺伝子
産生物の役割はこれまで確立されていなかった。本発明
により、in vivoにおける悪性細胞の成長は、p
21の発現により抑制されることが見いだされた。p2
1の発現により、G0/G1における細胞の蓄積は、形
態変化およびおよび細胞分化となる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】悪性細胞系における細胞周期分析およびp2
1発現を示すグラフである。
【図1B】アデノウイルスおよび真核生物発現ベクター
により形質導入したRenca細胞系のウェスタンブロ
ットを示す電気泳動ゲルの写真である。
【図2】ADV p21をRenca腫瘍細胞に導入
し、接種後の腫瘍成長の抑制を示すグラフである。腫瘍
の存在(A、C)と腫瘍の直径(B、D)の評価を行っ
た。
【図3A】ADV p21を樹立(establish
ed)Renca腫瘍細胞にinvivo導入した場合
に腫瘍成長を抑制する影響を示すグラフである。腫瘍直
径は、ノギスを使用して垂直方向の大きさを2カ所測定
した。
【図3B】ADV p21を樹立(establish
ed)Renca腫瘍細胞にinvivo導入した場合
に腫瘍成長を抑制する影響を示すグラフである。腫瘍直
径は、ノギスを使用して垂直方向の大きさを2カ所測定
した。
【図4】悪性細胞成長および分化に与えるp21のin
vitroの影響を示す写真である。示した処置を行
って5日後の細胞を位相差顕微鏡により観察した。倍率
(20×)。
【図5】ADV p21またはコントロールベクターで
処理した樹立腫瘍を有するマウスの生存率を示すグラフ
である。BALB/cマウス(A、B)またはnu/n
u CD−1マウス(C、D)に、MOI300で、P
BS(白四角、黒四角)、ADV−p21(白菱形、黒
菱形)、ADV−△E1(白三角、黒三角)でin v
itroでインキュベートしたRenca細胞を注入し
た。
【配列表】SEQUENCE LISTING <110> THE REGENTS OF THE UNIVERSITY OF MICHIGAN. <120> A pharmaceutical composition for treating a
cancer or restenosis,comprising an expression vect
or containing a gene encoding p21. <130> <160> 2 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Primer <300> <400> 1 gagacaccac tggagggtga cttcg 25 <210> 2 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Primer <400> 2 gggcaaacaa cagatggctg gcaac 25
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 15/09 C12N 15/00 A (71)出願人 597015922 Wolverine Tower, Ro om 2071, 3003 S. State Street, Ann Arbor, MI 48109−1280, U.S.A. (72)発明者 ゲアリー ジェイ ネイベル アメリカ合衆国 ミシガン州 48105 ア ンアーバー アンドーヴァー 3390 (72)発明者 ツィ ヨン ヤン アメリカ合衆国 ミシガン州 48105 ア ンアーバー マッキンタイアー ドライヴ 1740 (72)発明者 エリザベス ジー ネイベル アメリカ合衆国 ミシガン州 48105 ア ンアーバー アンドーヴァー 3390

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 治療が必要な癌患者をin vivoで
    処置するための組成物であって、 (i)治療に有効な量の、p21をコードする遺伝子を
    含有する発現ベクター;および(ii)医薬担体を含有
    し、ここで、該発現ベクターが、免疫療法剤、遺伝子治
    療剤、サイトカインまたはプロドラッグ変換酵素をコー
    ドする第二遺伝子をさらに含み;そして、ここで、該第
    二遺伝子が、該p21をコードする遺伝子と同じ読み枠
    にある、組成物。
  2. 【請求項2】 治療が必要な再狭窄患者をin viv
    oで処置するための組成物であって、 (i)治療に有効な量の、p21をコードする遺伝子を
    含有する発現ベクター;および(ii)医薬担体を含有
    し、ここで、該発現ベクターが、免疫療法剤、遺伝子治
    療剤、サイトカインまたはプロドラッグ変換酵素をコー
    ドする第二遺伝子をさらに含み;そして、ここで、該第
    二遺伝子が、該p21をコードする遺伝子と同じ読み枠
    にある、組成物。
  3. 【請求項3】 治療が必要な再狭窄患者をin viv
    oで処置するための組成物であって、治療に有効な量
    の、プロドラッグ転換酵素をコードする遺伝子に融合さ
    せたp21をコードする遺伝子を含む発現ベクターを含
    む、組成物。
  4. 【請求項4】 前記プロドラッグ変換酵素が、チミジン
    キナーゼ、シトシンデアミナーゼまたはβ−グルクロジ
    ナーゼである、請求項3に記載の組成物。
  5. 【請求項5】 医薬上許容できる担体をさらに含む、請
    求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】 前記発現ベクターがウイルスベクターで
    ある、請求項4に記載の組成物。
  7. 【請求項7】 治療が必要な再狭窄患者をin viv
    oで処置するための組成物であって、治療に有効な量
    の、p21をコードする遺伝子を含有する発現ベクター
    を含み、ここで、該p21をコードする遺伝子が、プロ
    ドラッグ変換酵素をコードする遺伝子に融合している、
    組成物。
  8. 【請求項8】 前記プロドラッグ変換酵素が、チミジン
    キナーゼ、シトシンデアミナーゼまたはβ−グルクロジ
    ナーゼである、請求項7に記載の組成物。
  9. 【請求項9】 医薬上許容できる担体をさらに含む、請
    求項7に記載の組成物。
  10. 【請求項10】 前記発現ベクターが、真核生物ベクタ
    ーまたはウイルスベクターである、請求項8に記載の組
    成物。
  11. 【請求項11】 前記ウイルスベクターが、アデノウイ
    ルスベクターである、請求項10に記載の組成物。
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