JP2004504846A - 癌治療用p972遺伝子をコードする発現ベクターおよびそれを生産するアデノウイルス - Google Patents

癌治療用p972遺伝子をコードする発現ベクターおよびそれを生産するアデノウイルス Download PDF

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Abstract

本発明は、癌治療用の細胞増殖阻害タンパク質を産出する遺伝子として知られるP972(Gadd45γ、CR6またはOIG37とも呼ばれる)遺伝子を含むベクター、細胞内でP972遺伝子をコードする組換え型アデノウイルス、該アデノウイルスを作製する方法および上述のベクターまたはアデノウイルスを用いることによる癌治療用の方法に関する。本発明の組換え型アデノウイルスは、子宮頸癌、乳癌および直腸癌を含む種々の癌の治療に用いることができる。

Description

【0001】
技術分野
本発明は、遺伝子治療用の細胞増殖阻害遺伝子を含むベクター、該遺伝子を細胞中に送達することができる組換え型アデノウイルス、および癌治療用に該組換え型アデノウイルスベクターを用いる方法に関する。
【0002】
発明の背景技術
遺伝子治療は、化学合成薬物を用いるものを含めて従来の他の方法では治すのが困難である癌または他の遺伝子疾患を治療するための技術である。遺伝子治療は、疾患の分子生物学的および生化学的原因の調査後選択される遺伝子を治療材料として用い、疾患治療のために生体内で遺伝子産物を産出する。遺伝子治療は、遺伝子治療が合成的に製造された薬物ではなく生体内で疾患に対する保護機構プロセスに関する遺伝子産物そのものを用いるので、有効性および副作用の面で化学的に合成された配合物を用いる従来の治療に対して多くの利点を有する。1970年代初めに、科学者達は遺伝子の機能を認識し始めた。先天性疾患は、基本的に、遺伝子疾患に関係する多くの遺伝子を直接患者に送達することにより治療することができると考えられてきた。時が経つにつれて、人々は後天性疾患も遺伝子治療により治療することができると気がつき始めた。1990年9月米国におけるフレンチアンダーソン(French Anderson)グループによる重症複合型免疫不全(SCID)を患う患者に対する最初の遺伝子治療以来、現在まで2500人以上の患者が遺伝子治療により臨床的に治療されてきた(Sci.Am.263(2),33〜33B,1990)。
【0003】
抗癌療法には、外科手術、放射線または薬物治療、ホルモンまたは免疫賦活剤が含まれる。しかし、上述の従来法が重度の副作用を有し有効性も限定されるので、より良くより安全な治療法を見出そうとの継続的な願望がある。最近癌治療用に試みられる遺伝子治療には、第一に、単純ヘルペスウイルスまたは大腸菌のシトシンデアミナーゼなどの自殺遺伝子を癌細胞中に送達する方法が含まれる。非毒性前駆物質分子は上述の自殺遺伝子により活性化された細胞毒性分子となる。変換された細胞毒性分子は、次に、癌細胞の増殖を阻害する。第二に、免疫反応を誘発するかまたはサイトカインを産出する遺伝子は細胞に送達することができる。送達された遺伝子は癌細胞を排除できる免疫反応を誘発する。第三に、血管形成を妨げる遺伝子は癌細胞または癌を取巻く細胞中に送達することができる。癌細胞は結果として酸素不足のせいで死ぬ。第四に、癌細胞のアポトーシスを引起す遺伝子を用いる方法として、通常、癌抑制タンパク質、p53タンパク質が現在の遺伝子治療プロトコルにおいて用いられる。最近、プログラム細胞死に関係するとして知られるカスパーゼ−3は、癌細胞のアポトーシスを引起すために用いられ始めている。腫瘍抑制タンパク質としてのp53タンパク質の有効性は広く認識されているので、p53を用いる抗癌遺伝子治療を開発するために種々の試みがなされてきたし、なされている。今まで、リポソームおよび多くの異なるウイルスが遺伝子担体として用いられてきた。第一相臨床試験が最近米国国立ガン研究所によって行われている。膀胱癌、乳癌、肺癌、および卵巣癌治療用遺伝子治療の安全性は現在試験されており、一方で喉頭癌および肝臓癌用遺伝子治療の安全性は一部が認められている。
【0004】
遺伝子治療は臨床の場で種々の療法により適用されている。遺伝子治療の最初の段階で、欠陥遺伝子を有する細胞が患者から摘出された。摘出された細胞は正常遺伝子により核酸導入され、患者に移植された。しかし、この方法は深刻な欠点を有する。欠陥遺伝子を持つ細胞が限定された期間しか生きられない場合、治療は周期的に繰り返されねばならない。この問題をある程度まで克服する方法は、ウイルスなどの遺伝子担体を用いることにより、正常遺伝子を直接欠陥細胞中に送達することである。この直接遺伝子送達方法は最近検討されて、正常遺伝子のみならず自殺遺伝子も適用してその結果自殺遺伝子は細胞アポトーシスを引起すかまたは癌細胞を他の化学療法により容易に殺せるようにしてしまう。ヒト細胞を感染することができるウイルスは治療遺伝子の有効な送達手段であり、遺伝子治療に極めて有用である。さらに詳細には、治療遺伝子は遺伝子組換えによりウイルスDNA中に挿入することができる。遺伝子組換えウイルスは生体外で大量生産され、ヒト細胞を直接感染することができ、次に治療遺伝子は細胞中に有効に発現することができる。アデノウイルスは、特に、遺伝子をヒト細胞中に送達することにおいて、遺伝子治療に用いられる他のウイルスよりも極めて有効である。
【0005】
P972遺伝子は細胞の増殖停止および/またはDNA損傷において機能すると考えられる(Takekawa M.et.al.,1998.Cell 13:521〜5301;Nakayama K.T.et.al.,1999.J.Biol.Chem.274:24766〜24772)。細胞増殖は細胞周囲の信号または細胞内プログラムにより制御される細胞周期機構によって決定される。細胞周期が停止する場合、細胞は分化、アポトーシスおよび老化の経路をたどる。あらゆる細胞周期の制御機構の不足は、正常細胞が細胞外信号または細胞内プログラムに無関係に連続分裂を起こす癌細胞に移行することをもたらす。たとえP972遺伝子の機能が完全に見出されないとしても、P972が細胞内部に導入されれば、細胞アポトーシスは誘発されると報告された。最近、P972はG1またはG2において細胞周期の停止を誘発することによりDNA損傷の修復を促進することが報告されてきている。他にも、P972はサイトカイン処理により免疫細胞の分化の間に細胞周期停止を誘発することが報告された。
【0006】
発明の概要
本発明の目的はP972遺伝子を細胞内部に発現することができる発現ベクターを提供することである。
【0007】
本発明の別の目的はP972遺伝子を細胞内部に発現することができる組換え型アデノウイルスベクターを提供することである。
【0008】
本発明の別の目的はP972遺伝子を細胞内部に発現することができる組換え型アデノウイルスを作製する方法を提供することである。
【0009】
好ましい実施形態の詳細な説明
本発明は、P972を細胞中に送達することができる遺伝子担体および細胞内部にP972遺伝子を発現することができる遺伝子治療用の発現ベクターに関する。本発明の発現ベクターは、P972遺伝子およびP972遺伝子発現を実施できるように同じ所に連結されたプロモーターを含む。
【0010】
本発明のP972遺伝子は、必要ならば、野生型P972遺伝子により発現されるタンパク質または野生型P972遺伝子(GenBank 受託番号:AF078078)のものに機能的に同等である他のタンパク質を発現するために組換えられたP972遺伝子を含む。野生型ヒトP972cDNAはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いることにより既知のP972DNA配列から作製することができる。
【0011】
本発明のP972遺伝子は細胞内部にP972遺伝子の発現をもたらすことができる1より多い因子を含むことができる。例えば、本発明のP972遺伝子はプロモーター、転写反応成分、エンハンサー、などを含むことができる。例として、CMVまたはSR−アルファはプロモーターとして選択することができる。
【0012】
本発明におけるP972遺伝子の担体は、アデノウイルスベクター、アデノ関連ウイルスベクターおよびレトロウイルスベクターを含むウイルス性ベクター、またはリポソーム−介在またはリガンド/ポリ−L−リジン複合体を含む非ウイルス性ベクターから選択することができる。
【0013】
ベクターが担体として用いられる場合に、ベクターの型はある種類には限定されない。宿主細胞内部にP972遺伝子を発現することができるあらゆるベクターを担体として用いることができる。
【0014】
本発明における遺伝子担体としてアデノウイルスを用いることは好ましい。
【0015】
アデノウイルスはそのゲノムのDNAのサイズが約36kbpのDNAウイルスである。アデノウイルスはヒトには有害でないが、しかしアデノウイルスゲノムのE1遺伝子はゲッ歯動物における形質変換潜在能力を有する。従って、この領域は除去して治療の安全性を高めなければならない。
【0016】
組換え型アデノウイルスを遺伝子送達ベクターとして構築するために、E1AおよびE1B領域は所期の遺伝子により置換されて、第1世代アデノウイルスベクターと呼ばれる複製欠損アデノウイルスとなる。そしてE3領域は、挿入遺伝子が3.5kbより長い場合に追加的に排除することができる。E1領域なしの組換え型アデノウイルスは、E1AおよびE1Bタンパク質を構成的に発現する293細胞中において増殖することができる。
【0017】
細胞の増殖停止およびDNA損傷に関係するP972タンパク質を産出できる組換え型アデノウイルスを構築するために、アデノウイルスゲノムDNAからE1領域を排除し、その領域の代わりに内部に野生型P972遺伝子を含む発現カセットを挿入することが必要である。
【0018】
これらのウイルスの1例として、本発明者らは、サイトメガロウイルスの直の初期プロモーター、ポリクローニング部位およびシミアンウイルス40(SV40)のポリアデニル化信号からなる発現カセットを含むアデノウイルス発現ベクターpxcx2dCMVを用いてきた。発現ベクターpxcx2dCMVは韓国生命工学研究所(Korea Research Institute of Bioscience and Biotechnology)(52,Oun−dong,Yusong−ku,Taejon,Republic of Korea)のDr.Dong−Soo Imから入手した。
【0019】
従って、本発明は遺伝子治療用ベクターとしてP972遺伝子をコードするpxcx2dCMV−p972を提供する。
【0020】
P972タンパク質を発現することができる発現ベクターpxcx2dCMV−p972は、上述のpxcx2dCMV発現ベクターのポリクローニング部位のHindIIIおよびXhol制限酵素部位間のPCRにより得られる野生型ヒトP972cDNAを挿入することにより構築される(図1)。
【0021】
本発明は、また、P972遺伝子をコードする組換え型アデノウイルスを提供する。
【0022】
また、本発明は抗癌遺伝子治療において用いることができる上述の組換え型アデノウイルスを構築する方法を提供する。本発明の方法には、アデノウイルス基幹プラスミドおよび転移プラスミド(pxcx2dCMVP972)を共にパッケージング細胞中において共核酸導入することにより得られる組換え型アデノウイルスの間で複製応答能のあるアデノウイルスまたは野生型アデノウイルスと混合されない組換え型アデノウイルスを選別するプロセス、および細胞内部にP972を発現することができる組換え型アデノウイルスAdP972を構築するプロセスが含まれる。pBHG10をアデノウイルス基幹プラスミドとして用いることは好ましい。293細胞をパッケージング細胞として用いることも好ましい。
【0023】
本発明において、選択された組換え型アデノウイルスはAdP972と名付けられた。AdP972は2000年6月21日に韓国生命工学研究所(KRIBB)(52,Oun−dong,Yosong−ku,Taejon,Republic of Korea)の菌株タイプ韓国コレクション(Korean Collection for Type Cultures)(KCTC)に寄託され、受託番号KCTC0806BPを与えられた。
【0024】
本発明の組換え型アデノウイルスベクターを大量生産するために、アデノウイルスを中に詰め込むことができる細胞は上述の組換え型アデノウイルスにより感染される。さらに詳細には、細胞株がその染色体DNA中にアデノウイルスE1領域の遺伝子を含み、従って、E1aおよびE1bタンパク質を構成的に発現できるので、293細胞はパッケージング細胞株として用いることができる。
【0025】
ゲノムDNAが約36kbpと長いのでアデノウイルスの遺伝子を取り扱うことは難しい。従って、DNAの部分的なセグメントのみが全体のアデノウイルスDNAの代わりにアデノウイルス転移ベクター中に包含されて、293細胞内部でアデノウイルス基幹プラスミドとの相同的組換えに至る。ウイルス複製に必要な遺伝子およびタンパク質はアデノウイルス基幹プラスミドから供給される。この場合、市販されているpBHG10またはpJM17をアデノウイルス基幹プラスミドとして用いることができる。
【0026】
本発明の例として、pBHG10またはpJM17およびアデノウイルス発現ベクターを293細胞中に共核酸導入する時に、組換え型アデノウイルスが構築された。一般に、ウイルスが293細胞中で増殖する場合、約1,000〜10,000のアデノウイルス粒子が単一の細胞中に生産される。細胞中に集積されるウイルスは宿主細胞の物理的破壊および細胞溶解物の段階的勾配超遠心分離により精製することができる。
【0027】
また、本発明は、本発明によるP972遺伝子発現ベクターおよび/またはP972遺伝子をコードする組換え型ウイルスの使用を癌治療のために提供する。本発明による発現ベクターおよび組換え型アデノウイルスは、通常、子宮頸癌、乳癌および結腸癌を含む種々の癌治療用に用いることができる。
【0028】
特に、本発明の発現ベクターまたは上述のウイルスは患者の癌組織を感染させることができると共に、癌増殖の進行を阻害するかまたは癌細胞のアポトーシスを引起すことにより癌を治療することができる。
【0029】
本発明において、本発明者らは、細胞中にP972タンパク質を発現しない種々の癌細胞株を組換え型アデノウイルスにより感染させることでP972タンパク質の生産を識別すると共に、細胞がアポトーシスかまたは増殖停止プロセスのどちらを受けるかを試験してきた。特に、乳癌に由来するMCF7細胞株、子宮頸癌に由来するHeLa細胞株および直腸癌に由来するRKO細胞株を癌細胞株として用いた。また、ヒト直腸癌細胞を移植されたマウスを本発明の動物モデルとして用いた。しかし、細胞株および動物モデルは本明細書において記載されるものには限定されない。
【0030】
本発明において、本発明による細胞増殖における組換え型アデノウイルスの効果を、生存細胞数を測定することにより定量化した。
【0031】
生存細胞数の測定方法
細胞を60mm直径培養皿に1.5×10細胞で播き、24時間にわたり培養した後に、アデノウイルスを100pfu/細胞濃度で細胞に処理した。細胞をトリプシン/EDTAで処理することにより24時間毎にそれらを採取した後に、細胞を2.5%トリパンブルー溶液と混合して最終濃度0.07%(v/v)とした。血球計を用いることによりトリパンブルーに染色しなかった生存細胞数を計数した。
【0032】
本発明はさらに以下の実施例によって説明される。これらの実施例は単に説明用に意図されたものであり、本発明は本明細書に記載される条件、材料または装置に限定されるものではないということは理解されるべきである。
【0033】
<実施例>
実施例1.アデノウイルス発現ベクターの構築
野生型P972遺伝子を含有するアデノウイルス発現ベクターを構築するために、発現ベクターpxcx2dCMVを用いた。0.5kbpサイズの野生型P972cDNAをPCRにより得た。このcDNAを制限酵素HindIIIおよびXholにより消化した後、cDNAを同じ制限酵素により消化されたpxcx2dCMV発現ベクター中に挿入してアデノウイルス発現ベクターpxcx2dCMV−P972を作製した(図1)。
【0034】
実施例2.P972抗体の作製
大腸菌中にP972遺伝子を発現することができるベクターpGEX4T(Pharmacia Inc.)中にP972遺伝子を挿入後、P972タンパク質を大腸菌中に発現した。P972タンパク質に対する抗体をウサギに精製P972タンパク質を接種することにより作製した。
【0035】
実施例3.組換え型アデノウイルスの構築
細胞を感染することによりP972タンパク質を生産することができる組換え型アデノウイルスを構築するために、アデノウイルス基幹プラスミドpBHG10(韓国生命工学研究所(Taejon,Republic of Korea)のDr.Dong−Soo Imにより提供された)と共にアデノウイルス発現ベクターpxcx2dCMV−P972を、燐酸カルシウム法によりパッケージング細胞、293細胞中に核酸導入した。共核酸導入は60mm直径培養皿の中で行われ、ウイルスによるプラーク形成が観察された。構築されたアデノウイルスAdP972がP972タンパク質を産出することができるかどうかを吟味するために、AdP972を乳癌細胞株、MCF7細胞株および子宮頸癌細胞株、HeLa細胞株中で感染させ、次に48時間にわたり培養した。ウエスタンブロット分析を実施例2において作製された抗体を用いて実施し、培養細胞中のP972タンパク質の発現を吟味した。
【0036】
上述の得られたアデノウイルスを、100mm直径培養皿で培養した293細胞株中で感染させ増殖させた。次に、10%ウシ胎仔血清を含有するダルベッコの変性イーグル培地中の細胞溶解物を、凍結および解凍(−70℃/室温)を3回実施してアデノウイルスストックを作製した。ウイルスストックの滴定濃度を上述293細胞のプラーク数を測定することにより決定した。
【0037】
対照グループとして、p53およびGFPをそれぞれコードするアデノウイルスAdP53およびAdGFPを、韓国生命工学研究所のDr.Dong−Soo Imから入手した。
【0038】
実施例4.ウエスタンブロット分析
実施例3において構築されたアデノウイルスにより感染された細胞株中のP972タンパク質の発現を確認するために、ウエスタンブロット分析を実施した。100pfu/細胞の濃度としてAdP972により処理された細胞を、SDS溶解緩衝液[62.5mMトリス−HCl(pH6.8)、2%硫酸ドデシルナトリウム、5%ベータ−メルカプトエタノール、10%グリセロール、0.01%ブロモフェノールブルー]中に溶解した。50マイクログラムの細胞内タンパク質を14%SDS−ポリアクリルアミド電気泳動により分離し、PVDF濾紙(Millipore Co.)上に移した。上述の濾紙を0.1%Tweenおよび5%脱脂粉乳を含有する燐酸緩衝溶液により封鎖した。タンパク質を上述の実施例2で作製された抗P972抗体により同定し、抗ウサギ抗体(Jackson Immunorsearch Inc.)を複合させたホースラデイッシュ・ペルオキシダーゼにより標識した。タンパク質バンドを、ECLキット(Amersham Co.,図2)を用いる強化された化学発光を観察することにより視覚化した。
【0039】
実施例5.種々の細胞株の培養
乳癌細胞株、MCF7細胞株および子宮頸癌細胞株、HeLa細胞株をアメリカンタイプカルチャーコレクション(ATCC)から入手し、10%ウシ胎仔血清を含有するダルベッコの変性イーグル培地中で培養した。直腸癌細胞株、RKO細胞株を米国国立ガン研究所のA.Fornaceから入手し10%ウシ胎仔血清を含有するRPMI1640培地中で培養した。
【0040】
実施例6.AdP972の抗癌活性
実施例3で構築された組換え型アデノウイルスが抗癌遺伝子治療において用いることができるかどうかを調査するために、実施例5に記載されるように培養された癌細胞株をAdP972により処理した。癌進行における発現P972タンパク質の影響をこれらの細胞株において調査した。
【0041】
MCF7細胞株を100pfu/細胞の濃度でアデノウイルスAdP972またはAdGFPにより処理した後、細胞を36時間にわたり増殖させた。細胞を位相差顕微鏡および蛍光顕微鏡を通して観察した。細胞増殖はP972の発現により著しく阻害された(図3)。
【0042】
100pfu/細胞濃度のAdP972を、RKO細胞株、MCF7細胞株およびHeLa細胞株に対して処理し生存細胞数を推算した。対照グループとして、それぞれ100pfu/細胞の濃度でアデノウイルスAdP53およびAdGFPにより処理された細胞を用いて同じやり方でまた実験を行った。
【0043】
結果は、細胞増殖が上述の3癌細胞においてP972の発現により著しく阻害されP972遺伝子が抗癌活性においてp53よりもより顕著な効果を有することを示す(図4、5および6)。
【0044】
対照グループとして用いられたAdGFPアデノウイルスはわずかに細胞増殖を阻害したが、しかしGFPタンパク質ではなく組換え型アデノウイルスから発現されたウイルス性タンパク質が増殖停止の原因であると見られる。
【0045】
実施例7.ヒト直腸癌細胞を移植されたマウスモデルにおけるAdP972の効果
ヒト直腸癌細胞を移植されたマウスモデルにおけるAdP972の効果を吟味した。1×10でのHM−7癌細胞をヌードマウスの背中に皮下注射した。癌細胞は1週間後3〜5mm直径サイズに増殖した。AdP972を直接新しく形成された腫瘍のこぶの中に注射した。ネガテイブ対照としてPBSおよびAdGFP、およびポジテイブ対照としてAdP53を用いた。AdGFP、AdP53およびAdP972ウイルスの濃度はマウス当り1×10pfuであった。これらのウイルスによる腫瘍退化を観察するために、腫瘍体積を25日間にわたり5日毎に測定した。
【0046】
結果は、ヌードマウスに移植された腫瘍サイズがAdP972ウイルスにより著しく減少したことを示す。しかし、AdGFPウイルスにより処理された対照グループにおいて、腫瘍サイズはウイルス注射なしのグループにおけるそれに類似であった(図7)。
【0047】
産業上の利用性
本発明のP972を含む発現ベクターはアポトーシスを誘発し且つ癌細胞の増殖を阻害することにおいて著しい効果を有する。従って、本発明のベクターは癌治療用に用いることができる。
【0048】
【表1】
Figure 2004504846

【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明のアデノウイルス発現ベクターpxcx2dCMVP972の遺伝子地図である。
【図2】
本発明のアデノウイルス発現ベクターを用いることにより構築される組換え型アデノウイルスにより感染されたMCF7およびHeLa細胞株中のP972タンパク質の生産を示すウエスタンブロット写真である。
【図3】
本発明のアデノウイルスAdP972により感染されたMCF7細胞株の位相差顕微鏡写真である。
【図4】
本発明のアデノウイルスAdP972から生産されたP972タンパク質による結腸癌細胞株RKOの増殖阻害を示すグラフである。
【図5】
本発明のアデノウイルスAdP972から生産されたP972タンパク質による乳癌細胞株MCF7の増殖阻害を示すグラフである。
【図6】
本発明のアデノウイルスAdP972から生産されたP972タンパク質による子宮頸癌細胞株HeLaの増殖阻害効果を示すグラフである。
【図7】
ヒト結腸癌細胞株をヌードマウス中に移植することにより作成された動物腫瘍モデルにおける本発明のアデノウイルスAdP972の抗癌効果を示す写真である。

Claims (10)

  1. P972遺伝子およびP972遺伝子発現を実施できるようにそれに連結されたプロモーターを含む、P972を発現することができる発現ベクター。
  2. 前記発現ベクターが癌治療用である請求項1に記載の発現ベクター。
  3. 前記癌が乳癌、子宮頸癌または直腸癌である請求項2に記載の発現ベクター。
  4. 前記ベクターがアデノウイルスに由来する請求項1に記載の発現ベクター。
  5. P972遺伝子およびP972遺伝子発現を実施できるようにそれに連結されたプロモーターを含む、P972を発現することができる発現ベクターを含有する組換え型アデノウイルス。
  6. 請求項5に記載のアデノウイルスベクターにより形質変換された細胞株。
  7. P972遺伝子およびP972遺伝子発現を実施できるようにそれに連結されたプロモーターを含む、P972を発現することができる発現ベクターにより形質変換された細胞株。
  8. 前記発現ベクターが癌治療用である請求項7に記載の細胞株。
  9. 前記癌が乳癌、子宮頸癌または直腸癌である請求項8に記載の細胞株。
  10. 前記発現ベクターがアデノウイルスベクターである請求項7に記載の細胞株。
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