JP2001277373A - ホースの製造方法およびその装置 - Google Patents

ホースの製造方法およびその装置

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JP2001277373A
JP2001277373A JP2000099198A JP2000099198A JP2001277373A JP 2001277373 A JP2001277373 A JP 2001277373A JP 2000099198 A JP2000099198 A JP 2000099198A JP 2000099198 A JP2000099198 A JP 2000099198A JP 2001277373 A JP2001277373 A JP 2001277373A
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hose
core
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roll
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JP2000099198A
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Shigemi Kobayashi
茂己 小林
Yoshio Mitsuoka
嘉雄 光岡
Minoru Yoshida
実 吉田
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UD Trucks Corp
Original Assignee
TOA RUBBER KASEI KK
UD Trucks Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】熟練者の技量に頼らず、作業の機械化を促進す
ることなどにより、高圧高温用の蛇腹ホース(インタク
ーラホース)を廉価に提供できるようにする。 【解決手段】生地10を所定の層数だけ巻き付けて生ホ
ース10bを作る工程(a,b)、生ホース10bを蛇
腹ホースに芯金14を用いて成形する工程(c、d)、
その形状を加硫処理で定着化させる工程(e)、を備え
る蛇腹ホースの製造方法において、生ホース10bに芯
金14を用いて成形する工程(d)は、芯金外形の反転
形状を外形にもつ3本のロール16a〜16cにより芯
金14を3方向から押圧しながら回転させることによ
り、芯金14の挿入するホース10bを蛇腹の形状にく
せ付けする工程と、くせ付け後の形状をテーピングする
工程と、からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ホースの製造方
法および製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】高圧高温用のホースは、従来の場合、図
7のような工程により製造される。第1工程(裁断工
程)においては、耐熱繊維に耐熱ゴムをトッピングする
生地1を所定の大きさに裁断する。第2工程(生ホース
作り工程)においては、生地1を円筒形の心棒2に巻き
付ける。その際、心棒2は万力で固定され、トラックな
ど大型車両のインタクーラホースにおいては、1枚の生
地1で2巻き(2層)にして2枚の生地を使って4層の
生ホース1aを作る。この作業は層間のエアを抜きなが
ら手作業で心棒2に生地1を巻き付けてゆく。
【0003】第3工程(芯金への挿入工程)において
は、円筒形の心棒2から生ホース1aを抜き取り、外形
に蛇腹を持つ各種曲がり管のくせ付け形状を備える芯金
3をその生ホース1aに挿入する。第4工程(テーピン
グ工程)においては、円筒形の生ホース1aに芯金3の
凹凸形状を出すように包帯4(テープ)を巻き付ける。
このテーピングは、蛇腹の曲がり管形状を持つようにく
せ付けするため、所定時間に亘って維持される。そし
て、包帯4を剥がして凹凸形状の出具合などを確認し、
その結果が良ければ その形状を維持するため、包帯を
巻き付ける。
【0004】第5工程(加硫工程)においては、ホース
の形状を定着化させるため、芯金3の挿入する生ホース
1a(テーピング状態)を加硫処理する。トラックなど
のインタクーラホースの場合、入口側(高温高圧側)ホ
ースは、生地にシリコンゴムが使われ、蒸気加硫5a
(一次加硫)の後、熱気加硫5b(二次加硫)が行われ
る一方、出口側(比較的、低温低圧側)ホースは、生地
にクロロプレンゴムが使われ、蒸気加硫5a(一次加
硫)のみで済む。第6工程(定尺カット工程)において
は、ホース1bを芯金3から抜き取り、長さを合わせる
ため、両端をカットする。そして、第7工程において、
製品の検査が行われ、OKであれば、製品として完成す
ることになる。
【0005】なお、特開平9−94625号において、
このようなホースに係る関連技術が開示される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来方法に
おいては、テーピングなど殆どの工程が熟練者の手作業
で行われる。また、ホースに高温高圧に耐える肉厚およ
び材質を確保しなければならず、定尺カットに端材が多
く生じ、製品の歩留まりも熟練者の技量に大きく依存す
るので、製品(高圧高温用の蛇腹ホース)はかなり高価
なものになってしまう。
【0007】この発明は、熟練者の技量に頼らず、作業
の機械化または省力化を促進することにより、高圧高温
用のホースを廉価に提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、生地を
所定の層数だけ巻き付けて生ホースを作る工程、生ホー
スを所定形状に芯金を用いて成形する工程、その形状を
加硫処理で定着化させる工程、を備えるホースの製造方
法において、生ホースを所定形状に芯金を用いて成形す
る工程は、芯金外形の反転形状を外形にもつ3本のロー
ルにより芯金を3方向から押圧しながら回転させること
により、芯金を挿入したホースを所定形状にくせ付けす
る工程と、くせ付け後の形状をテーピングする工程と、
からなることを特徴とする。
【0009】第2の発明では、ホースの製造方法におい
て、モータ駆動の回転治具を用いて生地を所定の層数だ
け巻き付けて生ホースを作る工程、この生ホースを複数
本分のホースに芯金を用いて成形する工程、その形状を
加硫処理で定着させる工程、モータ駆動の回転治具を用
いて芯金を挿入したホースを複数本に定尺化する工程、
を備えることを特徴とする。
【0010】第3の発明では、第2の発明に係るホース
の製造方法において、複数本分の芯金としてホース間の
境に所定幅の環状突起を備えるものを使用することを特
徴とする。
【0011】第4の発明では、ホースの製造方法におい
て、ホースの成形型に対応する外形を持つ芯金と、芯金
外形の反転形状を外形にもつ3本のロールと、を備える
3本ロール機を用いて、芯金を3方向から押圧しながら
回転させることにより、芯金に生地を所定の層数だけ巻
き付けると共に芯金の外形にくせ付けて所定形状のホー
スに成形する工程と、その形状を加硫処理で定着化させ
る工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】第5の発明では、ホースの製造装置におい
て、ホースの成形型に対応する外形を持つ芯金と、芯金
の軸を挟む両側にそれぞれ下方から芯金を支持するよう
芯金と平行に配置される2本のロールと、これらロール
間の中央上方から芯金を抑えるよう芯金と平行に配置さ
れる1本のロールと、芯金を下方から支えるロールを同
期的に回転させる手段と、芯金を上方から抑えるロール
を昇降させる手段と、からなり、各ロールの外形を芯金
外形の反転形状に設定の3本ロール機、を備えることを
特徴とする。
【0013】第6の発明では、第5の発明に係るホース
の製造装置において、ロールを昇降する手段は、エアシ
リンダにより駆動され、エアシリンダの作動圧を制御す
る手段を備えることを特徴とする。
【0014】第7の発明では、第5の発明に係るホース
の製造装置において、3本ロール機へテーピング用の包
帯の送りをガイドする手段を備えることを特徴とする。
【0015】第8の発明では、第7の発明に係るホース
の製造装置において、包帯の送りをガイドする手段は、
3本ロール機の巻き込みに基づいてテンションを包帯に
掛けるローラ機構を備えることを特徴とする。
【0016】第9の発明では、ホースの製造装置におい
て、モータの回転軸に芯金の一端を結合する手段と、モ
ータの回転軸と同軸上を回転自在に芯金の他端側を支持
する手段と、これに支持される芯金の軸方向へカッタを
位置調整可能に支持する手段と、からなり、ホースの定
尺化およびテーピング剥がしなどに使用される多目的治
具、を備えることを特徴とする。
【0017】第10の発明では、第9の発明に係るホー
スの製造装置において、多目的治具は、モータを芯金結
合側の前部が後部を支点に上方へ持ち上げ可能にマウン
トする手段を備えることを特徴とする。
【0018】
【発明の効果】第1の発明では、熟練者の手作業に頼ら
ず、3本のロールにより、芯金を挿入したホース(加硫
処理前の生ホース)へのくせ付けが能率的かつ均一に処
理できる。
【0019】第2の発明では、1本の芯金から複数本の
ホースを合理的に取れる。生ホース作りも長尺化される
が、モータなど回転治具を用いるため、生地の巻き付け
も均一に行えるので、ホース端部に蛇行など歪みや乱れ
も少なくなり、定尺化の端材幅を大きく削減できる。定
尺化も回転治具により容易に処理できる。また、1本の
芯金から複数本のホースが取れるため、定尺化にホース
間の分断(カット)を正確に行うことにより、その間の
端材幅を0にすること(ノーカット)も可能になる。
【0020】第3の発明では、定尺化のカッタにより芯
金に傷が付いても、傷は所定幅の環状突起に集中する。
このため、芯金の再使用により、ホースの内面に痕が付
いても、ホースの端部内周に生じる大径部(所定幅の環
状突起に対応する)のため、製品の価値を損なうことが
ない。ホースは、両端の片側に大径部を生じるため、こ
れを組付方向の目印に利用できるし、バルジ形状を備え
る差し込み側に対しても、ホースの組み付けが容易とな
るという効果も得られる。
【0021】第4の発明では、3本ロール機により、生
地の巻き付け(生ホース作り)からホースの成形までを
連続的に処理できる。また、芯金の挿入も省略され、ホ
ースを効率よく製造できる。
【0022】第5の発明では、2本のロールで荷重を支
えると共に上方から昇降手段によりロールを介して押圧
しながら、ロールを同期的に回転させることにより、こ
れら3本のロールに挟まれる芯金の外周に巻き付けられ
る生地や芯金の挿入する生ホースに対し、肉厚の均一化
およびホースの所定形状へのくせ付け、を適確に処理で
きる。
【0023】第6の発明では、3本ロール機による工程
の進度に応じてエアシリンダの作動圧(エアシリンダの
推力に基づいて3方向から芯金の外周へ及ぼす成形力)
が調整可能になり、ホースの所定形状へのくせ付けなど
を正確かつ能率的に処理できる。
【0024】第7の発明では、ホースの所定形状へのく
せ付け後において、その形状を維持するためのテーピン
グを、3本ロール機により芯金を回転させながら、包帯
の送りガイド手段を介して容易に処理できる。
【0025】第8の発明では、ローラ機構により、3本
ロール機の巻き込みに基づいて、テンションが包帯に作
用するので、作業者に大きな負担を掛けることなく、ホ
ースの形状を固くテーピングすることが可能になる。
【0026】第9の発明では、芯金を挿入したホース
(加硫処理後のホース)を回転自在に支持すると、その
状態において、芯金を回転させながら、ホースのテーピ
ングを容易に剥がせる。その後、芯金をモータの回転軸
に結合し、芯金と共にホースを回転させながら、カッタ
によりホースの定尺化も容易に処理できる。
【0027】第10の発明では、モータの回転軸に結合
される芯金を、その回転自在な支持状態から上方へ持ち
上げ、その外周に生ホースを挿入することも可能にな
る。
【0028】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の実施形態を表
す。この例においては、トラックなど大型車両に採用さ
れる、インタクーラホース(高温高圧用の蛇腹ホース)
の製造方法について説明する。なお、ホース表面に蛇腹
形状を設けたホースについて記載するが、この発明は蛇
腹ホースに適用が限定されるものではない。
【0029】第1行程(a))においては、耐熱繊維に
耐熱ゴムをトッピングする生地10を所定の大きさに裁
断する。第2工程(b)においては、円筒形の心棒11
に生地10を巻き付けて生ホースを成形する。円筒形の
心棒11は、回転治具12にチャッキングされ、モータ
13(電動モータまたは油圧モータ)の回転力で生地1
0を巻き取るようになっている。生地10はこの場合、
2本分の幅で4層巻きの長さに裁断されたものを、回転
治具12の回転力により、作業者が層間のエアを抜きな
がら巻き付けてゆくことになる。回転治具12を使用す
るため、従来の手巻きに較べると、生地10が歪んで生
ホースの両端が蛇行状に乱れるようなことが格段に少な
くなり、定尺化における端材幅の削減をもたらす効果が
期待できる。また、1枚の生地10を4層巻きにするの
で、2枚の生地を2層ずつ重ねて巻き付けるのに較べる
と、生地10の重ね合わせ部分(ラップ分)の無駄も節
約できることになる。
【0030】第3工程(c)においては、円筒形の心棒
11から生ホース10aを抜き取り、外形に蛇腹のくせ
付け形状を備える芯金14をその生ホース10aに挿入
する。芯金14を固定するため、クランプ装置15が用
いられ、エアシリンダ15aの作動により、芯金14の
端部を締め付ける。クランプ装置15のエアシリンダ1
5aは、作業者の足元に配置のペダルにより、エアの供
給(クランプの作動)およびエアの排出(クランプの解
除)を行えるように構成される。1本分の芯金よりも2
本分の芯金14は、当然のことながら長くなるので、従
来のように万力で芯金を締め付けるのに較べると、芯金
14の挿入作業を能率的に処理できる。また、作業者の
負担も大幅に軽減される。
【0031】第4工程(d)においては、3本ロール機
16に芯金14の挿入するホース10aを運び入れ、3
本のロール16a〜16cにより、蛇腹ホースの形状に
くせ付けする。また、3本ロール機16により芯金14
を回転させながら、包帯17の送りガイド(図2,図
4、参照)により、くせ付け形状を維持するためのテー
ピングを行う。第5工程(e)においては、蛇腹の形状
を加硫処理で定着化させる。インタクーラホースの場
合、入口側(高温高圧側)ホースは、生地にシリコンゴ
ムが使われ、蒸気加硫(一次加硫)の後、熱気加硫(二
次加硫)が行われる一方、出口側(比較的、低温低圧
側)ホースは、生地にクロロプレンゴムが使われ、蒸気
加硫(一次加硫)のみで済む。第6工程(f)において
は、多目的治具(図5、参照)を用いて、蛇腹ホース1
0bの包帯(テーピング)剥がしおよび定尺化(カッ
ト)を行う。定尺化については、芯金14から抜き取る
前に2本分の蛇腹ホース10bに対し、両端の端材幅を
カットすると共に、2本分の中央を分断(カット)す
る。そして、図示しないが、次の工程において、最終的
な検査が行われ、OKであれば、製品として完成するこ
とになる。なお、インタクーラホースの場合、レイアウ
トの制約などにより組み付けに曲げが要求されることも
あり、直管形状の製品に十分な柔軟性を与えるため、蛇
腹形状の山径(凸部の外形)は、カフス部(ホース両端
の直管部)の外径よりも大きく設定される。
【0032】図2,図3は、第4工程(d)に用いられ
る、3本ロール機16を表すものであり、基盤20に箱
型の骨組み19(フレーム)が構築される。フレーム2
1において、芯金14の軸を挟む両側にそれぞれ下方か
ら芯金14を支持するよう芯金14と平行に配置される
2本のロール16b、16cと、これらロール16b、
16c間の中央上方から芯金14を抑えるよう芯金14
と平行に配置される1本のロール16aと、が備えられ
る。各ロール16a〜16cの外形は、芯金14の反転
形状に設定される。ロール16b、16cを同期的に回
転させるため、基盤20にモータ21が配置され、モー
タ21の回転軸21aとロール16b,16cの端部と
の間に回転伝達機構(ギヤ22a〜22d,チェーン2
3)が介装される。また、ロール16aは、フレーム1
9の両側に形成のガイド25に沿って上下方向へ移動可
能なサブフレーム26に支持され、サブフレーム26を
吊持する2機のエアシリンダ27がフレームの天井(上
面)に配置される。これらエアシリンダ27が同期的に
伸縮すると、サブフレーム26のガイド25に沿う移動
により、ロール16aが芯金14に対して昇降するよう
になっている。
【0033】エアシリンダ27の駆動回路(図示せず)
には、これらの伸縮(作動方向)を要求に応じて同期的
に切り替えるバルブのほか、これらへの作動圧(エア
圧)を作業工程の進度に応じて段階的に制御する手段が
設けられる。具体的には、3本のロール16a〜16c
の駆動指令により、エアシリンダ27は伸側へ作動する
と共に、2本のロール16b,16c間の芯金14を上
方からロール16aが抑えると、モータ21の作動によ
りロール16b、16cおよび16aが回転する。初期
段階においては、エアシリンダ27の作動圧は低めに抑
えられ、次の段階に進むと高めに制御するようになって
いる。これに連れてモータ21の回転速度も同様に制御
するようにしても良い。
【0034】このような3本ロール機16を、第4工程
(d)において使用することにより、芯金14の挿入す
る生ホース10bは、3方向から押圧されながら、ロー
ル16b,16cの回転を受けて逆方向へ回転するよう
になる。このため、熟練者の手作業に頼らず、芯金14
の挿入するホース10b(加硫処理前の生ホース)への
くせ付けが能率的かつ均一に処理できる。また、2本の
ロール16b,16cにより下方から芯金14の挿入す
る生ホース10b(荷重)を支持しつつ、エアシリンダ
27の推力およびロール16aの荷重を上方から生ホー
ス10bに加えるので、くせ付けの締付力(成形力)を
効率よく十分に確保できる。また、エアシリンダ27へ
の作動圧(およびモータ21の回転速度)を既述のよう
に制御することにより、生ホース10bに無理なく、蛇
腹の凹凸形状を忠実に出す(くせ付けする)ことができ
る。
【0035】図2において、30はくせ付けの完了後に
その形状を維持するためのテーピングおいて、3本のロ
ール16a〜16cにより押圧されながら回転する芯金
14の挿入する生ホース10bに巻き込まれる包帯17
の送りをガイドする手段であり、図4のようにフレーム
19の前面両側に配置の1対のブラケット31に2本の
ローラ30a,30bが上下へ所定の間隔を置いてロー
ル16a〜16cと平行に支持される。2本のローラ3
0a,30bに前方から接触するローラ30cがロール
16a〜16cと平行に配置され、このローラ30cを
支持する1対のサブブラケット33が設けられる。サブ
ブラケット33は、ブラケット31上方に基端がピン結
合するステイダンパ35の先端に支持され、ダンパ35
の伸縮により、ローラ30cが2本のローラ30a,3
0bに接触する作動位置と、2本のローラ30a,30
bからローラ30cが斜め下方へ離れる退避位置との間
を移動(ローラ16a〜16cの前面を開閉)可能にな
っている。また、ローラ30cが2本のローラ30a,
30bに接触する作動位置にサブブラケット33を拘束
および解除するためのクランプハンドル36が備えられ
る。
【0036】包帯17は、前方よりローラ30bの下側
から、その背面を回してローラ30cとの接触面を通
し、ローラ30cの正面を回してローラ30aとの接触
面を通し、3本のロール16a〜16cへ伸ばして生ホ
ース10bに1回程度、手巻きする。この状態で3本ロ
ール機16を駆動すると、3方向から押圧されながら芯
金14と共に回転する生ホース10bが包帯17を巻き
込むようになる。作業者は、送りガイド30の手前でロ
ーラ30a〜30cに沿って軸方向へ適度なピッチ速度
で包帯を送り出せばよく、3本ロール16a〜16c側
の巻き込みに基づいて、テンションが包帯17に作用す
るので、作業者に大きな負担を掛けることなく、蛇腹の
形状を固くテーピングすることができる。なお、包帯1
7の皺や捩れを防ぐため、ロール16bはその回転が拘
束される。
【0037】図5は、第6工程(f)に用いられる多目
的治具40を表すものであり、機台41にモータ42
(電動モータまたは油圧モータ)が設置され、その回転
軸に芯金14の端部を連結するカプラ43が設けられ
る。モータ42の回転軸と同軸上に芯金14を回動自在
に支持するベアリング44,45が配置される。このう
ち、一方は機台41に設置され、他方は芯金14の長さ
違いに対応するため、床面を移動可能な受台46に設置
される。機台41において、ベアリング44に支持され
る芯金14の軸方向へカッタ47を位置調整可能に支持
する治具台48が配置される。ベアリング44から治具
台48へ向けてガイドロッド49(位置表示用に目盛り
を付けてもよい)が突設され、治具台48の移動(カッ
タ47の位置調整)を案内する。また、ガイドロッド4
9に拘束可能な取付部50が設けられ、この取付部50
にカッタ47は交換可能に装着される。取付部50は拘
束を解除すると、ガイドロッド49を摺動および回動が
自在になり、カッタ47を不使用時に下方へ回動して治
具台48の内側へ格納できる。
【0038】このような多目的治具40により、芯金1
4の挿入するホース10c(加硫処理後のホース)をベ
アリング44,45間に支持すると、この状態におい
て、ホース10cを回転させながら、テーピングを容易
かつ迅速に剥がすことができる。その後、芯金14の端
部をモータ42のカプラ43に結合し、モータ42の作
動によりホース10cを回転させながら、カッタ47に
よりホース10cの定尺化も容易に処理できるのであ
る。定尺化に芯金14の位置決めが必要なため、芯金1
4の端部にカプラ43のピン穴51aに対応するピン穴
51bが設けられ、これらのピン穴51a,51bへ挿
入する位置決め用のピンが備えられる。
【0039】芯金14については、2本分のホース10
c間の境に所定幅の環状凸部52(突起)が形成され、
これに対応する環状凹部53が3本ロール機16の各ロ
ール16a〜16cに形成される(図3、参照)。図6
に芯金14側の環状凸部52と各ロール16a〜16c
側の環状凹部53を表す。定尺化のカッタ47により、
芯金14に傷が付いても、2本分の蛇腹ホース11cを
分断(カット)する際の傷は、所定幅の環状凸部52に
集中する。このため、芯金14の再使用により、ホース
11cの内面に痕が付いても、ホース11cの端部内周
に生じる大径部(所定幅の環状凸部に対応する段部)に
限定されるため、製品の価値や品質を損なうことがな
い。蛇腹ホース11cは、両端の片側に大径部を生じる
ため、これを組付方向の目印に利用できる。また、バル
ジ形状を備える差し込み(配管コネクタ)側に対して
も、ホース端部の大径部により組み付けが容易となると
いう効果が得られる。
【0040】モータ42は機台41に設置され、カプラ
43側の前部(脚部)が矢印のよう後部(脚部)を支点
に上方へ持ち上げ可能にマウントされる。これにより、
モータ42のカプラ43に結合の芯金14を上方へ持ち
上げ、ベアリング44,45などに干渉しない状態にお
いて、芯金14から蛇腹ホース10cを抜き取ることが
可能になる。インタクーラホースの場合、入口側と出口
側でゴムの材質が異なり、出口側ホース(クロロプレン
ゴム)については、芯金14が熱い(加硫時の熱量が残
る)うちであれば、カプラ43に結合の芯金14を上方
へ持ち上げ、これに円筒形の生ホース10cを挿入する
ことも可能になる。つまり、多目的治具は、包帯剥がし
や定尺化のほか、芯金から蛇腹ホース10cを抜き取る
ときや生ホース10cを芯金14に挿入するときにおい
ても、有効に活用することができるのである。
【0041】図1の製造方法においては、第4工程
(d)に3本ロール機16および包帯の送りガイド手段
30、第6工程(f)に多目的治具40、を採用するの
で、熟練者の技量に頼らず、品質の均一な蛇腹ホースを
能率的に製造できるほか、作業者の負担も大幅に軽減さ
れる。また、1本の芯金14から、複数本(この例で
は、2本)の蛇腹ホースが取れるため、定尺化にホース
間の分断(カット)を正確に行うことにより、その間の
端材幅を0にすること(ノーカット)も可能になる。こ
れらの結果により、インタクーラホースなど高温高圧用
の蛇腹ホースを廉価に提供できるという効果が得られ
る。
【0042】3本ロール機16により、包帯17の送り
ガイド手段30を使って、生地10を芯金14に巻き付
けることも可能となり、生地10の巻き付け(生ホース
作り)から蛇腹の形状へのくせ付けおよびその形状にテ
ーピングするまでを連続的に処理できるようになる。そ
の場合、図1の製造方法において、第3工程(c)が省
略され、蛇腹ホースをさらに効率よく製造できる。ま
た、定尺化における、ホース間の分断(カット)は、層
間のエアを抜くため、加硫処理前に行うようにしてもよ
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態を表す製造工程の説明図で
ある。
【図2】同じく3本ロール機の側面図である。
【図3】同じく3本ロール機の正面図である。
【図4】同じく包帯送りガイドの正面図である。
【図5】同じく多目的治具の構成図である。
【図6】同じく芯金およびロールの一部拡大図である。
【図7】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
10 生地 10a 生ホース 10b 加硫処理後のホース 11 円筒形の心棒 12 回転治具 14 芯金 15 クランプ装置 16 3本ロール機 16a〜16c ロール 17 包帯 21 モータ 27 エアシリンダ 30 包帯送りガイド手段 30a〜30c ローラ 52 環状凸部(環状突起)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 光岡 嘉雄 埼玉県上尾市大字壱丁目一番地 日産ディ ーゼル工業株式会社内 (72)発明者 吉田 実 福島県田村郡小野町大字皮籠石字北ノ内 204−1 東亜ゴム化成株式会社内 Fターム(参考) 3H111 AA02 BA13 BA24 CA47 CB05 DA11 DB12 EA17 4F213 AA45 AC03 AG08 WA17 WA43 WA53 WA87 WA92 WB01 WC06 WE02 WE16 WE30 WF01 WF37 WK01 WK03 WW02 WW06 WW23 WW33

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】生地を所定の層数だけ巻き付けて生ホース
    を作る工程、生ホースを所定形状に芯金を用いて成形す
    る工程、その形状を加硫処理で定着化させる工程、を備
    えるホースの製造方法において、生ホースを所定形状に
    芯金を用いて成形する工程は、芯金外形の反転形状を外
    形にもつ3本のロールにより芯金を3方向から押圧しな
    がら回転させることにより、芯金を挿入したホースを所
    定形状にくせ付けする工程と、くせ付け後の形状をテー
    ピングする工程と、からなることを特徴とするホースの
    製造方法。
  2. 【請求項2】モータ駆動の回転治具を用いて生地を所定
    の層数だけ巻き付けて生ホースを作る工程、この生ホー
    スを複数本分のホースに芯金を用いて成形する工程、そ
    の形状を加硫処理で定着させる工程、モータ駆動の回転
    治具を用いて芯金を挿入したホースを複数本に定尺化す
    る工程、を備えることを特徴とするホースの製造方法。
  3. 【請求項3】複数本分の芯金として、ホース間の境に所
    定幅の環状突起を備えるものを使用することを特徴とす
    る請求項2の記載に係るホースの製造方法。
  4. 【請求項4】ホースの成形型に対応する外形を持つ芯金
    と、芯金外形の反転形状を外形にもつ3本のロールと、
    を備える3本ロール機を用いて、芯金を3方向から押圧
    しながら回転させることにより、芯金に生地を所定の層
    数だけ巻き付けると共に芯金の外形にくせ付けて所定形
    状のホースに成形する工程と、その形状を加硫処理で定
    着化させる工程と、を備えることを特徴とするホースの
    製造方法。
  5. 【請求項5】ホースの成形型に対応する外形を持つ芯金
    と、芯金の軸を挟む両側にそれぞれ下方から芯金を支持
    するよう芯金と平行に配置される2本のロールと、これ
    らロール間の中央上方から芯金を抑えるよう芯金と平行
    に配置される1本のロールと、芯金を下方から支えるロ
    ールを同期的に回転させる手段と、芯金を上方から抑え
    るロールを昇降させる手段と、からなり、各ロールの外
    形を芯金外形の反転形状に設定の3本ロール機、を備え
    ることを特徴とするホースの製造装置。
  6. 【請求項6】ロールを昇降する手段は、エアシリンダに
    より駆動され、エアシリンダの作動圧を制御する手段を
    備えることを特徴とする請求項5の記載に係るホースの
    製造装置。
  7. 【請求項7】3本ロール機へテーピング用の包帯の送り
    をガイドする手段を備えることを特徴とする請求項5の
    記載に係るホースの製造装置。
  8. 【請求項8】包帯の送りをガイドする手段は、3本ロー
    ル機の巻き込みに基づいてテンションを包帯に掛けるロ
    ーラ機構を備えることを特徴とする請求項7の記載に係
    るホースの製造装置。
  9. 【請求項9】モータの回転軸に芯金の一端を結合する手
    段と、モータの回転軸と同軸上を回転自在に芯金の他端
    側を支持する手段と、これに支持される芯金の軸方向へ
    カッタを位置調整可能に支持する手段と、からなり、ホ
    ースの定尺化およびテーピング剥がしなどに使用される
    多目的治具、を備えることを特徴とするホースの製造装
    置。
  10. 【請求項10】多目的治具において、モータを芯金結合
    側の前部が後部を支点に上方へ持ち上げ可能にマウント
    する手段を備えることを特徴とする請求項9の記載に係
    るホースの製造装置。
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