JP2001277226A - コンクリート製品打設用の化粧型枠及びこれに用いる発泡シートとコンクリート製品との製造方法 - Google Patents

コンクリート製品打設用の化粧型枠及びこれに用いる発泡シートとコンクリート製品との製造方法

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JP2001277226A
JP2001277226A JP2000092621A JP2000092621A JP2001277226A JP 2001277226 A JP2001277226 A JP 2001277226A JP 2000092621 A JP2000092621 A JP 2000092621A JP 2000092621 A JP2000092621 A JP 2000092621A JP 2001277226 A JP2001277226 A JP 2001277226A
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concrete product
decorative
concrete
mold
foamed sheet
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JP2000092621A
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Inventor
Koji Kimura
浩二 木村
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】化粧型枠を用いてコンクリート製品を打設成形
するに際して、化粧型枠にて成形されるコンクリート製
品の化粧面を艶消仕上げし、てかりの抑制された美麗な
化粧面とする。 【解決手段】コンクリート製品42の表面を成形すると
ともに化粧するコンクリート製品打設用の化粧型枠16
を、型枠本体20上に多数の気孔を表面に分散状に露出
形態で有する発泡シート22をセットすることで構成す
る。そしてその発泡シート22の多数の気孔によってコ
ンクリート製品42の化粧面を粗面状に成形し、艶消仕
上げする。またその発泡シート22は、2倍の厚みの発
泡シート材を真中位置でスライスして製造し、1枚の発
泡シート材から2枚の化粧型枠16用の発泡シート22
を得るようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンクリート製品
打設用の化粧型枠及びこれに用いる発泡シートとコンク
リート製品との製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンクリートブロック等のコンク
リート成形品(製品)を型枠を用いて建築,土木施工現
場で或いは工場で製造し、これを用いてコンクリート壁
体等を構築するといったことが行われている。またその
際に型枠として化粧型枠を用い、コンクリート製品の成
形と同時にその表面に凹凸模様や着色を施すといったこ
とが行われている。
【0003】具体的には、化粧型枠の成形面を所定パタ
ーンの凹凸形状面となしておき、或いはまたこれととも
に成形面に着色材を含む塗材を塗布処理しておき、その
状態でコンクリートの打設成形を行って、コンクリート
製品表面に凹凸形状模様を転写し或いはまたこれと併せ
て塗材を塗着させて、コンクリート製品表面に所定の化
粧を施すといったことが行われている。
【0004】図6はその一例を示している。この例は塗
材として接着剤及びそこに分散保持させた多数の着色粒
子(着色材)を含んだものを用いた場合の例で、ここで
は先ず(I)に示しているように化粧型枠200を含む
型枠装置202をきれいに清掃及び剥離材塗布し、その
後(II)に示しているように化粧型枠200表面、即ち
成形面に接着剤204を塗布した後、続いて(III)に
示しているように着色粒子(着色材)206を成形面上
に散布してこれを成形面全面に亘って均一分散状に接着
剤204に付着保持させる。
【0005】そしてその後(IV)に示しているように所
定時間かけて接着剤204を乾燥処理した後、(V),
(VI)に示しているように型枠装置202内部にコンク
リート材料208を流し込み(コンクリート打設し)、
その後これを再び所定時間かけて養生硬化させ、そして
コンクリートが十分硬化したところで(VII)に示して
いるように脱型してコンクリート製品210を得るもの
である。
【0006】ここで化粧型枠200の成形面は様々な形
状の凹部214と凸部216とを有する所定パターンの
凹凸形状面となしてあり、従ってコンクリート製品21
0の成形と同時にその表面に化粧型枠200の凹凸形状
面に対応した凹凸模様面が転写される。またこれと併せ
てその表面全体に亘って着色粒子206が固定保持さ
れ、それら着色粒子206によってコンクリート製品2
10の表面に着色による加飾が施される。
【0007】尚以上では塗材として接着剤及びこれに分
散状に保持させた着色粒子から成るものを用いている
が、この他に樹脂エマルジョン系のバインダに顔料等の
着色材を均一分散状に混合したものも用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら以上の化
粧型枠及びこれを用いたコンクリート製品の製造方法で
は、コンクリートの打設成形に先立って、化粧型枠20
0の成形面への塗材の塗布作業が必要であるとともに、
その後においてこれを長時間かけて乾燥処理することが
必要で、コンクリートの打設成形までの待ち時間が長
く、このためコンクリート製品210の生産能率が低い
といった問題があった。
【0009】また特に施工現場において上記塗材の塗布
作業等を行う場合、天候や季節変化その他現場の環境変
化によって処理品質にばらつきが生じ、これによってコ
ンクリート製品表面の着色品質が不安定化するといった
問題も生じていた。
【0010】その他従来においては、化粧型枠200と
して例えば硬質ウレタン材から成るもの、つまり金型を
用いて成形された硬質ウレタン成形品が用いられてお
り、このものは表面(成形面)が平滑な光沢のあるもの
であることから、これを用いてコンクリート製品の成形
を行ったとき、化粧型枠200の成形面の光沢がコンク
リート製品表面に転写された形となって、コンクリート
製品表面がいわば「てかった」感じとなってしまい、美
観の点で問題のあるものであった。
【0011】特に土木工事用のコンクリート製品の場合
には、表面がてかてかと光った感じとなることは好まし
くなく、そのためこのようなてかりを生じないコンクリ
ート製品を製造することのできる化粧型枠及びこれを用
いたコンクリート製品の製造方法の実現が求められてい
た。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するためになされたものである。而して請求項1
はコンクリート製品打設用の化粧型枠に係るものであっ
て、コンクリート製品の表面を成形するとともに化粧す
るコンクリート製品打設用の化粧型枠において、該化粧
型枠の成形面を、多数の気孔が表面に分散状に露出した
発泡体にて構成したことを特徴とする。
【0013】請求項2のものは、請求項1において、前
記成形面には前記コンクリート製品表面に移行して着色
を施すための着色材が塗布処理してあることを特徴とす
る。
【0014】請求項3のものは、請求項2において、コ
ンクリート中のアルカリ分と反応して結晶化し、高強度
の被膜を前記コンクリート製品表面に形成する珪酸化合
物を前記着色材とともに含む塗材を前記成形面に塗布処
理してあることを特徴とする。
【0015】請求項4のものは、請求項1〜3の何れか
において、前記化粧型枠は、型枠本体及び該型枠本体と
は別体をなし、該型枠本体の表面にセットされた発泡シ
ートを有していることを特徴とする。
【0016】請求項5は発泡シートの製造方法に係るも
ので、請求項4の発泡シートを、発泡シート材を厚み方
向所定部位でスライスして得ることを特徴とする。
【0017】請求項6のものは、請求項5において、前
記発泡シート材を厚み方向の真中位置で2分割するよう
にスライスすることを特徴とする。
【0018】請求項7はコンクリート製品の製造方法に
係るもので、コンクリート製品の化粧面を形成する化粧
型枠を、型枠本体の表面に多数の気孔が分散状に露出し
た発泡シートをセットして構成し、その状態で該化粧型
枠にコンクリートを打設して成形するとともに、該コン
クリート製品の脱型時に該発泡シートを該コンクリート
製品の側に移行させ、その後において該発泡シートを該
コンクリート製品の表面から剥離することを特徴とす
る。
【0019】
【作用及び発明の効果】上記のように請求項1の化粧型
枠は、多数の気孔が表面に分散状に露出した発泡体にて
成形面を構成したもので、この化粧型枠の場合、コンク
リート製品の表面を多数の気孔によって粗面状に成形す
ることができる。これによりコンクリート製品表面のて
かりを抑制し、美観を良好となすことができる。
【0020】尚、化粧型枠の成形面は平坦面としておく
こともできるが通例は凹凸形状面としておく。このよう
にしたとき、コンクリートの打設成形によって表面にそ
の凹凸形状面を転写して成る凹凸模様面を形成すること
ができる。
【0021】本発明においては、化粧型枠における成形
面にコンクリート製品表面に移行して着色を施すための
着色材を塗布処理しておくことができる(請求項2)。
このような化粧型枠を用いてコンクリート製品の打設成
形を行えば、その成形と同時に表面に所定の着色を施
し、コンクリート製品の表面を美麗に仕上げることがで
きる。即ち、コンクリート製品表面をてかりを生じない
状態で着色仕上げすることができる。
【0022】またコンクリート製品表面に着色を施すた
めの着色材を用いる場合には、その着色材が発泡体の多
数の気孔にアンカー的に保持され、コンクリートの打設
成形までの間着色材が剥離することなく安定的に保持さ
れる利点が得られる。
【0023】この場合着色材として顔料を用い、これを
樹脂エマルジョン系バインダに含ませた形で使用するこ
とができる。或いは着色材として天然石の粉砕粒,セラ
ミック粒,ガラス粒その他の着色粒子を用い、これをコ
ンクリート中の水分によって粘着力ないし接着力が低下
する粘着剤或いは接着剤に保持させた形で使用すること
もできる。ここでコンクリート中の水分により粘着力な
いし接着力が低下する粘着剤,接着剤としてメチルセル
ロース接着剤,ポリビニルアルコール接着剤,水ガラ
ス,二液型アクリル系接着剤等を用いることができる。
【0024】上記化粧型枠における成形面には、着色材
とともにコンクリート中のアルカリ分と反応して結晶化
し、高強度の被膜をコンクリート製品表面に形成する珪
酸化合物を含む塗材を塗布処理しておくことができる
(請求項3)。ここで珪酸化合物としてはシリカを主成
分とし、ナトリウム,カリウム,塩素,アルミニウム等
を含有する無機質シリケートポリマーを用いることがで
きる。
【0025】このようにした場合、化粧型枠を用いて成
形したコンクリート製品表面に珪酸化合物が着色材とと
もに付着し、そしてその珪酸化合物がコンクリート中の
アルカリ分と反応して高強度の被膜を製品表面に形成す
る。この被膜は無機質のものであって耐久性に優れてお
り、従って長期に亘ってその被膜によりコンクリート製
品表面が保護された状態となる。
【0026】そしてその被膜による保護によって、コン
クリート製品表面の汚れを抑制することができ、コンク
リート製品表面の良好な美観を長期に亘って維持するこ
とができる。更にまたその被膜の中に着色材が含有され
た形となるため、長期の間にその着色材がコンクリート
製品表面から剥がれたりして着色が変化して行くといっ
たことも防止できる。
【0027】請求項4のものは、化粧型枠を型枠本体及
びその表面にセットされた発泡シートで構成したもので
ある。この請求項4によれば、化粧型枠の成形面に容易
に多数の気孔を分散状に露出した状態に形成することが
できる。
【0028】またこのように型枠本体とは別体を成す発
泡シートを型枠本体にセットして全体の化粧型枠を構成
するようになした場合、次の利点が得られる。即ちこの
場合には予め発泡シートを工場生産して用意しておくこ
とができるとともに、その際に必要な着色材を含む塗材
を表面に塗布処理しておくことができ、そしてこれをコ
ンクリート製品の製造工場に搬入してそこで型枠本体に
張付セットすることで全体の化粧型枠を構成できる。
【0029】従ってコンクリート製品を製造する場合、
着色品質が天候や季節その他現場の環境条件の変化によ
って影響されるといったことがなくなり、コンクリート
製品表面の着色化粧を安定した品質で形成することがで
きる利点が得られる。
【0030】更にまた、発泡シートへの着色材を含む塗
材の塗布処理及びその乾燥処理を予め済ませておくこと
ができるため、コンクリート製品の製造工場において、
着色材を含む塗材の塗布作業やその後の長時間の乾燥処
理時間を省略し得て、コンクリート製品の生産性を高め
ることができ、ひいてはコンクリート製品のコストを低
減できる利点が得られる。
【0031】尚この発泡シートとしては例えばポリエチ
レン,ポリプロピレンその他の樹脂或いはゴム発泡体を
用いることができる。その発泡倍率は5〜20倍が適当
であり、また厚みとしては0.5〜3mmの厚みのもの
が好適である。
【0032】ここで化粧型枠の成形面を凹凸形状面とし
ておく場合には、発泡シートを対応した凹凸形状となし
ておき、そしてこれを同様の凹凸形状となした型枠本体
の表面に嵌め込んでセットし装着するようになすことが
できる。
【0033】この場合においてその発泡シートは、発泡
シート材を厚み方向所定部位でスライスして得ることが
できる(請求項5)。通常の発泡シートの場合、成形時
に発泡させたとしても多数の気泡はシート内部に閉じ込
められた状態にあり、その表面に気孔を有しない緻密な
組織のスキンが被った状態となる。従ってそのような発
泡シートをそのまま用いたとしても、コンクリート製品
表面を粗面状に形成することはできない。
【0034】そこでこの請求項5の発明では、発泡シー
ト材を厚み方向所定部位でスライスして発泡シートを得
るようにしたもので、このようにした場合、多数の気孔
が表面に露出した状態となり、従ってこれを用いること
で容易にコンクリート製品表面を粗面状に形成すること
ができる。
【0035】更にこの場合においてその発泡シート材を
スライスするに際し、これを厚み方向の真中位置で2分
割するようにスライスすることができる(請求項6)。
【0036】請求項7は、化粧型枠を型枠本体及びその
表面にセットされた多数の気孔を有する発泡シートで構
成し、これを用いてコンクリート製品の打設成形を行っ
た上、脱型時にその発泡シートをコンクリート製品側に
移行させ、その後において発泡シートをコンクリート製
品表面から剥離するもので、この製造方法によれば、発
泡シートによってコンクリート製品表面を粗面状に艶消
仕上げすることができ、てかりを生じない美観に優れた
表面に形成できるとともに、脱型後においてもその発泡
シートがコンクリート製品表面に付着した状態にあるた
め、コンクリート製品を生産工場から施工現場に搬入し
且つ施工する過程を通じて発泡シートによりコンクリー
ト製品の表面を保護でき、従ってその間にコンクリート
製品表面に傷が付いたり損傷したりするのを防止できる
利点が得られる。
【0037】更にまたその発泡シート表面に着色材を含
む塗材を塗布処理しておけば、発泡シートによってコン
クリート製品表面に着色仕上げを施すことができる。そ
の際発泡シート表面に上記の珪酸化合物及び着色材を塗
布処理しておけば、コンクリート製品表面に高強度の被
膜を形成でき、発泡シート剥離後においてもその被膜に
よって保護を図ることができ、汚れの付着発生を抑制す
ることができる。
【0038】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図3において10は本例の型枠装置であっ
て、鋼製の側枠板14と底枠板12及びその底枠板12
上に設けられた化粧型枠16とを有しており、それらに
よって内側に成形空間18が形成されている。
【0039】ここで化粧型枠16は、型枠本体20とそ
の表面にセットされた発泡シート22とを有している。
型枠本体20は、この例では硬質発泡ウレタンの成形品
から成るものであって、表面に様々な形状の凹部26と
凸部28とを有する凹凸形状面30が形成されている。
【0040】一方発泡シート22はここではポリプロピ
レン材から成るものであって(ポリエチレン材その他の
材料から成るものであっても良い)、上記型枠本体20
における凹部26,凸部28に対応する様々な形状の凸
部32,凹部34を有する凹凸形状に成形されており、
その凸部32及び凹部34が型枠本体20における凹部
26,凸部28にそれぞれ嵌り合う状態で型枠本体20
上にセットされている。尚発泡シート22は発泡倍率が
5〜20倍,厚みが0.5〜3mmのものが用いられて
いる。
【0041】発泡シート22の表面にはまた、コンクリ
ート中のアルカリ分と反応して結晶化し、表面に高強度
の被膜を形成する珪酸化合物を着色用の顔料(着色材)
とともに含む塗材24が全面に亘って塗布処理されてい
る。この例において、塗材24は型枠本体20の成形面
に塗布された粘着剤(又は接着剤、以下単に粘着剤とす
る)と、更にその上から施された以下の混合液、即ち珪
酸化合物の粉体と接着性付与剤,硬化促進剤,硬化剤と
を所定濃度で調製して成る混合液(クリスタライザーG
TW:中部シントー社製)及びこれに添加混合した着色
用の顔料とを含んで構成されている。
【0042】図1は上記発泡シート22の製造方法の一
例を、また図2はその発泡シート22表面への塗材24
の塗布処理の一例をそれぞれ示している。図1(I)に
示しているように、この製造方法では所定の成形型を用
いて発泡シート22の2倍の厚みを有する発泡シート材
36を発泡成形する。この発泡シート材36は、その全
外周面が組織の緻密な気孔を有しないスキンで被覆され
ている。
【0043】次に(I),(II)に示しているようにこ
の発泡シート材36を厚み方向の真中位置Cでスライス
加工により2分割する。これによって発泡シート材36
の半分の厚みの発泡シート22Aが2枚得られる。
【0044】次に(III)に示しているように、これを
凹部26及び凸部28を有し成形面が上記型枠本体20
の凹凸形状面30と同じ形状の成形面40を有する成形
型38を用いて真空成形し、ここにおいて(IV)に示す
発泡シート22が得られる。この発泡シート32は表面
全面に亘って多数の気孔を露出状態且つ分散状態で有し
ている。
【0045】次にこのようにして得た発泡シート22
を、図2(V)に示しているように成形型38から脱型
し、続いて(VI)に示しているようにその表面に先ず粘
着剤24Aを塗布処理する。そして粘着剤24Aの乾燥
後に続いて上記珪酸化合物及び顔料を含む混合液を、例
えば(VII)に示しているようにスプレー噴霧などによ
り発泡シート22の表面に塗布処理し、それらを粘着剤
24Aにて保持させる。ここにおいて(VIII)に示すよ
うに塗材24の塗布処理された発泡シート22が得られ
る。そこでこれを図3(I)に示しているように型枠本
体20の上面にセットすることで、図3(II)に示す型
枠装置10が構成される。
【0046】図4及び図5は以上のような型枠装置10
を用いてコンクリート製品を成形する際の手順及び様子
を表したものである。先ず図4(III)は、型枠装置1
0の成形空間18に流動状態のコンクリートを流し込ん
だ状態、即ちコンクリートを打設した直後の状態を示し
たもので、本例の製造方法では、そのようにしてコンク
リート材料を打設した後、所定時間かけてこれを養生硬
化させ、そしてその養生硬化が済んだところで(IV)に
示しているようにこれを型枠装置10から脱型する。こ
こにおいて化粧面が形成されたコンクリート製品42が
得られる。このとき、化粧型枠16における発泡シート
22が型枠本体20から分離してコンクリート製品42
側に移行する。即ちこの発泡シート22がコンクリート
製品42の化粧面を被覆し、保護した状態となる。
【0047】このときコンクリート製品42の表面、具
体的には化粧型枠16に接する側の表面には、化粧型枠
16における凹凸形状面30が転写され、そこに対応し
たパターン形状の凹凸模様面が成形される。またこれと
ともに発泡シート22表面に施された上記珪酸化合物と
顔料とがコンクリート製品42の表面に移行し、そして
その表面で珪酸化合物がコンクリート中のアルカリ分と
反応して結晶化し、表面に緻密で高強度の被膜を形成す
る。またその被膜中には顔料が含まれていることから、
その顔料によってコンクリート製品42表面が所定の着
色を呈する。
【0048】上記型枠本体20から離れてコンクリート
製品42側に移行した発泡シート22は、そのままコン
クリート製品42から剥されることなくコンクリート製
品42の生産工場から建築,土木施工現場まで搬入さ
れ、そして施工後において始めて図5(V)に示してい
るようにコンクリート製品42表面から剥される。従っ
てその間コンクリート製品42の表面は発泡シート22
による被覆によって保護された状態にあり、その間にコ
ンクリート製品42の化粧面が欠けたり損傷したりする
のが防止される。
【0049】本例の化粧型枠16によれば、コンクリー
ト製品42表面を良好に艶消仕上げでき、その美観を良
好となすことができる。また発泡シート22を型枠本体
20にセットして全体の化粧型枠16を構成するように
し且つ発泡シート22を工場生産してコンクリート製品
の製造工場に搬入するようにしているため、着色品質が
天候や季節その他現場の環境条件の変化によって影響さ
れるといったことがなく、コンクリート製品42表面の
着色化粧を安定した品質で形成することができる。
【0050】更に発泡シート22への顔料を含む塗材2
4の塗布処理及びその乾燥処理を予め済ませておくこと
ができるため、コンクリート製品の製造工場での待ち時
間を省略でき、コンクリート製品42の生産性を高める
ことができ、コンクリート製品42のコストを低減でき
る。
【0051】また塗材24が発泡シート22の多数の気
孔にアンカー的に保持されるため、コンクリートの打設
成形までの間塗材24が発泡シート22表面から剥離す
ることなく安定的に保持される利点が得られる。
【0052】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において種々変更を加えた形態,態様で構成,実施可
能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の発泡シートの製造方法の工
程を示す図である。
【図2】図1工程に続いて発泡シートに塗材を塗布処理
する工程を示す図である。
【図3】本発明の一実施例のコンクリート製品の製造方
法の工程の一部を示す図である。
【図4】図3に続く工程を示す図である。
【図5】図4に続く工程を示す図である。
【図6】従来行われているコンクリート製品の製造工程
の一例を示す図である。
【符号の説明】
16 化粧型枠 20 型枠本体 22 発泡シート 24 塗材 30 凹凸形状面 36 発泡シート材 42 コンクリート製品 C 真中位置

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート製品の表面を成形するとと
    もに化粧するコンクリート製品打設用の化粧型枠におい
    て、 該化粧型枠の成形面を、多数の気孔が表面に分散状に露
    出した発泡体にて構成したことを特徴とするコンクリー
    ト製品打設用の化粧型枠。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記成形面には前記
    コンクリート製品表面に移行して着色を施すための着色
    材が塗布処理してあることを特徴とするコンクリート製
    品打設用の化粧型枠。
  3. 【請求項3】 請求項2において、コンクリート中のア
    ルカリ分と反応して結晶化し、高強度の被膜を前記コン
    クリート製品表面に形成する珪酸化合物を前記着色材と
    ともに含む塗材を前記成形面に塗布処理してあることを
    特徴とするコンクリート製品打設用の化粧型枠。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の何れかにおいて、前記化
    粧型枠は、型枠本体及び該型枠本体とは別体をなし、該
    型枠本体の表面にセットされた発泡シートを有している
    ことを特徴とするコンクリート製品打設用の化粧型枠。
  5. 【請求項5】 請求項4の発泡シートを、発泡シート材
    を厚み方向所定部位でスライスして得ることを特徴とす
    る発泡シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記発泡シート材を
    厚み方向の真中位置で2分割するようにスライスするこ
    とを特徴とする発泡シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 コンクリート製品の化粧面を形成する化
    粧型枠を、型枠本体の表面に多数の気孔が分散状に露出
    した発泡シートをセットして構成し、その状態で該化粧
    型枠にコンクリートを打設して成形するとともに、該コ
    ンクリート製品の脱型時に該発泡シートを該コンクリー
    ト製品の側に移行させ、その後において該発泡シートを
    該コンクリート製品の表面から剥離することを特徴とす
    るコンクリート製品の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006088662A (ja) * 2004-09-27 2006-04-06 Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd 成形型及びこれを用いた無機質板の製造方法
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