JP2001276748A - 農産物の検査装置 - Google Patents

農産物の検査装置

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JP2001276748A
JP2001276748A JP2000091470A JP2000091470A JP2001276748A JP 2001276748 A JP2001276748 A JP 2001276748A JP 2000091470 A JP2000091470 A JP 2000091470A JP 2000091470 A JP2000091470 A JP 2000091470A JP 2001276748 A JP2001276748 A JP 2001276748A
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JP2000091470A
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English (en)
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Masayuki Harada
真幸 原田
Takashi Niioka
孝 新岡
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 どのような種類の検査対象物であっても農産
物における内部状態を判別するための情報を精度よく検
出することが可能となる農産物の検査装置を提供する。 【解決手段】 検査対象物の大きさを計測する外形情報
計測部3と、検査対象物の重量を計測する重量計測部2
と、外形情報計測部3にて計測される前記大きさと、重
量計測部2にて計測される前記重量とに基づいて、検査
対象物の単位重量当たりの大きさ、又は、前記検査対象
物の単位大きさ当たりの重量を、検査対象物の内部状態
を判別するための判別情報として演算する演算手段6と
が備えられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、果菜類や
穀類等の農産物の検査装置に関し、詳しくは、農産物に
おける内部状態、例えば、水分が充分あるかあるいは水
分が不足して乾燥気味であるかについての状態や、内部
に空洞があるか否かについての状態等を検査するため装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記農産物の検査装置において、従来で
は、上記したような農産物における内部状態を検査する
ために次のような構成を備えるものがあった。
【0003】例えば、レーザー光線等の光を検査対象物
に照射して、その検査対象物を透過した後の光量を検出
して検査対象物の光の透過率を求めて、その光の透過率
に基づいて農産物における内部状態、例えば、内部に空
洞があるか否かを判別するように構成したもの(第1の
従来技術)、あるいは、検査対象物に対してその表面に
振動を与えることによって検査対象物全体が振動したと
きに発生する振動音を解析することによって、内部状態
を推測するように構成したもの(第2の従来技術)等が
あった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記第1の従
来技術においては、例えば検査対象物の表面の状態によ
って表面における光の反射率が異なっている場合があ
り、このような表面での光の反射状態によっては、内部
状態が同じであっても、透過率が異なった値として検出
されていまい内部状態が誤って判別するおそれがある。
又、表面での光の反射状態が同じであっても、例えば、
検査対象物の表皮の厚さが異なることによって、透過率
が異なることもあり、検査対象物の内部状態を精度よく
検出することができないものであった。
【0005】上記第2の従来技術においては、検査対象
物として、例えば、スイカ等のように質量が大で表皮が
厚くて硬いものであれば有効な方法であるが、例えば、
茄子等に代表されるような質量が小さく表皮が比較的薄
く柔らかいものであれば、内部状態を振動音の情報によ
って判断することが難しく、検査対象物の内部状態を精
度よく検出することができないものであった。
【0006】本発明はかかる点に着目してなされたもの
であり、その目的は、どのような種類の検査対象物であ
っても農産物における内部状態を判別するための情報を
精度よく検出することが可能となる農産物の検査装置を
提供する点にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の特徴構
成によれば、検査対象物の大きさを計測する外形情報計
測手段と、前記検査対象物の重量を計測する重量計測手
段と、前記外形情報計測手段にて計測される前記大きさ
と、前記重量計測手段にて計測される前記重量とに基づ
いて、前記検査対象物の単位重量当たりの大きさ、又
は、前記検査対象物の単位大きさ当たりの重量を、前記
検査対象物の内部状態を判別するための判別情報として
演算する演算手段とが備えられている。
【0008】つまり、外形情報計測手段にて計測された
検査対象物の大きさと、重量計測手段にて計測された検
査対象物の重量とに基づいて、検査対象物の単位重量当
たりの大きさ、又は、検査対象物の単位大きさ当たりの
重量が求められる。
【0009】ところで、検査対象物の内部に水分が多い
ほど、及び、空洞が無く内部が密状態になるほど検査対
象物の大きさに対して重量が大になり、水分が少なく乾
燥気味であるほど、及び、内部の空洞が大きいほど、検
査対象物の大きさに対して重量が小になる。
【0010】従って、上述のように求められる単位重量
当たりの大きさや単位大きさ当たりの重量についての計
測結果は、検査対象物の内部に水分が充分あるかあるい
は水分が不足して乾燥気味であるかについての状態や、
内部に空洞があるか否かについての状態、すなわち、検
査対象物の内部状態の変化に対応して変化するものであ
るから、検査対象物の内部状態を判別するための判別情
報となるのである。このように、検査対象物の大きさと
重量とに基づいて内部状態を判別するための情報を得る
ことができるので、どのような種類の検査対象物であっ
ても農産物における内部状態を判別するための情報を精
度よく検出することが可能となる。
【0011】そして、上述したようにして求めた検査対
象物の内部状態を判別するための判別情報を用いて、例
えば、検査対象物の標準的な値と比較して検査対象物の
内部状態の良否を判定するようにしたり、前記判別情報
を用いて検査対象物の内部状態を予め設定された複数ラ
ンクのうちのいずれのランクに対応するかを判別するよ
うにする等、農産物を仕分け選別するための情報として
利用することも可能となり、これらの仕分け選別を精度
のよい判別情報に基づいて適正に行うことも可能とな
る。
【0012】請求項2に記載の特徴構成によれば、請求
項1において、前記外形情報計測手段は、前記検査対象
物を所定方向及びその所定方向と直交する直交方向の夫
々から撮像する撮像手段と、この撮像手段による各撮像
情報を画像処理することにより前記検査対象物の大きさ
としての体積を求める画像処理手段とを備えて構成され
ている。
【0013】撮像手段によって所定方向及びその所定方
向と直交する直交方向の夫々から検査対象物を撮像し
て、画像処理手段が、撮像手段による各撮像情報を画像
処理することにより検査対象物の体積を求めるのであ
る。ほぼ同一の形状を有する検査対象物であれば、1方
向からの撮像画像により所定の外形寸法を求めることで
大きさを求めることも可能であるが、農産物の場合には
断面形状が偏平状になる等、1方向からの撮像だけで
は、適切な大きさの判別が行えないが、所定方向及びそ
の所定方向と直交する直交方向の夫々から検査対象物を
撮像して、夫々の撮像情報から検査対象物の体積を求め
るので、上記したように検査対象物の断面形状が偏平状
になるような場合であっても、誤差の少ない状態で精度
よく体積を求めることが可能となる。
【0014】請求項3に記載の特徴構成によれば、請求
項1又は2において、供給される前記検査対象物を、前
記外形情報計測手段による大きさ計測対象個所、及び、
前記重量計測手段による重量計測対象個所を夫々経由す
る状態で排出対象個所に搬送して排出する搬送手段が備
えられ、前記搬送手段にて搬送されている前記検査対象
物に対して、前記大きさ計測対象個所において前記外形
情報計測手段による大きさの計測処理が実行されるとと
もに、前記重量計測対象個所において前記重量計測手段
による重量の計測処理が実行され、且つ、前記内部状態
判別手段による判別処理が実行されるように構成されて
いる。
【0015】供給される前記検査対象物が搬送手段によ
って搬送され、大きさ計測対象個所及び重量計測対象個
所を経由して排出対象個所に搬送されるが、搬送手段に
て搬送されている各検査対象物に対して、大きさ計測対
象個所において外形情報計測手段による大きさの計測処
理が実行されるとともに、重量計測対象個所において重
量計測手段による重量の計測処理が実行されることにな
る。そして、内部状態判別手段が、外形情報計測手段に
て計測された検査対象物の大きさと、重量計測手段にて
計測された検査対象物の重量とに基づいて、検査対象物
の単位重量当たりの大きさ、又は、前記検査対象物の単
位大きさ当たりの重量を、検査対象物の内部状態を判別
するための判別情報として演算するのである。
【0016】従って、搬送手段にて搬送しながら自動的
に大きさと重量とが計測されるとともに、内部状態を判
別するための判別情報も得られることになるので、処理
を迅速に行うことができ、複数の検査対象物を連続して
計測することも可能となり、能率よく作業を行うことが
可能となる。
【0017】請求項4に記載の特徴構成によれば、請求
項3において、前記排出対象個所には、前記検査対象物
を回収するための複数の回収部が備えられ、前記搬送手
段にて搬送されている前記検査対象物を、前記演算手段
にて演算される判別情報に基づいて、又は、前記演算手
段にて演算される判別情報及び別途指令される指令情報
に基づいて、前記各回収部に仕分ける状態で自動的に排
出する排出手段が設けられている。
【0018】搬送手段にて検査対象物を搬送しながら自
動的に大きさと重量とが計測されるとともに、内部状態
を判別するための判別情報も得られる構成でありなが
ら、前記演算手段にて演算される判別情報に基づいて、
又は、前記演算手段にて演算される判別情報及び別途指
令される指令情報に基づいて、排出対象個所において備
えられる複数の回収部に対して仕分ける状態で自動的に
検査対象物が排出されることになる。尚、別途指令され
る指令情報としては、前記撮像手段による撮像情報に基
づいて外観品位、例えば、表面の傷や変色個所の存否を
自動で判別して仕分けするための情報を入力するように
したり、あるいは、目視によって作業者が判断して手動
で仕分け情報を入力する構成等がある。
【0019】従って、上述したような判別情報を利用し
て、作業者が手作業で仕分ける等の煩わしい作業を要す
ることなく、検査に基づく農産物の仕分け作業を能率よ
く行うことができるものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る農産物の検査
装置を農産物の選別用設備に適用した場合について図面
に基づいて説明する。図1に、検査対象物の一例である
ナス等の被選別物を搬送しながら重量や外形情報を計測
して、その計測結果に基づいて仕分けるように構成され
た農産物の選別用設備が示されている。
【0021】この設備は、被選別物Nを手作業により供
給するための供給部1、被選別物Nの重量を計測する重
量計測手段としての重量計測部2、被選別物Nを撮像し
て、その大きさや外観の異常等の外形情報を計測する外
形情報計測手段としての外形情報計測部3、前記重量計
測部2及び外形情報計測部3の計測結果並びに所定の判
別基準に基づいて被選別物Nを仕分けた状態で取出す排
出対象個所としての収集部4、及び、被選別物Nを前記
重量計測部2による計測対象個所、外形情報計測部3に
よる計測対象個所を経由して、前記収集部4まで載置搬
送する搬送手段5、前記各計測部2、3の計測情報並び
に後述するような作業者による指示情報等に基づいて、
前記収集部4の動作を制御する制御部6の夫々を備えて
構成されている。
【0022】前記搬送手段5は、電動モータMにより縦
軸芯周りで回動する駆動スプロケット7と、縦軸芯周り
で回動する従動スプロケット8とにわたって巻回されて
一定方向に回動される無端体としての無端回動チェーン
9に所定ピッチで複数の円形皿状のバケット10が装着
された水平循環式のバケットコンベアにて構成されてい
る。前記バケット10は、上下方向に沿う軸芯Y周りで
回転自在に、並びに、前記無端回動チェーン9の長手方
向と交差する横方向並びに上下方向の夫々に沿って所定
範囲内で移動自在に、更には、被選別物Nを載置する載
置姿勢と、被選別物Nを放出する傾斜姿勢とに姿勢変更
自在に、無端回動チェーン9に支持されている。
【0023】前記バケット10の支持構造について詳述
すると、図2〜図5に示すように、無端回動チェーン9
に一定ピッチで支持部材としての側面視略U字形のブラ
ケット11が取付け固定されており、このブラケット1
1に、無端回動チェーンの長手方向、すなわち、搬送方
向に沿う軸芯X1周りで、バケット10が載置姿勢にな
る搬送状態と、バケット10が傾斜姿勢になる傾斜状態
とにわたり回動自在に傾動部材12が支持されており、
しかも、この傾動部材12に対して、バケット10を上
下方向に沿う軸芯Y周りで相対回転自在に支持する中継
部材13が、搬送方向と直交する横方向、並びに、上下
方向の夫々に沿って所定範囲内で移動自在に支持される
構成となっている。
【0024】図5に、前記ブラケット11の連結個所に
おける中央部における切り欠いた状態と、中継部材13
とバケット10との分解した状態を示している。この図
に示すように、前記ブラケット11には、バネ14によ
り弾性的に回動付勢される係止具15が搬送方向に沿う
軸芯X2周りで枢支されており、この係止具15が前記
傾動部材12に形成された係止ピン16に係合すること
で、傾動部材12が前記搬送状態に維持されるととも
に、バケット10が載置姿勢になるように構成されてい
る。そして、適宜個所に設けられるソレノイドSLによ
って強制的に係止具15を回動させて係止状態を解除さ
せると、前記軸芯X1が中心位置よりも少し片側に偏っ
て設けられており、傾動部材12が中継部材13及びバ
ケット10と共に前記軸芯X1周りに自重で傾動して傾
斜状態に切り換わるように構成されている(図7参
照)。尚、傾斜姿勢にある傾動部材12は、外部からの
操作、例えば、接当式ガイド部材による摺動案内や人為
操作により、強制的に搬送状態に復帰回動させることに
より、係止具15が係止ピン16に弾性的に係合して自
動的にその状態が維持されるようになっている。傾動部
材12には、前記傾動操作状態において、弾性付勢力に
より係止具15が大きく位置ずれしないように摺接案内
しながら位置規制する円弧状の案内部17を形成してい
る。
【0025】又、前記中継部材13には、図3〜図5に
示すように、搬送方向両側部に夫々縦壁面13a,13
bが形成されており、前後の縦壁面13a,13bには
夫々左右両側に合計4個の略T字形の係合孔18が形成
され、前記傾動部材12には前記各係合孔18に対応さ
せてそれらに内方側から挿通する状態で係止する係止片
19が夫々形成されている。そして、中継部材13は各
係合孔18と係止片19との係合によって支持される構
成となっている。又、係止片19は係合孔18よりも小
形に形成されており、略T字形の係合孔18に係止した
状態で前記横方向並びに上下方向の夫々に沿って所定範
囲内での移動を許容する状態で係合する構成となってい
る。尚、前記係止片19にて荷重が受け止め支持される
ことになる前記各係合孔18の上部側の内縁18aに
は、係止片19が係合孔18の横方向の中央部に位置す
る状態で位置規制するとともに、作業者による手動操作
にて容易に移動操作可能なように一対の小形の係止突起
20が形成されている。
【0026】前記バケット10は、図5に示すように、
金属製のバケット本体10aとこのバケット本体10a
の上部にゴム製の載置パッド10bを装着して構成され
ている。前記中継部材13における上部側のバケット載
置部には、図2に示すように所定径の円形の挿通孔21
が形成されており、この挿通孔21に対して、バケット
本体10aの底部に周方向に沿って並べて複数形成され
た係止爪22の先端部22aが係合して抜け外れを阻止
した状態で入り込み装着されており、この係合状態によ
って、バケット10が、抜け外れが阻止される状態で上
下軸芯Y周りで相対回動自在に中継部材13に支持され
る構成となっている。
【0027】従って、上記バケット10は、図3に示す
状態と、図6の(イ)、(ロ))に示す状態とにわた
り、中継部材13と共に前記横方向に沿って3位置に変
更調節自在であり、図10(イ)、(ロ)に示すよう
に、上方側に持ち上げ移動自在であり、更には、図7
(イ)、(ロ)に示すように、中継部材13並びに傾動
部材12と共に、載置している被選別物Nを放出すべく
傾動操作自在に構成されている。
【0028】又、無端回動チェーン9の長手方向に沿っ
て配備されている支持フレーム23から立設された左右
のガイドレール24に対して、前記ブラケット11に形
成された受止め部11aが受止め支持された状態で摺動
移動しながら搬送手段5の荷重が支持され、且つ、左右
の係止部11bにより横方向の位置ずれが規制される状
態で搬送される構成となっている。
【0029】この設備においては、生産者によってコン
テナなどに収められて持ち込まれた被選別物Nを、前記
供給部1にて作業者が前記各バケット10上に順次、手
動で載置供給していくのであるが、このとき、目視によ
って、被選別物Nが3つの等級(S,M,L)のうちの
いずれであるかを判断して、被選別物Nを載置したバケ
ット10の前記横方向の位置を図3、及び図6(イ)、
(ロ)に示すように変更させるようにしている。このよ
うな目視による仕分け情報は後述するような自動制御に
よる仕分け処理に使用されることになる。尚、このと
き、被選別物Nのうちで目立った傷のあるものや、特に
外観形状の悪いものはここで予め格外品として、作業者
により排除されることになる。
【0030】次に、重量計測部2の構成について説明す
る。尚、重量計測部2よりも搬送手前側個所には、図
8、図9に示すように、前記供給部1にて作業者が変更
させているバケット10の横位置(等級の情報)を検出
するバケット位置センサ40が設けられている。このバ
ケット位置センサ40は前記中継部材13に取付けられ
た検出鉄片25が上記3位置のうちのいずれかにあるか
を3つの近接センサのオンオフ情報により検出する構成
となっており、この検出情報は図14に示すように制御
部6に入力される。
【0031】そして、このようなバケット10の位置情
報が検出された後は、中継部材13の移動経路の左右両
側に備えられた寄せ部材26によってバケット10が前
記3位置のうちの中央に位置変更させるように中継部材
13が移動案内された後、前記寄せ部材26に引き続い
て固定側に設けられる左右両側のガイド部材27に対し
て、中継部材13の横方向両側に形成された載置支持部
28が載置案内され、中継部材13が傾動部材12に対
して少し上方に持ち上げた状態で搬送されることにな
る。このとき、図10(ロ)に示すように、前記各係止
片19が各係合孔18の中央側下方の凹部18bに入り
込み、上方移動が許容されるようになっている。
【0032】前記ガイド部材27に連なるように固定側
に設けられている計量レール29に前記載置支持部28
が載置案内されることにより、中継部材13、バケット
10及び被選別物Nの合計の重量が、この計量レール2
9に支持される状態となるが、この計量レール29は、
略Y字状の支持アーム29aにより支持される構成とな
っており、それに掛かる重量に対応する下方変位量の情
報が計量装置30に伝えられて前記重量を計測すること
ができる構成となっている。尚、中継部材13及びバケ
ット10の重量は予め定まっている一定の値であるか
ら、被選別物Nの重量を計測することができるのであ
る。この計量装置30にて計測された被選別物Nの重量
の計測情報は、図14に示すように、制御部6に入力さ
れる。
【0033】次に、外形情報計測部3の構成について説
明する。図12、図13に示すように、この外形情報計
測部3は、搬送手段5にて搬送される被選別物Nを上方
側から撮像する撮像手段としてのカラー式のCCDカメ
ラ31と、このCCDカメラ31の撮像画像を画像処理
する画像処理手段としての画像処理部32とを備えて構
成されている。前記CCDカメラ31は、縦列状態で搬
送される被選別物Nの複数のものを同時に撮像できるよ
うに撮像範囲は設定されている。そして、搬送手段5の
横側には、図11に示すように、電動モータ33にて回
動操作されてバケット10の外周面に摺接しながらバケ
ット10を約90度上下軸芯周りで回動させる回動ベル
ト34が備えられ、更には、撮像範囲の搬送上手側個所
及び撮像範囲の搬送下手側個所には、夫々、被選別物N
の左右両横側に位置させて、被選別物Nの横側側からの
画像がCCDカメラ31にて撮像されるように反射する
反射鏡35が設けられている。尚、この外形情報計測部
3内においては、図11に示すように、左右両側に設け
られた位置規制部材36によって、中継部材13すなわ
ちバケット10が横方向移動範囲の中央部に位置規制さ
れる状態で搬送されるようになっている。図12、図1
3に示す符号41は、被選別物Nを照明するための間接
式の照明装置である。
【0034】前記画像処理部32は、撮像された画像
を、公知技術である画像処理手法を用いて被選別物Nの
領域の面積に基づいて被選別物Nの大きさ、例えば、長
手方向の幅、短手方向の幅等を求めるとともに、それら
から被選別物Nの体積(大きさの一例)を演算にて求め
る。又、色の情報に基づいて、表面に大きな傷や変色個
所等の異常があるか否か等の外観異常を判別して、上記
したような外形に関する情報や外観異常に関する計測情
報が、図14に示すように、制御部6に入力される。
【0035】上記したような構成によって、CCDカメ
ラ31は、被選別物Nを上方側から直接、撮像するとと
もに、前記反鏡鏡を介して被選別物Nの左右両側の横側
方からの撮像画像を得ることができ、しかも、搬送上手
側個所の反射画像に対して搬送下手側個所の反射画像
は、被選別物Nが上下軸芯周りで約90度回動した状態
の画像となる。つまり、1方向からだけの画像における
外形寸法により被選別物Nの体積を求めると、断面形状
が円形であるか偏平状であるかによって検出値に差がで
るが、図15に示すように、被選別物Nの短手方向に沿
う所定方向、及び、その所定方向と直交する直交方向で
あって被選別物Nの長手方向に沿う方向の夫々から撮像
することができ、被選別物Nの体積を精度よく求めるこ
とができる。
【0036】前記制御部6は、前記搬送手段5に備えら
れたロータリエンコーダ37の計測情報に基づいて、搬
送手段5の移動量や各バケット10に載置されている被
選別物Nの搬送位置を後述するような計測結果に対応付
けて管理するように構成されている。そして、この制御
部6は、外形情報計測部3から入力される前記外観異常
の計測情報により外観が異常であるか正常であるかを判
定するとともに、外形情報計測部3から入力される外形
情報、つまり、長手方向の幅や短手方向の幅等の計測結
果と、予め設定されている等級の判定基準とを比較し
て、当該被選別物Nの等級がS,M,Lのうちのいずれ
に対応するかを判定する。尚、このとき、各等級の境目
付近にあるときは、前記作業者の目視による仕分け情報
が考慮されて決定されることになる。上記したような長
手方向の幅や短手方向の幅等の計測結果や作業者の目視
による仕分け情報が、別途指令される指令情報に対応す
る。更には、外形情報計測部3にて計測される被選別物
Nの体積と、重量計測部2にて計測される被選別物Nの
重量とに基づいて、単位大きさ当たりの重量としての被
選別物Nの単位体積当たりの重量、すなわち、比重を、
被選別物Nの内部状態を判別するための判別情報として
演算し、その求めた被選別物Nの計測比重と、標準的な
比重として予め設定記憶されている標準比重とを比較し
て、それらの偏差が許容範囲内であれば、被選別物Nの
内部状態の品質が正常であると判断し、許容範囲を超え
ていれば、例えば水分が少なく乾燥気味であったり、内
部に空洞が形成されている等の内部状態の品質が低いも
のであると判断する。従って、制御部6が演算手段に対
応する。
【0037】そして、前記収集部4には、仕分け用の複
数の回収部としての回収用ベルトコンベア38が搬送手
段5の搬送方向に沿って並列する状態で備えられてお
り、上記したような制御部6における判別結果に基づい
て、複数の回収用ベルトコンベア38のうちの対応する
ものに被選別物Nを選択的に排出させるように構成され
ている。
【0038】つまり、図1に示すように、等級がSで内
部品質が正常であるもの「S1」、等級がSで内部品質
が低いもの「S2」、等級がMで内部品質が正常である
もの「M1」、等級がMで内部品質が低いもの「M
2」、等級がLで内部品質が正常であるもの「L1」、
等級がLで内部品質が低いもの「L2」、外観異常であ
るもの「G」の夫々に対応する回収用ベルトコンベア3
8が設けられ、各コンベア毎に夫々対応させて前記係止
具15の係止状態を解除させるソレノイドSLが設けら
れている。そして、バケット10に載置されて搬送され
る被選別物が、計測結果に基づいて対応するベルトコン
ベアの個所に達すると、制御部6が、そこに設けられた
ソレノイドSLを作動させて前記係止具15の係止状態
を解除させ、バケット10を傾動させて被選別物Nを排
出させるのである。従って、ソレノイドSL及び前記バ
ケット10の傾動操作構造により排出手段が構成され
る。尚、前記回収用ベルトコンベア38にて搬送される
被選別物Nは図示しない箱詰め部にて手作業あるいはロ
ボットハンドにより自動で箱詰め作業が行われることに
なる。
【0039】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。
【0040】(1)上記実施形態では、撮像手段によっ
て、被選別物の短手方向に沿う所定方向、及び、その所
定方向と直交する直交方向であって被選別物Nの長手方
向に沿う方向の夫々から撮像するようにしたが、このよ
うな構成に限らず、所定の1方向からのみ撮像する構成
でもよく、2台以上の撮像手段によって撮像してもよ
く、要するに、被選別物Nの大きさを計測することがで
きる構成であればよい。
【0041】(2)上記実施形態では、前記被選別物の
単位体積当たりの重量、すなわち、比重を、被選別物の
内部状態を判別するための判別情報として求めるように
したが、このような構成に限らず、単位重量当たりの体
積を判別情報として求めるようにしてもよい。
【0042】(3)上記実施形態では、前記外形情報計
測手段にて計測される被選別物Nの大きさとして、被選
別物の体積を求めるようにしたが、このような構成に限
らず、例えば、被選別物として外形形状がほぼ同じよう
な形状であり、外形の幅の寸法がほぼ体積に比例するよ
うな形状の被選別物であれば、外形の幅の寸法を前記大
きさとして求める構成としてもよい。尚、撮像手段によ
る撮像画像に基づいて計測する構成であれば、被選別物
の画像の面積を前記大きさとして求める構成としてもよ
い。大きさの計測方法としては、撮像手段による撮像画
像に基づいて計測する構成に限らず、例えば、外形の幅
が異なる複数の通過孔を形成して、被選別物Nがどの通
過孔を通過するかによって外形寸法を推測するような構
成等、要するに被選別物Nの大きさが計測される構成で
あればよく計測方法は上記実施形態の構成に限定されな
い。
【0043】(4)上記実施形態では、前記被選別物の
内部状態を判別するための判別情報としての比重の計測
値と標準的な比重とを比較して、被選別物の内部状態が
正常であるか品質が低いものであるかを判別するように
したが、判別基準を複数段階に設定しておいて、複数の
ランクに仕分けるように構成してもよく、あるいは、判
別基準を厳しくしておいて異常として格外品扱いとする
か否かを判別する構成とする等、各種の形態で実施する
ことができる。
【0044】又、上記したように予め設定される判別基
準に基づいて、その後の各種の判別処理をすべて実行す
る構成に限らず、次のように構成することもできる。例
えば、作業個所に設置されて作業を開始する時点におい
ては、上記したように予め設定しておいた判別基準に基
づいて、判別処理を実行するようにしておき、作業が継
続されるに伴って上記したような計測結果のデータを蓄
積して、それらの計測データに基づいて、新たな標準値
に更新するようにしたり、それらを生産者別に異なる値
を設定したり等、各種の形態で実施することができる。
【0045】(5)上記実施形態では、外形情報計測部
から入力される被選別物の長手方向の幅、短手方向の幅
等の計測結果や作業者の目視による仕分け情報が、別途
指令される指令情報として制御部に入力され、上記した
ような内部状態を判別するための判別情報にこれらの情
報も加味して被選別物を複数個所に仕分ける構成とした
が、このような構成に限らず、前記内部状態を判別する
ための判別情報のみに基づいて仕分ける構成としてもよ
い。
【0046】(6)上記実施形態では、検査対象物とし
ての被選別物を前記判別情報に基づいて自動で仕分ける
構成としたが、このような構成に限らず、前記バケット
10に対応させて判別情報を表示させて作業者が手作業
にて検査対象物を選別可能な状態で取出すようにしても
よい。
【0047】(7)上記実施形態では、搬送手段にて搬
送しながら重量や体積等を自動で計測するようにした
が、作業者が手作業で検査対象物を計測対象個所に移動
させる構成としてもよい。
【0048】(8)上記実施形態では、検査対象物とし
てナスを例示したが、ナスに限らず、レタス等の他の野
菜でもよく、柿やミカン等の果物等でもよく、あるい
は、このような果菜類に限らず穀物であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】農産物の選別用設備の概略構成を示す平面図
【図2】バケット支持構造を示す平面図
【図3】バケット支持構造を示す正面図
【図4】バケット支持構造を示す側面図
【図5】バケット支持構造を示す一部を切り欠いた分解
状態を示す図
【図6】バケットの横移動状態を示す正面図
【図7】バケットの傾動状態を示す正面図
【図8】重量計測部の構成を示す平面図
【図9】重量計測部の構成を示す側面図
【図10】重量計測部におけるバケットの上下移動状態
を示す正面図
【図11】外形情報計測部におけるバケット移動状態を
示す平面図
【図12】外形情報計測部の構成を示す正面図
【図13】外形情報計測部の構成を示す側面図
【図14】制御ブロック図
【図15】画像情報を示す図
【符号の説明】
2 重量計測手段 3 外形情報計測手段 5 搬送手段 6 演算手段 31 撮像手段 32 画像処理手段 38 回収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA59 BB05 DD00 FF01 FF04 GG11 JJ03 JJ05 JJ26 MM03 PP15 SS04 UU04 3F079 AC06 AC21 AC23 CA20 CA27 CA29 CA42 CB01 CB12 CB29 CC09 DA18 EA12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物の大きさを計測する外形情報
    計測手段と、 前記検査対象物の重量を計測する重量計測手段と、 前記外形情報計測手段にて計測される前記大きさと、前
    記重量計測手段にて計測される前記重量とに基づいて、
    前記検査対象物の単位重量当たりの大きさ、又は、前記
    検査対象物の単位大きさ当たりの重量を、前記検査対象
    物の内部状態を判別するための判別情報として演算する
    演算手段とが備えられている農産物の検査装置。
  2. 【請求項2】 前記外形情報計測手段は、 前記検査対象物を所定方向及びその所定方向と直交する
    直交方向の夫々から撮像する撮像手段と、この撮像手段
    による各撮像情報を画像処理することにより前記検査対
    象物の大きさとしての体積を求める画像処理手段とを備
    えて構成されている請求項1記載の農産物の検査装置。
  3. 【請求項3】 供給される前記検査対象物を、前記外形
    情報計測手段による大きさ計測対象個所、及び、前記重
    量計測手段による重量計測対象個所を夫々経由する状態
    で排出対象個所に搬送して排出する搬送手段が備えら
    れ、 前記搬送手段にて搬送されている前記検査対象物に対し
    て、前記大きさ計測対象個所において前記外形情報計測
    手段による大きさの計測処理が実行されるとともに、前
    記重量計測対象個所において前記重量計測手段による重
    量の計測処理が実行され、且つ、前記内部状態判別手段
    による判別処理が実行されるように構成されている請求
    項1又は2記載の農産物の検査装置。
  4. 【請求項4】 前記排出対象個所には、前記検査対象物
    を回収するための複数の回収部が備えられ、 前記搬送手段にて搬送されている前記検査対象物を、前
    記演算手段にて演算される判別情報に基づいて、又は、
    前記演算手段にて演算される判別情報及び別途指令され
    る指令情報に基づいて、前記各回収部に仕分ける状態で
    自動的に排出する排出手段が設けられている請求項3記
    載の農産物の検査装置。
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