JP2001275742A - 非圧縮型粉末化粧料用容器 - Google Patents

非圧縮型粉末化粧料用容器

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JP2001275742A JP2000090573A JP2000090573A JP2001275742A JP 2001275742 A JP2001275742 A JP 2001275742A JP 2000090573 A JP2000090573 A JP 2000090573A JP 2000090573 A JP2000090573 A JP 2000090573A JP 2001275742 A JP2001275742 A JP 2001275742A
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啓 荒井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非圧縮型化粧料、特に、油分等を含有するウ
エットな状態の非圧縮型粉末化粧料について、そのケー
キングを防止し、最後まで粉体の状態を保つことのでき
る化粧料容器を提供すること。 【解決手段】 上面に伸縮性を有するメッシュ材および
下面に伸縮性を有するシート材を有する化粧料収納部内
に化粧料粉体が充填され、当該化粧料収納部は、化粧料
容器本体中に、下部に空間を有する状態で保持されてい
ることを特徴とする非圧縮型粉末化粧料用容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非圧縮型粉末化粧
料用容器に関し、更に詳細には、圧縮されていない化粧
料粉体を充填しながら、使用によってもケーキングが生
じない非圧縮型粉末化粧料用容器に関する。
【0002】粉末化粧料には、化粧料粉体をプレスし、
固型にして使用する圧縮型粉末化粧料と、化粧料粉体を
そのままの状態で容器に充填して使用する非圧縮型粉末
化粧料が存在する。
【0003】粉白粉や、ノンプレスパウダーファンデー
ション等が非圧縮型化粧料の例であるが、これらの化粧
料では、粉の飛散を防止したりパフに適度に付着させる
等の目的で、化粧料容器の化粧料粉体充填部の上面にメ
ッシュを設けることが多い。
【0004】しかしながら、非圧縮型粉末化粧料では、
化粧料を取るためにパフを使用すると、その度にパフが
化粧料表面に押しつけられ、この結果化粧料が固まる、
いわゆるケーキングの問題があった。特に、油分を含有
しウエットな感触を与える非圧縮型粉末化粧料ではこの
傾向が強く、大きな問題となっていた。
【0005】近年、このような問題を解決するための容
器がいくつか提案されている。例えば、特開平7−28
9353号には、上部の変形可能スクリーンと、下部の
弾性変形可能な衝撃吸収/エアレーション手段を設けた
化粧料容器が開示されている。この容器は、粉体化粧料
へエアを通すことでケーキングを防止するというもので
あるが、パーツが多く構造が複雑な上、ウエットな粉体
ではエアを通すことによる効果が少ないという問題があ
った。
【0006】また、特開平5−18406号には、弾力
性を有する中皿を用い、この中皿の底部が容器底面にぶ
つかることで変形し、ケーキングを防止する化粧料容器
が開示されている。しかしこの容器では特殊な皿体が必
要な上、ケーキングした化粧料粉体が鱗片状になった場
合にはそれ以上の効果は得られないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、非圧縮型化粧
料、特に、油分等を含有するウエットな状態の非圧縮型
粉末化粧料について、そのケーキングを防止し、最後ま
で粉体の状態を保つことのできる化粧料容器の提供が求
められており、本発明はそのような容器の提供を課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、非圧縮型
化粧料のケーキングを防止することのできる化粧料容器
について、鋭意検討を行っていたところ、化粧料を両面
が伸縮性を有する材料で構成される収納部に充填すれ
ば、使用のたびにこれら材料が動き、常に粉体の状態を
保ちうることを見出し、本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は、上面に伸縮性を有する
メッシュ材および下面に伸縮性を有するシート材を有す
る化粧料収納部内に化粧料粉体が充填され、当該化粧料
収納部は、化粧料容器本体中に、下部に空間を有する状
態で保持されていることを特徴とする非圧縮型粉末化粧
料用容器である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一態様を示す図面
により、本発明をより詳しく説明する。
【0011】図1は、本発明の非圧縮型粉末化粧料用容
器の外観を示す図面、図2は、この容器に保持される化
粧料収納部の断面を示す図面、図3は、その平面図であ
る。図中、1は粉末化粧料用容器、2は化粧料収納部、
3は化粧料容器体、4は内蓋体、5は蓋体、6は係止
部、7は係止片、8は鏡体をそれぞれ示す。また、9は
メッシュ材、10はシート材、11は化粧料粉体、12
は空間部、13は皿枠、14はメッシュ押さえ部材、1
5はシート押さえ部材を示す。
【0012】本発明の非圧縮型粉末化粧料用容器におい
ては、化粧料粉体11を充填した化粧料収納部2は、プ
ラスチックあるいは金属等で構成される化粧料容器体3
に保持される。この保持の仕方としては、収納部2を化
粧料容器体3に脱着可能にはめ込む方法でも、また、接
着等の手段により固着させる方法のいずれでも良い。
【0013】化粧料収納部2は、図2に見るように皿枠
13の上面をメッシュ材9で、また下面をシート材10
でそれぞれ覆ったものであり、メッシュ材9は、メッシ
ュ押さえ部材14により、シート材はシート押さえ部材
15により皿枠13に固定され、その間に化粧料粉体1
1が充填される。この皿枠13は、プラスチック等で作
られたものであり、その形状もリング状、真ん中のあい
た四角形等の多角形あるいはそれらの角の部分を丸めた
もの等、化粧料粉体11の取り出し部(メッシュ材の部
分)の形状に合わせた形状とすることができる。
【0014】本発明において使用されるメッシュ材9と
しては、ポリウレタン、ポリエステル、ナイロン、絹
等、通常化粧料容器に使用されるものを使用することが
できる。メッシュの糸は上記材質の繊維を単独で使用し
ても良いし、また、ポリウレタンその他の糸の周囲に合
成樹脂繊維を螺旋状に巻回する等、織り込んだものを使
用することもできる。特に、糸の周囲にテフロン繊維を
織り込んだものを使用すると、メッシュへの粉の付着を
少なくすることができ、非圧縮型粉末化粧料用容器とし
てより使いやすいものになる。更にこのメッシュ材9
は、伸縮性のあるものでなければならず、伸縮による変
形度は、下面のシート材10に届くか、あるいはそれ以
上であることが必要である。
【0015】このメッシュ材9は、その開口率が20%
〜90%程度であり、好ましくは50%〜80%で程度
である。また、個々のメッシュの開口面積は、0.04
〜30mm程度であり、好ましくは、0.1〜10m
程度である。更にメッシュ材の厚さとしては、0.
01〜1mm程度であることが好ましい。
【0016】一方、シート材10も、伸縮性のあるもの
であることが必要であり、種々のゴムや、弾力性のある
高分子材料、あるいは布等で構成されたシート材を使用
することができる。
【0017】また、メッシュ材9やシート材10を皿枠
13に固定する方法は特に制約はなく、種々の方法を使
用することができるが、例えば、図2に示すように、リ
ング状のメッシュ押さえ部材14およびシート押さえ部
材15を用い、これらと皿枠13の間にメッシュ材9や
シート材10を、13の間にメッシュ材9やシート材1
0を接着剤や超音波を用いるなどして固定することがで
きる。あるいは、押さえ部材14、15を用いないで、
メッシュ材9やシート材10を接着剤や超音波を用いる
などして、皿枠13に直接固定することもできる。
【0018】図4は、使用時(パフで押さえた時)の本
発明粉末化粧料用容器の状態を示す断面図である。図中
16はパフを、17は通気口を示す。
【0019】この図に示されるように、パフ16により
化粧料を取り出そうとすると、その圧力で化粧料収納部
2のメッシュ材9およびシート材10は共に押し下げら
れる。そして、パフをメッシュ材9の面から離すと、化
粧料収納部2は、図2に示した状態に戻る。従って、パ
フ16の使用により充填された化粧料粉体11が一旦固
まったとしても、パフを離した後の、シート材10の元
に戻る力によって化粧料粉体11が全体的に揺り動かさ
れ、元の粉体の状態に戻る。このような機構により、化
粧料粉体11は常に揺り動かされるため、ケーキングが
起こらないのである。
【0020】なお、必ずしも必要ではないが、化粧料容
器体3の下部に通気口17を設けたり、化粧料容器体3
と皿枠13に嵌合隙間があれば、メッシュ材9およびシ
ート材10の押し下げに当たり、空間部12の空気の抵
抗がないため、よりケーキング防止の効果を上げること
ができる。
【0021】
【実施例】次に実施例を挙げ、本発明を更に説明する
が、本発明はこの実施例により何ら制約されるものでな
い。
【0022】実 施 例 1 非圧縮粉体化粧料:直径57mm、高さ10mmの図2
に示すような化粧料収納部を作成した。この収納部の上
面に伸縮メッシュ材として、開口面積0.25mm
開口率60%のナイロン製のメッシュ(厚さ0.3m
m)を用いた。下面のシート材としてはゴム性のシート
(厚さ0.5mm)を用いた。充填する化粧料として
は、下記の組成の粉体化粧料を用いた。
【0023】 <化粧料組成> ( 質量% ) 酸化チタン 12 雲母チタン 8 タルク 10 マイカ 35 着色材 20 グリセリン脂肪酸エステル 7 シリコーン油 3 炭化水素油 5
【0024】この化粧料収納部を図1に示すような粉末
化粧料用容器に収納し、パフで伸縮メッシュ上部を押さ
え込み、使い込んだところ、最後までパフへのとれは一
定であり、内容物の粉はケーキングを起こさずに良好に
使い切れた。
【0025】
【発明の効果】本発明の非圧縮型粉末化粧料用容器によ
れば、前記のように化粧料収納部に充填された化粧料粉
体が使用の度に揺動されるため、ケーキングが起こらな
い。
【0026】特に、従来ケーキングを起こし易いため、
製品化が難しかったウエットな粉体、特に、油剤を10
%〜40%含有する非圧縮型粉末化粧料においてもケー
キングを防止することができる。
【0027】従って、本発明の非圧縮型粉末化粧料用容
器を使用することにより、従来出来なかったウエットな
感覚の非圧縮粉末化粧料を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の非圧縮型粉末化粧料用容器の外観を
示す図面。
【図2】 化粧料収納部の断面を示す図面。
【図3】 化粧料収納部の平面図。
【図4】 使用時の本発明粉末化粧料用容器の状態を示
す断面図。
【符号の説明】 1 … … 粉末化粧料用容器 10 … … シート
材 2 … … 化粧料収納部 11 … … 化粧料
粉体 3 … … 化粧料容器体 12 … … 空間部 4 … … 内蓋体 13 … … 皿枠 5 … … 蓋体 14 … … メッシ
ュ押さえ部材 6 … … 係止部 15 … … シート
押さえ部材 7 … … 係止片 16 … … パフ 8 … … 鏡体 17 … … 通気口 9 … … メッシュ材 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒井 啓 東京都中央区八丁堀1丁目9番9号 株式 会社コーセー内 (72)発明者 伊藤 篤 東京都中央区八丁堀1丁目9番9号 株式 会社コーセー内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に伸縮性を有するメッシュ材および
    下面に伸縮性を有するシート材を有する化粧料収納部内
    に化粧料粉体が充填され、当該化粧料収納部は、化粧料
    容器本体中に、下部に空間を有する状態で保持されてい
    ることを特徴とする非圧縮型粉末化粧料用容器。
  2. 【請求項2】 上面のメッシュ材の伸縮による変形度
    は、下面のシート材に届く程度またはそれ以上である請
    求項第1項記載の非圧縮型粉末化粧料用容器。
  3. 【請求項3】 メッシュ材の開口率が、20%〜90%
    であり、1つのメッシュの開口面積が0.04〜30m
    である請求項第1項または第2項記載の非圧縮型粉
    末化粧料用容器。
  4. 【請求項4】 メッシュ材の開口率が、50%〜80%
    であり、1つのメッシュの開口面積が0.1〜10mm
    である請求項第1項または第2項記載の非圧縮型粉末
    化粧料用容器。
  5. 【請求項5】 メッシュ材の厚さが0.01〜1mmで
    ある請求項第1項ないし第4項の何れかの項記載の非圧
    縮型粉末化粧料用容器。
  6. 【請求項6】 上面のメッシュ材が、テフロン(登録商
    標)繊維を織り込んだ繊維を含んだものである請求項第
    1項ないし第5項の何れかの項記載の非圧縮型粉末化粧
    料用容器。
  7. 【請求項7】 容器本体の、化粧料収納部下面より下の
    部分にエア抜きの穴を設けたものである請求項第1項な
    いし第6項の何れかの項記載の非圧縮型粉末化粧料用容
    器。
  8. 【請求項8】 化粧料粉体が、油剤を10%〜40%含
    有するものである請求項第1項ないし第7項の何れかの
    項記載の非圧縮型粉末化粧料用容器。
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