JP2001275419A - 田植機 - Google Patents

田植機

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JP2001275419A
JP2001275419A JP2000093318A JP2000093318A JP2001275419A JP 2001275419 A JP2001275419 A JP 2001275419A JP 2000093318 A JP2000093318 A JP 2000093318A JP 2000093318 A JP2000093318 A JP 2000093318A JP 2001275419 A JP2001275419 A JP 2001275419A
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seedling planting
planting
seedling
float
leveling
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JP2000093318A
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English (en)
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Junji Kurano
淳次 蔵野
Makoto Yasuda
安田  真
Hiroaki Kitai
浩昭 北井
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 組み付けに要する手間の軽減や製造コストの
削減を図りながら、車輪跡に起因した苗倒れを効果的に
防止できる植え付け精度に優れた10条植え用の田植機
を提供する。 【解決手段】 走行機体1の後部に10条植え用の苗植
付装置2を連結してある田植機において、苗植付装置2
の左右中央側に、3条分の整地を行うように幅広の略Π
字形状に形成された2つの第1整地フロート23Aを左
右に並設し、苗植付装置2の左右両端側に、2条分の整
地を行うようにT字形状に形成された第2整地フロート
23Bを配設して、10条分の整地を行うように構成し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部に
10条植え用の苗植付装置を連結してある田植機に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような田植機としては、例
えば特開平11−56042号公報で開示されているよ
うに、2条分の整地を行うようにT字形状に形成された
5つの整地フロートを苗植付装置の左右方向に並設する
ことで10条分の整地を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、苗植付装置
を10条植え用に構成する場合には、それに対応する充
分な推力を得るために、一般的に4条分の苗を跨ぐ位置
に配設されている左右の後輪の内側に、補助車輪を、そ
れらの補助車輪が2条分の苗を跨ぐ状態となるように並
設することが考えられているが、このようにすると、上
記の従来技術のように単純に2条整地用の5つの整地フ
ロートを苗植付装置の左右方向に並設するだけでは、左
右の補助車輪によって形成される車輪跡を整地フロート
で整地することができないことから、それに起因した苗
倒れが生じ易くなる不都合を招く虞があった。
【0004】又、上記の従来技術では、苗植付装置に5
つの整地フロートを取り付けることによって部品点数の
増加を招くようになることから、組み付けに要する手間
の軽減や製造コストの削減を図る上において改善の余地
があった。
【0005】本発明の目的は、組み付けに要する手間の
軽減や製造コストの削減を図りながら、車輪跡に起因し
た苗倒れを効果的に防止できる植え付け精度に優れた1
0条植え用の田植機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記目的を達成
するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走
行機体の後部に10条植え用の苗植付装置を連結してあ
る田植機において、前記苗植付装置の左右中央側に、3
条分の整地を行うように幅広の略Π字形状に形成された
2つの第1整地フロートを左右に並設し、前記苗植付装
置の左右両端側に、2条分の整地を行うようにT字形状
に形成された第2整地フロートを配設して、10条分の
整地を行うように構成した。
【0007】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、苗植付装置の左右中央側に並設した3条整地用の2
つの第1整地フロートと苗植付装置の左右両端側に配設
した2条整地用の2つの第2整地フロートとの合計4つ
の整地フロートで10条分の整地を行うことから、単純
に2条整地用の5つの整地フロートを左右に並設して1
0条分の整地を行う場合に比較して部品点数を少なくす
ることができ、その結果、組み付けに要する手間の軽減
や製造コストの削減を図れるようになる。
【0008】又、苗植付装置の左右中央側に3条整地用
の2つの第1整地フロートを並設したことによって、1
0条植えに対応する充分な推力を得るために、4条分の
苗を跨ぐ位置に配設されている左右の後輪の内側に2条
分の苗を跨ぐ状態で補助車輪を並設するようにしても、
左右の後輪の車輪跡は当然のことながら左右の補助車輪
の車輪跡をも整地することができるようになり、その結
果、左右の後輪や補助車輪によって形成される車輪跡に
起因した苗倒れの発生や植え付け姿勢の乱れを効果的に
防止できるようになる。
【0009】更に、3条整地用の第1整地フロートより
も泥押しの少ない2条整地用の第2整地フロートを苗植
付装置の左右両端側に配設したことによって、苗植付装
置の左右両端側に3条整地用の第1整地フロートを配設
する場合に比較して、左右両端側の整地フロートにより
機体横外方に押し出された泥が既植苗に与える影響を小
さくすることができ、その結果、整地フロートの泥押し
に起因した既植苗の倒伏や植え付け姿勢の乱れを効果的
に防止できるようになる。
【0010】〔効果〕従って、組み付けに要する手間の
軽減や製造コストの削減を図りながら、車輪跡に起因し
た苗倒れや整地フロートの泥押しに起因した既植苗の倒
伏や植え付け姿勢の乱れを効果的に防止できる植え付け
精度に優れた10条植え用の田植機を提供できるように
なった。
【0011】〔構成〕本発明のうちの請求項2記載の発
明では、上記請求項1記載の発明において、前記走行機
体に対して前記苗植付装置を昇降可能かつ前後軸芯周り
にローリング可能に連結し、前記左右の各第2整地フロ
ートを接地圧を検出するセンサフロートに構成し、それ
ら両センサフロートからの接地圧の平均値に基づいて前
記苗植付装置の昇降を制御する自動昇降制御手段と、前
記両センサフロートからの接地圧の差に基づいて前記苗
植付装置のローリングを制御するローリング制御手段と
を装備した。
【0012】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、苗植付装置の左右両端側に位置することで車輪跡を
整地しない第2整地フロートをセンサフロートに構成し
ていることから、植え付け作業走行時に変動する接地圧
を車輪跡の影響を受けることなく検出することができ、
その接地圧に基づく苗植付装置の昇降制御やローリング
制御を精度良く行えるようになる。
【0013】又、例えば、単一のセンサフロートからの
接地圧に基づいて苗植付装置の昇降を制御するように構
成すると、そのセンサフロートの接地箇所のみが局部的
に大きく起伏している状況では、その局部的な起伏の影
響を受けたセンサフロートからの接地圧に基づいて苗植
付装置の昇降を制御するようになることから、所望の植
え付け深さから懸け離れた植え付け深さで苗が植え付け
られる不都合が生じるのであるが、上記請求項2記載の
発明では、左右のセンサフロートからの接地圧の平均値
に基づいて苗植付装置の昇降を制御するようにしている
ことから、一方のセンサフロートの接地箇所が局部的に
大きく起伏していたとしても、そのセンサフロートから
の接地圧が苗植付装置の昇降を制御する際に与える影響
を小さくすることができるので、所望の植え付け深さか
ら懸け離れた植え付け深さで苗が植え付けられることを
防止できるようになる。
【0014】更に、苗植付装置の左右両端側に配設され
た第2整地フロートをセンサフロートに構成しているこ
とによって、苗植付装置の植え付け範囲でのより離れた
2点の接地圧を検出することができ、それらの接地圧の
差に基づいて苗植付装置のローリングを制御するように
なることから、苗植付装置の姿勢を、苗植付装置の植え
付け範囲内の圃場泥面に対してより適切に沿った姿勢に
することができるようになる。
【0015】〔効果〕従って、圃場泥面の起伏の変化に
応じた苗植付装置の昇降制御及びローリング制御を精度
良くより適切に行えることから、圃場泥面の起伏の変化
にかかわらず、苗を所望の植え付け深さに精度良く安定
して植え付けることができるようになった。
【0016】〔構成〕本発明のうちの請求項3記載の発
明では、上記請求項1又は2記載の発明において、位置
調節固定可能に構成された植付深さ調節レバーの操作
で、各整地フロートが連結されたフロート支点軸をその
軸芯周りに回動させて、各整地フロートの植付機構に対
する高さ位置を変更することで、圃場への苗植え付け深
さを調節する植付深さ調節機構を装備し、前記フロート
支点軸に、該フロート支点軸にその軸芯周りに一体回動
するように連結される第1連係部材と、前記フロート支
点軸にその軸芯周りに相対回動可能に遊嵌される第2連
係部材とを、設定以上の操作力で弾性変形する弾性体を
介して前記軸芯周りに連動するように連係して構成され
た弾性融通機構を装備した。
【0017】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、フロート支点軸と一体回動する第1連係部材とフロ
ート支点軸に対して相対回動可能な第2連係部材とを弾
性変形可能な弾性体で連係するだけの簡単な構成であり
ながら、植付深さ調節レバーが所望の操作位置に固定さ
れる植え付け深さ設定状態において、いずれかの整地フ
ロートが隆起物に乗り上がることや、誤操作で整地フロ
ートを接地面よりも大きく下降させる苗植付装置の下降
操作が行われることなどによって、整地フロート側から
の設定以上の突き上げ力が植付深さ調節機構に加わった
場合、あるいは、苗植付装置の上昇操作の際に整地フロ
ートが他物に引っ掛かることなどによって、整地フロー
ト側からの設定以上の押し下げ力が植付深さ調節機構に
加わった場合には、弾性体が変形して第2連係部材に対
するフロート支点軸の相対回動を許容するようになるこ
とから、整地フロート側から設定以上の操作力が加わる
ことに起因した植付深さ調節機構における植付深さ調節
レバーや整地フロートなどの変形又は破損を防止できる
ようになる。
【0018】又、整地フロート側からのフロート支点軸
の軸芯周りの操作力を、同じ軸芯周りのフロート支点軸
と第2連係部材の相対回動で吸収することから、例え
ば、整地フロート側からのフロート支点軸の軸芯周りの
操作力を直線運動に変化してから直線方向の相対摺動で
吸収する場合に比較して、整地フロート側からの突き上
げ力や押し下げ力の吸収を迅速に行うことができるの
で、植付深さ調節レバーや整地フロートなどの変形又は
破損をより効果的に防止できるようになる。
【0019】ちなみに、植付深さ調節レバーを操作する
場合には、弾性体に設定以上の操作力が作用しないこと
から、植付深さ調節レバーの操作による植え付け深さ調
節は的確に行えるようになる。
【0020】〔効果〕従って、構成の複雑化や製造コス
トの高騰を効果的に抑制しながらも、整地フロート側か
ら設定以上の突き上げ力や押し下げ力が加わることに起
因した植付深さ調節機構における植付深さ調節レバーや
整地フロートなどの変形又は破損を効果的に防止できる
ようになった。
【0021】〔構成〕本発明のうちの請求項4記載の発
明では、上記請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明
において、前記苗植付装置を左苗植付部と右苗植付部と
に2分割可能に構成し、それら左右の苗植付部を縦軸芯
周りに揺動操作可能に構成して、前記苗植付装置を、前
記左右の苗植付部を植え付け可能な前向き姿勢で連結す
る作業姿勢と、前記左右の苗植付部に分割してそれらを
機体横外方への張り出し量が減少する横向き姿勢に変更
する格納姿勢とに姿勢切り換え可能に構成し、横軸芯周
りの回動で各整地フロートの植付機構に対する高さ位置
を変更するフロート支点軸に、前記苗植付装置の格納姿
勢への姿勢切り換えに伴って、前記フロート支点軸の前
記左苗植付部に属する左支点軸部と前記右苗植付部に属
する右支点軸部との2分割を許容し、かつ、前記苗植付
装置の作業姿勢への姿勢切り換えに伴って、前記左右の
支点軸部を前記横軸芯周りに一体回動可能な状態に連結
する連結具を設け、前記連結具に、前記苗植付装置の前
記作業姿勢への姿勢切り換えに伴って、前記左右の支点
軸部の前記横軸芯周りでの位相のズレを吸収する融通部
を備えた。
【0022】〔作用〕上記のように苗植付装置を姿勢切
り換え可能に構成した場合において、単純に苗植付装置
を作業姿勢から格納姿勢に切り換えると、それに伴って
左支点軸部と右支点軸部とに分割されるフロート支点軸
のうち、植付深さ調節レバーに連係された一方の支点軸
部は、植付深さ調節レバーにより設定された高さ位置に
維持されるようになり、植付深さ調節レバーに連係され
ない他方の支点軸部は、その軸芯周りで整地フロートが
下降する方向に回動するようになることから、左右の支
点軸部の間においてその軸芯周りでの位相のズレが生じ
るようになる。そのため、苗植付装置を格納姿勢から作
業姿勢に切り換える際には、左右の支点軸部の位相のズ
レを修正する手間が生じるようになっていた。
【0023】その手間を解消するために、近年では、例
えば、植付深さ調節レバーに連係されない他方の支点軸
部の下降回動を、植え付け深さ調節範囲において整地フ
ロートが植付機構に対して最も離間する最浅位置に位置
する状態となる位置で規制するストッパを設けて、苗植
付装置を格納姿勢に切り換える前の段階で植付深さ調節
レバーを最浅位置に設定するようにすれば、苗植付装置
を格納姿勢に切り換えた際に、左右の支点軸部の間で位
相のズレが生じることを回避できるようにしたものもあ
るが、この場合には、苗植付装置を格納姿勢に切り換え
る前の段階で植付深さ調節レバーを最浅位置に設定する
必要があることから、苗植付装置の姿勢切り換え操作の
容易化を図る上において改善の余地があった。
【0024】そこで、上記請求項4記載の発明では、左
右の支点軸部を連結する連結具に左右の支点軸部の位相
のズレを吸収する融通部を備えるようにしているのであ
り、これによって、苗植付装置の格納姿勢への姿勢切り
換えに伴って左右の支点軸部の間で位相のズレが生じて
も、苗植付装置を格納姿勢から作業姿勢に切り換える際
に左右の支点軸部の位相のズレを修正する手間を要する
ことなく、又、左右の支点軸部の間で位相のズレが生じ
ることを回避するために、苗植付装置を格納姿勢に切り
換える前の段階で植付深さ調節レバーを最浅位置に設定
しておく、といった手間を要することなく、苗植付装置
を格納姿勢から作業姿勢に切り換える際には、連結具の
融通部の作用で左右の支点軸部の位相を一致させること
ができるようになる。
【0025】〔効果〕従って、苗植付装置の姿勢切り換
え操作の容易化を図れるようになった。
【0026】
【発明の実施の形態】図1には田植機の全体側面が示さ
れており、この田植機は、乗用型の走行機体1の後部
に、10条植え用の苗植付装置2を油圧シリンダ3の作
動で昇降揺動するリンク機構4を介して走行機体1に対
して昇降可能に連結し、かつ、10条施肥用の施肥装置
5を搭載することによって構成されている。
【0027】走行機体1は、その前部に搭載されたエン
ジン6からの動力を、静油圧式無段変速装置7及びギヤ
式変速装置8などを介して、4条分の苗を跨ぐように左
右方向に所定間隔を隔てて配設された左右の前輪9と後
輪10、並びに、左右の後輪10の内側に2条分の苗を
跨ぐように並設された左右の補助車輪10Aに走行用動
力として伝達するように構成されており、これによっ
て、10条植えに対応する充分な推力が得られるように
なっている。
【0028】走行機体1の中央部には、左右の前輪9に
連係されたステアリングホイール11、静油圧式無段変
速装置7を変速操作する主変速レバー12、ギヤ式変速
装置8を変速操作する副変速レバー13、及び、運転座
席14などを備えた搭乗運転部15が形成されている。
【0029】リンク機構4は、走行機体1の後部に横軸
芯P1周りに上下揺動可能に連結された左右のトップリ
ンク4Aの遊端と、走行機体1の後部に横軸芯P2周り
に上下揺動可能に連結された左右のロアーリンク4Bの
遊端とを、縦リンク4Cで連結することによって構成さ
れている。縦リンク4Cの下端部は、苗植付装置4から
前後向き姿勢で延設されたローリング軸16Aを前後軸
芯P3周りに回動自在に支持するように形成されてお
り、これによって、苗植付装置4が走行機体1に対して
前後軸芯P3周りにローリング可能となっている(図2
1参照)。
【0030】図1〜4に示すように、苗植付装置2は、
ローリング軸16Aを備えた連結フレーム16、連結フ
レーム16の左右両端部に縦軸芯P4周りに揺動自在に
連結された揺動フレーム17、左右の各揺動フレーム1
7の遊端に縦軸芯P5周りに揺動自在に連結された角パ
イプ状の支持フレーム18、左右の各支持フレーム18
に装備されたフィードケース19、左右の支持フレーム
18に左右方向に一定間隔を隔てる状態で連結された5
つの植付伝動ケース20、各植付伝動ケース20の後部
左右両側に軸支されたロータリ式の植付機構21、各植
付機構21に対して左右方向に一定ストロークで往復移
動する苗載台22、及び、各植付機構21による植え付
け箇所を前もって整地する4つの整地フロート23、な
どによって10条の植え付けを行えるように構成されて
いる。
【0031】各植付伝動ケース20の前下部には、それ
らに渡るように横架された丸パイプ材からなるフロート
支点軸24がその軸芯である横軸芯P6周りに回動自在
に支持されており、このフロート支点軸24から後方に
向けて延設された複数の支持アーム25の延出端に、対
応する整地フロート23の後部が横軸芯P7周りに上下
揺動自在に連結されている。
【0032】苗載台22を左右方向に往復移動可能に支
持するガイドフレーム26には、前後軸芯P8周りに揺
動操作可能な植付深さ調節レバー27と、この植付深さ
調節レバー27を操作案内するとともに所望の操作位置
に係合保持可能なガイド板28とが装備されている。
【0033】植付深さ調節レバー27は、連係ロッド2
9及び弾性融通機構30を介してフロート支点軸24に
連係されており、これによって、植付深さ調節レバー2
7を前後軸芯P8周りに揺動操作すると、フロート支点
軸24をその軸芯P6周りに回動させることができて、
各整地フロート23の各植付機構21に対する高さ位置
を変更でき、もって、各植付機構21による圃場への苗
植え付け深さを一体的に調節できるようになっている。
【0034】つまり、各整地フロート23、フロート支
点軸24、複数の支持アーム25、植付深さ調節レバー
27、ガイド板28、連係ロッド29、及び弾性融通機
構30、によって圃場への苗植え付け深さを調節する植
付深さ調節機構Aが構成されており、これによって、圃
場の泥土硬さなどを考慮した適切な植え付け深さで苗を
圃場に植え付けることができるようになっている。
【0035】図5〜8に示すように、弾性融通機構30
は、フロート支点軸24に軸芯P6周りに一体回動する
ように連結された第1連係部材31と、連係ロッド29
が連結されるとともにフロート支点軸24に軸芯P6周
りに相対回動可能に遊嵌された第2連係部材32とを、
設定以上の操作力で弾性変形する弾性体としての一対の
バネ33を介してフロート支点軸24の軸芯P6周りに
連動するように連係して構成されたものであり、フロー
ト支点軸24に支持された状態で装備されている。
【0036】この構成から、弾性融通機構30は、植付
深さ調節レバー27が所望の操作位置に係合保持された
植え付け深さ設定状態において、いずれかの整地フロー
ト23が隆起物に乗り上がることや、誤操作で整地フロ
ート23を接地面よりも大きく下降させる苗植付装置2
の下降操作が行われることなどによって、整地フロート
23側からの設定以上の突き上げ力が植付深さ調節機構
Aに加わった場合、あるいは、苗植付装置2の上昇操作
の際に整地フロート23が他物に引っ掛かることなどに
よって、整地フロート23側からの設定以上の押し下げ
力が植付深さ調節機構Aに加わった場合には、一対のバ
ネ33が変形して第2連係部材32に対するフロート支
点軸24の相対回動を許容するようになることから、整
地フロート23側から設定以上の操作力が加わることに
起因した植付深さ調節機構Aにおける植付深さ調節レバ
ー27や連係ロッド29などの変形又は整地フロート2
3などの破損を防止できるようになっている。
【0037】又、植付深さ調節レバー27を操作する場
合には、一対のバネ33に設定以上の操作力が作用しな
いことから、植付深さ調節レバー27の操作による植え
付け深さ調節は的確に行えるようになっている。
【0038】図3、図4及び図9〜16に示すように、
左右2つのフィードケース19のうち、右側のフィード
ケース19には、ギヤ式変速装置8からの作業用動力が
伝動軸34や第1クラッチ35などからなる第1伝動系
Bを介して伝達され、左側のフィードケース19には、
右側のフィードケース19からの分配動力が第2クラッ
チ36と中継伝動軸37とからなる第2伝動系Cを介し
て伝達されている。
【0039】5つの植付伝動ケース20のうち、左側2
つの植付伝動ケース20は左側の支持フレーム18から
後方に向けて延設され、右側の3つの植付伝動ケース2
0は右側の支持フレーム18から後方に向けて延設され
ている。
【0040】苗載台22は、4条の苗載置面22aを有
するように5つの仕切壁22bによって区画された左苗
載部22Aと、6条の苗載置面22aを有するように7
つの仕切壁22bによって区画された右苗載部22Bと
に2分割可能に構成されている。右苗載部22Bの分割
端上部22auである左側の苗載置面22aの上部とそ
れを挟む仕切壁22bの上部又は上部の一部が、苗載置
面22aに沿う姿勢となる苗載置位置と、苗載置面22
aに対して直交する姿勢となる退避位置とに、横軸芯P
9周りの揺動で位置変更可能に構成されている。
【0041】フロート支点軸24は、左側2つの整地フ
ロート23を支持する左支点軸部24Aと、右側2つの
整地フロート23を支持する右支点軸部24Bとに2分
割可能に構成されている。
【0042】以上の構成から、苗植付装置2は、4条分
の苗の植え付けが可能な左苗植付部2Aと6条分の苗の
植え付けが可能な右苗植付部2Bとに2分割可能に構成
され、左苗植付部2Aと右苗植付部2Bとに2分割した
状態では、右苗載部22Bの分割端上部22auを退避
位置に位置変更させることによって、図11及び図14
に示すように、左右の苗植付部2A,2Bを、それらの
分割端の上部同士を接触させる不都合を招くことなく、
前述した左右の各縦軸心P4,P5周りに揺動させるこ
とができるようになっており、その結果、左右の苗植付
部2A,2Bを植え付け可能な前向き姿勢で連結する作
業姿勢と、左右の苗植付部2A,2Bに分割してそれら
を機体横外方への張り出し量が減少する横向き姿勢に変
更する格納姿勢とに、簡単に姿勢を切り換えることがで
き、路上走行時やトラックなどによる運搬時には、格納
姿勢に切り換えておくことによって他物に接触する虞を
軽減できるようになっている。
【0043】図2及び図4〜7に示すように、各整地フ
ロート23のうち、左支点軸部24Aに支持された左側
2つの整地フロート23は、その左支点軸部24Aが植
付深さ調節レバー27に連係されていることから、苗植
付装置2を格納姿勢に切り換えた状態では、植付深さ調
節レバー27とガイド板28との係合で予め設定された
高さ位置に維持されるようになっている。一方、植付深
さ調節レバー27に連係されていない右支点軸部24B
に支持された右側2つの整地フロート23は、図17に
示すように、右支点軸部24Bに装着されたストッパ3
8と右苗植付部2Bに属する植付伝動ケース20との接
当で、植え付け深さ調節の最浅状態を現出する最下降位
置に維持されるようになっている。
【0044】図4、図5及び図8に示すように、フロー
ト支点軸24には、苗植付装置2の格納姿勢への姿勢切
り換えに伴うフロート支点軸24の左支点軸部24Aと
右支点軸部24Bとの2分割を許容し、かつ、苗植付装
置2の作業姿勢への姿勢切り換えに伴って左右の支点軸
部24A,24Bをそれらの軸芯P6周りに一体回動可
能な状態に連結する連結具24a,24bが設けられて
いる。左支点軸部24Aに装備される板状の連結具24
aには、苗植付装置2の作業姿勢への姿勢切り換えに伴
って、左右の支点軸部24A,24Bのそれらの軸芯P
6周りでの位相のズレを吸収するように、右支点軸部2
4Bに装備された棒状の連結具24bを摺接案内する案
内部aが融通部として備えられている。
【0045】この構成から、苗植付装置2を格納姿勢か
ら作業姿勢に切り換える際には、従来の姿勢切り換え構
造では行う必要のあった、苗植付装置2を作業姿勢から
格納姿勢に切り換える前の段階で植付深さ調節レバー2
7を最浅位置に設定しておく、といった煩わしい作業を
行わなくても、融通部aの作用で左右の支点軸部24
A,24Bの位相を一致させることができるようになっ
ている。
【0046】図3及び図4に示すように、4つの整地フ
ロート23のうち、苗植付装置2の左右中央側に配設さ
れた2つの整地フロート23には、3条分の整地を行う
ように幅広の略Π字形状に形成された第1整地フロート
23Aが採用され、苗植付装置2の左右両端側に配設さ
れた2つの整地フロート23には、2条分の整地を行う
ようにT字形状に形成された第2整地フロート23Bが
採用されている。
【0047】これによって、4条分の苗を跨ぐ位置に配
設された左右の前輪9と後輪10の車輪跡、並びに、2
条分の苗を跨ぐ位置に配設された補助車輪10Aの車輪
跡を整地することができるので、それらの車輪9,1
0,10Aによって形成される車輪跡に起因した苗倒れ
の発生や植え付け姿勢の乱れを効果的に防止できるよう
になっている。
【0048】又、3条整地用の第1整地フロート23A
よりも泥押しの少ない2条整地用の第2整地フロート2
3Bを苗植付装置2の左右両端側に配設したことによっ
て、苗植付装置2の左右両端側に3条整地用の第1整地
フロート23Aを配設する場合に比較して、左右両端側
の整地フロート23により機体横外方に押し出された泥
が既植苗に与える影響を小さくすることができるので、
整地フロート23の泥押しに起因した既植苗の倒伏や植
え付け姿勢の乱れをも効果的に防止できるようになって
いる。
【0049】図18に示すように、左右の各第2整地フ
ロート23Bには、植え付け作業走行時の走行に伴って
変動する第2整地フロート23Bの横軸芯P7周りの上
下揺動角を接地圧として検出する回転式のポテンショメ
ータなどからなるフロートセンサ39が連係されてお
り、第2整地フロート23Bとそれに連係されるフロー
トセンサ39によって接地圧の変動を検出するセンサフ
ロートSが構成されている。各センサフロートSは、そ
の検出値を走行機体1に搭載されたマイクロプロセッサ
ーなどからなる制御装置40に出力するようになってい
る。
【0050】制御装置40には、左右のセンサフロート
Sからの接地圧の平均値に基づいて油圧シリンダ3に対
する作動油の流動状態を切り換える電磁制御弁41を作
動させることで、その平均値が予め設定された目標値の
不感帯幅内に収まるように苗植付装置2の昇降を制御す
る自動昇降制御手段40Aと、左右のセンサフロートS
からの接地圧の差に基づいてリンク機構4の縦リンク4
Cに装備されたローリングモータ42を作動させること
で、その接地圧の差が所定範囲内に収まるように苗植付
装置2のローリングを制御するローリング制御手段40
Bとが制御プログラムとして備えられており、これらの
制御作動によって、圃場泥面の起伏の変化にかかわらず
苗を所望の植え付け深さに安定して植え付けられるよう
になっている。
【0051】又、車輪跡の影響を受けない第2整地フロ
ート23BをセンサフロートSに構成していることか
ら、それらの接地圧に基づく苗植付装置2の昇降制御や
ローリング制御を精度良く行えるようになっており、も
って、所望の植え付け深さでの苗の植え付けをより精度
良く行えるようになっている。
【0052】図1及び図18に示すように、自動昇降制
御手段40Aによる苗植付装置2の昇降制御、及び、ロ
ーリング制御手段40Bによる苗植付装置2のローリン
グ制御は、運転座席14の右側方に配設された植付クラ
ッチレバー43を「自動」位置に設定した場合において
実行可能となっている。又、自動昇降制御手段40Aに
よる苗植付装置2の昇降制御を実行する際の目標値の設
定は、走行機体1に装備された回転式のポテンショメー
タからなる設定器44の手動操作で行えるようになって
いる。
【0053】植付クラッチレバー43には、その操作位
置を検出してその検出値を制御装置40に出力する回転
式のポテンショメータからなるレバーセンサ43Aが装
備され、制御装置40には、その検出値に基づいて苗植
付装置2の昇降、並びに、ギヤ式変速装置8に内装され
た植付クラッチ45の作動を制御する手動制御手段40
Cが制御プログラムとして備えられている。
【0054】手動制御手段40Cは、植付クラッチレバ
ー43が「上昇」位置に操作されると苗植付装置2が上
昇し、「下降」位置に操作されると苗植付装置2が下降
し、「中立」位置に操作されると苗植付装置2の昇降が
停止されるように電磁制御弁41の作動状態を切り換
え、又、植付クラッチレバー43が植え付け「入」位置
に操作されると苗植付装置2が植え付け作動を行い、植
え付け「切」位置に操作されると苗植付装置2が植え付
け作動を停止するように植付クラッチ45を断続操作す
るクラッチモータ46の作動状態を切り換えるように構
成されている。
【0055】又、手動制御手段40Cは、植付クラッチ
レバー43が「自動」位置に設定されている場合には、
ステアリングホイール11の右下方に配備された中立復
帰型の操作レバー47の操作を検出する第1スイッチ4
8及び第2スイッチ49からの検出信号に基づいて、電
磁制御弁41及びクラッチモータ46の作動状態を切り
換えるように構成されており、設定器44により設定さ
れた目標値の不感帯幅内に左右のセンサフロートSから
の接地圧の平均値が収まるようになる植え付け高さ位置
から外れた上昇位置に苗植付装置2が位置する状態での
操作レバー47の下方への揺動操作によって第1スイッ
チ48からオン信号が出力されると、苗植付装置2が植
え付け高さ位置まで下降するように電磁制御弁41の作
動状態を切り換え、苗植付装置2が植え付け高さ位置に
位置する状態での操作レバー47の上方への揺動操作に
よって第2スイッチ49からオン信号が出力されると、
苗植付装置2が予め設定された上限位置まで上昇するよ
うに電磁制御弁41の作動状態を切り換え、苗植付装置
2が植え付け高さ位置に位置する状態での操作レバー4
7の下方への揺動操作によって第1スイッチ48からオ
ン信号が出力されると、苗植付装置2が植え付け作動を
行うようにクラッチモータ46の作動状態を切り換え、
苗植付装置2が植え付け作動を行っている状態での操作
レバー47の上方への揺動操作によって第2スイッチ4
9からオン信号が出力されると、苗植付装置2が植え付
け作動を停止して上限位置まで上昇するようにクラッチ
モータ46と電磁制御弁41の作動状態を切り換えるよ
うになっている。
【0056】そして、第1スイッチ48からのオン信号
に基づく手動制御手段40Cの制御作動で苗植付装置2
が植え付け高さ位置に到達するのに伴って、自動昇降制
御手段40Aによる苗植付装置2の昇降制御とローリン
グ制御手段40Bによる苗植付装置2のローリング制御
とが実行され、第2スイッチ49からのオン信号に基づ
いて、自動昇降制御手段40Aによる苗植付装置2の昇
降制御とローリング制御手段40Bによる苗植付装置2
のローリング制御とが実行停止されるようになってい
る。
【0057】図2、図9、及び図18〜20に示すよう
に、苗載台22の上面を10条の苗載置面22aに区画
する仕切壁22bのうち、隔条箇所の各仕切壁22bに
は、苗載置面22aに載置された苗の所定量からの減少
を検出する苗残量センサ50が装備されている。各苗残
量センサ50は、仕切壁22bに隣接する苗載置面22
a上に位置する突出姿勢と仕切壁22b内に位置する退
避姿勢とに縦軸芯P10周りに姿勢変更可能な状態で仕
切壁22bの下部に支持された左右一対の揺動アーム5
0A、左右の揺動アーム50Aを突出姿勢に揺動付勢す
るバネ50B、左右の揺動アーム50Aの操作片50a
に渡るように配設された受動板50C、及び、揺動アー
ム50Aが突出姿勢に切り換わる際に操作片50aで受
動板50Cが押圧操作されることでオン操作されるリミ
ットスイッチ50D、などによって、その仕切壁22b
を挟んで隣接する2条の苗載置面22aに載置された苗
のいずれか一方の所定量からの減少を検出して制御装置
40に出力するように構成されている。
【0058】つまり、苗載置面22aの数量と同数の苗
残量センサ50を装備しなくても、苗載置面22aの数
量の半数の苗残量センサ50を装備するだけで、又、そ
れら半数の苗残量センサ50に対するワイヤーハーネス
51の引き回しを行うだけで、各苗載置面22aに載置
された苗の所定量からの減少を検出できることから、製
造コストの削減や製造の容易化を図れるようになってい
る。しかも、左右の各苗植付部2A,2Bの分割端に苗
残量センサ50を装備する必要がないことから分割端部
での構成の簡素化を図れるようになり、もって、左右の
各苗植付部2A,2Bの分割端同士の連結あるいは連結
解除を行い易くすることができるようになっている。
【0059】尚、図18に示すように、制御装置40
は、各苗残量センサ50からのオン信号に基づいて、搭
乗運転部15に装備されたブザーやランプあるいは液晶
パネルや発声器からなる警報装置52を作動させること
で、いずれかの苗載置面22aに載置された苗が所定量
から減少したことを運転者に認識させるように構成され
ている。
【0060】図3及び図10に示すように、苗植付装置
2を作業姿勢に切り換えた状態では、左側のフィードケ
ース19が左苗植付部2Aの内端部つまり苗植付装置2
の左右中央から外れた位置に位置するのに対し、右側の
フィードケース19は苗植付装置2の略左右中央に位置
するように配設されている。
【0061】つまり、苗植付装置2を作業姿勢に切り換
えた状態では、重量の重い側となる右苗植付部2Bのフ
ィードケース19が、重量の軽い側となる左苗植付部2
Aのフィードケース19よりも苗植付装置2の左右中心
側に位置するように配置設定することで、右苗植付部2
Bの重量が左苗植付部2Aに掛かり易くなるようにして
いるのであり、その結果、苗植付装置2を、4条分の苗
の植え付けが可能な左苗植付部2Aと6条分の苗の植え
付けが可能な右苗植付部2Bとに不均等に2分割可能に
構成したことによって、苗植付装置2を左右均等に2分
割可能に構成する場合のように単に左右のフィードケー
ス19を機体中心から左右に均等配置するだけでは釣り
合いが取れなくなっていた作業姿勢での苗植付装置2の
左右バランスを効果的に改善できるようになっている。
【0062】図3、図10〜12及び図21〜23に示
すように、右側のフィードケース19には、その第1軸
19Aに伝達されたギヤ式変速装置8からの作業用動力
を右側の植え付け用の駆動軸53に伝達する第1チェー
ン式伝動機構54と、右側の縦送り駆動機構55に伝達
する第2チェーン式伝動機構56とが内装されている。
左側のフィードケース19には、その第1軸19Aに伝
達された右側のフィードケース19からの作業用動力を
左側の植え付け用の駆動軸53に伝達する第1チェーン
式伝動機構54と、左側の縦送り駆動機構55に伝達す
る第2チェーン式伝動機構56とに加えて、右側のフィ
ードケース19からの作業用動力を横送り駆動機構57
に変速切り換え可能に伝達する横送り変速装置58が内
装されている。左右の各植え付け用の駆動軸53に伝達
された作業用動力は、各植付伝動ケース20に内装され
たチェーン式伝動機構59や植え付け用の各条クラッチ
60などを介して各植付機構21に伝達されるようにな
っている。
【0063】図2、図10及び図23に示すように、横
送り駆動機構57は、横送り変速装置58を介して伝達
された動力で横軸芯P11周りに回転する横送り軸61
の延出部に苗載台22の移動ストローク長に亘って形成
された無端螺旋溝61aが、左苗載部22Aに連結され
た移動体62を係合案内することで、苗載台22を左右
方向に一定ストロークで横送り往復駆動させるように構
成されている。
【0064】図2、図10、図21、図23及び図24
に示すように、左右の各縦送り駆動機構55は、各フィ
ードケース19からの動力で横軸芯P12周りに回転す
る苗縦送り用の駆動軸63の延出部に苗載台22の移動
ストローク分の間隔を隔てて装備された一対の操作アー
ム64が、左右の各苗載部22A,22Bに配設された
横向きの縦送り軸65に装備されたワンウェイクラッチ
66の被操作アーム66aを、苗載台22が移動ストロ
ーク端に到達するごとに蹴り上げ操作し、それによって
得られた間欠駆動力を、左右の縦送り軸65に遊嵌され
た合計5本の各筒軸67に苗縦送り用の各条クラッチ6
8を介して伝動することで、各苗載置面22aの下部に
装備された状態で各筒軸67に4本ずつ連動連結された
各縦送りベルト69を所定ピッチで間欠駆動させるよう
に構成されている。
【0065】以上、要するに、苗植付装置2を、4条分
の苗の植え付けが可能な左苗植付部2Aと6条分の苗の
植え付けが可能な右苗植付部2Bとに2分割可能に構成
したことによって、5条ずつに2分割可能に構成した場
合には6つずつ装備する必要が生じていた、植付伝動ケ
ース20、それに内装されるチェーン式伝動機構59や
植え付け用の各条クラッチ60、及び、苗縦送り用の各
条クラッチ68などのそれぞれを5つずつに削減するこ
とができるので、構成の簡素化や製造コストの削減を図
れるようになっている。
【0066】又、左右の各苗植付部2A,2Bに縦送り
駆動機構55を装備したことで、左右いずれか一方の苗
植付部2A,2Bにのみ縦送り駆動機構55を装備する
場合のように、苗植付装置2の姿勢を切り換える際に、
左右の各苗植付部2A,2Bに装備される縦送り軸65
を断続させる必要がないので、その分、苗植付装置2の
姿勢切り換え操作の簡便化を図れるとともに、その姿勢
切り換え操作の自動化を図る上でも有利にすることがで
きるようになっている。
【0067】しかも、図示しない従来の苗植付装置2の
姿勢切り換え構造では、走行機体1からの動力を左右の
各苗植付部2A,2Bに分配する動力分配装置を苗植付
装置2の連結フレーム16に装備し、その動力分配装置
と左右の各苗植付部2A,2Bのフィードケース19と
の間にそれぞれクラッチを装備することで、苗植付装置
2の姿勢切り換え操作時における走行機体1から左右の
苗植付部2A,2Bに亘る伝動系を断続させるようにし
ていることによって、苗植付装置2を格納姿勢から作業
姿勢に切り換える際には、左右の各苗植付部2A,2B
に装備された植付機構21を同期させるために、左右の
クラッチのそれぞれを回転位相を合わせた状態で接続す
る必要が生じていることから、苗植付装置2の作業姿勢
への姿勢切り換え操作が煩わしいものになっているので
あるが、本実施形態では、前述したように、走行機体1
側のギヤ式変速装置8と右苗植付部2B側のフィードケ
ース19とに亘る第1伝動系Bに第1クラッチ35を装
備し、かつ、左右の各苗植付部2A,2Bのフィードケ
ース19に亘る第2伝動系Cに第2クラッチ36を装備
することで、苗植付装置2の姿勢切り換え時における走
行機体1から左右の苗植付部2A,2Bに亘る各伝動系
B,Cを断続させるようにしていることから、苗植付装
置2を格納姿勢から作業姿勢に切り換える際には、左右
の各苗植付部2A,2Bに装備された植付機構21を同
期させる上で、第2クラッチ36のみを回転位相を合わ
せた状態で接続するようにすればよく、第1クラッチ3
5は回転位相に関係なく接続することができるので、そ
の分、苗植付装置2を作業姿勢に切り換える際の操作の
簡便化を図れるとともに、苗植付装置2の姿勢切り換え
操作の自動化を図る上でも有利にすることができるよう
になっている。
【0068】ちなみに、植え付け用の各条クラッチ60
と苗縦送り用の各条クラッチ68は、それぞれに対応し
て連係された図外の5本の操作レバーによって入り状態
から切り状態に切り換えられることで、各植付機構21
及び縦送りベルト69への伝動を2条単位で停止させる
ものであり、これによって、10条未満の端数条の植え
付けを行えるようになっている。
【0069】図9及び図24に示すように、左右の苗植
付部2A,2Bに装備される合計2つのワンウェイクラ
ッチ66と5つの苗縦送り用の各条クラッチ68は、苗
載台22の左右両端から3つ目の仕切壁22bの下方に
ワンウェイクラッチ66が位置し、苗載台22における
左右両端の仕切壁22bと左右両端から5つ目の仕切壁
22bの各下方に各条クラッチ68が位置するように配
設されている。尚、苗載台22の左端から5つ目の仕切
壁22bの下方つまり苗載台22の分割端には、左苗植
付部2Aに属する各条クラッチ68と右苗植付部2Bに
属する各条クラッチ68の2つが配設されている。
【0070】これによって、苗植付装置2を作業姿勢に
切り換えた状態では、苗縦送り用のワンウェイクラッチ
66と苗縦送り用の各条クラッチ68とが苗植付装置2
の左右中心から左右に略均等に位置する状態にできるこ
とから、作業姿勢に切り換えた状態での苗植付装置2の
左右バランスを良好にすることができるようになってい
る。
【0071】又、前述したように、苗縦送り用のワンウ
ェイクラッチ66は、その被操作アーム66aが、苗載
台22が移動ストローク端に到達した際に、苗縦送り用
の駆動軸63に装備された一対の操作アーム64のうち
の一方によって蹴り上げ操作されるものであり、そのた
め、ワンウェイクラッチ66を苗載台22の左右両端に
配設した場合には、苗載台22が左右一方の移動ストロ
ーク端に到達した際に、他方の苗縦送り用の駆動軸63
と外方側の操作アーム64とが大きく露出するようにな
って、それらの他物との接触に起因した破損を招く虞が
ある。
【0072】そこで、本実施形態では、苗載台22の左
右両端から3つ目の仕切壁22bの下方に苗縦送り用の
ワンウェイクラッチ66を配設するようにしているので
あり、これによって、苗載台22が左右一方の移動スト
ローク端に到達した際においても、他方の苗縦送り用の
駆動軸63と外方側の操作アーム64とが露出するよう
になることを回避できるので、それらの他物との接触に
起因した破損を未然に回避することができるようになっ
ている。
【0073】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 上記実施形態では、本発明に係わる田植機として姿
勢切り換え可能に構成された苗植付装置2を装備したも
のを例示したが、請求項1〜3に記載の発明に係わる田
植機としては、姿勢切り換え不能に構成された苗植付装
置2を装備するものであってもよい。 弾性融通機構Aを、整地フロート23側からの設定
以上の突き上げ力が植付深さ調節機構Aに加わった場合
にのみ、一対のバネ33が変形して第2連係部材32に
対するフロート支点軸24の相対回動を許容するように
構成して、整地フロート23側から設定以上の突き上げ
操作力が加わることに起因した植付深さ調節機構Aにお
ける植付深さ調節レバー27や連係ロッド29などの変
形又は整地フロート23などの破損を防止するようにし
てもよい。 苗植付装置2を、6条分の苗の植え付けが可能な左
苗植付部2Aと4条分の苗の植え付けが可能な右苗植付
部2Bとに2分割可能に構成してもよく、又、5条分の
苗の植え付けが可能な左右の苗植付部2A,2Bに左右
均等に2分割可能に構成してもよい。尚、5条ずつの苗
植付部2A,2Bに左右均等に2分割可能に構成された
苗植付装置2に本発明を適用する場合には、センターフ
ロートを有するように整地フロート23を配設する場合
に比較して、苗植付装置2を格納姿勢に切り換えた状態
での機体の全長を、センターフロートが後方に張り出さ
ない分だけ短くすることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】苗植付装置の側面図
【図3】苗植付装置の平面図
【図4】整地フロートの配置を示す苗植付装置の平面図
【図5】弾性融通機構及び連結具の構成を示す要部の横
断平面図
【図6】弾性融通機構の構成を示す要部の縦断側面図
【図7】弾性融通機構の構成を示す要部の縦断正面図
【図8】弾性融通機構及び連結具の構成を示す要部の斜
視図
【図9】苗残量センサの配置を示す苗載台の平面図
【図10】苗植付装置の伝動構成を示す要部の横断平面
【図11】苗植付装置の姿勢切り換え途中状態を示す要
部の横断平面図
【図12】格納姿勢に切り換えた苗植付装置の横断平面
【図13】苗植付装置を作業姿勢に切り換えた状態を示
す田植機の概略平面図
【図14】苗植付装置の姿勢切り換え途中状態を示す田
植機の概略平面図
【図15】苗植付装置を格納姿勢に切り換えた状態を示
す田植機の概略平面図
【図16】右苗載部の分割端上部の構成を示す要部の斜
視図
【図17】ストッパの作用を示す要部の縦断側面図
【図18】制御構成を示すブロック図
【図19】苗残量センサの構成を示す要部の横断面図
【図20】苗残量センサの構成を示す要部の縦断面図
【図21】右側のフィードケースに関する伝動構成を示
す要部の断面図
【図22】植付機構への伝動構成を示す要部の横断平面
【図23】左側のフィードケースに関する伝動構成を示
す要部の断面図
【図24】ワンウェイクラッチと各条クラッチの配置を
示す苗載台の概略断面図
【符号の説明】
1 走行機体 2 苗植付装置 2A 左苗植付部 2B 右苗植付部 21 植付機構 23 整地フロート 23A 第1整地フロート 23B 第2整地フロート 24 フロート支点軸 24A 左支点軸部 24B 右支点軸部 24a 連結具 24b 連結具 27 植付深さ調節レバー 30 弾性融通機構 31 第1連係部材 32 第2連係部材 33 弾性体 40A 自動昇降制御手段 40B ローリング制御手段 A 植付深さ調節機構 a 融通部 P3 前後軸芯 P4 縦軸芯 P5 縦軸芯 P6 横軸芯 S センサフロート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A01C 11/02 350 A01C 11/02 350F A01B 63/10 A01B 63/10 A E (72)発明者 北井 浩昭 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボ タ堺製造所内 Fターム(参考) 2B062 AA05 AA11 AA14 AB01 BA12 BA22 BA62 CA05 CA08 CA14 2B063 AA06 AA10 AA14 AB01 AB08 BB22 BB50 CA35 CB01 2B064 AA02 AB01 AC01 BA10 2B304 KA03 KA13 LA09 LB05 MA04 MA08 PA01 QB12 QC03 RA13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体の後部に10条植え用の苗植付
    装置を連結してある田植機であって、 前記苗植付装置の左右中央側に、3条分の整地を行うよ
    うに幅広の略Π字形状に形成された2つの第1整地フロ
    ートを左右に並設し、前記苗植付装置の左右両端側に、
    2条分の整地を行うようにT字形状に形成された第2整
    地フロートを配設して、10条分の整地を行うように構
    成してある田植機。
  2. 【請求項2】 前記走行機体に対して前記苗植付装置を
    昇降可能かつ前後軸芯周りにローリング可能に連結し、
    前記左右の各第2整地フロートを接地圧を検出するセン
    サフロートに構成し、それら両センサフロートからの接
    地圧の平均値に基づいて前記苗植付装置の昇降を制御す
    る自動昇降制御手段と、前記両センサフロートからの接
    地圧の差に基づいて前記苗植付装置のローリングを制御
    するローリング制御手段とを装備してある請求項1記載
    の田植機。
  3. 【請求項3】 位置調節固定可能に構成された植付深さ
    調節レバーの操作で、各整地フロートが連結されたフロ
    ート支点軸をその軸芯周りに回動させて、各整地フロー
    トの植付機構に対する高さ位置を変更することで、圃場
    への苗植え付け深さを調節する植付深さ調節機構を装備
    し、 前記フロート支点軸に、該フロート支点軸にその軸芯周
    りに一体回動するように連結される第1連係部材と、前
    記フロート支点軸にその軸芯周りに相対回動可能に遊嵌
    される第2連係部材とを、設定以上の操作力で弾性変形
    する弾性体を介して前記軸芯周りに連動するように連係
    して構成された弾性融通機構を装備してある請求項1又
    は2記載の田植機。
  4. 【請求項4】 前記苗植付装置を左苗植付部と右苗植付
    部とに2分割可能に構成し、それら左右の苗植付部を縦
    軸芯周りに揺動操作可能に構成して、前記苗植付装置
    を、前記左右の苗植付部を植え付け可能な前向き姿勢で
    連結する作業姿勢と、前記左右の苗植付部に分割してそ
    れらを機体横外方への張り出し量が減少する横向き姿勢
    に変更する格納姿勢とに姿勢切り換え可能に構成し、 横軸芯周りの回動で各整地フロートの植付機構に対する
    高さ位置を変更するフロート支点軸に、前記苗植付装置
    の格納姿勢への姿勢切り換えに伴って、前記フロート支
    点軸の前記左苗植付部に属する左支点軸部と前記右苗植
    付部に属する右支点軸部との2分割を許容し、かつ、前
    記苗植付装置の作業姿勢への姿勢切り換えに伴って、前
    記左右の支点軸部を前記横軸芯周りに一体回動可能な状
    態に連結する連結具を設け、 前記連結具に、前記苗植付装置の前記作業姿勢への姿勢
    切り換えに伴って、前記左右の支点軸部の前記横軸芯周
    りでの位相のズレを吸収する融通部を備えてある請求項
    1〜3のいずれか一つに記載の田植機。
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Cited By (6)

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