JP2001272775A - 水性フォトソルダーレジスト組成物 - Google Patents

水性フォトソルダーレジスト組成物

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JP2001272775A
JP2001272775A JP2000083548A JP2000083548A JP2001272775A JP 2001272775 A JP2001272775 A JP 2001272775A JP 2000083548 A JP2000083548 A JP 2000083548A JP 2000083548 A JP2000083548 A JP 2000083548A JP 2001272775 A JP2001272775 A JP 2001272775A
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JP2000083548A
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English (en)
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Naoya Yabuuchi
尚哉 藪内
Osamu Nanba
修 難波
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Nippon Paint Co Ltd
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Nippon Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】貯蔵安定性において問題がなく、溶剤臭を有し
ない水性フォトソルダーレジスト組成物を提供する。 【解決方法】(A)ラジカル重合性基とカルボキシル基
とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で中
和して得られる水溶液、(B)無機フィラー、(C)多
官能性アクリルモノマー(c1)、グリシジル基以外の
環状エーテル基を有する化合物(c2)、および光重合
開始剤(c3)からなる光硬化性混合物を含む水性フォ
トソルダーレジスト組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルカリ現像可能
な水性フォトソルダーレジスト組成物およびこれを用い
て得られるソルダーレジスト皮膜に関する。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板のソルダーレジストとし
ては、露光後、現像することにより画像を形成し、加熱
または光照射によって硬化させる液状現像型のものが用
いられている。これを形成するのに用いられるソルダー
レジスト組成物は溶剤型のものであるため、これらが環
境に与える影響を考慮して、水性のものの開発が望まれ
てきた。
【0003】特開平5−100427号公報には、炭素
数6以上のα−オレフィンと無水マレイン酸との部分反
応物に、分子内に不飽和二重結合及び水酸基を有する化
合物を反応させ、さらにアルカリ性成分で中和して水性
化させてなる活性エネルギー線硬化性樹脂、および、エ
ポキシ基を少なくとも1個有する化合物を含む水性フォ
トソルダーレジスト組成物が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この水性フォトソルダ
ーレジスト組成物においては、酸無水物を反応させた樹
脂が中和水溶液中で加水分解を受けるのみならず、エポ
キシ基として、水性媒体中で失活しやすいグリシジルタ
イプのものを用いているため、貯蔵安定性に問題があっ
た。また、水性のものであっても溶剤臭がするものがあ
り、作業環境上の問題を有していた。
【0005】本発明は、貯蔵安定性において問題がな
く、溶剤臭を有しない水性フォトソルダーレジスト組成
物を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の水性フォトソル
ダーレジスト組成物は、(A)ラジカル重合性基とカル
ボキシル基とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂
を塩基で中和して得られる水溶液、(B)無機フィラ
ー、(C)多官能性アクリルモノマー(c1)、グリシ
ジル基以外の環状エーテル基を有する化合物(c2)、
および光重合開始剤(c3)からなる光硬化性混合物を
含んでいる。
【0007】ここで、先のグリシジル基以外の環状エー
テル基は、例えば、脂環式エポキシ基またはオキセタン
基であり、上記線状又は分岐ポリウレタン樹脂におい
て、ラジカル重合性基の含有量が5×10-4〜1×10
-2mol/g、カルボキシル基の含有量が30〜200
mgKOH/gである。また、水溶液中のカルボキシル
基と、光硬化性混合物中のグリシジル基以外の環状エー
テル基との量比は、モル比で、例えば、1.3/0.7
〜0.7/1.3である。
【0008】上記線状又は分岐ポリウレタン樹脂は、2
個以上のヒドロキシル基と1個以上のカルボキシル基を
有する化合物、2官能以上のポリイソシアネート及びヒ
ドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応させ
て得られたものであってよい。
【0009】また、本発明の水性フォトソルダーレジス
ト組成物は、例えば、さらに着色顔料を含んでおり、一
方、無機フィラーの含有量は、水性フォトソルダーレジ
スト組成物の固形分100重量部中の5〜60重量部で
あり、溶剤の含有量は、固形分100重量部に対して2
0重量部以下である。
【0010】本発明のソルダーレジスト皮膜は、先の水
性フォトソルダーレジスト組成物を、基材に塗布し、5
0〜90℃で乾燥後、活性エネルギー線を露光し、未露
光部をアルカリ性洗浄液で現像除去し、光硬化部分を1
40〜170℃で加熱し、硬化して得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の水性フォトソルダーレジ
スト組成物は、(A)ラジカル重合性基とカルボキシル
基とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で
中和して得られる水溶液、(B)無機フィラー、(C)
多官能性アクリルモノマー(c1)、グリシジル基以外
の環状エーテル基を有する化合物(c2)、および光重
合開始剤(c3)からなる光硬化性混合物を含んでい
る。
【0012】(A)ラジカル重合性基とカルボキシル基
とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で中
和して得られる水溶液 本発明の水性フォトソルダーレジスト組成物に含まれる
第1の成分は、ラジカル重合性基とカルボキシル基とを
含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で中和し
て得られる。このポリウレタン樹脂は、1分子内に少な
くとも1個以上のラジカル重合性基とカルボキシル基と
を含有するものであり、上記ラジカル重合性基の含有量
が5×10-4〜1×10-2mol/gであり、カルボキ
シル基の含有量が30〜200mgKOH/gであるこ
とが好ましい。
【0013】上記ラジカル重合性基の含有量が5×10
-4mol/g未満であると、得られるレジストの硬化が
不十分になり耐熱性が劣る恐れがあり、1×10-2mo
l/gを上回ると、レジスト中にラジカル重合性基が残
存する恐れがあり好ましくない。また、カルボキシル基
の含有量が30mgKOH/未満であると、アルカリ現
像性が低下し、200mgKOH/gを上回ると、露光
部分まで溶解してしまう恐れがある。上記ラジカル重合
性基の含有量が1×10−3〜5×10−3mol/g
であり、カルボキシル基の含有量が50〜150mgK
OH/gであることがさらに好ましい。
【0014】上記ラジカル重合性基とカルボキシル基と
を含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂の数平均分子
量は、800〜6000であることが好ましい。800
未満だと、得られるレジストの耐熱性が十分でなく、6
000を上回ると高粘度のため水性化が困難になる。
【0015】このようなラジカル重合性基とカルボキシ
ル基とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂は、通
常よく知られた方法により得ることができるが、耐熱性
や耐溶剤性の点から、2個以上のヒドロキシル基と1個
以上のカルボキシル基を有する化合物、2官能以上のポ
リイソシアネート及びヒドロキシル基を有する(メタ)
アクリレートを反応させて得られるものが好ましい。ま
た、必要に応じて、高分子や低分子のポリオールをさら
に用いてもよい。
【0016】上記2個以上のヒドロキシル基と1個以上
のカルボキシル基を有する化合物としては、例えば、ジ
メチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸など
や、3官能以上のポリオール化合物と多塩基酸無水物と
の反応生成物などを挙げることができる。
【0017】また、2官能以上のポリイソシアネートと
しては、トリメチレンジイソシアネート、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等のアル
キレンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン、シクロペンタンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キ
シリレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、ルボルナンジイ
ソシアネート等のシクロアルキレン系ジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニ
ルエーテルジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネ
ート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳
香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、
ジイソシアネートジエチルベンゼン等の芳香脂肪族ジイ
ソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネー
ト、トリイソシアネートベンゼン、トリイソシアネート
トルエン等のトリイソシアネート、ジフェニルジメチル
メタンテトライソシアネート等のテトライソシアネー
ト、トリレンジイソシアネートの2量体または3量体等
の重合ポリイソシアネートなどが挙げられる。この中
で、耐熱性や耐溶剤性の点から6員環構造を有する、ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシ
アネート、シクロヘキサンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、テト
ラメチルキシリレンジイソシアネート、ノルボルナンジ
イソシアネートを用いることが好ましい。
【0018】さらにヒドロキシル基を有する(メタ)ア
クリレートとしては、例えば、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリ
エチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールトリ(メタ)アクリレート、グリセリン
ジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソシアヌレートジ(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、N−
メチロール(メタ)アクリルアミドなどを挙げることが
できる。
【0019】上記各成分を原料として用いて、ラジカル
重合性基とカルボキシル基とを含有する線状又は分岐ポ
リウレタン樹脂を製造する場合、原料中のヒドロキシル
基とイソシアネート基のモル比が0.9/1.1〜1.
2/0.8であることが好ましい。この範囲外では、貯
蔵安定性が低下したり、得られるソルダーレジスト皮膜
の物性が低下する恐れがある。さらに、上記原料中にお
いて、上記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレー
トのヒドロキシル基とポリイソシアネートのイソシアネ
ート基とのモル比が0.2/1.0〜0.5/1.0で
あることが好ましい0.2/1.0未満であると硬化が
不十分になり、0.5/1.0を超えると成膜性が低下
するおそれがある。なお反応は定法に従って行うことが
できる。
【0020】このようなラジカル重合性基とカルボキシ
ル基とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂に塩基
を加え、カルボキシル基を中和することにより上記水溶
液を得ることができる。上記塩基は、特に限定されず、
カルボキシル基の中和剤としてよく知られたもの、例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ムなどの無機物やトリエチルアミン、ジエタノールアミ
ンなどのアミン化合物を用いることができる。上記塩基
の量は、ラジカル重合性基とカルボキシル基とを含有す
る線状又は分岐ポリウレタン樹脂の分子量およびカルボ
キシル基の含有量に合わせて適宜決定され、水溶化する
ことができる量であればよいが、例えば、カルボキシル
基の30〜200%を中和する量に設定することができ
る。
【0021】(B)無機フィラー 本発明の水性フォトソルダーレジスト組成物に含まれる
第2の成分は、無機フィラーである。無機フィラーは、
レジストの耐熱性向上のために用いられるものであり、
硫酸バリウム、微粉状炭化珪素、無定型シリカなどの公
知のものを用いることができる。なお、上記無機フィラ
ーは、先に説明した(A)の水溶液に直接加えて分散さ
せることも可能であるが、分散性の点から、(A)の水
溶液とは別に、水分散体を形成しておくこともできる。
【0022】なお、上記無機フィラーの量は、本発明の
水性フォトソルダーレジスト組成物中の固形分に占める
割合として決定される。この割合については、後述の水
性フォトソルダーレジスト組成物についてのところで説
明する。
【0023】(C)光硬化性混合物 本発明の水性フォトソルダーレジスト組成物に含まれる
第3の成分は、多官能性アクリルモノマー(c1)、グ
リシジル基以外の環状エーテル基を有する化合物(c
2)、および光重合開始剤(c3)からなる光硬化性混
合物である。この光硬化性混合物は、本発明の水性フォ
トソルダーレジスト組成物において、エマルション状態
となっている。
【0024】<多官能性アクリルモノマー(c1)>上
記多官能性アクリルモノマー(c1)は、1分子内に2
個以上の重合性基を有するものであればよく、この多官
能性アクリルモノマー(c1)を含有することにより、
パターニングのための光硬化を行うことができる。
【0025】上記多官能性アクリルモノマー(c1)の
具体例としては、ペンタエリスリトールトリアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ポリ
エチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレング
リコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリ
アクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよび
これらに対応するメタクリレート類などを挙げることが
できる。これらは、単独または2種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0026】<グリシジル基以外の環状エーテル基を有
する化合物(c2)>上記グリシジル基以外の環状エー
テル基を有する化合物(c2)は、加熱により、レジス
ト組成物のカルボキシル基と硬化反応するものである。
環状エーテル基がグリシジル基である場合、水性媒体中
で失活しやすいため好ましくない。グリシジル基以外の
環状エーテル基としては、脂環式エポキシ基またはオキ
セタン基が好ましい。これらの環状エーテル基の他に
は、ポリブタジエンのような主鎖中に二重結合を含むも
のを酸化して環状エーテル基を形成したものや脂環式エ
ポキシにビニル基が結合した化合物を開環重合させたも
のを、酸化して環状エーテル化したものなども挙げるこ
とができるが、入手容易性の点から上記2種が好まし
い。
【0027】上記脂環式エポキシ基を有するものは、種
々のものが市販されており、例えば、ダイセル化学工業
社から販売されているセロキサイドシリーズ、エポリー
ドシリーズ、シクロマーシリーズおよびこれを重合した
ものなどを挙げることができる。一方、上記オキセタン
基を有するものについても、東亞合成社からアロンオキ
セタンシリーズとして販売されている。これらの中で、
1分子中に2個以上の脂環式エポキシ基またはオキセタ
ン基を持つものが好ましく、3個以上持つものが特に好
ましい。
【0028】<光重合開始剤(c3)>上記光重合開始
剤(c3)としては、公知のものを用いることができ
る。具体例として、ベンゾイン、ベンゾインメチルエー
テル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプロピル
エーテルのようなベンゾインおよびベンゾインアルキル
エーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−
フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェ
ノンのようなアセトフェノン類;2−メチル−1−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノ
ン−1,2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,N,N−ジ
メチルアミノアセトフェノンのようなアミノアセトフェ
ノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアント
ラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1
−クロロアントラキノンのようなアントラキノン類;
2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジ
イソプロピルチオキサントンのようなチオキサントン
類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチ
ルケタールのようなケタール類;ベンゾフェノン、4,
4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノンのようなベン
ゾフェノン類またはキサントン類;2,4,6−トリメ
チルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドなどが
挙げられる。これらは、単独または2種以上の混合物と
して使用でき、さらにトリエタノールアミンなどの第3
アミン、ジメチルアミノ安息香酸エチルなどの光開始助
剤を加えて用いることができる。
【0029】本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物に含まれる光硬化性混合物における上記多官能性アク
リルモノマー(c1)、グリシジル基以外の環状エーテ
ル基を有する化合物(c2)、および光重合開始剤(c
3)の量比は、本発明の水性フォトソルダーレジスト組
成物中の固形分に占める割合として決定される。この割
合については、後述の水性フォトソルダーレジスト組成
物についてのところで説明する。
【0030】また、上記光硬化性混合物には、上記成分
以外に、環状エーテル基と反応するトリアジンのような
アミノ基を含む化合物を含めることができる。
【0031】水性フォトソルダーレジスト組成物 本発明の水性フォトソルダーレジスト組成物は、(A)
ラジカル重合性基とカルボキシル基とを含有する線状又
は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で中和して得られる水溶
液、(B)無機フィラー、(C)多官能性アクリルモノ
マー(c1)、グリシジル基以外の環状エーテル基を有
する化合物(c2)、および光重合開始剤(c3)から
なる光硬化性混合物を含んでいる。
【0032】本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物は、上記成分を、当業者によく知られた方法で混合す
ることにより得られる。その際、各成分比は以下の条件
を満たしていることが、レジスト組成物およびそれから
得られるレジストの性能を向上させるため、好ましい。
【0033】まず、(A)の水溶液中のカルボキシル基
と、(C)の光硬化性混合物中のグリシジル基以外の環
状エーテル基との量比は、モル比で1.3/0.7〜
0.7/1.3であることが好ましい。この範囲を外れ
ると、架橋度が上がらず、耐熱性が十分でなくなる恐れ
がある。1.15/0.85〜0.85/1.15であ
ることがさらに好ましい。
【0034】次に(B)の水分散体に含まれる無機フィ
ラーは、本発明の水性フォトソルダーレジスト組成物の
固形分100重量部中の5〜60重量部であることが好
ましい。5重量部未満では、耐熱性および硬化収縮を防
ぐ効果に乏しく、60重量部を上回ると現像性が低下す
る。15〜35重量部であることがさらに好ましい。
【0035】さらに、(C)の光硬化性混合物に含まれ
る多官能性アクリルモノマー(c1)は、本発明の水性
フォトソルダーレジスト組成物の固形分100重量部中
の2.0〜15.0重量部であることが好ましい。2.
0重量部未満では、光硬化性に乏しく、15.0重量部
を上回ると耐熱性が低下する。
【0036】一方、(C)の光硬化性混合物に含まれる
光重合開始剤(c3)は、本発明の水性フォトソルダー
レジスト組成物の固形分100重量部中の0.5〜10
重量部であることが好ましい。0.5重量部未満では、
光硬化性が十分でなく、20重量部を上回ると光硬化時
の二重結合連鎖が短くなりすぎるため、膜の高度が低く
なる恐れがある。1.0〜8重量部であることがさらに
好ましい。
【0037】本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物は、上記の含有成分以外に必要に応じて内部溶剤を含
んでいてもよい。これは、膜を均一化するための助剤と
して用いられるもので、上記の含有成分中の油性のもの
を溶解することができ、沸点が120〜250℃、好ま
しくは135〜200℃であって、親水性を有するもの
を使用することができる。具体的には、プロピレングリ
コールジアセテート、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル
アセテートを挙げることができる。この内部溶剤を用い
る場合には、本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物の固形分100重量部に対して、20重量部以下が好
ましく、10重量部以下であることがさらに好ましい。
20重量部を上回ると、周期および安全性の点から水性
化の意味を失う。内部溶剤は、上記の含有成分に含めて
おいてもよく、水性フォトソルダーレジスト組成物を調
整する際に加えてもよい。
【0038】また、本発明の水性フォトソルダーレジス
ト組成物は、着色顔料を含んでいてもよい。着色顔料と
しては、例えば、銅フタロシアニン、塩素化フタロシア
ニン、キナクリドンレッドなどの公知のものを使用する
ことができる。着色顔料を含む場合、着色顔料は、本発
明の水性フォトソルダーレジスト組成物の固形分100
重量部中の0.02〜4.0重量部であることが好まし
い。0.02重量部未満では、着色性に乏しく、4.0
重量部を上回ると光硬化性が低下するため、現像時に膜
の剥離が生じる恐れがある。0.1〜15重量部である
ことがさらに好ましい。
【0039】本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物は、上記成分を混合することにより得られるが、通
常、まず、(A)のラジカル重合性基とカルボキシル基
とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で中
和して得られる水溶液を製造し、これに(B)の無機フ
ィラーおよび必要に応じて着色顔料を加えて、分散を行
ったものに、(C)の各成分および必要に応じて内部溶
剤を加えて、エマルション化することが一般的である。
【0040】このようにして得られる本発明の水性フォ
トソルダーレジスト組成物のエマルションの粒子径は、
面積平均粒径で0.1〜10.0μmであることが好ま
しく、0.3〜2.0μmであることがさらに好まし
い。0.1μm未満では、製造が困難であり、10.0
μmを上回ると粒子の沈降や凝集が起こる。
【0041】また、本発明の水性フォトソルダーレジス
ト組成物の固形分率は、20〜70重量%が好ましく、
35〜60重量%がさらに好ましい。20重量%未満で
は、経済性に乏しく、70重量%以上では、粒子間で融
着が生じて大粒径化する。なお、本発明の水性フォトソ
ルダーレジスト組成物は、(A)の水溶液と(B)の無
機フィラーを混合したものと、(C)の光硬化性混合物
とを別々に保管し、使用時にこの2つを混合して用いる
ことも可能である。この場合、長期の保存性が確保でき
る。
【0042】本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物は、基板などの基材に塗布され、通常50〜90℃で
乾燥される。乾燥後、紫外線などの活性エネルギー線を
露光し、未露光部をアルカリ性洗浄液で現像除去して、
さらに光硬化部分を例えば、140〜170℃で加熱す
ることにより、熱硬化を進行させ、ソルダーレジスト皮
膜を得ることができる。
【0043】
【実施例】製造例1 (A)ラジカル重合性基とカルボ
キシル基とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を
塩基で中和して得られる水溶液の製造 その1 環流管、温度調節器、撹拌翼、塩化カルシウム管を備え
た5Lセパラブルフラスコに、 メチルエチルケトン 760.0重量部 ジメチロールブタン酸 201.0重量部 ジブチル錫ラウレート 0.060重量部 を仕込み、80℃で1時間メチルエチルケトンを環流さ
せた後、温度を60℃に下げた。次いで、トリレンジイ
ソシアネート348.0重量部を滴下し、3時間反応を
継続した。ここに、 メトキシハイドロキノン 0.075重量部 グリセリンジメタアクリレート 228.0重量部 を仕込み、60℃で3時間反応させてイソシアネート基
が消失したことを確認した。得られた反応物の酸価は1
03.2であった。
【0044】温度を50℃まで下げ、トリエチルアミン
200.0重量部を加えて20分撹拌した後、そこに、
イオン交換水2600重量部を加えた。これを減圧して
加熱することにより、ほぼ全量の有機溶剤と水の一部を
除去した。このようにして得られた(A)の水溶液の固
形分率は34.4%であった。
【0045】製造例2 (A)ラジカル重合性基とカル
ボキシル基とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂
を塩基で中和して得られる水溶液の製造 その2 環流管、温度調節器、撹拌翼、塩化カルシウム管を備え
た5Lセパラブルフラスコに、 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 790.0重量部 ジメチロールプロピオン酸 183.0重量部 ジブチル錫ラウレート 0.060重量部 を仕込み、温度を120℃に上げて1時間放置後、イソ
ホロンジイソシアネート444.0重量部を滴下し、4
時間反応を継続した。ここに、 メトキシハイドロキノン 0.075重量部 グリセリンジメタアクリレート 228.0重量部 を仕込み、更に5時間反応させてイソシアネート基が消
失したことを確認した。得られた反応物の酸価は92.
2であった。
【0046】温度を50℃まで下げ、トリエチルアミン
190.0重量部を加えて20分撹拌した後、そこに、
イオン交換水2700重量部を加えた。これを減圧して
加熱することにより、ほぼ全量の有機溶剤と水の一部を
除去した。このようにして得られた(A)の水溶液の固
形分率は33.7%であった。
【0047】製造例3 (A)ラジカル重合性基とカル
ボキシル基とを含有するエポキシ樹脂を塩基で中和して
得られる水溶液の製造 その1 環流管、温度調節器、撹拌翼を備えた2Lセパラブルフ
ラスコに、 EOCN−104S 400重量部 (日本化薬社製のクレゾールノボラック型環状エーテル樹脂) プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 250重量部 ハイドロキノン 0.50重量部 テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.20重量部 を仕込み、酸素気流下で温度を90℃に制御した。ここ
に、アクリル酸148.3重量部を30分かけて滴下
し、さらに24時間反応を継続した。この時点で酸価は
ほぼ0であった。
【0048】次いで、無水コハク酸136.6重量部を
加え、10時間反応を継続した。得られた反応物の酸価
は111.8であった。温度を50℃まで下げ、トリエ
チルアミン148.0重量部を加えて20分撹拌した
後、そこに、イオン交換水800重量部を加えた。これ
を減圧して加熱することにより、ほぼ全量の有機溶剤と
水の一部を除去した。このようにして得られた(A)の
水溶液の固形分率は48.2%であった。
【0049】製造例4 (A)ラジカル重合性基とカル
ボキシル基とを含有するエポキシ樹脂を塩基で中和して
得られる水溶液の製造 その2 環流管、温度調節器、撹拌翼を備えた2Lセパラブルフ
ラスコに、 GT−400 400重量部 (ダイセル化学社製の脂環式エポキシ樹脂、ブタンテトラカルボン酸にε−カ プロラクトンを開環付加したものの末端が脂環式エポキシ基となっているもの) プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 250重量部 ハイドロキノン 0.50重量部 テトラブチルアンモニウムブロマイド 0.20重量部 を仕込み、酸素気流下で温度を90℃に制御した。ここ
に、アクリル酸148.3重量部を30分かけて滴下
し、さらに24時間反応を継続した。この時点で酸価は
ほぼ0であった。
【0050】次いで、無水コハク酸114.6重量部を
加え、10時間反応を継続した。得られた反応物の酸価
は97.0であった。温度を50℃まで下げ、トリエチ
ルアミン120.0重量部を加えて20分撹拌した後、
そこに、イオン交換水800重量部を加えた。これを減
圧して加熱することにより、ほぼ全量の有機溶剤と水の
一部を除去した。このようにして得られた(A)の水溶
液の固形分率は51.2%であった。
【0051】実施例1 水性フォトソルダーレジスト組
成物の製造 その1 製造例1で得られた(A)の水溶液799.4重量部
(固形分重量275重量部)に、 B−30(堺化学社製の硫酸バリウム) 250重量部 ブルー4938(大日精化社製の青色顔料) 5.0重量部 イオン交換水 270.6重量部 を加え、ガラスビーズ存在下でサンドグラインダーを用
いて分散を行った。
【0052】このようにして得られた分散物662.5
重量部(固形分重量265重量部)に、 エポリードGT−400 25.0重量部 (ダイセル化学工業社製の脂環式エポキシ樹脂、ブタンテトラカルボン酸にε −カプロラクトンを開環付加したものの末端が脂環式エポキシ基となっているも の) イルガキュア907 4.0重量部 (チバガイギー社製の光重合開始剤) ジエチルチオキサントン 1.0重量部 (日本化薬社製の光重合開始剤) トリメチロールプロパントリメタアクリレート 15.0重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0重量部 の混合物を撹拌下に20分かけて加え、さらに20分撹
拌を継続して、水性フォトソルダーレジスト組成物を得
た。
【0053】実施例2 水性フォトソルダーレジスト組
成物の製造 その2 製造例2で得られた(A)の水溶液816.0重量部
(固形分重量275重量部)に、 B−30(堺化学社製の硫酸バリウム) 250重量部 ブルー4938(大日精化社製の青色顔料) 5.0重量部 イオン交換水 254.0重量部 を加え、ガラスビーズ存在下でサンドグラインダーを用
いて分散を行った。このようにして得られた分散物66
2.5重量部(固形分重量265重量部)に、 アロンオキセタンOXT−221 25.0重量部 (東亞合成社製のジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル) イルガキュア907 4.0重量部 (チバガイギー社製の光重合開始剤) ジエチルチオキサントン 1.0重量部 (日本化薬社製の光重合開始剤) トリメチロールプロパントリメタアクリレート 15.0重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0重量部 の混合物を撹拌下に20分かけて加え、さらに20分撹
拌を継続して、水性フォトソルダーレジスト組成物を得
た。
【0054】比較例1 水性フォトソルダーレジスト組
成物の製造 その1 製造例3で得られた(A)の水溶液570.5重量部
(固形分重量275重量部)に、 B−30(堺化学社製の硫酸バリウム) 250重量部 リオノールグリーン8200 5.0重量部 (東洋インキ社製の緑色顔料) イオン交換水 499.5重量部 を加え、ガラスビーズ存在下でサンドグラインダーを用
いて分散を行った。
【0055】このようにして得られた分散物662.5
重量部(固形分重量265重量部)に、 エポリードGT−400 25.0重量部 (ダイセル化学工業社製の脂環式エポキシ樹脂、ブタンテトラカルボン酸にε −カプロラクトンを開環付加したものの末端が脂環式エポキシ基となっているも の) イルガキュア907 4.0重量部 (チバガイギー社製の光重合開始剤) ジエチルチオキサントン 1.0重量部 (日本化薬社製の光重合開始剤) トリメチロールプロパントリメタアクリレート 15.0重量部 プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 10.0重量部 の混合物を撹拌下に20分かけて加え、さらに20分撹
拌を継続して、水性フォトソルダーレジスト組成物を得
た。
【0056】比較例2 水性フォトソルダーレジスト組
成物の製造 その2 製造例4で得られた(A)の水溶液537.1重量部
(固形分重量275重量部)に、 B−30(堺化学社製の硫酸バリウム) 250重量部 ブルーES(東洋インキ社製の青色顔料) 5.0重量部 イオン交換水 532.9重量部 を加え、ガラスビーズ存在下でサンドグラインダーを用
いて分散を行った。
【0057】このようにして得られた分散物662.5
重量部(固形分重量265重量部)に、 エポリードGT−400 25.0重量部 (ダイセル化学工業社製の脂環式エポキシ樹脂、ブタンテトラカルボン酸にε −カプロラクトンを開環付加したものの末端が脂環式エポキシ基となっているも の) イルガキュア907 4.0重量部 (チバガイギー社製の光重合開始剤) ジエチルチオキサントン 1.0重量部 (日本化薬社製の光重合開始剤) トリメチロールプロパントリメタアクリレート 15.0重量部 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 10.0重量部 の混合物を撹拌下に20分かけて加え、さらに20分撹
拌を継続して、水性フォトソルダーレジスト組成物を得
た。
【0058】比較例3 グリシジル基を有する水性フォ
トソルダーレジスト組成物の製造 製造例1で得られた(A)の水溶液799.4重量部
(固形分重量275重量部)に、 B−30(堺化学社製の硫酸バリウム) 250重量部 リオノールグリーン8200 5.0重量部 (東洋インキ社製の緑色顔料) イオン交換水 270.6重量部 を加え、ガラスビーズ存在下でサンドグラインダーを用
いて分散を行った。
【0059】このようにして得られた分散物662.5
重量部(固形分重量265重量部)に、 EOCN−104S 25.0重量部 (日本化薬社製のクレゾールノボラック型環状エーテル樹脂) イルガキュア907 4.0重量部 (チバガイギー社製の光重合開始剤) ジエチルチオキサントン 1.0重量部 (日本化薬社製の光重合開始剤) トリメチロールプロパントリメタアクリレート 15.0重量部 ジプロピレングリコールモノメチルエーテル 10.0重量部 の混合物を撹拌下に20分かけて加え、さらに20分撹
拌を継続して、グリシジル基を有する水性フォトソルダ
ーレジスト組成物を得た。
【0060】比較例4 溶剤を多量に含む水性フォトソ
ルダーレジスト組成物の製造 実施例2において、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテートの量を10重量部から70重量部にす
る以外は同様にして、水性フォトソルダーレジスト組成
物を得た。
【0061】<中和水溶液の貯蔵安定性試験>製造例1
〜4で得られた樹脂水溶液を40℃恒温室に放置し、酸
価の変動を追跡した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】このように製造例1および2で得られた樹
脂水溶液は酸価の変動がほとんど認められなかったのに
対し、製造例3および4で得られた樹脂水溶液は加水分
解の進行によると思われる酸価の変動が確認された。
【0064】<評価試験>実施例1〜2、比較例1〜4
の水性フォトソルダーレジスト組成物を、それぞれ膜厚
が25〜30μmになるようにドクターブレードを用い
て、現像性およびはんだ耐熱性評価用のパターン形成さ
れた銅箔基板ならびに電気絶縁性評価用のIPC B−
25のクシ型電極クーポン上に塗布し、これを80℃で
20分乾燥した。乾燥後、ネガフィルムを当て200m
J/cm2で露光し、スプレー圧1kg/cm2の炭酸ソ
ーダ水溶液で現像を行った。下記の評価基準に基づき、
それぞれの評価を行った。得られた結果を表2に示す。
なお、現像性については、製造直後のものと、40℃で
4週間経過したものとについて評価を行った。
【0065】現像性:得られた銅箔基板の50/50
(μm)線の抜け具合から目視で判断した。
【0066】はんだ耐熱性:得られた銅箔基板にロジン
系フラックスを塗布し、これを予め260℃に設定した
はんだ槽に5秒間浸積し、変性アルコールでフラックス
を洗浄した後、目視によりレジスト層の膨れおよび剥が
れの状態について評価した。判定基準は以下の通りであ
る。 ◎:10秒間浸積を6回以上繰り返しても剥がれが認め
られない ○:10秒間浸積を3〜5回繰り返しても剥がれが認め
られない △:10秒間浸積を3回以上繰り返すと少し剥がれが認
められる ×:10秒間浸積を1回行うと、膨れおよび剥がれが認
められる
【0067】電気絶縁性:得られたIPC B−25の
クシ型電極クーポンのクシ型電極にDC500Vのバイ
アス電圧を印可し、絶縁抵抗値を測定した。
【0068】溶剤臭:水性フォトソルダーレジスト組成
物を用いてレジストを製造する際の溶剤臭の有無を確認
した。
【0069】
【表2】
【0070】本発明の水性フォトソルダーレジスト組成
物は、貯蔵安定性に優れている。これは、エマルション
化することにより、反応性基を分離していることのみな
らず、水性媒体中で安定であるポリウレタン樹脂および
環状エーテル基を用いていることによるものである。ま
た、本発明の水性フォトソルダーレジスト組成物は、乳
化安定剤を含まない、自己乳化型であるため、得られる
ソルダーレジスト膜の性能が劣ることがない。
【発明の効果】
【0071】本発明のフォトソルダーレジスト組成物
は、有機溶剤の量がこれまでの溶剤型のものに比べて著
しく少なく、作業時に不快感を有することがなく、ま
た、環境に対してやさしい組成物である。さらに本発明
のフォトソルダーレジスト組成物は、水性であるため、
耐熱性確保のために含有される無機フィラーの分散性も
優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 3/28 H05K 3/28 D Fターム(参考) 2H025 AA04 AB15 AC01 AD01 BC14 BC43 BC66 BJ00 CA00 CB30 CB43 CB45 CC03 CC08 CC12 FA17 FA29 4J005 AA07 BB02 4J036 AJ08 AJ09 EA01 EA04 EA09 HA02 JA09 KA04 5E314 AA27 AA38 AA47 DD07 FF01 FF19 GG10 GG26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ラジカル重合性基とカルボキシル基
    とを含有する線状又は分岐ポリウレタン樹脂を塩基で中
    和して得られる水溶液、(B)無機フィラー、(C)多
    官能性アクリルモノマー(c1)、グリシジル基以外の
    環状エーテル基を有する化合物(c2)、および光重合
    開始剤(c3)からなる光硬化性混合物を含む水性フォ
    トソルダーレジスト組成物。
  2. 【請求項2】前記グリシジル基以外の環状エーテル基が
    脂環式エポキシ基またはオキセタン基である、請求項1
    記載の水性フォトソルダーレジスト組成物。
  3. 【請求項3】前記線状又は分岐ポリウレタン樹脂におい
    て、前記ラジカル重合性基の含有量が5×10-4〜1×
    10-2mol/g、前記カルボキシル基の含有量が30
    〜200mgKOH/gである、請求項1または2記載
    の水性フォトソルダーレジスト組成物。
  4. 【請求項4】前記水溶液中のカルボキシル基と、前記グ
    リシジル基以外の環状エーテル基との量比が、モル比で
    1.3/0.7〜0.7/1.3である、請求項1ない
    し3の1つに記載の水性フォトソルダーレジスト組成
    物。
  5. 【請求項5】前記線状又は分岐ポリウレタン樹脂が、2
    個以上のヒドロキシル基と1個以上のカルボキシル基を
    有する化合物、2官能以上のポリイソシアネート及びヒ
    ドロキシル基を有する(メタ)アクリレートを反応させ
    て得られるものである請求項1ないし4の1つに記載の
    水性フォトソルダーレジスト組成物。
  6. 【請求項6】さらに着色顔料を含んでいる、請求項1な
    いし5の1つに記載の水性フォトソルダーレジスト組成
    物。
  7. 【請求項7】前記無機フィラーの含有量が、固形分10
    0重量部中の5〜60重量部である請求項1ないし6の
    1つに記載の水性フォトソルダーレジスト組成物。
  8. 【請求項8】溶剤の含有量が、固形分100重量部に対
    して20重量部以下である請求項1ないし7の1つに記
    載の水性フォトソルダーレジスト組成物。
  9. 【請求項9】請求項1ないし8の1つに記載の水性フォ
    トソルダーレジスト組成物を、基材に塗布し、50〜9
    0℃で乾燥後、活性エネルギー線を露光し、未露光部を
    アルカリ性洗浄液で現像除去し、光硬化部分を140〜
    170℃で加熱し、硬化して得られるソルダーレジスト
    皮膜。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7919550B2 (en) 2001-09-14 2011-04-05 Sumitomo Chemical Company, Limited Encapsulant of epoxy group-containing (meth)acrylic polymer, anhydride and (meth)acrylic monomer

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7919550B2 (en) 2001-09-14 2011-04-05 Sumitomo Chemical Company, Limited Encapsulant of epoxy group-containing (meth)acrylic polymer, anhydride and (meth)acrylic monomer

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