JP2001271234A - 移動式クリーナ、片側精紡機群における清掃システム - Google Patents

移動式クリーナ、片側精紡機群における清掃システム

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JP2001271234A
JP2001271234A JP2000085921A JP2000085921A JP2001271234A JP 2001271234 A JP2001271234 A JP 2001271234A JP 2000085921 A JP2000085921 A JP 2000085921A JP 2000085921 A JP2000085921 A JP 2000085921A JP 2001271234 A JP2001271234 A JP 2001271234A
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spinning
machine
blow
cleaner
sliver
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JP2000085921A
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Tetsuya Oketani
哲也 桶谷
Takashi Ogiso
隆 小木曽
Yutaka Tanaka
豊 田中
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Howa Machinery Ltd
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Howa Machinery Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 片側精紡機に適用して好適な移動式クリーナ
の提供。 【解決手段】 移動式クリーナ45は機台長手に沿って
往復移動し、ブローノズル50から清掃気流を下方に向
けて吹き出して精紡ポジション8の風綿等を吹き払い、
床面12に落下させて機台下面を通過させる。機台下の
気流通過空間13を通ってケンス列15,16背面に運
ばれた風綿等は、サクションパイプ51から吸引され
る。ブローノズル50からの清掃気流は、ケンス14か
ら引き出されたスライバSには作用しない為、ブローノ
ズル50からの強い清掃気流によって表面が毛羽立つこ
とがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、機台の前面側
に、ドラフト部とこれに対応した巻き取り部から成る多
数の精紡ポジションを機台長手に多数並設し、機台の背
面側に、多数の精紡ポジションへスライバを供給するた
めのスライバケンスを配置してあるいわゆる片側精紡機
に適用する移動式のクリーナと、そのクリーナを含んだ
清掃システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来では、例えば特開平6−15845
5号や特開平5−209326号のように、精紡機のク
リールを跨ぐように配置され、精紡機の長手に沿って移
動する移動式クリーナが知られている。これらのクリー
ナでは、精紡機の両側において夫々ブローパイプとサク
ションパイプとが、クリーナの移動方向に並んでセット
になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のクリーナで
は、機台の両側の清掃条件を同じにするために、両側に
夫々ブロー、サクションパイプが配置されているが、本
願で清掃の対象としている片側精紡機においては、ケン
スの配置される機台背面側と、精紡ポジションが並設す
る機台前面側とでは風綿の発生量が多いに異なること
や、ケンス配置側に強い清掃気流を作用させると、ケン
スから引き出されているスライバが清掃気流で毛羽立つ
などの問題があり、機台の幅方向両側において従来のよ
うに清掃条件を同じにすることは好ましくない。また、
従来の移動式クリーナでは、精紡機の幅方向左右前方に
吹き払われた風綿などは容易に回収されるが、機台の下
側に潜り込んでしまった風綿は回収し難いという問題が
ある。これら従来の問題点に鑑み、本願の課題は、片側
精紡機に適用して効率的に風綿除去効果を発揮する移動
式クリーナを提供することにある。また、本願では、機
台下側の風綿を効果的に除去できる前記クリーナを提供
することにある。また、本願の別の課題は、移動式クリ
ーナの設置台数を少なくし得る片側精紡機群における清
掃システムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため、本
願の移動式クリーナは、機台前面側にドラフト部とこれ
に対応する巻き取り部とを含む多数の精紡ポジションが
配置され、機台背面側には、前記各精紡ポジションのド
ラフト部へスライバを供給するための多数のケンスが配
列され、それらのケンスから供給されるスライバから精
紡糸を紡出する片側精紡機に適用され、片側精紡機を跨
ぐように配置されて精紡機の長手に沿って走行する移動
式クリーナであって、片側精紡機の機台前面側にブロー
パイプを、ケンス列の背部側にサクションパイプを備
え、ブローパイプから清掃気流を吹き出して機台の風綿
等を吹き払い、吹き払った風綿等をサクションパイプか
ら吸引するようにしたことを特徴とする。これによれ
ば、精紡ポジションが機台前面(片側)にしかない精紡
機に対応して、ブローパイプがその前面側のみに配置さ
れ、前面側を清掃して機台背面側で吸引できる片側精紡
機用の移動式クリーナとなる。サクションパイプとブロ
ーパイプとは、精紡機機台幅方向で対向している(請求
項2)。
【0005】ケンスは、機台背面側において、精紡機設
置床面から浮き上がった状態に配置されている(請求項
3)。具体的には機台背面側には、精紡機設置床面との
間に清掃気流通過空間を保ってケンス載置棚を設け、そ
のケンス載置棚上にケンスを載置し、ブローパイプから
の気流が、機台下からケンス下部を通過してサクション
パイプへ到達するようにした(請求項4)。これによれ
ば、ブローパイプからの清掃気流が機台下部を容易に通
過して、吹き払った風綿等をサクションパイプの吸引領
域まで運ぶことができ、機台下側を効果的に清掃でき
る。
【0006】また、本願では片側精紡機を、通路をはさ
んで前面が対向するように配置して一組の精紡機列を形
成し、その一組の精紡機列の通路に、一方の片側精紡機
を跨ぐ移動式クリーナのブローパイプが配置され、その
ブローパイプには、ブローパイプの両側の各片側精紡機
の前面に向けて清掃気流を吹き出すブローノズルを設け
て成ることを特徴とする(請求項5)。これによれば、
1つのブローパイプにより一組の片側リング精紡機の対
向する前面側を清掃できる。
【0007】また、本願では片側精紡機を、通路をはさ
んで前面が対向するように配置して一組の精紡機列を形
成し、その精紡機列は、互いに背面側を対向するように
並設され、各一組の精紡機列の通路に、一方の片側精紡
機を跨ぐ移動式クリーナのブローパイプが配置され、そ
のブローパイプには、ブローパイプの両側の各片側精紡
機の前面に向けて清掃気流を吹き出すブローノズルを設
け、一組の精紡機列において移動式クリーナを備えない
他方の片側精紡機の背面側に、隣り合う精紡機列の移動
式クリーナのサクションパイプが位置していることを特
徴とする(請求項6)。これによれば、互いに向き合っ
た一対の片側精紡機において、クリーナを設けない側の
精紡機のサクションを、隣の精紡機列に適用したクリー
ナのサクションで吸引でき、各精紡機ごとにサクション
を設けなくてもよく、設備費用が低減できる。
【0008】
【発明の実施の形態】図1〜3に片側精紡機としての片
側式リング精紡機を示す。機台Tの長手方向に所定間隔
でフレーム1が配置され、各フレーム1は、その上端部
が機台長手方向のローラビーム2で互いに結合されてい
る。フレーム1の前面側には、機台長手方向のスピンド
ルレール3が一体に連結されている。ローラビーム2上
に取付けたローラスタンド4を介して、複数のドラフト
ローラから成るドラフト部5が設けてある。このドラフ
ト部5は、3線式のドラフト構造を採用し、粗糸から精
紡糸を紡出するリング精紡機のそれに比べて、はるかに
大きなドラフト比で繊維束をドラフトするようになって
おり、最大で300倍程度牽伸するものである。このよ
うなドラフト部5としては、トップバックローラをエプ
ロンローラとし、ボトムバックローラを筋ローラとし、
セカンドローラをエプロンローラとし、ボトムバックロ
ーラとセカンドローラとの間に、トップバックローラの
エプロンが摺接するガイドプレートを設けたものが知ら
れている(特開平8−144134号)。
【0009】スピンドルレール3には、スピンドル6が
長手方向に所定ピッチ(ここでは75mmとする)で並
設され、各スピンドル6に対応して、リング巻き取り構
造に周知の部材、即ち昇降するリングレール、リングレ
ール上のトラベラリング、トラベラリングに周回案内さ
れるトラベラ、昇降する周知のラペットなどが設けられ
て、機台長手方向に、精紡糸を巻き取るための多数の巻
き取り部7が構成されている。巻き取り部7と、巻き取
り部7に対応するドラフト部5とを含んで精紡ポジショ
ン8が構成され、その精紡ポジション8が機台前面に多
数並設されている。
【0010】フレーム1の背面1aの下端には、機台後
方へ向けて、後述のケンスを前後2列に載置するケンス
載置棚10が、機台長手に沿って配置されている。ケン
ス載置棚10は、支持脚11により精紡機設置床面12
から浮き上がった状態に支持されており、床面12との
間に、清掃気流通過空間13を形成している。前記ケン
ス載置棚10の上には、ケンス14が機台長手方向に隣
接配置され、前後2列のケンス列15,16を構成す
る。
【0011】次にケンス14について説明する。ケンス
14は、図4に示すように筒状の側壁部分19と底板部
分22とを備えた胴体部分17と、その胴体部分17の
内側に収容されるスライバ載置用の受皿18とを備えて
いる。胴体部分17と受皿18とは、樹脂成形品であ
る。従って、全体重量がきわめて軽量となリ、ケンスハ
ンドリングが容易となる。胴体部分17の外形を形成す
る側壁部分19は、図4に示すように横断面において、
コイリングするときのケンスの往復移動方向(スライバ
列A,Bに沿う方向:列方向)で対向する前後壁部20
とスライバ列A,Bの長手と直交する方向(列の並び方
向)で対向する左右壁部21とから成る。前後壁部20
と左右壁部21とで囲まれた内側空間を、列の並び方向
に2つのスライバ収容領域P1、P2に区画するため
に、前後壁部20には、スライバ収容領域P1,P2の
境界となる部分に、胴体部分17の内側空間に向かって
所定量突出する突起部20aが、前後壁部20の上下方
向全長にわたって設けてある。前後壁部20は、それ自
体がコイリングされたスライバSのコイリング径より僅
かに大きな半径の半円弧部20bが複数(ここでは2
つ)連続するように形成されており、前記突起部20a
は、これらの各半円弧部20bの接続部分である。対向
する突起部20aを結ぶ線Lと、列方向に対向する一対
の半円弧部20bとそれらの半円弧部20bに連続する
左右の壁部21とにより形成されるスライバ収容領域P
1、P2は、図1、3、4から明らかなように、前後方
向(列方向)が左右方向より長い長円形になっている。
前記胴体部分17の底部を塞ぐように、胴体部分17の
横断面形状と略同じ形状で形成される底板部分22は、
その中央に、後述のコイラ装置100側に配置される受
皿押し上げ板115が通過する円形孔23が形成されて
いる。
【0012】一方、受皿18は、胴体部分17の横断面
の内側形状に倣った形状で形成されて前記境界部分を超
えて隣り合う収容領域P1,P2に跨っており、胴体部
分17の内面17aと僅かな隙間をもって昇降可能に内
装されている。その下側面の周囲と内側には、図6に示
すようにリブ18aが形成されており、中央には、コイ
ラ装置100の受皿押し上げ板115の中央の係止ピン
119が入り込む係合孔18bが形成されている。各ケ
ンスの横幅(機台長手方向の幅)は、スピンドルピッチ
の4倍(300mm)であり、縦方向長さは400mm
程度に設定され、前側ケンス列15は、機台背面1aに
接近配置される。これにより、機台背面1aから後側ケ
ンス列16背部までの距離は800mm程度となってい
る。また、その高さは500mm程度となっており、ス
ピンドルレール3とほぼ同じ高さ位置となっている。受
皿18が2つの収容領域P1、P2に跨っているため、
2列のスライバ列A,Bを1つの受皿18に載置でき、
ケンス14を構成する部品点数を少なくでき、製造が容
易となる。また、前後壁部20自体に突起部20aを形
成しているので、この実施形態のように樹脂成形するこ
とで、前後壁部に別途突起部を設ける場合に比べて、製
造が極めて容易に行い得る。
【0013】次に、このケンス14にスライバSを列状
に収容するコイラ装置100について説明すると、図5
において、ケンス14を載置する載置台111が前記列
方向に移動自在に案内レール112によって案内されて
いる。載置台111は、モータ113による送りねじ機
構114により、列方向に所定量往復移動するようにな
っている。載置台111の内側には、受皿押し上げ板1
15が載置台111との間にケンススプリング116を
介装することにより上方へ付勢されており、載置部11
7には、円形の受皿押し上げ板115が上下方向に挿通
移動する通過孔118が形成されており、前記ケンス1
4が載置されると、底板部分22の円形孔23と同心と
なる。受皿押し上げ板115の中央上部に係止ピン11
9が突設されている。係止ピン119の下端には、チェ
ン、ロープのごとき牽引索120の一端が連結され、他
端はロッドレスシリンダ121の外部移動体122に連
結されている。ロッドレスシリンダ121の外部移動体
122は前記列方向に往復移動できるようになってい
る。前記ケンス14の2つの収容空間P1,P2に対応
して一対のコイラホイール123が並設され、コイラホ
イール123からスライバSが紡出されるとともにケン
ス14が列方向に往復移動されてスライバSを前記ケン
ス14内の収容空間P1,P2に夫々列状態で収容する
ようになっている。コイリング時には、牽引索120は
緩められて、前記ばね116のばね力で受皿押し上げ板
115を受皿18の下面に圧接して受皿18を上方へ押
し上げた状態として、コイラホイール123から紡出さ
れてくるスライバSを受皿18とコイラホイール123
との間で圧縮しつつコイリングし、満ケンスとなると、
図5で示す位置まで牽引索120を引くことで、受皿1
8から係止ピン119を抜き去るようにしてある。この
ようなコイリング装置100を使用することにより、ケ
ンス14の受皿18を上方へ付勢するスプリングをケン
ス14に内装していないため、ケンス14内のスライバ
収容量を増加させることができる。また、スライバ列
A,Bが並んで収容される横断面で中央の窪んだ略矩形
の形状のケンス14であるから、従来の円形断面ケンス
に比べて、機台背面側に隣接配置したときの無駄空間が
少なく、より多量のスライバSを収容できる。
【0014】次に、ケンス列15の上方に設けられるス
ライバ案内手段30について説明する。ローラビーム2
上面からは、機台長手に沿って所定間隔で、上方にクリ
ールピラー31が立設してある。クリールピラー31
の、後側ケンス列16の後側に立った作業者Hの手の届
く高さ位置(ドラフト部5の高さより少しばかり上方位
置)からは、機台Tの後側に向けて下がり勾配の支持バ
ー32が延設され、前後側ケンス列15、16のちょう
ど中間部上方に達している。隣り合う支持バー32間に
は、機台長手に沿って延びるローラ支持シャフト33
a,33bが、機台Tに近い部分と支持バー32先端部
とに夫々横架されている。機台Tに近いローラ支持シャ
フト33aには、各スピンドル6と前後に対応してスピ
ンドルピッチPで前列ガイドローラ34a(前側ガイ
ド)が回動自在に支持されている。また、後方のローラ
支持シャフト33bには、後側ケンス列16からのスラ
イバSを案内する後列ガイドローラ34b(後側ガイ
ド)が、機台長手方向にスピンドルピッチPの2倍のピ
ッチ2Pで回動自在に支持されている。これらのガイド
ローラ34a,34bを対応する各シャフト33a,3
3bに一体とし、シャフト33a,33bをモータなど
により回転させることでガイドローラ34a,34bを
積極回転させ、スライバSを積極的に引き上げるように
してあってもよいし、ガイドローラ34a,34bを全
く回転しないようにして、スライバSをガイドローラ集
面で摺接案内してもよい。
【0015】この片側リング精紡機は、図7に示すよう
に、通路40を挟んで夫々の前面を向かい合わせにして
1組の精紡機列41を形成し、その組となった精紡機列
41が、互いに背面側を通路40aを挟んで対向されて
精紡機群Gが構成されている。図2に示すように、各組
の精紡機のうちの一方には、前記クリールピラー31の
上端に、機台幅方向の支持部材42が設けてある。支持
部材42間には、機台長手全長に渡って一対のレール4
3が取付けてある。レール43上には、移動式クリーナ
45が機台長手方向に往復移動可能に案内載置されてい
る。移動式クリーナ45は、ブローユニット47とサク
ションユニット48とを備え、ブローユニット47には
ブローパイプ49が接続され、ブローパイプ49は機台
前面側、即ち通路40に垂下されている。ブローパイプ
49には、その両側の精紡機の精紡ポジション8に向け
て、ブローユニット47からの清掃気流を吹き出すブロ
ーノズル50が斜め下向きに多数突出されている。精紡
機の前面を対向させ、その間に両側にブローノズル50
を設けたブローパイプ49を垂下させているこの構造に
より、1組の精紡機に対して、1つのブローパイプ49
が兼用され、各精紡機毎にブローパイプ49を持たない
ので設備費用を低減できる。またサクションユニット4
8には、ブローパイプ49と機台幅方向に対向してサク
ションパイプ51が接続され、機台の背面方向に伸び
て、後側ケンス列16の背面側に垂下し、サクションパ
イプ51の吸引口52が精紡機設置床面12に向いて開
口し、サクションユニット48による吸引気流を床面上
に作用させる。
【0016】精紡機が稼動されると、移動式クリーナ4
5は機台長手に沿って往復移動し、ブローノズル50か
ら清掃気流を下方に向けて吹き出して精紡ポジション8
の風綿等を吹き払い、床面12に落下させて機台Tの下
側を通過させる。機台Tの下方の気流通過空間13を通
ってケンス列15,16背面に運ばれた風綿等は、サク
ションパイプ51の吸引作用で吸引される。1組の精紡
機列41において、クリーナ45を設けていない側の精
紡機では、その後側ケンス列16の背面側に、隣り合う
精紡機列41の移動式クリーナ45のサクションパイプ
51が配置されるので、吹き払われた風綿等は、そのサ
クションパイプ51から吸引除去される。ブローノズル
50からの清掃気流は、精紡機の前面側に作用するの
で、背面側(ケンス列側)には、直接作用しない。その
ため、ケンス14から引き出されたスライバSに、ブロ
ーノズル50からの強い吹き出し気流が作用して表面が
毛羽立つようなことがなく、ドラフト後の糸品質を低下
させることがない。
【0017】紡出中に、前後側ケンス列15,16のケ
ンス14のどれかでスライバ切れを起こした場合、図8
のように、作業者Hは、そのケンス14の中に手を伸ば
してスライバSを引き出し、そのケンス14が前側ケン
ス列15であれば、前列ガイドローラ34aへ掛け、ド
ラフト部5の上方へ垂れ下げる。また、後側ケンス列1
6のケンス14であれば、後列ガイドローラ34b、前
列ガイドローラ34aに掛けてドラフト部5の上方へた
れ下げる。その後、機台の前方から、垂れ下げたスライ
バSをドラフト部5へスライバ継ぎする。
【0018】次にケンス交換について説明する。紡出が
進み、すべてのケンス14が略同時に空ケンスとなる少
し前のタイミングで機台Tを停止し、ドラフト部5に供
給されていたスライバSをすべてドラフト部5のバック
ローラより少し上流側で切断する。次いで、作業者Hが
前後列のすべてのケンス14をケンス載置棚10上から
除去する。その後、ケンス載置棚10の背面側の通路4
0aを台車に載せて運ばれてきた満ケンス14を順にケ
ンス載置棚10に載せ、前記したスライバ切れのときと
同じように、前後列の各ケンス14からスライバSを引
き出し、ガイドローラ34a,34bを経てドラフト部
5上方へ垂れ下げる、という作業を、すべての前後側ケ
ンス列15,16の各ケンス14に対して行う。その
後、作業者Hは機台の前側に回って、ドラフト部5上方
に取り回されて垂れ下がっている多数のスライバSを、
ドラフト部5の手前で切断されて残っている先のスライ
バと手作業で撚り合わせ、その後、機台を再起動する。
【0019】ケンス交換時には、多数のケンス14を運
搬搬送する作業が行われるが、ケンスが一対のスライバ
列を収容しているために、スピンドル数の半分のケンス
取り扱い数となり、ケンス運搬個数が減ってケンス交換
作業時間が短くできる。また、2列のスライバ列を収容
するものであってもケンス高さが低く抑えられてケンス
自体が小型で軽量となること、そのようなケンス14
が、高くても作業者の手作業の及ぶ比較的低い高さ範囲
に設置されていることにより、ケンスハンドリングが容
易である。また、ケンスの背部から機台後面までの距離
が小さく、作業者Hの手の届く範囲でケンス14からス
ライバSを引き出して、スライバ案内手段に掛けてドラ
フト部5へ取り回しできるので、スライバSの取り回し
が極めて容易である。
【0020】
【発明の効果】以上のように本願発明の移動式クリーナ
では、片側精紡機の精紡ポジション側にブローパイプ
を、機台背面に配置されるケンス列の背部側にサクショ
ンパイプを設けたので、風綿発生の多い精紡ポジション
設置側を重点的に清掃できる。また、ケンスから引き出
される供給スライバに吹き出し気流が作用しないので、
吹き出し気流によるスライバの毛羽発生などを抑えるこ
とができる。また本願では、ケンスの下側に清掃気流通
過空間を形成したので、機台前側からの清掃気流により
機台下を清掃して、後側ケンス列の背面側で吸引するこ
とができる。更に本願の清掃システムでは、前面が対向
する1組の精紡機列に対しては、1つのブローノズルで
兼用でき、隣り合った精紡機列の互いに背面が対向する
一対の精紡機においては、1つのサクションパイプが兼
用できて、各精紡機毎にブローパイプ、サクションパイ
プを必要とせず、設備費用を小さくできる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】片側式リング精紡機の斜視図である。
【図2】移動式クリーナを配置した片側式リング精紡機
の側面図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】本願精紡機で使用するケンスが、コイラ装置上
に載置されている状態の平面図(図5の平面図)であ
る。
【図5】図4のV−V断面図である。
【図6】受皿を底側から見上げた図である。
【図7】本願精紡機の工場内配置を示す図である。
【図8】スライバ取り回し作業時の作業状態を示す側面
図である。
【符号の説明】
5 ドラフト部 7 巻き取り部 8 精紡ポジション 10 ケンス載置棚 12 精紡機設置床面 13 清掃気流通過空間 14 ケンス 40 通路 41 精紡機列 45 移動式クリーナ 49 ブローパイプ 50 ブローノズル 51 サクションパイプ S スライバ T 機台

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機台前面側にドラフト部とこれに対応す
    る巻き取り部とを含む多数の精紡ポジションが配置さ
    れ、機台背面側には、前記各精紡ポジションのドラフト
    部へスライバを供給するための多数のケンスが配列さ
    れ、それらのケンスから供給されるスライバから精紡糸
    を紡出する片側精紡機に適用され、片側精紡機を跨ぐよ
    うに配置されて精紡機の長手に沿って走行する移動式ク
    リーナであって、片側精紡機の機台前面側にブローパイ
    プを、ケンス列の背部側にサクションパイプを備え、ブ
    ローパイプから清掃気流を吹き出して機台の風綿等を吹
    き払い、吹き払った風綿等をサクションパイプから吸引
    するようにした移動式クリーナ。
  2. 【請求項2】 サクションパイプとブローパイプとは、
    精紡機機台幅方向で対向していることを特徴とする請求
    項1記載の移動式クリーナ。
  3. 【請求項3】 ケンスは、機台背面側において、精紡機
    設置床面から浮き上がった状態に配置されていることを
    特徴とする請求項1記載の移動式クリーナ。
  4. 【請求項4】 機台背面側には、精紡機設置床面との間
    に清掃気流通過空間を保ってケンス載置棚を設け、その
    ケンス載置棚上にケンスを載置し、ブローパイプからの
    気流が、機台下からケンス下部を通過してサクションパ
    イプへ到達することを特徴とする請求項3記載の移動式
    クリーナ。
  5. 【請求項5】 片側精紡機を、通路をはさんで前面が対
    向するように配置して一組の精紡機列を形成し、その一
    組の精紡機列の通路に、一方の片側精紡機を跨ぐ請求項
    1から4の何れかに記載の移動式クリーナのブローパイ
    プが配置され、そのブローパイプには、ブローパイプの
    両側の各片側精紡機の前面に向けて清掃気流を吹き出す
    ブローノズルを設けて成ることを特徴とする片側精紡機
    群における清掃システム。
  6. 【請求項6】 片側精紡機を、通路をはさんで前面が対
    向するように配置して一組の精紡機列を形成し、その精
    紡機列は、互いに背面側を対向するように並設され、各
    一組の精紡機列の通路に、一方の片側精紡機を跨ぐ請求
    項1から4の何れかに記載の移動式クリーナのブローパ
    イプが配置され、そのブローパイプには、ブローパイプ
    の両側の各片側精紡機の前面に向けて清掃気流を吹き出
    すブローノズルを設け、一組の精紡機列において移動式
    クリーナを備えない他方の片側精紡機の背面側に、隣り
    合う精紡機列の移動式クリーナのサクションパイプが位
    置していることを特徴とする片側精紡機群における清掃
    システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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