JP2001269371A

JP2001269371A - ベッド

Info

Publication number: JP2001269371A
Application number: JP2000082663A
Authority: JP
Inventors: Yoshihide Murauchi; 嘉秀村内
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 2000-03-23
Filing date: 2000-03-23
Publication date: 2001-10-02

Abstract

(57)【要約】【課題】身体を長時間に亘り横たえる病人における床
ずれ防止と、下着交換の容易なベッドを提供することに
ある。【解決手段】マット支持台２を備えたフレーム１に、
フレーム１の幅方向の側端部において昇降する傾斜手段
３と、傾斜手段３の作動手段６とを備え、傾斜手段３の
作動によりフレーム１を左側、又は右側に傾斜し得るよ
うにするか、フレーム１とマット支持台２の幅方向の側
端部間に、マット支持台２の傾斜手段３を備え、フレー
ム１に傾斜手段３の作動手段６を設け、傾斜手段３の昇
降によりマット支持台２を左側、又は右側に傾斜し得る
ようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主に身体を長時
間に亘り横たえる病人用のベッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】病院用ベッドや介護用ベッドとして、図
１の如く移動式フレーム１の上側にマット支持台２を備
え、そのマット支持台２の前部のみを起伏自在とし、マ
ットＭの上に寝ている（マットにシーツを掛け、シーツ
の上に寝る場合も含む）病人の上半身を前屈可能にする
ベッドと、特開平１０−２６３０１９号公報の如くマッ
ト支持台の前部と後部とを中間部に向けて起伏自在に
し、マットの上に寝ている病人の上半身と下半身を前屈
可能にするベッドが知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来の病院用ベッドや
介護用ベッドは、マット支持台の前部、又は前後部に起
伏部を設けているから、マット支持台を起こすことによ
り、マットに対する上半身、及び下半身の圧迫を軽くし
得るが、図８（イ）の如く身体Ａの圧迫位置ａ１，ａ２
は従前通りであるから、同じ姿勢で長く寝ている場合に
床ずれを生じる問題点があった。特に病人の身体を前屈
しても、尻部は常にマットに圧迫されているので、尻部
に床ずれを生じやすい問題点があった。床ずれは、同じ
姿勢で長く寝ていたりしたことが原因で、腰の骨ばって
いる所、背柱、踵、肘等に生じるもので、全身衰弱のひ
どい時、循環傷害のある老人、脳溢血などで麻痺のある
時、特にむくみのある時等に生じやすい。

【０００４】また病人の肌着は、マット支持台の起伏部
を起こし、上半身を起こせば、比較的簡単に交換できる
が、パジャマズボンやパンツ等の下着を交換する場合、
尻部をマットから一度浮上しないと交換できないので、
下着の交換に大きな労力を要する問題点があった。そこ
でこの発明は、従来技術の有するこのような問題点に鑑
みてなされたものであり、その目的とするところは、身
体を長時間に亘り横たえる病人における床ずれ防止と、
下着交換の容易なベッドを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のベッドは、請求項１として、マット支持台
を備えたフレームの幅方向の側端部に、フレームの幅方
向の側端部において昇降する傾斜手段と、傾斜手段の作
動手段とを備え、傾斜手段の作動によりフレームを左
側、又は右側に傾斜し得るようにしたものである。請求
項２として、フレームとマット支持台の幅方向の側端部
間に、マット支持台の傾斜手段を設け、フレームに傾斜
手段の作動手段を設け、傾斜手段の昇降によりマット支
持台を左側、又は右側に傾斜し得るようにしたものであ
る。請求項３として、請求項１，２のベッドにおいて、
傾斜手段がフレームの左側に設ける左傾斜手段と、右側
に設ける右傾斜手段とから成り、左傾斜手段と右傾斜手
段に作動手段を各々備えている。

【０００６】ここでベッドとは、主に病院用ベッドや介
護用ベッドを言い、フレームとは、マット支持台を載置
し、室内に常時設置しておくものと、室内に移動可能に
配置するものを言う。ここでマット支持台とは、マット
を載置するもので、基本部と起伏部とを備えるものにあ
っては、起伏部が基本部に向けて起伏自在となるもの、
及び全体が非起伏式のものを言い、幅方向とは、フレー
ムやマット支持台の長手方向に対し直交する方向を言
う。ここで傾斜手段とは、フレームを床面に対して左
側、又は右側に傾斜し、又はマット支持台をフレームに
対して左側、又は右側に傾斜し、それに伴いマットに対
する身体の加重（下着類の重さ、布団による押圧力等を
含む）が左側、又は右側に移動し、圧迫位置が変更され
るものを言う。ここで作動手段とは、左傾斜手段及び右
傾斜手段を、手動、電動、空気圧、油圧等により作動す
るものを言う。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明によるベッドの第一実施形
態を図１と図２に基づき説明すれば、フレーム１と、フ
レーム１の上側に載置するマット支持台２とを備え、フ
レーム１は幅方向の左側に左傾斜手段３Ａを、右側に右
傾斜手段３Ｂを備え、左右の傾斜手段３Ａ，３Ｂは駆動
手段９にて作動する作動手段６Ａ，６Ｂを付設してお
り、マット支持台２は基本部２ａと起伏部２ｂとから成
り、起伏部２ｂとフレーム１との間に起伏手段（図示せ
ず）を備えており、各傾斜手段３Ａ，３Ｂのうち、左作
動手段６Ａは駆動手段９にて回動する横杆７Ａと、横杆
７Ａのネジ部７ａに螺合する鞘管８Ａとを備えており、
左傾斜手段３Ａは屈伸リンク３０であり、屈伸リンク３
０は図３の如く第一リンク片３１と第二リンク片３２の
一端部を交差し、交差部３３を左作動手段６Ａの回動自
在に軸支し、第一リンク片３１の他端部に設置板４を、
第二リンク片３２の他端部に取付板５を備えており、取
付板５をフレーム１に取付け、交差部３３を左作動手段
６Ａの鞘管８Ａと共に前後移動し、屈伸リンク３０を屈
伸して設置板４を昇降し、それによりフレーム１を右側
に傾斜する。右傾斜手段３Ｂは左傾斜手段３Ａと同様の
屈伸リンク３０であり、右作動手段６Ｂも左作動手段６
Ａと同様であるから、説明を省略する。

【０００８】第一実施形態のベッドは上記構造のとおり
であるから、予め、屈伸リンク３０の取付板５をフレー
ム１の前部左側に固定し、前部左側に左傾斜手段３Ａを
取付けると共に、同様の手段によりフレーム１の後部左
側に左傾斜手段３Ａを取付け、且つフレーム１の前後右
側に右傾斜手段３Ｂを取付け、左側列の左傾斜手段３
Ａ，３Ａに左作動手段６Ａを、右側列の右傾斜手段３
Ｂ，３Ｂに右作動手段６Ｂを連動して設け、作動手段６
Ａ，６Ｂの横杆７Ａ，７Ｂに駆動手段９を取付けてお
く。

【０００９】第一実施形態のベッドを用いる場合、従来
と同様に、マット支持台２にマットＭを載置し、マット
Ｍにシーツを掛け、その上に身体Ａを寝かせる。ベッド
の使用中に、左作動手段６Ａにより左傾斜手段３Ａの屈
伸リンク３０を開脚方向に作動すれば、先ず接地板４が
下降して床面Ｆに当接し、次いでフレーム１の左側が上
昇され、ベッド全体が右傾斜する結果、それに伴い図８
（ハ）の如くマットＭに寝ている身体Ａの加重Ｇが右側
に移動し、圧迫位置ａ１，ａ２が右側に変更される。反
対に、右作動手段６Ｂにより右傾斜手段３Ｂを作動すれ
ば、フレーム１の右側が上昇され、ベッド全体が左傾斜
する結果、それに伴い図８（ロ）の如くマットＭに寝て
いる身体Ａの加重Ｇが左側に移動し、圧迫位置ａ１，ａ
２が左側に変更される。その結果、ベッド全体を定期的
に左傾斜及び右傾斜する結果、マットＭに寝ている身体
Ａの加重Ｇが左側、又は右側に移動し、圧迫位置ａ１，
ａ２を変えることで、床ずれを防止し得る。

【００１０】本発明によるベッドの第二実施形態を、第
一実施形態と相違する部分についてのみ説明すれば、図
４と図５の如くフレーム１とマット支持台２との間の幅
方向の左側間、及び右側間にマット支持台２の傾斜手段
３Ａ，３Ｂを備え、左右の傾斜手段３Ａ，３Ｂに駆動手
段９にて作動する作動手段６Ａ，６Ｂを付設するもの
で、即ち、第一実施形態と相違する点は傾斜手段３Ａ，
３Ｂの取付位置にあり、具体的には、左傾斜手段３Ａで
ある屈伸リンク３０の取付板５をマット支持台２の基本
部２ａに、接地板４をフレーム１に取付け、且つ右傾斜
手段３Ｂである屈伸リンク３０を左傾斜手段３Ａと同様
に、右作動手段６Ｂを左作動手段６Ａと同様に取付け、
左作動手段６Ａと右作動手段６Ｂの何れかの作動によ
り、鞘管８と共に交差部３３を前後移動し、左右何れか
の屈伸リンク３０を屈伸し、接地板４を取付板５に対し
て昇降し、基本部２ａを幅方向の左側、又は右側に傾斜
するものである。

【００１１】第二実施形態は上記構造のとおりであるか
ら、予め、屈伸リンク３０の取付板５をマット支持台２
の基本部２ａの左側に固定し、接地板４をフレーム１の
左側に取付け、基本部２ａとフレーム１の左側間に左傾
斜手段３Ａを取付けると共に、同様の手段により基本部
２ａとフレーム１の右側間に右傾斜手段３Ｂを取付け、
且つ左右の傾斜手段３Ａ，３Ｂに作動手段６Ａ，６Ｂ
を、作動手段６Ａ，６Ｂに駆動手段９を取付けておく。

【００１２】第二実施形態のベッドを用いる場合、第一
実施形態と同様に、マット支持台２にマットＭを載置
し、マットＭにシーツを掛け、その上に身体Ａを寝かせ
る。ベッドの使用中に、左作動手段６Ａにより左傾斜手
段３Ａの屈伸リンク３０を開脚方向に作動すれば、接地
板４がフレーム１に固定し、取付板５がマット支持台２
の基本部２ａに固定しているので、基本部２ａの左側が
フレーム１から上昇されて右傾斜し、それに伴い図８
（ハ）の如くマットＭに寝ている身体Ａの加重Ｇが右側
に移動し、圧迫位置ａ１，ａ２が右側に変更される。反
対に、右作動手段６Ｂにより右傾斜手段３Ｂを作動すれ
ば、マット支持台２の基本部２ａがフレーム１から上昇
されて左傾斜し、それにより図８（ロ）の如くマットＭ
に寝ている身体Ａの加重Ｇが左側に移動し、圧迫位置ａ
１，ａ２が左側に変更される結果、基本部２ａを定期的
に左傾斜、及び右傾斜し、マットＭに寝ている身体Ａの
加重Ｇと圧迫位置ａ１，ａ２とを変えることで、床ずれ
を防止し得る。

【００１３】

【実施例】傾斜手段３は屈伸リンク３０に限定されるも
のでななく、例えば平行拡げリンク装置（パンタグラフ
とも称する）やネジ式ジャッキー等でも良く、フレーム
１及びマット支持台２の左側、又は右側を昇降し、フレ
ーム１及びマット支持台２を傾斜し得るものであれば良
い。ネジ式ジャッキーの傾斜手段３は図６（イ）の如
く、接地板４と、接地板４に直立した雌ネジ部４ａに螺
合する昇降軸３５と、雌ネジ部４ａより上方の昇降軸３
５に嵌挿する上下スライド可能な水平歯車３６と、昇降
軸３５の上に設ける取付板５とから構成され、或いは図
６（ロ）の如く、雌ネジ部４ａを直立した接地板４と、
雌ネジ部５ａを垂下した取付板５と、上下雌ネジ部４
ａ，５ａ間に螺合する昇降軸３５と、昇降軸３５に上下
スライド可能に嵌挿する水平歯車３６とから構成され、
作動手段６による水平歯車３６の回動にて昇降するもの
である。

【００１４】屈伸リンク３０の屈伸方向をフレーム１の
幅方向に向け、左作動手段６Ａをフレーム１の左側に、
右作動手段６Ｂをフレーム１の右側に導き、各作動手段
６Ａ，６Ｂに駆動手段９を各々取付け、フレーム１の左
右から操作することも可能である。作動手段６は実施形
態に限定されるものでななく、傾斜手段３を操作し得る
ものであれば良い。駆動手段９は、主に手動式、又は電
動式であり、手動式駆動手段９にあっては、左作動手段
６Ａと右作動手段６Ｂの横杆７Ａ，７Ｂを各々フレーム
１の後方まで延長し、その先部にハンドル９ａを取付
け、左右の傾斜手段３Ａ，３Ｂを個別に操作し得るよう
にし、電動式駆動手段９にあっては、図７の如く左作動
手段６Ａと右作動手段６Ｂの横杆７Ａ，７Ｂに噛み合う
電気駆動部９ｂを設け、切り替えにより左右の傾斜手段
３Ａ，３Ｂを操作するものである。

【００１５】フレーム１及びマット支持台２の傾斜角度
θとして、採用し得る範囲は１５度以内であり、望まし
い範囲は１０度以内である。尚、本発明によるベッド
は、病院用ベッドや介護用ベッドに限定されるものでは
なく、一般用ベッド、及びその他の特殊ベッドとしても
採用し得る。

【００１６】

【発明の効果】本発明によるベッドは上記構造のとおり
であるから、次に記載する効果を奏する。請求項１のベ
ッドは、床面に対しフレームの幅方向の側端部を上昇
し、ベッド全体（マット支持台、マットを含む）を左
側、又は右側に傾斜し得るので、即ち、ベッド全体を幅
方向に傾斜することによって、マットに対する身体の加
重が左側、又は右側に移動し、圧迫位置が左右に変更さ
れるので、それにより床ずれを未然に防止し得る。しか
も、フレームに傾斜手段と作動手段を取付けるだけであ
るから、従来ベッドにも簡単に取付けることができる。

【００１７】請求項２のベッドは、フレームに対しマッ
ト支持台の幅方向の側端部を上昇し、マット支持台を左
側、又は右側に傾斜し得るので、即ち、マット支持台の
幅方向を直接昇降し、マットに対する身体の加重が左
側、又は右側に移動し、圧迫位置が左右に変更されるの
で、請求項１より傾斜力が小さくてすむ。

【００１８】請求項３のベッドは、請求項１，２の効果
に加えて、傾斜手段をフレームの左側と右側とに設け、
各傾斜手段に作動手段を備え、左右の傾斜手段を作動手
段により個別に昇降し得るので、身体を左右何れの方向
にも傾斜し、マットに対する身体の加重を左側、又は右
側に移動し、圧迫位置を自由に変更できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるベッドの第一実施形態の概略を示
す正面図である。

【図２】（イ）（ロ）第一実施形態の左傾斜時と右傾斜
時の側面図である。

【図３】屈伸リンクと作動手段の関係を示す側面図であ
る。

【図４】第二実施形態の概略を示す正面図である。

【図５】（イ）（ロ）第二実施形態の左傾斜時と右傾斜
時の側面図である。

【図６】（イ）（ロ）傾斜手段の構造例を示す側面図で
ある。

【図７】作動手段と駆動手段の関係を示す参考図であ
る。

【図８】（イ）（ロ）（ハ）正常時と傾斜時における身
体の圧迫位置を示す参考図である。

【符号の説明】

１フレーム、２ａ基本部、２ｂ起伏部２マット支持台３，３Ａ，３Ｂ傾斜手段４接地板５取付板６，６Ａ，６Ｂ作動手段７Ａ，７Ｂ横杆、７ａ，７ｂネジ部８，８Ａ鞘管９駆動手段、９ａハンドル、９ｂ電気駆動部３０屈伸リンク、３１，３２リンク片、３３交差
部３５昇降軸、３６水平歯車Ａ身体、ａ１，ａ２身体の圧迫位置Ｍマット、Ｆ床面Ｇマットに対する身体の加重 θ フレーム、及びマット支持台の傾斜角度

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】マット支持台（２）を備えたフレーム
（１）に、該フレーム（１）の幅方向の側端部において
昇降する傾斜手段（３）と、傾斜手段（３）の作動手段
（６）とを備え、傾斜手段（３）の作動によりフレーム
（１）を左側、又は右側に傾斜し得るようにしたことを
特徴とするベッド。
【請求項２】フレーム（１）とマット支持台（２）の
幅方向の側端部間にマット支持台（２）の傾斜手段
（３）を備え、フレーム（１）に傾斜手段（３）の作動
手段（６）を設け、傾斜手段（３）の昇降によりマット
支持台（２）を左側、又は右側に傾斜し得るようにした
ことを特徴とするベッド。
【請求項３】傾斜手段（３）がフレーム（１）の左側
に設ける左傾斜手段（３Ａ）と、右側に設ける右傾斜手
段（３Ｂ）とから成り、左傾斜手段（３Ａ）と右傾斜手
段（３Ｂ）に作動手段（６Ａ，６Ｂ）を各々備えている
ことを特徴とする請求項１又は２記載のベッド。