JP2001268739A - 車体貫通穴へのワイヤハーネス通し治具および該治具を用いたワイヤハーネスの配索方法 - Google Patents

車体貫通穴へのワイヤハーネス通し治具および該治具を用いたワイヤハーネスの配索方法

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JP2001268739A
JP2001268739A JP2000074560A JP2000074560A JP2001268739A JP 2001268739 A JP2001268739 A JP 2001268739A JP 2000074560 A JP2000074560 A JP 2000074560A JP 2000074560 A JP2000074560 A JP 2000074560A JP 2001268739 A JP2001268739 A JP 2001268739A
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Koichi Yamamoto
浩一 山本
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体貫通穴にワイヤハーネスを簡単に通せる
ようにする。 【解決手段】 円筒部12に円錐筒部13を連続させる
と共に、円筒部から円錐筒部にかけた全長にわたってス
リット17を設けており、上記円筒部12の外径D2は
上記車体の貫通穴5の内径D1よりも小さく設定してい
る一方、上記円錐筒部13の外径D3は上記貫通穴の内
径よりも大として、円錐筒部13の外周面で上記貫通穴
5に係止して取り付けるようにし、かつ、該円錐筒部1
3の大径側の端面よりワイヤハーネス・ガイド片14を
突設している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、端末にコネクタ等
を有する複数本の電線を集束して形成されたワイヤハー
ネスを、車両のパネル等の貫通穴に挿通して配設する際
に好適に用いられる車体貫通穴へのワイヤハーネス通し
治具、およびバスなどの車長の大きい車両に適した該治
具を用いたワイヤハーネスの配索方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のエンジンルーム内の機器
とエンジンルーム外の機器とを接続するために、図11
に示すように、ワイヤハーネス1を車体パネル4に穿設
した貫通穴5に挿通させる作業が必要となる。その場
合、ワイヤハーネス1は、コネクタ2等を端末にとりつ
けた複数本の電線を集束してなるものであり、コネクタ
等が貫通穴の周縁に引っかかって挿通作業が容易でな
く、無理通りするとコネクタ等に破損が生じる問題があ
る。
【0003】この問題に対して、従来は、ワイヤハーネ
ス1を包装材3で包んで貫通穴に挿通する方法が採られ
ている。この包装材3としては、例えば、図12(A)
に示すように、包装用シート本体3aの外面がパイル状
の被掛止部材3bからなり、一方、シート本体3aの内
面の端縁部付近には、上記被掛止部材3bに掛止する帯
状の掛止部材3cを備え、図12(B)に示すように、
該包装シート本体3aの内面でワイヤハーネス1を包む
ようにしてシート本体3aを丸めて重合すると共に、被
掛止部材3bに掛止部材3cを掛止することで、ワイヤ
ハーネスを巻装状態で維持するようにしているものが知
られている。(特開平9−107614号)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
自動車装備の高度仕様化に伴い、ワイヤハーネスも肥大
化しているため、柔軟性を有する包装材を使ってワイヤ
ハーネスを貫通穴に挿通できる大きさに規制することは
容易ではない。
【0005】また、上記包装材をワイヤハーネスに巻き
つけた後、テスト穴に通して径を確認する作業に手数が
かかるうえ、貫通後に包装材の固着を解く必要もあり、
作業手数が非常にかかる問題がある。
【0006】さらに、図13(A)(B)(C)に示す
バス6のように車長の大きい車両は、バス6の左右方向
の縦フレーム7(7a、7b、7c・・・・)と前後方
向の横フレーム8とを間隔をあけて複数本架設して車両
の土台を形成しており、該バス6へのワイヤハーネスの
配索作業は、各縦フレーム7a等に穿設した貫通穴5
(5a、5b、5c・・・)のうち後方1箇所の貫通穴
5aからワイヤハーネス1を通した後に、前後方向の他
の貫通穴5b、5c、5d等へも順次挿通させる場合が
殆どである。従って、従来のような包装材を用いると、
各貫通穴に通す度に上記一連の着脱作業および径の確認
作業が必要となり、作業工数が多いという問題は一層深
刻である。
【0007】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、ワイヤハーネスの車体貫通穴への挿通作業を
容易にし、バス等の車長の大きい車両についても、その
作業工程の効率化を図ることのできる車体貫通穴へのワ
イヤハーネス通し治具および該治具を用いたワイヤハー
ネスの配索方法の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ワイヤハーネスを車体の貫通穴に挿通す
る時に貫通穴の周縁に取り付けて用いるワイヤハーネス
通し治具であって、ワイヤハーネスを車体の貫通穴に挿
通する時に貫通穴の周縁に取り付けて用いるワイヤハー
ネス通し治具であって、円筒部に円錐筒部を連続させる
と共に、円筒部から円錐筒部にかけた全長にわたってス
リットを設けており、上記円筒部の外径は上記車体の貫
通穴の内径よりも小さく設定している一方、上記円錐筒
部の外径は上記貫通穴の内径よりも大として、円錐筒部
の外周面で上記貫通穴に係止して取り付けるようにし、
かつ、上記円錐筒部の大径側の端面よりワイヤハーネス
・ガイド片を突設している車体貫通穴へのワイヤハーネ
ス通し治具を提供している。
【0009】上記構成のワイヤハーネス通し治具を用い
ると、従来使用していた包装材を用いる必要はなく、貫
通穴にワイヤハーネスを通す時に、先にワイヤハーネス
通し治具を貫通穴に取り付けるだけでよく、該ワイヤハ
ーネス通し治具の中の大径側開口部からワイヤハーネス
を通し入れるだけで徐々に小径化し、貫通穴に到達した
時点で、ワイヤハーネスは貫通穴を通る太さや形態に自
ずと補正されているため、ワイヤハーネス挿通作業が非
常に容易となり、作業効率を向上させることができる。
【0010】また、このワイヤハーネス通し治具の円筒
部の外径を貫通穴の内径よりも小さく設定している一
方、円錐筒部の外径は貫通穴の内径よりも大としている
ため、貫通穴へのワイヤハーネス通し治具の取り付けに
際しては、円筒部と円錐筒部を貫通穴に挿入していくこ
とによって、円錐筒部の外周面が貫通穴の周縁に自然に
引っかかり止まる構成としている。
【0011】さらに、該ワイヤハーネス通し治具は、該
円筒部および円錐筒部の全長にわたってスリットを設け
ているため、貫通穴の周縁に円錐筒部の外周面で係止さ
れるだけでなく、貫通穴に強く挿入することによって、
該スリットを挟む分割端が重なり、貫通穴の内径に対応
して円錐筒部の外径を小径化すると共に原状復帰力が作
用して、該円錐筒部の外周面が貫通穴の内周面に圧接気
味に密着するため、ワイヤハーネス通し治具の取付状態
が安定する。従って、改めてスリットを閉じ重ねてワイ
ヤハーネス通し治具を小径化することなく、単に貫通穴
の中に円筒部からワイヤハーネス通し治具を挿入するこ
とによって、該貫通穴の内径に応じた箇所で円錐筒部の
外周面が貫通穴に引っかかり止まるため、容易かつ安定
的にワイヤハーネス通し治具を貫通穴に取り付けること
ができると共に、貫通穴の径が相違しても共用化でき
る。
【0012】取り外しの際は、ガイド片をつまんで単に
引っ張ることにより、ワイヤハーネス通し治具を貫通穴
から引き抜くことができる。よって、取り外しの際に円
筒部の再小径化が不要となり、作業者は片手で容易にワ
イヤハーネス通し治具を取り外すことができる。なお、
このガイド片は大径側端面の上記スリットと対向する位
置に突設することが好ましい。即ち、スリットに近接し
た位置にガイド片を設けていると、円筒部の小径化の際
にスリットを跨って重合しようとする円錐筒部の分割端
にガイド片が引っかかりスムーズに小径化できないと共
に、取り外しの際に、スリットを挟む2つの分割端のう
ちガイド片取付側の分割端が強く引っ張られ、円錐筒部
および円筒部がスリットで分離して歪み、貫通穴からの
スムーズな引き抜きができない。
【0013】さらにまた、上記構成のワイヤハーネス通
し治具は、貫通穴に取り付けられると、貫通穴の内周面
を内側から覆うため、ワイヤハーネス挿通時に貫通穴の
エッジでワイヤハーネスを損傷する等を防止する挿通保
護の機能も備えている。
【0014】上記車体の貫通穴からの取り外し用とし
て、ワイヤハーネス・ガイド片に指挿入用の穴、あるい
はワイヤハーネス・ガイド片の先端から取手を屈折させ
て設けることが好ましい。これにより、該穴や取手に指
を引っ掛けることができ、ワイヤハーネス通し治具の取
り外し作業を一層容易にすることができる。
【0015】本発明は、さらに上記ワイヤハーネス通し
治具を用い、バスあるいはトラック等の車長が大きい車
両の前後方向に配索するワイヤハーネスを、間隔をあけ
て架設される左右方向のフレームの貫通穴に順次挿通し
ていくものであって、上記治具を貫通穴に装着してワイ
ヤハーネスを挿通させ、挿通後に治具を貫通穴から外し
て、後順に挿通される貫通穴に治具を取り付け、これを
繰り返してワイヤハーネスを上記貫通穴の全てに通し
て、前後方向に配索する治具を用いたワイヤハーネスの
配索方法を提供している。
【0016】上記配索方法により、貫通穴が多数設けら
れている車長の大きい車両であっても、従来のように貫
通穴に挿通するたびにワイヤハーネスに包装材等を巻き
つけて径の調整や挿通テストを行うという作業が不要と
なり、上記構成のワイヤハーネス通し治具を貫通穴に順
次着け替えながらワイヤハーネスを通していくだけでワ
イヤハーネスを前後方向に容易に配索することができる
ため、作業の効率化に大きな成果が得られる。
【0017】あるいは、上記ワイヤハーネス通し治具を
用い、バスあるいはトラックなどの車長が大きい車両の
前後方向に配索するワイヤハーネスを、間隔をあけて架
設される左右方向のフレームの貫通穴に順次挿通してい
くものであって、上記貫通穴の全てに予め上記治具を取
り付けておき、該治具を通して、ワイヤハーネスを順次
貫通穴に挿通させて、前後方向に配索する治具を用いた
ワイヤハーネスの配索方法を用いてもよい。
【0018】上記配索方法では、貫通穴の穴数に相当す
る数のワイヤハーネス通し治具を用意する必要がある
が、全ての貫通穴への取り付け、取り外し作業をそれぞ
れ纏めて行えるため、作業者は少なくとも両手で2つず
つのワイヤハーネス通し治具を着脱することができ、1
つのワイヤハーネス通し治具を貫通穴に順次着け替える
場合に比しても、作業負担および作業時間を大幅に短縮
できる。また、各貫通穴の径が大きく相異する場合で
も、各貫通穴に最適なサイズのワイヤハーネス通し治具
を取り付けることが可能であるため、作業中のワイヤハ
ーネス通し治具の安定性を一層高めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図7は、本発明の第一実施
形態に係るワイヤハーネス通し治具10および該ワイヤ
ハーネス通し治具10を用いたバス6の前後方向へのワ
イヤハーネス配索方法を示している。配索するワイヤハ
ーネス1は、幹線Wから多数の支線wが分岐し、該支線
wの先端にコネクタ2が取り付けられている。
【0020】ワイヤハーネス通し治具10は、通し治具
本体11を構成する円筒部12と円錐筒部13およびガ
イド片14よりなる。上記通し治具本体11は、可撓性
を有するプラスチック製で、円筒部12に、該円筒部1
2と反対側に拡径化するように円錐筒部13を連続させ
てなり、両端開口として小径側開口部15と大径側開口
部16を設けている。円筒部12および小径側開口部の
外径D2と、大径側開口部16の外径D3は、貫通穴5
の内径D1に対して、D2<D1<D3となるように設
定している。なお、大径側開口部16の外径D3は円筒
部15の外径D2の1.5倍から2.5倍の範囲内に設
定し、本実施形態では2倍程度としている。
【0021】上記通し治具本体11には、軸線方向の全
長に沿った1本のスリット17を設け、図2に示すよう
に、通し治具本体11の外周面を両側から押すと、その
可撓性によりスリット17を挟む分割端11a及び11
bが重合し、その重合の幅を調節することにより、円錐
筒部13全体の外径を調節可としている。
【0022】また、大径側開口部16の周縁には、上記
スリット17と対向する位置の端面よりガイド片14を
突設し、該ガイド片14には指を挿入できる程度の直径
の指穴14aを穿設している。ガイド片14をスリット
17と対向する位置に設けることにより、分割端11a
と11bがスリット17を跨って重合する際にガイド片
14が引っかからずにすむ。
【0023】次に、上記構成のワイヤハーネス通し治具
10を用いてバス6の縦フレーム7に穿設された複数の
貫通穴5(5a、5b、5c・・・・)にワイヤハーネ
ス1を通す作業手順を示す。
【0024】まず、図1にも示すように、ワイヤハーネ
ス通し方向を示す矢印A方向に小径側開口部15を向
け、該貫通穴5aにワイヤハーネス通し治具10を円筒
部12から挿入する。さらに円錐筒部13を貫通穴5a
に挿入していくと、まず図2に示すように、該円錐筒部
13の外径が貫通穴5aの内径D1よりも大きくなる位
置で外周面が貫通穴5aの周縁に引っかかり、さらに該
円錐筒部13を貫通穴5a内に強く押し込むと、図3に
示すように、スリット17を閉じ越えて分割端11a及
び11bが重合し、円錐筒部13の外径を貫通穴5aの
内径D1よりも小径化すると共に、原状復帰の作用によ
り該円錐筒部13の外周面が貫通穴5aに周縁に圧接
し、ワイヤハーネス通し治具10が貫通穴5に圧接保持
される。次に、図4に示すように、通し治具本体11に
ワイヤハーネス1を大径側開口部16から入れ、矢印A
方向に挿入しながら貫通穴5aに通す。
【0025】ワイヤハーネス通し治具10を貫通穴5a
から取り外す際は、図5に示すように、ガイド片14の
指穴14aに指を入れて引っ掛け、そのまま矢印B方向
に引っ張って通し治具本体11を貫通穴5aから引き抜
き、スリット17を開口してワイヤハーネス1からも外
す。
【0026】次いで、図6および図7に示すように、引
き抜いた通し治具10を上記手順と同要領で隣の貫通穴
5cに挿入して取り付け、ワイヤハーネス1を大径側開
口部16から滑り入れ、貫通穴5cに挿通していく。挿
通後は、再び指穴14aに指を入れガイド片14を引っ
張って通し治具10を抜き外す。この手順を繰り返し
て、順次貫通穴5b、5d、5e・・・にワイヤハーネ
ス通し治具10を着け替え、ワイヤハーネス1を全ての
貫通穴に通してバス6の前後方向に配索していく。
【0027】上記構成のワイヤハーネス通し治具10を
用いると、ワイヤハーネス1が貫通穴5を通る太さに次
第に小径化されるため、度々ワイヤハーネスのサイズを
確認テストする必要もなく、極めて容易に狭隘な貫通穴
5にワイヤハーネス1を通すことができる。
【0028】また、ワイヤハーネス通し治具10の貫通
穴5への取り付け作業は、単に、通し治具本体11を円
筒部12から貫通穴5に挿入して強く押し込むことによ
って、貫通穴の内径に対応する箇所で該貫通穴5に円錐
筒部13の外周面が引っかかり係止されるため、改めて
通し治具本体11の外周面を押して小径化する必要もな
い。取り外し作業においても、ガイド片14を引っ張る
だけで通し治具本体11を歪めることなく容易に貫通穴
から引き抜くことができ、円筒部12を再度小径化して
取り外す必要もない。さらにガイド片14に設けた指穴
14aにより、指を引っ掛けやすく、取り外し作業は一
層容易となる。このように、ワイヤハーネス通し治具1
0の貫通穴5への着脱作業が極めて容易であるため、作
業効率を向上させることができる。
【0029】さらに、ワイヤハーネス1の挿入時は、貫
通穴5の内周面が通し治具本体11によって内側から覆
われるため、貫通穴5のエッジでワイヤハーネス1が損
傷を受けずに済む。
【0030】さらにまた、バスなどの車長の大きい車両
であって、貫通穴が多数設けられている場合であって
も、上記ワイヤハーネス通し治具10を貫通穴へ順次取
り付け、取外しすることによって、度々ワイヤハーネス
を包装材等で包んでサイズ調整することなく、次々と前
後方向に配索することができ、また、ワイヤハーネス通
し治具10の貫通穴への着脱作業が容易であるため、取
り付け、取り外しの繰り返し作業も負担が非常に少な
く、全体の作業効率を大幅に向上させることができる。
【0031】図8および図9は、第2実施形態に係るワ
イヤハーネス通し治具10’および該ワイヤハーネス通
し治具10’を用いたバス6へのワイヤハーネス配索方
法の他の例を示している。
【0032】上記ワイヤハーネス通し治具10’は、ガ
イド片14’に、指穴14aを設けず、該ガイド片1
4’の端部を外方に屈折させて取手14b’を設けてい
る点で第1実施形態のワイヤハーネス通し治具10と相
異している。なお、貫通穴5に通し治具本体11を挿入
して強く押し込むことにより、円錐筒部13の外周面が
貫通穴5の周縁で係止して該貫通穴5に圧接保持され、
取り外しの際はガイド片14’を引っ張って引き抜くと
いう一連の着脱手順は同様である。
【0033】次に、図9を用いて、バス6の前後方向へ
のワイヤハーネス配索方法の他の例を説明する。まず、
貫通穴5の穴数に相当する数のワイヤハーネス通し治具
10’を用意し、上記手順に従って各貫通穴5(5a、
5b・・・)の全てに予め上記ワイヤハーネス通し治具
10’を取り付けておく。次に、貫通穴5aに取り付け
たワイヤハーネス通し治具10’の中にワイヤハーネス
1を挿入し、矢印A方向に滑り入れて挿通させた後、隣
接する貫通穴5cに取り付けられたワイヤハーネス通し
治具10’に挿通させ、さらに前後方向の貫通穴5b、
5d、5e・・・に順次配索していく。配索完了後、取
手14b’に指をかけてガイド片14’を引っ張り、全
ての貫通穴5からワイヤハーネス通し治具10’を引き
抜き取り外す。
【0034】上記構成のワイヤハーネス通し治具10’
を用いても、取手14b’に指を引っ掛けることによ
り、容易にワイヤハーネス通し治具10’を引き抜くこ
とができる。
【0035】また、複数の貫通穴の全てに予めワイヤハ
ーネス通し治具10’を取り付け、ワイヤハーネス配索
後に全てを取り外す上記配索方法は、作業者が両手で一
度に2つのワイヤハーネス通し治具を着脱することが可
能であるため、一つのワイヤハーネス通し治具を順次貫
通穴へ着け替える方法に比しても、着脱作業にかける時
間を大幅に短縮することができ、作業効率をさらにアッ
プさせることができる。
【0036】さらに、個々の貫通穴のサイズが大きく相
異する場合は、各貫通穴に適したサイズのワイヤハーネ
ス通し治具を用意して取り付けることにより、ワイヤハ
ーネス挿通時の治具の安定を高めることができる。
【0037】図10(A)(B)は上記第2実施形態に
係るワイヤハーネス通し治具10’の変形例を示してお
り、分割端11aの側縁11cにスリットカバー18を
設けている。該スリットカバー18は、円錐筒部12の
分割端11aを側縁から外周側に突出させて逆U形状に
湾曲させ、該円錐筒部12のスリット17の全長をカバ
ーして、跨ぐように他方の分割端11bに当接させてい
る。このようにスリットカバー18を設けることによ
り、スリット17からコネクタ等が外方に飛び指すのを
抑制することができる。
【0038】なお、本発明は上記実施形態に限定され
ず、バス以外の車両へのワイヤハーネス配索に上記ワイ
ヤハーネス通し治具を用いても良い。また、指穴14a
を設けたワイヤハーネス通し治具10を複数の貫通穴の
全てに予め取り付けておいてワイヤハーネスを配索して
もよく、逆に、取手14b’を設けたワイヤハーネス通
し治具10’を1つ用意して、貫通穴に順次着脱しなが
らワイヤハーネスを配索してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
によれば、車両のワイヤハーネス挿通用貫通穴にワイヤ
ハーネスを通すために、従来のようなワイヤハーネス包
装材等を巻きつけて、肥大化したワイヤハーネスを狭隘
な貫通穴に通る太さや形態に補正して、テストするとい
う繁雑な作業を行う必要はなく、貫通穴に本発明に係る
ワイヤハーネス通し治具を取り付けることによって、ワ
イヤハーネスを貫通穴のエッジで傷つけることもなく容
易に挿通させることができ、作業効率を向上させること
が出来るとともにコスト低減も実現できる。
【0040】また、貫通穴の内径に対して、ワイヤハー
ネス通し治具の円筒部の外径を小寸とし、円錐筒部の外
径を大としているため、ワイヤハーネス通し治具の円筒
部までは貫通穴にそのまま挿入できると共に、さらに円
錐筒部の外周面が貫通穴の周縁に引っかかる位置まで挿
入して強く押し込むことにより、ワイヤハーネス通し治
具を貫通穴の内径に無理なく対応させながら容易に該貫
通穴に取り付けることができる。このとき、円筒部から
円錐筒部にかけてスリットを設けているため、該スリッ
トを挟む分割端を重合させて円錐筒部を小径化させると
共に、現状復帰の作用を利用して該円錐筒部の外周面を
貫通穴の周縁に圧接気味に保持させることができ、取付
状態を安定させることができる。さらに、取り外しの際
は、ガイド片を単に引っ張ることによって容易にワイヤ
ハーネス通し治具を貫通穴から引き抜くことができる。
【0041】さらにまた、着脱容易な上記ワイヤハーネ
ス通し治具を用いることにより、車長が大きく多数の貫
通穴を設けたバス等についても、簡単かつ効率よくワイ
ヤハーネスを前後方向に順次配索することができ、大幅
な作業時間短縮とコスト削減を大幅に実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施形態に係るワイヤハーネス
通し治具の斜視図である。
【図2】 図1に示すワイヤハーネス通し治具を貫通穴
に取り付ける状態を上方から見た図面である。
【図3】 図1に示すワイヤハーネス通し治具を貫通穴
に取り付けた状態を上方から見た図面である。
【図4】 図1に示すワイヤハーネス通し治具を使って
貫通穴にワイヤハーネスを挿通させる状態を示す断面図
である。
【図5】 ワイヤハーネス挿通後に貫通穴からワイヤハ
ーネス通し治具を取り外す作業を上方から見た図面であ
る。
【図6】 図1に示すワイヤハーネス通し治具を用いて
バスの各貫通穴にワイヤハーネスを順次挿通させる手順
を示す図面である。
【図7】 図1に示すワイヤハーネス通し治具を用いて
バスの各貫通穴にワイヤハーネスを順次挿通させる手順
示す図面である。
【図8】 本発明の第2実施形態に係るワイヤハーネス
通し治具の斜視図である。
【図9】 図8示すワイヤハーネス通し治具を用いてバ
スの各貫通穴にワイヤハーネスを順次挿通させる作業を
上方から図面である。
【図10】 第2実施形態の変形例を示し、(A)は全
体斜視図であり、(B)は(A)のB−B線断面図であ
る。
【図11】 従来例を示す概略図である。
【図12】 (A)(B)は従来例のワイヤハーネス用
包装材を示す図面である。
【図13】 バスの構造を示しており、(A)はバスの
ワイヤハーネス配索状態を上方から見た概略図であり、
(B)はフレーム部分の拡大斜視図であり、(C)はフ
レーム部分を上方から見た概略拡大図である。
【符号の説明】
1 ワイヤハーネス 2 コネクタ 5 貫通穴 6 バス 7 縦フレーム 8 横フレーム 10、10’ ワイヤハーネス通し治具 11 通し治具本体 11a、11b 分割端 12 円筒部 13 円錐筒部 14、14’ ガイド片 15 小径側開口部 16 大径側開口部 17 スリット 18 スリットカバー L 通し治具本体11の軸線方向の長さ D1 貫通穴5の内径 D2 円筒部12の外径 D3 大径側開口部16の外径

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスを車体の貫通穴に挿通す
    る時に貫通穴の周縁に取り付けて用いるワイヤハーネス
    通し治具であって、円筒部に円錐筒部を連続させると共
    に、円筒部から円錐筒部にかけた全長にわたってスリッ
    トを設けており、上記円筒部の外径は上記車体の貫通穴
    の内径よりも小さく設定している一方、上記円錐筒部の
    外径は上記貫通穴の内径よりも大として、円錐筒部の外
    周面で上記貫通穴に係止して取り付けるようにし、か
    つ、上記円錐筒部の大径側の端面よりワイヤハーネス・
    ガイド片を突設している車体貫通穴へのワイヤハーネス
    通し治具。
  2. 【請求項2】 上記車体の貫通穴からの取外用として、
    ワイヤハーネス・ガイド片に指挿入用の穴、あるいはワ
    イヤハーネス・ガイド片の先端から取手を屈折させて設
    けている請求項1に記載の車体貫通穴へのワイヤハーネ
    ス通し治具。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載のワイヤ
    ハーネス通し治具を用い、バスあるいはトラック等の車
    長が大きい車両の前後方向に配索するワイヤハーネス
    を、間隔をあけて架設される左右方向のフレームの貫通
    穴に順次挿通していくものであって、 上記治具を貫通穴に装着してワイヤハーネスを挿通さ
    せ、挿通後に治具を貫通穴から外して、後純に挿通され
    る貫通穴に治具を取り付け、これを繰り返してワイヤハ
    ーネスを上記貫通穴の全てに通して、前後方向に配索す
    る治具を用いたワイヤハーネスの配索方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または請求項2に記載のワイヤ
    ハーネス通し治具を用い、バスあるいはトラックなどの
    車長が大きい車両の前後方向に配索するワイヤハーネス
    を、間隔をあけて架設される左右方向のフレームの貫通
    穴に順次挿通していくものであって、 上記貫通穴の全てに予め上記治具を取り付けておき、該
    治具を通して、ワイヤハーネスを順次貫通穴に挿通させ
    て、前後方向に配索する治具を用いたワイヤハーネスの
    配索方法。
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