JP2001267740A - 電子部品用多層配線基板の製造方法 - Google Patents

電子部品用多層配線基板の製造方法

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JP2001267740A JP2000070678A JP2000070678A JP2001267740A JP 2001267740 A JP2001267740 A JP 2001267740A JP 2000070678 A JP2000070678 A JP 2000070678A JP 2000070678 A JP2000070678 A JP 2000070678A JP 2001267740 A JP2001267740 A JP 2001267740A
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Kazunari Tanaka
一成 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下側の配線パターンの表面の凸凹に沿った絶
縁樹脂層表面の凸凹をなくし、露光時の紫外線漏れや配
線パターン形成時のドライフィルムの密着不具合による
電解銅めっき液の潜り込みを防止した電子部品用多層配
線基板の製造方法を提供する。 【解決手段】 配線パターン14、19、22がそれぞ
れ形成され、上下の配線パターン14、19、22を導
通するビア20、20aを備えた複数の絶縁樹脂層1
7、21を基板12上に有する電子部品用多層配線基板
11の製造方法において、配線パターン14、19上
に、絶縁樹脂を塗布し、乾燥させて、該絶縁樹脂の表面
を加圧する工程を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁樹脂層と配線
パターン及びビア形成用のパターンマスクやドライフィ
ルムとの密着性のために、絶縁樹脂表面を平滑にする電
子部品用多層配線基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子等の電子部品を搭載す
る回路基板は配線が高密度化しており、その一例とし
て、ビルドアップ法による多層配線基板がある。このビ
ルドアップ多層配線基板の代表的な製造方法は、先ず、
ガラスエポキシ等から成るコア基板にスルーホール用の
孔を穿設し、Pd等の触媒を付与し、全面に無電解銅め
っきを施し、この上にフォトリソグラフィ法でドライフ
ィルムレジストによる開口部を形成し、無電解銅めっき
層に電流を通して開口部に電解銅めっき層を形成する。
その後、ドライフィルムを除去し、露出した無電解銅め
っき層をエッチングで除去し、無電解銅めっきと電解銅
めっきからなる下側の配線パターン層を形成する。次
に、絶縁樹脂層を形成するために、下側の配線パターン
層上にスクリーン印刷やロールコーター等により感光性
絶縁樹脂を塗布し、乾燥させる。その後、形成された感
光性絶縁樹脂層上にパターンマスクを密着させ、紫外線
で露光し、現像することで上側の配線パターン層と下側
の配線パターン層とを接続するためのビアを形成する。
このとき、下側の配線パターンは感光性絶縁樹脂との密
着性を向上させるために表面粗化することが一般的であ
り、更には、後述の絶縁樹脂粗化液からの保護を目的と
したSnめっき等を施す。次に、この感光性絶縁樹脂を
硬化させて、絶縁樹脂層とし、このビアを伴う絶縁樹脂
表面をクロム酸、過マンガン酸等の絶縁樹脂粗化液によ
り粗化し、Pd等の触媒を付与した後、全面に無電解銅
めっきを行い、ドライフィルムを貼付し、パターンマス
クを密着させ、紫外線で露光し、現像することで配線パ
ターン導体やビア導体となる開口部を形成する。次い
で、この開口部に電解銅めっきを形成し、ドライフィル
ムを剥離後、銅めっき表面をエッチングで、銅めっき層
の薄い無電解銅めっき部分を剥離除去し、電解銅めっき
で銅めっき層が厚くなった部分の配線パターン導体やビ
ア導体を残すことで上側の配線パターン層を形成する。
以後、同様の工程を順次繰り返して多層化するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の下側の配線パターン層上に絶縁樹脂層を
形成する場合では、次のような課題がある。 (1)表面粗化された下側の配線パターン層表面の凸凹
上に感光性絶縁樹脂を塗布するため、下側の配線パター
ン層表面の凸凹に沿った凸凹が、感光性絶縁樹脂表面に
残る。この凸凹はビア形成用のパターンマスクを密着さ
せ露光した時に紫外線の漏れを伴ない、ビア径のバラツ
キを発生させる。 (2)また、上側の配線パターン形成で、無電解銅めっ
き上にドライフィルムの開口部を形成する時に、凸凹の
窪みにドライフィルムが追従できずに、ドライフィルム
が不十分に貼付された個所に電解銅めっき液が潜り込み
めっき被りが発生して配線パターンのショートの原因と
なる。 (3)この対策として、下側の配線パターン層の厚みを
薄くし、凸凹を押さえようとすると、配線パターンの導
体抵抗が上がるため、半導体素子の機能が低下する。 (4)また、絶縁樹脂層の厚みを厚くして、下側の配線
パターン層の凸凹を吸収しようとすると、露光、現像の
形成性が損なわれて、精巧なビアが得られない。 (5)更に、絶縁樹脂層の凸凹を機械研磨により除去す
る方法もあるが、研磨屑が表面に付着し、露光、現像の
妨げになる。また、大型の基板を研磨する場合は部分的
に過研磨となり下側の配線パターン層を露出させる。 本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであって、
下側の配線パターンの表面の凸凹に沿った絶縁樹脂層表
面の凸凹をなくし、露光時の紫外線漏れや上側の配線パ
ターン形成時のドライフィルムの密着不具合による電解
銅めっき液の潜り込みを防止した電子部品用多層配線基
板の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う本発明に
係る電子部品用多層配線基板の製造方法は、配線パター
ンがそれぞれ形成され、上下の配線パターンを導通する
ビアを備えた複数の絶縁樹脂層を基板上に有する電子部
品用多層配線基板の製造方法において、配線パターン上
に、絶縁樹脂を塗布し、乾燥させて、該絶縁樹脂の表面
を加圧する工程を有する。これにより、下側の配線パタ
ーン表面の凸凹上に感光性絶縁樹脂を塗布し、乾燥した
時、下側の部配線パターン表面の凸凹に沿った凸凹が、
感光性絶縁樹脂表面で矯正されて平坦となる。また、凸
凹がないので、ビア形成用のパターンマスクを密着させ
露光した時に紫外線の漏れの発生がないことから、ビア
径のバラツキの発生は起こらない。また、上側の配線パ
ターン形成で、無電解銅めっき上にドライフィルムの開
口部を形成する時に絶縁樹脂の表面に凸凹がないので、
ドライフィルムは表面に追従し、電解銅めっき液の潜り
込みは発生せず、配線パターンのショートは起こらな
い。更には、絶縁樹脂表面の凸凹の発生を抑えるため
に、下側の配線パターンの厚みを薄くする必要がなく、
配線パターンの導体抵抗が上がることによる半導体素子
機能の低下は発生しない。また、絶縁樹脂層の厚みを厚
くして、下側の配線パターンの凸凹を吸収する必要がな
いので、露光、現像の形成性が損なわれることがなく、
精巧なビアが得られる。更に、絶縁樹脂層の凸凹を機械
研磨により除去する方法を採用する必要がなく、研磨屑
が表面に付着して露光、現像の妨げになることがなく、
大型の基板を研磨する場合の部分的な過研磨から発生す
る下側の配線パターンの露出も起こらない。
【0005】本発明に係る電子部品用多層配線基板の製
造方法において、前記加圧する工程で、更に加熱を行う
こともできる。絶縁樹脂の乾燥した表面を、加熱しなが
ら加圧することで、感光性絶縁樹脂の流動性が増加し加
圧効果を助長できる。
【0006】本発明に係る電子部品用多層配線基板の製
造方法において、前記加圧する工程の前に前記基板を予
め加熱する工程を有してもよい。予熱された基板を加圧
することで、感光性絶縁樹脂の流動性が更に増加するこ
とができて加圧効果を助長する方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態について説明し、本
発明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の
形態に係る電子部品用多層配線基板の製造方法により製
造された電子部品用多層配線基板の構造を示す部分拡大
断面図、図2は同電子部品用多層配線基板の製造方法を
説明するための部分拡大断面図、図3(A)、(B)、
(C)は電子部品用多層配線基板の絶縁樹脂層の表面を
平滑化する方法を示す説明図、図4は電子部品用多層配
線基板の絶縁樹脂層の表面を平滑化する他の方法を示す
説明図である。
【0008】まず、図1に示すように、本発明の一実施
の形態に係る電子部品用多層配線基板の製造方法により
製造された電子部品用多層配線基板11は、例えば、ポ
リイミド系、ガラスエポキシ系等の絶縁樹脂基板で形成
され、その決められた位置にはスルーホール13が形成
されたコア基板(基板)12を有し、このコア基板12
の上下両面には無電解銅めっき及び、電解銅めっきによ
って配線パターン14が形成されている。また、スルー
ホール13の内周面には、無電解銅めっきと電解銅めっ
きからなるスルーホール導体15が導通するように形成
されている。そして、スルーホール導体15の中空部に
はエポキシ等の孔埋め樹脂16が充填されている。
【0009】コア基板12両面の配線パターン14上に
は、絶縁樹脂層17が形成され、この絶縁樹脂層17の
所定位置にはフォトリソグラフィ法等でビアホール18
が形成されている。この絶縁樹脂層17の表面とビアホ
ール18とには、無電解銅めっき及び電解銅めっきによ
り配線パターン19とビア導体(ビア)20が形成さ
れ、コア基板12上の配線パターン14と絶縁樹脂層1
7上の配線パターン19とがビア導体20を介して電気
的に接続されている。更に上層の配線パターン層とし
て、配線パターン19上に、絶縁樹脂層21が形成さ
れ、この絶縁樹脂層21の所定位置にフォトリソグラフ
ィ法等でビアホール18aが形成され、配線パターン2
2とビア導体(ビア)20aが形成されている。
【0010】次に、図1、図2を参照して、本実施の形
態に係る電子部品用多層配線基板の製造方法について説
明する。 (1)コア基板、配線パターンの形成 まず、ガラスエポキシ等からなるコア基板12にスルー
ホール13を形成し、このコア基板12の上下両面とス
ルーホール13の内周面に、無電解銅めっきを施し、こ
の無電解銅めっき上に、例えば有機フィラー含有のエポ
キシ系感光性樹脂から成るドライフィルムを貼着し、こ
のドライフィルム上にパターンマスクを密着させ、紫外
線で露光し、現像するフォトリソグラフィ法で開口部を
形成し、次いで、開口部に電解銅めっきを施す。その
後、ドライフィルムを除去し、エッチングして、露出し
ている無電解銅めっきを除去することで、無電解銅めっ
き及び電解銅めっきから成る配線パターン14や、スル
ーホール導体15を形成する。その後、スルーホール導
体15の空洞部に、エポキシ等の穴埋め樹脂16を充填
する。
【0011】(2)感光性絶縁樹脂の塗布 配線パターン14層上にスクリーン印刷やロールコータ
ー等により感光性絶縁樹脂を塗布し、例えば、55℃で
15分間乾燥する。この感光性絶縁樹脂の塗布、乾燥は
層間の絶縁性の十分な樹脂厚み、例えば30μmを得る
ために本実施の形態では、3回繰り返して行った。ま
た、配線パターン14と絶縁樹脂層17との密着性を向
上させる目的で配線パターン14上に針状めっき(イン
タープレートめっき)例えば、Cu−Ni−P針状無電
解めっきを施し、表面粗化をしてもよい。更に、表面粗
化された表面に厚さ0.5μm程度の置換Snめっきを
施してもよい。
【0012】(3)感光性絶縁樹脂の加熱及び加圧 感光性絶縁樹脂を塗布、乾燥して形成された絶縁樹脂層
17の表面を、図3(A)に示すように、ヒーター41
を内蔵した平滑板40を用いて、加熱しながら加圧す
る。なお、ヒーターを内蔵していない平滑板を使用して
加圧のみを行ってもよい。また、予め、コア基板12自
体をヒーター等の上に載置し予熱しておいてから、加圧
することも可能である。このように、加熱及び加圧する
ことで絶縁樹脂層17の表面は図3(B)に示すように
平坦となる。絶縁樹脂層17の表面を平滑にする他の方
法として、例えば、図4に示すように、ヒーター51を
内蔵させたロール50をコア基板12の移動方向に逆ら
うように回転させ、絶縁樹脂層17の表面がロール50
によって押圧されるようにコア基板12を通過させるこ
ともできる。この場合、ロール50を通過する前に、予
め温風ヒーター52等により絶縁樹脂層17の予熱を行
っておくと、より一層効果的な平坦化が行える。また、
このようなロール50を2台1組として対向配置させ、
これらのロール50間をコア基板12が通過するように
してもよい。更にロール自体を絶縁樹脂層17上を加圧
しながら移動させるようにしてもよい。
【0013】(4)ビア形成 図3(C)に示すように、表面が平滑になった絶縁樹脂
層17上にポリエチレンテレフタレート製の樹脂フィル
ム31を介して、ガラス板からなるパターンマスク32
を密着させ、例えば、600mj/cm2 の紫外線で露
光し、現像することでビアホール18を形成し、次い
で、紫外線キュア、熱キュアを行い、硬化させて、ビア
ホール18を有する絶縁樹脂層17を形成する。ここ
で、絶縁樹脂層17上にポリエチレンテレフタレート製
の樹脂フィルム31をラミネートしたのは、感光性絶縁
樹脂上にパターンマスク32を直接載置すると感光性絶
縁樹脂の乾燥が十分でない場合パターンマスク32を汚
すことがあるためで、樹脂フィルム31は露光後現像を
行う前に剥ぎ取る。なお、樹脂フィルム31の貼付は省
略してもよい。
【0014】(5)無電解銅めっき、ドライフィルムレ
ジスト、及び、電解銅めっき形成 次に、絶縁樹脂層17表面をクロム酸、過マンガン酸等
で粗化し、Pd等の触媒を付与した後、無電解銅めっき
23を施す。次いで、この無電解銅めっき23上に感光
性絶縁樹脂層、例えば、感光性のドライフィルムレジス
ト24(日本合成化学製NIT−240)をラミネート
し、パターンマスクを密着させ露光、現像し、ドライフ
ィルムレジスト24による開口部を形成する。その後、
無電解銅めっき23層を通して電流を流し、開口部に電
解銅めっき25層を形成する。
【0015】(6)ドライフィルム剥離、無電解銅めっ
きエッチング その後、ドライフィルムレジスト24を除去し、エッチ
ングすることで、無電解銅メッキ23層のみの銅厚みの
薄い部分をエッチング除去し、無電解銅めっき23と電
解銅めっき25から配線パターン19を形成する。
【0016】次に、更に多層にするために、上記と同様
の方法で、配線パターン19と配線パターン22とを接
続するためのビアホール18a形成用の感光性絶縁樹脂
層を形成する。このビアホール18aの形成方法は、配
線パターン19層上にスクリーン印刷やロールコーター
等により感光性絶縁樹脂を塗布し、乾燥した後、絶縁樹
脂層21の表面を、前述した絶縁樹脂層17の表面の平
滑化と同様に、ローラーや平滑板等を用いて加圧(場合
によっては加熱及び加圧)する。その後、パターンマス
クを密着させ、紫外線で露光し、現像することでビアホ
ール18aを形成し、次いで、紫外線キュア、熱キュア
を行い、硬化させて、ビアホール18aを有する絶縁樹
脂層21を形成する。ここでも同様に、絶縁樹脂上にパ
ターンマスクを直接載置すると感光性絶縁樹脂の乾燥が
十分でない場合パターンマスクを汚すことがあるので、
感光性絶縁樹脂上にポリエチレンテレフタレート製の樹
脂フィルムをラミネートし、その上にパターンマスクを
載置する。
【0017】そして、絶縁樹脂層21表面に無電解銅め
っきを施し、次いで、この無電解銅めっき上にドライフ
ィルム等で感光性絶縁樹脂層を形成し、パターンマスク
を密着させ露光、現像し、ドライフィルムレジストによ
る開口部を形成する。そして、無電解銅めっき層を通し
て電流を流し、開口部に電解銅めっき層を形成する。そ
の後、感光性ドライフィルムレジストを除去し、エッチ
ングすることで、無電解銅めっき層のみの銅厚みの薄い
部分をエッチング除去し、無電解銅めっきと電解銅めっ
きから成る配線パターン22を形成する。なお、本実施
の形態では、絶縁樹脂層の積層数を2層としたが、1層
又は3層以上あってもよく、コア基板12の片面のみに
絶縁樹脂層を形成してもよい。
【0018】
【実施例】本発明者は、以上説明した本実施の形態の感
光性絶縁樹脂を塗布、乾燥した表面をロールで加圧した
実施例と加圧を行っていない従来例との比較を行った。
先ず、実施例1として、上下一対のゴム製ヒートロール
間に感光性絶縁樹脂膜が形成された基板を通過させ、加
熱及び加圧を行った。その条件としては、基板の搬送速
度を0.5m/min、ヒートロールのゴム硬度を50
°、ヒートロールの温度を50℃とした。なお、ヒート
ロールの温度は、30〜65℃が好ましい。ヒートロー
ルの温度が感光性絶縁樹脂の乾燥温度より10℃以上高
いと塗布膜が柔らかくなりロール間を通過中に樹脂が押
し出されて基板外に流れ出し、この樹脂が欠落してゴミ
の原因になったり、樹脂が変質してビアの開口性に影響
をおよぼす。ヒートロールの基板への押圧力は8kg/
cm2 とした。この押圧力は2〜10kg/cm2 程度
が好ましく、10kg/cm2 を超えるとロールが撓ん
で均一な加圧ができない。次に、実施例2として、感光
性絶縁樹脂膜を予め加熱した。感光性絶縁樹脂膜が形成
された基板を65℃の熱風で加温し、速やかに上下一対
のゴム製ロール間に通過させて加圧した。このロール間
を通過する絶縁樹脂の直前の温度は45℃となり、基板
の搬送速度を0.5m/minとし、ロールのゴム硬度
を50°とした。実施例1、2と従来例との試験結果を
表1に示す。その結果、実施例は感光性絶縁樹脂の表面
の凸凹が小さく、ビア径(ビア底の直径)のバラツキも
小さい。また、配線パターン間のショートも発生してい
ない。なお、平滑板による加圧であっても同等の効果が
得られる。また、ロールの材質、硬度、通過時間等の条
件についても任意に選択できる。前記実施の形態におい
て、加圧の面は両面で説明したが、片面のみ行ってもよ
い。更には、加圧時のロールや平滑板等と感光性絶縁樹
脂との接触によるロールや平滑板等の汚れを防ぐため
に、ロールや平滑板等にテフロン処理等を施したり、テ
フロン処理した離型シート等を介在させて加圧してもよ
い。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】請求項1〜3記載の電子部品用多層配線
基板の製造方法においては、配線パターン上に、絶縁樹
脂を塗布し、乾燥させ、乾燥した絶縁樹脂の表面を加圧
する工程を有するので、配線パターン層表面の凸凹上に
感光性絶縁樹脂を塗布し、乾燥した時、凸凹が、感光性
絶縁樹脂表面に残らない。また、凸凹がないので、ビア
形成用のパターンマスクを密着でき露光した時に紫外線
の漏れの発生がないことから、ビア径のバラツキの発生
は起こらない。また、上側の配線パターン形成で、無電
解銅めっき上にドライフィルムの開口部を形成する時に
凸凹がないので、ドライフィルムは表面に追従し、電解
銅めっき液の潜り込みは発生せず、配線パターンのショ
ートは起こらない。特に、請求項2記載の電子部品用多
層配線基板の製造方法においては、配線パターン上に、
絶縁樹脂を塗布し、乾燥した表面を加熱及び加圧する工
程を有するので、加熱しながら加圧することで、感光性
絶縁樹脂の流動性が増加し加圧効果を助長できる。請求
項3記載の電子部品用多層配線基板の製造方法において
は、加圧工程の前に基板を予め加熱する工程を有するの
で、予熱された基板を加圧することで、感光性絶縁樹脂
の流動性が更に増加することができて加圧効果を助長す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る電子部品用多層配
線基板の製造方法で製造した電子部品用多層配線基板の
部分拡大断面図である。
【図2】同電子部品用多層配線基板の製造方法を説明す
るための部分拡大断面図である。
【図3】(A)、(B)、(C)は電子部品用多層配線
基板の絶縁樹脂層の表面を平滑化する方法を示す説明図
である。
【図4】電子部品用多層配線基板の絶縁樹脂層の表面を
平滑化する他の方法を示す説明図である。
【符号の説明】
11:電子部品用多層配線基板、12:コア基板、1
3:スルーホール、14:配線パターン、15:スルー
ホール導体、16:孔埋め樹脂、17:絶縁樹脂層、1
8、18a:ビアホール、19:配線パターン、20、
20a:ビア導体、21:絶縁樹脂層、22:配線パタ
ーン、23:無電解銅めっき、24:ドライフィルムレ
ジスト、25:電解銅めっき、31:樹脂フィルム、3
2:パターンマスク、40:平滑板、41:ヒーター、
50:ロール、51:ヒーター、52:温風ヒーター

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配線パターンがそれぞれ形成され、上下
    の該配線パターンを導通するビアを備えた複数の絶縁樹
    脂層を基板上に有する電子部品用多層配線基板の製造方
    法において、前記配線パターン上に、絶縁樹脂を塗布
    し、乾燥させて、該絶縁樹脂の表面を加圧する工程を有
    することを特徴とする電子部品用多層配線基板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子部品用多層配線基板
    の製造方法において、前記加圧する工程では更に加熱も
    行うことを特徴とする電子部品用多層配線基板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の電子部品用多層配
    線基板の製造方法において、前記加圧する工程の前に前
    記基板を予め加熱する工程を有することを特徴とする電
    子部品用多層配線基板の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007049106A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Sanei Kagaku Kk 平坦化樹脂被覆プリント配線板

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007049106A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Sanei Kagaku Kk 平坦化樹脂被覆プリント配線板

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