JP2001267636A - 発光素子アレイ用検査装置 - Google Patents

発光素子アレイ用検査装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発光素子アレイの動作,光量分布を短時間で
測定することのできる発光素子アレイ用検査装置を提供
する。 【解決手段】 発光素子アレイ用検査装置は、受光ヘッ
ド200を備えている。この受光ヘッド内には、発光素
子アレイ80に対向する側に設けられた結像光学系20
2と、ハーフミラー203と、ハーフミラー203を透
過した光が結像する部分に設けられた受光素子アレイ2
04と、ハーフミラー203で反射された光が結像する
部分に設けられた光出力モニタ用の受光素子201とが
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、全発光点が一斉に
点灯するのではなく、順次点灯する発光素子アレイの動
作および光量分布を測定する発光素子アレイ用検査装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】光プリンタの書込みヘッド(光書込みヘ
ッド)は、感光ドラムに光を露光させるための光源であ
り、発光素子アレイを有している。光書込みヘッドを備
える光プリンタの原理図を図1に示す。円筒形の感光ド
ラム2の表面に、アモルファスSi等の光導電性を持つ
材料(感光体)が作られている。このドラムはプリント
の速度で回転している。回転しているドラムの感光体表
面を、帯電器4で一様に帯電させる。そして、光書込み
ヘッド6で、印字するドットイメージの光を感光体上に
照射し、光の当たったところの帯電を中和する。続い
て、現像器8で感光体上の帯電状態にしたがって、トナ
ーを感光体上につける。そして、転写器10でカセット
12中から送られてきた用紙14上に、トナーを転写す
る。用紙は、定着器16にて熱等を加えられ定着され、
スタッカ18に送られる。一方、転写の終了したドラム
は、消去ランプ20で帯電が全面にわたって中和され、
清掃器22で残ったトナーが除去される。
【0003】光書込みヘッド6の構造を図2に示す。光
書込みヘッドは発光素子アレイ24とロッドレンズアレ
イ26で構成され、レンズの焦点が感光ドラム2上に結
ぶようになっている。
【0004】光書込みヘッドにおいて、発光素子アレイ
の発光点が配列されている方向(感光ドラムの回転軸に
平行)が主走査方向であり、主走査方向に直交する方向
が副走査方向である。
【0005】このような光書込みヘッドに用いられる発
光素子アレイは、順次点灯させるために、順次点灯機能
を持つドライバ回路に接続するか、あるいは順次点灯機
能を持つドライバを内蔵している。
【0006】このような発光素子アレイは、ウェハ上に
作製され、チップに切断されて、書込みヘッドに組込ま
れる。いずれの段階で検査されるにせよ、発光素子アレ
イの動作および光量分布を測定して品質の良否を評価す
るための検査が行われる。
【0007】図3は、従来の発光素子アレイ用検査装置
を示す。この従来の装置では、発光素子アレイ80の発
光量を測定するには、発光点の真上に結像光学系102
と受光素子101らなる受光ヘッド100を配置し、受
光素子101の出力信号を測定する。図中、103は受
光素子からの信号線である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】結像光学系102は、
開口数が比較的大きいため、視野が狭く、発光素子アレ
イの発光点の位置が変わるたびに、受光ヘッド100の
位置を調整している。この場合、発光素子アレイ80の
方を移動させても、あるいは受光ヘッド100の方を移
動させてもよいが、検査装置をウエファ状態でのプロー
バー検査で使う場合は、ウエファ側を動かすのが難しい
ため、受光ヘッド側を移動することになる。このよう
に、受光ヘッドを機械的に移動させる必要があるため、
発光素子アレイの光量分布の測定は時間がかかった。
【0009】また、ドライバを内蔵した発光素子アレ
イ、または、ドライバ回路を接続した発光素子アレイの
場合、すべての発光点が正常に発光しているかを確認す
るには、実際に使用する条件で、正しい位置の発光点が
発光しているかを調べる必要がある。
【0010】従来の発光素子アレイ用検査装置で、発光
点の位置情報をも取ろうとすると、実動作条件で全点灯
した状態の発光点列の1発光点のみを視野に入れるよう
な受光ヘッドが必要となる。このように狭い視野の受光
ヘッドでは、わずかな位置ずれも感度に影響するため、
高精度な送り機構が必要である。また、発光点の数だけ
の送り動作が発生し、測定に時間がかかる。
【0011】本発明の目的は、発光素子アレイの動作,
光量分布を短時間で測定することのできる発光素子アレ
イ用検査装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】ドライバを内蔵した発光
素子アレイ、順次点灯機能を持つドライバ回路を接続し
た発光素子アレイ、または、発光素子アレイを有して構
成された光書き込みヘッドにおいて、すべての発光点が
正常に発光しているかを確認するためには、空間的な光
量を調べ、そのピークの数と位置を調べればよい。これ
は、「少なくとも1次元」に配列された受光素子アレイ
と結像系の組み合わせで実現できる。しかし、1次元C
CDなどの受光素子アレイでは、感度のばらつきや、ノ
イズが多く、この出力から正確な光出力を求めることは
難しい。また、発光素子アレイの1個の発光点に対し、
十分多数の受光素子で受光しないと、発光素子と受光素
子のピッチのビート成分によって、正確な光量値が得ら
れない。
【0013】そこで、本発明では、発光素子アレイより
も離れた位置に、CCD受光素子とは別の第2の受光素
子を置き、発光素子アレイの発光点を1点ずつ順に点灯
させながら、第2の受光素子の出力信号を測定すること
によって、正確な光量測定ができるようにした。
【0014】したがって、本発明の発光素子アレイ用検
査装置は、発光素子アレイの光量分布の測定は時間分割
で、発光素子アレイに発光していない点があるかどうか
は空間的に判定することを特徴としている。
【0015】本発明の第1の態様によれば、順次点灯す
る発光素子アレイの動作,光量分布を測定する発光素子
アレイ用検査装置において、前記発光素子アレイの発光
点から出た光を結像させる結像光学系と、前記結像光学
系を通った光を2方向に分けるハーフミラーと、分けら
れた一方の光を受光する受光素子アレイと、分けられた
他方の光を受光する受光素子とを備え、前記受光素子ア
レイの出力により前記発光素子アレイの動作を評価し、
前記受光素子の出力により光量分布を測定する、ことを
特徴とする。
【0016】本発明の第2の態様によれば、順次点灯す
る発光素子アレイの動作,光量分布を測定する発光素子
アレイ用検査装置において、前記発光素子アレイの発光
点から出た光を結像させる結像光学系と、前記結像光学
系を通った光を受光する受光素子アレイと、前記発光素
子アレイの発光点から出た光を受光する受光素子とを備
え、前記受光素子アレイの出力により前記発光素子アレ
イの動作を評価し、前記受光素子の出力により光量分布
を測定する、ことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。
【0018】
【実施例1】図4に、第1の実施例の発光素子アレイ用
検査装置を示す。この装置は、受光ヘッド200を備え
ている。この受光ヘッド内には、発光素子アレイ80に
対向する側に設けられた結像光学系202と、ハーフミ
ラー203と、ハーフミラー203を透過した光が結像
する部分に設けられた受光素子アレイ204と、ハーフ
ミラー203で反射された光が結像する部分に設けられ
た光出力モニタ用の受光素子201とが設けられてい
る。
【0019】図中、205は、受光素子201の信号
線、206は受光素子アレイ204の信号線であるであ
る。
【0020】発光素子アレイ80のある発光点から出た
光は、結合光学系202を通り、ハーフミラー203に
よって、2つの経路に分けられ、一方の光は、受光素子
201に、他方の光は受光素子アレイ204上に結像す
る。これらの発光点像は、発光素子アレイの発光点の位
置が動くにつれて、受光素子201および受光素子アレ
イ204上を移動する。したがって、受光素子201お
よび受光素子アレイ204の受光範囲は、移動する発光
素子アレイの発光点像が収まる面積が必要である。
【0021】具体的には、受光素子アレイ204は、画
素ピッチが6ミクロン、画素数が1024ビットの1次
元CCDセンサを用いた。CCDのリフレッシュレート
は、50Hzとした。一方、受光素子201は、10m
m×10mmの受光部分を持つSiフォトダイオードを
用い、その短絡電流を108 V/Aの電流−電圧変換し
て、電圧信号として取り出した。また、結像光学系20
2は、1倍のものを用いた。ハーフミラー203の分配
率は、50:50のものを使った。このため、発光素子
アレイの600dpiの発光点のピッチは、おおよそC
CD上では7画素分に対応することになる。
【0022】次に、以上のような構成の発光素子アレイ
用検査装置の動作を説明する。
【0023】測定対象の発光素子アレイ80は、600
dpi,128発光素子のドライバ内蔵型の発光素子ア
レイとする。
【0024】まず、発光素子アレイ80を実際に使用す
る上限速度で点灯すると、発光点の転送動作に異常がな
いか確かめる。ここでは、2Mdot/sの転送速度
で、全点点灯した。2Mdot/sで128画素を描く
ので、発光素子アレイが1ラインを描くのに必要な時間
は64μsとなる。CCDのフレーム周波数は50Hz
であるので、約300回分の発光の平均光量分布が受光
素子アレイ204に得られる。この光量分布に対してあ
るしきい値を設け、このしきい値を越えたピークの数を
数え、発光素子の発光点の数である128個になったと
きに、正常な転送動作が行われたと判断する。なお、光
学系固有の空間的感度分布が存在するため、出力信号は
空間感度分布関数の逆関数を数値的に乗じて補正した。
評価結果信号の例を図5に示す。図では、先頭の7発光
点分、CCD画素番号(1〜1024番)のうち、30
〜90番の部分を示した。縦軸は、受光素子アレイの出
力であり、255がフルスケールとなるADコンバータ
の出力である。
【0025】次に、転送速度を1kdot/sにし、受
光素子201の出力信号を測定し、各発光点の光出力分
布を求めた。光出力の測定は、目的の発光点が発光を始
めてから、100μs後に測定を開始した。ここで、発
光点の転送速度を1kdot/sと遅くしたのは、電流
−電圧変換の速度はあまり速くないのと、測定精度を上
げるために、繰り返し測定を行うためである。なお、光
学系固有の空間的感度分布が存在するため、出力信号は
空間感度分布関数の逆関数を数値的に乗じて補正した。
評価結果信号の例を図6に示す。縦軸は、ある補正係数
を乗じて、出力電力に換算したものである。図6から、
128個の発光点のすべてについて、光出力が検出さ
れ、正常に転送動作が行われていることがわかる。
【0026】
【実施例2】図7に、第2の実施例の発光素子アレイ用
検査装置を示す。この装置は、図4の第1の実施例の装
置とは、ハーフミラーを用いず、受光素子201を測定
ヘッド300の外に設けた点で異なっている。図4と同
一の構成要素には、同一の参照番号を付して示してい
る。
【0027】この発光素子アレイ用検査装置によれば、
ハーフミラーの角度依存性等の影響を排除できる。な
お、動作は図4の発光素子アレイ用検出装置と同じであ
る。
【0028】
【実施例3】受光素子アレイ204での評価時に全部の
発光点を発光させるのではなく、例えば1個おきに点灯
させて評価することもできる。この方法には、図4ある
いは図7の発光素子アレイ用検査装置のいずれも用いる
ことができる。
【0029】1200dpi/256発光素子アレイを
全点灯させたときの受光素子アレイ204の出力信号例
を図8に示す。1200dpiの発光点ピッチはCCD
上では、約3.5画素に相当し、図8からわかるように
各発光点に対応する光量分布の極大値と極小値の差があ
まり取れない。このため、判定のしきい値を高めに設定
する必要があり、判定を誤る可能性がある。
【0030】そこで本実施例によれば、まず、奇数番目
の発光点のみを全部点灯させ、受光素子アレイ204の
光出力分布(図8参照)を取り、ピーク数を数え、次に
偶数番目の発光点のみを全部点灯させピーク数を数える
ことで、正常な転送動作が行われていることを確認する
こととした。なお、受光素子201による光出力の測定
は実施例1と同様である。
【0031】この評価方法は、発光素子アレイの発光点
のピッチの割に非発光部分の幅(主走査方向の距離)が
狭い場合に、極大値と極小値の差があまり取れないとき
も使える。
【0032】また、この評価方法は、光書き込みヘッド
を評価する場合、ロッドレンズなどの影響で発光点像
(発光スポット)が広がってしまい、隣接する2発光点
の区別が難しくなったときにも使える。
【0033】本実施例では、奇数番/偶数番と、1個お
きに点灯させたが、これに限られるものではなく、必要
に応じて何個おきでもよい。
【0034】
【実施例4】第1および第2の実施例では、発光素子ア
レイ204は1次元発光素子アレイを用いたが、本実施
例では、1次元受光素子アレイではなく2次元受光素子
アレイを用いた。
【0035】光書き込みヘッドを評価する場合、ロッド
レンズなどの影響で発光スポットの位置が副走査方向に
ずれることがある。2次元受光素子アレイを使うこと
で、発光スポットの重心を同時に評価することができ
る。このデータを用いて、発光のタイミングを調整し、
発光スポットの副走査方向へのずれを補償することがで
きる。
【0036】また、光書き込みヘッドを評価する場合、
ロッドレンズなどの影響で発光スポットのサイズが変動
することがある。2次元受光素子アレイを使い、発光ス
ポットのサイズを同時に測定することができる。このデ
ータを用い、発光点の光量を調整することで、発光スポ
ットの変動の影響を補償することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、順次点灯する発光素子
アレイ、および、発光素子アレイを組み合わせた光書込
みヘッドを評価するのに、光量分布の測定は時間分割
で、発光していない点があるかどうかは空間的に判定す
るようにしたので、光量分布測定および発光点の正常発
光の確認を同時に、短時間で行うことが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】光書込みヘッドを備える光プリンタの原理図を
示す図である。
【図2】光書込みヘッドの構造を示す図である。
【図3】従来の発光素子アレイ用検査装置を示す図であ
る。
【図4】第1の実施例の発光素子アレイ用検査装置を示
す図である。
【図5】評価結果信号の例を示す図である。
【図6】評価結果信号の例を示す図である。
【図7】第2の実施例の発光素子アレイ用検査装置を示
す図である。
【図8】受光素子アレイの出力信号例を示す図である。
【符号の説明】
80 発光素子アレイ 200 受光ヘッド 201 受光素子 202 結像光学系 203 ハーフミラー 204 受光素子アレイ 205 受光素子201の信号線 206 受光素子アレイ204の信号線 300 受光ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C162 AF21 AF84 FA04 FA17 FA45 FA49 FA50 2G065 AA04 AA11 AB28 BA04 BA09 BB03 BB14 BC28 CA01 CA27 DA05 DA20 5F041 AA46 CB22 EE11 EE25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】順次点灯する発光素子アレイの動作,光量
    分布を測定する発光素子アレイ用検査装置において、 前記発光素子アレイの発光点から出た光を結像させる結
    像光学系と、 前記結像光学系を通った光を2方向に分けるハーフミラ
    ーと、 分けられた一方の光を受光する受光素子アレイと、 分けられた他方の光を受光する受光素子とを備え、 前記受光素子アレイの出力により前記発光素子アレイの
    動作を評価し、 前記受光素子の出力により光量分布を測定する、ことを
    特徴とする発光素子アレイ用検査装置。
  2. 【請求項2】順次点灯する発光素子アレイの動作,光量
    分布を測定する発光素子アレイ用検査装置において、 前記発光素子アレイの発光点から出た光を結像させる結
    像光学系と、 前記結像光学系を通った光を受光する受光素子アレイ
    と、 前記発光素子アレイの発光点から出た光を受光する受光
    素子とを備え、 前記受光素子アレイの出力により前記発光素子アレイの
    動作を評価し、 前記受光素子の出力により光量分布を測定する、ことを
    特徴とする発光素子アレイ用検査装置。
  3. 【請求項3】前記受光素子アレイは、1次元受光素子ア
    レイであることを特徴とする請求項1または2記載の発
    光素子アレイ用検査装置。
  4. 【請求項4】前記受光素子アレイは、2次元受光素子ア
    レイであることを特徴とする請求項1または2記載の発
    光素子アレイ用検査装置。
  5. 【請求項5】前記発光素子アレイの発光点を、連続して
    順次点灯することを特徴とする請求項1〜4のいずれか
    に記載の発光素子アレイ用検査装置。
  6. 【請求項6】前記発光素子アレイの発光点を、少なくと
    も1個おきに順次点灯することを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の発光素子アレイ用検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004033216A1 (ja) * 2002-10-10 2004-04-22 Citizen Watch Co., Ltd. 露光装置及び露光装置の製造方法
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