JP4215996B2 - 露光量補正方法および画像形成装置 - Google Patents

露光量補正方法および画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、露光装置を画像形成装置等の主装置に装着した際の装着位置の誤差により生じる各発光素子毎の露光量の不均一を補正する露光量補正方法および該露光量補正方法が適用される画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置等の主装置に取り付けられる露光装置は、画像データとしての電気信号に基づいた所定の量に変調された光を出力し、感光体等の像担持体(以下、単に感光体という。)の表面に静電潜像を形成するところ、従来から、この露光装置として、装置の小型化や低価格化を図るべくLEDやEL等の発光素子をアレイ状に複数個並べた固体走査型のものが多く使用されていた。
【0003】
そして、固体走査型の露光装置では、印刷ドットに対応するように複数の発光素子がアレイ状に配列されており、該発光素子がそれぞれ発光することによって1ラインずつ感光体への露光が行われ、感光体表面に静電潜像が形成される。
【0004】
ところが、このような固体走査型の露光装置では、複数備えられた発光素子毎の発光量の違いや、発光素子からの光を感光体上に導くセルホックレンズアレイのレンズピッチと発光素子のピッチとの違いを要因として発生する光量のムラ等が問題となることがあった。
【0005】
このような光量のムラは、画像形成時に画像濃度のムラや黒すじの発生による画質の低下を引き起こすため、感光体表面を露光する光量にムラが生じないように、発光素子の露光量の補正が必要となる。
【0006】
そこで、露光量の補正方法の従来技術の中には、特開昭63−172287号公報に記載の発光ダイオードアレイの光量補正方法のように、発光素子およびセルホックレンズアレイを画像形成装置に装着する前に、発光素子とセルホックレンズアレイとを一体化した露光装置を作製して、この露光装置についてセルホックレンズアレイを介した後の各発光素子からの出力光量を測定するとともに、各発光素子について測定された出力光量の測定値が専用のメモリに記憶した後に発光素子とセルホックレンズアレイとを一体化した露光装置を画像形成装置に装着し、メモリに記憶された測定値に基づいて発光素子の発光時間を加減調整して感光体への露光量の補正をするものがあった。
【0007】
また、図13に示す画像形成装置のように、複数の発光素子を備えた露光装置102を感光体101に対して接近または離間等が可能になるように調整機構103を設けて設置して、発光素子と感光体101との距離を変化させることによって、感光体101上へのベストフォーカス位置を調整する技術が採用されることがあった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の特開昭63−172287号公報の技術では、露光装置を画像形成装置に装着した際の各部品の寸法のバラつき等によって、感光体と露光装置との距離が一定に保たれず、各発光素子毎に感光体への露光量がバラつくことがある。これは、感光体表面が露光される量は、感光体と露光装置との距離に影響されるため、上述のような装着誤差が生じた場合、メモリに記憶された測定値に基づいて、感光体上への入力光量の補正を行っても、完全な光量補正を行うことができないことによるものである。
【0009】
つまり、メモリに記憶された測定値は、装着の際の位置精度が高い場合にのみ有効に利用することが可能なのであって、装着誤差等により本来露光装置が配置されるべき位置からのズレが生じている場合には、該測定値を利用しても感光体表面を露光する光量にムラが生じるため、結果として画質の低下を引き起こすという問題を有している。
【0010】
また、図13に示す従来の画像形成装置では、露光装置102の位置を調整する調整機構103を設けなければならず、部品点数が増加するとともに、装置のコストが増大するという問題を有している。また、調整機構103を用いて露光装置102の細かい位置調整をすることは、必然的に位置の調整作業の時間が長くなる等の問題を有している。
【0011】
この発明の目的は、露光装置を画像形成装置等の主装置に装着する際に装着誤差が生じた場合でも、良好な露光量の設定を可能にする露光装置の露光量補正方法および当該露光量補正方法が適用される画像形成装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は以下の構成を備えている。
【0013】
(1)被露光体の露光状態に応じた処理結果を出力する主装置に装着される複数の発光素子を配列した露光装置の装着位置の誤差を要因とする前記発光素子毎の露光量の不均一を補正する露光量補正方法において、
前記露光装置を前記主装置に取り付ける前に、各発光素子が照射した光の光量の強度分布を照射距離の異なる複数の測定位置で測定する光量測定工程と、
前記露光装置を前記主装置に取り付けた後に、前記光量測定工程における測定結果に基づいて各発光素子の光量を互いに均一化する光量補正をそれぞれ施し、各発光素子から照射される前記光量補正後の光量の光により被露光体を露光してその処理結果をテストプリントとして出力することにより、前記複数の測定位置の数と同じ数の複数のテストプリントを出力する出力工程と、
前記出力工程における前記複数のテストプリントを用いて、前記各発光素子の露光量に対して適用すべき最適な補正量を決定する補正量決定工程と、を含み、
前記補正量決定工程は、前記露光装置の第1の端部および第2の端部についてそれぞれ適切な出力結果となったテストプリントを選択し、選択されたテストプリントに施された光量補正に基づいて補間演算を行うことによって前記各発光素子の露光量に対して適用すべき最適な補正量を決定する工程を含むことを特徴とする。
【0014】
この構成においては、光量測定工程において、画像形成装置等の主装置に装着される露光装置について該露光装置からの距離を変化させつつ測定された複数の測定位置における該露光装置からの光量に関するデータが露光装置の記憶部等に保存されて利用可能な状態であることから、露光装置を主装置に装着した際の装着誤差により、露光装置と被露光体との理論上の距離に相当する照射距離となる基準の測定位置において測定された光量に基づいて調整された発光量では適正な光量補正が行えない場合においても、前記複数の測定位置における前記光量に関するデータのいずれかを選択的に用いることで適切な露光量の補正が行われる。
【0015】
つまり、露光装置と像担持体等の被露光体とを接近または離間させた場合に相当する距離だけ離れた測定位置毎に、各発光素子の光量があらかじめ測定されていることから、前記出力工程および前記露光量決定工程により各発光素子毎に前記各測定位置毎にて得られた複数の測定結果からいずれか最適なものが選択されて、各発光素子毎の露光量に対する補正量の決定に用いられるため、装着誤差が生じた場合にも、適正な露光量の補正がされ、被露光体表面が最適に露光される。
【0016】
また、調整機構等を用いて露光装置の装着位置の調整を行う必要がないため、調整機構等を設ける必要がなく、部品点数の削減化、コストの低減化、および位置調整を行う調整作業時間の短縮化等が図られる。
【0017】
さらに、被露光体表面における少なくとも2点での露光量の測定結果に基づいて各発光素子に適用すべき露光量が計算により決定されることから、必要となる露光量の測定量が最小限に抑えられるため、露光量の測定に要する時間が短縮され、該測定の結果を記憶するために必要となる記憶部の容量が縮小されることにより、各発光素子毎の露光量に適用すべき補正量の決定作業の効率化が図られる。
【0018】
(2)前記光量測定工程は、前記複数の測定位置での光量検出手段による前記各発光素子の発光ビームのスポット形状の測定であることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、前記光量測定工程で前記各発光素子から像担持体表面に到達するまでの発光ビームの形状情報が測定されることから、各発光素子から出力された光が被露光体にどのような状態で到達しているのかが把握されるため、被露光体の感度特性に応じた最適な露光量の補正が行われる。
【0020】
(3)前記光量測定工程は、前記光量検出手段に検出される前記各発光素子の発光ビームのスポット形状の体積を算出することにより行われることを特徴とする。
【0021】
この構成においては、前記光量測定工程で発光ビームの形状情報を3次元で捉えるため、発光ビームを2次元で捉えた場合に比較してよりきめ細かく光の伝達状態が把握されるため多種多様な感度特性を有する被露光体にも対応した最適な露光量の補正がされる。また、ビームの形状情報が3次元であることから、被露光体表面を露光する発光ビームの微小な光量の違いも測定結果に反映されるため、特に感度の高い被露光体を用いた場合の各発光素子に適用すべき露光量の設定が好適に行われる。
【0022】
(4)前記光量測定工程は、前記光量検出手段に検出される発光ビームのスポット形状の該検出位置における断面の面積の測定であることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、前記光量測定工程で発光ビームの形状情報を2次元で捉えることから、取り扱うべきデータの容量が縮小されるため、露光量の補正が迅速に行われる。特に、被露光体上に入力される発光ビームの微小な違いを検知しない感度の低い被露光体に対する各発光素子毎の露光量の補正に際して、発光ビームを3次元で取り扱う場合に比較しても遜色なく、好適かつ迅速に補正量の決定がされる。また、あらかじめ行うべき発光ビームの測定量が3次元の場合に比較して減少するため、測定に要する時間が短縮される。
【0024】
(5)前記光量測定工程は、発光ビームの光量に変えて振幅伝達関数測定する工程であることを特徴とする。
【0025】
この構成においては、前記光量測定工程で、任意の空間周波数における発光ビームの発光出力の最大値および最小値によって算出される値であるMTF(Modulation Transfer Function)が適用されることから、環境変化等によってレンズアレイによる発光ビームの集束状態が変化した場合においても、その影響を受けずに、各発光素子毎に好適な露光量の補正が行われる。
【0026】
(6)前記補正量決定工程は、被露光体としての像担持体に形成される静電潜像に基づく画像形成処理の結果を示す複数のテストプリントを用いて、前記それぞれの発光素子の露光量に対して適用すべき最適な補正量を算出する工程であることを特徴とする。
【0027】
この構成においては、各発光素子の各測定位置における複数の測定結果に基づく像担持体への露光処理を実際に行い、像担持体に形成される静電潜像に基づいた画像形成の結果を参照して、各発光素子に対する露光量の補正が行われることから、露光装置を画像形成装置等の主装置に装着した場合に装着誤差が生じたときにおいて各発光素子毎の露光量に適用すべき補正量が容易に決定される。
【0028】
(7)前記補正量決定工程は、各発光素子に供給すべき電流、または該発光素子の発光すべき時間を決定することを特徴とする。
【0029】
この構成においては、電流値や発光時間を変化させることにより、発光素子の光量のムラや発光量が制御されることから、階調を有する画像に対しても、光量補正が容易かつ正確に行われる。
【0030】
(8)本発明の画像形成装置は、前記被露光体である像担持体と、(1)〜(8)のいずれかに記載の露光量補正方法により露光量の補正がされる露光装置と、を備えたことを特徴とする。
【0031】
この構成においては、常に、適正な露光量に設定される露光装置により像担持体表面に画像データ等に忠実な静電潜像が形成されることから、画像の再現性の優れた画像形成装置が提供される。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の露光量補正方法が主装置としての画像形成装置に適用される実施形態を説明する。なお、本発明の露光量補正方法が適用される主装置は画像形成装置に限定されることはなく、決められた光量で正確に被露光体を露光する必要がある装置であれば、本発明の露光量補正方法を適用することができる。
【0033】
図1は、本発明の露光量補正方法が適用される画像形成装置1の構成を示している。同図が示すように、画像形成装置1は、外部から入力された画像データに応じて、用紙や記録用紙等のシート材(以下、単に用紙という。)に対して、多色および単色の画像を形成するカラー画像形成装置である。
【0034】
画像形成装置1は、露光装置10(10a、10b、10c、10d)、現像装置2(2a、2b、2c、2d)、感光体3(3a、3b、3c、3d)、クリーナユニット4(4a、4b、4c、4d)、帯電器5(5a、5b、5c、5d)、および転写ローラ6(6a、6b、6c、6d)を備えた4つの画像形成ステーションと、転写搬送ベルトユニット8と、定着ユニット30と、給紙トレイ40と、排紙トレイ33、45と、を備えている。
【0035】
画像形成装置1において、各画像形成ステーション毎に画像形成処理が行われており、用紙搬送路上流側からブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロー(Y)の各色成分についての画像形成処理を行う画像形成ステーションが併設されている。
【0036】
露光装置10は、アレイ状に並べられた複数の発光ダイオード(以下、単にLEDという。)11を備えており、入力される画像データに基づいて被露光体としての感光体3を露光して、感光体3に画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置2は、感光体3上に形成された静電潜像を各色のトナーによって顕像化する。感光体3は、その表面にて、入力される画像データに応じて形成される静電潜像やトナー像を担持する。クリーナユニット4は、感光体3表面に残留したトナーを除去・回収する。帯電器5は、感光体3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。なお、帯電器5として、感光体3に接触するローラ型やブラシ型の他に、チャージャ型を用いることもできる。
【0037】
転写搬送ベルトユニット8は、感光体3の下方に配置され、転写ローラ6(6a、6b、6c、6d)、転写ベルト7、転写ベルトクリーニングユニット9、転写ベルト駆動ローラ82、転写ベルトテンションローラ83、転写ベルト従動ローラ81を備えている。
【0038】
転写ローラ6は、感光体3表面に形成されたトナー像を用紙に転写する。転写ベルト7は、感光体3に接触するように設けられ、給紙トレイ40から搬送される用紙を保持しつつ下流側へと案内する。転写ベルト駆動ローラ82、転写ベルトテンションローラ83、転写ベルト従動ローラ81は、転写ベルト7を張架し、転写ベルト7を回転駆動させる。転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に付着したトナーを除去・回収する。
【0039】
定着ユニット30は、ヒートローラ31、加圧ローラ32を有している。ヒートローラ31は、図示しない温度検出値に基づいて、所定の温度になるように設定されている。ヒートローラ31および加圧ローラ32は、トナー像が転写された用紙を挟んで回転するため、ヒートローラ31の熱により、用紙にトナー像を熱圧着させる。
【0040】
給紙部に配置される給紙トレイ40は、画像を記録する用紙を蓄積するトレイである。排紙トレイ33および45は、画像が記録された用紙を載置するためのトレイである。
【0041】
この構成において、画像形成装置1に画像データが入力されると、画像データに応じて、露光装置10が感光体3表面を露光し、感光体3上に静電潜像が形成される。この静電潜像は、現像装置2によってトナー像に現像される。一方、給紙トレイ40に蓄積された用紙は、ピックアップローラ46によって、一枚ずつに分離され、用紙搬送経路47に搬送され、レジストローラ44にて一旦保持される。レジストローラ44は、図示しないレジスト前検知スイッチの検知信号に基づいて、感光体3表面のトナー像の先端と、用紙の画像形成領域の先端とが一致するタイミングで用紙を画像形成ステーションの転写ベルト7上へと案内する。このとき、用紙は、転写ベルト7上に吸着された状態で下流側に搬送される。
【0042】
感光体3から用紙へのトナー像の転写は、転写ベルト7を介して感光体3に対向して設けられている転写ローラ6によって行われる。転写ローラ6には、トナーとは逆極性を有する高電圧が印加されており、これによって、トナー像が感光体3表面から用紙へと転写される。そして、転写ベルト7によって下流側へと案内される用紙に各色に応じた4種類のトナー像が順次重ねられる。
【0043】
その後、用紙は、定着ユニット30に搬送され、熱圧着により用紙上にトナー像が定着され、搬送切換えガイド34によって、用紙が通過すべき搬送路の切換えが行われ、排紙トレイ33上に排出されるか、または、用紙搬送経路Sを経て排紙トレイ45上に排出されるかが選択される。
【0044】
用紙への転写が終了すると、クリーナユニット4によって、感光体3に残留したトナーの回収・除去が行われる。また、転写ベルトクリーニングユニット9は、転写ベルト7に付着したトナーの回収・除去を行う。なお、以上の動作は、図2に示す制御部70によって制御されている。
【0045】
図2は、本発明の画像形成装置のシステムの構成を示している。同図に示すように、画像形成装置1のシステムは、制御部70を中心にして、画像データ入力部71、画像データ記憶部72、操作部60、定着部30、パターンデータ記憶部73、給紙部40、帯電部5、現像部2、転写部8、および露光部10を備えており、これらの構成要素と制御部70とが接続されて構成される。
【0046】
ここで、制御部70には、図示しない画像処理部および画像解析部が備えられている。これらのうち、画像処理部は、画像データ入力部71を経由して供給される画像データに所定の画像処理を施す。一方、画像解析部は、感光体3の露光量を示すテストプリントを画像読取部等により読み取らせた場合において、それぞれのテストプリントのフロント側またはリア側に濃度のムラや黒すじ等が発生していないかの解析をする等、主に画像データ関する解析処理を行う。また、パターンデータ記憶部73は、後述するテストプリントを構成する各露光量に対応したパターンデータ等を記憶している。
【0047】
画像データ入力部71から入力された画像データは、制御部70を介して画像データ記憶部72に記憶される。通常は、この画像データに基づいて画像形成処理がされるが、本発明の出力工程においては、パターンデータ記憶部73に記憶されたパターンデータに基づいて画像形成が行われる。画像形成に際しては、用紙を蓄積する給紙部40、感光体3の表面を一様に帯電する帯電器5を有する帯電部、感光体3上にトナー像を形成させる現像装置2を有する現像部、トナー像を用紙に転写する転写搬送ベルトユニット8等を有する転写部、トナー像を用紙に定着させる定着ユニット30を有する定着部がそれぞれ、制御部70によって動作を制御されている。なお、図面では便宜上各部には、各部を構成する構成要素に対応した番号を付している。
【0048】
ここで、上述の画像形成処理に際して、制御部70では、操作パネルを有する操作部にて設定された条件、および、露光装置10に備えられた記憶部14に格納されたデータに基づいてLED11に与えられる電流値や発光時間が調整される。
【0049】
本発明の特徴は、露光装置10に装着誤差がある場合に、この装着誤差に対応して各LED11毎の露光量が最適な値になるように調整している点であるが、その詳細については、後述する。
【0050】
図3は、画像形成装置1に装着される露光装置10の構成を示している。
【0051】
露光装置10は、複数のLED11、LEDアレイ基板12、レンズアレイ13、および後述する記憶部14を備えており、画像形成装置1の所定の位置に装着されて、感光体3の表面に画像データに応じた静電潜像を形成する。
【0052】
複数備えられたLED11は、露光装置10が画像形成装置1に装着された際に、円柱状の感光体3の側面、すなわち感光体3の表面に対向するように、LEDアレイ基板12上において主走査方向に一列に配列されている。
【0053】
各LED11は、画像データに基づいて点滅し、感光体3表面に対して1ラインずつの露光を行う。LED11の個数は、画像形成装置1によって形成される画像の解像度に対応しており、例えば、解像度600dpiのA3幅の場合、図4に示すように、約7000個のLEDが用いられる。
【0054】
LEDアレイ基板12は、図示しない駆動回路を備えており、この駆動回路によって各LED11の点灯を制御する。レンズアレイ13は、LED11と感光体3との間に、LEDアレイ基板12に平行になるように配置され、各LED11の点滅情報を感光体3の表面に集束させる。
【0055】
記憶部14は、露光装置10に装着された書き換え可能な不揮発性のメモリであり、後述する複数の測定位置におけるLED11からの光量の測定結果を記憶する。なお、記憶部14は露光装置10内に備えられる不揮発性のメモリであることが好ましいが、露光装置10とは別に設けた書き換え可能な不揮発性のメモリであってもよい。ただし、メモリを露光装置10と別に設ける場合には、露光装置10に同梱して、画像形成装置1に装着する際に露光装置10とともにメモリも装着する必要がある。
【0056】
上述の構成により、露光装置10は、画像データに基づいて各LED11が点滅動作をライン単位で繰り返し、LED11から出力された光をレンズアレイ13を通過して、感光体3上に集束する。これによって、感光体3上には、1ラインずつ画像データに基づいた露光がされ静電潜像が形成される。
【0057】
ところで、感光体3上への静電潜像の形成時には、LED11の発光量の違いやLED11のピッチとレンズアレイ13のピッチとの違いによる光量のムラによって、静電潜像にもムラが生じ、用紙に形成される画像の画質低下を招くことがある。
【0058】
そこで、画像形成装置1に装着される前に、本発明の露光量補正方法により上述の光量のムラを補正するが、まず最初に光量測定工程において、図4に示すように、光量検出器20に、LED11とレンズアレイ13とを一体化した露光装置10を装着し、各LED11の発光ビームを測定する。
【0059】
光量検出器20は、各LED11からの発光ビームを測定するCCDカメラ21と、CCDカメラ21を搭載する自動ステージ22と、自動ステージ22を露光装置10に対して接近または離間する方向へ、または、露光装置10の一列に並んだLED11に平行な方向へ移動させるためのモータ23とを有している。なお、以下の説明では、便宜上、自動ステージ22の露光装置10方向への移動をZ方向とし、LED11に平行な方向への移動をY方向とする。さらに、光量検出器20は、パーソナルコンピュータ50に接続され、測定が自動的に行われる。
【0060】
露光装置10は、図4に示すように、CCDカメラ21に対向するように光量検出器20に装着される。CCDカメラ21は、モータ23の駆動を受けた自動ステージ22によってZ方向へ移動し、露光装置10が画像形成装置1に装着されたときの感光体3上に相当する基準位置で停止する。なお、以下では、この基準位置を位置Bとする。
【0061】
続いて、CCDカメラ21に焦点を結ぶLED11を1個、所定の電流および所定の点灯時間にて点灯させ、CCDカメラ21にて発光ビームを測定する。このLED11の測定が終了すると、自動ステージ22がY方向へ移動し、CCDカメラ21に焦点を結ぶ次のLED11を、先と同様に、所定の電流および所定の点灯時間にて点灯させ、位置Bにおける発光ビームを測定する。このように、位置Bにおける各LED11の発光ビーム測定は、CCDカメラ21をY方向へ移動させるとともに、隣接するLED11の発光ビームとの干渉が起こらないように、LED11を1個ずつ順に点灯させて行われる。
【0062】
上記のように、LED11を1個ずつ順に点灯させて各LED11の発光ビーム測定を行ってもよいが、CCDカメラ21が充分に広い視野を有している場合、複数のLED11を同時に点灯させて、同時に測定を行ってもよい。複数のLED11を同時に点灯させる場合、各LED11からの発光ビームが他のLED11からの発光ビームに干渉しないように測定を行う必要があるので、例えば、一列に並んだLED11を6つおきに1つを点灯させて測定を行う。このように、複数のLED11を同時に点灯させて、その発光ビームを測定することにより、光量検出器20による発光ビーム測定の作業時間を短縮することができる。
【0063】
光量検出器20によって測定された発光ビームは、その発光ビームのスポット形状に基づいて、各LED11のCCDカメラ21上に入力された入力光量の強度分布が決定される。この入力光量の強度分布は、露光装置10が画像形成装置1に装着された際に、感光体3表面を露光する光量の強度分布に相当するものである。ここで、決定された入力光量の強度分布は、露光装置10に備えられた記憶部14に記憶される。
【0064】
測定された発光ビームのスポット形状は、例えば、一列に並んだLED11を6つ毎に1つを点灯させて測定した場合、LED11の発光ビームは、図5に示すように、3次元のスポット形状にて表される。図5に示す各スポット形状の体積を算出することにより、露光装置10によって各LED11のCCDカメラ21上に入力される入力光量の強度分布、すなわち、感光体3表面を露光する光量の強度分布が決定される。
【0065】
上述のように、発光ビームを3次元のスポット形状にて表し、その体積に基づいた入力光量の強度分布を決定することは、感光体3が有する感度特性に関係なく有効な手段であるが、とりわけ、感光体3の感度が高い場合に優れた効果を奏する。
【0066】
感光体3の感度が高い場合、すなわち感光体3が露光により感光されやすい場合には、感光体3は、微かな光量での露光によっても感光され、入力光量の特性のわずかな違いによっても影響を受ける。したがって、感光体3の感光に影響を与える微少量の光量や、入力光量の微小な特性の違いを反映することができるように、発光ビームのスポット形状の体積を算出し、露光装置10によって各LED11のCCDカメラ21上に入力される入力光量の強度分布を決定することで、形成される静電潜像の再現を高めることができる。
【0067】
一方、感光体3が有する感度が低い場合は、図6に示すように、発光ビームを2次元のスポット形状で表し、その面積を算出してもよい。感光体3の感度が低い場合、感光体3は入力光量の微小な違いを検出することができないため、スポット形状の面積から算出される入力光量の強度分布と、スポット形状の体積から算出される入力光量の強度分布との違いはほとんどないといえる。
【0068】
言い換えれば、算出される面積は、図6の線掛部分が示すようにCCDカメラ21上に入力された発光ビームに係る3次元のスポット形状を、2次元にて表したものであるため、通常、発光ビームのスポット形状を2次元で捉えることにより、3次元にて捉えた場合よりも精度が低下する。
【0069】
しかしながら、感光体3が有する感度が低い場合は、このような精度の低下は問題とならないため、光量検出器20による測定量を減らし測定時間の短縮が可能な面積の算出による入力光量の決定を有効に利用することができる。
【0070】
また、レンズアレイ13は、環境の影響を受けてLED11からの出力光の集束状態を変化させるので、環境変化に対して影響を受けにくい振幅伝達関数、すなわちMTF(Modulation Transfer Function)を算出してもよい。MTFは、解像力を表す指標であり、下式によって算出される。
【0071】
MTF(%)={(Vmax−Vmin)/(Vmax+Vmin)}×100
ここで、VmaxおよびVminは、それぞれ任意の空間周波数における隣接したLED11の入力光量の最大値および最小値を表す。具体的には、図7に示すように、各LED11からの発光ビームを2次元にて表してMTFを決定する。図7(a)の場合、(Vmax,Vmin)=(60,20)であるので、MTF=50%となり、図(b)の場合、(Vmax,Vmin)=(45,15)であるので、MTF=50%となる。なお、図7は、LED11を2つ毎に1つ点灯させる、又は、LED11を3つ毎に1つ点灯させている。
【0072】
なお、各LED11の発光ビームを測定は、上述の手法のうちのいずれによって行われてもよい。ただし、発光ビームのスポット形状を2次元で表した場合、各LED11の発光ビームがCCDカメラ21上にて最も焦点が合うような状態になると、図6(a)に示すように、整ったビームのスポット形状が得られるが、各LED11の発光ビームがCCDカメラ21上にて焦点が合わないような状態になると、図6(b)に示すように、いびつなビームのスポット形状で表されることになるといった各手法における特徴に留意することが必要である。
【0073】
上述のいずれかによって行われた、位置Bにおける各LED11の発光ビーム測定が終了すると、自動ステージ22がZ方向へ移動して、CCDカメラ21が、位置Bから露光装置10に遠ざかる方向へ100μm移動した図4における位置Aで停止する。そして、位置Aにおいても、上述の位置Bにおける測定と同様に、各LED11の発光ビームを順次測定し、位置Aにおける各LED11の発光ビームのデータを記憶部14に記憶する。
【0074】
さらに、位置Bから露光装置10に近づく方向へ100μm移動した図4における位置Cにおける各LED11の発光ビームも、上述の位置Bにおける測定と同様に行い、そのデータを記憶部14に記憶する。
【0075】
測定位置A、B、Cにおける各LED11の発光ビーム測定が終了すると、露光装置10を光量検出器20から取り外し、画像形成装置1に露光装置10を装着する。そして、出力工程および補正量決定工程では、CCDカメラ21の各位置A、B、Cにて得られ、記憶部14に記憶されているデータに基づいて、各LED11に供給する電流、または、各LED11の発光時間を変化させ、感光体3表面に伝わる光量が一定になるような露光量の補正を施す。
【0076】
まず、出力工程において、画像形成装置1による画像形成が行われる。本実施形態では、図8に示すように、CCDカメラ21の各位置A、B、Cにて得られたデータに基づいて光量補正が行われたテストプリントA、B、Cが用紙に出力される。なお、それぞれCCDカメラ21の各位置A、B、Cに対応している。
【0077】
そして、補正量決定工程では、これらのテストプリントの両端部に出力された画像の両端部、つまり図中、楕円マーク部分を目視によって確認し、各端部についてそれぞれ、黒すじの発生や濃度ムラが見られないテストプリントを選択する。このとき、選択したテストプリントに施された露光量の補正量(以下、単に補正量という。)をその端部での最適な補正量とする。なお、図に示すように、以下の説明では、画像形成装置1への装着位置に対応させて、各端部をフロント側、リア側という。
【0078】
本実施の形態では、テストプリントCにおいて、フロント側では黒すじは観察されないが、テストプリントA、Bでは図に表れていないが黒すじが観察されている。一方、リア側ではテストプリントCに黒すじが観察されており、テストプリントA、Bには黒すじ等は観察されていない。
【0079】
従って、露光装置10の画像形成装置1への装着位置は、図9に示すように、感光体3に対して平行ではなく、傾くように装着されていると考えられる。つまり、露光装置10のフロント側と感光体3との距離は、図4に示す光量検出器20にて位置Cに位置するCCDカメラ21と露光装置10との距離に相当していると考えられる。また、リア側と感光体3との距離は、位置A、Bの間に位置した場合のCCDカメラ21と露光装置10との距離に相当していると考えられる。
【0080】
このため、各LED11に対する露光量の補正を行う際には、フロント側ではテストプリントCに対して施された補正量を適用し、リア側では、テストプリントA、Bに対して施された補正量に基づいて、補間演算を行って算出された補正量を適用することによって、両端部での最適な露光量を決定することができる。また、フロント側とリア側との間に位置するLED11に施されるべき最適な補正量の値は、フロント側、リア側のそれぞれに施される最適な補正量の間に値になるものと推定して算出することが可能である。
【0081】
これは、露光装置10は直線状であるため、フロント側、およびリア側の位置が把握できる場合には、その間の任意の位置における感光体3との距離を算出することができるため、その距離において適用すべき補正値が計算により求められるからである。
【0082】
よって、フロント側とリア側との間に位置する各LED11に施される最適な補正量は、補間演算によって決定され、フロント側に近いLED11は、よりフロント側に適用される補正量に近く、リア側へ近づくほど、リア側に適用される補正量に近い補正量となる。
【0083】
上述の光量補正は、フロント側およびリア側で良好な画像を形成したテストプリントを選択し、その選択結果を各端部毎に、図10に示す画像形成装置1の操作パネル60上に入力することによって、上記した光量補正の設定が行われる。操作パネル60は、タッチパネルであり、入力キーをタッチすることによって、入力操作および設定が行われる。図8に示すようなテストプリントが得られた場合、フロント側には、テストプリントCを入力し、リア側には、テストプリントA、Bの両方を入力する。これにより、各LED11に施される光量の補正量が決定され、各LED11に供給されるべき電流の値、または、各LED11の発光すべき時間が設定され、感光体3上に入力される入力光量を一定にすることができる。
【0084】
なお、通常、操作パネル60に入力されるテストプリントとして、フロント側、リア側それぞれについて、テストプリントA、B、Cのいずれか1つを選択する。この場合、選択したテストプリントに施された補正量が、最適な補正量として設定される。また、テストプリントが2つ以上選択された場合は、図4に示すCCDカメラ21の位置A、B、Cのうち、隣り合う2つの位置から得られるテストプリントを2つ選択して入力する。この場合、選択した2つのテストプリントに施された補正量に基づいて補間演算を行い、補間演算によって得られた補正量を最適な補正量として設定する。なお、上述のテストプリントの選択は、テストプリントを装置に読み取らせて、その画像データを解析する等により自動的に行うようにしてもよい。
【0085】
以上の動作を図11および図12のフローチャートに基づいて説明する。
【0086】
まず、光量測定工程において、露光装置10が光量検出器20に装着され(s1)、図4に示す基準の測定位置Bでの各LED11の発光ビームが測定されるとともに、この発光ビームのスポット形状がデータBとして、露光装置10に設けられた記憶部14に記憶される(s2)。
【0087】
そして、測定位置Bから、図4におけるZ方向へ相対的に100μm移動した測定位置Aにて、各LED11の発光ビームが測定され、そのビームのスポット形状がデータAとして記憶部14に記憶される(s3)。
【0088】
さらに、基準の測定位置Bから、Z軸における測定位置Aとは逆の方向のへ相対的に100μm移動した測定位置Cにて、各LED11の発光ビームが測定され、ビームのスポット形状がデータCとして記憶部14に記憶される(s4)。測定位置A、B、およびCのすべてにおいて光量の測定が終了すると露光装置10が光量検出器20から取り外される(s5)。s5の工程において取り外された露光装置10は、画像形成装置1に装着され、以下に示す出力工程および補正量決定工程に移行する。
【0089】
まず、出力工程において、s3の工程にて記憶部14に記憶されたデータAに基づいた光量補正を施して画像形成が行われる(s11)。続いて、s2の工程にて記憶したデータBに基づいた光量補正を施して画像形成が行われ(s12)、そしてs4の工程にて記憶したデータCに基づいた光量補正を施した画像形成が行われる(s13)。以上のs11〜s13の工程における画像形成によって、それぞれの測定位置で測定された光量基づいて露光量を補正した場合における感光体3表面の露光量を示すテストプリントA、B、Cが得られる。
【0090】
補正量決定工程では、s11〜s13の出力工程にて得られたテストプリントA、B、Cが目視にて比較され(s14)、まずテストプリントにおけるフロント側にて黒すじの発生や濃度ムラが見られないテストプリントが選択される(s15)。続いて、テストプリントにおけるリア側にて、黒すじの発生や濃度ムラが見られないテストプリントが選択される(s16)。
【0091】
その後、フロント側として選択されたテストプリントが単数であるかどうかが判定される(s17)。そして、選択されたテストプリントが単数である場合には、選択されたテストプリントに施された補正量が最適な補正量であると決定され、s18の工程の移行する。
【0092】
一方、選択されたテストプリントが複数選択された場合、例えば、2つ選択された場合にはs21の工程に移行して、選択された2個のテストプリントに施された補正量について、補間演算を行って最適な補正量が決定されて(s21)、s18の工程に移行する。
【0093】
s18の工程において、上述のフロント側と同様にリア側として選択されたテストプリントが単数であるか否かが判定され(s18)、単数である場合は、選択されたテストプリントに施された補正量を最適な補正量として決定し、s19の工程に移行する。s18の工程において、テストプリントが複数選択された場合、例えば、2個選択された場合は、s22の工程に移行して、選択された2個のテストプリントに施された光量補正について、補間演算を行って最適な補正量が決定され、s19の工程に移行する。
【0094】
その後、フロント側およびリア側に対して決定された最適光量補正から、各LED11についての最適な補正量が算出され(s19)、この算出された補正量に基づいて、各LED11に供給すべき電流値、および発光すべき時間が決定される(s20)。
【0095】
なお、本実施形態では、測定位置A、B、Cにて各LED11の発光ビーム測定を行ったが、測定位置は3つに限定されるものではなく、4つ以上であってもよく、測定位置の数は測定時間や記憶部14の記憶容量に応じて適宜選択することができる。
【0096】
ここで、基準の測定位置を挟んで予想される装着誤差の最大値に相当する量だけ両側に移動させた測定位置を設定することが望ましいため、通常は測定位置は3つ以上必要となる。特に、露光装置10が直線状に形成されていることを考えると、装着誤差が生じてその一端の位置が感光体3に所定量接近した場合には、他端の位置は該所定量だけ感光体3から離間するため、リア側、フロント側での露光量の調整の便宜を考慮すると、段階的に位置が変化する奇数個の測定位置を設定し、中心の測定位置を基準として測定することが望ましく、その際に得られる光量のデータを用いることで、装着誤差の大小にかかわらず、適正な露光量を設定することが可能になる。
【0097】
なお、本実施形態で、テストプリントA、B、Cを別々の用紙に形成しているが、同一の用紙上にテストプリントA、B、Cを形成することにより、補正量決定工程の作業効率を向上させることができる。
【0098】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、以下の効果を奏することができる。
【0099】
(1)光量測定工程において、画像形成装置等の主装置に装着される露光装置について該露光装置からの距離を変化させつつ測定された複数の測定位置における該露光装置からの光量に関するデータを露光装置の記憶部等に保存して利用可能な状態にしていることから、露光装置を主装置に装着した際の装着誤差により、露光装置と被露光体との理論上の距離に相当する照射距離となる基準の測定位置において測定された光量に基づいて調整された発光量では適正な光量補正が行えない場合においても、前記複数の測定位置における前記光量に関するデータのいずれかを選択的に用いることで適切な露光量の補正を行うことができる。
【0100】
つまり、露光装置と像担持体等の被露光体とを接近または離間させた場合に相当する距離だけ離れた測定位置毎に、各発光素子の光量をあらかじめ測定していることから、前記出力工程および前記露光量決定工程により各発光素子毎に前記各測定位置毎にて得られた複数の測定結果からいずれか最適なものを選択して、各発光素子毎の露光量に対する補正量の決定に用いることができるため、装着誤差が生じた場合にも、適正な露光量の補正をして、被露光体表面を最適に露光することができる。
【0101】
また、調整機構等を用いて露光装置の装着位置の調整を行う必要がないため、調整機構等を設けることを不要にして、部品点数の削減化、コストの低減化、および位置調整を行う調整作業時間の短縮化等を図ることができる。
【0102】
(2)前記光量測定工程で前記各発光素子から像担持体表面に到達するまでの発光ビームの形状情報を測定することから、各発光素子から出力された光が被露光体にどのような状態で到達しているのかを把握できるため、被露光体の感度特性に応じた最適な露光量の補正を行うことができる。
【0103】
(3)前記光量測定工程で発光ビームの形状情報を3次元で捉えるため、発光ビームを2次元で捉えた場合に比較してよりきめ細かく光の伝達状態を把握できるため多種多様な感度特性を有する被露光体にも対応した最適な露光量の補正をすることができる。また、ビームの形状情報が3次元であることから、被露光体表面を露光する発光ビームの微小な光量の違いも測定結果に反映されるため、特に感度の高い被露光体を用いた場合の各発光素子に適用すべき露光量の設定を好適に行うことができる。
【0104】
(4)前記光量測定工程で発光ビームの形状情報を2次元で捉えることから、取り扱うべきデータの容量を縮小できるため、露光量の補正を迅速に行うことができる。特に、被露光体上に入力される発光ビームの微小な違いを検知しない感度の低い被露光体に対する各発光素子毎の露光量の補正に際して、発光ビームを3次元で取り扱う場合に比較しても遜色なく、好適かつ迅速に補正量の決定をすることができる。また、あらかじめ行うべき発光ビームの測定量を3次元の場合に比較して縮小できるため、測定に要する時間を短縮することができる。
【0105】
(5)前記光量測定工程で、任意の空間周波数における発光ビームの発光出力の最大値および最小値によって算出される値であるMTF(Modulation Transfer Function)を適用することから、環境変化等によってレンズアレイによる発光ビームの集束状態が変化した場合においても、その影響を受けずに、各発光素子毎に好適な露光量の補正を行うことができる。
【0106】
(6)各発光素子の各測定位置における複数の測定結果に基づく像担持体への露光処理を実際に行い、像担持体に形成される静電潜像に基づいた画像形成の結果を参照して、各発光素子に対する露光量の補正を行うことから、露光装置を画像形成装置等の主装置に装着した場合に装着誤差が生じたときにおいて各発光素子毎の露光量に適用すべき補正量を容易に決定することができる。
【0107】
(7)被露光体表面における少なくとも2点での露光量の測定結果に基づいて各発光素子に適用すべき露光量を計算により決定できることから、必要となる露光量の測定量を最小限に抑えることで、露光量の測定に要する時間を短縮し、該測定の結果を記憶するために必要となる記憶部の容量を縮小でき、各発光素子毎の露光量に適用すべき補正量の決定作業の効率化を図ることができる。
【0108】
(8)電流値や発光時間を変化させることにより、発光素子の光量のムラや発光量を制御できることから、階調を有する画像に対しても、光量補正を容易かつ正確に行うことができる。
【0109】
(9)常に、適正な露光量に設定される露光装置により像担持体表面に画像データ等に忠実な静電潜像が形成されることから、画像の再現性の優れた画像形成装置を提供することができる。
【0110】
よって、露光装置を画像形成装置等の主装置に装着する際に装着誤差が生じた場合でも、良好な露光量の設定を可能にする露光装置の露光量補正方法および当該露光量補正方法が適用される画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の画像形成装置のシステムの構成を示す図である。
【図3】本発明が適用される露光装置の構成を示す図である。
【図4】本発明の光量測定工程の構成を示す図である。
【図5】光量測定工程で測定された発光ビームの形状情報を示す図である。
【図6】光量測定工程で測定された発光ビームの形状情報を示す図である。
【図7】光量ビームの振幅伝達関数の測定過程を示す図である。
【図8】出力工程で出力されるテストプリントを示す図である。
【図9】装着誤差が生じた露光装置の装着状態を示す図である。
【図10】補正量決定工程で使用される操作パネルの構成を示す図である。
【図11】本発明の光量測定工程の動作を示すフローチャートである。
【図12】本発明の出力工程および補正量決定工程の動作を示すフローチャートである。
【図13】従来の露光装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
1−画像形成装置
2(2a〜2d)−現像装置
3(3a〜3d)−感光体
4(4a〜4d)−クリーナユニット
5(5a〜5d)−帯電器
6(6a〜6d)−転写装置
10(10a〜10d)−露光装置
11−LED
12−LEDアレイ基板
13−レンズアレイ
14−記憶部
70−制御部

Claims (8)

  1. 被露光体の露光状態に応じた処理結果を出力する主装置に装着される複数の発光素子を配列した露光装置の装着位置の誤差を要因とする前記発光素子毎の露光量の不均一を補正する露光量補正方法において、
    前記露光装置を前記主装置に取り付ける前に、各発光素子が照射した光の光量の強度分布を照射距離の異なる複数の測定位置で測定する光量測定工程と、
    前記露光装置を前記主装置に取り付けた後に、前記光量測定工程における測定結果に基づいて各発光素子の光量を互いに均一化する光量補正をそれぞれ施し、各発光素子から照射される前記光量補正後の光量の光により被露光体を露光してその処理結果をテストプリントとして出力することにより、前記複数の測定位置の数と同じ数の複数のテストプリントを出力する出力工程と、
    前記出力工程における前記複数のテストプリントを用いて、前記各発光素子の露光量に対して適用すべき最適な補正量を決定する補正量決定工程と、を含み、
    前記補正量決定工程は、前記露光装置の第1の端部および第2の端部についてそれぞれ適切な出力結果となったテストプリントを選択し、選択されたテストプリントに施された光量補正に基づいて補間演算を行うことによって前記各発光素子の露光量に対して適用すべき最適な補正量を決定する工程を含むことを特徴とする露光量補正方法。
  2. 前記光量測定工程は、前記複数の測定位置での光量検出手段による前記各発光素子の発光ビームのスポット形状の測定であることを特徴とする請求項1に記載の露光量補正方法。
  3. 前記光量測定工程は、前記光量検出手段に検出される前記各発光素子の発光ビームのスポット形状の体積を算出することにより行われることを特徴とする請求項2に記載の露光量補正方法。
  4. 前記光量測定工程は、前記光量検出手段に検出される発光ビームのスポット形状の該検出位置における断面の面積の測定であることを特徴とする請求項2に記載の露光量補正方法。
  5. 前記光量測定工程は、発光ビームの光量に変えて振幅伝達関数測定する工程であることを特徴とする請求項1に記載の露光量補正方法。
  6. 前記補正量決定工程は、被露光体としての像担持体に形成される静電潜像に基づく画像形成処理の結果を示す複数のテストプリントを用いて、前記それぞれの発光素子の露光量に対して適用すべき最適な補正量を算出する工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の露光量補正方法。
  7. 前記補正量決定工程は、各発光素子に供給すべき電流、または該発光素子の発光すべき時間を決定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の露光量補正方法。
  8. 前記被露光体である像担持体と、請求項1〜7のいずれか1項に記載の露光量補正方法により露光量の補正がされる露光装置と、
    第1の端部および第2の端部で良好な画像を形成したテストプリントを選択するための入力操作を受けつける入力手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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