JP2001266853A - リチウム2次電池用正極ペーストの製造方法 - Google Patents
リチウム2次電池用正極ペーストの製造方法Info
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Abstract
することで、繰り返し充放電の使用において、充電容量
の劣化や負荷特性の劣化を極めて小さく抑える電池を提
供するものである。 【解決手段】 リチウム含有遷移金属複合酸化物を主体
とした正極活物質、導電剤、増粘剤及び結着剤を用いて
混練分散することによって得られる電極用ペーストにお
いて、前記電極用ペースト=中の導電剤重量をW1、結
着剤重量をW2とする時、混練分散時において両者の重
量比M=W2/W1>0.65となるように添加混練する
ことを特徴とする電極用ペーストの製造方法。
Description
の、とくにその正極用ペーストの製造法に関する。
いては、活物質、導電剤、結着剤および増粘剤が均一に
混合、分散されたペーストを集電体に塗布、乾燥した
後、圧延などにより所定の密度に圧密して得られる。特
開平8−273661号公報に開示されているように混
合時の温度を制御することでペーストの凝集化を抑制し
たり、特開平11−144714号公報に開示されてい
るように配合する順序を規定することでペーストの分散
性を改良していた。
造方法により、混合時におけるペースト状態での活物
質、導電剤、結着剤および増粘剤との混合度は向上する
ものの、完全に混合されたとはいえない。そのため、ペ
ースト中での各材料の不均一な部位が生じ、特に、結着
剤を溶媒中で安定させるための界面活性剤がカーボンブ
ラックの表面に吸着されることにより、結着剤がペース
ト中で不安定となることで、結着剤同士の凝集、沈降が
生じる。また撹拌速度を上げると、混合は短時間で進行
する一方で、撹拌羽根の剪断力により一部の結着剤の繊
維化が生じ、これに活物質や導電剤がからみつき、凝集
塊が容易に発生する。
各材料が均一に存在しないため、塗布乾燥後の活物質同
士の結着性および集電体の密着性が悪く、高温保存中や
充放電中に、集電体からの活物質の剥離、脱落が生じ、
放電容量の低下や負荷特性の悪化を促すといった問題が
あった。
ので、リチウム含有遷移金属複合酸化物を主体とした正
極活物質、導電剤、結着剤及び界面活性剤を含み、これ
らを混練分散することによって正極ペーストを得る際、
前記ペースト中の導電剤重量をW1、結着剤重量をW2と
する時、混練分散時において常にM=W2/W1>0.6
5となるようにし、混練時にMの値が0.65を下回る
ことがないペーストの製造方法である。
散されており、活物質間や活物質と集電体との密着性が
向上し、電池の充放電時や高温保存時における集電体か
らの活物質の剥離、脱落が防止でき、充放電容量の劣化
や負荷特性の劣化を低減できる。
レン樹脂(PTFE)、フロロアルコキシ樹脂(PF
A)、フッ化エチレンプロピレン樹脂(FEP)などの
フッ素樹脂が挙げられ、これを水に界面活性剤を用いて
分散し、フッ素樹脂ディスパージョンとしたものであれ
ばどれを用いてもよい。また、増粘剤としては、カルボ
キシルメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキ
シセルロース、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分
子などが挙げられる。
重量部、導電剤としてアセチレンブラックを3重量部、
増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを1重量部に
対して水99重量部に溶解した水溶液30重量部を配合
し、混合分散して得られた活物質水溶液を作製した。
チレン(PTFE)60重量部に界面活性剤であるポリ
エチレングリコールオクチルフェニルエーテル10重量
部を混合してPTFE水溶液を作製し、このPTFE水
溶液2重量部中に前記活物質水溶液を滴下し、撹拌速度
10[S-1]で30分間撹拌した。この正極ペーストの
製造方法では、図1に示すように導電剤重量に対する結
着剤重量の比Mは常に0.65を上回るようになる。
アルミニウム箔集電体にダイコーターを用いて片側18
0μmの厚さに塗布して乾燥後、PTFEの熱処理温度
である200〜350℃で正極板を加熱し、この後、厚
み0.18mmに圧延し、切断して正極板を得た。
ず、鱗片状黒鉛粉末50重量部、結着剤として、スチレ
ンブタジエンゴム5重量部、そして増粘剤としてカルボ
キシメチルセルロース1重量部に対して水99重量部に
溶解した水溶液23重量部とを混合分散して負極用ペー
ストを得た。得られた負極ペーストをダイコーターを用
いて厚さ40μmの銅箔集電体の両面に塗布乾燥し、厚
み0.2mmに圧延し、切断してシート状の負極板6を
作製した。
図2に示すような円筒形リチウム2次電池である。シー
ト状正極板5と、シート状負極板6と、正極板5と負極
板6間を絶縁するシート状のセパレータ7と、正極リー
ド3と、負極リード9と、上部絶縁板4と、下部絶縁板
10が電池ケース8内に収容されている。
炭酸ジエチル50vol%とプロピオン酸メチル20v
ol%との混合液にLiPF6を1mol/lの濃度に
溶解したものからなる。この電解液は、電池ケース内に
収容され、正極板および負極板内に含浸されて、電池反
応において、多孔質なセパレータの微少孔を通して正極
板5と負極板6間のLiイオンの移動を担う。
した以外は本発明と同様に作製した正極板を比較の極板
1とし、これを用いた電池を比較の電池1とした。この
正極ペーストの製造方法では、混練過程において最終的
に導電剤重量に対する結着剤重量の比Mが0.65を下
回った。
を一括投入し、撹拌速度10[S-1]で撹拌しながら混
合分散して正極ペーストを作製した以外は本発明と同様
に作製した比較の極板2とし、これを用いた電池を比較
の電池2とした。この正極ペーストの製造方法では、混
練過程において最初から最後まで導電剤重量に対する結
着剤重量の比Mが0.65を下回った。
を一括投入し、撹拌速度30[S-1]で撹拌しながら混
合分散して正極ペーストを作製した以外は本発明と同様
に作製した比較の極板3とし、これを用いた電池を比較
の電池3とした。この正極ペーストの製造方法では、混
練過程において最初から最後まで導電剤重量に対する結
着剤重量の比Mが0.65を下回った。
び3の正極板について次の評価を行った。正極板100
0cm2の表面に存在する凝集塊およびピンホールの数
を目視により計数し、(表1)に示した。
凝集塊やピンホールを防止することができた。これはM
>0.65の領域では電極ペースト中での界面活性剤が
導電剤に対して十分存在し、結着剤が安定して均一に分
散しているためであると考えられる。
0.65の領域で結着剤を溶媒中で安定化させる界面活
性剤がカーボンブラックに吸着され、結着剤が溶媒中で
不安定となり、結着剤同士の凝集、沈降が発生し、これ
より極板内部での結着剤が偏せきし、ピンホールが発生
したと考えられる。
合、結着剤が活物質水溶液中に分散される最初の過程か
らM<0.65となる箇所が発生し、結着剤がペースト
中で不安定となり凝集塊が発生したと考えられる。
ることで短時間に結着剤を分散させても、撹拌によるせ
ん断力を受け、結着剤の繊維化などが生じ、形成した繊
維が導電剤にからみつき、凝集塊が発生したものと考え
られる。
はM>1.67とすることが望ましい。
1、2、3のサイクル寿命特性の結果を示す。
00mAの定電流で行い、4.1Vになった時点で4.
1Vの定電圧充電に切り換え、合計2時間充電を行っ
た。放電は、20℃、720mAで行い、放電電位が
3.0Vになった時点で放電を終了し次の充電を開始し
た。
て、充放電を繰り返しても容量の劣化が少なくサイクル
特性にすぐれていることがわかった。
との分散性が向上し、集電体との密着性が改良されたた
めに、充放電での合剤の膨張収縮によっても剥離しにく
くなったことが原因と考えられる。
し充放電の使用において、充放電容量の劣化や負荷特性
の劣化を極めて小さく抑えることができる。また、極板
においてペーストの塗膜と集電体の密着性も向上するた
め、電池組立工程中の集電体からの塗膜の脱落がなくな
り、製造時の作業性を改善することができる。
を示した図
Claims (1)
- 【請求項1】 リチウム含有遷移金属複合酸化物を主体
とした正極活物質、導電剤、結着剤及び界面活性剤を含
み、これらを混練分散することによって正極ペーストを
得る際、前記ペースト中の導電剤重量をW1、結着剤重
量をW2とする時、混練分散時において常にM=W2/W
1>0.65となるように混練するリチウム2次電池用
正極ペーストの製造方法。
Priority Applications (1)
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JP2000079747A JP2001266853A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | リチウム2次電池用正極ペーストの製造方法 |
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JP2000079747A Pending JP2001266853A (ja) | 2000-03-22 | 2000-03-22 | リチウム2次電池用正極ペーストの製造方法 |
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- 2000-03-22 JP JP2000079747A patent/JP2001266853A/ja active Pending
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