JP2001264329A - 尿中ii型コラーゲン断片測定のための検定 - Google Patents

尿中ii型コラーゲン断片測定のための検定

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JP2001264329A JP2001038309A JP2001038309A JP2001264329A JP 2001264329 A JP2001264329 A JP 2001264329A JP 2001038309 A JP2001038309 A JP 2001038309A JP 2001038309 A JP2001038309 A JP 2001038309A JP 2001264329 A JP2001264329 A JP 2001264329A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 II型コラーゲン断片について尿をモニタリ
ングするための新規方法の提供。 【解決手段】 II型コラーゲン断片に関して尿をモニ
タリングするための方法であって、前記の尿を、II型
コラーゲン断片と特異的に結合し、I型またはIII型
コラーゲン断片とのいかなる結合も実質的に排除する捕
獲抗体と接触させ、前記の尿を、コラゲナーゼ生成コラ
ーゲン断片と特異的に結合する検出抗体と接触させ、そ
して前記の捕獲および検出抗体に結合されたII型コラ
ーゲン断片の量を検出することを包含する方法が提供さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】関連出願の参照 本出願は、米国特許第09/184,658号(1998年11月2日提
出)(この記載内容は、参照により本明細書中に含まれ
る)の一部継続出願である。 産業上の利用分野 本発明は、生物媒質中のII型コラーゲン断片の検出方
法に関する。特に、本発明は、II型コラーゲンの切断
に起因する尿中に見出されるタンパク質断片の定量方法
に関する。
【0002】発明の背景 関節軟骨の生理学的代謝回転は、合成と分解との間の微
妙な平衡を表す。それは、成人における軟骨の正常な増
殖および発達および保持の一特徴である。正味軟骨損失
は、関節炎の一特徴である。それは障害および低文化的
生活基準に深く関連する。慢性関節リウマチおよび変形
性関節症における軟骨破壊は、一般に、併存臨床症状お
よび放射線学的知見に基づいて診断される。関節軟骨へ
の損害は、それが放射線学的に検出され得るずっと前、
疾病の初期に起こる。損害は、広範な且つおそらくは不
可逆的な軟骨損失が認められた後にのみ検出される。し
たがって、軟骨損害の初期診断のための生化学的マーカ
ーを臨床医が有し、そこで広範な損害が成される前に治
療が早期に開始され得ることは、非常に重要である。さ
らに、このようなマーカーは、急速に進行する可能性が
高い登録のための被験者の選択における臨床試験の計画
に用いられ得る。さらに、治療効果は、時宜にかなった
方法でモニタリングされ得る。TIINE分析も、化合
物有効性が測定され得る情報を提供し得る。ちょうどI
型コラーゲンがほとんどの他の組織、例えば皮膚、骨、
靱帯および腱の細胞外マトリックスの原繊維構築を形成
するように、II型コラーゲンは、軟骨マトリックスの
原繊維主鎖の大部分を構成する。関節疾病中の関節軟骨
の破壊は、一部は、主に原繊維性II型コラーゲンおよ
び集合性プロテオグリカンから成る細胞外マトリックス
の分解による。関節軟骨では、II型コラーゲン原繊維
は引張り強さおよび構造に関与し、一方、プロテオグリ
カンは正常関節接合および機能に必要な圧縮剛性を提供
する。これらの結合組織構成成分が分解される正確なメ
カニズムは十分には分かっていない。哺乳類では、重要
なメカニズムは、らせん(ネイティブ)コラーゲンの部
位特異的切断が可能な酵素の一群であるコラゲナーゼ、
MMP−1、MMP−8、MMP−13およびMT1−
MMPを包含する。3つの型のコラーゲンはすべて、ヒ
トにおいては、コラゲナーゼにより細胞外で切断され
て、ポリアクリルアミドゲル電気泳動により同定可能な
3/4および1/4長α鎖断片を生成するきつく巻かれた三重
らせんから成る。
【0003】発明の要約 第一の局面において、本発明は、II型コラーゲン断片
に関して尿をモニタリングするための方法であって、前
記の尿を、II型コラーゲン断片と特異的に結合し、I
型またはIII型コラーゲン断片とのいかなる結合も実
質的に排除する捕獲抗体と接触させ、前記の尿を、コラ
ゲナーゼ生成コラーゲン断片と特異的に結合する検出抗
体と接触させ、そして前記の捕獲および検出抗体に結合
されたII型コラーゲン断片の量を検出することを包含
する方法を提供する。
【0004】第一の局面の好ましい実施態様では、検出
抗体は配列番号1および2で記述される配列に対して活
性である。第一の局面の別の好ましい実施態様では、検
出抗体は配列番号32で記述されるものと少なくとも95
%相同であるVH配列、および配列番号33で記述され
るものと少なくとも95%相同であるVL配列を有する。
【0005】第一の局面の別の好ましい実施態様では、
検出抗体は配列番号32で記述されるVH配列と同一の
CDR、および配列番号33で記述されるVL配列と同
一CDRを有する。第一の局面の別の好ましい実施態様
では、捕獲抗体は配列番号3および4で記述される配列
に対して活性である。
【0006】第一の局面の別の好ましい実施態様では、
捕獲抗体は配列番号48で記述されるものと少なくとも
95%相同であるVH配列、および配列番号49で記述さ
れるものと少なくとも95%相同であるVL配列を有す
る。第一の局面の別の好ましい実施態様では、捕獲抗体
は配列番号48で記述されるVH配列と同一のCDR、
および配列番号49で記述されるVL配列と同一CDR
を有する。
【0007】抗体を生物媒質と接触させる順序は逆であ
り得る、と当業者は認識する。さらに、ある実施態様で
は、本発明のこの局面は前記のようなII型コラーゲン
に関して尿をモニタリングするための方法であって、前
記接触工程が同時に起こる方法を包含する。第一の局面
の別の好ましい実施態様では、抗体接触工程は、連続し
て、ならびに捕獲抗体を包含する接触工程後に、そして
検出抗体を包含する接触工程前に起こり、前記の捕獲抗
体は磁気物質上に固定される。
【0008】第一の局面の別の好ましい実施態様では、
前記の方法は、一連の対照試料を前記の捕獲抗体と接触
させ、前記の対照試料を前記の検出抗体と接触させ、そ
して前記の捕獲および検出抗体と結合した前記の対照試
料中のII型コラーゲン断片の量を検出する工程をさら
に含む。本発明の第二の局面では、II型コラーゲン断
片に関して尿をモニタリングするためのキットであっ
て、II型コラーゲン断片と特異的に結合し、I型また
はIII型コラーゲン断片とのいかなる結合も実質的に
排除する捕獲抗体、コラゲナーゼ生成コラーゲン断片と
特異的に結合する検出抗体、容器、ならびにII型コラ
ーゲン断片に関して生物媒質をモニタリングするための
前記の一次抗体および前記の二次抗体を用いる方法を説
明する使用説明書を包含するキットが提供される。
【0009】第二の局面の好ましい実施態様では、前記
の検出抗体は、配列番号32で記述されるものと少なく
とも95%相同であるVH配列、および配列番号33で記
述されるものと少なくとも95%相同であるVL配列を有
し、そして前記の捕獲抗体は、配列番号48で記述され
るものと少なくとも95%相同であるVH配列、および配
列番号49で記述されるものと少なくとも95%相同であ
るVL配列を有する。
【0010】第二の局面の別の好ましい実施態様では、
前記の検出抗体は配列番号32で記述されるVH配列と
同一のCDR、および配列番号33で記述されるVL
列と同一のCDRを有し、そして前記の捕獲抗体は配列
番号48で記述されるVH配列と同一のCDR、および
配列番号49で記述されるVL配列と同一のCDRを有
する。
【0011】第二の局面の別の好ましい実施態様では、
前記のキットは、既知量のII型コラーゲン断片を含有
する対照尿を包含する陽性対照流体、および前記のキッ
トを用いて検査されている試料を稀釈するための対照尿
を包含する稀釈流体をさらに包含する。本発明の第三の
局面では、免疫学的結合事象の存在を検出するためのバ
イオセンサーチップであって、配列番号1または2で記
述される配列に対して活性な一次抗体、または配列番号
3または4で記述される配列に対して活性な二次抗体を
包含するチップが提供される。
【0012】本発明の第四の局面では、II型コラーゲ
ンの分解に関連した疾病状態に関して患者を診断するた
めの方法であって、前記の患者から収集された尿中の非
定型的多量のII型コラーゲン断片の存在を検出する工
程を包含する方法が提供される。本発明の第五の局面で
は、II型コラーゲンの分解に関連した疾病状態を治療
するのに有用であると考えられる薬剤を評価するための
臨床試験の実施方法であって、一組の患者から収集され
た尿中のII型コラーゲン断片のレベルを測定し、前記
の患者の第一小群に前記の薬剤を、および前記の患者の
第二小群にプラセボを投与し、前記の薬剤または前記の
プラセボの投与後に前記の測定工程を反復し、そして前
記の第二小群の患者に生じるあらゆる低減と比較した場
合に統計学的に有意である程度に前記の第一小群の患者
の前記の尿中に存在するII型コラーゲン断片の量を前
記の薬剤が低減しているか否かを確定する方法であり、
統計学的に有意の低減が前記の薬剤が前記の疾病状態を
治療するのに有用であることを示す方法が提供される。
【0013】本発明で有用なのは、配列番号1または配
列番号2として配列表に記述されるような構造で本質的
に構成されるペプチドと結合するモノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマ細胞系統または大腸菌培養であ
って、ATCC HB-12436という同定特徴を有する細胞系統
である。配列番号3または4として配列表に記述される
ような構造で本質的に構成されるペプチドと結合するモ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ細胞系統ま
たは大腸菌培養であって、ATCC HB-12435という同定特
徴を有する細胞系統も、本発明で有用である。
【0014】発明の詳細な説明 II型コラーゲンは、関節軟骨にその引張り強さおよび
剪断耐性を与える構造タンパク質である。それは、圧縮
耐性を付与し、そうして、浸透圧的に加圧された軟骨の
形態を直接確定するプロテオグリカンの封じ込めのため
の構造的基礎も提供する。したがって、II型コラーゲ
ンの構造的完全性は、関節軟骨の物理的特性および耐久
性の主要決定因子である。
【0015】関節軟骨の進行性不全は、関節疾患の特質
の1つである。その不全がII型コラーゲン構造の変化
に基づいている場合、II型コラーゲンの破壊を特異的
に測定するための方法を有することは有益である。関節
軟骨からのII型コラーゲンの断片は、滑液中に放出さ
れ、次にリンパ、血液を介して運搬されて、尿中に放出
される。放出断片の測定は、II型コラーゲン破壊をモ
ニタリングして、関節疾患の開始を検出し、疾患進行を
測定するための方法を提供する。さらに、疾病中のII
型コラーゲン破壊に及ぼす疾患修正療法の作用を測定す
るのにも有用である。
【0016】コラーゲン破壊をモニタリングするため
に、種々の方法が利用されてきた。哺乳類組織において
は、コラゲナーゼは、II型コラーゲンの細胞外破壊に
関与する速度制限細胞外酵素であると考えられる
(1)。3/4および1/4サイズ片へのコラーゲンのコラゲ
ナーゼ断片化は、1967年という早い時期に同定された
(2、3)。一般に、II型コラーゲンの初期切断に関与
する4種類の同定済み哺乳類コラーゲン(MMP-1、MMP-
8、MMP-13およびMT1-MMP)が存在する(4、5、29)。他
の酵素がさらにII型コラーゲンの断片化に関与する。
原繊維コラーゲンのリソソーム破壊は、骨および肝臓で
起こることが知られている(6、7)。コラーゲンは、高
ヒドロキシプロリン含量により特性化される少数タンパ
ク質の1つであるため、尿中ヒドロキシプロリンの測定
値が、コラーゲン代謝回転の測定値として検査された
(8)。しかしながら、シグナルのほとんどが、皮膚、
骨および結合組織中に大量に見出されるI型およびII
I型コラーゲンに由来するため、II型コラーゲンの破
壊を測定するのに有用な方法は見出されていない。した
がって、ヒドロキシプロリンの極端に小部分の1日尿分
泌を提供するに過ぎないために、II型コラーゲンのモ
ニタリングに関してはそれは有益でない(8)。それゆ
え、コラーゲンまたはコラーゲンの破壊生成物をモニタ
リングするための努力は、免疫学的検出方法に集中し
た。
【0017】抗体は、コラーゲン型および切断部位に独
特のコラーゲン断片を識別し得るし、コラーゲン破壊の
特定の様式をモニタリングし得るかもしれない(9)。
ポリクローナルおよびモノクローナル抗体がIおよびI
II型コラーゲンまたはそれらの断片に対して調製され
ており、そして、I型およびIII型コラーゲンのコラ
ーゲン破壊生成物に関する検定が立案されてきた(Eyre
(10)参照)。実際、これらの検定は、骨吸収をモニタ
リングするためにクリニックでルーチンに用いられる。
II型コラーゲンの破壊生成物に対する抗体を用いる相
対的に少数の方法が報告されている。
【0018】II型コラーゲンに対するポリクローナル
およびモノクローナル抗体が、調製されてきた(9、11
〜13)。これらの抗体は、コラーゲン断片の定量的確定
というよりむしろ、無傷II型コラーゲンの検出のため
に利用されている。しかしながら、Eyre(14)は、架橋
残基を含有するII型コラーゲン断片に対するモノクロ
ーナル抗体を調製した。彼は、彼の発行済み特許と類似
したII型コラーゲン特異的配列を含有する架橋断片を
基礎にしたII型コラーゲンの破壊に関する検定を開発
した(10)。DodgeとPooleは、ネイティブII型または
その他のコラーゲンと非反応性である変性II型コラー
ゲンに対するポリクローナル抗体を調製した(15、1
6)。エピトープがシーケンシングされ、その後、Holl
anderとPoole(17、18、19)は、モノクローナル抗体を
用いて、配列番号12および13として配列表に記述さ
れる配列を有するII型コラーゲン断片に対する競合的
抗体検定を立案した。HollanderとCroucher(20)も、
配列番号67、68または69として配列表に略記され
たペプチドに対して向けられる抗体を用いて、捕獲EL
ISAを作製した。Billinghurst等(21)は、II型コ
ラーゲンのコラーゲン切断部位ネオエピトープに対する
ポリクローナル抗体(配列番号2として配列表に記述さ
れる配列を有する)を調製し、競合的II型コラーゲン
検定を立案した。Srinivas、BarrachおよびChichester
(22〜24)は、抗原としてII型コラーゲンの臭化シア
ンを用いるII型コラーゲン検定のための多面的モノク
ローナル抗体を調製した。抗体と反応性のエピトープは
同定されていない(25)が、しかしそれらはII型コラ
ーゲンを検定し得る。
【0019】捕獲ELISAは、それが同一分子中の2
つの異なるアミノ酸エピトープを同等に認識する2つの
抗体を基礎にしているために、高特異性を得るための信
頼できる方法である。抗体結合部位は6つという少ない
アミノ酸を含有するので、捕獲検定においては15〜2
0アミノ酸という小型の配列が2つの抗体により認識さ
れ得る。競合検定は単一抗体を使用し、したがって6〜
8アミノ酸という小さいポリペプチドの測定を可能にす
るが、しかしそれらは二元的抗体測定の特異性を欠く。
さらに、競合検定は、100〜10,000分の1の検出限界を
しばしば有する捕獲ELISAの感受性を欠く。したが
って、捕獲ELISAは、タンパク質の代謝断片を測定
するための好ましい方法を提供する。例えば、捕獲EL
ISAは、血中の構造タンパク質エラスチンの破壊断片
を測定するために用いられてきた(26)。捕獲ELIS
Aは、21アミノ酸の生物学的に活性なペプチドエンド
セリンを測定するために用いられてきた(27)。28ア
ミノ酸グルカゴンペプチドの異なる代謝断片を測定する
ためには、捕獲ELISA対が用いられてきた(28)。
このような結果に基づいて、II型コラーゲンのコラゲ
ナーゼ依存性代謝を測定するための捕獲ELISAを構
築するために用いられ得る最小22アミノ酸のペプチド
断片が選択された。
【0020】本発明は、II型コラーゲン代謝の2つの
型の検定を提供する。両検定とも、それに対して抗体が
予め調製されていないII型コラーゲンの限定配列に対
する抗体(ポリクローナル、モノクローナルまたは遺伝
子工学処理抗体)を基礎にする。配列は、酸性残基に富
み、即ち、1個の残基によりC末端に欠失が作られた配
列番号3として配列表に記述された配列である。哺乳類
細胞外アスパルチルまたはグルタミルエンドペプチダー
ゼは未だ記載されていないので、酸性残基に富んだコラ
ーゲン断片は、さらなる代謝を存在し続けると予測され
る。したがって、このような断片は、体液中で測定可能
である。それらの残基またはそれらの残基を含有するコ
ラーゲン断片に対する抗体は、コラーゲン代謝物質の生
成の方法とは無関係な、体液中のII型断片の検出の一
般的方法を提供する。本発明は、II型コラーゲン配列
に特異的で且つその配列を含有するコラーゲン断片と結
合するモノクローナル抗体5109および5109の遺伝子工学
処理変異体を提供する。
【0021】一次検定は、II型コラーゲンの破壊を査
定するための一般的方法である。この検定は、1個の残
基によりC末端に欠失が作られた配列番号3として配列
表に記述された配列の量を定量するための一般競合方
法、ならびにその密接に関連した同種のものを提供す
る。二次検定に関しては、配列番号14として配列表に
記述された配列に対して、付加的抗体が作られた。グリ
シン(配列番号14の残基9)上に遊離C末端カルボキ
シル基が存在する。この配列は、コラゲナーゼがII型
コラーゲンを切断し、したがってそれがネオエピトープ
として分類される場合に得られ、即ちネイティブ配列
(配列番号15として配列表に記述された配列は、-GPO
GPQG/LAG-(この場合、コラゲナーゼは/で切断する)
を継続する)に存在しないが、コラーゲンがコラゲナー
ゼにより切断される場合に生じる。その配列に対するポ
リクローナル抗体は、前に報告されている(22)。モノ
クローナル抗体9A4およびそれから遺伝子工学処理され
た誘導体は、配列番号2として配列表に記述されたネオ
エピトープ配列と反応するが、しかし非切断化II型コ
ラーゲンまたはI型コラーゲンとは反応できない。ネオ
エピトープ配列はコラゲナーゼにより切断される場合に
はII型コラーゲンに独特であるが、一方、相同および
弱交差反応性配列は、コラゲナーゼにより切断される場
合に合い型コラーゲン中に生成される(配列表に記述さ
れた場合の配列番号16)。これは、III型コラーゲ
ンに関しても言える。空は、コラゲナーゼにより切断さ
れた場合、配列番号2として配列表に記述される配列を
生じる。したがって、ネオエピトープ抗体はII型コラ
ーゲンに対する完全特異性を欠き、単独で用いられた場
合にコラゲナーゼによるII型コラーゲンの切断を選択
的に検出できない。しかしながら、抗体5109および抗体
9A4がサンドイッチ検定で併用されると、2つの抗体は
一緒になって、コラゲナーゼにより生成されるII型コ
ラーゲン代謝物質を選択的に検出し得る。さらに、サン
ドイッチ型の検定が本発明で提供する利点は、9A4単独
を基礎にした簡易競合検定と比較して、検出限界が100
分の1である。本発明に記載した抗体を用いるサンドイ
ッチ検定フォーマットは、したがって、正常および病的
状態におけるコラゲナーゼによるII型コラーゲン代謝
をモニタリングするための独特の方法を提供するが、こ
れは前に記載されたことがない。
【0022】単独で、抗体9A4は、コラーゲン型を識別
する必要がない限り、I型またはII型またはIII型
コラーゲンのコラゲナーゼ切断断片の検出のための用途
を有する新規のモノクローナル抗体である。 参考文献 1. Harris et al., N. Engl. J. Med., 291:557-63, 60
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8(19 ). 26. Baydanoff et al., Atherosclerosis, 66:163-68
(1987). 27. Hamaoki et al., Hybridoma, 9:63-69(1990). 定義 免疫グロブリン(Ig):アミノ酸配列およびグリコシ
ル化の程度によって、約23 kDの2つの軽鎖および約53
〜70 kDの2つの重鎖から成る天然四量体タンパク質。
四量体タンパク質の多量体も形成される(IgMおよび
IgA)。2種類の軽鎖、カッパ(κ)およびデルタ
(δ)と、数種類の重鎖ガンマ(γ)、ミュー(μ)、
アルファ(α)、デルタ(δ)およびイプシロン(ε)
が存在する。サブクラスも存在する。各鎖は、軽鎖でも
重鎖でも、2つの部分から作られる。いずれかの鎖のN
末端から開始する最初の部分は、可変ドメインと呼ばれ
る。軽鎖のC末端半分は、軽鎖の定常部と呼ばれ、それ
は、軽鎖がκ型であるかλ型であるかの主要決定因子で
ある。重鎖の定常部は、重鎖のおよそC末端3/4から成
り、免疫グロブリン分子の種類(IgG1、IgM等)
を決定する。即ち、γ重鎖はIgGに対応し、μ重鎖は
IgMに対応する等である。
【0023】VLおよびVH:軽鎖の可変ドメイン
(VL)および重鎖の可変ドメイン(VH)のアミノ酸配
列は一緒になって、免疫グロブリン分子の結合特異性お
よび結合定数を決定する。可変ドメインは、軽鎖の約半
分の長さおよび重さの約4分の1の長さから成り、両鎖
に関して、鎖のN末端で開始する。可変部は各々、相補
性決定領域またはCDRとして知られている3つの超可
変セグメントを含有する。
【0024】CDRおよびFR:各可変ドメインVL
たはVHは、3つのCDR:CDR1、CDR2および
CDR3から成る。CDRの前、間および後の介在配列
セグメントは、枠組み構造セグメント(FR)として知
られている。各VLまたはVHは、4つのFRセグメント
FR1、FR2、FR3およびFR4から成る。 VκまたはVλ:VLドメインは、軽鎖の産生的再配列
(VJCκまたはVJCλ)中にどの定常部( Cκま
たはCλ)が用いられるかによって、κまたはλであ
る。
【0025】抗体:抗体は、タンパク質、糖タンパク
質、ウイルス細胞、担体と結合した化学物質およびその
他の物質によるチャレンジに応答して免疫系のB細胞に
より産生される特異的免疫グロブリン分子である。抗体
は、その結合相手が未知である単なる免疫グロブリン分
子である。抗体が結合する物質は、抗原と呼ばれる。こ
のような抗体のその抗原との結合は高度に純化され、重
鎖および軽鎖の可変ドメインにおけるアミノ酸配列中の
変化により生成され得る特異性の多さが顕著である。
【0026】ポリクローナル抗体:正常免疫感作は、同
一抗原に対する広範な種々の抗体をもたらす。各Bリン
パ球は一免疫応答において常態では限定アミノ酸配列の
1つの免疫グロブリン分子を産生するが、しかし、多数
のBリンパ球が刺激されて、抗原と反応する免疫グロブ
リン分子、即ち抗体を作る。これらの異なる抗体は、免
疫グロブリン分子の可変部における異なるアミノ酸配列
により特性化され、これが結合の微妙な特異性および親
和性の差を生じる。このような抗体は、ポリクローナル
抗体と呼ばれ、免疫応答に利用される異なる免疫グロブ
リン分子に見出されるアミノ酸配列の多様性から生じる
結合特異性および結合定数の多様性を増強する。
【0027】モノクローナル抗体(mAb):単一抗体
分子を産生するBリンパ球は、不死Bリンパ球細胞株、
即ち骨髄腫細胞とハイブリダイズされて、抗体産生不死
細胞株、即ちハイブリドーマを誘導し得る。このように
して形成されるハイブリッドは、選択、稀釈、サブクロ
ーニングおよび再増殖により単一遺伝子細胞株に分離さ
れ、したがって各細胞株は単一遺伝子系統を示す。それ
は独特の配列の単一抗体を産生する。このような細胞株
により産生される抗体は、その純粋遺伝子素性を参照
し、そして混合遺伝子背景、即ち多重B細胞から産生さ
れるポリクローナル抗体とそれを区別して、「モノクロ
ーナル抗体」またはmAbと呼ばれる。mAbは純粋化
学試薬であるため、それは免疫検定において一貫した均
一な結果を生じる。さらに、mAbは不死細胞株により
産生されるため、試薬供給が制限されない。これらの理
由のために、mAbは、診断目的に関してポリクローナ
ル抗体よりはるかに好ましい。
【0028】遺伝子工学処理抗体:抗体の結合特異性は
軽および重鎖の可変部に存在するので、抗体は定常部を
変更または除去するために遺伝子工学処理され、そして
適正になされた場合には、それは、異なる特性および分
子量を有するが、しかし同一または非常によく似た抗原
結合特性を有する抗体分子を生じ得る。例えば、VL
よびVH遺伝子は、クローン化され、それらの間の適切
なリンカーを用いて集合(またはVHおよびVL)され得
る。このような新規の遺伝子工学処理分子は、一本鎖抗
体(略してscFv)と呼ばれ、典型的には、リンカー
のデザインおよび他の配列の付加によって25〜28 kDの
分子量を有して、精製、安定性、転送、検出等に役立
つ。一本鎖抗体の多量体は、各VH/VL対のオーダーが
変わり得るリンカーの適切な使用により作製され得る。
さらに、VLおよびVH領域のアミノ酸配列のいくつかの
変化は、望ましい抗原結合特性を保持しながらなされ得
る。遺伝子工学処理抗体の無限の多様性は、抗原に対す
る結合特異性を保持するが、しかし特定の要件を満たす
よう調製される元の抗体配列に由来する、ということが
分かる。遺伝子工学処理抗体のその他の例としては、F
ab、F(ab)2、キメラ抗体、ヒト化抗体等が挙げ
られるが、これらに限定されない。再検討のためには、
Winter and Milstein, Nature, 349:243-299(1991)参
照。
【0029】二重特異性抗体:常態では、IgG抗体は
2つの同一軽鎖および2つの同一重鎖を有する。したが
って、免疫グロブリン分子中に2つの同一抗体結合部位
が存在する。対照してみると、二重特異性抗体は、2つ
の異なる特異性を有する単一免疫グロブリン分子であ
る。それは2つのモノクローナル抗体産生ハイブリドー
マ細胞株の融合により作られ得るが、この場合、各ハイ
ブリドーマは異なる抗原特異性を有し、その組成物が各
ハイブリドーマ融合相手からの1つの軽鎖および1つの
重鎖から成る四量体である抗体を産生する細胞株(クア
ドローマ)に対する選択を示す。クアドローマにより産
生される抗体は、各親特異性の1つの軽鎖および1つの
重鎖のみを有し、各重/軽鎖対のための1つの結合部位
を有し、そして二重特異性であり、即ちそれは異なる特
異性の2つの結合部位を有する。二重特異性抗体は、遺
伝子工学処理によっても作られ得る。それはさらに別の
リンカーを介して別の抗体分子のVL−リンカー−VH
連結される一抗体のVL−リンカー−VHを包含し得る。
LおよびVHのオーダーは変更され得るが、しかし最終
結果は二重特異性抗体である。
【0030】エピトープ:抗原のサイズ、構造および配
座によって、抗体は全構造の小部分のみと結合し得る。
抗体が結合する抗原分子の一部は、そのエピトープと呼
ばれる。異なる抗体は同一抗原上の異なるエピトープに
マッピングされ得る。 ネオエピトープ:抗原は、特定の抗体と結合し得ないよ
うに隠蔽されるエピトープを有し得る。しかしながら、
抗原の配座変化は、分子表面の非フォールディングまた
は非被覆部分によるエピトープの出現を引き起こし得
る。これは、ここでは抗体をエピトープと結合させる。
別の局面では、抗原上の酵素の作用は、抗体が結合し得
る新規のエピトープの出現を生じ得る。例えば、タンパ
ク質分解酵素による切断後、新規のN末端および新規の
C末端配列が生成される。エピトープは親分子中では観
察されないために、親分子における何らかの変化後、エ
ピトープが明示され、ここで抗体を結合し得えて、ネオ
エピトープと呼ばれる。
【0031】TIINE:「II型コラーゲンネオエピ
トープ」の略語であって、この用語は、9A4抗体により
認識される特異的コラーゲンネオエピトープを示すため
に用いられる。 生物媒質:これは、抗原を含有し、本手法による検定の
対象であり得るあらゆる生物流体と定義され得る。これ
らの例としては、血液、滑液、尿、糞便、精液、唾液、
脊髄液、細気管支洗浄液、リンパ液、眼の硝子体液、組
織抽出物、組織培養上清、軟骨抽出物等が挙げられる。
生物媒質はヒト試料に限定される必要はないが、しかし
前記の例と同様の様式で、類似の種々の動物(マウス、
ラット、ハムスター、モルモット、イヌおよびウシが検
査された)媒質からも得られ得る。
【0032】イムノアッセイ:特定の分子または同種分
子組であり得る物質を認識する抗体の結合特性を用いる
ことを基礎にした物質(複合生物学的物質、例えばタン
パク質、または簡単な化学物質)に関する検定。検定
は、1つ又はそれ以上の抗体を包含し得る。 直接検定:抗体は例えば生物検体(細胞、組織、組織切
片等)中の抗原、あるいは固体表面に吸着または化学結
合される抗原と直接的に結合する。抗体それ自体は、通
常は、抗原に結合される抗体の量の確定を可能にするよ
う標識される。あるいは、抗体(ここでは第一抗体と呼
ばれる)は、第一抗体の結合が生じたことを実証する第
二標識化抗体を用いて検出される。
【0033】競合検定:単一抗体分子の結合特性に基づ
いた検定。典型的には、標識化抗原は、未知の抗原と競
合するよう用いられ、未知の抗原により以下に多くの標
識化抗原が表示されるかに換算して未知の抗原の量が確
定される。標識は、放射性、光学的、酵素的、蛍光的分
極化、蛍光急冷またはその他の標識であり得る。抗体
は、一重特異性または二重特異性であり得る。
【0034】サンドイッチ検定:これは、両抗体が抗原
と結合して、2つの抗体をそれらの間の抗原とともに含
有する三量体免疫複合体またはサンドイッチを形成する
二重抗体検定である。ある抗体は、検出表面または小室
に免疫複合体を局限するために利用される。この抗体は
「捕獲抗体」と呼ばれる。その他の抗体は、免疫複合体
が検出されるようにする標識を保有する。それは「検出
抗体」と呼ばれる。免疫複合体が形成されない(抗原が
存在しない)場合には、捕獲抗体は検出抗体を検出器に
もたらし得ない。抗原が存在する場合には、免疫複合体
が形成され、捕獲抗体は、免疫複合体中の検出抗体の量
が存在する抗原の量と定量的に関連するように、検出抗
体と接合される。
【0035】検定は、多数の方法でフォーマットされ得
る。例えば、捕獲抗体は、各々、測定装置に免疫複合体
を局限化する一手段として、固体表面と化学的に結合さ
れるか、または非特異的に表面に吸着されて、ビオチニ
ル化を介してアビジン様分子(例えば、アビジン、スト
レプタビジン、ニュートラビジン等)またはアビジン被
覆表面に付着され、あるいは磁気粒子またはビーズと結
合され得る。
【0036】検出抗体は放射能標識され得るか、あるい
は、ELISA(酵素結合イムノソルベント検定)とし
てフォーマットされる場合、それは種々の考え得る酵素
増幅系、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼ
(HRP)、アルカリ性ホスファターゼ(AP)、ウレ
アーゼなどを有し得る。それは、電気化学的、光学的、
蛍光またはその他の検出方法を用いて、免疫複合体中の
検出抗体の量を確定し得る。
【0037】検出装置で免疫複合体を捕獲するための種
々の方法、ならびに免疫複合体の量を測定するための種
々の検出系を用いたサンドイッチ検定において、2つの
抗体が対合される場合に多数の例が得られる、というこ
とはすぐに分かる。分子生物学的技法:VLおよびVH
ード領域のヌクレオチド配列はここでは本発明の抗体を
提供するために、当業者は、VHおよびVL領域をコード
する完全遺伝子および完全機能性抗体をin vitroで産生
し得る。それは付加される重鎖および軽鎖の定常部を有
するあらゆる所定の種類の免疫グロブリン分子として産
生され得るし、あるいはそれは、適切な場合に付加され
るタグを有するリンカーにより接合されるVLおよびVH
を有するscFvとして産生され得る。構築された遺伝
子は、慣用的組換え技法により工学処理されて、例えば
発現可能なプラスミド中の遺伝子挿入物を提供する。そ
の後、プラスミドは、細菌、例えば大腸菌またはバチル
ス種、酵母細胞、例えばPichia pastorisであり得る宿
主細胞中で、あるいは哺乳類細胞株中で、例えばSp2
/0、Ag8またはCHO細胞中で発現され得る。
【0038】相同性:本出願全体に亘って、アミノ酸ま
たは核酸相同性に関する参照がなされる場合はいつで
も、別記しない限り、BLASTP、BLASTNおよ
びFASTA(Atschul et al., J. Mol. Biol., 215:4
03-10(1990))が相同性を算出するために用いられ
た。BLAST XプログラムはNCBIおよびその他
の供給元から公的に入手可能である(BLAST Manual, Al
tschul et al., NCBI NLMNIG Bethesda, MD 20894;およ
びAltschul et al., 同上)。
【0039】略語 核酸、アミノ酸、ペプチド、保護基、活性基および類似
部分は、略書される場合、IUPACIUB(Commissi
on on Biological Nomenclature)に、または関連業界
の習慣にしたがって略記される。以下に実例を挙げる。 標準略語 HPLC 高速液体クロマトグラフィー SDS−PAGE ドデシル硫酸ナトリウムポリアクリルアミドゲル電気泳動 PCR ポリメラーゼ連鎖反応 Oligo オリゴヌクレオチド RT 室温、約22℃ 試薬: EDTA エチレンジアミン四酢酸 SDS ドデシル硫酸ナトリウム TW−20 トゥイーン-20(商標) NFDM 脱脂乾燥乳 DPBS ダルベッコリン酸塩緩衝化生理食塩水 Bt ビオチニル化 HAT ヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジン含有培地 HT ヒポキサンチン、チミジン含有培地 HRP ホースラディッシュペルオキシダーゼ 免疫グロブリン様分子または鎖 VHまたはVH 重鎖の可変部 VLまたはVL 軽鎖の可変部 scFv VLおよびVHを含有する一本鎖抗体 核酸 RNA リボ核酸 DNA デオキシリボ核酸 cDNA 相補的DNA mRNA メッセンジャーRNA 核酸塩基
【0040】
【表1】
【0041】アミノ酸一文字暗号:三文字暗号:フルネ
ーム
【0042】
【表2】
【0043】実施例 実施例1 モノクローナル抗体9A4の生成および特性化 最初に、KLHマレイミド(Pierce Chemical, Rockfor
d, IL)と共有結合され、完全フロイントアジュバント
(DIFCO, Detroit, MI)中に投与された、配列番号17
として配列表に記述された配列を有するペプチドを用い
て、Balb/cマウス(Jackson Laboratories, Bar Harbo
r, ME)を免疫感作した。力価が1:100,000になるまで、
不完全フロイントアジュバント(DIFCO, Detroit, MI)
を用いて約5ヶ月間、毎月、マウスに追加免疫投与し
た。融合前10日に、マウスに追加免疫を静注した。脾臓
細胞を収集し、50%PEG−1450(ATCC)を用いてP3X6
3Ag8.653(American Type Culture Collection, Bethes
da, MD)から得られた非Ig分泌細胞株と融合した。そ
れらを15%ウシ胎仔血清(Hyclone, Provo, Utah)を含
有するHAT培地(Sigma, St. Louis, MO)中の96ウエ
ル顕微滴定プレート中に106細胞/ウエルでプレート化
した。10日後、一次ELISAによりウエルをスクリー
ニングした。陽性抗体産生ウエルの同定のために、10 n
g/mlのビオチニル化ペプチド(Bt-AEGPPGPQG)[配列番
号14の残基1上でビオチニル化]をストレプタビジン
(10μg/ml)被覆プレート(Pierce Chemical)に付加
し、そして2μlの各ハイブリドーマ上清を、0.05%TW-2
0(Sigma)を含有する100μlのDPBS(Gibco, Grand
Island, NY)に付加した。ウサギ抗マウスIgG−H
RP(Jackson Immuno Research, West Grove, PA)に
より、ELISA陽性ウエルを検出した。
【0044】ELISAにおける陽性ウエルに、BIAcor
e(商標)系での選択を2回施した。BlAevaluation(商
標)バージョン2.1ソフトウエア(Pharmacia Biosenso
r, Piscataway, NJ)を用いて確定されるようなスロー
オフレートを示す抗体を産生するウエルをBIAcore系で
探した。Pharmacia Amine Coupling Kit(Pharmacia Bi
osensor)を用いてストレプタビジン(Pierce Chemica
l)を100μl/mlで、35分間、5μl/分の流量を用いて、
pH4.0で、カルボキシル化デキストラン被覆バイオセ
ンサーチップ(Pharmacia Biosensor)と接合させた。
典型的には、2000RUを付加した。配列表に記述したよう
な配列番号14の1つの残基に関してビオチニル化した
ペプチド(100 ng/ml)を、100μl/分の流量で10秒
間、ストレプタビジンチップ上を通した。抗体を含有す
る候補上清をチップ上を通して(2μl/分で30秒間)、
付加抗体の量を書き留めた。緩衝液をHBS(HEPE
S緩衝化生理食塩水、Pharmacia Biosensor)に変え
て、次の80秒間、解離速度を書き留めた。各実行間の
30秒間にチップを0.1 NHClで清浄化し、残留抗体を
除去して、あらゆる非特異的結合を取り除いた。BIAeva
luation運動分析ソフトウエアバージョン2.1を用いて、
オフレートを確定した。最遅速オフレートを有するクロ
ーンを、さらなる分析のために選択した。これらのクロ
ーンには、9A4、11F2および3H10が含まれた。
【0045】これらのクローンのさらなる特性化を以下
のように実施した:I型コラーゲン、コラゲナーゼによ
り切断されたI型コラーゲン、II型コラーゲンおよび
コラゲナーゼにより切断されたII型コラーゲンから成
る4つの調製物を、各々、BIA2000計器上で別々の流
動細胞と結合させた。Pharmaciaアミンカップリングキ
ット(Pharmacia Biosensor)を用いて、35分間、5μl
/分の流量を用いて、pH4.0で、カルボキシル化デキ
ストラン被覆バイオセンサーチップ(PharmaciaBiosens
or)と接合させた。4つの流動細胞は、それぞれ8000、
7000、4000および4000RUを付加した。細胞を0.1 NHC
lで洗浄してそれらを清浄にしてあらゆる非結合化物質
を除去し、実行間にそれらを清浄化してあらゆる残留抗
体を除去した。全抗体調製物をプロテインGクロマトグ
ラフィー(Pharmacia Biotechnology, Piscataway, N
J)により精製し、10μg/mlで動かした。4つの表面の
各々との全結合を記録した。コラゲナーゼ切断II型コ
ラーゲン(I型=11 RU;II型=280 RU)との選択的結
合を示し、非切断化コラーゲン(I型=3 RU;II型=6
RU )との有意の結合を欠いたために、抗体9A4が選択
された。
【0046】5%ウシ胎仔血清(Hyclone)を含有するH
T培地(Sigma)中での稀釈を制限することにより3回
サブクローニング後、安定9A4モノクローナルハイブリ
ドーマを得た。それを、ATCC-HB-12436としてアメリカ
培養細胞コレクションに寄託した。 実施例2 モノクローナル抗体5109の生成および特性化 最初に、KLHマレイミド(Pierce Chemical)と共有
結合され、完全フロイントアジュバント(DIFCO)中に
投与された、配列番号18として配列表に記述された配
列を有するペプチドを用いて、Balb/cマウスを免疫感作
した。力価が1:100,000になるまで、不完全フロイント
アジュバント(DIFCO)を用いて約5ヶ月間、毎月、マ
ウスに追加免疫投与した。融合前10日に、マウスに追加
免疫を静注した。脾臓細胞を収集し、50%PEG−1450
(ATCC)を用いてP3X63Ag8.653(ATCC)から得られた非
Ig分泌細胞株と融合した。それらを15%ウシ胎仔血清
(Hyclone)を含有するHAT培地(Sigma)中の96ウエ
ル顕微滴定プレート中に106細胞/ウエルでプレート化
した。10日後、ELISAによりウエルをスクリーニン
グした。陽性抗体産生ウエルの同定のために、10 ng/ml
のビオチニル化ペプチド(配列表に記述したような配列
番号19の残基1上でビオチニル化)をストレプタビジ
ン(10μg/ml)被覆プレート(Pierce Chemical)に付
加し、そして2μlの各ハイブリドーマ上清を、0.05%TW
-20(Sigma)を含有する100μlのDPBSに付加した。
ウサギ抗マウスIgG−HRP(Jackson Immuno Resea
rch)により、ELISA陽性ウエルを検出した。
【0047】陽性ウエルに、最遅速オフレートを示す抗
体を有したものに関してBIAcore(商標)系での選択を
2回施した。Pharmaciaアミンカップリングキット(Pha
rmacia Biosensor)を用いてストレプタビジン(Pierce
Chemical)を100μl/mlで、35分間、5μl/分の流量を
用いて、pH4.0で、カルボキシル化デキストラン被覆
バイオセンサーチップ(Pharmacia Biosensor)と接合
させた。典型的には、2000 RUを付加した。配列表に記
述したような配列番号19の残基1に関してビオチニル
化したペプチド(100 ng/ml)を、100μl/分の流量で1
0秒間、ストレプタビジンチップ上を通した。抗体を含
有する上清をチップ上を通して(2μl/分で30秒間)、
付加抗体の量を書き留めた。緩衝液をHBS(Pharmaci
a Biosensor)に変えて、次の80秒間、解離速度を書き
留めた。各実行間の30秒間にチップを0.1 NHClで清
浄化し、残留抗体を除去して、あらゆる非特異的結合を
取り除いた。BIAevaluation運動分析ソフトウエアバー
ジョン2.1を用いて、オフレートを確定した。遅速オフ
レートを有するクローンを探した。さらなる分析のため
にmAb5109を選択した。
【0048】I型コラーゲン、コラゲナーゼにより切断
されたI型コラーゲン、II型コラーゲンおよびコラゲ
ナーゼにより切断されたII型コラーゲンから成る4つ
の調製物を、各々、4つのチャンネルBIAcore(商標)
系の単一チャンネルと結合させた。Pharmaciaアミンカ
ップリングキット(Pharmacia Biosensor)を用いて、3
5分間、5μl/分の流量を用いて、pH4.0で、これらを
カルボキシル化デキストラン被覆バイオセンサーチップ
(Pharmacia Biosensor)と接合させた。4つの流動細
胞は、それぞれ8000、7000、4000および4000RUを付加し
た。細胞を0.1NHClで洗浄してそれらを清浄にしてあ
らゆる非結合化物質を除去し、実行間にそれらを清浄化
してあらゆる残留抗体を除去した。全抗体調製物をプロ
テインGクロマトグラフィー(Pharmacia Biotech)に
より精製し、10μg/mlで動かした。4つの表面の各々と
の全結合を記録した。コラゲナーゼ切断コラーゲン(切
断化I型=23 RU;切断化II型=173 RU)との選択的結
合を示し、非切断化コラーゲン(I型=23 RU;II型=
15 RU )との有意の結合を欠いたために、抗体5109が選
択された。5%ウシ胎仔血清(Hyclone)を含有するHT
培地(Sigma)中での稀釈を制限することにより9回サ
ブクローニング後、安定5109モノクローナルハイブリド
ーマを得た。それを、ATCC-HB-12435としてアメリカ培
養細胞コレクションに寄託した。
【0049】実施例3 捕獲抗体として9A4を、検出抗体としてモノクローナル
抗体5109を用いるサンドイッチ検定の説明 モノクローナル抗体9A4(捕獲抗体)を、100μL/ウエ
ルを用いて、0.05 Mホウ酸ナトリウム緩衝液、pH8.5
中に10μg/mlで 9A4を含有する(4、5および6の番号
を付けた対照ウエル以外。表1参照)Nunc Maxisorp
(商標)(VWR, Boston, MA)96ウエルプレートに付加
し、4℃で18〜48時間インキュベートした。
【0050】0.05%TW−20(Sigma)を含有するDP
BS(DPBS/TW−20)を用いて、3回、プレート
を洗浄した。200μl/ウエルを用いた。プレート中のウ
エルを、新たに調製されたDPBS中に溶解させた1%
脱脂乾燥乳(NFDM)(NFDM DPBS)で遮断
した。即ち、室温で1時間インキュベートした100μl
/ウエルを用いて、使用当日以下の間、氷上に保持し
た。
【0051】遮断溶液を捨て、ウエルを200μlのDPB
S/TW−20で1回洗浄した。ペプチド130を0.1%NF
DM DPBS中で、表1に示した濃度に稀釈した。ペ
プチド130は、配列番号20として配列表に記述された
配列を有し、Anaspec Inc(San Jose, CA)により合成
され、精製されたものであった。ペプチド130(配列番
号20)の稀釈液、適切な稀釈での検体および対照を、
表1に示したような顕微滴定プレートの特定のウエル中
に入れた。
【0052】
【表3】
【0053】
【表4】
【0054】ウエルを200μl/ウエルのDPBS T
W-20で3回洗浄した。ビオチン接合mAb5109(Bt
−5109)を、1、2および5以外のすべてのペプチド13
0(配列番号20)含有ウエル、全試料ウエルおよび全
対照ウエルに付加した。0.1%NFDM DPBS中に
1μg/mlのBt−5109(100μ/ウエル)を各ウエルに
付加し、プレートを37℃で40分間インキュベートした。
【0055】注:1 mgのmAb5109当たり37μgのビオ
チン−N−ヒドロキシスクシンアミド(Pierce Chemica
l)を用いて2時間、mAb5109をビオチニル化した
後、10kDのカットオフ透析カセット(Pierce Chemica
l)を用いて一夜透析した。200μl/ウエルのDPBS
/TW-20でウエルを3回洗浄した。HRPと接合させ
たマウスモノクローナル抗ビオチン抗体(Jackson Immu
noResearch)を0.1%NFDM DPBS中に/5000稀釈
し、100μl/ウエルを全ウエルに付加して、室温で30分
間インキュベートした。
【0056】200μl/ウエルのDPBS/TW-20でウ
エルを3回洗浄した。100μl/ウエルの1工程Turbo
(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジンを用い
るために用意する;Pierce Chemical)を各ウエルに付
加し、室温で約10分間インキュベートした。2 NH2SO
4で発色を停止させた。450 nmでの分光光度計で結果を
読み取った。
【0057】
【表5】
【0058】ペプチド130の濃度および450 nmで読み取
られるその結果生じた光学密度(表3)から、標準曲線
を作図した(図1)。他の適切なペプチドまたはコラー
ゲン断片に置き換えて、図1と同様の標準曲線を調製し
得る。その単位は、標準のモル当量に換算して表した。
この場合、単位は、ペプチド130(配列番号20)のn
M当量であった。
【0059】曲線の線状部分に亘って、回帰直線を用い
て、データを適合させた。所定の場合では、標準曲線は
0.735 nM〜0.46 nMで線状であって、濃度が対数スケー
ルで示される場合(本実施例、図1と同様)、回帰曲線
は、曲線のちょうど線状部分を用いて得られる。線状部
分の外側にある試料に関しては、濃度はグラフから読み
落とされるか、または試料が曲線の標準部分内になるよ
う稀釈され得るか、またはそれらは検出限界以下であ
る。
【0060】log(nM)とOD450との間の回帰は、0.029
OD450/ log(nM)の勾配および0.024 OD450の切片を示
す。未知の試料を動かす場合、検量線を用いて、試料の
光学密度からコラゲナーゼ−生成II型コラーゲン断片
の濃度を確定し得る。以下の方程式が用いられる: Log(濃度)=(試料OD450−切片)/勾配 試料:所定の場合、滑液の未知の試料は0.229というOD4
50を示した。したがって、 Log(濃度)=(試料OD450−0.024)/0.029=-0.949 抗logを考慮すると、滑液中の断片の濃度=0.112 nM。
【0061】実施例4 捕獲抗体としてモノクローナル抗体5109を、検出抗体と
して9A4を用いるサンドイッチ検定の説明 モノクローナル抗体5109(捕獲抗体)を、100μL/ウエ
ルを用いて、0.05 Mホウ酸ナトリウム緩衝液、pH8.5
中に10μg/mlで5109を含有する(4、5および6の番号
を付けた対照ウエル以外。表1参照)Nunc Maxisorp
(商標)(VWR, Boston, MA)96ウエルプレートに付加
し、4℃で18〜48時間インキュベートした。
【0062】200μl/ウエルのDPBS/TW−20を用
いて、3回、プレートを洗浄した。プレート中のウエル
を、100μl/ウエルの新たに調製されたDPBS中に溶
解した1%NFDMで遮断し、室温で1時間インキュベ
ートした。遮断溶液を捨て、ウエルを200μlのDPBS
/TW−20で1回すすいだ。ペプチド130(配列番号2
0)を0.1%NFDM DPBS中で、表4に示した濃
度に稀釈した。ペプチド130(配列番号20)の稀釈
液、適切な稀釈での未知の検体および対照を、表4に示
したような顕微滴定プレートの特定のウエル中に入れ
た。
【0063】
【表6】
【0064】
【表7】
【0065】ウエルを200μl/ウエルのDPBS T
W-20で3回洗浄した。ビオチン接合モノクローナル抗
体9A4(Bt−9A4)を、1、2および5以外のすべての
ペプチド130(配列番号20)含有ウエル、全試料ウエ
ルおよび全対照ウエルに付加した。0.1%NFDM D
PBS中に1μg/mlのBt−9A4(100μ/ウエル)を各
ウエルに付加し、プレートを37℃で40分間インキュベー
トした。
【0066】注:1 mgのモノクローナル抗体9A4当たり3
7μgのビオチン−N−ヒドロキシスクシンアミド(Pier
ce Chemical)を用いて2時間、9A4をビオチニル化した
後、10 kDのカットオフ透析カセット(Pierce Chemica
l)を用いて一夜透析した。200μl/ウエルのDPBS
/TW-20でウエルを3回洗浄した。HRPと接合させ
たマウスモノクローナル抗ビオチン抗体(Jackson Immu
noResearch)を0.1%NFDM DPBS中に/5000稀釈
し、100μl/ウエルを全ウエルに付加して、室温で30分
間インキュベートした。
【0067】200μl/ウエルのDPBS/TW-20でウ
エルを3回洗浄した。100μl/ウエルの1工程Turbo
(商標)(3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジ
ンを用いるために用意する;Pierce Chemical)を各ウ
エルに付加し、室温で約10分間インキュベートした。2
NH2SO4で発色を停止させた。450 nmでの分光光度計
で結果を読み取った。
【0068】
【表8】
【0069】ペプチド130(配列番号20)の濃度およ
び450 nmで読み取られるその結果生じた光学密度から、
標準曲線を作図した。他の適切なペプチドまたはコラー
ゲン断片に置き換えて、標準曲線を調製し得る。必要と
される単位は、標準のモル当量に換算して表した。この
場合、単位は、ペプチド130(配列番号20)のnM当
量に換算すると適切であった。
【0070】曲線の線状部分に亘って、回帰直線を用い
て、データを適合させた。所定の場合では、標準曲線は
0.3125 nM〜0.195 nMで線状であって、濃度が対数スケ
ールで示される場合(本実施例の図と同様)、回帰曲線
は、曲線のちょうど線状部分を用いて得られる。線状部
分の外側にある試料に関しては、濃度はグラフから読み
落とされるか、または試料が曲線の標準部分内になるよ
う稀釈され得るか、または試料中のコラーゲン断片の濃
度は検出限界以下であり得る。
【0071】log(nM)とOD450との間の回帰は、0.42 O
D450 nm/ log(nM)の勾配および0.70 OD450 nmの切片
を示す。試料を動かす場合、検量線を用いて、試料の光
学密度からコラーゲン断片の濃度を確定し得る。 試料:所定の場合、関節炎患者からのヒト尿の未知の試
料は0.124というOD450を示した。
【0072】 Log(濃度)=(試料OD450−0.70)/0.42=-1.36 抗logを考慮すると、尿中の断片の濃度=0.44 nM。別の
場合には、標準曲線は0.249という勾配および0.638とい
う切片を示した。ヒト変形性関節症血漿の未知の試料
は、0.172というOD450 nmを有した。変形性関節症血漿
の試料は、68 pMという断片濃度を有した。
【0073】実施例5 競合検定におけるII型コラーゲン断片の量を直接測定
するために用いられ得る抗体5109 濃度分析(BIAapplications Handbook, Pharmacia Bios
ensor, June, 1994 Edition, p. 6-2〜6-9)の適応に際
して、ストレプタビジン(Pierce Chemical, Rockford,
IL)を100μg/mlでPharmaciaアミンカップリングキッ
ト(Pharmacia Biosensor)を用いて、35分間、5μl/
分の流量を用いて、pH4.0で、カルボキシル化デキス
トラン被覆バイオセンサーチップ(Pharmacia Biosenso
r)と接合させた。典型的には、2000 RUを付加した。配
列番号19として配列表に記述された配列を有するビオ
チニル化ペプチド(100 ng/ml)を、5μl/分の流量で2
分間、ストレプタビジンチップ上を通した。144 RUのペ
プチドをストレプタビジン表面に付加した。mAb5109
を6.3 μg/mlの濃度で、単独で、あるいは標準濃度のペ
プチド054(配列番号19)との混合物中、または5109
および試料の稀釈物と未知量のコラーゲン断片との混合
物中で、10μl/分の流量で1分間、ペプチド表面上を
通した。 BIAevaluation(商標)運動分析ソフトウエア
バージョン2.1を用いて、各曲線に関する会合相の線状
部分の勾配を分析した。競合ペプチド054(配列番号1
9)対勾配の標準曲線を作図した。試料勾配対標準曲線
の勾配を比較して、エピトープの量を算出することによ
り、試料中のコラーゲンエピトープの量を確定した。各
注入間に、チップを0.1 NHClで30秒間清浄化し、抗
体を除去した。
【0074】
【表9】
【0075】試料:ウシ鼻軟骨のコラゲナーゼ−3MM
P−13消化物の上清。試料を、2倍、4倍および8倍に
稀釈したBIAcore(商標)チップ上で動かした。054ペプ
チド(配列番号19)に関するコラーゲンの算定量を確
定した。結果は、表8の第4列に示されている。力価を
掛けた後、コラーゲンのモル濃度(M)をペプチド054
(配列番号19)標準に関して確定し得る。
【0076】
【表10】
【0077】稀釈のための修正後の結果(最後列)の非
矛盾性は、未知の試料の3つの別々の稀釈液(最後列の
隣)から算出される値の一致により示される。75 nMの
II型コラーゲン断片の平均値が、ウシ鼻軟骨上清に関
して得られる。 実施例6 9A4に関連した遺伝子工学処理抗体の調製 遺伝子工学処理抗体および生物学的に活性なまたは関連
した分子としてのそれらのその後の評価のための基礎
は、親抗体のVLおよびVHドメインのクローニング(適
正な形状へのアッセンブリーを用いて)および特性化で
ある。目的の抗体のVLおよびVH構造配列、ならびに本
発明に記載した抗原との活性結合部位を形成する特定の
L−VH組合せの独自性を、我々は確定した。9A4可変
部遺伝子をクローニングする前に、可変ドメインがクロ
ーニングされたときに正確な可変ドメインが実際に得ら
れ、骨髄腫融合相手由来の他のもの、またはハイブリド
ーマを生成する場合に用いられるB細胞からの不活性擬
似遺伝子は得られないということが確証され得るよう
に、親9A4IgG1抗体の可変ドメインの部分のタンパ
ク質配列を確定することが必要であった。回転ボトル中
で9A4ハイブリドーマを増殖させることにより、9A4Ig
G1を含有する培養上清を生成した。上清を、二塩基性
リン酸ナトリウムを用いてpH7.5に調整し、3 M塩化ナ
トリウムを用いて塩濃度を150 mMの最終濃度に調整し
た。濾過(0.2μ)上清を、20 ml/分の流量で15 ml床
容積のプロテインG(Pharmacia)に通した。150 mMN
aCl溶液でカラムをさらに洗浄後、抗体を100 mMグリ
シン、pH3.1で溶離した。マウス免疫グロブリンアイ
ソタイピングキット(Boehringer Mannheim, Indianapo
lis, IN)からの抗血清を用いて抗体をアイソタイプ化
し、κ軽鎖を有するIgG1クラスネズミ抗体であるこ
とが判明した。
【0078】いくつかの単離タンパク質はそれらのアミ
ノ末端で「遮断される」ことが観察されている。「遮断
される」とは、ポリペプチド鎖のアミノ末端のアミノ酸
残基は、細胞作用により、またはポリペプチド鎖がエド
マン分解に耐性であるような方法での何らかの特発性化
学変化により、翻訳後に、その構造中で化学的に修飾さ
れている、ということを意味する。エドマン分解法は、
タンパク質のアミノ酸配列を確定するために、過去40年
間に亘ってルーチンに用いられた化学手法である。シー
クエネーターまたはタンパク質シーケンサーとして知ら
れている実験室計器で通常は自動化されるエドマン分解
技法の使用は、タンパク質生化学の当業者に周知の標準
手法である。
【0079】遮断の一般方式は、アミノ末端グルタミニ
ル残基のピログルタミル残基への転換である。これは、
新規のアミド連鎖が前者αアミノ基とδ−カルボキシル
基との間に形成されるために、エドマン反応に非許容可
能である構造を形成するためのグルタミニル残基の環化
により起こる。このような状況では、タンパク質のアミ
ノ末端から配列情報を得る能力は、化学的または酵素的
方法によるピログルタミル残基の除去によっている。重
要な方法は、ピログルタメートアミノペプチダーゼと呼
ばれる酵素(EC 3.4.19.3)を用いてピログルタミル残
基を除去することである。溶液中に存在するかまたは膜
物質、例えばPVDF(ポリビニリデンジフルオリド)
に電気ブロットされ得る遮断化タンパク質を、十分量の
タンパク質が非遮断化されて自動エドマン化学によるア
ミノ酸配列の決定を成功させ得るまで、ピログルタメー
トアミノペプチダーゼの溶液で処理する。これに関する
方法の例は、Fowler et al.,“Removal of N-Terminal
Blocking Groups from Proteins”in Current Protocol
s in Protein Science., pp.11.7.1-11.7.17(Eds.Coli
gan et al.), John Wiley, New York(1996)に記載さ
れている。
【0080】本発明の研究では、試料緩衝液中に還元剤
(β−メルカプトエタノール)を用いることによるSD
S−ポリアクリルアミドゲル電気泳動により、mAb9A
4の重および軽鎖を分離した。電気泳動後、ゲル中のポ
リペプチドをPVDF膜に電気ブロットし、クーマシー
ブリリアントブルーR-250で染色することにより検出し
た。次に、9A4の重および軽鎖を含有するバンドをブロ
ットから切り出して、ピログルタメートアミノペプチダ
ーゼで別々に処理した。各場合に、それは、この処理後
に、エドマン分解によるアミノ末端配列情報を得ること
ができることを立証した。Perkin-Elmer Applied Biosy
stems Model 494 Prociseタンパク質シーケンサーで、
シーケンシングを実施した。
【0081】タンパク質からの内部(即ち、N末端でな
い)アミノ酸配列情報を得ることが望ましい場合、タン
パク質のブロット化試料をトリプシンで消化し、その結
果生じた消化物をHPLCにより分別して、個々のペプ
チドを得て、これをその後シーケンシングし得る。本発
明の研究の特異性を以下に示す。
【0082】ピログルタメートアミノペプチダーゼ(P
GAP)によるN末端脱遮断 トリス−Gly4〜20%ポリアクリルアミドゲル(Nove
x, San Diego)上でのSDS−PAGEにより、抗体
(9A4)をその構成重および軽鎖に分離した。次にそれ
をProBlott(商標)(Perkin-Elmer Applied Biosystem
s, Foster City,CA)上で電気ブロットして、Ponceau S
(Sigma)染色によりバンドを可視化した。
【0083】9A4軽鎖を含有する膜を切り出し、0.1 Mリ
ン酸ナトリウム、10 mMNa2EDTA、5 mMジチオエリ
トリトール、5%グリセロールおよび0.1%還元トリト
ンX-100を含有する緩衝液中で30分間、インキュベート
した。ポリグルタメートアミノペプチダーゼ(20 mg)
(Boehringer Mannheim, Indianapolis, IN)をバイア
ルに付加し、内容物を静かに混合し、反応物を37℃で一
夜インキュベートした。膜を取り出し、水中で広範に洗
浄して、すべての塩、洗剤および酵素を除去した。次に
膜を、N末端配列分析のために、メーカーにより提供さ
れた処方箋にしたがって、Applied Biosystems Model 4
94タンパク質シーケンサー(Perkin-Elmer)中に入れ
た。
【0084】重鎖を前記と同様の方法で処理した。
【0085】
【表11】
【0086】前記で得られたN末端配列データの他に、
9A4抗体軽鎖の内部シーケンシングも、Fernandez et a
l., Anal. Biochem., 218:112-17(1994)から開発され
た方法にしたがって、実施した。9A4軽鎖に対応する4
つのバンドをProBloot(商標)から切り出して、0.1 M
トリス−HCl、pH8.8中に10%アセトニトリルおよ
び0.1%還元トリトンX-100を含有する緩衝液中で30分
間インクとした。シーケンシング等級修飾化トリプシン
(0.2 mg)(Promega, Madison, WI)を付加し、バンド
を37℃で一夜インキュベートした。その結果生じたペプ
チドを、洗浄(H2O中の60%アセトニトリルおよび0.1
%TFAを用いて)および音波処理により、膜から抽出
した。Vydac C18 218TPカラム(1.0 x 250 cm)(Vyda
c, Hesperia, CA)上での逆相HPLCにより、ペプチ
ドを分離した。手で視覚的にピークを収集し、前記のよ
うに494型タンパク質シーケンサー上での自動エドマン
シーケンシングにより選定ピークを分析した。
【0087】
【表12】
【0088】成熟9A4軽鎖(VL−CKappa)アミノ酸配
列を以下に示す:
【0089】
【化1】
【0090】自動エドマンシーケンシング(前記表9も
参照)により、下線を付したアミノ酸をシーケンシング
した。クローン化DNAから得られた配列は、上に示し
た元の抗体タンパク質の断片からのアミノ酸配列と比較
した場合、クローン化された遺伝子は9A4VL(クローン
化VL(下記参照)およびネズミCKappa(Kabat et a
l.,“Sequences of Proteins of Immunological Intere
st, U.S. Department ofHealth and Human Services, N
IH, 5th Edition, publication #91-3242, 1991”)の
DNAシーケンシングから得られる配列とエドマン分解
により得られる配列との比較)に関して正しいものであ
る、ということを示す。
【0091】前記のアミノ酸106は、通常は、J1生殖
細胞系列セグメント中のLys残基であるが、しかし9A4V
Lに関して上に示したIle残基に突然変異化された。アミ
ノ酸106はVLドメインの末端に印を付けるが、一方、ア
ミノ酸107(Arg)はCKappaドメインの起点に印を付け
る。 mAb9A4のVLおよびVH配列のクローニングおよび確
定 9A4ハイブリドーマ細胞株を、5%ウシ胎仔血清(Hyclon
e)を含有するHT培地(Sigma)中で増殖させた。メー
カーのプロトコールによりPharmacia Quick Prep(商
標)mRNA抽出キット(Pharmacia)を用いて、1 x 1
07細胞を含有する細胞ペレットから、mRNAを抽出し
た。次に、メーカーにより提供されるプロトコールによ
り、Boehringer MannheimのcDNAキット(Indianapo
lis, IN)を用いて、VLおよびVH遺伝子セグメントの
両方に関して、cDNAを合成した。VLcDNA反応
に用いられ、配列番号21として配列表に記述されたオ
リゴ(MLKと呼ばれる)はネズミ軽鎖κ領域に特異的
であったが、一方、VHcDNA反応に用いられるオリ
ゴ(MHGと呼ばれる)はネズミ重鎖γ領域のCH2ド
メインのセグメントに特異的である。MHGの配列は、
配列番号22として配列表に記述される。このオリゴ
は、4つのネズミIgGアイソタイプ、例えばIgG
1、IgG2a、IgG2bおよびIgG3とアニーリ
ングするよう設計された。配列番号22のヌクレオチド
5のIgG1に関して単一塩基ミスマッチが認められる
が、しかしこれがアニーリングおよびcDNAのその後
の生成を妨げないことは当業者には明らかである。Olig
o Etc.(Wilsonville, OR)、Genosys(The Woodlands,
TX)またはPerkin-Elmer Applied Biosystems(Foster
City, CA)によりオリゴを合成した。
【0092】アミノ末端アミノ酸配列データを用いて、
下記のようにPCRにより正しい9A4VH遺伝子を単離す
るために考え得るオリゴを生成した。配列番号32の残
基13〜32に対応するVHアミノ末端領域に関して上に示
した20のアミノ酸配列に基づいて、成熟形態の選定抗体
重鎖のアミノ末端アミノ酸が実際はGln残基(配列番号
32の残基12)であった場合に、Sequences of Prote
ins of Immunologicalinterest, Volume II, 1991から
のKabatデータベースを用いて、既知の抗体の配列を9A4
Hの配列と比較した。成熟9A4VHの最初の20個のアミ
ノ酸と適合する抗体VHドメインとしては、以下のもの
が挙げられる:mAb264(Nottenburg et al., J. Imm
unol., 139:1718-1726(1987));MAbRFT2(Heinrich
et al., J. Immunol., 143:3589-3597(1989));およ
びMAb2H1(Li et al., Mol. Immunol., 27:303-311(19
90))。成熟抗体のアミノ末端に対応する元のDNA配
列を得ることは重要であるため、5’PCRオリゴはア
ミノ末端から、即ちシグナルペプチドセグメント中に
5’(上流)をアニーリングするよう設計されるべきで
ある。9A4VHの最初の20個のアミノ酸が同一である前記
の3つの抗体のDNA配列は、既知のシグナルペプチド
DNAおよびアミノ酸配列を有した。そのDNA配列を
ここで示す:(下線を付したヌクレオチドは配列間の差
を示す)
【0093】
【化2】
【0094】これらの配列は、対応する抗体のVHsに
関するシグナルペプチド中のアミノ酸−11〜−17を
コードする(Kabat et al.,上記、参照)。したがっ
て、MHMISCと呼ばれる選定5’オリゴは、真の9A
4VHを単離するよう設計した。MHMISの配列は、配
列番号26として配列表に記載される。9A4VLを単離す
るために、既知のネズミκ軽鎖のリーダーペプチドセグ
メントとアニーリングするよう、一連の5つの縮退オリ
ゴ組を設計した。これらのオリゴを5つの別々のPCR
増幅に用いた(下記参照)。5つの縮退オリゴ組の配列
は、Dow Chemical Company(Midland MI)により提供さ
れ、これによって承認される。真正9A4VLを生じた5’
オリゴ組はMK3であって、その配列は、配列番号27
として配列表に記述されている。これらのオリゴは、シ
グナルペプチド中の残基−8〜−14をコードする。
【0095】MIGG1CH1と呼ばれ、その配列は配
列番号28として配列表に記述されているネズミIgG
1重鎖定常部(CH1ドメインからの)の、そしてML
KNと呼ばれ、その配列は配列番号29として配列表に
記述されているκ軽鎖の定常部の既知の配列から、VL
およびVHPCRのための逆プライマーを設計した。こ
れらのオリゴを、DNA合成に用いられる3‘プライマ
ーに対して(上流)入れ子にした。
【0096】アニーリングセグメントは配列番号29の
ヌクレオチド10で開始する。対応する前記のオリゴおよ
び1 ngの9A4ハイブリドーマcDNAを用いて、9A4VH
およびVL遺伝子を増幅した。メーカーの使用説明書に
したがって、ネイティブタグポリメラーゼを有するGene
Amp(商標)キット(Perkin Elmer)を用いて、PCR
を生じさせた。変性、アニーリングおよび重合の温度
は、それぞれ94℃、55℃および72℃で45、45および60秒
間であった。VHPCRおよびVLPCRに関しては、ア
ニーリング温度を60℃に変えた。PCRを、36回+72℃
で7分間の最後の重合サイクルを実行して、その後、4
℃に保持した。PCR生成物をシーケンシングして、V
LおよびVHのDNAおよび誘導アミノ酸配列を決定し、
立証した。配列決定に用いたオリゴは、VLに関しては
MK3およびMLKN、そしてVHに関してはMIGG
1CH1であり、それぞれ配列番号27、29および2
8として配列表に記述されている。
【0097】9A4VHおよびVLに対応するDNA配列
は、それぞれ配列番号5および6として配列表に記述さ
れている。9A4VHおよびVL遺伝子の誘導アミノ酸配列
は、それぞれ配列番号32および33として配列表に別
々に記述されている。意外なことに、オリゴMHMIS
C(配列番号26)は、9A4IgG1のタンパク質シー
ケンシングにより確定された成熟タンパク質VHの最初
の20個のアミノ酸と正確に対応するVH配列を首尾良く
提供した。5’PCRオリゴMHMISC(配列番号2
6)の3’に隣接して、9A4VHのリーダーペプチドセグ
メント中のDNA配列はmAb2H1の対応するセグメ
ントとほとんど同一であり、したがって、2H1と同一
の生殖細胞系列VH遺伝子から得られると思われる。VH
領域の2つの抗体間のアミノ酸配列には3つの差、即
ち、CDR1に1つ、CDR2に1つそしてFR3に1
つのみが認められる。これらは、これらの2つの抗体に
関しては親和性突然変異工程中に生じたもので、それぞ
れの標的に対する抗体の各々の特異性および親和性を限
定する場合に一役を演じ得ると思われる。9A4VHはネズ
ミJH2接合セグメント遺伝子を利用し、配列番号32
の残基114(CDR3内)〜126をコードする。
【0098】9A4可変重鎖は、KabatマウスIg重鎖II
族に属する(ここで同定されるVH遺伝子は、Kabatデー
タベースから得た。http://immuno.bme.nwu.edu/famgro
up.html)。9A4VH重鎖(配列番号5)は、データベー
スID番号001246に最もよく似ている。これら2つのV
H遺伝子には2つの差が認められるだけで、1つはFR
(無症候突然変異)に、そして他方は、9A4はIleを、そ
して001246はMetを有するアミノ酸位置45(配列番号3
2)でCDR1に生じる。これらの遺伝子もともに、同
一生殖細胞系列VHから得られると考えられる。
【0099】本発明の方法は、VH遺伝子生成物がこの
他の抗体のVLを有する生産的抗体V L−VH対を形成す
る場合に、それが9A4と類似の方法(特異性および親和
性)で結合するように、9A4VH生殖系列遺伝子に関連し
た他の抗体のVH遺伝子を用いて実施し得る。9A4VL
伝子および誘導アミノ酸配列は、それぞれ配列番号6お
よび33として配列表に記述されている。9A4VL遺伝子
の誘導アミノ酸配列は、前記のような真性9A4軽鎖のタ
ンパク質シーケンシングからのすべてのペプチド断片と
適合する。9A4可変軽鎖は、KabatマウスκXI族に属
し、データベースID番号006306に最もよく似ている。
10個のヌクレオチドミスマッチが認められ、7個のアミ
ノ酸差を生じる。これらの差のうちの2つはFR1に、
2つはCDR2に、1つがFR3にそして2つがCDR
3に生じる。大多数の変化がCDRで起こるために、こ
れら2つの遺伝子は、同一のまたは少なくとも非常によ
く似た生殖細胞系列VLから得られることにより関連す
ると考えられる。
【0100】本発明の方法は、VL遺伝子生成物がこの
他の抗体のVHを有する生産的抗体V L−VH対を形成す
る場合に、それが9A4と類似の方法(特異性および親和
性)で結合するように、9A4VL生殖系列遺伝子に由来す
るかまたは関連した他の抗体のVL遺伝子を用いて実施
し得る。本発明の方法は、VLおよびVH遺伝子生成物が
生産的抗体VL−VH対を形成する場合に、この他のまた
は9A4と異なる抗体が9A4と類似の方法(特異性および親
和性)で本質的に結合するように、 VLおよびVHがと
もに本明細書中に開示した9A4VLおよびVH生殖系列遺
伝子に由来する抗体を用いて実施し得る。
【0101】本発明の9A4抗体の遺伝子工学処理バージ
ョンを設計し、構築する基礎を、我々はここに有してい
る。ともに一本鎖抗体(scFv)である2つの例を以
下に示す。一例では、設計はベクターpCANTAB6中のVH
−リンカー−VL−HIS−MYCタグであり、他の場
合は、scFvは、異なるリンカーを用いて反対配向で
構築され、即ち、ベクターpATDFLAG中のVL−リンカー
−VH−FLAGタグである。これらの例は限定的なも
のではなく、前記の抗体型、例えばFabを得るため
に、9A4の新規特性化VHおよびVLドメイン(配列番号
5および6)が一部または全部利用され得ること、ある
いはVドメインの何らかの重要な部分だけを利用する新
規の形状は、当業者には明らかである。
【0102】pCANTAB6における9A4scFv(VH−リン
カーVL)の構築 scFv抗体中にVHおよびVL断片のアッセンブリを調
製するために、SOEing(重複伸張によるスプライシン
グ)PCRプライマーを利用した。2つのプライマーを
設計し、VH領域に関しては、Perkin Elmerから入手し
た。5’VH末端プライマーに関してはSfiI部位を
付加し、一方、VHプライマーに関しては3’末端に、
(Gly4Ser)3リンカーを有する重複配列を付加した。
5’VHプライマーは9A4VH5CANと呼ばれ、3’V
Hプライマーは9A4H3CANと呼ばれる。これらは、配
列表の配列番号34および35に対応する。
【0103】VLに関しては、Gly4Serリンカー領域への
重複を有する5’末端プライマーおよびNotI制限部位を
組み入れる3’プライマーを設計し、Perkin Elmerから
入手した。5’プライマーは9A4VL5CANと呼ば
れ、3’VLプライマーは9A4VL3CANILEと呼ば
れる。これらは、配列表の配列番号36および37に対
応する。
【0104】VHおよびVLDNA構成成分をPCRによ
り増幅し、その後アッセンブリ、プルスルーSOE−P
CR工程により接合した。SOE−PCR反応後、〜70
0 bpと同一であるアガロースゲル中のバンドを切り出し
て、メーカーの指示にしたがってQIAquick(商標)ゲル
精製キット(QIAgen)を用いてゲル精製した。その結果
生じたDNAをSfiIおよびNotIで消化し、pCANTAB6ベク
ターDNA(Cambridge Antibody Technology, Melbour
ne, Cambridgeshire, UKから入手)との結紮に用い、こ
れも同一制限酵素で消化した。次に結紮DNAを用い
て、エレクトロポレーションによりコンピテント大腸菌
TG1細胞を形質転換した。コンピテント大腸菌TG1
細胞を生成するための基本プロトコールを以下に示す。
【0105】2リットル円錐フラスコ中で37℃に予熱し
た500 mlの2YT培地(Bio101, LaJolla, CA)に、2.5
mlのTG1細胞の新鮮な一夜培養を接種した。600 nm
でのODが0.2〜0.25になるまで、通常は1〜1.5時間、3
7℃で激しく曝気しながら細胞を増殖させた。フラスコ
を氷上で30分間冷まし、次に250 ml遠心分離ボトルに注
ぎ入れて、予冷(4℃)Sorvall遠心分離器中で4,000 rp
mで15分間回転させて、細胞をペレットにした。細胞を
元の容積の予冷水中に再懸濁し、前記と同様に再び回転
して、細胞をペレットにした。
【0106】細胞を元の半分の容積、即ち250 mlの予冷
水中に再懸濁して、氷上に3分間放置し、次に前記と同
様に再懸濁し、回転させた。次に細胞を20 mlの予冷10
%グリセロール中に再懸濁し、予冷50 ml Falcon管に移
して、15分間放置し、ベンチトップ型遠心分離器で4℃
で10分間、3,500 rpmで遠心分離した。
【0107】細胞を最終的に1.0〜2.5 mlの予冷10%グ
リセロール中に再懸濁し、エレクトロポレーション工程
で直接使用した。結紮DNA(25〜250 ngの9A4VH−L
−VL−SfiI/NotIを有するpCANTAB6-SfiI/NotIベクタ
ー)を、以下のようにコンピテント大腸菌TG1細胞中
にエレクトロポレーション処理した。
【0108】結紮DNAを、標準プロトコールによりエ
タノール沈降させた。DNAペレットを10μlの滅菌脱
イオン化蒸留水中に溶解した。DNA(全細胞容積の10
%まで)を100μlの細胞に付加し、予冷エレクトロポレ
ーションキュベット(Biorad)に移して、氷上で放置し
た。エレクトロポレーションGene Pulser装置(Biora
d)パラメーターを25μFD、2.5 kVに設定して、パルス
コントローラーを200 ohmに設定した。キュベットをテ
ィッシュで拭いて乾燥し、エレクトロポレーション小室
に入れ、1回パルス処理した。典型的には、3.5〜4.8 m
sec範囲の時間定数を得た。エレクトロポレーション処
理細胞をすぐに、2%グルコースを補給した1 mlの2Y
T培地で稀釈した。細胞を15 mlファルコン管に移し
て、37℃で1時間振盪した。
【0109】形質転換細胞混合物(20〜1000μl)を、
2YT、2%グルコースおよび100μg/mlアンピシリンを
含有する適切なサイズの寒天培地(2YTAG)プレー
ト上に載せた。最初に、枠外に下流配列を置く、NotI部
位に5つの塩基挿入を有するクローン(p9A4ICAT3-2)
を得た。これを修正するために、9A4NOTFIX3と呼ばれる
新規のオリゴを作製したが、この配列は配列番号38と
して配列表に記載されている。アニーリングオリゴのた
めの標的としてp9A4ICAT3-2を含有する大腸菌細胞を用
いたPCR増幅を、メーカーのプロトコールによりAdva
ntage KlenTaq(商標)ポリメラーゼミックス(Clontec
h, Palo Alto, CA)を用いて実施した。アニーリングオ
リゴ(各々35 pmol)は、9A4NOTFIX3およびpUC19Rであ
った。pUC19Rの配列は、配列番号39として配列表に記
述されている。それは、SfiI部位から上流をアニーリン
グする。
【0110】PCRサイクル(Perkin Elmer Cetus Mod
el 9600 thermal cyclerで)を以下のようにセットアッ
プした:1回目サイクルに関しては、DNAの変性は94
℃で1分、アニーリングは60℃で45秒、そして重合は68
℃で1.5分であった。2〜31回目に関しては、変性時間を
30秒に低減した以外は、同一の温度および時間を用い
た。最終回(32回目)に関しては、重合を5分にし、そ
の後、サイクラーは試料を4℃に冷却した。TAクロー
ニング系(Invitrogen)を用いて、その結果生じたPC
R生成物を、メーカーが示唆したプロトコールを用いて
プラスミドpCR2.1中でクローン化した。前記のKlen Taq
(商標)ポリメラーゼを用いたPCRにより、オリゴ
前方M13および逆M13 (Invtrogen)(それぞれ、配列番
号53および54として配列表に記述されている)を用
いて、12の白色コロニーを、挿入物に関してスクリーニ
ングした。3つのころには、アガロースゲル電気泳動
で、的確なサイズの挿入物を生成した。9A4に関して正
確なDNA配列を有するこれらのうちの1つおよびVH
−リンカー−VL構築物を、さらなる研究のために選択
した。SfiIおよびNotIでpCR2.1を消化し、QIAquickゲル
抽出キットを用いて精製し、同一酵素で消化したpCANTA
B6ベクターと結紮することにより、scFv遺伝子を含
有するDNA挿入物を得た。前記と同様にDNAをコン
ピテント大腸菌TG1細胞中にエレクトロポレーション
処理し、活性scFvを含有するp9A4ICAT7-1(ATCC 98
593)と呼ばれるクローンを生じた。この9A4scFvの
DNA配列は配列番号7として配列表に記述されてお
り、一方、アミノ酸配列は、配列番号40として別個に
記述されている。配列番号7の位置29で開始するGTGコ
ドンが開始コドン(Met)であることに留意されたい。
使用したシーケンシングオリゴはpUC19RおよびFDTETSEQ
で、これらはそれぞれ配列番号39および41として配
列表に記述されている。
【0111】このscFv抗体に関するDNAおよびア
ミノ酸配列の特異的特徴に関しては、配列表の配列番号
7および40に関する情報を参照されたい。遺伝子工学
処理9A4VH−リンカー−VLフォーマットscFv抗体
を大腸菌TG1細胞中で発現させ、NTA−Niアガロ
ース(QIAgen)アフィニティークロマトグラフィーを用
いて精製し、その後、スーパーデックス75ゲル濾過クロ
マトグラフィーによりモノマーscFv種を単離した。
scFvの親抗原との結合を、BIAcore(商標)系で評
価した(下記参照)。プラスミドpA4ICAT7-1を含有する
大腸菌を、ATCC 98593としてアメリカ培養細胞コレクシ
ョンに寄託した。
【0112】pATDFLAGにおける9A4scFv(VL−リン
カーVH)の構築 p9A4CAT7-1を包含する前記の実施例に対して逆形状のV
HおよびVL断片のPCR−SOEアッセンブリ、即ちV
L−リンカー−VHを調製するために、SOEingオリゴを調
製した。2つのプライマーを、 VLリンカー領域に関し
て設計した:5’末端に、NcoI部位を付加し、3’末端
に、配列番号42として配列表に記述される25個のアミ
ノ酸リンカー配列を有する重複配列(Pantokiano et a
l., Biochemistry, 30:10117-25(1991))を付加し
た。5’VLプライマーは9A4VL5ATDと呼ばれ、
3’VLプライマーは9A4VL3ATDILEと呼ばれ
た。これらのオリゴの配列は、それぞれ配列番号43お
よび44として配列表に記述されている。
【0113】VHに関しては、リンカー領域への重複を
有する5’末端プライマーおよび付加NheI部位有する
3’末端PCRプライマーを設計した。5’VHプライ
マーは9A4VH5ATDと呼ばれ、3’VHプライマーは
9A4VH3ATDと呼ばれた。これらのオリゴの配列
は、それぞれ配列番号45および46として配列表に記
述されている。
【0114】VLおよびVH構成成分をPCRにより増幅
した。その後、VLおよびVHを、オリゴ9A4VL5AT
D(配列番号44)および9A4VH3ATD(配列番号
46)を用いてSOE−PCR工程により、リンカー領
域で接合した。約700 bpの的確なサイズのDNAを1%
アガロースゲルから切り出して、QIAquick(商標)ゲル
溶離キット(QIAgen)を用いて溶離した。その結果生じ
たDNAを、5’末端で制限酵素NcoIを、3’末端でNh
eIを用いて末端でトリミングした。これを、同一制限酵
素で処理した発現ベクターpATDFLAG(PCT WO 93/1223
1)と結紮した。メカのプロトコールにより結紮によっ
てコンピテント大腸菌DH5α細胞を形質転換し、選択
剤として20 μg/mlのクロラムフェニコールを含有する
寒天プレート上に載せた。シーケンシングしたクローン
のうちの2つ、即ち9A4IF-5および9A4IF-69はPCRま
たは構築エラーを有さなかった。シーケンシングオリゴ
は、UNIVLSEQ-5'(配列番号30)およびTERMSEQ(-)
(配列番号31)であった。
【0115】さらなる研究、ならびに工学処理9A4sc
Fv抗体の発現のために、9A4IF-5を含有する大腸菌を
選択した。このscFvのDNA配列は配列番号8とし
て配列表に記述され、一方誘導アミノ酸配列は配列番号
47として別個に記述されている。VL−L−VH−FL
AG9A4scFvの特異的特徴、例えばシグナルペプチ
ド、リンカーおよびタグ位置は、配列番号8および47
に関して配列表に示されている。記載した工学処理抗体
は大腸菌からだけでなく、他の生物体、例えばP.pastor
is、バキュウロウイルス、バチルス種、哺乳類細胞等
(これらに限定されない)からも同様に発現され得る、
ということは、当業者には明らかである。
【0116】大腸菌からのこのscFv生成物の発現お
よび精製のために、20μg/mlのクロラムフェニコールを
含有するLBブロスの1〜2リットル培養を37℃で一
夜、増殖させた。GS-3ローターを用いたSorvall遠心分
離器で細胞をペレット化した。M2アフィニティーカラ
ム(Kodak, New Haven, CT)(これは前記の配列中に示
したFLAGエピトープに特異的である)を用いたアフィニ
ティークロマトグラフィーのための調製に際して、ペレ
ット化大腸菌細胞をトリス/EDTA/スクロース培地
中でプロセッシングして、細胞周辺分画を単離し、ある
いは最小容量のDPBS緩衝液中で直接音波処理(Soni
prep音波処理機)した。アフィニティーカラムをDPB
Sで広範に洗浄して、粗製scFv試料を投入後のあら
ゆる非結合物質を除去した。0.1 Mグリシン−HCl、
pH3.1を用いて、scFv抗体を溶離した。スーパー
デックス-75ゲル濾過クロマトグラフィー(Pharmacia)
により、モノマーscFv種を単離した。SDS−PA
GEおよびクーマシーブリリアントブルーR-250染色に
より、均質であるか否か抗体を判定した。抗体をOD 280
nmで分光光度計により定量したが、この場合、1.0 cm路
長石英キュベットを用いて、吸光度1.4は1.0 mg/mlsc
Fvと等価であると定義した。プラスミドp9A4IF-5を含
有する大腸菌を、ATCC-98592としてアメリカ培養細胞コ
レクションに寄託した。
【0117】p9A4ICAT7-1およびp9A4IF-5精製遺伝子生
成物に関して、BIAcore(商標)系で、抗体との結合を
以下のように評価した。ストレプタビジンチップを、前
記の実施例1に示した配列番号14のビオチニル化ペプ
チドとともに投入した。両scFv構築物は、抗原を結
合することが示された。即ち、1.2x10-7 MのKで結合す
る親9A4IgGと比較して、9A4IF-5scFvは1.1X10-7
MのKを有する。 p9A4ICAT7-1scFvに関しては、オ
フレートは1.2X10-3/秒であったが、これに比して9A4
IgG(親抗体)に関する値は1.76X10-2/秒であっ
た。これらのデータは、工学処理抗体の親和性が親と少
なくとも同じくらいまたはそれ以上に良好であった、と
いうことを示す。
【0118】BIAcore(商標)系により確定された特異
性および運動データにより立証されるように、前記の9A
4VLおよびVHドメインを含有する2つの工学処理抗体
は、前記の実施例3および4に記載した定量測定検定に
それらを用いるための望ましい特徴を有する。親9A4抗
体の親和性および特異性を有する、本明細書中に開示し
た9A4VLおよびVHのいくつかまたはすべてから成るそ
の他の工学処理抗体は、したがって、本発明の方法に有
用であると考えられる。
【0119】実施例7 5109に関連した遺伝子工学処理抗体の調製 5109可変部遺伝子をクローニングする前に、可変ドメイ
ンがクローニングされたときに正確な可変ドメインが実
際に得られ、骨髄腫融合相手由来の他のもの、またはハ
イブリドーマを生成する場合に用いられるB細胞からの
不活性擬似遺伝子は得られないということが確証され得
るように、親5109抗体の可変ドメインの部分のタンパク
質配列を確定することが必要であった。回転ボトル中で
5109ハイブリドーマを増殖させることにより、5109を含
有する培養上清を生成した。上清を、二塩基性リン酸ナ
トリウムを用いてpH7.5に調整し、3 M塩化ナトリウム
を用いて塩濃度を150 mMの最終濃度に調整した。濾過
(0.2μ)上清を、20 ml/分の流量で15 ml床容積のプ
ロテインG(Pharmacia)に通した。150 mMNaCl溶
液でカラムをさらに洗浄後、抗体を100 mMグリシン、p
H3.1で溶離した。マウス免疫グロブリンアイソタイピ
ングキット(Boehringer Mannheim)からの抗血清を用
いて抗体をアイソタイプ化し、κ軽鎖定常ドメインを有
するIgG1クラスネズミ抗体であることが判明した。
【0120】本発明の研究では、試料緩衝液中に還元剤
(β−メルカプトエタノール)を用いることによるSD
S−PAGEにより、mAb5109の重および軽鎖を分離
した。電気泳動後、ゲル中のポリペプチドをPVDF膜
に電気ブロットし、クーマシーブリリアントブルーR-25
0で染色することにより検出した。次に、5109の重およ
び軽鎖を含有するバンドを切り出して、エドマン分解処
理を施した。メーカーのプロトコールにより、Perkin-E
lmer Applied Biosystems Model 494 Prociseタンパク
質シーケンサーで、シーケンシングを実施した。得られ
た重および軽鎖の配列を表11に示す。それらはVH
関しては配列番号48の残基1〜40に、VLに関しては
配列番号49の残基1〜39に対応する。
【0121】
【表13】
【0122】mAb5109のVLおよびVH配列のクローニ
ングおよび確定 5109ハイブリドーマ細胞株を、5%ウシ胎仔血清(Hyclo
ne)を含有するHT培地(Sigma)中で増殖させた。細
胞をペレット化(2.5 x 107細胞/ペレット)し、使用
まで-80℃で凍結した。メーカーの指示により、 mRN
A抽出(Oligotex(商標)DirectmRNAキット;QIAG
EN)を実施した。次に、Boehringer Mannheimの第一鎖
cDNAキットを用いて、VLおよびVH領域に関して、
cDNAを合成した。VLcDNA反応に用いられたオ
リゴはネズミ軽鎖κ領域(MLK)に特異的であった
が、一方、VHcDNA反応に用いられたオリゴ(MH
Gと呼ばれる)はネズミ重鎖CH2γ領域のセグメント
に特異的であった。オリゴMLKおよびMHGの配列
は、それぞれ配列番号21および22として配列表に記
述される。
【0123】エドマン分解によりVLおよびVHに関して
得られたアミノ酸配列に基づいて、成熟分泌形態の重お
よび軽鎖のN末端配列に関して、PCRプライマーを設
計した。その配列をKabatデータベースと比較した。510
9VHはKabatIIID亜群の成員にもっともよく似てい
ることが判明したが、一方、5109VLはKabatII亜群の
成員に最もよく似ていた。
【0124】5’VHプライマーおよび5’VLプライマ
ーの配列は、それぞれ51-09VH5’NDeおよび51-09
L5’NDeと呼ばれ、配列番号50および51とし
て配列表に記述される。IgG1重鎖定常部(CH1ド
メイン中のセグメントに対して)およびκ軽鎖の定常部
の既知の配列から、逆プライマーを設計した。これらの
3’オリゴはともに、cDNAを生成するために用いら
れる元のオリゴの5’(上流)である。3’VHプライ
マー(MIGG1CH1と呼ばれる)および3’VLプライマー
(MULK2と呼ばれる)は、それぞれ配列番号28および
52として配列表に記述されている。
【0125】その結果生じたVLおよびVHに関するPC
R生成物をpCR2.1に結紮し、代表的クローンをその後の
DNAシーケンシングのために選択した。Applied Bios
ystems Model 373ストレッチシーケンサーでDNAシー
ケンシングを実施し、売主により提供されたプロトコー
ルにしたがってセットアップし、操作した。DNA配列
決定のために、Invtrogen社製シーケンシングオリゴM
13FおよびM13Rを用いた。その配列は、それぞれ
配列番号53および54として配列表に記述されてい
る。
【0126】5109VLおよびVH成熟アミノ末端に関して
エドマン分解により確定された最初の21個のアミノ酸
は、PCRによりクローン化された対応する遺伝子のD
NAに由来する対応するアミノ酸配列と同一であること
が判明した。5109VHおよびVLドメインのDNA配列
は、それぞれ配列番号10および11として配列表に記
述されている。5109VHおよびVLのアミノ酸配列は、そ
れぞれ配列番号48および49として配列表に別個に記
述されている。前記のようにDNAはPCRアニーリン
グオリゴに対応するVLおよびVHセグメントの各々のア
ミノ末端セグメント中の正しいアミノ酸をコードする
が、一方、これらのオリゴに対応する抗体アミノ酸セグ
メントに関する正確なコドンは、それらがもとのハイブ
リドーマDNA中に生じていたので、非多義性でない。
5109VHは、そうでなければThr残基(配列番号10の位
置328および330)をコードするが、しかし5109VHではA
la残基(配列番号48の位置110)である、コドン中の
2つの突然変異を有するJH3接合セグメント遺伝子を
利用する。
【0127】5109可変重鎖は、KabatマウスIg重鎖X
IV族にもっともよく関連し、データベースID番号00
2754に最もよく似ている。これら2つのVH遺伝子間に
は24ヌクレオチド差が認められ、14アミノ酸差を生じ
る。これらの高い数値の差に基づいて、これら2つの遺
伝子は同一生殖細胞系列に由来しないと考えられる。し
かしながら、2つは同一生殖細胞系列に由来し、ともに
in vivoアフィニティー成熟工程で重度に突然変異を受
け、その結果生じる分岐が増幅されたという可能性もあ
る。
【0128】本発明の方法は、VH遺伝子生成物がこの
他の抗体のVLを有する生産的抗体V L−VH対を形成す
る場合に、それが5109と類似の方法(特異性および親和
性)で結合するように、5109VH生殖系列遺伝子に関連
した他の抗体のVH遺伝子を用いて実施し得る。5109VL
はJ5接合セグメントを利用し、配列番号49のアミノ
酸102〜112をコードする。この抗体に関するCDR3
は、そこに含有されるCys-94のために、相対的に稀であ
る。CDR3は、配列番号49の残基94から102に及
ぶ。5109一本鎖抗体が5109VLで工学処理された場合
(下記参照)には2つのバージョンが作られ、一方は親
Cys-94を有し、他方はCys-94の代わりにSerを有する。
【0129】5109VLはKabatのマウスκVI族に属し、
データベースID番号005841、005842、005843および00
5844に最も類似する。データベース中の4つの抗体はそ
のヌクレオチド配列が同一であり、したがって5109VL
との比較が、それら4つのすべてに対して同時になされ
得る。12個のヌクレオチドミスマッチが認められ、8個
のアミノ酸差を生じる。これらの差のうちの1つはFR
1に、3つはCDR1に、1つがFR2に、1つがCDR
2に、1つがFR3に、そして1つがCDR3に生じ
る。これらの変化はVL全体で生じるが、CDRに集中
し、8つの差のうちの5つはこれらの超可変セグメント
に存在する。したがって、これらの遺伝子は、同一のま
たは少なくとも非常によく似た生殖細胞系列VLに由来
することにより関連すると考えられる。
【0130】本発明の方法は、VL遺伝子生成物がこの
他の抗体のVHを有する生産的抗体V L−VH対を形成す
る場合に、それが5109と類似の方法(特異性および親和
性)で結合するように、5109VL生殖系列遺伝子に関連
した他の抗体のVL遺伝子を用いても実施し得る。本発
明の方法は、VLおよびVH遺伝子生成物が生産的抗体V
L−VH対を形成する場合に、この他のまたは5109と異な
る抗体が5109と類似の方法(特異性および親和性)で本
質的に結合するように、VLおよびVHがともに本明細書
中に開示した5109VLおよびVH生殖系列遺伝子に由来す
る抗体を用いて実施し得る。
【0131】pUC119における5109scFv工学処理抗体
(VH−リンカーVL)の構築 VHおよびVL構成成分のアッセンブリを調製するため
に、SOEingPCRプライマーを利用した。5109scFv
抗チックに利用したオリゴはすべて、Beckman Oligo 10
00MDNA合成機(Fullerton,CA)を用いて社内で合成
した。5109VH5'、5109VH3'、5109VL5'、5109VL3'SERお
よび5109VL3'CYSと呼ばれるこれら5つのPCRプライ
マーは、それぞれ配列番号55、56、57、58およ
び59として配列表に記述されている。
【0132】オリゴ5109VL3'Ser(配列番号58)を用
いて、配列番号49のCys-94をscFv構築物中でSer-
94に変えて(配列番号63の位置248でのCys残基に対応
する)、その結果生じるscFvの安定性を改良し得
た。別のプライマー5109VL3'Cys(配列番号59)も、
元のCys配列を保持するために合成した。SOEing反応
後、PCRによりDNAを増幅し、生成物をSfi Iおよ
びNot Iで消化してその後発現ベクターpUC19に結紮する
か、またはシーケンシングベクターpCR2.1に直接結紮し
た。pUC19結紮生成物をDH5αコンピテント細胞中で
形質転換し、一方pCR2.1結紮物をInfVα’コンピテント
細胞中で形質転換した。pUC19Rおよびmycseq10オリゴを
用いてPCRにより、個々のクローンをスクリーニング
した。陽性クローンからのDNAにシーケンシングを施
した。
【0133】メーカーの指示にしたがって、Applied Bi
osystems Model 373ストレッチシーケンサーユニットを
用いて、DNA配列を立証した。pUC119に直接結紮され
た考え得る5109scFv工学処理抗体のシーケンシング
のために、以下のオリゴを用いた:pUC19R、MycSeq10、
Gly4Ser5'、Gly4Ser3'。これらの配列は、それぞれ配列
番号39、60、61および62として配列表に記述さ
れている。
【0134】pCR2.1ベクターに結紮された5109DNAカ
セットに関しては、InVitrogenから購入したM13Fおよび
M13Rオリゴ(配列番号52および53)を、2つの内部
オリゴとして配列番号61および62とともに、配列プ
ライミング反応に利用した。pUC119に直接結紮されたク
ローンは、多数のPCRエラーを含有した。しかしなが
ら、許容可能なクローンをpCR2.1ベクター中で同定し
た。次に、Sfi IおよびNot IでscFvを消化し、同様
に消化したpUC119ベクターに結紮することにより、この
構築物をサブクローニングした。pUC19RおよびMycSeq10
オリゴ(配列番号39および60)を用いたPCR増幅
により、挿入物に関してクローンをスクリーニングし
た。3つのクローンにスクリーニングを施した。1つの
クローンを所望の配列を用いて同定し、p5109CscFv7と
命名した(ATCC 98594)。DNAおよび誘導アミノ酸配
列は、それぞれ配列番号9および63として配列表に記
述されている。この工学処理抗体の配列特徴は、配列番
号63に示されている。PCRにより5109scFvを生
成する場合、突然変異(PCRエラー)が配列番号9の
ヌクレオチド738で起きて、バリンからアラニンへのコ
ドン変更によりコードされるアミノ酸を変えた。これ
は、配列番号63(5109scFv配列)の位置237のAla
残基に対応する。保存性差異として、それは遺伝子工学
処理生成物の活性に影響することに関しては重要でない
と考えられ、したがって前記のscFv構築物のVL
おいて前方に実行可能であった。もちろん、当業者に
は、このPCRエラーが修正可能であり、元のVal残基
はこの位置で得られることは明らかである。
【0135】新規の一本鎖構築物が親分子の結合特性を
保持したことを立証するために、5109scFvを大腸菌
中で発現させて、精製した。100μg/mlアンピシリンお
よび2%グルコースを含有する2YTスターター培地(5
0 ml)に、-80℃グリセロールストック50μlを接種し
た。培養を300 rpmで振盪しながら、30℃でインキュベ
ートした。100μg/mlアンピシリンおよび0.1%グルコー
スを補給した2YT培地を含有する6本の2リットルフ
ラスコの各々に、5 mlの一夜スターター培養を接種し
た。培養を濁るまで30℃でインキュベートし、その後、
IPTG(イソプロピルB−D−チオガラクトピラノシ
ド;Boehringer Mannheim)を付加することにより最終
濃度を1 mMにさせた。scFvの生成のために、培養を
さらに4時間増殖させた。細胞を5000xgで10分間、遠心
分離した。細胞ペレットを、加工処理されるまで-20℃
で保存した。
【0136】scFv精製のために、細胞ペレットをT
ES(0.2 Mトリス−HCl、0.5 mMEDTA、0.5 Mス
クロース)中に再懸濁した。再懸濁後、プロテアーゼ阻
害剤(完全プロテアーゼ阻害剤カクテル、Boehringer M
annheim)を含有する前記のTES緩衝液の1:5稀釈液を
付加した。この調製物を4℃で30分間インキュベートさ
せた。インキュベーション後、細胞を12,000xgで15分間
ペレット化した。その結果生じた上清にMgCl2を付
加して、最終濃度を5 mM賭した。Ni−NTAアガロー
ス(QIAgen)を、300 mMNaCl、15 mMイミダゾール
および0.2%トリトン−Xを含有するPBS、pH7.4中
で1回洗浄した。次に洗浄アガロースを付加し、スラリ
ーを4℃で30分間インキュベートさせた。Ni−NTA
アガロースビーズ+scFvを次に前記と同様に4回洗
浄した。次にscFvを、250 mMイミダゾールを含有す
る洗浄緩衝液中に溶離した。溶離液をNAP−25カラム
(Pharmacia-Biotech, Uppsala, Sweden)上で脱塩し、
Centriprep濃縮装置(Amicon, Beverly, MA)を用いて
濃縮した。生成物をSDS−PAGE上で電気泳動処理
し、銀染色により可視化した。その結果生じたscFv
生成物は、p5109CscFv7(Cys)およびp5109SscFvA9(Se
r)に関して、それぞれ純度15%および75%であった。
【0137】Origen(商標)法(Technical manual, Or
igen(商標)Instrument, Igen Corporation, Gaithers
burg, MD)を用いて、5109scFv種によるビオチニル
化ペプチド225(Anaspec, Inc.製。配列番号64として
配列表に記述された配列を有する)との結合を測定し
た。ビオチニル化ペプチド225を800μg/mlストレプタビ
ジン被覆磁気ビーズ(Dynabeads(商標), Igen, Gaith
ersburg, MD)に付加して、最終濃度を10 nMとして、15
分間インキュベートした。新規の遺伝子工学処理scF
v抗体を、振盪しながら30分間、ペプチド/ビーズ溶液
に付加した。9E10抗−mycタグルテニル化mAbを付加
し、溶液を30分間インキュベートし、次に、200μlのIg
en検定緩衝液(Igen, Gaithersburg, MD)を付加し、E
CLシグナルをOrigen(商標)計器(Igen)で読み取っ
た。 ATCCから入手した9E10細胞株からmAb9E10を生
成し、精製した。メーカーの使用説明書にしたがってN
−ヒドロキシスクシンアミド誘導体Origen(商標)タグ
−NHSエステル(Igen)を用いて、mAbをルテニル
化した。5109scFvの非存在下で、2995 ECL単位のバ
ックグラウンドシグナルを得た。5109scFvCys構築
物(p5109CscFv7)の付加は、536,997 ECL単位を生じ
た。5109scFvSer構築物(p5109SscFvA9)の付加
は、694,253 ECL単位を生じた。これらの結果は、両510
9scFv遺伝子工学処理抗体が生物学的に活性であ
り、そしてmAb5109と同一コラーゲン関連ペプチド断
片に結合された、ということを実証する。 p5109CscFv7
を含有する大腸菌の培養は、ATCC-98594としてアメリカ
培養細胞コレクションに寄託した。
【0138】Origen(商標)法により確定された特異性
データは、前記の5109VLおよびVHドメインを含有する
工学処理抗体は、前記の実施例3および4に記載した定
量的測定検定で用いるための望ましい特徴を有する、と
いうことを実証する。親5109抗体の親和性および特異性
を有する、本明細書中に開示した5109VLおよびVHのい
くつかまたはすべてから成るその他の工学処理抗体は、
したがって、本発明の方法を実施する場合に有用である
と考えられる。
【0139】9A4および5109VLおよびVHドメインの組
合せ、例えば本組成物の二重特異性scFv二量体、51
09VL−リンカー−5109VH−リンカー−9A4VL−リンカ
ー−9A4VH−タグ(単数または複数)から成る工学処理
抗体も、前記の実施例3および4の唯一の抗体試薬と同
様に有用であり得る、ということにも留意すべきであ
る。その差は、単一二重特異性試薬が、9A4および5109
を別々に用いるというよりむしろ一工程ELISAで用
いられ得ることである。本発明の抗体の可変ドメインを
包含する多数の遺伝子組成物が接合されて種々の二重特
異性分子を作り、したがって実施例3および4に示した
検定を簡易化し得ることは、当業者には明らかである。
このような分子の親和力は、検定の全体的感度が有意に
改良され得るようなものである。
【0140】実施例8 抗体のアミノ酸配列における突然変異または差異は結合
特性(親和性および特異性)を、したがって親抗体の効
用を保持し得る。これを、9A4VHのCDR3における一
連の突然変異体を生成することにより、以下で実証す
る。9A4と5109の両方の同一生殖細胞系列VLおよびVH
遺伝子の他の領域におけるその他の突然変異は、本発明
に開示した元の抗体に対して同一のまたはより良好な結
合特性を有する抗体を生じ得ることは、当業者には明ら
かである。
【0141】9A4VHCDR3領域突然変異体の生成 9A4scFvのpCANTAB6誘導体、即ち、前記の実施例6
に示した9A4ICAT7-1を出発物質として用いて、CDR3
セグメントおよびCDR3に隣接するVernier残基にお
ける突然変異体を生成した。突然変異に対して標的化さ
れるCDR3V H領域の親DNA配列は、配列番号7の
ヌクレオチド383〜409を包含した。これらのヌクレオチ
ドに対応する誘導アミノ酸は、配列番号40の残基119
〜127である。CDR3は残基121で開始して、126で終
止する。この領域に無作為突然変異を導入するために、
HおよびVL領域を2つのPCRにより別々に増幅し
た。第一PCRでは、オリゴ(Oligos Etc.から入手)p
UC19R(配列番号39)および9A4MUT(配列番号65)
を用いてVH部分を増幅したが、この場合、9A4MUTは突
然変異を導入したオリゴであった。
【0142】9A4MUT(配列番号65)中のヌクレオチド
25〜51を10%スパイクした。言い換えれば、記述したよ
うな配列は、位置25〜51の各々に付加されるヌクレオチ
ドの90%を占め、一方、他の3つのヌクレオチドは、25
〜51の各々の位置で、各々3.3%で増殖中のオリゴ鎖に
導入された。これは、オリゴヌクレオチド合成の業界で
周知の方法により成し遂げられた。無作為ヌクレオチド
は実際にこの限定領域に導入された、という事実を以下
で考察する。
【0143】第二PCRは、2つのオリゴを利用した:
(これもOligos Etc.から入手)9A4L5(配列番号66)
およびFDTETSEQ(配列番号41)。これは、3’末端の
p9A4ICAT7-1におけるNot I部位までのリンカーVL部分
を、第一PCRからの突然変異化VPCR生成物により
その後のアニーリングおよびアッセンブリを可能にする
5’末端のVHへの重複とともに生成した。
【0144】PCRを、以下のようにセットアップし
た。突然変異体VHに関しては、各々50 pmolのオリゴpU
C19R(配列番号39)および9A4MUT(配列番号65)
を、100μlの反応物中に用いた。鋳型DNA標的はSNAP
(Invitrogen)精製プラスミドDNA−p9A4ICAT7-1の
アリコートであった。Taqポリメラーゼ(Perkin Elme
r)を、30サイクルPCRに用いた。変性、アニーリン
グおよびポリメラーゼ反応時間ならびに温度は、それぞ
れ94℃で1分間、55℃で1分間、72℃で2分間であった。
【0145】30回、重合反応は全体で10分間に及んだ
後、反応を4℃に冷却した。VH種を用いて重複するVL
に関しては、Klen Taq(商標)ポリメラーゼ(Clontec
h)およびTaqポリメラーゼ(Perkin Elmer)の両方を用
いて、PCRをセットアップした。DNA生成物を、QI
Agenゲル抽出キットを用いて精製した。全25回/2温度
サイクル:94℃で1分間、65℃で4分間での精製PCR生
成物の各々のアリコート(1〜2μl)を用いて、そして
最後に4℃に保持して、突然変異化VHおよびVLに関す
るPCRアッセンブリ反応を実施した。この工程に関し
ては、オリゴは用いなかった。突然変異化9A4アッセン
ブリのPCRプルスルーに関しては、5μlの非精製アッ
センブリ反応物を鋳型として用い、そしてオリゴpUC19R
(配列番号39)およびFDTETSEQ(配列番号41)をア
ニーリングプライマーとして用いた。的確なサイズの生
成物を約900 bpで観察し、QIAgenゲル抽出キットを用い
てゲル精製した。突然変異化9A4scFv挿入物をSfi I
およびNot Iで処理して、同一制限酵素で切断したpCANT
AB6ベクターDNAとの結紮を調製した。結紮後、DN
A混合物をエタノール沈降させて、24μlの滅菌脱イオ
ン化蒸留水中に溶解した。コンピテント大腸菌TG1細胞
の調製およびエレクトロポレーションを、実施例6と同
様に実行した。12回の別々のエレクトロポレーションを
実施し、最後にプールし、プレート化した。全体で1.5
x 106クローンを得て、グリセロールストックとして-80
℃で保存した。12のクローンの無作為サンプリングは、
これらのうちの9つ(1つのクローンは、配列データを
得ることができなかった)が、オリゴFDTETSEQ(配列番
号41)およびオリゴpUC19R(配列番号39)を用い
て、PCRによりスクリーニングした場合に挿入物を有
することを示した。QIAgenキットおよび確定されたCD
R3VH中の配列を用いて、これらの挿入物を精製し
た。シーケンシングデータの結果を以下に示す。「親配
列」のDNA配列は、配列番号7のヌクレオチド383〜4
09として配列表に記述されている。
【0146】
【化3】
【0147】前記の群の突然変異は、各クローンに関し
て、数が1から6まで変化し、それらは種々の位置で起
こる。突然変異は、前記の種々のクローンで太下線で示
されている(N=ヌクレオチドが割当られない)。この
無作為方式で検査した8つのうち1クローン(9A4MUT-1
2)のみが、親アミノ酸配列を示した。前記の結果の無
作為性に基づいて、良好な突然変異化ライブラリーが生
成された。したがって、ビオチン選択を実施して、9A4
に関するエピトープであるペプチド040(配列番号1
4)とのバインダーを見出した。
【0148】以下で得られる抗体に関するビオチン選択
の説明 突然変異化ライブラリーストックの約100μLのアリコー
トを、100μg/mlアンピシリンおよび2%グルコースを含
有する2YT培地25 mlに付加した。37℃で約60分間、
または細胞が中間対数期(OD600 nm=0.5〜1.0)に達
するまで、培養をインキュベートした。次に、M13K07ヘ
ルパーファージ(Pharmacia, Uppsala,Sweden)を培養
に付加して、5 x 108 pfu/mlの濃度にした。次に、振盪
せずに、37℃で20分間、ヘルパーファージを培養に感染
させた後、200 rpmで振盪しながら37℃でさらに25分
間、感染させた。感染細胞を50 ml円錐遠心分離管に移
して、3000 rpmで10分間、ペレット化した。100μg/ml
アンピシリンおよび50μg/mlカナマイシンを含有する2
YT培地中に、細胞を再懸濁した。この培養を新鮮な25
0 mlフラスコに移して、30℃で2時間インキュベートし
たが、この時間中にファージ粒子が生成された。14,000
rpmで2分間の遠心分離により、細胞を取り出した。次
に、PBSおよびNFDMを付加して、最終濃度を1XP
BSおよび3%NFDMとすることにより、室温で30分
間、ファージのアリコート(1 ml)を遮断した。これ
は、200μlの6XPBS、18%NFDM溶液を1 mlのファ
ージに付加することにより成し遂げた。ビオチニル化ペ
プチド040(配列番号14)を、10pM〜1μMの範囲の濃
度でファージ溶液に付加した。この溶液を、室温で60分
間インキュベートした。ストレプタビジン被覆磁気ビー
ズ(Dynal, Oslo, Norway)を、PBS中の3%NFDM
中で反転振盪しながら室温で遮断した。インキュベーシ
ョン後、ストレプタビジンビーズを磁気により試験管の
側面に捕獲し、遮断溶液を注意深く吸い出した。次に、
結合ペプチドを有する遮断ファージをストレプタビジン
ビーズに付加し、15分間反転振盪しながら室温でインキ
ュベートさせた。ビーズ複合体を磁気により捕獲し、非
結合ファージを注意深く吸い出した。磁気結合ビーズ複
合体を、0.1%TW−20を含有するPBSで4回、PB
S単独で1回洗浄した。最終捕獲後、ビーズ複合体をP
BS中の100 mMトリエチルアミン100μl中に再懸濁し、
等容量の1 Mトリス、pH7.4で中和した。次に、中間対
数期大腸菌TG1細胞(10 ml)を100μlのビーズ複合体に
感染させた。浸透せずに37℃で20分間、次に、200 rpm
で振盪しながら37℃でさらに25分間、感染を進行させ
た。次に、感染細胞をペレット化し、新鮮な2YT培地
500μl中に再懸濁して、100μg/mlアンピシリンおよび2
%グルコースを含有する243 x 243 mm2YT寒天プレー
ト上で500μlをプレート化した。プレートを30℃で一
夜、インキュベートした。約16時間の増殖後、掻き集め
ることによりコロニーを回収し、液体培養を接種するた
めに用いた。最低2回、最大で5回、選択工程を反復し
た。
【0149】ビオチン選択から回収したコロニーを増殖
させ、scFvの産生を誘導して、これを下記に略記す
るプロトコールにより精製した。 低張ショック法を用いたscFv突然変異体クローンの
調製 培養をペレット化し、0.8 mlの氷冷TES緩衝液(0.2
Mトリス−HCl、0.5nMEDTA、0.5 Mスクロース)
中に再懸濁した。TES(氷冷1:5稀釈液1.2 ml)を付
加し、培養を氷上で30分間インキュベートした。細胞
を、14,000 rpm(30分)で4℃でペレット化した。sc
Fv上清を、10μlの1.0 MMgCl2を含入する新しい
試験管に付加した。50 mMNaリン酸塩、pH8.0、500
mMNaCl、20 mMイミダゾールおよび0.1%TW−20を
含有するリン酸塩イミダゾール洗浄緩衝液中で洗浄する
ことにより、NTA−アガロース(200μl)(QIAgen)
を調製した。scFv上清をNTA−アガロースに付加
し、4℃で約30分間インキュベートした。NTA−アガ
ロースをscFvとともに回転させて、500容量の溶離
緩衝液を付加した。溶離緩衝液は、50 mMNaリン酸
塩、pH8.0、500 mMNaClおよび250 mMイミダゾー
ルで構成された。溶離液を掻き混ぜ、遠心分離して、N
TA−アガロースを除去した。メーカーの使用説明書に
したがって、NAP−5カラム(Pharmacia)上を通し
て、scFv上清を緩衝液交換した。
【0150】scFv構築物に関するオフレートの測定 BIAevaluation(商標)バージョン2.1ソフトウエアを用
いてBIAcore(商標)システム(Pharmacia Biosensor)
で得られた解離データの分析により、scFv構築物に
関するオフレートを測定した。 BIAcoreシステムでデー
タを得るために、 実施例1に前記したように、BIAcore
チップ上ストレプタビジン表面を調製した。ビオチニル
化ペプチド(配列番号14)を調製したストレプタビジ
ン表面に、約2〜11RU/表面の範囲のRU密度に結合
させた。低レベルの誘導化は、物質運搬が問題である場
合に得られる間違ったオフレートの発生を回避するのに
役立った。精製scFvをこれらの表面全体に注入し
て、構築物を60秒間結合させた。次に、PBS緩衝液単
独を取り換えて、scFvの解離をさらに280秒間進行
させた。これらの解離データから、オフレートを算出し
た。
【0151】
【表14】
【0152】標的と結合したままで、親抗体のアミノ酸
配列に変化を生じ得ることは、前記のデータから明らか
である。前記の抗体のオフレートの差は、突然変異のた
めに抗体VHまたはVLの異なる領域を標的化することに
より、あるいは9A4または5109と同一生殖細胞系列VL
よびVH遺伝子由来のVLおよび/またはVHドメインを
有する、免疫感作により得られる異なる抗体を見つけ出
すことにより、大きさの水準内である一方、前記の実施
例6および7に開示した親抗体に対して、可変性または
増強化結合特性を有する抗体が見出され得る。
【0153】実施例9 尿試料用に最適化されたサンドイッチ検定の説明 TIINE断片の存在に関して患者生物流体を検査する
場合、被験生物媒質として尿を用いるのが好ましい。尿
は収集が非常に容易であり、収集は非侵襲的方法でなさ
れる。さらに、エピトープは、血中より尿中に高濃度で
存在する。最も重要なのは、尿は、検定を阻害するタン
パク質の含有が血液より少ないことである。したがっ
て、尿中のTIINE断片の測定を最適化する試験プロ
トコールを開発することは重要である。
【0154】目下の好ましいプロトコールでは、mAb
5109を捕獲抗体として、そしてmAb9A4を検出抗体と
して用いる。これらの役割において各mAbを用いるの
が好ましく、その限りでは、9A4は、所望のII型コラ
ーゲン断片の他に、I型およびIII型コラーゲン由来
の断片ともわずかに結合し得る。IおよびIII型は、
II型コラーゲンに対して有意に余分量でヒト身体中に
存在するため、IおよびIII型断片は、IIgた断片
と比較して、尿中に超過量で存在する(約1,000倍以
上。Kivirikko, Int. Rev. Connect. Tissue Res., 5:9
3-163(1970)参照)。したがって、9A4がより強力にI
I型と結合する場合でも、それは尿中でIおよびIII
型と有意に結合するが、これはこれらその他のコラーゲ
ン断片が過剰量で存在するためである。
【0155】尿の未知の構成成分が検定結果を妨害し
て、不正確な読み取りが生じることも発見された。この
作用を低減するよう努力するに際して、標準曲線を作成
する対照試料は、好ましくは、プール対照尿中に稀釈さ
れる濃縮TIINE断片(好ましくは、配列番号67の
ペプチド131)の連続稀釈溶液から作られるということ
が確定された。プール対照尿は、多数の被験者からの尿
検体の混合であり、この場合、各試料は極定量、好まし
くは測定不可能に低レベルのTIINE断片を含有する
ことが予め確定されていた。プール対照尿中で対照TI
INEペプチドを稀釈することにより、タンパク質また
はその他の尿成分により引き起こされる作用は対照曲線
で再現され、被験試料に関するより正確な曲線が得られ
る。
【0156】尿により引き起こされる擬似作用を低減す
るためのさらなる工程において、Origenアナライザーで
の分析直前に磁気ビーズを用いて、検定中に非特異的結
合物質を除去する。対照および被験試料を抗体(ビオチ
ニル化捕獲抗体を含む)とともにインキュベートした
後、磁気ストレプタビジンビーズを付加し、流体を除去
する間、磁気を用いてビーズを試験管の内側に保持す
る。次にビーズを緩衝液中に再懸濁した後、検出抗体が
発するシグナルを測定する。
【0157】TIINE断片と結合する最適抗体に関し
ては、検定緩衝液が約7.5のpHを保持するのが好まし
い。Origen(商標)システムの使用に関する発表済みプ
ロトコールは、10 mMトリス、pH7.5を含有する検定緩
衝液を使用する。尿検体を分析する試みが最適未満であ
ることが判明した後、10 mMは、pHを約7.5に保持する
には不十分なトリス濃度であると確定した。トリスの最
適濃度は約50〜250 mMであり、約100 mMの濃度が本発明
では最も好ましいということが、試験から確定された。
本発明の好ましい実施態様では、検定緩衝液は、100 mM
トリス、pH7.4、1%トゥイーン-20(商標)、1%B
SAおよび140 mMNaClから成るTTBN-100であ
る。適切なpHに試料を保持し、そうでない場合に結果
を妨害しないあらゆる緩衝液が置き換えられ得る。
【0158】試料中に存在するTIINE断片の量の正
確な測定値を得るためには、適正濃度の抗体を有するこ
とが重要である。9A4の好ましい濃度は、約10〜30μg/m
lであって、約20μg/mlの濃度が本発明では最も好まし
い。5109の好ましい濃度は、約5〜20μg/mlであって、
約10μg/mlの濃度が本発明では最も好ましい。最後に、
TIINE検定のための標準曲線は、限定範囲で線状で
ある。典型的には、この範囲は約1.3 ng/ml(即ち、約2
0 fmol/反応)〜約42.5 ng/ml(即ち、約625fmol/反
応)である。このように、既知量のTIINEを含有す
る対照試料は、好ましくは約1.3〜約42.5 ng/mlの範囲
の濃度のTIINE断片を用いて調製する。未知の被験
試料は、好ましくは、全濃度で、必要な場合には種々の
レベルでプール対照尿中に稀釈して、2回ずつ試験す
る。そうすれば、各被験試料の少なくとも1つの濃度が
対照曲線の線状部分内になると思われる。
【0159】好ましい検定では、捕獲抗体はビオチニル
化され、試料とともにインキュベート後に磁気ストレプ
タビジンビーズに結合される。IGENからのOrigen(商
標)系は、検出抗体からのシグナルを測定する本発明の
好ましい方法である。この方法を先ず用いて、洗浄磁気
ビーズをOrigen(商標)検定緩衝液中に再懸濁する。意
外にも、この緩衝液中での再懸濁は、抗体サンドイッチ
複合体を不安定にさせて、検定結果を変動させ得ること
が発見された。この問題は、試料の迅速検査(これはし
ばしば実行不可能である)により、または抗体サンドイ
ッチ複合体の安定性を促す異なる再懸濁緩衝液の使用に
より、克服し得る。安定性を促し、検出抗体シグナルの
正確な測定値を提供するあらゆる緩衝液が、磁気ビーズ
を再懸濁するために用い得る。TTBN−100およびD
PBSはともに、この目的に良好に役立ち、DPBSが
本発明では最も好ましい再懸濁緩衝液である、というこ
とが確定された。
【0160】Origen(商標)電気化学発光技法は、電気
ポテンシャルの適用時にトリプロピルアミン(TPA)
の存在下で発光反応に関与する非常に安定したルテニウ
ム金属キレートを利用する。常磁性ビーズは固相として
作用し、迅速検定運動を促進する。ビーズ/複合体を流
動セルを通して移動させて、電極で磁気的に捕獲する。
次に電圧を掛形質転換、発光レベルを測定する。Origen
系は、液相中に抗原−抗体複合体を生成させ得る。この
方法は、より迅速な結合運動を可能にし、したがって、
インキュベーション時間を短くする。固相ELISA検
定に特徴的な洗浄工程は、この方法により有意に低減さ
れる。
【0161】Origen(商標)系の使用の意外な開発およ
びそれを用いて開発される種々の技法改良(本明細書中
に記載し、特許請求されている)は、あらゆる形態のI
I型コラーゲンペプチドの検出の改良である。位置774
のII型コラーゲンペプチドには天然変異も存在する。
所定の個体内では、それらのII型コラーゲンのいくつ
かは位置774にプロリンを含有し、一方それらのII型
コラーゲンの残りは、翻訳後修飾のために、この位置に
ヒドロキシプロリンを含有する。従来のELISAベー
スの検定法は、等効力を有するこれらの異なるペプチド
を検出しなかった。しかしながら、本発明の実施例に記
載したような検定は、いずれのペプチドにも等しく有効
に働く。検出におけるこの同値関係は、標識化9A4を検
出抗体として用いる近似検定を用いても得られる。
【0162】本発明の好ましい検定を以下に示す。各対
照または被験試料を直接または対照尿中に稀釈して検定
し、分析物の所望の最終濃度を得た。各々50μlの被験
または対照試料を、25μlの抗体混合物と併合し、室温
で1時間インキュベートした。抗体混合物は、TTBN
−100中の20μg/mlのルテニル化9A4および10μg/mlのビ
オチニル化5109で構成された。TTBN-100中に600μg
/mlの磁気ストレプタビジンビーズ25μlを付加し、イン
キュベーションを20分間継続した。磁気を用いて容器の
内側にビーズを保持し、本質的にすべての流体を、ピペ
ットを用いて除去した。ビーズを300μlのDPBS中に
再懸濁し、メーカーの指示にしたがってIGENからのOrig
en(商標)系を用いて結果を確定した。
【0163】この方法は信頼できる高再現可能測定値を
提供するが、しかし、広範な洗浄工程を必要としないあ
らゆるサンドイッチイムノアッセイ法を、この結合およ
び検定抗体対(5109および9A4)を持ち家同様の結果を
生じるよう開発し得ると思われる。洗浄工程は、9A4モ
ノクローナル抗体が低親和性バインダー(1.7 x 10
-7M)であるため、最小化される必要がある。スループ
ットを増大し、検定を自動化するために、検定は、Adva
ntage System(Nichols, San Juan Capistrano ,CA)を
用いた使用に関して、目下、修正されつつある。検定の
本実施態様では、5109抗体は依然としてビオチニル化さ
れるが、しかしながら、検出抗体9A4は、アクリジニウ
ムエステルで標識される。検体は、両抗体と同時にイン
キュベートされる。初期インキュベーション期間後、ス
トレプタビジン被覆磁気粒子を反応混合物に付加し、そ
の後二次インキュベーションを実施する。アクリジニウ
ムエステルは、過酸化水素およびアルカリ溶液の付加に
より発光の引き金とされる。この処理は生成物を酸化さ
せ、その後、基線状態に戻して、発光を生じ、これを2
秒で定量し、システム発光計により相対光単位(RLU)
で表す。結合標識の量は、II型コラーゲンの濃度に直
接比例する。同様に、TIINE検定は、シンチレーシ
ョン近似値を用いて開発され得るが、この場合、5109m
AbはSPAビーズに結合され、9A4mAbはBシンチ
レーション計数器で計数することにより確定される結合
TIINEに伴う[125I]で標識された。TIINE
検定は、任意の数の穂写生または酵素的比色終点を用い
ることによっても意図される。
【0164】実施例10 変形性関節症患者におけるTIINE断片の測定 実施例9に記載したのと同様の検定を用いて、TIIN
E断片の尿中レベルを、変形性関節症患者および対照患
者の両方で測定した(表13)。対照患者と比較した場
合、TIINE断片レベルの増大が変形性関節症患者に
見出された、ということが示された。スポット尿検体か
ら得られた安定疾患を有する個体における期間中のTI
INEレベルの患者内変動性は、約25%であった。変形
性関節症患者間のTIINEレベル増大は、関節間隙狭
窄のラジオグラフ証拠およびKellgren評価により示され
るように、より重症の疾患に関連していた(表14)。
【0165】
【表15】
【0166】
【表16】
【0167】さらなる研究で、9A4抗体を用いて、変形
性関節症患者および対照患者からの軟骨試料に関して、
免疫組織化学的試験を実施した。変形性関節症患者から
の軟骨は9A4で染色されたが、一方対照患者からの軟骨
は染色されなかった、ということが示された。これは、
健常軟骨中には有意量の曝露ネオエピトープは存在しな
いが、一方疾患軟骨は有意量の曝露ネオエピトープを含
有することを示す。これは、変形性関節症患者における
コラゲナーゼ分解の結果であると仮定される。
【0168】タンパク質検出検定の場合と同様に、検出
中の種がまさに当該タンパク質であることを確証しなけ
ればならない。5109アフィニティカラムに試料を通した
試料からタンパク質を精製し、その後分画を質量分光測
光分析することにより、本実施例に用いた試料中に存在
する尿TIINE断片の特異性を確証した(図4)。 実施例11 慢性関節リウマチ患者におけるTIINE断片の測定 モノクローナル抗体9A4および5109を電気化学発光検定
に利用して、MMP−1、−8および−13II型コラ
ーゲン切断ネオエピトープの特異的検出を可能にした。
尿TIINEのレベルを、慢性関節リウマチ患者および
対照個体の試験においてモニタリングした。多数の被験
者に関して利用可能な基線、6ヶ月および2年X線結果
を用いて、中等度のRAを有する個体150名から逐次検
体を分析した。メトトレキセートまたはコルチコステロ
イドで処置した患者からの尿試料の遡及的分析からの結
果を、標準NSAID処置単独を施された結果と比較し
た(図5)。
【0169】慢性関節リウマチ患者の中央値TIINE
レベルは、対照集団で観察された値のほぼ2倍で、スポ
ット尿TIINEレベルの変異性は約25%であった(図
6)。メトトレキセート処置を受けている個体から観察
された中央値TIINEレベルは、NSAID使用者よ
りも30%低かった。TIINE値は、慢性関節疾患状
態、例えば腫脹および疼痛性関節計数のいくつかの測定
値、ならびにPhysician's Global Assessmentと相関し
た。さらに、TIINEレベルをX線スコアと比較した
場合、このマーカーは疾病状態の悪化に相関して観察さ
れ、それを予測する(表15)。これらの結果は、この
マーカーが疾病の病因、段階に関連し、疾病結果を予測
することが合理的に予期されることを示す。
【0170】
【表17】
【0171】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Saltarelli, Mary J. Johnson, Kimberly S. Otterness, Ivan G. <120> Assays for Measurement of Type II Collagen Fragments in Urine <130> CIP of PC9946A <140> B015178 <141> 2001-2-15 <160> 70 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 7 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 1 Gly Pro Pro Gly Pro Gln Gly 1 5 <210> 2 <211> 7 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp <400> 2 Gly Pro Xaa Gly Pro Gln Gly 1 5 <210> 3 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(10) <223> Type II Collagen Fragment <400> 3 Gly Glu Pro Gly Asp Asp Gly Pro Ser 1 5 10 <210> 4 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp <400> 4 Gly Glu Xaa Gly Asp Asp Gly Pro Ser Gly 1 5 10 <210> 5 <211> 408 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> sig#peptide <222> (1)..(33) <223> Corresponds to portion of 9A4 heavy chain signal peptide. <220> <221> V#region <222> (34)..(378) <223> Mature 9A4 heavy chain sequence after cleavage of signal peptide. <220> <221> C#region <222> (379)..(408) <223> Portion of murine IgGl CH1 sequence. <400> 5 ttcctgatgg cagctgccca aagtatccaa gcacagatcc agttggtgca gtctggtcct 60 gagctgaaga agcctggaga gacagtcaag atctcctgca aggcttctgg ttataccttc 120 acagactatt caatacactg ggtgaagcag gctccaggaa agggtttaaa gtggatgggc 180 tggataaaca ctgagactgg tgagccaaca tatgcagatg acttcaaggg acggtttgcc 240 ttctctttgg aaacctctgc cagcactgcc tatttgcaga tcaacaacct caaaaatgag 300 gacacggcta catatttctg tgctaggggc ggtagccttg actactgggg ccaaggcacc 360 actctcacag tctcctcagc caaaacgaca cccccatctg tctatcca 408 <210> 6 <211> 359 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> sig#peptide <222> (1)..(23) <223> Portion of 9A4 VL signal peptide. <220> <221> V#region <222> (24)..(341) <223> Mature 9A4 VL. <220> <221> C#region <222> (342)..(359) <223> Portion of murine C kappa constant region. <400> 6 cctcagtcat actgtccaga ggacaaattg ttctcaccca gtctccagta ttcatgtctg 60 catctccagg ggagaaggtc accatgacct gcagtgccag ctcaagtgta agttacatgt 120 actggtacca gcagaagcca ggatcctccc ccagactcct gattcatgcc acatccaacc 180 tggcttctgg agtccctgtt cgcttcagtg gcggtgggtc tgggacctct tactctctca 240 caatcagccg aatggaggct gaagatgctg ccacttatta ctgtcagcag tggagaagtt 300 atacacggac gttcggtgga ggcaccaagc tggaaatcat acgggctgat gctgcacca 359 <210> 7 <211> 883 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 9A4 single chain antibody, VH - VL. <220> <221> sig#peptide <222> (29)..(94) <223> Engineered signal peptide in pCANTAB6; initiator methionine is coded for most likely by gtg codon. <220> <221> mat#peptide <222> (95)..(880) <223> Coding sequence for genetically engineered single chain antibody - 9A4 VH - VL. <400> 7 aagctttgga gccttggaga ttttcaacgt gaaaaaatta ttattcgcaa ttcctttagt 60 tgttcctttt tatgcggccc agccggccat ggcccagatc cagttggtgc agtctggtcc 120 tgagctgaag aagcctggag agacagtcaa gatctcctgc aaggcttctg gttatacctt 180 cacagactat tcaatacact gggtgaagca ggctccagga aagggtttaa agtggatggg 240 ctggataaac actgagactg gtgagccaac atatgcagat gacttcaagg gacggtttgc 300 cttctctttg gaaacctctg ccagcactgc ctatttgcag atcaacaacc tcaaaaatga 360 ggacacggct acatatttct gtgctagggg cggtagcctt gactactggg gccaaggcac 420 cactctcaca gtctcctcag gtggaggcgg ttcaggcgga ggtggcagcg gcggtggcgg 480 atcgcaaatt gttctcaccc agtctccagt attcatgtct gcatctccag gggagaaggt 540 caccatgacc tgcagtgcca gctcaagtgt aagttacatg tactggtacc agcagaagcc 600 aggatcctcc cccagactcc tgattcatgc cacatccaac ctggcttctg gagtccctgt 660 tcgcttcagt ggcggtgggt ctgggacctc ttactctctc acaatcagcc gaatggaggc 720 tgaagatgct gccacttatt actgtcagca gtggagaagt tatacacgga cgttcggtgg 780 aggcaccaag ctggaaatca tagcggccgc acatcatcat caccatcacg gggccgcaga 840 acaaaaactc atctcagaag aggatctgaa tggggccgca tag 883 <210> 8 <211> 1340 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 9A4 VL - VH single chain antibody. <220> <221> sig#peptide <222> (293)..(358) <223> pel B signal peptide in pATDFLAG. <220> <221> mat#peptide <222> (359)..(1126) <223> Coding sequence for genetically engineered single chain antibody - 9A4 VL - VH. <400> 8 ctcatgtttg acagcttatc atcgatgaat tccatcactt ccctccgttc atttgtcccc 60 ggtggaaacg aggtcatcat ttccttccga aaaaacggtt gcatttaaat cttacatata 120 taatactttc aaagactaca tttgtaagat ttgatgtttg agtcggctga aagatcgtac 180 gtaccaatta ttgtttcgtg attgttcaag ccataacact gtagggatag tggaaagagt 240 gcttcatctg gttacgatca atcaaatatt caaacggagg gagacgattt tgatgaaata 300 cctattgcct acggcagccg ctggattgtt attactcgct gcccaaccag ccatggccca 360 aattgttctc acccagtctc cagtattcat gtctgcatct ccaggggaga aggtcaccat 420 gacctgcagt gccagctcaa gtgtaagtta catgtactgg taccagcaga agccaggatc 480 ctcccccaga ctcctgattc atgccacatc caacctggct tctggagtcc ctgttcgctt 540 cagtggcggt gggtctggga cctcttactc tctcacaatc agccgaatgg aggctgaaga 600 tgctgccact tattactgtc agcagtggag aagttataca cggacgttcg gtggaggcac 660 caagctggaa atcatactta gtgcggacga tgcgaaaaag gatgctgcga agaaggatga 720 cgctaagaaa gacgatgcta aaaaggacct cgagatccag ttggtgcagt ctggtcctga 780 gctgaagaag cctggagaga cagtcaagat ctcctgcaag gcttctggtt ataccttcac 840 agactattca atacactggg tgaagcaggc tccaggaaag ggtttaaagt ggatgggctg 900 gataaacact gagactggtg agccaacata tgcagatgac ttcaagggac ggtttgcctt 960 ctctttggaa acctctgcca gcactgccta tttgcagatc aacaacctca aaaatgagga 1020 cacggctaca tatttctgtg ctaggggcgg tagccttgac tactggggcc aaggcaccac 1080 tctcacagtc tcctcagcta gcgactacaa ggacgatgat gacaaataaa aacctagcga 1140 tgaatccgtc aaaacatcat cttacataaa gtcacttggt gatcaagctc atatcattgt 1200 ccggcaatgg tgtgggcttt ttttgttttc tatctttaaa gatcatgtga agaaaaacgg 1260 gaaaatcggt ctgcgggaaa ggaccgggtt tttgtcgaaa tcataggcga atgggttgga 1320 ttgtgacaaa attcggatcc 1340 <210> 9 <211> 907 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 5109 VH - VL single chain antibody. <220> <221> sig#peptide <222> (29)..(94) <223> Engineered signal peptide in pCANTAB6; initiator methionine is coded for most likely by gtg codon. <220> <221> mat#peptide <222> (95)..(895) <223> Coding sequence for genetically engineered single chain antibody - 5109 VH - VL. <400> 9 aagctttgga gccttggaga ttttcaacgt gaaaaaatta ttattcgcaa ttcctttagt 60 tgttcctttt tatgcggccc agccggccat ggccgaagtg cagctggtgg agtctggggg 120 aggctcagtg cagcctggag ggtccctgaa actctcctgt gcagcctctg gattcacttt 180 caatacctac ggcatgtctt gggttcgcca gactccagac aagaggctgg agtgggtcgc 240 aaccattaat agtaatggtg gtctcacctt ttatgcagac agtgtgaagg gccgattcac 300 catttccaga gacaatgcca aaaacaccct gtatctgcaa atgaacaggc tgaagtctgg 360 ggactcaggc atgtattact gtgtaagagg atatagtaat tacgctcgct ggggccaagg 420 ggcgctggtc actgtctcga gtggtggagg cggttcaggc ggaggtggca gcggcggtgg 480 cggatcgtct gatgttgtga tgacccaaac tccactcact ttgtcggtta ccattggaca 540 atcagcctcc atctcttgca agtcaagtca gagcctctta ggtagtgatg gattgacata 600 tttgatttgg ttgttgcaga ggccaggcca gtctccaaag cgcctaatct ttctggtgtc 660 tgaattggac tctggagtcc ctgacaggtt cactggcagt ggatcaggga cagatttcac 720 actgaaaatc agcagagcgg aggctgaaga tttgggagtt tattattgct gccaaggtac 780 acattttcct cacacgttcg gtgctgggac caagctggag ctgaaagcgg ccgcagaact 840 aaaactcatc tcagaagagg atctgaatgg ggccgcacat caccaccatc accattaata 900 agaattc 907 <210> 10 <211> 348 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> V#region <222> (1)..(348) <223> Mature 5109 VH region. <400> 10 gaagtgcagc tggtggagtc tgggggaggc tcagtgcagc ctggagggtc cctgaaactc 60 tcctgtgcag cctctggatt cactttcaat acctacggca tgtcttgggt tcgccagact 120 ccagacaaga ggctggagtg ggtcgcaacc attaatagta atggtggtct caccttttat 180 gcagacagtg tgaagggccg attcaccatt tccagagaca atgccaaaaa caccctgtat 240 ctgcaaatga acaggctgaa gtctggggac tcaggcatgt attactgtgt aagaggatat 300 agtaattacg ctcgctgggg ccaaggggcg ctggtcactg tctctgca 348 <210> 11 <211> 336 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> V#region <222> (1)..(336) <223> Mature 5109 VL region. <400> 11 gatgttgtga tgacccaaac tccactcact ttgtcggtta ccattggaca atcagcctcc 60 atctcttgca agtcaagtca gagcctctta ggtagtgatg gattgacata tttgatttgg 120 ttgttgcaga ggccaggcca gtctccaaag cgcctaatct ttctggtgtc tgaattggac 180 tctggagtcc ctgacaggtt cactggcagt ggatcaggga cagatttcac actgaaaatc 240 agcagagtgg aggctgaaga tttgggagtt tattattgct gccaaggtac acattttcct 300 cacacgttcg gtgctgggac caagctggag ctgaaa 336 <210> 12 <211> 13 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (2) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (8) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (11) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <400> 12 Ala Xaa Gly Glu Asp Gly Arg Xaa Gly Pro Xaa Gly Pro 1 5 10 <210> 13 <211> 20 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (9) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (15) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (18) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <400> 13 Gly Lys Val Gly Pro Ser Gly Ala Xaa Gly Glu Asp Gly Arg Xaa Gly 1 5 10 15 Pro Xaa Gly Pro 20 <210> 14 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(9) <223> Type II collagen fragment. <400> 14 Ala Glu Gly Pro Pro Gly Pro Gln Gly 1 5 <210> 15 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II collagen fragment with 4Hyp. <220> <221> SITE <222> (7) <223> Collagenase cleaves on the - COOH side of residue <400> 15 Gly Pro Xaa Gly Pro Gln Gly Leu Ala Gly 1 5 10 <210> 16 <211> 7 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(7) <223> Type I collagen fragment. <400> 16 Gly Thr Pro Gly Pro Gln Gly 1 5 <210> 17 <211> 10 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Modified Type II collagen fragment. <400> 17 Cys Ala Glu Gly Pro Pro Gly Pro Gln Gly 1 5 10 <210> 18 <211> 10 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Modified Type II collagen fragment. <400> 18 Cys Gly Glu Pro Gly Asp Asp Gly Pro Ser 1 5 10 <210> 19 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(9) <223> Type II collagen fragment. <400> 19 Gly Glu Pro Gly Asp Asp Gly Pro Ser 1 5 <210> 20 <211> 19 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(19) <223> Type II collagen fragment. <400> 20 Gly Glu Pro Gly Asp Asp Gly Pro Ser Gly Ala Glu Gly Pro Pro Gly 1 5 10 15 Pro Gln Gly <210> 21 <211> 20 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 21 ggtgaagttg atgtcttgtg 20 <210> 22 <211> 23 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 22 gaccttgcat ttgaactcct tgc 23 <210> 23 <211> 20 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 23 ggctgtggaa cttgctattc 20 <210> 24 <211> 20 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 24 gggtgtggac cttgccattc 20 <210> 25 <211> 20 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 25 gggtgtggac cttgctattc 20 <210> 26 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Mixed oligonucleotide set as PCR primers for murine VH signal peptide region. <400> 26 ggstgtggam cttgcyattc 20 <210> 27 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Mixed oligonucleotide set as PCR primers for murine VL signal peptide region. <400> 27 gcttcctgct aatcaktg 18 <210> 28 <211> 21 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 28 ggcagcagat ccaggggcca g 21 <210> 29 <211> 33 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Murine light chain Kappa region primer with Hind III site. <400> 29 gggaaagctt gttaactgct cactggatgg tgg 33 <210> 30 <211> 22 <212> DNA <213> Erwinia carotovora <400> 30 ctattgccta cggcagccgc tg 22 <210> 31 <211> 20 <212> DNA <213> Bacillus licheniformis <400> 31 cacatgatct ttaaagatag 20 <210> 32 <211> 136 <212> PRT <213> Mus musculus <220> <221> SIGNAL <222> (1)..(11) <223> Portion of 9A4 VH signal peptide. <220> <221> DOMAIN <222> (12)..(126) <223> Mature 9A4 VH. <220> <221> DOMAIN <222> (127)..(136) <223> Portion of murine IgGl CH1 constant domain. <400> 32 Phe Leu Met Ala Ala Ala Gln Ser Ile Gln Ala Gln Ile Gln Leu Val 1 5 10 15 Gln Ser Gly Pro Glu Leu Lys Lys Pro Gly Glu Thr Val Lys Ile Ser 20 25 30 Cys Lys Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr Ser Ile His Trp Val 35 40 45 Lys Gln Ala Pro Gly Lys Gly Leu Lys Trp Met Gly Trp Ile Asn Thr 50 55 60 Glu Thr Gly Glu Pro Thr Tyr Ala Asp Asp Phe Lys Gly Arg Phe Ala 65 70 75 80 Phe Ser Leu Glu Thr Ser Ala Ser Thr Ala Tyr Leu Gln Ile Asn Asn 85 90 95 Leu Lys Asn Glu Asp Thr Ala Thr Tyr Phe Cys Ala Arg Gly Gly Ser 100 105 110 Leu Asp Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Leu Thr Val Ser Ser Ala Lys 115 120 125 Thr Thr Pro Pro Ser Val Tyr Pro 130 135 <210> 33 <211> 119 <212> PRT <213> Mus musculus <220> <221> SIGNAL <222> (1)..(7) <223> Portion of 9A4 VL signal peptide. <220> <221> DOMAIN <222> (8)..(113) <223> Mature 9A4 VL. <220> <221> DOMAIN <222> (114)..(119) <223> Portion of murine C kappa constant domain. <400> 33 Ser Val Ile Leu Ser Arg Gly Gln Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Val 1 5 10 15 Phe Met Ser Ala Ser Pro Gly Glu Lys Val Thr Met Thr Cys Ser Ala 20 25 30 Ser Ser Ser Val Ser Tyr Met Tyr Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Ser 35 40 45 Ser Pro Arg Leu Leu Ile His Ala Thr Ser Asn Leu Ala Ser Gly Val 50 55 60 Pro Val Arg Phe Ser Gly Gly Gly Ser Gly Thr Ser Tyr Ser Leu Thr 65 70 75 80 Ile Ser Arg Met Glu Ala Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln 85 90 95 Trp Arg Ser Tyr Thr Arg Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile 100 105 110 Ile Arg Ala Asp Ala Ala Pro 115 <210> 34 <211> 47 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 5' 9A4 VH region, including an Sfi I restriction endonuclease site. <400> 34 gaggaggccc agccggccat ggcccagatc cagttggtgc agtctgg 47 <210> 35 <211> 61 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 9A4 VH region, including linker segment of scFv for assembly PCR reaction with 9A4 VL. <400> 35 gccgctgcca cctccgcctg aaccgcctcc accactcgag actgtgagag tggtgccttg 60 g 61 <210> 36 <211> 56 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer 5' 9A4 VL region, including overlap into scFv linker segment. <400> 36 ggttcaggcg gaggtggcag cggcggtggc ggatcgcaaa ttgttctcac ccagtc 56 <210> 37 <211> 38 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 9A4 VL region, including a Not I restriction endonuclease site. <400> 37 gaaggacgcc ggcgtatgat ttccagcttg gtgcctcc 38 <210> 38 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 9A4 scFv PCR primer, including a Not I restriction endonuclease site. <400> 38 aagaagcggc cgctatgatt tccagcttgg tgcctc 36 <210> 39 <211> 23 <212> DNA <213> Escherichia coli <400> 39 agcggataac aatttcacac agg 23 <210> 40 <211> 284 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 9A4 scFv VH - VL. <220> <221> SIGNAL <222> (1)..(22) <223> pCANTAB6 signal peptide; Val at position 1 is most likely the initiator Met. <220> <221> DOMAIN <222> (23)..(137) <223> 9A4 VH domain. <220> <221> DOMAIN <222> (138)..(152) <223> 15 amino acid linker. <220> <221> DOMAIN <222> (153)..(258) <223> 9A4 VL domain. <220> <221> SITE <222> (262)..(267) <223> His tag. <220> <221> SITE <222> (271)..(280) <223> myc tag. <400> 40 Met Lys Lys Leu Leu Phe Ala Ile Pro Leu Val Val Pro Phe Tyr Ala 1 5 10 15 Ala Gln Pro Ala Met Ala Gln Ile Gln Leu Val Gln Ser Gly Pro Glu 20 25 30 Leu Lys Lys Pro Gly Glu Thr Val Lys Ile Ser Cys Lys Ala Ser Gly 35 40 45 Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr Ser Ile His Trp Val Lys Gln Ala Pro Gly 50 55 60 Lys Gly Leu Lys Trp Met Gly Trp Ile Asn Thr Glu Thr Gly Glu Pro 65 70 75 80 Thr Tyr Ala Asp Asp Phe Lys Gly Arg Phe Ala Phe Ser Leu Glu Thr 85 90 95 Ser Ala Ser Thr Ala Tyr Leu Gln Ile Asn Asn Leu Lys Asn Glu Asp 100 105 110 Thr Ala Thr Tyr Phe Cys Ala Arg Gly Gly Ser Leu Asp Tyr Trp Gly 115 120 125 Gln Gly Thr Thr Leu Thr Val Ser Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly Gly 130 135 140 Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gln Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro 145 150 155 160 Val Phe Met Ser Ala Ser Pro Gly Glu Lys Val Thr Met Thr Cys Ser 165 170 175 Ala Ser Ser Ser Val Ser Tyr Met Tyr Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly 180 185 190 Ser Ser Pro Arg Leu Leu Ile His Ala Thr Ser Asn Leu Ala Ser Gly 195 200 205 Val Pro Val Arg Phe Ser Gly Gly Gly Ser Gly Thr Ser Tyr Ser Leu 210 215 220 Thr Ile Ser Arg Met Glu Ala Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln 225 230 235 240 Gln Trp Arg Ser Tyr Thr Arg Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu 245 250 255 Ile Ile Ala Ala Ala His His His His His His Gly Ala Ala Glu Gln 260 265 270 Lys Leu Ile Ser Glu Glu Asp Leu Asn Gly Ala Ala 275 280 <210> 41 <211> 21 <212> DNA <213> Bacteriophage fd <400> 41 gtcgtctttc cagacgttag t 21 <210> 42 <211> 25 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Single chain antibody linker sequence. <400> 42 Leu Ser Ala Asp Asp Ala Lys Lys Asp Ala Ala Lys Lys Asp Asp Ala 1 5 10 15 Lys Lys Asp Asp Ala Lys Lys Asp Leu 20 25 <210> 43 <211> 34 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 5' 9A4 VL region, including an Nco I restriction endonuclease site. <400> 43 gaggagccat ggcccaaatt gttctcaccc agtc 34 <210> 44 <211> 79 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 9A4 VL region, including linker segment of scFv for assembly PCR reaction with 9A4 VH. <400> 44 ctttcttagc gtcatccttc ttcgcagcat cctttttcgc atcgtccgca ctaagcttga 60 tttccagctt ggtgcctcc 79 <210> 45 <211> 70 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 5' 9A4 VH region, including linker segment of scFv for assembly PCR reaction with 9A4 VL. <400> 45 ctgcgaagaa ggatgacgct aagaaagacg atgctaaaaa ggacctcgag atccagttgg 60 tgcagtctgg 70 <210> 46 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 9A4 VH region, including an Nhe I restriction endonuclease site. <400> 46 gaggaagcta gctgaggaga ctgtgagagt ggtgcc 36 <210> 47 <211> 278 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 9A4 scFv VL - VH. <220> <221> SIGNAL <222> (1)..(22) <223> pel B signal peptide in pATDFLAG. <220> <221> DOMAIN <222> (23)..(128) <223> 9A4 VL domain. <220> <221> DOMAIN <222> (129)..(153) <223> 25 amino acid linker. <220> <221> DOMAIN <222> (154)..(268) <223> 9A4 VH domain. <220> <221> SITE <222> (271)..(278) <223> FLAG tag. <400> 47 Met Lys Tyr Leu Leu Pro Thr Ala Ala Ala Gly Leu Leu Leu Leu Ala 1 5 10 15 Ala Gln Pro Ala Met Ala Gln Ile Val Leu Thr Gln Ser Pro Val Phe 20 25 30 Met Ser Ala Ser Pro Gly Glu Lys Val Thr Met Thr Cys Ser Ala Ser 35 40 45 Ser Ser Val Ser Tyr Met Tyr Trp Tyr Gln Gln Lys Pro Gly Ser Ser 50 55 60 Pro Arg Leu Leu Ile His Ala Thr Ser Asn Leu Ala Ser Gly Val Pro 65 70 75 80 Val Arg Phe Ser Gly Gly Gly Ser Gly Thr Ser Tyr Ser Leu Thr Ile 85 90 95 Ser Arg Met Glu Ala Glu Asp Ala Ala Thr Tyr Tyr Cys Gln Gln Trp 100 105 110 Arg Ser Tyr Thr Arg Thr Phe Gly Gly Gly Thr Lys Leu Glu Ile Ile 115 120 125 Leu Ser Ala Asp Asp Ala Lys Lys Asp Ala Ala Lys Lys Asp Asp Ala 130 135 140 Lys Lys Asp Asp Ala Lys Lys Asp Leu Glu Ile Gln Leu Val Gln Ser 145 150 155 160 Gly Pro Glu Leu Lys Lys Pro Gly Glu Thr Val Lys Ile Ser Cys Lys 165 170 175 Ala Ser Gly Tyr Thr Phe Thr Asp Tyr Ser Ile His Trp Val Lys Gln 180 185 190 Ala Pro Gly Lys Gly Leu Lys Trp Met Gly Trp Ile Asn Thr Glu Thr 195 200 205 Gly Glu Pro Thr Tyr Ala Asp Asp Phe Lys Gly Arg Phe Ala Phe Ser 210 215 220 Leu Glu Thr Ser Ala Ser Thr Ala Tyr Leu Gln Ile Asn Asn Leu Lys 225 230 235 240 Asn Glu Asp Thr Ala Thr Tyr Phe Cys Ala Arg Gly Gly Ser Leu Asp 245 250 255 Tyr Trp Gly Gln Gly Thr Thr Leu Thr Val Ser Ser Ala Ser Asp Tyr 260 265 270 Lys Asp Asp Asp Asp Lys 275 <210> 48 <211> 116 <212> PRT <213> Mus musculus <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(116) <223> Mature 5109 VH. <400> 48 Glu Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly Ser Val Gln Pro Gly Gly 1 5 10 15 Ser Leu Lys Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly Phe Thr Phe Asn Thr Tyr 20 25 30 Gly Met Ser Trp Val Arg Gln Thr Pro Asp Lys Arg Leu Glu Trp Val 35 40 45 Ala Thr Ile Asn Ser Asn Gly Gly Leu Thr Phe Tyr Ala Asp Ser Val 50 55 60 Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn Ala Lys Asn Thr Leu Tyr 65 70 75 80 Leu Gln Met Asn Arg Leu Lys Ser Gly Asp Ser Gly Met Tyr Tyr Cys 85 90 95 Val Arg Gly Tyr Ser Asn Tyr Ala Arg Trp Gly Gln Gly Ala Leu Val 100 105 110 Thr Val Ser Ala 115 <210> 49 <211> 112 <212> PRT <213> Mus musculus <220> <221> DOMAIN <222> (1)..(112) <223> Mature 5109 VL. <400> 49 Asp Val Val Met Thr Gln Thr Pro Leu Thr Leu Ser Val Thr Ile Gly 1 5 10 15 Gln Ser Ala Ser Ile Ser Cys Lys Ser Ser Gln Ser Leu Leu Gly Ser 20 25 30 Asp Gly Leu Thr Tyr Leu Ile Trp Leu Leu Gln Arg Pro Gly Gln Ser 35 40 45 Pro Lys Arg Leu Ile Phe Leu Val Ser Glu Leu Asp Ser Gly Val Pro 50 55 60 Asp Arg Phe Thr Gly Ser Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile 65 70 75 80 Ser Arg Val Glu Ala Glu Asp Leu Gly Val Tyr Tyr Cys Cys Gln Gly 85 90 95 Thr His Phe Pro His Thr Phe Gly Ala Gly Thr Lys Leu Glu Leu Lys 100 105 110 <210> 50 <211> 24 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 50 gaagtgcagc tggtggagtc tggg 24 <210> 51 <211> 20 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 51 gatgttgtga tgacccaaac 20 <210> 52 <211> 24 <212> DNA <213> Mus musculus <400> 52 ctgatcagtc caactgttca ggac 24 <210> 53 <211> 16 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Sequencing oligonucleotide. <400> 53 gtaaaacgac ggccag 16 <210> 54 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Sequencing oligonucleotide. <400> 54 caggaaacag ctatgac 17 <210> 55 <211> 49 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 5' 5109 VH region, including an Sfi I restriction endonuclease site. <400> 55 gaagagcggc ccagccggcc atggccgaag tgcagctggt ggagtctgg 49 <210> 56 <211> 74 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 5109 VH region including linker segment of scFv for assembly PCR reaction with 5109 VL. <400> 56 cgatccgcca ccgccgctgc cacctccgcc tgaaccgcct ccaccactcg agacagtgac 60 cagcgcccct tggc 74 <210> 57 <211> 66 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 5' 5109 VL region, including overlap into scFv linker segment. <400> 57 ggttcaggcg gaggtggcag cggcggtggc ggatcgtctg atgttgtgat gacccaaact 60 ccactc 66 <210> 58 <211> 87 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 5109 VL region, Ser version, including a Not I restriction endonuclease site. <400> 58 ggaaggagcg gccgctttca gctccagctt ggtcccagca ccgaacgtgt gaggaaaatg 60 tgtaccttgg gagcaataat aaactcc 87 <210> 59 <211> 36 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR - SOE primer for 3' 5109 VL region, Cys version, including a Not I restriction endonuclease site. <400> 59 ggaaggagcg gccgctttca gctccagctt ggtagc 36 <210> 60 <211> 21 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 60 ctcttctgag atgagttttt g 21 <210> 61 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Sequencing oligonucleotide. Primes in Gly4Ser linker region. <400> 61 gaggcggttc aggcggag 18 <210> 62 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: Sequencing oligonucleotide. Primes in Gly4Ser linker region. <400> 62 gatccgccac cgccgctg 18 <210> 63 <211> 289 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: 5109 VH - VL scFv. <220> <221> SIGNAL <222> (1)..(22) <223> pCANTAB6 signal peptide; Val at position 1 is most likely initiator Met. <220> <221> DOMAIN <222> (23)..(138) <223> 5109 VH domain. <220> <221> DOMAIN <222> (139)..(154) <223> 16 amino acid linker. <220> <221> DOMAIN <222> (155)..(266) <223> 5109 VL domain. <220> <221> SITE <222> (270)..(279) <223> myc tag. <220> <221> SITE <222> (284)..(289) <223> His tag. <400> 63 Met Lys Lys Leu Leu Phe Ala Ile Pro Leu Val Val Pro Phe Tyr Ala 1 5 10 15 Ala Gln Pro Ala Met Ala Glu Val Gln Leu Val Glu Ser Gly Gly Gly 20 25 30 Ser Val Gln Pro Gly Gly Ser Leu Lys Leu Ser Cys Ala Ala Ser Gly 35 40 45 Phe Thr Phe Asn Thr Tyr Gly Met Ser Trp Val Arg Gln Thr Pro Asp 50 55 60 Lys Arg Leu Glu Trp Val Ala Thr Ile Asn Ser Asn Gly Gly Leu Thr 65 70 75 80 Phe Tyr Ala Asp Ser Val Lys Gly Arg Phe Thr Ile Ser Arg Asp Asn 85 90 95 Ala Lys Asn Thr Leu Tyr Leu Gln Met Asn Arg Leu Lys Ser Gly Asp 100 105 110 Ser Gly Met Tyr Tyr Cys Val Arg Gly Tyr Ser Asn Tyr Ala Arg Trp 115 120 125 Gly Gln Gly Ala Leu Val Thr Val Ser Ser Gly Gly Gly Gly Ser Gly 130 135 140 Gly Gly Gly Ser Gly Gly Gly Gly Ser Ser Asp Val Val Met Thr Gln 145 150 155 160 Thr Pro Leu Thr Leu Ser Val Thr Ile Gly Gln Ser Ala Ser Ile Ser 165 170 175 Cys Lys Ser Ser Gln Ser Leu Leu Gly Ser Asp Gly Leu Thr Tyr Leu 180 185 190 Ile Trp Leu Leu Gln Arg Pro Gly Gln Ser Pro Lys Arg Leu Ile Phe 195 200 205 Leu Val Ser Glu Leu Asp Ser Gly Val Pro Asp Arg Phe Thr Gly Ser 210 215 220 Gly Ser Gly Thr Asp Phe Thr Leu Lys Ile Ser Arg Ala Glu Ala Glu 225 230 235 240 Asp Leu Gly Val Tyr Tyr Cys Cys Gln Gly Thr His Phe Pro His Thr 245 250 255 Phe Gly Ala Gly Thr Lys Leu Glu Leu Lys Ala Ala Ala Glu Gln Lys 260 265 270 Leu Ile Ser Glu Glu Asp Leu Asn Ala Ala Ala His His His His His 275 280 285 His <210> 64 <211> 21 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (17) <223> Type II human collagen fragment with 4Hyp. <400> 64 Glu Lys Gly Glu Pro Gly Asp Asp Ala Pro Ser Gly Ala Glu Gly Pro 1 5 10 15 Xaa Gly Pro Gln Gly 20 <210> 65 <211> 62 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence: PCR spiking oligonucleotide. <220> <221> misc#difference <222> (25)..(51) <223> 9A4 scFv PCR spiking oligonucleotide. Level of spiking = 10% with nucleotides other than shown in this segment. Sequence shown represents original. <400> 65 gactgtgaga gtggtgcctt ggccccagta gtcaaggcta ccgcccctag cacagaaata 60 tg 62 <210> 66 <211> 26 <212> DNA <213> Mus musculus <220> <221> V#region <222> (1)..(26) <223> Portion of the JH segment of the 9A4 VH used as a PCR primer. <400> 66 gccaaggcac cactctcaca gtctcc 26 <210> 67 <211> 21 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (6) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (9) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (18) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <400> 67 Gly Pro Xaa Gly Pro Xaa Gly Lys Xaa Gly Asp Asp Gly Glu Ala Gly 1 5 10 15 Lys Xaa Gly Lys Ala 20 <210> 68 <211> 21 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (18) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (21) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <400> 68 Gly Pro Xaa Gly Pro Arg Gly Arg Ser Gly Glu Thr Gly Pro Ala Gly 1 5 10 15 Pro Xaa Gly Asn Xaa 20 <210> 69 <211> 22 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (12) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (15) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (18) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <400> 69 Gly Ala Xaa Gly Pro Gln Gly Phe Gln Gly Asn Xaa Gly Glu Xaa Gly 1 5 10 15 Glu Xaa Gly Val Ser Tyr 20 <210> 70 <211> 20 <212> PRT <213> Homo sapiens <220> <221> MOD#RES <222> (3) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (12) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (15) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <220> <221> MOD#RES <222> (18) <223> Type II Collagen Fragment with 4Hyp. <400> 70 Gly Glu Pro Gly Asp Asp Ala Gly Pro Ser Gly Ala Glu Gly Pro Xaa 1 5 10 15 Gly Pro Gln Gly 20
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ペプチド130(配列番号20)と得られ
た吸光度の読みの標準曲線を表す。9A4捕獲/Bt-5109サ
ンドイッチELISAが決定される。
【図2】図2は、5109捕獲/Bt-9A4検出サンドイッチ・
アッセイのための標準曲線を表す。
【図3】図3は、標準曲線:ペプチド054(配列番号1
9)による5109a結合の阻害勾配対054濃度を表す。
【図4】図4は、尿中のコラーゲン断片の質量分析の結
果を表す。
【図5】図5は、低TIINEレベルに関するDMARD処理の結
果を表す。
【図6】図6は、対照及びRA集団におけるTIINEレベル
の結果を表す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 メアリー ジョセフィン サルタレリ アメリカ合衆国,コネチカット 06340, グロトン,イースタン ポイント ロー ド,ファイザー グローバル リサーチ アンド デベロップメント (72)発明者 イバン ジョージ オッターネス アメリカ合衆国,コネチカット 06340, グロトン,ナンバー 5,モニュメント ストリート 241

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 II型コラーゲン断片に関して尿をモニ
    タリングするための方法であって、 a)前記の尿を、II型コラーゲン断片と特異的に結合
    する捕獲抗体と接触させて、I型またはIII型コラー
    ゲン断片とのいかなる結合も実質的に排除し、 b)前記の尿を、コラゲナーゼ生成コラーゲン断片と特
    異的に結合する検出抗体と接触させ、そして c)前記の捕獲および検出抗体に結合されたII型コラ
    ーゲン断片の量を検出することを包含する方法。
  2. 【請求項2】 前記捕獲および検出抗体がモノクローナ
    ル抗体である、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記検出抗体が配列番号1および2で記
    述される配列に対して活性である、請求項1記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 前記検出抗体が配列番号32で記述され
    るものと少なくとも95%相同であるVH配列、および配
    列番号33で記述されるものと少なくとも95%相同であ
    るVL配列を有する、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記検出抗体が配列番号32で記述され
    るVH配列と同一のCDR、および配列番号33で記述
    されるVL配列と同一CDRを有する、請求項3記載の
    方法。
  6. 【請求項6】 前記捕獲抗体が配列番号3および4で記
    述される配列に対して活性である、請求項1記載の方
    法。
  7. 【請求項7】 前記捕獲抗体が配列番号48で記述され
    るものと少なくとも95%相同であるVH配列、および配
    列番号49で記述されるものと少なくとも95%相同であ
    るVL配列を有する、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記捕獲抗体が配列番号48で記述され
    るVH配列と同一のCDR、および配列番号49で記述
    されるVL配列と同一CDRを有する、請求項6記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記接触工程a)およびb)が同時に起
    こる、請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記接触工程後および前記検出工程前
    に、前記捕獲抗体磁気物質上に固定される、請求項9記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 前記捕獲抗体がビオチニル化され、前
    記磁気物質が磁気ストレプタビジンビーズである、請求
    項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 大多数の非結合物質が前記固定化捕獲
    抗体から分離される、請求項10記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記固定化捕獲抗体が前記検出工程
    c)前に緩衝化溶液中に再懸濁される、請求項12記載
    の方法。
  14. 【請求項14】 前記接触工程a)およびb)が連続し
    て起こる、請求項1記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記接触工程a)後および前記接触工
    程b)前に、前記捕獲抗体が磁気物質上に固定される、
    請求項14記載の方法。
  16. 【請求項16】 前記捕獲抗体がビオチニル化され、前
    記磁気物質が磁気ストレプタビジンビーズである、請求
    項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 大多数の非結合物質が前記固定化捕獲
    抗体から分離される、請求項15記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記固定化捕獲抗体が前記検出工程
    c)前に緩衝化溶液中に再懸濁される、請求項17記載
    の方法。
  19. 【請求項19】 前記捕獲抗体が5〜20μg/mlの濃度で
    前記接触工程a)に存在する、請求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記捕獲抗体が10μg/mlの濃度で前記
    接触工程a)に存在する、請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 前記検出抗体が10〜30μg/mlの濃度で
    前記接触工程b)に存在する、請求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 前記検出抗体が20μg/mlの濃度で前記
    接触工程b)に存在する、請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記検出工程が酵素反応の結果、電気
    化学的シグナル、光学的シグナル、放射性シグナル、蛍
    光シグナルを検出することにより、またはシンチレーシ
    ョン近似検定(SPA)により実施される、請求項1記
    載の方法。
  24. 【請求項24】 前記検出工程が電気化学発光、発光ま
    たは光放射、により実施され、βシンチレーション計数
    器により読み取られる、請求項1記載の方法。
  25. 【請求項25】 前記接触工程a)およびb)が50〜25
    0 mMの濃度のトリス、pH7.4、0.5〜2.0%の濃度のト
    ゥイーン-20(商標)、0.5〜2.0%の濃度のBSAおよ
    び100〜200 mMの濃度のNaClを包含する緩衝液中で
    実施される、請求項1記載の方法。
  26. 【請求項26】 以下の: d)一連の対照試料を前記捕獲抗体と接触させ、 e)前記対照試料を前記検出抗体と接触させ、そして f)前記捕獲および検出抗体と結合した前記対照試料中
    のII型コラーゲン断片の量を検出する工程をさらに包
    含する、請求項1記載の方法。
  27. 【請求項27】 前記対照試料が対照尿中に稀釈された
    既知量のII型コラーゲン断片を包含する、請求項26
    記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記接触工程b)後および前記検出工
    程c)前に非結合検出抗体を除去するさらなる工程を包
    含する、請求項1記載の方法。
  29. 【請求項29】 II型コラーゲン断片に関して尿をモ
    ニタリングするためのキットであって、 a)II型コラーゲン断片と特異的に結合し、I型また
    はIII型コラーゲン断片とのいかなる結合も実質的に
    排除する捕獲抗体、 b)コラゲナーゼ生成コラーゲン断片と特異的に結合す
    る検出抗体、 c)容器、ならびに d)II型コラーゲン断片に関して生物媒質をモニタリ
    ングするための前記一次抗体および前記二次抗体を用い
    る方法を説明する使用説明書を包含するキット。
  30. 【請求項30】 前記検出抗体が、配列番号32で記述
    されるものと少なくとも95%相同であるVH配列、およ
    び配列番号33で記述されるものと少なくとも95%相同
    であるVL配列を有し、そして前記捕獲抗体が、配列番
    号48で記述されるものと少なくとも95%相同であるV
    H配列、および配列番号49で記述されるものと少なく
    とも95%相同であるVL配列を有する、請求項29記載
    のキット。
  31. 【請求項31】 前記検出抗体が配列番号32で記述さ
    れるVH配列と同一のCDR、および配列番号33で記
    述されるVL配列と同一のCDRを有し、そして前記捕
    獲抗体が配列番号48で記述されるVH配列と同一のC
    DR、および配列番号49で記述されるVL配列と同一
    のCDRを有する、請求項29記載のキット。
  32. 【請求項32】 以下の: e)既知量のII型コラーゲン断片を含有する対照尿を
    包含する陽性対照流体、および f)前記キットを用いて検査中の試料を稀釈するための
    対照尿を包含する稀釈流体をさらに包含する、請求項2
    9記載のキット。
  33. 【請求項33】 免疫学的結合事象の存在を検出するた
    めのバイオセンサーチップであって、配列番号1または
    2で記述される配列に対して活性な一次抗体、あるいは
    配列番号3または4で記述される配列に対して活性な二
    次抗体を包含するチップ。
  34. 【請求項34】 II型コラーゲンの分解に関連した疾
    病状態を治療するのに有用であると考えられる薬剤を評
    価するための臨床試験の実施方法であって、 a)一組の患者から収集された尿中のII型コラーゲン
    断片のレベルを測定し、 b)前記患者の第一小群に前記薬剤を、および前記患者
    の第二小群にプラセボを投与し、 c)前記薬剤または前記プラセボの投与後に工程a)を
    反復し、そして d)前記第二小群の患者に生じるあらゆる低減と比較し
    た場合に統計学的に有意である程度に前記第一小群の患
    者の前記尿中に存在するII型コラーゲン断片の量を前
    記薬剤が低減しているか否かを確定する方法であり、統
    計学的に有意の低減が前記薬剤が前記の疾病状態を治療
    するのに有用であることを示す方法。
  35. 【請求項35】 前記疾病状態が変形性関節症または慢
    性関節リウマチである、請求項34記載の方法。
JP2001038309A 2000-02-15 2001-02-15 尿中ii型コラーゲン断片測定のための検定 Pending JP2001264329A (ja)

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US09/504,262 US6642007B1 (en) 1998-11-02 2000-02-15 Assays for measurement of type II collagen fragments in urine
US09/504262 2000-02-15

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