JP2001263610A

JP2001263610A - 燃焼装置

Info

Publication number: JP2001263610A
Application number: JP2000084277A
Authority: JP
Inventors: Norio Yotsuya; 規夫肆矢; Yuko Kubota; 勇幸久保田; Nobuhiko Fujiwara; 宣彦藤原; Kazuhiro Adachi; 和弘安達; Seiichi Shinoda; 誠一篠田
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 2000-03-24
Filing date: 2000-03-24
Publication date: 2001-09-26

Abstract

(57)【要約】【課題】家庭用の灯油を燃焼させる燃焼装置におい
て、燃焼排ガス中の窒素酸化物の低減を行う。【解決手段】燃焼装置は、２次空気噴出口２６の一部
を２次空気通路２５の上部の屈曲部２９に切り込むよう
に開口して炎口２２の近傍に近接空気噴出口３０を設け
ているので、火炎に近接空気噴出口３０より空気を当て
ることができ、火炎が冷却され火炎温度が低下して、窒
素酸化物の発生を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野分野】本発明は、家庭で使用さ
れる給湯機や暖房機等、特に燃焼装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の燃焼装置は特開平６−１
５３５２８号公報に記載されているようなものが一般的
であった。この燃焼装置は図９に示すように、液体燃料
を供給する燃料供給手段１と、供給された液体燃料を噴
出するノズル２と、このノズル２から噴出する液体燃料
を気化する気化器３と、燃焼用空気を供給する送風機４
と、この送風機４に連接する送風通路５と、この送風路
５内に設ける空気量調節手段６と、この空気量調節手段
６の下流側に前記気化器３の入り口まで伸ばす１次空気
通路７と、この１次空気通路７外に形成する２次空気室
８と、前記気化器３の下流側に連接する混合室９と、こ
の混合室９の下流側に形成する多孔状の炎口１０と、こ
の炎口を複数個に分割し、前記２次空気室８と連通し、
気化器３の反対側に入り口を有する２次空気通路１１
と、この２次空気通路１１に設け、前記炎口１０の近傍
に沿わせるように配置する複数個の２次空気噴出口１２
と、この２次空気噴出口１２を前記２次空気通路１１上
の略中央に開口し、周囲の炎口１０に対して均等の２次
空気を供給する構成とに設けている。また気化器３には
電気ヒータ１３を埋め込んでいる。

【０００３】そしてこの燃焼装置は、液体燃料がノズル
１から電気ヒータ１３の埋め込まれた気化器３へ液滴と
なって送出され、加熱気化される。一方、燃焼用空気の
一部は空気量調節手段６を介して１次空気通路７から気
化器３内へ導入され、気化された燃料と混合されて可燃
混合気となり、混合室９で均一に混合された後、炎口１
０で青炎を形成し、燃焼される。一方残りの空気は２次
空気通路８から２次空気通路１１の２次空気噴出口１２
から炎口１０に供給され、燃焼に寄与するようになって
いた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の燃焼装置では、炎口１０上に形成される青炎に２次空
気が２次空気噴出口１２から充分に供給されるので、燃
焼が促進され青炎の温度が上昇し、窒素酸化物を発生さ
せるという課題があった。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するため、２次空気噴出口の一部に２次空気通路の上部
の屈曲部に切り込むように開口する近接空気噴出口を設
けたものである。

【０００６】上記発明によれば、炎口上に形成する火炎
に近接空気噴出口より２次空気を衝突するため、局部的
に火炎が冷却され火炎温度が低下して、窒素酸化物の発
生を防止することができる。

【０００７】

【発明の実施の形態】請求項１の発明は、２次空気噴出
口の一部に２次空気通路の上部の屈曲部に切り込むよう
に開口する近接空気噴出口を設けている。

【０００８】そして、炎口上に形成する火炎に近接空気
噴出口より２次空気を当てるため、局部的に火炎が冷却
され火炎温度が低下して、窒素酸化物の発生を防止する
ことができる。

【０００９】また請求項２の発明は、気化器に設けられ
た受熱部の最近傍に配置される２次空気通路に設ける２
次空気噴出口を２次空気通路上の略中央に配置してい
る。

【００１０】そして、受熱部近傍の火炎に２次空気噴出
口を近接させないため、受熱用の火炎の温度を低下させ
ず、受熱部の温度を適正な値に保ち、安定した気化を行
うことができる。

【００１１】また請求項３の発明は、気化器と反対側の
燃焼室の側壁沿いに配置される２次空気通路に設ける２
次空気噴出口を２次空気通路上の略中央に配置してい
る。

【００１２】そして、燃焼室側壁の最近傍の火炎の温度
を低下させないため、火炎のリフティングによる臭気の
発生を防止することができる。

【００１３】また請求項４の発明は、２次空気通路の入
り口側の燃焼室の側壁沿いの２次空気通路に設ける２次
空気噴出口を２次空気通路上の略中央に配置するもので
ある。

【００１４】そして、燃焼室側壁沿いの火炎の温度を低
下させないため、火炎のリフティングによる臭気の発生
を防止することができる。

【００１５】また請求項５の発明は、燃焼室側壁近傍の
炎口端部に多孔状の開口を粗に設けるものである。

【００１６】そして、炎口端部に形成する火炎の密度を
低下させるため、燃焼室側壁温度の上昇を防止し、燃焼
室側壁の耐久性を向上することができる。

【００１７】また請求項６の発明は、隣接する炎口を介
して交互に配置する２次空気通路の近接空気噴出口に対
向する位置に無孔部分を設け、炎口を囲んで千鳥状の配
列に設けている。

【００１８】そして、火炎に積極的に２次空気を当てる
ため局部的に火炎温度が低下して火炎が不安定になるの
で、無孔部分により保炎を向上させ、火炎の吹き飛びを
防止して、燃焼排ガスの悪化を防止するものである。

【００１９】また請求項７の発明は、近接空気噴出口
は、隣接する炎口を介して交互に配置する２次空気通路
の対向する位置に設けられ、炎口を囲んで向き合うよう
に設けている。

【００２０】そして、向き合う空気流により、火炎が大
きく分断され表面積を拡大して火炎温度を低下するの
で、窒素酸化物の発生を防止することができる。

【００２１】また請求項８の発明は、２次空気噴出口の
一部を近接空気噴出口に隣接して２次空気通路の略中央
に配置している。

【００２２】そして、略中央上の２次空気噴出口の２次
空気により火炎を冷却するよりも燃焼を促進し、保炎を
向上するので、火炎が不安定になるのを防止して、燃焼
排ガスの悪化を防止する。

【００２３】また請求項９の発明は、近接空気噴出口を
隣接する炎口の多孔部状の側壁に沿って、２次空気通路
の上流側に開口を伸張して設けてある。

【００２４】そして、炎口の上流側で開口から空気が導
入されるので、混合気の一部の濃度が薄くなり、燃焼が
抑制され火炎温度が低下して、窒素酸化物の発生を防止
する。

【００２５】

【実施例】以下、本発明の実施例についてを図面を用い
て説明する。

【００２６】（実施例１）図１は本発明の実施例１の燃
焼装置を示す断面図、図２は同燃焼装置の要部断面図で
ある。

【００２７】図１において、液体燃料である灯油は燃料
タンク（図示せず）から燃料供給手段である燃料ポンプ
１４に吸い上げられ、送油管１５を介して燃料供給ノズ
ル１６に供給される。１７は、燃料供給ノズル１６前方
に設けられた気化器で、アルミ、ジュラルミン等のアル
ミ合金、黄銅、銅、鋼、鋳鉄等の熱伝導の良い、耐熱材
料で筒状に形成されている。気化器１７の側面には、送
風管１８の端部が臨むように、一部を開口された気化器
蓋１９が設けられており、この気化器蓋１９には、アル
ミ、黄銅、銅、鋳鉄等の熱伝導の良い材料で造られてい
る。燃料供給ノズル１６は、送風管１８内に気化器１７
に向けて挿入されている。気化器１７の下部には、気化
器蓋１９とで構成させる混合気噴出口２０が設けられ、
その下方には、搬送通路２１が、アルミ、黄銅、銅、鋳
鉄等の熱伝導の良い材料で碗状に形成されている。搬送
通路２１の下流には、鋼、鉄、チタン、ジュラルミン、
セラミック等の耐熱材料で造られた多孔状の炎口２２が
設けられている。

【００２８】２３は、燃焼部全体を覆うバーナケース
で、その内側の空間は、気化器１７、搬送通路２１、炎
口２２の周囲を囲むように設けられた空気通路２４とな
っている。

【００２９】２５は、上面に多数の丸穴状の２次空気噴
出孔２６を設ける筒状の２次空気通路で、炎口２２近傍
に空気を供給するように炎口２２と交互に複数本に気化
器１７に並行に配列されている。２次空気通路２５は、
板を折り曲げ、四角の筒状に成形され、その折り曲げた
部分が微小の曲率を構成している。２７は、炎口２２と
空気通路２４との間に設けられた側壁で、その内側に燃
焼室２８が形成される。２次空気通路２５の端部は、側
壁２７を貫通して空気通路２４側に開口されている。炎
口２２の装着は、その搬送通路２１側の端部を２次空気
通路２５の一部と複数個の点溶接により行われている。
また２次空気噴出口２６の一部に前記炎口２２の端部に
接近する２次空気通路２５の上部の屈曲部２９に切り込
むように開口して設けるスリット状の近接空気噴出口３
０を設け、この近接空気噴出口３０と前記炎口２２を介
して対向側の２次空気通路２５上に、無孔部分の保炎部
３１を設けている。

【００３０】この近接空気噴出口３０と保炎部３１は、
２次空気通路２５上に交互に設けられ、それが２次空気
通路２５の長手方向に沿って列をなしている。この列
は、２次空気通路２５上に気化器１７側とその反対側に
２列に設けられ、近接空気噴出口３０と保炎部３１のそ
れぞれが千鳥上の配置に構成されている。前記したよう
に炎口２２を介して隣り合う２次空気通路２５上の近接
空気噴出口３０と保炎部３１のそれぞれも千鳥上の配置
に構成されている。また近接空気噴出口３０は、スリッ
ト形状だけでなく、丸穴の小孔を連続的に設けるコトも
可能である。

【００３１】また気化器１７に最近傍の２次空気通路２
５上の気化器１７側の近接空気噴出口３０の数を反対側
の近接空気噴出口３０の数よりも少なくなるような配置
構成を設けている。また他の２次空気噴出口２６は、２
次空気通路２５の端部の側壁２７近傍に、２次空気通路
２５上の略中央に列が構成されるように開口されてい
る。

【００３２】３２は、気化器１７の背面に燃焼室２８に
張り出すように形成されたフィン状の受熱部である。３
３は、空気通路２４の天板部３４に、炎口２２の上方を
覆うように載置された熱交換器である。３５は、燃焼用
空気を供給する送風機で、羽根車には高圧を出せるター
ボファンやラジアルファン等を用い、それをモータで回
転させるように構成され、空気通路２４の側部の一部に
連通された送風通路３６に連結されている。この送風通
路３６の内部に、前記送風管１８が設けられている。

【００３３】また送風管１８の空気入り口側に駆動部３
７により回転させる板状のダンパー３８で構成される空
気調節部３９が設けられている。ダンパー３８により送
風管１８の空気入り口側の開閉を行い、ダンパー３８が
開くと気化器１７内の空気量が増加し、ダンパー３８が
閉じると気化器１７内の空気量が減少するように作動さ
れる。このように燃焼量の大きさによりダンパー３８を
開閉して特定の燃焼量に対する空気量（空気比（燃料の
理論空気量に対する実使用上の空気量の合））を変化さ
せる。ダンパー３８には、一つもしくは複数個の透孔４
０が設けられダンパー３８が閉じたときに適正な空気量
が得られるように所定の面積に設定されている。駆動部
３７は、ステッピングモータあるいはモータにギヤーや
カムを組み合わせた構成に設けられ、ダンパー３８を回
転させている。

【００３４】４１は電熱式のヒータで、気化器１７に鋳
込まれたニクロム線、カンタル線等の発熱体で構成され
る。４２は、気化器１７の温度を検知するための温度検
知部で、サーミスタ、熱電対等で構成される。４３は、
温度検知部４２の値から電熱式のヒータ４１をオン、オ
フさせて、気化器１７を所定の温度に維持する制御部で
ある。制御部４３は、運転スイッチの指示や負荷の大き
さにより燃料ポンプ１４と送風機３５を適正な状態にコ
ントロールするように設けられ、また燃焼量の大きさに
より空気調節手段３９を作動して、炎口２２への空気供
給を適正な値に変化させる。４４は、炎口２２上に形成
される火炎である。

【００３５】次に動作、作用について説明すると、電源
（図示せず）を投入すると電熱式のヒータ４１に通電さ
れ、気化器１７が加熱される。また運転スイッチの指示
や負荷の大きさにより制御部４３は、空気調節手段３９
を作動して、適正な開度に変化させる。気化器１７が所
定の温度に達すると温度検知部４２により検知を行い、
制御部４３の指示により送風機３５が作動し、燃焼用空
気が供給される。これと同時に燃料ポンプ１４が作動
し、燃料が燃料供給ノズル１６から気化器１７に噴霧さ
れる。

【００３６】燃料は高温の気化器１７壁面で気化され、
送風管１８を介して供給される空気と混合されながら、
混合気噴出口２０を通り搬送通路２１に搬送され、炎口
２２から噴出される。この時あらかじめ火花放電を行っ
ていた点火電極（図示なし）により炎口２２から噴出す
る可燃混合気に着火し、火炎４４が形成され燃焼を開始
する。以後、火炎４４の熱を気化器１７の受熱部３２で
受けて、気化器１７は加熱される。炎口２２上に形成さ
れた火炎４４は、炎検知部（フレームロッド：図示な
し）によりその状態を監視され、安定燃焼を持続させ
る。また燃焼で生じた高温の燃焼ガスは、熱交換器３３
で熱交換され排出される。

【００３７】また燃焼用空気の一部は、送風管１８の外
側から空気通路２４に流入し、空気通路２４側に開口さ
れている２次空気通路２５の端部から流入して２次空気
噴出口２６から燃焼室２８に噴出される。この時、近接
空気噴出口３０からの空気が炎口２２上の火炎４４に衝
突し、火炎の側部を押すような形で一部に切り込み状の
凹みを形成して火炎４４の表面積を増加させ、空気との
接触面を増加して火炎温度を低下させるので、燃焼排ガ
ス中の窒素酸化物を減少させることができる。

【００３８】また近接空気噴出口３０の炎口２２を介し
た対向側に無孔部分で構成する保炎部３１を設けたの
で、近接空気噴出口３０からの空気を受ける火炎４４の
反対側の側部は冷却を受ける割合が少なく、保炎部３１
の周囲に設ける他の近接空気噴出口３０からの空気の噴
出流の周囲に形成する負圧域に吸引され保炎力を向上で
き、燃焼排ガス中の窒素酸化物を減少させながら、一酸
化炭素、刺激臭等の発生を防止している。

【００３９】また２次空気噴出口２６の一部は、２次空
気通路２５の端部の側壁２７近傍に、２次空気通路２５
上の略中央に列が構成されるように開口されているの
で、この部分の２次空気噴出口２６からの空気により火
炎４４の燃焼促進と保炎力の強化により燃焼排ガス中の
一酸化炭素、刺激臭等の発生を防止している。

【００４０】また空気調節手段３９のコントロールによ
り、燃焼量の大きさを小さく可変する場合に、炎口２２
の空気比を少なく設定しても、炎口２２に対する燃焼量
の負荷が小さく、窒素酸化物の発生が少ないために、窒
素酸化物の発生を抑制したままで炎口２２の赤熱化を軽
減できる。

【００４１】また炎口２２の空気比を少なく設定して
も、２次空気噴出口２６と近接空気噴出口３０からの空
気を増加するので、火炎４４が空気不足の黄火状態にな
りすすを発生する条件になっても、２次空気噴出口２６
と近接空気噴出口３０から余剰の空気が供給され、すす
を防止すると共に火炎４４の黄火化を軽減することがで
きる。

【００４２】また気化器１７に最近傍の２次空気通路２
５上の気化器１７側の近接空気噴出口３０の数を２列に
設けられた反対側の近接空気噴出口３０の数よりも少な
くなるような配置構成を設けているので、気化器１７の
受熱部３２が近接空気噴出口３０の影響を受けることが
少なくなり、気化器１７を所定の温度に加熱、維持でき
る。

【００４３】（実施例２）図３は実施例２の燃焼装置を
示す要部断面図である。

【００４４】本実施例において、実施例１と異なる点
は、気化器１７の一部に設けられた受熱部３２の最近傍
に配置される２次空気通路２５に設ける丸穴状の２次空
気噴出口４５は、２次空気通路２５上の長手方向の略中
央に列をなして配置している。また受熱部３２の最近傍
に配置される２次空気通路２５に設ける２次空気噴出口
４５は、他の２次空気通路２５に設ける２次空気噴出口
２６や近接空気噴出口３０よりも設置数を減少もしくは
設置ピッチを広げて設けている。

【００４５】なお、実施例１と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。

【００４６】次に動作、作用を説明すると、受熱部３２
近傍の炎口２２上の火炎４４に２次空気噴出口４５を近
接させないため、受熱用の火炎４４の温度を低下させ
ず、受熱部３２の温度を適正な値に保ち、安定した気化
を行うことができる。また２次空気噴出口４５の設置数
の減少もしくは設置ピッチの拡大により、受熱部３２の
空気による冷却を防止して安定的な温度を維持できる。

【００４７】（実施例３）図４は実施例３の燃焼装置を
示す要部断面図である。

【００４８】本実施例において、実施例１または２と異
なる点は、気化器１７と反対側の位置に設ける燃焼室２
８の側壁２７沿いに配置される２次空気通路２５に設け
る丸穴状の２次空気噴出口４６は、２次空気通路２５上
の長手方向の略中央に列をなして配置している。

【００４９】なお、実施例１、２と同一符号のものは同
一構造を有し、説明は省略する。

【００５０】次に動作、作用を説明すると、気化器１７
と反対側の位置に設ける燃焼室２８の側壁２７の最近傍
の炎口２２上に形成する火炎の温度を低下させないた
め、火炎のリフティングによる臭気の発生を防止するこ
とができる。また燃焼室２８の側壁２７の最近傍の炎口
２２上に形成する火炎の冷却よりも燃焼促進や保炎向上
を行い、火炎４４全体の端に形成する火炎の安定化を図
り燃焼排ガス中の一酸化炭素の発生を抑制できる。

【００５１】（実施例４）実施例４の燃焼装置を図２を
用いて説明する。

【００５２】本実施例において、実施例１〜３と異なる
点は、２次空気通路２５の入り口側の燃焼室２８の側壁
２７沿いの２次空気通路２５に設ける丸穴状の２次空気
噴出口２６は、２次空気通路２５上の長手方向の略中央
に列をなして配置している。

【００５３】なお、実施例１〜３と同一符号のものは同
一構造を有し、説明は省略する。

【００５４】次に動作、作用を説明すると、燃焼室２８
の側壁２７沿いの炎口２２端部上に形成する火炎４４の
温度を低下させないため、火炎４４のリフティングによ
る臭気の発生を防止することができる。また燃焼室２８
の側壁２７の近傍の炎口２２上に形成する火炎４４の冷
却よりも燃焼促進や保炎向上を行い、火炎４４全体の端
に形成する火炎の安定化を図り燃焼排ガス中の一酸化炭
素の発生を抑制できる。

【００５５】（実施例５）図５は実施例５の燃焼装置を
示す要部断面図である。

【００５６】本実施例において、実施例１〜４と異なる
点は、２次空気通路２５の入り口側の燃焼室２８の側壁
２７近傍の炎口２２端部に多孔状で、丸穴状の開口４７
を粗に設けている。

【００５７】なお、実施例１〜４と同一符号のものは同
一構造を有し、説明は省略する。

【００５８】次に動作、作用を説明すると、炎口２２端
部に形成する火炎４４の火炎密度を低下させるため、燃
焼室２８の側壁２７の温度上昇を防止し、燃焼室２８の
側壁２７の耐久性を向上することができる。また火炎４
４の火炎密度を低下させるため、火炎４４のボリューム
を減少させ、側壁２７沿いに立炎することを防止して、
空気不足時には側壁２７へのすす付着を防止できる。

【００５９】（実施例６）実施例６の燃焼装置を図２を
用いて説明する。

【００６０】本実施例において、実施例１〜５と異なる
点は、近接空気噴出口３０は、隣接する炎口２２を介し
て交互に配置する２次空気通路２５の対向する位置に無
孔部分４８を設け、炎口２２を囲んで千鳥状の配列に設
けている。

【００６１】なお、実施例１と同一符号のものは同一構
造を有し、説明は省略する。

【００６２】次に動作、作用を説明すると、炎口２２上
に形成する火炎４４に積極的に２次空気を当てるため局
部的に火炎温度が低下して火炎が不安定になるので、無
孔部分４８に形成する負圧域により保炎を向上させ、火
炎の吹き飛びを防止して、燃焼排ガスの悪化を防止する
ものである。

【００６３】（実施例７）図６は実施例７の燃焼装置を
示す要部拡大断面図である。

【００６４】本実施例において、実施例１〜６と異なる
点は、近接空気噴出口３０は、隣接する炎口２２を介し
て交互に配置する２次空気通路２５の対向する位置に設
けられ、炎口２２を囲んで向き合うように設けている。

【００６５】なお、実施例１〜６と同一符号のものは同
一構造を有し、説明は省略する。

【００６６】次に動作、作用を説明すると、向き合う近
接空気噴出口３０からの空気流により、火炎４４が分断
され表面積を拡大して火炎温度を低下するので、窒素酸
化物の発生を防止する。

【００６７】（実施例８）図７は実施例８の燃焼装置を
示す要部拡大断面図である。

【００６８】本実施例において、実施例１〜７と異なる
点は、２次空気噴出口２６の一部を近接空気噴出口３０
に隣接して２次空気通路２５の略中央に配置している。

【００６９】なお、実施例１〜７と同一符号のものは同
一構造を有し、説明は省略する。

【００７０】次に動作、作用を説明すると、近接空気噴
出口３０の集団の中に配置される略中央上の２次空気噴
出口２６により火炎４４を冷却するよりも燃焼を促進
し、保炎を向上するので、火炎４４が不安定になるのを
防止して、燃焼排ガスの悪化を防止する。

【００７１】（実施例９）図８は実施例９の燃焼装置を
示す要部拡大断面図である。

【００７２】本実施例において、実施例１から８と異な
る点は、近接空気噴出口３０は、隣接する炎口２２の多
孔部状の側壁４９に沿って、２次空気通路２５の上流側
にスリット状の開口５０を伸張している。

【００７３】なお、実施例１〜８と同一符号のものは同
一構造を有し、説明は省略する。

【００７４】次に動作、作用を説明すると、炎口２２の
上流側でスリット状の開口５０から２次空気５１が導入
されるので、局部的に混合気の濃度が薄くなり、燃焼が
抑制され火炎温度が低下して、窒素酸化物の発生を防止
する。

【００７５】

【発明の効果】以上説明したように請求項１の発明によ
れば、２次空気噴出口の一部を２次空気通路の上部の屈
曲部に切り込むように開口して近接空気噴出口を設けた
ので、炎口上に形成する火炎に近接空気噴出口より２次
空気を当てることができ、局部的に火炎が冷却され火炎
温度が低下して、窒素酸化物の発生を防止することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１における燃焼装置の断面図

【図２】本発明の実施例１、４、６における燃焼装置の
要部断面図

【図３】本発明の実施例２における燃焼装置の要部断面
図

【図４】本発明の実施例３における燃焼装置の要部断面
図

【図５】本発明の実施例５における燃焼装置の要部断面
図

【図６】本発明の実施例７における燃焼装置の要部断面
図

【図７】本発明の実施例８における燃焼装置の要部断面
図

【図８】本発明の実施例９における燃焼装置の要部断面
図

【図９】（ａ）従来の燃焼装置の要部断面図（ｂ）同燃焼装置の一部欠載要部平面図

【符号の説明】

１７気化器２１搬送通路２２炎口２５２次空気通路２６２次空気噴出口２９屈曲部３０近接空気噴出口４５２次空気噴出口４６２次空気噴出口４７開口４８無孔部分４９側壁５０開口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者藤原宣彦大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内 (72)発明者安達和弘大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内 (72)発明者篠田誠一大阪府門真市大字門真1006番地松下電器産業株式会社内Ｆターム(参考） 3K052 AA06 AB04 AB06 AC05 DA01 DB05 GA06 GC01 GE07 JA01

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】液体燃料を気化する気化器と、前記気化器
の下流側に連通する搬送通路と、前記搬送通路の下流側
に設置される炎口と、前記炎口を複数個に分割する２次
空気通路と、前記２次空気通路に設ける複数個の２次空
気噴出口と、前記２次空気噴出口の一部を前記２次空気
通路の上部の屈曲部に切り込むように開口する近接空気
噴出口とからなる燃焼装置。
【請求項２】気化器に設けられた受熱部の最近傍に沿う
ように配置される２次空気通路の略中央に、２次空気噴
出口の一部を、複数個配置する請求項１記載の燃焼装
置。
【請求項３】気化器と反対側の位置に設ける燃焼室の側
壁沿いに配置される２次空気通路の略中央に、２次空気
噴出口の一部を、複数個配置する請求項１または２項記
載の燃焼装置。
【請求項４】２次空気通路の入り口側の燃焼室の側壁沿
いの２次空気通路の略中央に、２次空気噴出口の一部を
配置する請求項１ないし３のいずれか１項記載の燃焼装
置。
【請求項５】燃焼室の側壁近傍の炎口端部に多孔状の開
口を粗に設ける請求項１ないし４のいずれか１項記載の
燃焼装置。
【請求項６】隣接する炎口を介して交互に配置する２次
空気通路の近接空気噴出口に対向する位置に無孔部分を
設け、前記近接空気噴出口と無孔部分を炎口を囲んで千
鳥状の配列に設ける請求項１ないし５のいずれか１項記
載の燃焼装置。
【請求項７】近接空気噴出口は、隣接する炎口を介して
交互に配置する２次空気通路の対向する位置に設けら
れ、炎口を囲んで向き合うように設ける請求項１ないし
６のいずれか１項記載の燃焼装置。
【請求項８】２次空気噴出口の一部は、近接空気噴出口
に隣接して２次空気通路の略中央に配置する請求項１な
いし７のいずれか１項記載の燃焼装置。
【請求項９】近接空気噴出口は、隣接する炎口の多孔部
状の側壁に沿って、２次空気通路の上流側に開口を伸張
する請求項１ないし８のいずれか１項記載の燃焼装置。