JP2001262987A - トンネル二次覆工におけるアイソレーションレイヤー工法 - Google Patents

トンネル二次覆工におけるアイソレーションレイヤー工法

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JP2001262987A
JP2001262987A JP2000370361A JP2000370361A JP2001262987A JP 2001262987 A JP2001262987 A JP 2001262987A JP 2000370361 A JP2000370361 A JP 2000370361A JP 2000370361 A JP2000370361 A JP 2000370361A JP 2001262987 A JP2001262987 A JP 2001262987A
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JP
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secondary lining
tunnel
isolation layer
primary support
lining concrete
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JP2000370361A
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Michiya Oura
道哉 大浦
Hideo Kinashi
秀雄 木梨
Hidenori Shirohata
秀紀 白旗
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Obayashi Corp
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Obayashi Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 一次支保工の二次覆工に対する拘束力をさら
に低減し、二次覆工コンクリートのひび割れを防止す
る。 【解決手段】 鋼製支保工1及び吹付けコンクリート2
からなる一次支保工に対する二次覆工コンクリート5の
打設面に30〜50mm厚みの弾性体からなるアイソレー
ションレイヤー層10,12を形成し、しかる後アイソ
レーションレイヤー層10,12に二次覆工コンクリー
ト5を打設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルにおける
一次支保工の二次覆工コンクリートに対する拘束力を低
減できるようにしたトンネル二次覆工におけるアイソレ
ーションレイヤー工法に関する。
【0002】
【従来の技術】トンネル工事においては、一次支保工の
変位収束後に二次覆工として覆工コンクリートを打設す
る方式が一般的であるが、一次支保工が変位収束したと
見なされた後であっても、長時間にわたる土圧、水圧等
の変化により、予想以上の荷重が作用する場合がある。
これらの荷重に対して、周辺地山や一次支保工にアーチ
アクションが働き、新たな挙動が生ずる。このような挙
動に対して、二次覆工コンクリートが追随して挙動する
と、一次支保工との剛性などの差異により、ひび割れな
どの原因となる。
【0003】また、双設トンネルや併設トンネルの施工
時において後から施工されるトンネル(後進トンネル)
の工事が先に施工されたトンネル(先進トンネル)に与
える機械振動・発破振動・地山のゆるみ(図3を参
照)、施工後にトンネル上方の地山において行われる各
種建設工事・宅地造成による切土施工などにより生じる
発破振動・地山のゆるみ・荷重の変化(図4を参照)、
トンネル上方を走る道路や鉄道に起因する振動など、外
的・後発的な要因によっても二次覆工コンクリートのひ
び割れは誘発される。
【0004】ところで、この対策として、従来では、二
次覆工コンクリート打設時において、その背面に、ひび
割れ防止シートまたは不織布付防水シートを設置して一
次支保工の拘束力を低減することで覆工コンクリートの
ひび割れを防止していた。図2は、その構造を付加した
トンネルの一例を示すもので、地山Eの内側には、鋼製
支保工1および吹付けコンクリート2が施工され、一次
支保工としている。
【0005】通常の場合、吹付けコンクリート2の内側
に不織布3及び防水シート4を二層に配置した上で、二
次覆工コンクリート5を施工する。この種の縁切りシー
トによって一次支保工と二次覆工コンクリート5との間
を縁切りし、一次支保工に生じた応力が二次覆工コンク
リート5側に伝達されないようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
は、前記工法では、シート厚みが薄い一方で、一次支保
工の吹付けコンクリート表面は凹凸があり、二次覆工コ
ンクリートが一次支保工に拘束されてしまうため、両者
間に相対的なすべりを生じさせるための余裕が十分でな
く、ひび割れ防止対策としては、効果が低い場合も生じ
る。
【0007】本発明は、以上の課題を解決するものであ
って、その目的は、一次支保工の二次覆工に対する拘束
力をさらに低減することで、二次覆工コンクリートのひ
び割れを効果的に防止出来るようにしたトンネル二次覆
工におけるアイソレーションレイヤー工法を提供するも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
め、本発明は、一次支保工に対する二次覆工コンクリー
ト打設面に弾性体からなるアイソレーションレイヤー層
を形成し、しかる後、アイソレーションレイヤー層に二
次覆工コンクリートを打設することを特徴とするもので
ある。従って、この発明では、前記厚みのアイソレーシ
ョンレイヤー層の介在により、一次支保工と二次覆工と
の間の拘束力を減少し、さらに、より大きな変形を許容
することができる。
【0009】また、本発明では、前記アイソレーション
レイヤー層は、発泡ウレタンを主体とするものであるこ
とにより、施工を簡単に行うことが出来る。
【0010】さらに、前記アイソレーションレイヤー層
の一次支保工側または二次覆工側に不織布などの防水シ
ートを貼付することにより、一次支保工側での応力発生
時に、相対的なすべりを生じ易い構造とすることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は
本発明のアイソレーションレイヤー工法によるトンネル
の一部断面を示すものである。なお、従来と同一箇所に
は同一符号を付し、新たな部材にのみ新たな符号を用い
て説明する。
【0012】同図において、一次支保工を構成する吹付
けコンクリート2の内面には、不織布付防水シートまた
はひび割れ防止シート(以下「防水シート等」とする)
10が貼付され、防水シート等10の内面側には発泡ウ
レタン層12が設置され、これらによりアイソレーショ
ンレイヤー層を形成した後に、その内面に二次覆工コン
クリート5を打設している。
【0013】防水シート等10は、一次支保工と二次覆
工コンクリート5との相対的すべりを生じさせるために
壁面全体に施工されるものであり、この防水シート等1
0は、例えばEVAシート(JIS K6731,1若
しくは2類またはこれと同等品程度のもの)であり、施
工にあたっては、ホットメルト、メタルステッチャの打
込みなどにより複数箇所にて設置し、シート同士は溶融
接合した状態で、吹付けコンクリート2の全面を覆った
状態に施工される。
【0014】発泡ウレタン層12は、厚さ30〜50mm
で、ウレタン原液を防水シート等10の全面に吹付ける
ことにより、所定の硬度、弾性となるように施工され
る。ここで、発泡ウレタン層12の厚さは、元来、予想
される変形量により定める必要がある。しかし、実際的
には、次の理由によるものである。すなわち、厚さが3
0mmを下廻った場合には、従来と同様に変形余裕が小さ
くなる。また厚さが50mmを上廻ると、二次覆工コンク
リート5の厚みを一定とした場合にトンネルの断面径が
小さくなり、また、断面径を確保しようとすると発泡ウ
レタン12の層厚み分、大断面を掘削しなければなら
ず、いずれも経済的でないからであり、従って、30〜
50mmの範囲とすることが望ましいものとなる。
【0015】以上の構造において、二次覆工構築後に、
周辺地山Eまたは一次支保工に何らかの応力が作用した
場合には、トンネル周方向に対しては、発泡ウレタン層
12と防水シート等10間に相対的なすべりが生じ、ま
た径方向に対しては発泡ウレタン層12が弾性歪曲する
ことによって、変位が吸収され、二次覆工側には伝達さ
れず、周辺地山E及び一次支保工側のみ応力再配分さ
れ、これらによって二次覆工コンクリート5のひび割れ
などを未然に防止できることになる。
【0016】なお、以上の実施形態では、吹付けコンク
リート2側に防水シート等10を貼付したが、発泡ウレ
タン層12と二次覆工コンクリート5との間に介在させ
ても効果に変りがないことは勿論である。また、発泡ウ
レタン層12も、ウレタン原液を用いた現場発泡により
所定の発泡倍率となるよう吹付けたものでなく、所定の
縦横寸法、厚さが上記30〜50mmで、所定の発泡倍
率、硬度、弾性に設定された発泡ウレタンを両面接着テ
ープなどにより貼付したものであっても良い。
【0017】
【発明の効果】以上の説明により明らかなように、本発
明によるアイソレーションレイヤー工法にあっては、ア
イソレーションレイヤー層による相対的なすべりを伴う
弾性により一次支保工の二次覆工に対する拘束力をさら
に低減でき、二次覆工のひび割れを効果的に防止でき
る。
【0018】また、双設トンネルや併設トンネルの施工
時において、後から施工されるトンネル(後進トンネ
ル)の工事が先に施工されたトンネル(先進トンネル)
に与える機械振動・発破振動・地山のゆるみ、施工後に
トンネル上方の地山において行われる各種建設工事・宅
地造成による切土施工などにより生じる発破振動・地山
のゆるみ・荷重の変化、トンネル上方を走る道路や鉄道
に起因する振動など、外的・後発的な要因により誘発さ
れる二次覆工コンクリートのひび割れについても効果的
に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアイソレーションレイヤー工法を適用
したトンネルの部分断面図である。
【図2】従来工法によるトンネルの部分断面図である。
【図3】双設トンネルや併設トンネルの施工時におい
て、後進トンネルの工事が先進トンネルに与える影響を
説明する図である。
【図4】施工後にトンネル上方の地山において行われる
各種建設工事・宅地造成による切土施工や、トンネル上
方を走る道路や鉄道などがトンネルに与える影響を説明
する図である。
【符号の説明】
1、2 一次支保工(1 鋼製支保工、2 吹付けコン
クリート) 5 二次覆工コンクリート 10 防水シート等 12 発泡ウレタン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白旗 秀紀 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組東京本社内 Fターム(参考) 2D055 AA01 AA02 CA03 HA01 HA02 KB12 KB16 LA06

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次支保工に対する二次覆工コンクリー
    ト打設面に弾性体からなるアイソレーションレイヤー層
    を形成し、しかる後、アイソレーションレイヤー層に二
    次覆工コンクリートを打設することを特徴とするトンネ
    ル二次覆工におけるアイソレーションレイヤー工法。
  2. 【請求項2】 前記アイソレーションレイヤー層が発泡
    ウレタンを主体とするものであることを特徴とする請求
    項1に記載のトンネル二次覆工におけるアイソレーショ
    ンレイヤー工法。
  3. 【請求項3】 前記アイソレーションレイヤー層の一次
    支保工側または二次覆工側に不織布などの防水シートを
    貼付することを特徴とする請求項1または2に記載のト
    ンネル二次覆工におけるアイソレーションレイヤー工
    法。
JP2000370361A 2000-01-11 2000-12-05 トンネル二次覆工におけるアイソレーションレイヤー工法 Pending JP2001262987A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102787849A (zh) * 2012-08-28 2012-11-21 江苏建筑职业技术学院 具有让压功能的深部煤矿巷道
CN105804772A (zh) * 2016-05-05 2016-07-27 中铁第勘察设计院集团有限公司 隧道主、被动结合防水结构
JP2017106252A (ja) * 2015-12-10 2017-06-15 戸田建設株式会社 山岳トンネルにおける覆工コンクリート構造体及びそのための複合機能性シート
CN108756942A (zh) * 2018-05-28 2018-11-06 中交城市轨道交通设计研究院有限公司 一种设有隔离层结构的双衬砌隧道
JP2018199982A (ja) * 2017-05-30 2018-12-20 藤森工業株式会社 トンネル用防水シート
WO2019056794A1 (zh) * 2017-09-20 2019-03-28 中铁十四局集团有限公司 隧道衬砌背后空洞的施工方法及施工后的复合衬砌结构

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