JP2001262976A - トンネル撤去方法及びトンネル埋め戻し方法及び管周縁切り装置 - Google Patents

トンネル撤去方法及びトンネル埋め戻し方法及び管周縁切り装置

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JP2001262976A JP2000071501A JP2000071501A JP2001262976A JP 2001262976 A JP2001262976 A JP 2001262976A JP 2000071501 A JP2000071501 A JP 2000071501A JP 2000071501 A JP2000071501 A JP 2000071501A JP 2001262976 A JP2001262976 A JP 2001262976A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小口径トンネルの撤去を容易に行うこと。 【解決手段】 リング91を、その内部に推進管列62
を挿嵌させて該推進管列62に沿って移動させ、推進管
列62と外部の地盤80側とを縁切りした後、推進管列
62の一方の端部を他方の端部に向けて推進させること
により、これら推進管列62を地盤80より推進撤去す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不要になったトン
ネルを好適に撤去することのできるトンネル撤去方法及
びトンネル埋め戻し方法及び管周縁切り装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】下水管などの使用されなくなった古いト
ンネルを撤去し埋め戻す工事が行われている。従来この
ようなトンネル埋め戻し工事においては、シールド機に
より既設トンネルの外周地山を掘削し、地山から掘り出
されたトンネル覆工をシールド機内で解体し、トンネル
覆工が解体撤去された空間に埋め戻し材を打設してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、既設トンネ
ルを推進工法により構築した場合には、トンネル覆工が
推進管により形成されている。従来より推進管には小口
径のものも多く採用されており、この場合、上述したト
ンネル埋め戻し工事で使用するシールド機も小口径のも
のが使用される。しかし小口径のシールド機では機内の
作業スペースが非常に狭く、例えば該機内で推進管を解
体することは容易な作業ではなかった。
【0004】そこで本発明は上記事情に鑑み、推進管等
により形成された小口径トンネルの撤去及び埋め戻しを
容易に行うことのできるトンネル撤去方法及びトンネル
埋め戻し方法及び管周縁切り装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明のうち請求項1は、推進工法により地盤(80)中に
複数の推進管(61)からなる推進管列(62)を敷設
して構築したトンネル(60)を撤去するトンネル撤去
方法において、端部に切断刃(91a)が形成された筒
状の縁切り部材(91)を、該縁切り部材の内部に前記
推進管列を挿嵌させると共に前記切断刃を移動方向前方
に向ける形で、該推進管列の一方の端部から他方の端部
まで移動させて、前記推進管列と該推進管列外部の地盤
側とを縁切りし、前記推進管列の一方の端部を他方の端
部に向けて推進させることにより、これら推進管列を地
盤より推進撤去することを特徴とする。
【0006】また本発明のうち請求項2は、前記縁切り
部材を移動させる際に、前記切断刃の近傍に加圧流体を
供給することを特徴とする。
【0007】また本発明のうち請求項3は、前記加圧流
体の供給は、前記縁切り部材と、該縁切り部材に挿嵌さ
れた前記推進管列との隙間を経由して行うことを特徴と
する。
【0008】また本発明のうち請求項4は、前記縁切り
部材を移動させる際に、該縁切り部材が移動した後の前
記推進管列と前記地盤側との間に滑材を注入することを
特徴とする。
【0009】また本発明のうち請求項5は、前記推進管
列は、立坑(50)間を接続する形で敷設されており、
前記縁切り部材を移動する際には、前記立坑に接続部材
(92)を牽引自在な牽引手段(96)を設置すると共
に、該接続部材を該縁切り部材に接続しておき、前記牽
引手段で接続部材を牽引することにより前記縁切り部材
を牽引移動させるようにすることを特徴とする。
【0010】また本発明のうち請求項6は、撤去すべき
前記トンネルは、前記推進管列と、該推進管列の端部に
接続された既設人孔(65)と、を有しており、前記立
坑は前記既設人孔を利用して形成されていることを特徴
とする。
【0011】また本発明のうち請求項7は、上記トンネ
ル撤去方法により前記推進管列を地盤より推進撤去する
際に、これら推進管列が推進した後の地中空間に埋め戻
し材(21)を設置してトンネルの埋め戻しをすること
を特徴とする。
【0012】また本発明のうち請求項8は、地盤中のト
ンネル管体(61)と地盤側との間の縁切りを行う管周
縁切り装置(90)において、接続部材(92)を牽引
自在な牽引手段(96)と、該牽引手段の牽引方向後方
に前記接続部材を介して接続される縁切り手段と、を備
え、前記縁切り手段は、前記接続部材により牽引自在に
接続され、内部に前記トンネル管体が挿嵌自在となった
筒状の縁切り部材(91)を有し、前記縁切り部材の牽
引方向前端部に切断刃(91a)を形成して構成した。
【0013】また本発明のうち請求項9は、前記切断刃
の近傍に加圧流体を供給自在な加圧流体供給手段(91
b、93、97)を設けたことを特徴とする。
【0014】また本発明のうち請求項10は、前記加圧
流体供給手段は、前記加圧流体を前記縁切り手段まで輸
送する流体輸送管(93)を有し、前記流体輸送管は、
前記縁切り部材の外周側に接続されており、前記接続部
材は、前記縁切り部材の外周側に接続されていると共
に、前記流体輸送管に対して直列対向して配置されてい
る。
【0015】なお、括弧内の番号等は、図面における対
応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述
は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
【0016】
【発明の効果】上記構成により本発明のうち請求項1に
よると、縁切り部材を推進管列の一方の端部から他方の
端部まで移動させて、該推進管列と地盤側とを縁切りす
るので、地盤中で該推進管列を推進させることが容易に
なる。つまり、この推進管列を地盤中から容易に推進さ
せて撤去するので、撤去作業が容易であると共に、従来
のようにシールド機内に作業員が入って推進管を解体す
るといった作業は必要ない。従って、たとえ推進管が小
口径であったとしても作業員が該推進管内に入る必要が
殆どないので、工事の妨げとなる要因にはならずに済
む。つまり本発明により、小口径トンネルの撤去を容易
に行うことができる。
【0017】また本発明のうち請求項2によると、切断
刃により切断された裏込め材等が該切断刃近傍において
塊を形成しようとするが、供給される加圧流体により分
散させることで該塊の形成が防止される。よって、切断
刃に対する抵抗が低減されるので縁切り部材の移動はス
ムーズに行える。また、地山からの偏った抵抗により移
動中の縁切り部材の姿勢が不用意に変化するようなこと
は防止される。
【0018】また本発明のうち請求項3によると、加圧
流体は縁切り部材と推進管列との隙間を経由して供給さ
れるので、供給途中で加圧流体が外周側地盤に吸収され
てしまうことがない。よって加圧流体の供給は効率的に
行える。
【0019】また本発明のうち請求項4によると、互い
に縁切りされた推進管列と地盤側との間に滑材が注入さ
れるので、推進管列と地盤側との摩擦抵抗が更に低減さ
れ、該推進管列の推進撤去を一層スムーズに行える。
【0020】また本発明のうち請求項5によると、立坑
内の作業スペースを利用して牽引手段を設置するので便
利である。
【0021】また本発明のうち請求項6によると、立坑
は既設人孔を利用して形成されているため、既設人孔が
利用できる。これにより工事の手間が省かれる。
【0022】また本発明のうち請求項7によると、上記
トンネル撤去方法により奏する各効果をトンネル埋め戻
しにおいて発揮できる。
【0023】また本発明のうち請求項8では、接続部材
を介して接続された縁切り部材を牽引手段で牽引方向に
牽引することにより、該縁切り部材を、その内部に挿嵌
させたトンネル管体に沿って移動させる。この移動時
に、縁切り部材の切断刃により推進管列と外部の地盤側
とが切断されるので縁切りが実現する。これにより地盤
中でトンネル管体(推進管等)を推進させることが容易
になる。つまり、このトンネル管体を地盤中から容易に
推進させて撤去できるようになるので、撤去作業が容易
であると共に、従来のようにシールド機内に作業員が入
って推進管を解体するといった作業は必要ない。つまり
本発明により、小口径トンネルの撤去を容易に行うこと
ができる。
【0024】また本発明のうち請求項9によると、切断
刃により切断された裏込め材等が該切断刃近傍において
塊を形成しようとするが、供給される加圧流体により分
散させることで該塊の形成が防止される。よって、切断
刃に対する抵抗が低減されるので縁切り部材の移動はス
ムーズに行える。また、地山からの偏った抵抗により移
動中の縁切り部材の姿勢が不用意に変化するようなこと
は防止される。
【0025】また本発明のうち請求項10によると、接
続部材と流体輸送管とが直列対向して配置されているの
で、縁切り手段の移動時には抵抗が少なくなり移動がス
ムーズになる。また、接続部材を配置するためのボーリ
ング孔に流体輸送管をも配置できるのでボーリング孔を
穿孔する手間が省ける。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施
形態を説明する。図1はフリクションカット工程を示す
模式側断面図、図2は先導リング装置を示す斜視図、図
3は図1のK−K’断面図、図4はトンネル埋め戻し工
程を示す模式側断面図、図5はトンネル埋め戻し装置付
近の拡大図、図6は図5のA−A’断面図、図7はトン
ネル埋め戻し工事の手順を示した図、図8はフリクショ
ンカット工程前のトンネルを示した模式断面図である。
【0027】埋め戻すべきトンネル60は図8に示すよ
うに、地盤80に形成された既設の人孔65、65と、
これら人孔65、65を接続する形で推進工法により構
築された推進管列62と、を有している(人孔65の一
部は撤去部分であるため破線で表示した)。推進管列6
2は、円筒状のヒューム管からなる複数の推進管61を
略水平直列に接続して構成されており、推進管61は小
口径のものである(本実施形態では直径800mm程度
のものを想定したが、本発明はこの数値に限定されるも
のではない。)。
【0028】なお図8に示すように各人孔65は、トン
ネル60の埋め戻しに先立って作業用立坑50に改築さ
れている。即ち各人孔65の周囲には、該人孔65を環
状に囲む形で土留め用の矢板66が打設されており、こ
の矢板66で囲んだ領域のうち地上から所定深さまでの
領域67が開削されている。該開削に伴い人孔65の一
部(破線表示部)は撤去されている。このように作業用
立坑50を形成することにより、作業に必要な開口を確
保している。
【0029】上記推進管61の外周と地山との間には図
示しない裏込め材が設けられており、図1乃至図3では
この裏込め材を切断除去するための先導リング装置90
がトンネル60に設置されている。先導リング装置90
は鋼製円筒状のリング91を有しており、該リング91
はその内部に推進管61を貫通させた形で推進管61に
設置されている。リング91の先端部(図1及び図2の
紙面左側)には、前方に肉厚が薄くなる形で刃91aが
形成されている。
【0030】リング91の外周部には複数のPC鋼線9
2が接続されており、これらPC鋼線92は図3の
「×」で示すように、リング91の中心軸CTを中心に
等角度間隔で配置されている。なお、本実施形態では3
本のPC鋼線92が中心軸CTを中心に略120度間隔
で配置されているが、PC鋼線92の本数や配置間隔等
はこの例に限定されるものではない。またPC鋼線92
の代わりにPC鋼棒等を採用することも可能である。こ
のように上記各PC鋼線92はその紙面(図1)左側端
部が、前記リング91の紙面(図1)右側端部近傍に接
合されており、該PC鋼線92の他端側(図1の紙面右
側)は推進管61に沿って伸延し、図1紙面右側の作業
用立坑50内に到達している。
【0031】リング91の外周部には水等を輸送できる
複数の送水管93が接続されており、これら送水管93
は図3に示すように、リング91の中心軸CTを中心に
等角度間隔で配置されている。図2及び図3で示すよう
に、送水管93とPC鋼線92の位置はリング91の軸
心方向(図2の紙面左右方向)に一対一で直列対向され
ている。なお、本実施形態では3本の送水管93が中心
軸CTを中心に略120度間隔で配置されているが、送
水管93の本数や配置間隔等はPC鋼線92の本数や配
置間隔等と一致していれば良く、この例に限定されるも
のではない。このように上記各送水管93はその紙面
(図1)右側端部が、前記リング91の紙面(図1)左
側端部近傍に接合されており、該送水管93の他端側
(図1の紙面左側)は推進管61に沿って伸延し、図1
紙面左側の作業用立坑50内に到達している。
【0032】なお、リング91における前記各送水管9
3の接続部位には、図2及び図3に示すように、該リン
グ91の内外を貫通し、かつリング91の内周面91t
に開口した形の通水穴91bがそれぞれ形成されてお
り、各送水管93と通水穴91bとの相互間は水等が流
通自在になっている。上記リング91等が縁切り手段で
あり、先導リング装置90は該縁切り手段の他に下記牽
引手段(後述のセンタホールジャッキ96等)を有して
いる。
【0033】図1紙面右側の作業用立坑50の内壁51
aには、上記推進管61が接続している部位を覆う形で
適宜な反力桁部材95が設置されており、該反力桁部材
95には複数のセンタホールジャッキ96が略水平向き
に設置されている。上述したように作業用立坑50内に
到達している各PC鋼線92は上記センタホールジャッ
キ96により略水平方向に牽引自在に把持されている。
他方、図1紙面左側の作業用立坑50側に到達している
各送水管93は、該作業用立坑50を通って地上に導か
れ、ポンプ等からなる送水装置97或いは排水装置98
にそれぞれ接続されている。
【0034】次に図4乃至図6には、上述したトンネル
60を埋め戻す際に使用するトンネル埋め戻し装置1が
示されている。即ち、トンネル埋め戻し装置1はシール
ド機2を有しており、シールド機2は円筒状鋼管により
形成された殻体3を有している。殻体3の内部のうち先
端側(図4及び図5の紙面右側)には上述した推進管6
1の端部が挿入自在になっており、殻体3の内径は推進
管61の外径よりも若干大きくなっている。
【0035】殻体3内には、図5に示すように該殻体3
の内部を前後方向(図5の紙面左右方向)に閉塞する隔
壁5が設けられており、該隔壁5は殻体3の内部におい
て前後方向に摺動移動自在となっている。また殻体3に
は、該殻体3に固定された適宜な支持部材6を介して、
油圧ジャッキ等である隔壁ジャッキ7がラム7aを後方
に向けて設置されており、該隔壁ジャッキ7のシリンダ
側は支持部材6に、ラム7aは隔壁5にそれぞれ固定さ
れている。本実施形態では図6に示すように隔壁ジャッ
キ7は2個設けられており、これら隔壁ジャッキ7、7
は殻体3の中心軸CTを中心に対称的に配置されている
(なお隔壁ジャッキ7の個数及び配置態様は本実施形態
に限定されない。)。
【0036】また殻体3内には、図5及び図6に示すよ
うに、該殻体3と略同心状に形成された環状の押輪9が
設けられており、該押輪9は殻体3の内部において前後
方向に摺動移動自在となっている。また殻体3には、上
記支持部材6を介して油圧ジャッキ等である方向修正ジ
ャッキ10がラム10aを前方に向けて設置されてお
り、該方向修正ジャッキ10のシリンダ側は支持部材6
に固定され、ラム10aは前記押輪9を前方に押圧自在
に配置されている。本実施形態では図6に示すように方
向修正ジャッキ10は4個並列に設けられており、これ
ら方向修正ジャッキ10は殻体3の中心軸CTを中心に
等角度ピッチ(90度)で配置されている(なお方向修
正ジャッキ10の個数及び配置態様は本実施形態に限定
されない。)。
【0037】更に上記支持部材6には、図5及び図6に
示すように2本のPC鋼線11、11が、それらの鋼線
後端部付近において固定されている。そしてこれらPC
鋼線11の他端側は、殻体3内部を通って前方に伸びて
いる。殻体3の内部に推進管61の端部が挿入されてい
る状態では、図4及び図5に示すように各PC鋼線11
は該推進管61及び該推進管61の前方に接続された複
数の推進管61の内部を通って前方に伸びている。本実
施形態では図6に示すようにPC鋼線11は2本設けら
れており、これらPC鋼線11は殻体3の中心軸CTを
中心に対称的に配置されている(なおPC鋼線11の本
数及び配置態様は本実施形態に限定されない。)。
【0038】また、隔壁5には該隔壁5の後方に埋め戻
し材を打設自在な埋め戻し材打設手段20が設置されて
いる。この埋め戻し材打設手段20は公知のものであ
り、埋め戻し材注入装置と、これに接続されたA液注入
管、B液注入管、洗浄管等より構成されている。これら
注入管20a等は、上述したPC鋼線11と同様に殻体
3の内部及び複数の推進管61の内部を通って前方に伸
びている。
【0039】またトンネル埋め戻し装置1は、図4に示
すように牽引装置30を有しており、牽引装置30は上
記複数の推進管61の前方にある作業用立坑50内に配
置されている。牽引装置30はグリッパ本体31を有し
ており、列最前に配置され作業用立坑50内に位置した
推進管61の端部から出ているPC鋼線11及び注入管
20a(これらは上記シールド機2側からのもの)が該
グリッパ本体31を貫通している。グリッパ本体31の
中央部には適宜なグリッパ手段32が設けられており、
該グリッパ本体31を貫通しているPC鋼線11はこの
グリッパ手段32により着脱自在に把持されている。
【0040】また牽引装置30は油圧ジャッキ等からな
る複数の牽引ジャッキ33を有している。作業用立坑5
0の内壁51aには、上記推進管61が貫通している部
位の周囲を囲む形で適宜な反力受け材35が設置されて
おり、上述した複数の牽引ジャッキ33は該反力受け材
35にシリンダ側を当てるように設置され、前記推進管
61の周囲を囲んで環状に配置されている。これら牽引
ジャッキ33のラム33aは前方に向いており、これら
ラム33aの先端は上記グリッパ本体31に接続されて
いる。つまり、牽引ジャッキ33によりグリッパ本体3
1が前後に移動駆動自在となっている。
【0041】なお、図4の符号40は地上に設置された
埋め戻し材プラントであり、前記注入管20aに所定の
埋め戻し材を供給するためのものである。また符号41
は操作盤であり、上記シールド機2の隔壁ジャッキ7や
方向修正ジャッキ10、或いは上記牽引装置30の牽引
ジャッキ33を制御するためのものである。また符号4
2はラフタークレーンであり、作業用立坑50内で解体
された推進管61を揚重して地上に搬出するためのもの
である。
【0042】既設のトンネル60及び先導リング装置9
0及びトンネル埋め戻し装置1は以上のように構成され
ているので、これら先導リング装置90及びトンネル埋
め戻し装置1を用いてトンネル60を埋め戻すには図7
に示すように以下のような手順で行う。
【0043】[撤去埋戻し立坑架設]まず図8に示すよ
うに、既設の人孔65を作業用立坑50に改築してお
く。即ち各人孔65の周囲に、該人孔65を環状に囲む
形で矢板66を打設し(図7のステップST1)、この
矢板66で囲んだ領域のうち地上から所定深さまでの領
域67を開削する(図7のステップST2)。これによ
り以降の作業に必要な開口及び作業スペースを確保す
る。
【0044】[坑口改良]次いで図8に示すように、各
作業用立坑50の覆工体51の外周のうち、該作業用立
坑50に接続されている推進管61の周囲に防護注入材
53を注入して土質を改良しておく(図7のステップS
T3)。これにより前記推進管61が移動する際に地山
が崩れないようにする。その後、各作業用立坑50の覆
工体51と、該覆工体51に接合されていた推進管61
とをコアドリル等の適宜な手段で縁切り切断する(図7
のステップST4)。この時できた開口には止水材を適
宜注入しておく(図7のステップST5)。
【0045】[管周抵抗減衰]次に、推進管61の外周
と地山との間に設けられている図示しない裏込め材を切
断除去するフリクションカット工程(図7のステップS
T6)に入る。まず作業用立坑50の覆工体51から該
作業用立坑50に接合されている推進管61外周の裏込
め材(図示せず)の位置に適宜な手段により小径のボー
リングを行う。このボーリングは、図8の矢印Bで示す
ように、上記推進管61の伸延方向に沿って行う。該ボ
ーリングによって穿孔されるボーリング孔55(図3参
照)は他方の作業用立坑50まで到達させる。なおボー
リング孔55は、図3に示すように推進管61の外周に
沿って所定の間隔をあけて複数個穿孔する。このボーリ
ング孔55の位置と個数は図3に示すように先導リング
装置90のPC鋼線92及び送水管93の位置と本数に
対応一致させる。
【0046】次いで、先導リング装置90の各PC鋼線
92をカプラ等(図示せず)で接続することにより、前
記穿孔した各ボーリング孔55にそれぞれ通し、これら
各PC鋼線92を、ボーリング孔55を介して2つの作
業用立坑50、50間に亘り配置する。その後、発進側
(本実施形態では図1紙面左側)の作業用立坑50に準
備してあるリング91の所定位置に上記PC鋼線92を
それぞれ接続する。これと共に、到達側(本実施形態で
は図1紙面右側)の作業用立坑50には既に説明したよ
うに反力桁部材95及びセンタホールジャッキ96を設
置し、各センタホールジャッキ96には上記各PC鋼線
92を把持させておく。
【0047】次いで、発進側の作業用立坑50ではリン
グ91の刃91a側を推進管61の端部に合わせておき
(図1の二点鎖線)、到着側の作業用立坑50ではセン
タホールジャッキ96によりPC鋼線92を略水平方向
(図1の紙面右方向)に牽引する。これによりPCに接
続されたリング91は図1紙面右方向に牽引される。リ
ング91の内径は推進管61の外径よりもやや大きいの
で(図3参照)、上記牽引によりリング91はその内部
に推進管61を挿嵌させつつ図1紙面右方向に地中へと
推進される。なお、リング91の推進は、該リング91
の刃91aが推進管61の外部の裏込め材(図示せず)
の位置に食い込む形でスムーズに行われる。また、リン
グ91が推進することにより推進管61の外部の裏込め
材(図示せず)が切断され、推進管61と地盤80側が
縁切りされる。
【0048】リング91の推進と共に、送水装置97か
らは加圧水を送水管93に供給している。本実施形態の
場合は図3に示す最も上側の送水管93だけに加圧水を
供給している。供給された加圧水はリング91の通水穴
91bを介して、リング91と該リング91に挿嵌した
推進管61との間にジェット噴出される。ジェット噴出
された加圧水はこれらリング91と推進管61との隙間
を通りリング91の刃91a付近まで到達する。水はリ
ング91と推進管61との隙間を通るので、刃91aに
到達する途中で外周地山に吸収されることがなく効率的
である。
【0049】ところで、リング91の推進時には、先端
の刃91aにおいて切断された裏込め材及び土砂等が塊
を形成しやすい。塊が形成されてしまうと大きな抵抗と
なりリング91がうまく推進できなかったり、推進姿勢
が変化するといった不都合が考えられる。しかし本実施
形態では、加圧水が刃91a付近まで到達しており、該
刃91aにおいて塊を形成しようとする裏込め材及び土
砂等を塊を形成する前に流動分散させるので上記問題が
回避できる。
【0050】送水装置97と共に排水装置98も運転さ
れている。従って、該排水装置98に接続された送水管
93を介して泥水の排出が行われる。本実施形態の場合
は図3に示すように最も上側の送水管93以外の下方2
本の送水管93が排水装置98に接続されている。即
ち、最も上側の送水管93で送水されリング91と推進
管61との間でジェット噴出された加圧水は、リング9
1の刃91a近傍等を通過しながら泥水として該リング
91の下方に移動し、上記排水装置98に接続された送
水管93、93に通じる通水穴91b、91bを介して
これら送水管93、93に吸水される。このようにリン
グ91と推進管61との間においては加圧水(泥水)が
好適に循環される。
【0051】以上説明した、センタホールジャッキ96
によるPC鋼線92の牽引、該PC鋼線92によるリン
グ91の推進、該リング91の推進と共に行われる裏込
め材の切断及び加圧水による塊形成の防止、を続けるこ
とによりリング91を到着側の作業用立坑50に到着さ
せることでフリクションカット工程を完了する。なお、
裏込め材が切断され、推進管62と地盤80側との縁切
りが行われた個所には、適宜な滑材導入手段70(図3
参照)により推進管列62の外周地山に滑材等を注入す
る。これにより推進管61周囲の空隙には前記滑材等が
充填され、地山と推進管61との摩擦低減を向上させ
る。
【0052】[発進準備]続いてトンネル埋め戻し工程
を行う。まず、前記フリクションカット工程で使用した
先導リング装置90等を撤去し、作業用立坑50の内壁
51aにできている開口にエントランス装置としてゴム
パッキン等を適宜設置しておく(図7のステップST
7)。そして図4紙面左側の作業用立坑50内にシール
ド機2を搬入し、該作業用立坑50に接続されている推
進管61の端部にシールド機2を装着する(図7のステ
ップST8)。即ち図5に示すように、シールド機2の
殻体3の内部に推進管61の端部を挿入するようにして
シールド機2の装着を行う。推進管61と地盤80との
間は上記フリクションカット工程で縁切りされているの
でシールド機2の装着は容易に行える。装着により、押
輪9が推進管61の端部と軸方向(前後方向)に当接し
て配置された。また、該シールド機2からのPC鋼線1
1及び注入管20aは複数の推進管61内を通して別の
(図4では右側)の作業用立坑50内まで届かせる。
【0053】また、上記別の作業用立坑50内に牽引装
置30を設置する(図7のステップST9)。即ち、既
に説明したように該作業用立坑50の内壁51aに設置
した反力受け材35に複数の牽引ジャッキ33を設置す
ると共に、該牽引ジャッキ33に接続されたグリッパ本
体31に上記シールド機2からのPC鋼線11及び注入
管20aを貫通させる。貫通したPC鋼線11はグリッ
パ手段32により把持させる。また貫通した注入管20
aは地上の埋め戻し材プラント40まで接続する(図7
のステップST10)。
【0054】[推進管撤去埋戻し]以上のようにトンネ
ル埋め戻し装置1の設置が完了した後、以下のように埋
め戻し作業を行う(図7のステップST11)。即ちま
ず牽引装置30側において、牽引ジャッキ33を駆動し
てラム33aを突出させる。これにより反力受け材35
を介して反力を求める形でグリッパ本体31を前方(図
4の右方向)に所定ストローク押圧移動させる。グリッ
パ本体31にはグリッパ手段32を介してPC鋼線11
が把持接続されているので、該PC鋼線11が前方に引
かれ、従って該PC鋼線11の後端側に支持部材6を介
して接続された殻体3が牽引方向前方に牽引される。
【0055】殻体3と、支持部材6、方向修正ジャッキ
10、押輪9を介して牽引方向(軸方向)に当接してい
る最後端(図4の最も左側)の推進管61には、該殻体
3の牽引に伴い、上記方向修正ジャッキ10及び押輪9
を介して押圧力が伝達され前方に押圧移動される。つま
り、地中にある推進管列62全体は、その後端側から押
圧されることにより前方に推進移動される。推進移動に
より最前の推進管61は牽引装置30が設置されている
側の作業用立坑50内に導入される。推進管列62と地
盤80との間は上記フリクションカット工程で縁切りさ
れ、更に滑材等が注入されているので推進管列62と地
盤80との間の摩擦抵抗は、少なくとも推進管列62の
牽引力が管許容耐荷力以下となるように小さくなる。
【0056】牽引ジャッキ33を所定ストローク駆動す
ることにより、上述したように複数の推進管61を所定
距離押圧移動させた状態では、シールド機2の殻体3全
体が作業用立坑50(図4の左側)より地中へ完全に移
動したものとする。またこの状態で、シールド機2の隔
壁5は最も後ろ側の位置(図5の破線で図示)に配置さ
れているものとする。この状態で前記作業用立坑50
(図4の左側)の覆工体51のうち推進管61が接合さ
れていた部位(穴)を適宜な仮壁52で塞ぐ。
【0057】次いでシールド機2においては、隔壁ジャ
ッキ7を駆動して隔壁5を殻体3に対して前方に移動さ
せる。同時に、埋め戻し材打設手段20により該隔壁5
の後側(殻体3の内部)に埋め戻し材21を打設し充填
する。なお、隔壁5に圧力センサ5aを設けておき、該
圧力センサ5aにより隔壁5後方の打設済みの埋め戻し
材の圧力を計測しながら、該圧力を適切な値に維持する
ように上記埋め戻し材21の打設を行うことが好まし
い。
【0058】こうして隔壁ジャッキ7を所定のストロー
ク引き戻して、所定量の埋め戻し材21の打設が完了す
ると、以降は下記の手順A、B、Cを繰り返す形で作業
を進める。
【0059】*手順A:牽引装置30においてグリッパ
手段32によるPC鋼線11の把持を解放し、牽引ジャ
ッキ33を駆動してグリッパ本体31を所定のストロー
ク後方に戻す。戻した後、グリッパ手段32によりPC
鋼線11を把持する。即ちこの手順Aは、グリッパ手段
32によるPC鋼線11の把持位置を後方に移動させる
作業である。
【0060】*手順B:牽引装置30において牽引ジャ
ッキ33を駆動してグリッパ本体31を所定のストロー
ク前方に押圧移動させる。これによりPC鋼線11で接
続されたシールド機2を介して複数の推進管61を前方
に押圧し推進移動させる。この推進移動に伴って、シー
ルド機2では隔壁ジャッキ7を駆動して隔壁5を後方に
移動させ、殻体3内に打設されていた埋め戻し材21を
殻体3の後方の地中に設置する。即ちこの手順Bは、複
数の推進管61を前方に推進移動させると共に、推進管
61が進んだ後の地中空間に埋め戻し材21を設置する
作業である。
【0061】なお、上記手順Bでは、作業用立坑50に
導入された推進管61を適宜解体し、ラフタークレーン
42等を介して順次地上に搬出する。また、シールド機
2の殻体3と地山との摩擦力等が一定せず、PC鋼線1
1を介して殻体3を牽引する最中に該殻体3の姿勢が崩
れることもある(例えば殻体3の中心軸と推進管61の
中心軸がずれる。)。このような場合、シールド機2の
複数の方向修正ジャッキ10を選択的に駆動して殻体3
の姿勢を修正する。例えば、図5において殻体3の前側
が紙面斜め下に傾いたとすると、図5に示されている方
向修正ジャッキ10のラム10aを突出させることによ
り、殻体3を図5の紙面反時計周りに回転させて修正す
る。これによりシールド機2の姿勢の崩れを即座に修正
して作業を継続できる。
【0062】*手順C:シールド機2において、隔壁ジ
ャッキ7を駆動して隔壁5を殻体3に対して前方に戻す
と共に、埋め戻し材打設手段20により該隔壁5の後側
(殻体3の内部)に埋め戻し材21を打設し充填する。
【0063】以上の手順A、B、Cを順次繰り返すこと
により、複数の推進管61を作業用立坑50(図4の右
側)内に順次導入し、これら推進管61が推進され撤去
された後の地中空間に埋め戻し材21を順次打設し配置
する。これにより推進管61が地中から撤去され、その
代わり埋め戻し材21が地中に充填されて、トンネル6
0の埋め戻しが完了する。
【0064】[人孔・立坑撤去]その後、トンネル埋め
戻し装置1を撤去する(図7のステップST12)。そ
して必要に応じて作業用立坑50の解体・埋め戻しを行
う(図7のステップST13、ST14、ST15)。
但し、これらの作業は公知技術を採用して行うので説明
は省略する。以上でトンネル埋め戻し工事の全てを完了
した。
【0065】以上のように本実施形態によると、推進管
61の解体はシールド機2内では行わず、十分な作業ス
ペースのある作業用立坑50内で行うので、解体作業が
容易であり作業効率が向上する。その結果、経済的でも
ある。また、シールド機2内部に作業員が入らなくても
よいので安全性が高い。更に、既設のトンネル60の周
囲土砂を掘削する必要がないので、作業に手間がかから
ず、しかも経済的である。短期間で施工でき、騒音も少
ない。
【0066】特に、推進管列62を推進撤去する前に、
該推進管列62の外周の裏込め材(図示せず)を先導リ
ング装置90により切断し除去するので、推進管列62
を推進撤去する際には地山との摩擦抵抗が小さく、推進
がスムーズに行える。また、推進管61の端部61a、
61bにおける開口(坑口の開口部)はPC鋼線92と
送水管93が配置されたボーリング孔55の部分だけで
あるので止水処理が容易である。更に、先導リング装置
90は小型であるので、作業用立坑50の形状による制
約を受けず、様々な環境の現場で採用可能である。
【0067】また本実施形態では既設の人孔65を利用
して作業用立坑50を形成しているので、新たに立坑を
構築する場合に比べて工事の手間が省ける。
【0068】なお、殻体3を牽引するPC鋼線11を、
図5及び図6の符号11’(二点鎖線)で示すように、
殻体3の内部ではなく該殻体3の外周に複数接続しても
よい。外周に接続することにより、牽引中に殻体3の姿
勢が崩れにくくなり好都合である(方向修正ジャッキ1
0を省略することも可能。)。またシールド機2の内部
や推進管61の内部にPC鋼線を配置する必要がなくな
るので、その分、作業スペースを確保しやすく好都合で
ある。特に本実施形態では、シールド機2を推進管61
に装着する前に推進管61と地盤80との縁切りを行っ
ているので、推進管61の外周側にPC鋼線を配置する
方法は容易に実現できる。
【0069】特に図3と図6を比較して解るように、P
C鋼線92や送水管93を配置していた位置(ボーリン
グ孔55の位置)にPC鋼線11’を配置すると、新た
にボーリング等を行う必要が無く好都合である。また、
PC鋼線92の位置にPC鋼線11’を配置すること
で、該PC鋼線11’を牽引するための手段は牽引装置
30を使用する代わりに先導リング装置90で用いたも
の(センタホールジャッキ96及び反力桁部材95等)
をそのまま使用できる。これにより、機材の節約がで
き、しかも設置・撤去の手間を省くことができる。
【0070】またPC鋼線11’を採用する場合には、
これらPC鋼線11’を牽引するための複数の牽引ジャ
ッキ33(又はセンタホールジャッキ96)を個別に圧
力・ストローク管理することにより、推進管61に偏圧
等を与えないように制御することができる。
【0071】更に先導リング装置90に関しては、PC
鋼線92を牽引するための複数のセンタホールジャッキ
96を個別に圧力・ストローク管理することにより、リ
ング91の方向制御が可能となる。これにより先導リン
グ装置90を用いるフリクションカット工程は曲線施工
においても採用することができる。
【0072】また上述した実施形態では送水管93を介
して加圧水をリング91と推進管61との隙間を経由し
て供給したが、リング91の刃91aにおける塊形成を
防止する目的を達成できるならば加圧水以外の流体を供
給することも可能である。例えば、滑材が安価に入手で
きるようになったと仮定すれば、加圧水の代わりに滑材
を供給してもよい。これにより、滑材導入手段70を用
いて別途に滑材を注入する作業が省略できるという利点
がある。
【0073】また加圧水の供給方法は、リング91と推
進管61との隙間を経由して供給する方法に限らず、リ
ング91の外周側より供給するなど色々な方法が可能で
ある。
【0074】また上述した実施形態では加圧水の供給は
1本の送水管93により行っているが、2本或いは3本
全ての送水管93により加圧水の供給を行うことも可能
である。例えば、3本全ての送水管93により加圧水の
供給を行う場合には、泥水の排水は立坑側の坑口より行
うことになる。
【0075】また上述した実施形態では送水管93やP
C鋼線92をリング91の外周側に接続しているが、こ
れら両方又は一方をリング91の内周側に接続したり、
リングの縁端部に接続することも可能である。
【0076】更に、上述した実施形態では既設のトンネ
ル60を埋め戻す例を示したが、該トンネル60を新し
いトンネルに更新することも可能である。例えば上述し
た実施形態と同様にフリクションカット工程まで行った
後、トンネル埋め戻し工程の替わりに、従来の推進工法
と同様にして推進管敷設工程を行う。即ち、一方の作業
用立坑50より新たな推進管を適宜な元押しジャッキ等
で地中に推進させる。この時、地中に推進させた新たな
推進管により既設の推進管列62を他方の作業用立坑5
0に向けて押圧する。既設の推進管列62は上記フリク
ションカット工程により地山との摩擦が低減されている
ので新たな推進管に押圧されて容易に推進する。こうし
て新たな推進管を一方の作業用立坑50より順次継ぎ足
し推進させることにより、他方の作業用立坑50に前記
推進管列62の推進管61を順次押し出し、該作業用立
坑50に押し出された推進管61を順次解体撤去する。
この作業を繰り返すことにより、既設の推進管列62を
新たな推進管からなる推進管列に更新敷設して推進管敷
設工程を完了する。このように本発明によるトンネル撤
去方法を応用するとトンネルの更新も容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】フリクションカット工程を示す模式側断面図。
【図2】先導リング装置を示す斜視図。
【図3】図1のK−K’断面図。
【図4】トンネル埋め戻し工程を示す模式側断面図。
【図5】トンネル埋め戻し装置付近の拡大図。
【図6】図5のA−A’断面図。
【図7】トンネル埋め戻し工事の手順を示した図。
【図8】フリクションカット工程前のトンネルを示した
模式断面図。
【符号の説明】
21 埋め戻し材 50 立坑(作業用立坑) 60 トンネル 61 推進管 62 推進管列 65 既設人孔(人孔) 80 地盤 90 管周縁切り装置(先導リング装置) 91 縁切り部材(リング) 91a 切断刃(刃) 92 接続部材(PC鋼線) 93 加圧流体供給手段、流体輸送管(送水管) 96 牽引手段(センタホールジャッキ) 97 加圧流体供給手段(送水装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 喜久雄 千葉県千葉市美浜区中瀬1丁目9番1号 三井建設株式会社幕張本店内 Fターム(参考) 2D054 AA06 AC18 BA28 FA12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】推進工法により地盤中に複数の推進管から
    なる推進管列を敷設して構築したトンネルを撤去するト
    ンネル撤去方法において、 端部に切断刃が形成された筒状の縁切り部材を、該縁切
    り部材の内部に前記推進管列を挿嵌させると共に前記切
    断刃を移動方向前方に向ける形で、該推進管列の一方の
    端部から他方の端部まで移動させて、前記推進管列と該
    推進管列外部の地盤側とを縁切りし、 前記推進管列の一方の端部を他方の端部に向けて推進さ
    せることにより、これら推進管列を地盤より推進撤去す
    ることを特徴とするトンネル撤去方法。
  2. 【請求項2】前記縁切り部材を移動させる際に、前記切
    断刃の近傍に加圧流体を供給することを特徴とする請求
    項1記載のトンネル撤去方法。
  3. 【請求項3】前記加圧流体の供給は、前記縁切り部材
    と、該縁切り部材に挿嵌された前記推進管列との隙間を
    経由して行うことを特徴とする請求項2記載のトンネル
    撤去方法。
  4. 【請求項4】前記縁切り部材を移動させる際に、該縁切
    り部材が移動した後の前記推進管列と前記地盤側との間
    に滑材を注入することを特徴とする請求項1記載のトン
    ネル撤去方法。
  5. 【請求項5】前記推進管列は、立坑間を接続する形で敷
    設されており、 前記縁切り部材を移動する際には、前記立坑に接続部材
    を牽引自在な牽引手段を設置すると共に、該接続部材を
    該縁切り部材に接続しておき、前記牽引手段で接続部材
    を牽引することにより前記縁切り部材を牽引移動させる
    ようにすることを特徴とする請求項1記載のトンネル撤
    去方法。
  6. 【請求項6】撤去すべき前記トンネルは、前記推進管列
    と、該推進管列の端部に接続された既設人孔と、を有し
    ており、 前記立坑は前記既設人孔を利用して形成されていること
    を特徴とする請求項5記載のトンネル撤去方法。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか1項に記載のト
    ンネル撤去方法により前記推進管列を地盤より推進撤去
    する際に、これら推進管列が推進した後の地中空間に埋
    め戻し材を設置してトンネルの埋め戻しをすることを特
    徴とするトンネル埋め戻し方法。
  8. 【請求項8】地盤中のトンネル管体と地盤側との間の縁
    切りを行う管周縁切り装置において、 接続部材を牽引自在な牽引手段と、該牽引手段の牽引方
    向後方に前記接続部材を介して接続される縁切り手段
    と、を備え、 前記縁切り手段は、前記接続部材により牽引自在に接続
    され、内部に前記トンネル管体が挿嵌自在となった筒状
    の縁切り部材を有し、 前記縁切り部材の牽引方向前端部に切断刃を形成して構
    成した管周縁切り装置。
  9. 【請求項9】前記切断刃の近傍に加圧流体を供給自在な
    加圧流体供給手段を設けたことを特徴とする請求項8記
    載の管周縁切り装置。
  10. 【請求項10】前記加圧流体供給手段は、前記加圧流体
    を前記縁切り手段まで輸送する流体輸送管を有し、 前記流体輸送管は、前記縁切り部材の外周側に接続され
    ており、 前記接続部材は、前記縁切り部材の外周側に接続されて
    いると共に、前記流体輸送管に対して直列対向して配置
    されていることを特徴とする請求項9記載の管周縁切り
    装置。
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