JP3815731B2 - 推進トンネルの撤去・埋め戻し工法 - Google Patents

推進トンネルの撤去・埋め戻し工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不要になった推進トンネルを非開削で撤去し、埋め戻す、推進トンネルの撤去・埋め戻し工法に関する。
【0002】
【従来の技術】
社会基盤の整備の進展に伴い、大都市の地下には、さまざまな用途のトンネルが敷設され、特に、幹線道路の地下は各種のトンネルで過密状態になっている。地下利用が進み、新たなトンネルが計画される一方で、老朽化やライフラインの変更によって使用停止や廃棄されるトンネルも急激に増加し、これら既設トンネルを撤去し、埋め戻すことが要望されている。
【0003】
前記使用停止や廃棄されたトンネル、特に、推進トンネルを撤去し、埋め戻しを行なう工法として、推進トンネルを引き抜き、その跡を埋め戻すようにした引き抜き工法がある。この工法は、撤去すべき推進トンネルの両端に立坑を形成し、該立坑の一方を発進立坑、他方を到達立坑とする。発進立坑側の推進トンネルの端部に埋め戻し装置を接続し、到達立坑側に配置された牽引装置で埋め戻し装置を牽引することにより、該埋め戻し装置を介して推進トンネル全体を到達立坑側に引き抜く。そして、埋め戻し装置の発進立坑側に形成される空間に埋め戻し材を充填する、ことにより推進トンネルの撤去・埋め戻しを行う(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−262998号公報、(第4−5頁、図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような推進トンネルの撤去・埋め戻し工法では、推進トンネルの一端に埋め戻し装置を接続し、該埋め戻し装置を牽引することにより、推進トンネルを到達立坑内に引き出す構成であるため、推進トンネルが敷設された地盤と推進トンネルとの間の摩擦力が大きく、牽引時に推進トンネルを構成する推進管に、大きな牽引力(圧縮力)が作用する。しかし、推進トンネルを構成する推進管には、該推進管の許容耐荷力以上の牽引力を作用させることはできない。このため、推進管の健全度合い(老朽化度合い)によっては、該工法を適用できないことがある。
【0006】
前記の事情に鑑み、本発明は、推進トンネルを構成する推進管に大きな牽引力を作用させることなく、推進トンネルを撤去し、埋め戻しが行えるようにした推進トンネルの撤去・埋め戻し工法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、撤去すべき推進トンネル(1)の両端に第1の立坑(6)と第2の立坑(7)を形成し、
撤去すべき推進トンネル(1)を構成する推進管列(2)の外周を取り囲む形で、前記第1の立坑(6)からさや管(25)を推進して該推進管列(2)の周囲の地盤の掘削を行い
前記推進管列(2)を構成する推進管(3)を、前記第1の立坑(6)に近い側から順次分離し、
前記さや管(25)の中を通して、前記分離した推進管(3)を前記第1の立坑(6)へ搬送して撤去し、
前記さや管(25)の先端を前記第2の立坑(7)に到達させて全ての推進管(3)を撤去した後、前記さや管(25)の先端近傍該さや管(25)を閉塞した状態で該さや管(25)の長手方向に移動可能となるように隔壁(68)を配置し、
前記さや管(25)を停止させた状態で前記隔壁(68)を前記第1の立坑(6)側へ所定距離だけ移動させながら、該隔壁(68)の前記第2の立坑(7)側に埋め戻し材(71)を注入し、
該注入した埋め戻し材(71)と前記隔壁(68)とが接触している状態を維持しつつ 、前記さや管(25)を前記第1の立坑(6)側へ所定距離だけ移動させ、
前記隔壁(68)の前記第1の立坑(6)側への移動及び前記さや管(25)の前記第1の立坑(6)側への移動を交互に行うことにより、埋め戻し及び前記さや管(25)の撤去を行うことを特徴とする。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1記載の発明において、前記さや管(25)を前記第1の立坑(6)側へ移動させる際における、前記埋め戻し材(71)と前記隔壁(68)との接触状態の維持は、該隔壁(68)の前記第2の立坑(7)側への移動を同時に行うことにより達成する、ことを特徴とする。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記さや管(25)を延長するように円筒状の外殻(66)を配置し、
前記隔壁(68)は、前記さや管(25)の長手方向に移動可能となると共に該外殻(66)を閉塞するように該外殻(66)の内部に配置された、ことを特徴とする。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記推進管列(2)の周囲の地盤の掘削は、該掘削のための削進チューブ(26)を前記さや管(25)の先端に取り付けて行い、
前記さや管(25)の先端を前記第2の立坑(7)に到達させた際には、該削進チューブ(26)を前記さや管(25)から切り離し、
該削進チューブ(26)が切り離された後のさや管(25)に前記外殻(66)を取り付ける、ことを特徴とする。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の発明において、前記推進管列(2)から分離される推進管(3)を、前記推進管列側に支持されたレール(57)及び該レールに移動自在に支持されたトロリー(58)により支持することに基づき、該推進管(3)が分離後に落下しないようにして該推進管(3)の下方に隙間を保持し、
該隙間を利用して、該推進管(3)の下面に回転自在な鋼球(41)を取り付け、
該分離された推進管(3)が、前記鋼球(41)によって前記さや管内を移動できるようにすることを特徴とする。
【0012】
請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記鋼球(41)が、前記分離された推進管(3)の軸心を前記さや管(25)の軸心に一致させる調心装置(35)を構成することを特徴とする。
【0013】
請求項7に係る発明は、請求項6に係る発明において、前記鋼球(41)を配置した位置に対応するように、前記推進管(3)の内周面と接触するリング支保装置(50)を配置し、該リング支保装置(50)によって前記推進管(3)を内側から支持することを特徴とする。
【0014】
なお、括弧内の符号等は、図面と対照するためのものであり、これは、発明の理解を容易にするための便宜的なものであって、特許請求の範囲に何ら影響を及ぼすものではない。
【0015】
【発明の効果】
発明によると、推進トンネルの外周にさや管を敷設し、該さや管を通して推進管列を構成する推進管を一本ずつ撤去し、推進管列を撤去した後、埋め戻しを行うようにしているので、推進管に地盤と推進管との間に作用する摩擦力に起因する牽引力(圧縮力)を作用させることなく、推進トンネルの撤去・埋め戻しを行うことができる。従って、中程度に老朽化した推進トンネルを撤去し、埋め戻しを行うことができる。また、推進トンネルの撤去・埋め戻し工法を適用することができる範囲(推進トンネルの老朽化度合)を拡大することができる。
【0016】
また、削進チューブさや管の先端に着脱自在に配置するようにしたので、これらの交換作業が容易であり、推進トンネルの撤去・埋め戻し作業の作業性を向上させることができる。
【0017】
さらに、推進トンネルの外周を掘削しつつ、その掘削穴内にさや管を敷設するようにしたので、推進トンネルに大きな負荷を作用させることなくさや管の敷設を行うことができる。従って、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の適用範囲を拡大することができる。
【0018】
また、強度の大きなさや管を引っ張ることにより隔壁を第1の立坑側に移動させているので、隔壁を確実に移動させることができ、作業性を向上させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1ないし図9は、本発明の実施の形態の一例を示すもので、図1は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の立坑形成工程の一例を示す工程図、図2は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法のさや管敷設工程の一例を示す工程図、図3は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の推進管切り離し工程の一例を示す工程図、図4は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の推進管撤去工程の一例を示す工程図、図5は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の埋め戻し装置の接続工程の一例を示す工程図、図6は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の埋め戻し工程の一例を示す工程図、図7は、本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の削進部の一例を示す拡大図、図8は、図2のA−A矢視拡大図、図9は、調心装置の一例を示す拡大図である。
【0021】
図1乃至図4及び図7に示すように、撤去対象となる既設の推進トンネル1は、推進管列2を形成する、相互に直列に接続された複数の推進管3で構成されている。なお、推進トンネル1(推進管列2)を構成する各推進管3の長さL1は、例えば、2.43mに形成されている。
【0022】
本発明による推進トンネル1の撤去・埋め戻しに使用する装置は、推進トンネル1が埋設された地盤5にさや管25を揺動圧入して、前記推進トンネル1の外周の掘削を行うと共に、さや管25を敷設する敷設手段としての揺動式のオールケーシング掘削機10(図2、図4、図5、図6参照)と、掘削時に前記推進トンネル1とさや管25の軸心CT1を一致させる調心装置35(図7、図8、図9参照)と、前記推進トンネル1とさや管25との間の間隙からさや管25内に水や土砂が侵入するのを防止するための妻板装置45(図7、図8参照)と、掘削時に前記推進トンネル1(推進管3)を内側から支え、その破損を防止するリング支保装置50(図7、図8参照)と、推進管列2から推進管3を切り離す際に、推進管3を支持する切離し装置55(図3参照)と、推進管3の切離しと搬送を行う自走台車21(図2、図3、図4参照)と、推進トンネル1が撤去された削進穴32内の埋め戻しを行う埋め戻し装置65(図5、図6参照)と、を有している。
【0023】
また、図示していないが、給水管31(図2参照)を通して掘削部に水を供給する給水装置と、該給水装置から掘削部に供給された水と掘削された土砂を前記妻板装置45に接続された排土管48(図2、図7、図8参照)を介して地上に排出する吸引装置と、埋め戻し材供給管62(図6参照)を通して削進穴32内に埋め戻し材を圧入する埋め戻し材供給装置と、前記オールケーシング掘削機10、さや管25、推進管3、調心装置35、妻板装置45、リング支保装置50、切離し装置55、自走台車21、埋め戻し装置65等の供給、撤去を行うクレーン等を備えている。
【0024】
図2に示すように、揺動式のオールケーシング掘削機10は、駆動部10aと、該駆動部10aによって駆動され、推進トンネル1の周囲を掘削、推進するさや管25と、前記駆動部10aに対して前記さや管25や推進管3、埋め戻し装置65の受け渡しを行うための管受架台20および受台63と、を有している。
【0025】
前記オールケーシング掘削機10の駆動部10aは、前記推進トンネル1の軸心CT1を中心として揺動可能に配置され、その軸心部を貫通する前記さや管25の外周を着脱自在に保持する環状のチャック16を備えている。前記チャック16は、前記推進トンネル1の軸心CT1を中心とする所定の円周上に、その円周方向に所定の間隔で、それぞれ前記軸心CT1と平行な方向に移動可能に配置された複数の圧入フレーム15に固定されている。
【0026】
前記チャック16の外周部には、油圧供給装置12に接続された揺動ジャッキ17が連結され、該揺動ジャッキ17により、該チャック16が軸心CT1を中心として揺動駆動される。また、前記各圧入フレーム15には、ベース11の端面11aに前記推進管列2の軸心CT1を中心とする円周の接線方向に揺動自在に配置され、前記油圧装置12から圧油を供給自在に接続された複数の圧入ジャッキ13が、それぞれ、例えば、球面軸受け(図示せず)を介して揺動自在に連結され、該各圧入ジャッキ13により、各圧入フレーム15が軸心CT1と平行な方向に移動駆動される。
【0027】
即ち、前記圧入ジャッキ13は、前記圧入フレーム15を介して前記チャック16を前記軸心CT1方向に移動させる。また、前記揺動ジャッキ17は、前記チャック16を、前記軸心CT1を中心として所定の角度往復回転(揺動)させるようになっている。
【0028】
前記管受架台20には、図示しない支持台が配置され、該支持台上に前記さや管25や埋め戻し装置65を搭載したとき、該さや管25や埋め戻し装置65と前記推進トンネル1の各軸心CT1が一致するように支持する。また、該管受架台20は、載置されたさや管25と該推進トンネル1の軸心が一致するように設定された原点位置D(図2に実線で示す位置)と、さや管25の接続、切り離しを行う操作位置E(図2に一点鎖線で示す位置)の間で矢印X方向(軸心CT1方向)に移動可能である。また、撤去される前記推進管3を搭載するときには、前記原点位置Dと、前記さや管25と管受架台20の間で推進管3が円滑に移動し得る搬送位置F(図2に二点鎖線で示す位置)との間で矢印X、Z方向に移動可能に構成されている。
【0029】
図2に示すように、前記さや管25は、さや管25の最先端に装着され、前記駆動部10aで揺動駆動され、前記推進トンネル1の外周を掘削する削進チューブ26と、該削進チューブ26の後端に接続され、推進管3の撤去された後の推進トンネル1の外周を覆う複数のケーシングチューブ27とにより構成される。なお、前記削進チューブ26の長さL2は、3m、ケーシングチューブ27の長さL3、L4は、2mと3mに形成されている。そして、削進チューブ26を含め、3mのチューブと2mのチューブを交互に接続して用いる。即ち、例えば3mの削進チューブ26の後に2mのケーシングチューブ27を接続するとその長さは5mになり、略推進管3の2本分の長さ4.86m(2.43m×2)になる。
【0030】
前記削進チューブ26の先端部26aには、所定の間隔で複数のカッタービット28が固定されている。また、該削進チューブ26の後端部には、後続のケーシングチューブ27を接続するための接続部26bが形成されている。また、前記各ケーシングチューブ27の先端部には、前記削進チューブ26もしくは先行するケーシングチューブ27の後端に接続するための接続部27aが形成され、後端部には、後続のケーシングチューブ27を接続するための接続部27bが形成されている。
【0031】
また、前記削進チューブ26には、図8に示すように、その後端部から先端に向けて軸心CT1と平行な給水穴30が形成されている。該給水穴30の後端部には、到達立坑7(図1参照)側から引かれた給水管31(図2参照)が接続され、前記削進チューブ26の内部を通してカッタービット28が取り付けられた先端部に水を供給するようになっている。
【0032】
図2に示すように、前記削進チューブ26とケーシングチューブ27、ケーシングチューブ27とケーシングチューブ27の接続は、図2に示すように、先行する削進チューブ26またはケーシングチューブ27の後端が、前記圧入フレーム15の端面より発進立坑6側に突出した状態で行う。
【0033】
前記接続は、先行する削進チューブ26またはケーシングチューブ27の接続部26bまたは27bに、後続のケーシングチューブ27の接続部27aを嵌合させ、各接続部26bと27a、または接続部27bと27aを貫通する穴にロックピン等を打ち込むことにより行う。なお、各接続部にパテ等を塗布し、水等の侵入を防止するシール部を形成することができる。
【0034】
前記管受架台20上には、自走台車21が移動自在に支持されている。該自走台車21は、該管受架台20上だけでなく、前記さや管25内を前記軸心CT1に沿って移動し、前記推進管列2から推進管3を分離し、分離した推進管3の搬送を行う。また、図3に示すように、自走台車21の一端(推進トンネル1と対向する側の端部)には、連結用のブラケット22と、牽引ロッド23が配置されている。
【0035】
図7及び図8に示すように、発進立坑6(図1、図2参照)側の推進管3の端部には、調心装置35と、妻枠装置45と、リング支保装置50がそれぞれ着脱自在に配置される。
【0036】
図9に示すように、前記調心装置35は、推進管3の端部に嵌合するコの字形のブラケット36と、該ブラケット36に固定された球座37と、該球座37に固定され、前記削進チューブ26の内周面26cと対抗する面に貫通穴38aが形成されたハウジング38を有している。前記球座37とハウジング38で囲まれる空間には、その一部が前記管通穴38aから突出する形で鋼球41が転動自在に支持されている。前記ハウジング38の貫通穴38aの内周面には、貫通穴38aと鋼球41の隙間を覆う形でダストシール40が固定されている。
【0037】
この調心装置35は、推進管3の端部に所定の間隔で3個配置され、削進チューブ26の軸心を、推進トンネル1の軸心CT1と一致させるように、推進管3に対する削進チューブ26の位置を規制する。なお、この調心装置35は、推進管3を発進立坑6へ搬送する際に、推進管3の先端と後端に取り付けることによりの搬送手段(車輪)を兼ねられるようになっている。
【0038】
図8に示すように、前記妻枠装置45は、前記推進管3の端面に固定され、前記削進チューブ26の内周面26cに向けて突出する4分割された妻板46a、46b、46c、46dと、該妻板46a、46b、46c、46dと削進チューブ26の内周面26cとの間の隙間を埋めるゴムパッキン47(図7参照)を有している。
【0039】
図7、図8に示すように、前記妻板46cには、前記到達立坑7(図1参照)から引かれた排土管48が接続されている。この排土管48は、該到達立坑7の外部に配置された吸引装置(図示せず)に接続されている。そして、前記削進チューブ26で掘削され水と混合された土砂を吸引排出する。
【0040】
図7、図8に示すように、リング支保装置50は、前記推進管3の内周面3bと接触する円弧面51aが形成された一対の支保部材51、51と、該支保部材51、51を互いに近接、離間させる方向に移動自在に接続する一対の間隔調整部材52、52(例えば、ターンバックル、両ねじボルト等)とにより構成されている。
【0041】
図3に示すように、前記推進管列2の推進管3の分離部には、切り離し装置55が配置される。該切り離し装置55は、推進管列2側に残る推進管3の滑材注入穴3aに着脱自在に嵌合する複数の支持金具56で支持されたレール57を有している。該レール57には、該レール57に沿って矢印X方向に移動自在なトロリー58が支持されている。該トロリー58には、切り離される推進管3の推進管列2側の滑材注入穴3aに着脱自在に嵌合する吊り金具60が固定されている。なお、切り離される推進管3の自走台車21側の滑材注入穴3aにも、前記牽引ロッド23を接続するために吊り金具60が取付けられる。
【0042】
図5に示すように、到達立坑7側の受台63は、該受台63上に削進チューブ26(図1参照)または、埋め戻し装置65が載置されたとき、削進チューブ26の軸心CT1、埋め戻し装置65の軸心CT1が、さや管25(推進トンネル1)の軸心CT1と一致するように支持する。
【0043】
前記埋め戻し装置65は、一端に接続部66bが形成された円筒状の外殻66と、該外殻66の内周面に沿って所定の間隔で配置された複数の隔壁ジャッキ67と、外殻66の開口部66aを閉塞する形で設けられた、埋め戻し材の注入口68aが形成され、該隔壁ジャッキ67に支持されたテール隔壁68と、該隔壁ジャッキ67に油圧を供給する油圧供給装置70を有している。前記注入口68aは、前記発進立坑6の外部に配置された埋め戻し材供給装置(図示せず)に接続される。
【0044】
本実施の形態による推進トンネルの撤去・埋め戻しは次のようにして行う。まず、図1に示すように、撤去する推進トンネル1の両端に発進立坑(第1の立坑)6と到達立坑(第2の立坑)7を形成する。そして、発進立坑6と到達立坑7の推進トンネル1と接する位置に、発進坑口6aと到達坑口7aを形成する。なお、該発進立坑6及び到達立坑7は、推進トンネル1の敷設時に形成され、その後、メンテナンス用のマンホールとして使用されていた立坑を利用してもよい。
【0045】
図2に示すように、発進立坑6内に、オールケーシング掘削機10と管受架台20を設置する。オールケーシング掘削機10は、チャック16の軸心が推進トンネル1の軸心CT1と一致するように、そのベース11を前記発進坑口6aに取り付ける。また、管受架台20は、前述のように、原点位置Dにあるとき、削進チューブ26、ケーシングチューブ27を載置すると、これら削進チューブ26及びケーシングチューブ27の軸心が推進トンネル1の軸心CT1と一致するように、発進立坑6の底面に設置する。
【0046】
図5に示すように、到達立坑7には、受台63を設置する。該受台63は、削進チューブ26や埋め戻し装置65を載置したとき、それらの軸心がさや管25(推進トンネル1)の軸心CT1と一致するように到達立坑7の底面に設置する。また、到達立坑7の外部に設置された図示しない給水装置に接続された給水管31と吸引装置に接続された排土管48を、図2に示すように、到達立坑7から推進トンネル1を通して発進立坑6側へ向けて、推進管3の長さ(2.43m)と略同じ長さの管を継ぎ足しながら延長し配管する。
【0047】
発進立坑6の管受架台20上に、削進チューブ26を吊り下ろす。管受架台20に削進チューブ26が載置された状態で、オールケーシング掘削機10の圧入ジャッキ13を伸長させ、圧入フレーム15を削進チューブ26の外周に外嵌させる。同時に、管受架台20を発進坑口6a側に移動させて、削進チューブ26の先端がチャック16を貫通し発進坑口6a側に突出するように挿入する。そして、チャック16で削進チューブ26を固定する。
【0048】
この状態で、圧入ジャッキ13を収縮させると共に、揺動ジャッキ17を作動させる。すると、チャック16が発進坑口6a側に移動して、削進チューブ26の先端に固定されたカッタービット28を発進坑口6aに押し付けると共に、軸心CT1を中心として揺動させる。このカッタービット28の揺動と押し付け力によって、発進坑口6aが掘削される。そして、削進チューブ26のカッタービット28が発進坑口6aを貫通すると、削進チューブ26の先端部が推進管3の外周を取り囲む形で推進トンネル1方向、即ち、矢印A方向に推進され、これにより推進管3の周囲の地盤5の掘削が開始される。
【0049】
削進チューブ26による掘削が所定の深さ(調心装置35、妻板装置45の取付けが可能になる深さ、例えば、500mm程度)まで掘削すると、一旦、圧入ジャッキ13及び揺動ジャッキ17を停止させる。そして、削進チューブ26内に露出した推進管3の端部に、リング支保装置50、調心装置35及び妻板装置45を取り付ける。
【0050】
図7、図8に示すように、推進管3の内部に支保部材51、51間の間隔を縮小したリング支保装置50を挿入し、間隔調整部材52を操作して、支保部材51の円弧面51aを推進管3の内周面3cに接触させる。ついで、図9に示すように、推進管3の端部に調心装置35のブラケット36を装着して、鋼球41がリング支保装置50の支保部材51と対応するように位置決めして、図示しない固定部材で固定する。
【0051】
さらに、図7、図8に示すように、推進管3の端面に、ゴムパッキン等のシール部材を介して妻板46a、46b、46c、46dを取付ける。また、削進チューブ26の内周面26cと各妻板46a〜46dとの隙間にゴムパッキン47を配置する。そして、図2に示すように、妻板46cに排土管48を接続すると共に、給水管31を削進チューブ26の給水穴30(図8参照)に接続する。
【0052】
図示しない吸引装置で、排土管48を通して地盤2、推進管3、妻板46a〜46d及び削進チューブ26の内周面26aで囲まれる掘削空間内の土砂を吸引しつつ、図示しない給水装置から給水管31、給水穴30を通して掘削部に水を供給する。
【0053】
この状態で、圧入ジャッキ13と揺動ジャッキ17を作動させ、掘削を再開させる。なお、掘削により発生する土砂は比較的細かい粒子となるので、前記吸引装置で吸引することにより、掘削部に供給された水と共に排出することができる。また、推進管3は、削進チューブ26から調進装置35を介して圧縮力を受けることになるが、その内周面3bをリング支保装置50で支持されているため、該圧縮力によって変形することはなく、破損を防止することができる。
【0054】
なお、圧入ジャッキ13による圧入フレーム15の移動距離、即ち、削進チューブ26の移動距離は、圧入ジャッキ13のストロークにより設定され、削進チューブ26の長さに比べかなり小さくなっている。従って、圧入ジャッキ13のストローク分だけ削進チューブ26が移動したら、チャック16による削進チューブ26の固定を解除し、圧入ジャッキ13を伸長させて、チャック16を図2矢印B方向に後退させる。そして、チャック16で削進チューブ26を再度固定した後、圧入ジャッキ13と揺動ジャッキ17を作動させて、掘削を再開させる。
【0055】
このような操作を繰り返し、図7に二点鎖線で示すように、削進チューブ26の先端が、撤去する推進管3に隣接する推進管3の所定の位置まで掘削したら、圧入ジャッキ13及び揺動ジャッキ17を停止させ、掘削を停止させる。給水管31からの給水を停止させ、所定の時間経過した後、排土管48の吸引を停止させる。なお、給水停止後の吸引時間は、地盤2、推進管3、妻板46a〜46d及び削進チューブ26の内周面26cで囲まれる掘削空間に残る水と土砂を排出するのに必要な時間とする。
【0056】
排土管48による前記掘削空間の土砂の吸引が終了したら、作業者が削進チューブ26内に移動して、まず、給水管31を削進チューブ26から外し、排土管48を妻板46cから外す。ついで、推進管3から妻板46a〜46dを外す。そして、妻板46a〜46dを発進立坑6へ撤去する。
【0057】
図3に示すように、切離し装置55を搬入して、支持金具56を推進管列2側に残る推進管3の滑材注入穴3aに装着し、該支持金具56にレール57を固定する。該レール57に移動自在に支持されたトロリー57に吊り金具60を接続し、該吊り金具60の一端を切り離す推進管3の滑材注入穴3aに装着する。また、切り離される推進管3の他方の滑材注入穴3aにも、牽引用の吊り金具60を取り付ける。
【0058】
ついで、管受架台20を前記搬送位置Fに移動させ、自走台車21を管受架台20上から削進チューブ26内に移動させる。そして、自走台車21のブラケット22と前記牽引用の吊り金具60を牽引ロッド23で接続する。この状態で、自走台車21を矢印X1方向(発進立坑6側)に移動させると、牽引ロッド23を介して切り離すべき推進管3が、図3に示す矢印X1方向に引っ張られ、推進管列2から切り離される。
【0059】
このとき、切り離された推進管3の推進管列2側(到達立坑7側)の端部は、吊り金具60を介してトロリー58に吊り下げられているので、落下することはない。この状態で、推進管3の切り離された側(推進管列2側)の端部下方に、2個の調心装置35を搬送用の車輪として所定の間隔で取り付ける。
【0060】
図4に示すように、トロリー58と吊り金具60を切り離し、自走台車21を矢印X1方向に走行させて、二点鎖線で示すように、切り離された推進管3を管受架台20上に搬送する。推進管3が管受架台20上に搬出されると、管受架台20は、前記原点位置Dに復帰する。また、自走台車21と推進管3を接続する牽引ロッド23を切り離す。
【0061】
管受架台20上に搬出された推進管3は、発進立坑6の外に配置されたクレーン(図示せず)等で地上に搬出され、撤去される。なお、推進管3に付設された調心装置35と吊り金具60は、発進立坑6内で取外してもよいし、発進立坑6外へ撤去してから取外すようにしてもよい。
【0062】
また、推進管列2の発進立坑6側の端部の推進管3に設置されている切離し装置55を、該推進管3から取外し、発進立坑6側に搬出する。なお、該切離し装置55は、推進管3から取外した状態で、推進管列2内に押し込む形で保管するようにしてもよい。
【0063】
一方、到達立坑7側では、推進管3の一本分の給水管31と排土管48を切離す。切離された給水管31と排土管48は、到達立坑7の外部に設置されたクレーン等で、到達立坑7の外へ搬出する。
【0064】
この状態で、図7、図8に示すように、前記と同様の作業を行い、削進チューブ26内に露出した推進管3の端部に、リング支保装置50、調心装置35及び妻板装置45を取り付ける。そして、妻板46cに排土管48を接続すると共に、図2に示すように、給水管31を削進チューブ26の給水穴30に接続する。
【0065】
図2に示すように、推進管3が発進立坑6から撤去された後、管受架台20上にケーシングチューブ27を吊り下ろす。そして、管受架台20を前記操作位置Eに移動させ、削進チューブ26の後端の接続部26bに、ケーシングチューブ27の先端の接続部27aを嵌合させる。各接続部26b、27aに形成された貫通穴に図示しないロックピンを打ち込むことにより、削進チューブ26とケーシングチューブ27を接続する。そして、該削進チューブ26の接続部26bとケーシングチューブ27の接続部27aに、防水シール用のパテ等を塗布して接続作業を終了する。
【0066】
このような操作を繰り返すことにより、推進管列2を形成するすべての推進管3を一本ずつ撤去する。削進チューブ26が到達立坑7に到達した後、最後の推進管3が撤去され、全ての推進管3の撤去が終了する。なお、最後の推進管3を撤去するときには、到達立坑7内に切離し装置55を設置し、該推進管3の到達立坑7側の一端を支持させるようにする。
【0067】
削進チューブ26の先端が到達立坑7内に突出し、最後の推進管3を撤去したら、削進チューブ26全体を発進立坑7内に送り込む。このとき、給水管31及び排土管48は、すべて到達立坑7から撤去する。そして、削進チューブ26を後続のケーシングチューブ27から切離し、到達立坑7から外部に設置されたクレーン等で撤去する。
【0068】
削進チューブ26とケーシングチューブ27の切離しは、それらの接続部26b、27aに塗布されたパテを除去し、ロックピンを抜いた後、さや管25を発進立坑6側に移動させることにより行うことができる。
【0069】
図5に示すように、到達立坑7に、該クレーン等で埋め戻し装置65を吊り下げる。埋め戻し装置65が受台63上に載置されたら、前記オールケーシング掘削機10の圧入ジャッキ13を作動させ、さや管25全体を到達立坑7側に移動させて、ケーシングチューブ27の接続部27aを埋め戻し装置65の接続部66bに嵌合させる。この状態で、前記削進チューブ26とケーシングチューブ27の接続と同様に、図示しないロックピンを打ち込みケーシングチューブ27と埋め戻し装置65を接続する。
【0070】
さや管25の一端に埋め戻し装置65を接続した後、発進立坑6側では、オールケーシング掘削機10を作動させ、該さや管25を発進立坑6に引き込む。この操作は、チャック16によるケーシングチューブ27の固定を解除し、圧入ジャッキ13を収縮させる。すると、圧入フレーム15を介してチャック16が発進坑口6a側に移動する。この状態でチャック16によりケーシングチューブ27を固定し、圧入ジャッキ13を伸長させる。すると、圧入フレーム16を介してチャック16が発進坑口6aから離間する方向に移動する。このとき、チャック16に固定されたケーシングチューブ27が、圧入ジャッキ13のストローク分だけ発進立坑6内に引き出される。
【0071】
このような操作を繰り返すことにより、さや管25全体を発進立坑6側に移動させることができる。従って、さや管25の一端に固定された埋め戻し装置65を削進チューブ26で形成した削進穴32内に引き込む。このとき、管受架台20が、その操作位置Eで待機していると、発進坑口6aを貫通していたケーシングチューブ27は、管受架台20上に移動して載置される。
【0072】
図6に示すように、埋め戻し装置65を削進穴32内に引き込むと、オールケーシング掘削機10は、前記と同様の操作で、チャック16を発進坑口6a側へ移動させ、該チャック16でケーシングチューブ27を固定した状態で待機する。この状態で、さや管25から管受架台25上に載置されたケーシングチューブ27を切り離す。この切離し作業は、前後に接続された各ケーシングチューブ27の接続部27a、27bに塗布されたシール材を除去し、前記ロックピンを抜き、各接続部27a、27bの結合を解除した後、管受架台20を前記原点位置Dへ移動させることにより行われる。
【0073】
さや管25から切り離されたケーシングチューブ27は、発進立坑6の外部に設置されたクレーン等で発進立坑6の外部に撤去される。また、発進立坑6の外部に設置された埋め戻し材供給装置(図示せず)に接続された埋め戻し材供給管62を、さや管25の内部を通してテール隔壁68の供給口68aに接続する。
【0074】
埋め戻し装置65全体が削進穴32に引き込まれた状態で、到達立坑7から受台63を撤去する。そして、油圧供給装置70から供給される油圧で隔壁ジャッキ67を伸長させ、テール隔壁68を到達立坑7側に移動させて外殻66の開口66aを覆った状態で、到達立坑7の上部の開口部から埋め戻し材71を投入して、到達立坑7の仮埋め戻しを行う。この仮埋め戻しは、図6に破線で示すように、削進穴32を塞ぎ、該削進穴32内部から埋め戻し力が作用したとき、崩れない程度に行えばよい。また、到達立坑7の仮埋め戻しに代えて、二点鎖線で示すように、到達坑口7aを蓋72で塞ぐようにしてもよい。
【0075】
到達坑口7aを塞いだ状態で、テール隔壁68の注入口68aからテール隔壁68と到達立坑7に投入された埋め戻し材71(または蓋72)の間に所定の圧力で埋め戻し材71を注入しながら、油圧供給装置70を作動させ、隔壁ジャッキ67を収縮させて、テール隔壁68を外殻66内に引き込む。そして、テール隔壁68の移動によって発生する到達立坑7内の埋め戻し材71(または、蓋72)と外殻66及びテール隔壁68で形成される空間に、埋め戻し材71を注入、充填する。
【0076】
テール隔壁68が所定の位置まで移動して停止すると、オールケーシング掘削機10の圧入ジャッキ13が作動して、さや管25と埋め戻し装置65を発進立坑6側に移動させる。同時に、埋め戻し装置65の隔壁ジャッキ67が逆方向に作動して、埋め戻し装置65に対しテール隔壁68を到達立坑7側へ移動させる。従って、テール隔壁68は、発進立坑6側に移動する埋め戻し装置65に対し、それとは逆の到達立坑7側に移動するので、地盤5に対しては、略静止した状態におかれる。
【0077】
すると、埋め戻し装置65の外殻66内に充填され、埋め戻し装置65と共に発進立坑6側へ移動しようとする埋め戻し材71の移動がテール隔壁68によって阻止される。従って、外殻66内に充填された埋め戻し材71は、埋め戻し装置65の移動によって相対的に到達立坑7側へ移動することになり、外殻66内から削進穴32内へ送り出されることになる。そして、注入時に削進穴32と埋め戻し材71の間に介在していた埋め戻し装置65の外殻66が抜けた空間を埋める。
【0078】
前記の操作を繰り返すことにより、さや管25と埋め戻し装置65を発進立坑6側に移動させながら削進穴32内の埋め戻しを行うと共に、さや管25を構成するケーシングチューブ27の撤去を行う。そして、埋め戻し装置65が発進立坑6に到達し、管受架台20上に載置されると、削進穴32の埋め戻しは終了する。
【0079】
なお、削進穴32の埋め戻しがある程度進行したら、削進穴32の埋め戻しと平行して、仮埋め戻し状態になっている到達立坑7の埋め戻しを行う。このとき、到達立坑7の到達坑口7aに蓋72を設置した場合には、該蓋72を撤去して埋め戻しを行う。
【0080】
こうして、埋め戻し装置65が発進立坑6の位置まで引き寄せられ、チャック16により発進立坑6内に引き抜かれたところで、発進立坑6の外部に設置されたクレーン等で、埋め戻し装置65、自走台車21、管受架台20、オールケーシング掘削機10を撤去する。そして、発進立坑6上部開口部から埋め戻し材71を投入して、発進立坑6の埋め戻しを行う。
【0081】
前記の実施の形態によれば、撤去する推進トンネル1に沿ってさや管25を敷設しつつ、さや管25の内部で該推進トンネル1を構成する推進管3を一本ずつ撤去するようにしているので、推進管3(複数の推進管3で構成される推進管列2)と地盤5との間の摩擦力に起因する大きな圧縮力を推進管3に作用させることなく撤去することができる。従って、中程度に老朽化した推進トンネル1であっても、確実に撤去して埋め戻すことができる。
【0082】
また、前記公知技術のように、推進管3(推進管列2)に大きな圧縮力を作用させることがないので、本工法を適用することができる推進トンネル1の範囲(老朽化度合)を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の立坑形成工程の一例を示す工程図。
【図2】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法のさや管敷設工程の一例を示す工程図。
【図3】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の推進管切り離し工程の一例を示す工程図。
【図4】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の推進管撤去工程の一例を示す工程図。
【図5】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の埋め戻し装置の接続工程の一例を示す工程図。
【図6】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の埋め戻し工程の一例を示す工程図。
【図7】 本発明による推進トンネルの撤去・埋め戻し工法の削進部の一例を示す拡大図。
【図8】 図2のA−A矢視拡大図。
【図9】 調心装置の一例を示す拡大図。
【符号の説明】
1…推進トンネル
2…推進管列
3…推進管
6…第1の立坑(発進立坑)
7…第2の立坑(到達立坑)
10…敷設装置(オールケーシング掘削機)
25…さや管
27…ケーシングチューブ
32…削進穴
65…埋め戻し装置
71…埋め戻し材

Claims (7)

  1. 撤去すべき推進トンネルの両端に第1の立坑と第2の立坑を形成し、
    撤去すべき推進トンネルを構成する推進管列の外周を取り囲む形で、前記第1の立坑からさや管を推進して該推進管列の周囲の地盤の掘削を行い
    前記推進管列を構成する推進管を、前記第1の立坑に近い側から順次分離し、
    前記さや管の中を通して、前記分離した推進管を前記第1の立坑へ搬送して撤去し、
    前記さや管の先端を前記第2の立坑に到達させて全ての推進管を撤去した後、前記さや管の先端近傍該さや管を閉塞した状態で該さや管の長手方向に移動可能となるように隔壁を配置し、
    前記さや管を停止させた状態で前記隔壁を前記第1の立坑側へ所定距離だけ移動させながら、該隔壁の前記第2の立坑側に埋め戻し材を注入し、
    該注入した埋め戻し材と前記隔壁とが接触している状態を維持しつつ、前記さや管を前記第1の立坑側へ所定距離だけ移動させ、
    前記隔壁の前記第1の立坑側への移動及び前記さや管の前記第1の立坑側への移動を交互に行うことにより、埋め戻し及び前記さや管の撤去を行う、ことを特徴とす推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
  2. 前記さや管を前記第1の立坑側へ移動させる際における、前記埋め戻し材と前記隔壁との接触状態の維持は、該隔壁の前記第2の立坑側への移動を同時に行うことにより達成する、ことを特徴とする請求項1に記載の推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
  3. 前記さや管を延長するように円筒状の外殻を配置し、
    前記隔壁は、前記さや管の長手方向に移動可能となると共に該外殻を閉塞するように該外殻の内部に配置された、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
  4. 前記推進管列の周囲の地盤の掘削は、該掘削のための削進チューブを前記さや管の先端に取り付けて行い、
    前記さや管の先端を前記第2の立坑に到達させた際には、該削進チューブを前記さや管から切り離し、
    該削進チューブが切り離された後のさや管に前記外殻を取り付ける、ことを特徴とする請求項3に記載の推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
  5. 前記推進管列から分離される推進管を、前記推進管列側に支持されたレール及び該レールに移動自在に支持されたトロリーにより支持することに基づき、該推進管が分離後に落下しないようにして該推進管の下方に隙間を保持し、
    該隙間を利用して、該推進管の下面に回転自在な鋼球を取り付け、
    該分離された推進管が、前記鋼球によって前記さや管内を移動できるようにする、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
  6. 前記鋼球が、前記分離された推進管の軸心を前記さや管の軸心に一致させる調心装置を構成する、ことを特徴とする請求項5に記載の推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
  7. 前記鋼球を配置した位置に対応するように、前記推進管の内周面と接触するリング支保装置を配置し、該リング支保装置によって前記推進管を内側から支持する、ことを特徴とする請求項6に記載の推進トンネルの撤去・埋め戻し工法。
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