JP2001262845A - 既設コンクリートを低騒音で斫る方法 - Google Patents

既設コンクリートを低騒音で斫る方法

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JP2001262845A
JP2001262845A JP2000071222A JP2000071222A JP2001262845A JP 2001262845 A JP2001262845 A JP 2001262845A JP 2000071222 A JP2000071222 A JP 2000071222A JP 2000071222 A JP2000071222 A JP 2000071222A JP 2001262845 A JP2001262845 A JP 2001262845A
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groove
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Naoto Oyama
直人 大山
Yasukazu Omori
靖一 大森
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Navitas Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設コンクリート31を低騒音でかつ精度良
く斫る。 【解決手段】 既設コンクリート31に4本以上のカッ
ター溝6a,6b,7a,7bを設け、最外側の溝を除
いて各溝にコイル状の電熱線13を挿入し、一定時間通
電加熱することにより、対象溝位置のコンクリート31
を脆弱にしてから斫る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設コンクリート
の斫り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来においては、水道管を既設コンクリ
ートの内部位置に配管したい場合、その水道管の配管工
事は、先ず水道管の配管予定位置にある既設コンクリー
トを少しずつ解体し、その解体屑を除去した後、次にそ
の水道管を配管してから、新たにコンクリートを解体除
去前の形状に打設することによってなされていた。ここ
に、コンクリートを少しずつ解体し、その解体屑を除去
することを、以後「斫る」と称する。
【0003】前述の既設コンクリートの斫りは、コンク
リートが非常に硬く、頑強であるところにもって、圧縮
空気または油圧を動力源とする削岩機を用いて振動衝撃
を加えて斫りを行うため、斫る範囲が広くなると共に、
耐え難い程の大騒音が発生し、このような騒音は、コン
クリートの斫り工事現場周辺の地域住民に大きな迷惑を
かけるという問題があった。
【0004】そこで、大騒音を発生することなくコンク
リートを容易に解体する方法として、コンクリートは加
熱すれば脆くなるという特徴を利用した解体方法が種々
考案されてきたが、未だ実用的なものが普及していな
い。
【0005】当初は、コンクリートをその表面から加熱
して、熱をコンクリート内部へ伝熱する方法が試みられ
たが、コンクリートの表面への熱伝達する効率が悪いと
ころに以って、伝達された熱はコンクリート内へ広く拡
散されるため、コンクリートの脆くなる深さが浅く、実
用的でないという問題があった。
【0006】そこで、コンクリート表面に細い溝を設
け、その溝の中に発熱体を挿入して加熱し、コンクリー
ト表面を爆裂させて剥ぎ取ることが試験的に行われた
が、危険であるため未だ実用化に至っていない。
【0007】前述の事情から、特開昭63−89795
号公報や特公昭59−26745号公報に開示されてい
るコンクリート解体工法が考案された。特開昭63−8
9795号に開示されている解体方法は、予めコンクリ
ート打設時に発熱体を埋設しておき、解体したい時にそ
の発熱体を発熱させてコンクリートを脆くすることによ
り、解体し易くすることに特徴がある。この解体方法
は、コンクリート構造物を解体し得るに必要な発熱体を
予めコンクリート内に埋設しておくものであるから、そ
の発熱体の量、発熱に必要な電気の使用量は莫大なもの
となるため、設備費や電気使用料が高額となる等の問題
があり、実用的な解体工法とは言えない。また、コンク
リート構造物について、将来斫りを行う部分を建設時に
正確に特定しておくことは困難であるから、予め発熱体
を埋設する範囲を決定することや実際に解体すべき適正
な範囲に斫りを行うことは難しいという問題がある。
【0008】特公昭59−26745号に開示されてい
る解体方法は、先ず既設コンクリートに垂直な孔を一定
間隔をおいて対向してあけ、これらの孔に高周波磁場を
発生させる電極を差込み、その磁力線によって孔間を加
熱して、線状にコンクリートを脆くするものである。し
かし、この解体方法を用いてコンクリートを斫る際に
は、漏出したマイクロ波が通信妨害を生じたり、作業員
に対して健康を害する等の障害をもたらさないようにす
るための安全対策が必要であるため、大変面倒である。
【0009】このような事情のため、斫り時に騒音が小
さく、簡易に、安全に斫ることができるコンクリートの
斫り方法の出現が待望されていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の既設コンクリ
ートの斫り方法は、既設コンクリートを大きな騒音を発
生させることなく、簡易に斫る方法を提供する。
【0011】
【課題を解決するための手段】既設コンクリートの表面
に狭幅の溝を平行に少なくとも4列以上設け、両端の該
切削溝を除いた残りの溝の溝底に、電熱線たるコイル状
のニクロム線を挿入し、該コイル状のニクロム線に一定
時間通電して発熱させ、脆くなった該両端の切削溝間の
コンクリートを除去することによって、既設コンクリー
トを斫る。
【0012】
【発明の実施の形態】図2に表しているように、既設コ
ンクリート31の表面をコンクリート床面切削機のカッ
ター30により切削し、放熱溝または加熱溝である切削
溝を平行に少なくとも4列以上設けることにより、3列
以上の内壁列を作り、両端の該切削溝を除いた残りの溝
の溝底に、電熱線たるコイル状のニクロム線13a,1
3b,13cを挿入し、該コイル状のニクロム線に一定
時間通電して発熱させて該内壁列の下部を脆くする。こ
の通電加熱は、前述の内壁における表面の中央位置が3
00℃に昇温した時点で通電を停止する。
【0013】通電を停止した後に、加熱溝内の電熱線1
3a,13b,13c、電気絶縁材14a,14b、断
熱材12を除去し、次いで、最外側溝の上部に楔を差し
込んで最外側壁の下部を折り、その折れた壁を除去して
から内部の壁の上部をハンマーで叩き、或いは空圧また
は油圧で押圧して、該壁の下部から折って、折れた壁を
除去することによって、滑らか垂直面を斫り範囲の両側
面に生じさせることができる。
【0014】なお、コイル状のニクロム線13a,13
b,13cの下部に断熱材12を敷設してから該ニクロ
ム線13a,13b,13cへの通電加熱を行えば、コ
ンクリート内部の劣化を浅くすることができるが、斫り
作業を行う既設コンクリート層の状況や作業環境等の諸
事情によっては、この断熱材12を使用しない場合もあ
る。
【0015】
【実施例1】本発明の斫り方法を用いて、コンクリート
31の表面に幅が120mmで、深さが略50mmの斫り面
を設ける場合の実施例について、図面を参照して以下に
説明する。
【0016】図1は、コンクリート31表面8に、幅が
120mmである斫り面1を築造するために、溝間の外寸
がL=120mmになる位置に2列の細い溝(以後「放熱
溝6a,6b」という。)を設け、各々の放熱溝6a,
6bから内寸が25mmになる位置に2列の細い溝(以後
「加熱溝7a,7b」という。)を設けることによっ
て、該外寸120mmの内部にB=50mm幅の壁(以後
「斫り壁4」という。)を挟んでA=25mm幅の壁(以
後「遮熱壁5a,5b」という。)を築造した後、各々
の加熱溝7a,7b内に電熱線13a,13b,13c
を設置した状況を表す断面図である。
【0017】図3は、加熱溝7aの拡大図であり、図中
の12は断熱材を、13a,13b,13cは電熱線
を、14a,14bは電気絶縁材を表す。
【0018】断熱材12は、セラミックスロープ等の弾
性を有するもので、その弾性力によって加熱溝7a,7
bの下方の側壁間に留まっており、その留まりによって
加熱溝7a,7bの下方に、溝底10a,10bより下
部のコンクリートが電熱線13a,13b,13cの通
電加熱による熱伝導で脆化するのを抑えるための空洞1
5a,15bを設けている。
【0019】電気絶縁材14a,14bの各々は、シリ
カクロスで構成され、取り扱い時に触れないように、2
枚の細長いシリカクロスを繊維方向を交差して、シリコ
ン系接着剤で貼り合わせたものである。
【0020】電熱線13a,13b,13cは、図3に
表されているように、加熱溝7a内に3段に積層され
る。ここで、下段の電熱線13aは前述の断熱材12上
に載置され、その電熱線13a上に前記電気絶縁材14
aが載置される。中段の電熱線13bはこの電気絶縁材
14a上に載置され、さらに電熱線13b上に電気絶縁
材14bが載置され、上段の電熱線13cが電気絶縁材
14b上に載置されている。
【0021】電熱線は、素線径0.32mmのニクロム線
を素材とする外径4.5mmの密着コイルでその長さが3
00mmなるものを、伸ばして900mm長さにしたもので
あり、下段の電熱線13aの長さを300mmとして折り
返し、中段13bおよび上段13cの電熱線の長さも同
様に折り返すことによって各々300mmとする。
【0022】このように折り返して300mm長さとなっ
た電熱線13a,13b,13cを、各々の加熱溝7
a,7b内に、斫り面1を設けたい範囲に亘って、各々
隣同士の電熱線と短絡しないように少し離して配列した
上で200Vの電流を通電し、これらの各々の電熱線に
600Wの発熱を生じさせる。
【0023】また、前述の電熱線は、加熱溝長さ300
mm毎に電熱線を3段に折り曲げて挿入するが、図3に示
すように折り重なり部の間に前述の電気絶縁材14a,
14bを挿入することによって、より各電熱線13a,
13b,13c間の短絡防止効果を上げることができ、
200Vの通電による600Wの電熱線の発熱をより確
実に確保できる。
【0024】また、電熱線13aと電熱線13bまたは
電熱線13bと電熱線13cは、電気絶縁材14a,1
4bを構成するシリカクロスやシリコン系接着剤が耐熱
性を有するために、シリカクロスが通電加熱時において
も形崩れせず、絶縁性を保つので、短絡現象を生じな
い。
【0025】なお、ニクロム線を4段に折り曲げて使用
することは、通電加熱時に中間の2段のニクロム線が高
温になり過ぎて焼損するため、不適切である。
【0026】厚さが150mmのコンクリート31に深さ
50mmの放熱溝6a,6bおよび加熱溝7a,7bを前
述の間隔に設け、前述の電熱線13a,13b,13c
を加熱溝7a,7bの各々に挿入し、斫り壁4表面の中
央A点の温度が300℃になるまで、200Vの電流を
通電し続けた場合、斫り壁4の中央の深さ50mm位置の
a点の温度が約500℃となり、通電には約60分間を
要する。
【0027】A点が300℃に昇温した時点で、通電を
停止し、加熱溝内の電熱線13a,13b,13c、電
気絶縁材14a,14b、断熱材12を除去する。な
お、電熱線13a,13b,13cの除去作業は、電熱
線が安価であるため、電熱線を使い捨てにすれば、作業
効率が良く、安価なものになる。
【0028】然るに、コンクリート31は、結晶水を保
有しているから、300℃付近に昇温すれば、結晶水が
気化して膨張し、その蒸気圧力でひび割れを発生させる
から、脆くなる。斫り壁4は、A点の温度が300℃で
あっても、結晶水が分解熱を吸収している最中の結晶が
多くあるので、表面は極端に脆くなっていなく、下方に
いくほど脆くなっている。
【0029】遮熱壁5aの遮熱側壁11aの上端のB点
は、加熱溝7aを中心にA点と対称位置にあり、放熱溝
6aによって加熱溝7aの側壁からの熱伝導が遮断され
ているため、A点の温度が300℃近くに昇温してい
る。遮熱壁5aの遮熱側壁11aの下端のb点は、加熱
溝7aの側壁からの熱伝導の遮断があまりされていない
ためa点の温度500℃に近似している。遮熱壁5aは
以上の温度分布であるから、斫り壁と同様に表面はあま
り脆くなっていないが、下方に行くほど脆くなってい
る。
【0030】斫り面1の側壁2aの角稜3aの温度は、
遮熱壁5aの遮熱側壁11aとの間に空隙があるので、
遮熱側壁11aの上端たるB点の温度より大きく温度効
果を来して低くなる。従って、斫り面1の側壁2aの上
部の強度は遮熱壁5aの上部よりも格段に強い。
【0031】図4に示す如く、放熱溝6aに楔19を押
し込めば、コンクリート31表面近くにおいては、斫り
面1の側壁2a側が、遮熱壁5aよりも格段に強いた
め、側壁2a側が損傷することなく、遮熱壁5aが根元
付近で折れて剥離する。なお、楔19を押し込む力は、
素手で楔19を叩く程度で良い。
【0032】斫り壁4は、折れて剥離した遮熱壁5a,
5bを除去した後、その上部をハンマーで叩くか、或い
は、側壁2aと斫り壁4の側壁との間に空圧または油圧
シリンダーを設置し、そのピストンの押圧力によって、
下方で折り、その折れて剥離した部分を除去する。ハン
マーで叩く力は、中ハンマーで軽く叩く程度で良く、図
5は、折れた遮熱壁5a,5bや斫り壁4を除去した状
況を表した断面図である。
【0033】次いで、折れ残っている斫り壁4の残部た
る突起部16および遮熱壁5a,5bの残部たる突起部
17a,17bを引っ掻いて削り取って、平坦な斫り面
20にする。かくして、コンクリート31表面に、両側
面に垂直壁を、底部に平坦な面を具備した斫り面1が出
現する。
【0034】
【実施例2】図6、図7は、コンクリート31に斫り面
1を設けた後、その溝底をさらに深くするために、加熱
溝21a,21bを設け、その加熱溝21a,21bに
電熱線13a,13b,13cを設置した状況を表した
断面図である。
【0035】加熱溝21a,21bは、斫り面20を斫
り面1の断面方向に試験堀り22して、鉄筋18a,1
8bの所在位置を探査し、鉄筋18a,18bから離れ
た位置に設ける。
【0036】コンクリート31表面8に近い埋設鉄筋
は、コンクリート31の中和化進行対策のため、通常表
面8下50mmの深さに埋設されている。このため、加熱
溝7a,7bからの伝熱は、鉄筋に吸収されて、脆弱化
する深さが浅くなるが、少なくとも加熱溝7a,7bの
溝底10a,10bから15mm位は脆くなっているの
で、簡単に掘れる。
【0037】もともと、溝底10a,10bの所在位置
は鉄筋18a,18bの上面と略同一であるから、斫り
方向に対し直角に斫り面1を少し堀り下げれば、鉄筋1
8a,18bが露出する。露出した鉄筋はガスバーナで
切断して除去する。
【0038】次いで、加熱溝21a,21bに設置した
電熱線13a,13b,13cで加熱溝21a,21b
の内壁を加熱して、加熱溝21a,21b周辺のコンク
リート31を脆弱化する。脆弱部を掘って排出すること
により、図8に示すように斫り面1の底が深くなる。
【0039】前述の斫り面1を深くする作業は、斫り面
の何れかの表面温度がA点が300℃に昇温した時点
で、通電を停止し、加熱溝内の電熱線13a,13b,
13c、電気絶縁材14a,14b、断熱材12を除去
してから行う。
【0040】
【実施例3】図9は、コンクリート31の表面に230
mmの幅で、略50mm深さに斫る場合において、コンクリ
ート31を加熱するために電熱線を設置した状況を表す
断面図である。
【0041】図9は、図1と比べて、B=50mm幅の斫
り壁が2箇所、電熱線が設置された加熱溝が1個増えた
ものである。増設された斫り壁の隣の加熱溝には、図1
における斫り壁4の隣の加熱溝に電熱線13a,13
b,13cを設置したのと同様に、電熱線を挿入するの
で、斫り壁25a,25bを、図1の場合と同様に通電
することにより、斫ることができる。
【0042】この斫り作業は、加熱溝7aと加熱溝7b
との中間点たるC点および加熱溝7bと加熱溝7cとの
中間点たるD点のそれぞれが300℃に昇温した時点
で、通電を停止し、各加熱溝内の電熱線13a,13
b,13c、電気絶縁材14a,14b、断熱材12を
除去してから行う。このような斫り作業の結果、略LL
=230mm幅で略50mm深さの垂直壁を具備した斫り面
を設けることができる。
【0043】以上のように、斫り壁および電熱線を増設
することにより、斫り面を拡大することができる。
【0044】
【実施例4】図10(a)は、コンクリート31表面8
に、4列の細い溝を井桁状に設け、その4列の溝の内側
溝2列に、図3に示すように電熱線13a,13b,1
3cを配置し通電した後、脆弱部を除いた井桁状の溝2
6の状況を表した部分断面図である。
【0045】先ずコンクリート31表面8に設けた4列
の溝のうち、内側の2列の溝、すなわち加熱溝7a,7
bを一定時間以上加熱して、加熱溝7a,7bからコン
クリート31の裏面へひび割れを生じさせる。
【0046】コンクリート31は、加熱溝7a,7bの
加熱により、加熱溝7a,7bの溝底10a,10b部
下方のコンクリート31が熱膨張するが、コンクリート
31の裏面側に近くなるほど温度が低いために熱膨張が
小さくなる。このため、熱膨張によりひび割れが発生す
るが、そのひび割れは、加熱溝7a,7bの溝底10
a,10b下のコンクリート31厚さが100mmであれ
ば、温度勾配が急であるために、大きなものとなって裏
面側に到達する。
【0047】井桁状の溝26の2辺のみを、前述の本発
明の溝を設ける方法で順次溝深さを深くしてコンクリー
ト31裏面まで貫通させた後、切り落とし部27を、そ
の貫通溝にバール等の棒状物を差し込んで、こじって、
当初のコンクリート31から分離することによって、当
初のコンクリート31に開穴29を設けることができ
る。
【0048】或いは、図10(b)の如く、井桁状の溝
26の4辺全てを、同様に本発明の溝を設ける方法でコ
ンクリート31裏面まで貫通させ、切り落とし部27を
切り落として開穴29を設けることができる。
【0049】この開穴作業は、以上の如く、騒音を発生
する機器を一切使用していないので、静かな作業であ
る。
【0050】
【発明の効果】本発明により、コンクリートの斫りは、
大きな騒音、振動を伴わないで行うことができるように
なったため、病院や執務中の事務所や授業中の学校等に
おいてもコンクリート建造物の改造工事を行うことがで
きるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工法による斫り面の築造途上を表した
断面図である。
【図2】加熱溝の設置方法を表した断面図である。
【図3】加熱部の詳細を表した断面図である。
【図4】斫り作業を表した断面図である。
【図5】斫り面を表した断面図を表す。
【図6】斫り面の溝底の下方に鉄筋が所在する場合を表
した断面図を表す。
【図7】鉄筋周辺のコンクリートを脆くするために、電
熱線を設置した状況を表した断面図を示す。
【図8】鉄筋を除去して深い溝を設けた状況を表した断
面図を示す。
【図9】本発明工法による斫り面の築造状況を表した断
面図を示す。
【図10】(a)は、コンクリートに開穴を設けるため
に溝を井桁状に設けた部分断面斜視図を示し、(b)
は、コンクリートに開穴を設けた斜視図を示す。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・斫り面 2a,2b・・・・・・・・・・・・・・側壁 3a,3b・・・・・・・・・・・・・・角稜 4・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・斫り壁 5a,5b・・・・・・・・・・・・・・遮熱壁 6a,6b・・・・・・・・・・・・・・放熱溝 7a,7b・・・・・・・・・・・・・・加熱溝 8・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・表面 9a,9b・・・・・・・・・・・・・・溝底 10a,10b・・・・・・・・・・・・溝底 11a,11b・・・・・・・・・・・・遮熱側壁 12・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・断熱材 13a,13b,13c・・・・電熱線 14a,14b・・・・・・・・・・・・電気絶縁材 15a,15b・・・・・・・・・・・・空洞 16・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・突起部 17a,17b・・・・・・・・・・・・突起部 18a,18b・・・・・・・・・・・・鉄筋 19・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・楔 20・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・斫り面 21a,21b・・・・・・・・・・・・加熱溝 22・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・試験堀り跡 23a,23b・・・・・・・・・・・・切断面 24・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・砕石 25a,25b・・・・・・・・・・・・斫り壁 26・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・井桁状の溝 27・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・切り落とし部 28・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・鉄筋 29・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・開穴 30・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・カッター 31・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・コンクリート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設コンクリート表面にカッターによる
    切込みを入れ、その切込みによって生じた切削溝の内部
    に発熱体を挿入し、その発熱体を加熱し、コンクリート
    内部から表面へと脆くしていく方法において、該既設コ
    ンクリートの表面に該切削溝を平行に少なくとも4列以
    上設け、該切削溝のうち両端を除いた残りの溝にコイル
    状のニクロム線を挿入し、該コイル状のニクロム線に通
    電して発熱させて、脆くなった該両端の切削溝間のコン
    クリートを除去することによって、滑らかな垂直面を斫
    り範囲の両側面に生じさせることを特徴とする既設コン
    クリートの斫り方法。
  2. 【請求項2】 コイル状のニクロム線の下部に断熱材を
    敷設してなることを特徴とする請求項1記載の既設コン
    クリートを斫る方法。
  3. 【請求項3】 コイル状のニクロム線が電気絶縁材を介
    して2段乃至3段に重ねてなることを特徴とする請求項
    1記載の既設コンクリートを斫る方法。
  4. 【請求項4】 最下段コイル状のニクロム線の下部に断
    熱材を敷設してなることを特徴とする請求項3記載の既
    設コンクリートを斫る方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005095758A1 (ja) * 2004-03-31 2005-10-13 Kumagai Gumi Co., Ltd. 破砕対象物を破砕する放電破砕方法、放電破砕方法を利用した横坑の掘削方法、並びに、立坑の掘削方法
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