JP2001261825A - ポリイミドの製造方法および感光性ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents

ポリイミドの製造方法および感光性ポリイミド樹脂組成物

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JP2001261825A
JP2001261825A JP2000075990A JP2000075990A JP2001261825A JP 2001261825 A JP2001261825 A JP 2001261825A JP 2000075990 A JP2000075990 A JP 2000075990A JP 2000075990 A JP2000075990 A JP 2000075990A JP 2001261825 A JP2001261825 A JP 2001261825A
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JP2000075990A
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Yuki Honda
祐樹 本田
Masahiro Okabe
雅寛 岡部
Kenji Asano
健次 浅野
Shunichi Matsumoto
俊一 松本
Hiroshi Itaya
博 板谷
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Hitachi Cable Ltd
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PI R&D Co Ltd
Hitachi Cable Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】解像度を高めるのに有利なポジ型の感光性を有
した感光性樹脂のベース材として好適なホリイミドの製
造方法と、このポリイミドを使用した感光性ポリイミド
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】分子中に水酸基を有するジアミンを含む2
種以上のジアミンと、有機酸ジ無水物を反応させてポリ
イミドを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミドの製造
方法および感光性ポリイミド樹脂組成物に関し、特に、
ポジ型感光性組成物のベース材として好適なポリイミド
の製造方法と、これにより得られたポリイミドを含む感
光性ポリイミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は、優れた耐熱性、低い
誘電率による優れた電気絶縁性等を有しており、エナメ
ル線の絶縁皮膜、電子部品材料の永久絶縁膜あるいはソ
ルダレジスト等として広く活用されている。さらに、最
近においては、このポリマに光に対する感応性を持たせ
ることが検討されており、パターン形成後もそのまま絶
縁膜として活用することのできるフォトレジスト層の構
成材としての用途に期待が寄せられている。
【0003】従来、この用途に対応したポリイミド樹脂
として、たとえば、特開平10−158397号に示さ
れたものが知られており、ここには、ジアミンと有機酸
ジ無水物を反応させて、まず、ポリアミド酸を生成さ
せ、次いで、これに、化学処理あるいは熱処理を施すこ
とによってイミド閉環を行わせたものに付加重合性基を
導入した感光性ポリイミド樹脂が開示されている。この
樹脂は、像形成性、熱硬化後の機械的強度、耐熱性およ
び膨張性等の諸特性に優れ、感光性樹脂組成物の構成材
として好適な材料として提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ここに示され
た従来のポリイミド樹脂によると、その感光特性は、ポ
リアミド酸への光照射による硬化に基づいた溶剤不溶の
ネガ型であるため、現像時に硬化膜が膨潤してパターン
形成時の解像度が低下するという問題を有している。
【0005】従って、本発明の目的は、解像度を高める
のに有利なポジ型の感光性を有したポリイミドの製造方
法と、このポリイミドを使用した感光性ポリイミド樹脂
組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、ジアミンと有機酸ジ無水物を反応させて
ポリイミドを重合するポリイミドの製造方法において、
前記ジアミンとして分子中に水酸基を有するジアミンを
含む2種以上のジアミンを使用することを特徴とするポ
リイミドの製造方法を提供するものである。
【0007】また、本発明は、上記の目的を達成するた
め、ポリイミドに感光剤を混合した感光性ポリイミド樹
脂組成物において、前記ポリイミドは、分子中に水酸基
を有するジアミンを含んだ2種以上のジアミンと有機酸
ジ無水物より得られたポリイミドであることを特徴とす
る感光性ポリイミド樹脂組成物を提供するものである。
【0008】上記の分子中に水酸基を有するジアミンと
しては、式(I)に示される分子構成を有する3,3′
−ジヒドロキシベンジジン(以下、HOABと略す)を
使用することが好ましい。
【0009】
【化13】
【0010】また、分子中に水酸基を有するジアミンと
共用される他のジアミンとしては、以下の一般式(I
I)および(III)によって表される脂肪族ジアミ
ン、または一般式(IV)および(V)によって表され
るジアミン、あるいは式(VI)に示される3,4′−
ジアミノジフェニルエーテル(以下、m−DADEと略
す)、式(VII)に示されるビス〔4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル〕スルホン(以下、m−BAPS
と略す)、式(VIII)に示される1,3−ビス(3
−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下、APBと略
す)、式(IX)に示される1,4−ビス(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、式(X)に示される2,2−ビ
ス〔4−(4アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン
(以下、BAPPと略す)等の芳香族ジアミンの使用が
好ましい。
【0011】
【化14】
【0012】
【化15】
【0013】
【化16】
【0014】
【化17】
【0015】
【化18】
【0016】
【化19】
【0017】
【化20】
【0018】
【化21】
【0019】
【化22】
【0020】有機酸ジ無水物としては、以下の式(X
I)に示されるビシクロ(2,2,2)オクタ−7−エ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸ジ無水物(以
下、BCDと略す)、あるいは式(XII)に示される
3,3′4,4′−ビフェニルテトラカルボン酸ジ無水
物(以下、BPDAと略す)を使用することが好まし
い。
【0021】
【化23】
【0022】
【化24】
【0023】本発明により得られるポリイミドは、分子
中に水酸基を有するジアミンと有機酸ジ無水物の反応か
ら得られる第1のポリイミドブロックと、分子中に水酸
基を有しない他のジアミンと有機酸ジ無水物の反応から
得られる第2のポリイミドブロックによって構成され、
分子中に水酸基を有するジアミンの使用が良好なポジ型
感光性を付与することになる。水酸基を有しないジアミ
ンとしては、脂肪族または脂環族のジアミンと芳香族ジ
アミンを併用することが好ましい。
【0024】本発明により得られるポリイミドのガラス
転移点は、130〜280℃という低い水準によって特
徴づけられる。その結果、このポリイミドは、感光性樹
脂組成物のベース材として好適な低い弾性率と、高温下
での応力発生の少ない特質を示すことになる。
【0025】ポリイミドに配合される感光剤としては、
ジアゾナフトキノンスルホン酸エステルなどのジアゾナ
フトキノン化合物が好適であり、多くの場合、ミヒラー
ケトン等の増感剤が併用される。また、ジアゾナフトキ
ノン化合物の添加量は、ポリイミド100重量部に対し
て1〜50重量部の範囲に設定することが好ましい。1
重量部未満になると、充分な感光性が得られず、逆に、
50重量部を超過すると、ポリイミドの特性に悪影響を
与えるので好ましくない。より好ましい添加量は、10
〜40重量部の範囲に設定することができる。多くの場
合、この感光性組成物には、増膜性確保のためにシリカ
アエロジル等の増粘剤が加えられる。
【0026】
【発明の実施の形態】次に、本発明によるポリイミドの
製造方法および感光性ポリイミド樹脂組成物の実施の形
態を説明する。
【0027】
【実施例1】撹拌機を取り付けた1000mmlのセパ
ラブル3つ口フラスコに、シリコンコック付きトラップ
を備えた玉付冷却管を取り付けることにより反応槽を構
成し、この反応槽に、BCD49.62g、H0AB2
1.62g、γ−バレロラクトン1.2g、ピリジン
1.9g、N−メチルピロリドン(以下、NMPと略
す)100gおよびトルエン20gを入れ、常温で窒素
ガス雰囲気下に10分間撹拌した後、反応槽の内容物を
180℃に加熱昇温させ、撹拌機の回転数を180rp
mに設定して引き続き1時間撹拌を行った。
【0028】次に、反応液を空冷した後、これにBPD
A29.42g、m−BAPS21.63g、ヘキサメ
チレンジアミン〔式(II)。以下、HMDAと略す〕
17.43g、NMP458.8gおよびトルエン4
6.2gを加え、再度180℃に加熱昇温させた状態で
5時間の撹拌反応を行った。この間、撹拌機の回転数
は、当初の180rpmから反応の低下に応じて徐々に
減少させ、一方、生成する水は、シリコンコックから排
除することにより反応を進めた。反応終了後、真空乾燥
を施し、これにより所定の反応液(ワニス)を得た。
【0029】次いで、以上により得られたワニスをメタ
ノール液に注入し、これによって生成した沈殿物を分離
し、粉砕、洗浄および乾燥を施すことによって683g
の重合体を得た。得られた重合体の赤外吸収スペクトル
を日本分光(株)製MFT2000により測定した結
果、1715cm-1と1785cm-1の帯域において典
型的なイミドの吸収が認められ、また、その重量平均分
子量を測定したところ、148、000の結果が得られ
た。
【0030】次に、得られたポリイミドを重量比でNM
P2およびアニソール3の混合溶剤に溶解させることに
よって、重量比で樹脂分1および溶剤4の溶液を調合し
た後、これに、感光剤としてのジアゾナフトキノンスル
ホン酸エステル(東洋合成工業(株)製NT−200
0)をポリイミド100重量部当たり15重量部(以
下、phrという)添加し、さらに、増感剤としてのミ
ヒラーケトン15phrと増粘剤としてのシリカアエロ
ジル20phrを添加して撹拌することにより所定の感
光性レジスト液を得た。以下、混合溶剤におけるNMP
とアニソールの比率、および溶液中における樹脂分の比
率は、各実施例および比較例を通じて同じである。
【0031】
【実施例2】実施例1で使用した反応槽に、BCD4
9.62g、HOAB21.62g、γ−バレロラクト
ン1.2g、ピリジン1.9g、NMP100gおよび
トルエン20gを収容し、常温および窒素ガスの雰囲気
中で10分間撹拌した後、180℃に加熱昇温して回転
速度180rpmにより1時間反応させた。
【0032】次に、得られた反応液を空冷し、これに、
BPDA29.42g、m−BAPS21.63g、
1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン〔式
(V)。以下、BAPZと略す〕17.43g、NMP
458.8gおよびトルエン46.2gを添加し、再
度、液温を180℃に加熱昇温させ、シリコンコックか
ら生成水を排除しながら5時間反応させた。撹拌機の回
転数は、当初、180rpmに設定し、反応が低下する
にしたがって減少させるようにした。
【0033】次いで、以上によって得られたワニスに真
空乾燥を施した後、これをメタノール液に注入すること
により沈殿物を生成させ、生成した沈殿物を分離して粉
砕し、洗浄と乾燥を施すことによって683gの重合体
を得た。この重合体の赤外吸収スペクトルを測定した結
果、1715cm-1と1785cm-1に典型的なイミド
の吸収が認められ、さらに、その重量平均分子量を測定
したところ、147,000の結果が得られた。
【0034】次に、得られたポリイミドをNMPとアニ
ソールの混合溶剤に溶解した後、ジアゾナフトキノンス
ルホン酸エステル15phr、ミヒラーケトン15ph
r、およびシリカアエロジル20phrを添加し、これ
を撹拌することによって所定の感光性レジスト液を調合
した。
【0035】
【実施例3】実施例1の反応槽に、BCD49.62
g、HOAB21.62g、γ−バレロラクトン1.2
g、ピリジン1.9g、NMP100gおよびトルエン
20gを入れ、常温および窒素ガス下で10分間撹拌し
た後、反応槽の内容物の温度を180℃に加熱昇温さ
せ、撹拌機の回転数を180rpmに設定して1時間撹
拌した。
【0036】次いで、得られた反応液を空冷し、この液
にBPDA29.42g、m−BAPS21.63g、
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン〔式(I
V)。以下、CAと略す〕17.43g、NMP45
8.8gおよびトルエン46.2gを加え、液温を18
0℃に加熱昇温させて5時間反応させた。当初の撹拌機
の回転数を180rpmに設定し、反応が低下するのに
したがって回転数を下げる一方、生成する水をシリコン
コックから排除しながら反応を進めた。
【0037】次に、以上により得られた反応液を真空乾
燥した後、メタノールの中に注入し、これにより生成し
た沈殿物を分離して粉砕し、洗浄および乾燥を施すこと
によって683gの重合体を得た。得られた重合体を対
象に赤外吸収スペクトルを測定したところ、1715c
m-1と1785cm-1の帯域において、典型的なイミド
の吸収が確認され、さらに、その重量平均分子量を測定
したところ、244,600の結果が得られた。
【0038】以上により得られたポリイミドをNMPと
アニソールの混合溶剤に溶解し、これに、15phrず
つのジアゾナフトキノンスルホン酸エステルとミヒラー
ケトンを加え、さらに、20phrのシリカアエロジル
を加えて撹拌することにより所定の感光性レジスト液を
調合した。
【0039】
【実施例4】実施例1において使用した反応槽に、BC
D49.62g、HOAB21.62g、γ−バレロラ
クトン1.2g、ピリジン1.9g、NMP100gお
よびトルエン20gを収容し、常温および窒素ガス下で
10分間撹拌した後、液温を180℃に加熱昇温させ、
撹拌機の回転数を180rpmに設定して1時間撹拌し
た。
【0040】次に、この反応液を空冷したものにBPD
A29.42g、m−BAPS21.63g、3,9−
ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テト
ラオキサスピロ(5,5)ウンデカン〔式(III)。
以下、BTSUと略す〕17.43g、NMP458.
8gおよびトルエン46.2gを入れ、再度、180℃
に加熱昇温して5時間反応させた。撹拌機の回転数を1
80rpmから反応の低下に合わせて減少させ、生成水
をシリコンコックより排除しながら反応を進めた。
【0041】反応が終了した後、真空乾燥を行い、反応
液をメタノール中に注入することによって沈殿物を生成
させ、生成した沈殿物に粉砕、洗浄および乾燥処理を施
すことにより683gの重合体を得た。この重合体の赤
外吸収スペクトルを測定した結果、1715cm-1と1
785cm-1の帯域に典型的なイミドの吸収が確認さ
れ、また、その分子量を測定したところ、164,60
0の重量平均分子量を示した。
【0042】次に、以上により得られたポリイミドをN
MPとアニソールの混合溶剤に溶解し、この溶液にジア
ゾナフトキノンスルホン酸エステルとミヒラーケトンを
15phrずつ混合し、20phrのシリカアエロジル
を加えて撹拌することによって所定の感光性レジスト液
を調合した。
【0043】
【比較例1】実施例1の反応槽に、BCD24.81
g、m−DADE30.03g、γ−バレロラクトン
1.2g、ピリジン1.9g、NMP300gおよびト
ルエン20gを入れ、常温および窒素ガス下に10分間
撹拌した後、液温を180℃に昇温させ、撹拌機の回転
数を180rpmに設定して3時間撹拌した。
【0044】次に、この反応液を空冷し、これに、BP
DA73.56g、BAPP41.05g、APB2
9.23g、NMP494.7gおよびトルエン46.
2gを加えた後、反応液を再び180℃に昇温して3時
間反応させた。反応中の生成水をシリコンコックより排
除し、撹拌機の回転数を当初の180rpmから反応の
低下に合わせて漸減することによって反応を進めた。
【0045】次いで、得られた反応液に真空乾燥を施し
た後、これをメタノール中に注入し、生成した沈殿物を
分離して粉砕し、その後、洗浄と乾燥処理を行うことに
よって962gの重合体を得た。この重合体の赤外吸収
スペクトルを測定した結果、1715cm-1と1785
cm-1においてイミドの吸収が認められ、また、その重
量平均分子量を測定したところ、59、000の結果が
得られた。実施例1〜4に比較すると格段の低分子量で
ある。
【0046】以上により得られたポリイミドをNMPと
アニソールの混合溶剤に溶解させた後、ジアゾナフトキ
ノンスルホン酸エステルとミヒラーケトンを15phr
ずつ添加し、さらに、20phrのシリカアエロジルを
添加して撹拌することにより所定のレジスト液を調合し
た。
【0047】
【比較例2】実施例1で使用した反応槽に、BCD2
4.81g、m−DADE30.03g、γ−バレロラ
クトン1.2g、ピリジン1.9g、NMP200gお
よびトルエン20gを入れ、常温および窒素ガス雰囲気
下に10分間撹拌した後、液温を180℃に昇温させ、
撹拌機を180rpmに設定して1時間撹拌した。
【0048】次に、この反応液を空冷し、BPDA7
3.56g、APB58.46g、NMP547.4g
およびトルエン46.2gを加えて再び180℃に加熱
昇温させ、撹拌機の回転数を180rpmから反応低下
に応じて漸減させながら、生成する水をシリコンコック
より排除するようにして3時間反応させた。
【0049】次いで、得られたワニスに真空乾燥を施し
た後、これをメタノールの中に注入して沈殿物を生成さ
せ、生成した沈殿物を分離して粉砕し、その後、洗浄と
乾燥を行うことにより899gの重合体を得た。この重
合体の赤外吸収スペクトルは、イミドの吸収帯である1
715cm-1および1785cm-1の帯域において吸収
を示し、また、その重量平均分子量は62,000を示
した。
【0050】次に、以上により得られたポリイミドをN
MPとアニソールの混合溶剤に溶解し、さらに、15p
hrずつのジアゾナフトキノンスルホン酸エステルおよ
びミヒラーケトンと、20phrのシリカアエロジルを
添加して撹拌することにより所定のレジスト液を調合し
た。
【0051】
【比較例3】実施例1で使用した反応槽に、BCD2
4.81g、m−DADE30.03g、γ−バレロラ
クトン1.2g、ピリジン1.9g、NMP200gお
よびトルエン20gを入れ、常温および窒素ガス下で1
0分間撹拌した後、液温を180℃に加熱昇温させ、撹
拌機の回転数を180rpmに設定して1時間撹拌し
た。
【0052】次に、この反応液を空冷し、BPDA5
8.86g、m−BAPS43.25g、BAPZ1
0.02g、NMP468.0gおよびトルエン54.
3gを加え、再び液温を180℃に加熱昇温させて9時
間の反応を行った。撹拌機の回転数は、反応の低下に応
じて180rpmから漸減させ、さらに、反応による生
成水はシリコンコックより排除した。
【0053】以上により得られた反応液に真空乾燥を施
した後、これをメタノール中に注入することにより沈殿
物を生成させ、生成した沈殿物を分離して粉砕し、洗浄
と乾燥を施すことにより841gの重合体を得た。この
重合体の赤外吸収スペクトルを測定したところ、171
5cm−1と1785cm−1の帯域においてイミドを
示す吸収が確認され、また、分子量を測定した結果、7
5,000の重量平均分子量が得られた。
【0054】次に、このポリイミドをNMPとアニソー
ルの混合溶剤に溶解し、ジアゾナフトキノンスルホン酸
エステルとミヒラーケトンを15phrずつ加え、さら
に、シリカアエロジルを20phr加えて撹拌し、これ
により所定のレジスト液を調合した。
【0055】
【比較例4】実施例1の反応槽にBCD24.81g、
m−DADE30.03g、γ−バレロラクトン1.2
g、ピリジン1.9g、NMP200gおよびトルエン
20gを入れ、常温および窒素ガス雰囲気のもとに10
分間撹拌した後、液温を180℃に加熱昇温し、撹拌機
の回転数を180rpmに設定して1時間撹拌した。
【0056】次に、反応液を空冷して、これに、BPD
A58.80g、m−BAPS21.63g、CA1
4.22g、NMP398.0gおよびトルエン54.
3gを加え、液温を180℃に加熱昇温して9時間反応
させた。この間、生成する水をシリコンコックより逃
し、さらに、撹拌機の回転数を180rpmから反応の
低下状況に合わせて徐々に減少させた。
【0057】以上により得られた反応液に真空乾燥処理
を施した後、これをメタノールの中に注入することによ
り沈殿物を生成させ、次いで、この沈殿物を分離して粉
砕し、洗浄と乾燥を施すことによって728gの重合体
を得た。この重合体の赤外吸収スペクトルを測定した結
果、1715cm-1と1785cm-1の帯域においてイ
ミドの吸収を示した。また、分子量を測定したところ、
83,600の重量平均分子量を示した。
【0058】このポリイミドをNMPとアニソールの混
合溶剤に溶解させた後、この溶液にジアゾナフトキノン
スルホン酸エステル15phr、ミヒラーケトン15p
hr、およびシリカアエロジル20phrを加え、撹拌
機で撹拌することにより所定のレジスト液を調合した。
【0059】表1と表2に、以上の各実施例および比較
例によって得られたポリイミドとレジスト液の特性を示
す。特性の測定方法ないし試験方法は以下による。 ◇重量平均分子量 東ソー(株)製TSK gel GMHHR- M型ゲルカ
ラムおよびUV- 8020型検出器を使用して測定し
た。
【0060】◇ガラス転移点 セイコー電子工業(株)製熱機械的分析装置TMA12
0を使用し、供試ポリイミドフィルムに円筒石英プロー
ブを用いて8gの荷重をかけ、昇温速度10℃/分の条
件で、室温より300℃の範囲内で測定した。
【0061】◇反り 厚さが18μmの電解銅箔に各例で得られたポリイミド
の溶液を塗布し、150℃で2時間乾燥することによっ
て厚さが20μmのポリイミド膜を形成した後、この複
合材を幅35mm×長さ35mmに切断し、これを水平
な定盤の上に置いたときの定盤面からの反りの高さを示
す。
【0062】◇耐PCT 市販のポリイミドフィルムに銅箔をラミネートした複合
材(TAB用基材)の銅箔面に各例で調合したレジスト
液をそれぞれ塗布、乾燥した後、これを121℃、2気
圧、100%RHの環境下に置き、24時間サイクルで
500時間の信頼性試験を行ったときのレジスト層の耐
久性を示す。
【0063】◇現像性 耐PCTの試験において使用された複合材の銅箔に、各
例において調合されたレジスト液を塗布、乾燥してレジ
スト膜を形成し、このレジスト膜に所定のマスクを介し
て光を照射した後、アミノエタノールを水で75%に希
釈した現像液で現像し、エッチングしたとき、レジスト
膜の光照射部の下に位置した部分の銅箔が露出するまで
の時間、即ち、ポジ型感光特性を示す。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】表1および表2によれば、実施例1〜4の
場合が、現像完了までに8〜12分という実用的なポジ
型特性を示しており、解像性に優れるポジ型レジスト材
を提供するうえにおいて本発明の効果は明白である。こ
れに対して比較例の場合には、いずれも現像不可であ
り、レジスト材のベース材料としては明らかに不適確で
ある。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によるポリ
イミドの製造方法および感光性ポリイミド樹脂組成物に
よれば、分子中に水酸基を有するジアミンを含む2種以
上のジアミンを使用してポリイミドを製造するため、感
光性組成物に好適なポリイミドを提供できるとともに、
このポリイミドをベース材とした解像度の高いポジ型感
光性の組成物を提供することができ、従って、ポリイミ
ドをフォトレジストの用途に適用するうえにおいて、そ
の有用性は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/312 B 21/312 D 21/30 502R (72)発明者 岡部 雅寛 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 浅野 健次 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社パワーシステム研究所内 (72)発明者 松本 俊一 神奈川県横浜市金沢区福浦1丁目1番 横 浜金沢ハイテクセンタービル5F 株式会 社ピーアイ技術研究所内 (72)発明者 板谷 博 神奈川県横浜市金沢区福浦1丁目1番 横 浜金沢ハイテクセンタービル5F 株式会 社ピーアイ技術研究所内 Fターム(参考) 2H025 AA02 AB15 AB16 AB17 AC01 AD03 BE01 CB25 FA03 FA15 4J002 CM041 EE056 EQ016 EV236 FD206 GP03 4J043 PA01 PA09 PC065 PC066 QB15 QB26 RA35 SA06 SA71 SB02 TA22 TB01 UA041 UA082 UA131 UA132 UA141 UA151 UA381 UA681 UB011 UB021 UB121 UB131 VA021 VA022 VA051 ZA06 ZA12 ZA43 ZA60 ZB22 5F058 AC02 AC07 AD04 AD07 AD08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジアミンと有機酸ジ無水物を反応させてポ
    リイミドを重合するポリイミド樹脂の製造方法におい
    て、 前記ジアミンとして分子中に水酸基を有するジアミンを
    含む2種以上のジアミンを使用することを特徴とするポ
    リイミドの製造方法。
  2. 【請求項2】前記水酸基を有するジアミンは、式(I)
    の分子構成を有する化合物であり、 前記2種以上のジアミンにおける前記水酸基を有するジ
    アミン以外のジアミンは、式(II)〜(X)の分子構
    成を有する化合物の1種以上であり、 前記有機酸ジ無水物は、式(XI)あるいは式(XI
    I)の分子構成を有する化合物の1種以上であることを
    特徴とする請求項1項記載のポリイミドの製造方法。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】
  3. 【請求項3】ポリイミドに感光剤を混合した感光性ポリ
    イミド樹脂組成物において、 前記ポリイミドは、分子中に水酸基を有するジアミンを
    含んだ2種以上のジアミンと有機酸ジ無水物より得られ
    たポリイミドであることを特徴とする感光性ポリイミド
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記ポリイミドは、前記分子中に水酸基を
    有するジアミンと前記有機酸ジ無水物から得られる第1
    のポリイミドブロックと、脂肪族または脂環族ジアミン
    と芳香族ジアミンと前記有機酸ジ無水物から得られる第
    2のポリイミドブロックから構成される多成分ブロック
    共重合ポリイミドであることを特徴とする請求項3項記
    載の感光性ポリイミド樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記ポリイミドは、130〜280℃のガ
    ラス転移点を有することを特徴とする請求項3項記載の
    感光性ポリイミド樹脂組成物。
  6. 【請求項6】前記感光剤は、前記ポリイミド100重量
    部に対して1〜50重量部添加されたジアゾナフトキノ
    ン化合物であることを特徴とする請求項3項記載の感光
    性ポリイミド樹脂組成物。
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