JP4541944B2 - 感光性ポリイミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体素子用保護絶縁膜、液晶素子用配向膜、多層プリント基板用絶縁膜等として有用な感光性ポリイミド樹脂組成物に関する。
ポリイミド樹脂は耐熱性、機械的特性に優れ、半導体素子の表面保護膜、層間絶縁膜として広く利用されている。ポリイミド樹脂をこれらの用途に利用する場合、上下の導体層の導通部や外部リード線との接続のため、スルーホール等の形成工程が必要であり、この工程は一般にはフォトレジストを用いるエッチングプロセスによって行われている。しかし、工程にはフォトレジストの塗布や剥離が含まれ、工程が煩雑となる。そこで工程の簡略化を図るため、感光性を兼ね備えたポリイミド樹脂組成物の検討がなされてきた。
開発された感光性ポリイミド樹脂組成物は、当初は、有機溶媒を現像液とし、露光部を不溶化するネガ型が主流であった。しかし、最近では設備の高効率化や環境面から有機溶媒を用いず、アルカリ水溶液で現像可能なポジ型の感光性ポリイミド樹脂組成物の開発が進んでいる。
ポジ型の感光性ポリイミド樹脂組成物としては、芳香族系カルボン酸二無水物と芳香族系ジアミンとからなるポリイミド前駆体と、ジアゾナフトキノン系化合物とからなるものが提案されている(特許文献1)。しかし、該組成物は、未露光部の一部が現像液により溶解してしまい、溶解度のコントラストが十分なものではなく、精度が不十分であった。
これを解決するものとして、ヒドロキシル基等を芳香環に導入したポリイミド前駆体とオルトキノンジアジドとからなる感光性ポリイミド樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。しかし、該樹脂組成物は、硬化後の塗膜中に親水性のヒドロキシル基が残存するため、電気的特性や耐アルカリ性に問題があった。
特開昭52−13315号公報(特許請求の範囲) 特開平3−209478号公報(特許請求の範囲)
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、高感度で高コントラストのパターンを得られるとともに、硬化後の塗膜の電気的特性などに優れた感光性ポリイミド樹脂組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、カルボン酸二無水物およびジアミンから形成されるポリイミド前駆体と、ジアゾナフトキノン系化合物とを含有してなる感光性ポリイミド樹脂組成物において、前記カルボン酸二無水物として、一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物を用いてなることを特徴とするものである。
Figure 0004541944
[式中、R1〜R6は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。
7は同一または異なり、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。
nは1から2000の整数である。
Zは、酸素原子、硫黄原子および一般式(2)から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、R8、R9は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。]
好ましくは、前記カルボン酸二無水物として、さらに一般式(3)で示されるカルボン酸二無水物を用いてなることを特徴とするものである。
Figure 0004541944
[式中、Yは、一般式(4)よりなる群から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、xは1から5の整数である。]
本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、ポリイミド前駆体を形成するカルボン酸二無水物として特定のカルボン酸二無水物を用いてなることから、高感度で高コントラストのパターンを得ることができるとともに、硬化後の塗膜の電気的特性も優れたものとすることができる。
本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、カルボン酸二無水物およびジアミンから形成されるポリイミド前駆体と、ジアゾナフトキノン系化合物とを含有してなる感光性ポリイミド樹脂組成物において、前記カルボン酸二無水物として、一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物を用いてなることを特徴とするものである。
Figure 0004541944
[式中、R1〜R6は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。
7は同一または異なり1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。
nは1から2000の整数である。
Zは、酸素原子、硫黄原子および一般式(2)から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、R8、R9は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。]
以下、各構成要素の実施の形態について説明する。
ポリイミド前駆体を形成するカルボン酸二無水物としては、一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物を用いることができる。一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物は、脂環式炭化水素を骨格とし、かつケイ素を有する特殊な構造からなっていることから、後述するジアミンとから形成されるポリイミド前駆体(ポリアミック酸)をアルカリ現像液に溶解させづらくすることができる。したがって、ポリイミド前駆体にジアゾナフトキノン系化合物を加えて感光性ポリイミド樹脂組成物とした際も、ジアゾナフトキノン系化合物の溶解阻害効果に加え、ポリイミド前駆体自体がアルカリ現像液に溶解しづらくなっていることから、感光性ポリイミド樹脂組成物の未露光部がアルカリ現像液に溶解するのを効果的に抑制することができ、溶解度のコントラストを良好なものとすることができる。また、一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物は、透明性に優れており露光時間を短くすることができるとともに、半導体素子基板として用いるシリコンウエハとの接着性も良好なものとすることができる。さらに、骨格中にヒドロキシル基などの親水基を有さないことから、硬化後の途膜の電気的特性に問題を生じることもないものである。これら一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物の中でも、溶解度のコントラストに特に優れる一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物が好適に使用される。
Figure 0004541944
一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物は、特表昭59−501208号公報に記載された方法に従い製造することができる。
また、カルボン酸二無水物としては、感光性ポリイミド樹脂組成物の被膜性を向上させるため、一般式(1)のカルボン酸二無水物に加え、さらに芳香族系のカルボン酸二無水物を用いることが好ましい。芳香族系カルボン酸二無水物としては、ピロメリット酸二無水物や一般式(3)で示されるものなどがあげられる。これらの中でも、アルカリ現像液に対する溶解性付与、被膜性向上の観点から、一般式(3)で示されるカルボン酸二無水物が好適に使用される。
Figure 0004541944
[式中、Yは、一般式(4)よりなる群から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、xは1から5の整数である。]
一般式(1)のカルボン酸二無水物と芳香族系カルボン酸二無水物とを混合して使用する場合、一般式(1)のカルボン酸二無水物:芳香族系カルボン酸二無水物を、モル比で3:7から9:1の範囲で配合することが好ましく、4:6から8:2の範囲で配合することがより好ましい。一般式(1)のカルボン酸二無水物9に対し、芳香族系カルボン酸二無水物を1以上とすることにより、被膜性が低下しクラックなどが生じやすくなることを防止することができる。また、一般式(1)のカルボン酸二無水物3に対し、芳香族系カルボン酸二無水物を7以下とすることにより、ポリイミド前駆体のアルカリ現像液への溶解性が高くなりすぎることを防止し、感光性ポリイミド樹脂組成物とした際に、未露光部がアルカリ現像液により溶解することを防止し、溶解度のコントラストを良好なものとすることができる。
カルボン酸二無水物と反応してポリイミド前駆体を形成するジアミンとしては、脂肪族系ジアミン、脂環式系ジアミン、芳香族系ジアミンなどの各種ジアミンを使用することができる。これらジアミンの中でも、被膜性を良好にすることができる一般式(6)、(8)、(9)で示されるジアミンが好適に使用される。
Figure 0004541944
[式中、Qは、一般式(7)よりなる群から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、xは1から5の整数である。]
Figure 0004541944
[式中、Q’は、一般式(4)よりなる群から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、xは1から5の整数である。]
Figure 0004541944
[式中、Zは、酸素原子、硫黄原子および一般式(2)から選択される。]
Figure 0004541944
[式中、R8、R9は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。]
カルボン酸二無水物とジアミンとは、両者が等モルとなるように混合することが好ましい。
上述したカルボン酸二無水物とジアミンとを、N−メチル−2−ピロリドンなどの適当な溶媒に溶解させ、不活性ガス下で30℃以下の温度で重合させることにより、本発明で用いるポリイミド前駆体(ポリアミック酸)を得ることができる。重合の際は必要に応じて触媒を加えてもよい。
ポリイミド前駆体の重量平均分子量は、特に限定されるものではないが、1000〜200000が好ましく、10000〜100000がより好ましい。ポリイミド前駆体の重量平均分子量が低すぎると、一般に、感光性樹脂組成物の被膜性が低下して問題となることがある。ポリイミド前駆体の重量平均分子量が高すぎると、一般に、感光性樹脂組成物として露光を受けた部分の現像液に対する溶解速度が低下し、解像度が低下して問題となることがある。
ジアゾナフトキノン系化合物は、露光前はアルカリ現像液に対する溶解阻害効果を有し、露光後は窒素を放出してインデンカルボン酸となり、アルカリ現像液に対する溶解阻害効果を消失するものである。ジアゾナフトキノン系化合物としては、例えばナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルがあげられる。
本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物を構成するポリイミド前駆体は、それ単独ではアルカリ現像液に対して溶解するものであるが、これと上記のような性質を有するジアゾナフトキノン系化合物とを混合してなる本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、ジアゾナフトキノン系化合物の溶解阻害効果により、露光前はアルカリ現像液に溶解することを防止できるようになる。そして、本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、ポリイミド前駆体を形成するカルボン酸二無水物として特定のカルボン酸二無水物を用いていることから、未露光部のアルカリ現像液に対する溶解性をさらに抑えることができ、溶解度のコントラストを良好なものとすることができる。
ポリイミド前駆体とジアゾナフトキノン系化合物との混合割合は、ポリイミド前駆体100重量部に対し、ジアゾナフトキノン系化合物を1〜200重量部含むことが好ましく、1〜100重量部含むことがより好ましい。ジアゾナフトキノン系化合物を1重量部以上とすることにより、露光部と未露光部とのアルカリ現像液に対する溶解度差を広げることができ、溶解度のコントラストを良好なものとすることができる。また、ジアゾナフトキノン系化合物を200重量部以下とすることにより、耐熱性や被膜性の低下などのポリイミド樹脂の性能が低下することを防止できる。
本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、上述したポリイミド前駆体と、ジアゾナフトキノン系化合物とを含有してなり、必要に応じてこれらが適当な溶媒に溶解されてなるものである。
溶媒としては、ポリイミド前駆体およびジアゾナフトキノン系化合物を溶解できる種々のものを使用することができる。このような溶媒としては、フェノール、o−クロロフェノール、o−クレゾール、2,3−キシレノールなどのフェノール系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、ヘキサメチルホスホロトリアミドなどの非プロトン性アミド系溶媒、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、テトラヒドロフラン、ビス[2−(2−メトキシエトキシ)エチル]エーテル、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、ピリジン、キノリン、イソキノリン、α−ピコリン、イソホロン、ピペリジン、2,4−ルチジン、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどのアミン系溶媒などの他、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジフェニルエーテル、スルホラン、ジフェニルスルホン、テトラメチル尿素、アニソール、水、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、o−クロロトルエン、o−ブロモトルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、フルオロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチルなどがあげられる。これらの溶媒は、単独または2種以上混合して用いても差し支えない。
感光性ポリイミド樹脂組成物中には、その組成成分としてポリイミド前駆体やジアゾナフトキノン系化合物に加えて、目的に応じて他のいかなる成分、例えば、増感剤、光重合開始剤、レベリング剤、カップリング剤、モノマー、オリゴマー、安定剤、湿潤剤、顔料、染料等を含有しても構わない。
本発明の感光性ポリイミド樹脂組成物は、半導体素子用保護絶縁膜、液晶素子用配向膜、多層プリント基板用絶縁膜の製造に使用することができる。
具体的には、まず、基板上に、スピンコーティング法、バーコーティング法、ドクターブレード法などにより感光性ポリイミド樹脂組成物を塗布し、乾燥することにより塗膜を形成する。
用いる基板は板上、フィルム状などを問わない。材料はシリコンウエハ、金属基板、セラミック基板、高分子基板等があげられる。
次いで、塗膜上にフォトマスクを重ね、露光を行う。この露光により、露光部分のジアゾナフトキノン系化合物は溶解阻害効果を消失し、露光部分はアルカリ現像液に溶解するようになる。露光は、波長が200〜500nmである可視光或いは紫外線を示す露光装置を利用すればよいが、望ましくは単色波長を示すフィルタを装着した露光器を使用することが解像力や作業性の側面で好ましい。
次いで、アルカリ現像液により露光部を溶解させ除去する。アルカリ現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニアなどの無機アルカリ類、エチルアミン、プロピルアミンなどの第一アミン類、ジエチルアミン、ジプロピルアミンなどの第二アミン類、トリメチルアミン、トリエチルアミンなどの第三アミン類、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルヒドロキシメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシドなどの第四級アンモニウム塩などがあげられる。
次いで、加熱処理することにより、残存した未露光部のポリイミド前駆体をイミド化し、ポリイミドとする。このようにして、半導体素子用保護絶縁膜、液晶素子用配向膜、多層プリント基板用絶縁膜を得ることができる。加熱処理は200℃〜500℃の間で実施するのが好ましい。200℃以下である場合イミド化しない場合があり、500℃以上の場合劣化する場合がある。加熱時間は、0.1〜10時間とすることが好ましい。加熱の雰囲気は、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス下、あるいは真空下が好ましいが、空気中でもよい。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」は、特に示さない限り重量基準である。
一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物として、一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物を以下のようにして合成した。
<一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物の合成>
69.4g(0.42モル)の5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(東京化成社)、26.8g(0.2モル)の1,1,3,3,-テトラメチルジシロキサン(SIT-7546.0:Gelest社)及び100mlの乾燥クロロベンゼンの混合物に、かき混ぜながら、白金-ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(SIP6830.0:Gelest社)を10滴加えた。得られた混合物をかき混ぜながら70〜80℃で4時間、次いで100〜110℃で24時間加熱し、冷却後、カーボンブラックを加え、溶液を室温で30分間かき混ぜた。濾過し、100℃で減圧乾燥して溶剤を除去し、乾燥ジエチルエーテルを加えたところ、白色結晶質の固体が沈殿し、一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物である「5,5’-(1,1,3,3-テトラメチル-1,3-ジシロキサンジイル)-ビス-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸二無水物」を得た。
[実施例1]
<ポリイミド前駆体aの合成>
攪拌ばねを有する三口のセパラブルフラスコに窒素気流下で、N-メチル-2-ピロリドン275g中に、ジアミンとして1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼンを29.2g(0.10mol)投入した後、反応容器を氷冷し、一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物を23.1g(0.05mol)、一般式(3)で示されるカルボン酸二無水物としてオキシジフタル酸二無水物を15.5g(0.05mol)添加した。反応温度を30℃以下に保ちながら、約4時間、その後室温で約48時間反応し粘調なポリイミド前駆体溶液を得た。この溶液を純水中に攪拌下で投入した後、析出した固体を濾取し、さらにメタノールで洗浄、真空乾燥しポリイミド前駆体aの粉体を得た。
次いで、N-メチル-2-ピロリドン200gに、上記合成例で得たポリイミド前駆体aを40g、ジアゾナフトキノン系化合物(o-ナフトキノジアジド-4-スルホン酸エステル)(NQ
No.63:レスペケミカル社)を10g溶解し、実施例1の感光性ポリイミド樹脂組成物を得た。
[実施例2]
<ポリイミド前駆体bの合成>
一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物の量を27.8g(0.06mol)、オキシジフタル酸二無水物の量を12.4g(0.04mol)に変更した以外は、ポリイミド前駆体aと同様にしてポリイミド前駆体bを得た。
次いで、N-メチル-2-ピロリドン200gに、上記合成例で得たポリイミド前駆体bを40g、ジアゾナフトキノン系化合物(o-ナフトキノジアジド-4-スルホン酸エステル)(NQ
No.63:レスペケミカル社)を10g溶解し、実施例2の感光性ポリイミド樹脂組成物を得た。
[実施例3]
<ポリイミド前駆体cの合成>
一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物の量を32.4g(0.07mol)、オキシジフタル酸二無水物の量を9.3g(0.03mol)に変更した以外は、ポリイミド前駆体aと同様にしてポリイミド前駆体cを得た。
次いで、N-メチル-2-ピロリドン200gに、上記合成例で得たポリイミド前駆体cを40g、ジアゾナフトキノン系化合物(o-ナフトキノジアジド-4-スルホン酸エステル)(NQ
No.63:レスペケミカル社)を10g溶解し、実施例3の感光性ポリイミド樹脂組成物を得た。
[実施例4]
<ポリイミド前駆体dの合成>
一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物の量を46.2g(0.10mol)に変更し、オキシジフタル酸二無水物を添加しなかった以外は、ポリイミド前駆体aと同様にしてポリイミド前駆体dを得た。
次いで、N-メチル-2-ピロリドン200gに、上記合成例で得たポリイミド前駆体dを40g、ジアゾナフトキノン系化合物(o-ナフトキノジアジド-4-スルホン酸エステル)(NQ
No.63:レスペケミカル社)を10g溶解し、実施例4の感光性ポリイミド樹脂組成物を得た。
[比較例1]
<ポリイミド前駆体eの合成>
オキシジフタル酸二無水物の量を31.0g(0.10mol)に変更し、一般式(5)で示されるカルボン酸二無水物を添加しなかった以外は、ポリイミド前駆体aと同様にしてポリイミド前駆体eを得た。
次いで、N-メチル-2-ピロリドン200gに、上記合成例で得たポリイミド前駆体eを40g、ジアゾナフトキノン系化合物(o-ナフトキノジアジド-4-スルホン酸エステル)(NQ
No.63:レスペケミカル社)を10g溶解し、比較例1の感光性ポリイミド樹脂組成物を得た。
実施例1〜4、比較例1で調製されたポジ型の感光性ポリイミド樹脂組成物について、下記のように露光、現像、イミド化を行い、シリコンウエハ上にパターン形成を行った。
<露光、現像、イミド化>
実施例1〜4、比較例1で調製されたポジ型の感光性ポリイミド樹脂組成物をシリコンウエハ上にスピンコーターを用いて塗布した後、オーブンにて100℃で20分乾燥した。この塗膜にフォトマスクを通して、365nm(i線)を300mJ/cm2照射した。次いで、25℃の1.0重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(アルカリ現像液)に浸漬することによって露光部を溶解除去した後、蒸留水でリンスし、乾燥した。次いで、250℃で2時間加熱を行い、残存した未露光部のポリイミド前駆体をイミド化した。
<特性評価>
(1)溶解度のコントラスト
得られたパターンを電子顕微鏡で観察したところ、実施例1〜4の感光性ポリイミド樹脂組成物から形成されたパターンは、露光部は溶出し、未露光部は残存しており、溶解度のコントラストに優れ、パターンの再現性が十分なものであった。また、得られたパターンからは15μmの解像度でパターンが形成されていることが確認できた。一方、比較例1の感光性ポリイミド樹脂組成物においては、露光部とともに未露光部の大部分が溶出してしまい、溶解度のコントラストが悪く、パターンの再現性が不十分なものであった。
(2)被膜性
得られたパターンの被膜強度について、JIS−K5400における鉛筆引掻き試験に準じ、表面測定機(HEIDON−14:新東科学社)を使用して、硬度Hの鉛筆を1000gの荷重をかけながら0.5mm/秒の速度で動かした時に、パターンにクラックが生じるか否かを目視で評価した。その結果、実施例1〜3および比較例1のものは全くクラックが生じなかった。実施例4のものは、わずかにクラックが生じた。

Claims (2)

  1. カルボン酸二無水物およびジアミンから形成されるポリイミド前駆体と、ジアゾナフトキノン系化合物とを含有してなる感光性ポリイミド樹脂組成物において、前記カルボン酸二無水物として、一般式(1)で示されるカルボン酸二無水物を用いてなることを特徴とする感光性ポリイミド樹脂組成物。
    Figure 0004541944
    [式中、R1〜R6は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。
    7は同一または異なり、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。
    nは1から2000の整数である。
    Zは、酸素原子、硫黄原子および一般式(2)から選択される。]
    Figure 0004541944
    [式中、R8、R9は、同一または異なり、それぞれ水素、ハロゲン、1から13個の炭素原子を有するアルキル基、1から13個の炭素原子を有するアルケニル基、1から13個の炭素原子を有するアルキニル基、および1から13個の炭素原子を有するアリール基よりなる群から選択され、これらの置換基は環式、非環式、直鎖および/または分枝鎖の基を含んでもよく、少なくとも1個の水素は官能基で交換されていてもよい。]
  2. 前記カルボン酸二無水物として、さらに一般式(3)で示されるカルボン酸二無水物を用いてなることを特徴とする請求項1記載の感光性ポリイミド樹脂組成物。
    Figure 0004541944
    [式中、Yは、一般式(4)よりなる群から選択される。]
    Figure 0004541944
    [式中、xは1から5の整数である。]
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