JP2001261787A - 電気積層板用エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
電気積層板用エポキシ樹脂組成物Info
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- JP2001261787A JP2001261787A JP2000075904A JP2000075904A JP2001261787A JP 2001261787 A JP2001261787 A JP 2001261787A JP 2000075904 A JP2000075904 A JP 2000075904A JP 2000075904 A JP2000075904 A JP 2000075904A JP 2001261787 A JP2001261787 A JP 2001261787A
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- Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハロゲン系化合物やリン系化合物を含有する
積層板に代わり、電気積層板用途として耐熱性や耐水性
の低下を伴うことなく優れた難燃効果を発現させる。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)と、石油系重質油類
またはピッチ類、フェノール類およびアルデヒド類を重
縮合して得られる変成フェノール樹脂(B)と、無機質
充填剤(C)とを含有。
積層板に代わり、電気積層板用途として耐熱性や耐水性
の低下を伴うことなく優れた難燃効果を発現させる。 【解決手段】 エポキシ樹脂(A)と、石油系重質油類
またはピッチ類、フェノール類およびアルデヒド類を重
縮合して得られる変成フェノール樹脂(B)と、無機質
充填剤(C)とを含有。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非ハロゲン系かつ
非リン系の難燃性樹脂として有用な電気積層板用エポキ
シ樹脂組成物に関するものであり、具体的には、電気積
層板(電気プリント配線板)用材料として有用な非ハロ
ゲン系かつ非リン系のエポキシ樹脂組成物に関する。
非リン系の難燃性樹脂として有用な電気積層板用エポキ
シ樹脂組成物に関するものであり、具体的には、電気積
層板(電気プリント配線板)用材料として有用な非ハロ
ゲン系かつ非リン系のエポキシ樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂は、耐熱性、密着性、電気
特性(電気絶縁性)などの優れた性能から電気電子材料
部品を中心に幅広く使用されている。
特性(電気絶縁性)などの優れた性能から電気電子材料
部品を中心に幅広く使用されている。
【0003】これら電気電子材料部品のうち、電気プリ
ント配線板用ガラスエポキシ積層板に代表される電気積
層板用途においては、高い難燃性(UL−94燃焼試験
でV−0)が求められており、通常は臭素化エポキシ樹
脂等のハロゲン元素を含有した化合物が用いられてい
る。例えば、電気プリント回路用エポキシ樹脂積層板で
は、一般に臭素化エポキシ樹脂を主原料成分としたエポ
キシ樹脂と、ジシアノジアミドやフェノール化合物等の
エポキシ樹脂硬化剤とを配合して用いるのが一般的であ
る。
ント配線板用ガラスエポキシ積層板に代表される電気積
層板用途においては、高い難燃性(UL−94燃焼試験
でV−0)が求められており、通常は臭素化エポキシ樹
脂等のハロゲン元素を含有した化合物が用いられてい
る。例えば、電気プリント回路用エポキシ樹脂積層板で
は、一般に臭素化エポキシ樹脂を主原料成分としたエポ
キシ樹脂と、ジシアノジアミドやフェノール化合物等の
エポキシ樹脂硬化剤とを配合して用いるのが一般的であ
る。
【0004】しかし、このようなハロゲン元素含有化合
物の使用は、近年のダイオキシンに代表される環境問題
の一要因となっている他、高温環境下でのハロゲン解離
による電気的な長期信頼性への悪影響などから、ハロゲ
ン系化合物の使用量を極力低減するか、ハロゲン系化合
物に代替できる他化合物を使用した難燃剤、あるいは他
の難燃処方が強く求められている。
物の使用は、近年のダイオキシンに代表される環境問題
の一要因となっている他、高温環境下でのハロゲン解離
による電気的な長期信頼性への悪影響などから、ハロゲ
ン系化合物の使用量を極力低減するか、ハロゲン系化合
物に代替できる他化合物を使用した難燃剤、あるいは他
の難燃処方が強く求められている。
【0005】そこで、従来からこのようなハロゲン系化
合物による難燃処方に代わる技術として、例えば赤リン
やリン酸エステル系化合物などリン系化合物を難燃剤と
して使用する技術が種々検討されている。
合物による難燃処方に代わる技術として、例えば赤リン
やリン酸エステル系化合物などリン系化合物を難燃剤と
して使用する技術が種々検討されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リン酸
エステル系化合物を難燃剤として使用する技術で高い難
燃性(例えばUL−94燃焼試験でV−0レベル)を確
保するためには、これら難燃剤を相当量添加する必要が
あり、そのために成型品の重要な特性である耐熱性や耐
水性の低下を伴うという重大な欠点があった。更に、近
年、リン系難燃剤使用電気製品の棄却において、焼却処
理した場合の有毒なホスフィンガス発生の可能性や、ま
た埋め立て処理した場合のリン成分溶出による土壌汚染
の可能性が指摘され、ハロゲン系だけではなく、リン系
の化合物の使用も敬遠されるようになった。しかし、こ
の様な非ハロゲンかつ非リン系の難燃処方として、耐半
田性などの実用的性能を有する処方は、未だ見いだせて
いないのが現状であった。
エステル系化合物を難燃剤として使用する技術で高い難
燃性(例えばUL−94燃焼試験でV−0レベル)を確
保するためには、これら難燃剤を相当量添加する必要が
あり、そのために成型品の重要な特性である耐熱性や耐
水性の低下を伴うという重大な欠点があった。更に、近
年、リン系難燃剤使用電気製品の棄却において、焼却処
理した場合の有毒なホスフィンガス発生の可能性や、ま
た埋め立て処理した場合のリン成分溶出による土壌汚染
の可能性が指摘され、ハロゲン系だけではなく、リン系
の化合物の使用も敬遠されるようになった。しかし、こ
の様な非ハロゲンかつ非リン系の難燃処方として、耐半
田性などの実用的性能を有する処方は、未だ見いだせて
いないのが現状であった。
【0007】即ち、本発明が解決しようとする課題は、
ハロゲン系化合物やリン系化合物を含有する積層板に代
わり、電気積層板用途として耐熱性や耐水性の低下を伴
うことなく優れた難燃効果を発現するエポキシ樹脂組成
物を提供することにある。
ハロゲン系化合物やリン系化合物を含有する積層板に代
わり、電気積層板用途として耐熱性や耐水性の低下を伴
うことなく優れた難燃効果を発現するエポキシ樹脂組成
物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく検討した結果、エポキシ樹脂硬化剤として
フェノール類と、縮合多環芳香族化合物とを、アルキリ
デン基を結節基としてなる化合物を含有するフェノール
系樹脂を使用することで、耐熱性、耐水性、耐薬品性等
の積層板特性を低下させることなく難燃性を得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
を解決すべく検討した結果、エポキシ樹脂硬化剤として
フェノール類と、縮合多環芳香族化合物とを、アルキリ
デン基を結節基としてなる化合物を含有するフェノール
系樹脂を使用することで、耐熱性、耐水性、耐薬品性等
の積層板特性を低下させることなく難燃性を得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は、エポキシ樹脂(A)、硬
化剤(B)及び無機質充填剤(C)を必須成分とするエ
ポキシ樹脂組成物において、硬化剤(B)として、フェ
ノール類(b1)、芳香族系縮合多環化合物(b2)が
アルキリデン結合を介して結合した構造を有し、かつ、
芳香族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95、芳香
環水素量Haが20〜80重量%である変性フェノール
型樹脂を用いることを特徴とする電気積層板用エポキシ
樹脂組成物に関する。
化剤(B)及び無機質充填剤(C)を必須成分とするエ
ポキシ樹脂組成物において、硬化剤(B)として、フェ
ノール類(b1)、芳香族系縮合多環化合物(b2)が
アルキリデン結合を介して結合した構造を有し、かつ、
芳香族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95、芳香
環水素量Haが20〜80重量%である変性フェノール
型樹脂を用いることを特徴とする電気積層板用エポキシ
樹脂組成物に関する。
【0010】本発明で用いるエポキシ樹脂(A)は、特
に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
2,2‘,6,6’−テトラブロモビスフェノールA型
エポキシ樹脂,2,2’,6,6’−テトラメチルビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、テトラ
メチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス−β−ト
リフルオロメチルジグリシジルビスフェノールA等のビ
スフェノール型エポキシ樹脂、
に限定されるものではないが、例えば、ビスフェノール
A型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、
2,2‘,6,6’−テトラブロモビスフェノールA型
エポキシ樹脂,2,2’,6,6’−テトラメチルビス
フェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポ
キシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、テトラ
メチルビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビス−β−ト
リフルオロメチルジグリシジルビスフェノールA等のビ
スフェノール型エポキシ樹脂、
【0011】1,6−ジグリシジルオキシナフタレン型
エポキシ樹脂、1−(2,7−ジグリシジルオキシナフ
チル)−1−(2−グリシジルオキシナフチル)メタ
ン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチ
ル)メタン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキ
シナフチル)−1−フェニル−メタン等のナフタレン系
エポキシ樹脂、
エポキシ樹脂、1−(2,7−ジグリシジルオキシナフ
チル)−1−(2−グリシジルオキシナフチル)メタ
ン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキシナフチ
ル)メタン、1,1−ビス(2,7−ジグリシジルオキ
シナフチル)−1−フェニル−メタン等のナフタレン系
エポキシ樹脂、
【0012】ビフェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、レ
ゾルシノージグリシジルエーテル等のその他の2官能型
エポキシ樹脂、
ールヘキサフルオロアセトンジグリシジルエーテル、レ
ゾルシノージグリシジルエーテル等のその他の2官能型
エポキシ樹脂、
【0013】フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オ
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD
ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、前記ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂と、ノボラック型エポキシ樹脂とを、
ビスフェノール及び/又はハロゲン化ビスフェノールを
介して共重合させたエポキシ樹脂、
ルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノ
ールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD
ノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ
樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、前記ビスフェノー
ル型エポキシ樹脂と、ノボラック型エポキシ樹脂とを、
ビスフェノール及び/又はハロゲン化ビスフェノールを
介して共重合させたエポキシ樹脂、
【0014】ジシクロペンタジエンとフェノールとの重
付加体のエポキシ化物に代表される環式脂肪族エポキシ
樹脂、
付加体のエポキシ化物に代表される環式脂肪族エポキシ
樹脂、
【0015】フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒ
ドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルp−オキシ安
息香酸、ダイマー酸グリシジルエステル、トリグリシジ
ルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、
ドロフタル酸ジグリシジルエステル、ヘキサヒドロフタ
ル酸ジグリシジルエステル、ジグリシジルp−オキシ安
息香酸、ダイマー酸グリシジルエステル、トリグリシジ
ルエステル等のグリシジルエステル型エポキシ樹脂、
【0016】テトラグリシジルアミノジフェニルメタ
ン、トリグリシジルp−アミノフェノール、テトラグリ
シジルm−キシリレンジアミン等のグリシジルアミン型
エポキシ樹脂、
ン、トリグリシジルp−アミノフェノール、テトラグリ
シジルm−キシリレンジアミン等のグリシジルアミン型
エポキシ樹脂、
【0017】ヒダントイン型エポキシ樹脂、トリグリシ
ジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、
ジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ樹脂、
【0018】その他、フロログリシノールトリグリシジ
ルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジル
エーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジ
ルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−
[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2
−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロ
ポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、1,
3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポ
キシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−
エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]
フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール、
テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシジルエー
テル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシ
ノールテトラグリシジルエーテル、テトラグリシドキシ
ビフェニル等のエポキシ樹脂などが挙げられる。上記エ
ポキシ樹脂はそれぞれ単独で使用してもよいし、2種以
上の混合物、または、変性したエポキシ樹脂を併用して
も良い。
ルエーテル、トリヒドロキシビフェニルトリグリシジル
エーテル、トリヒドロキシフェニルメタントリグリシジ
ルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、2−
[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2
−[4−[1,1−ビス[4−(2,3−エポキシプロ
ポキシ)フェニル]エチル]フェニル]プロパン、1,
3−ビス[4−[1−[4−(2,3−エポキシプロポ
キシ)フェニル]−1−[4−[1−[4−(2,3−
エポキシプロポキシ)フェニル]−1−メチルエチル]
フェニル]エチル]フェノキシ]−2−プロパノール、
テトラヒドロキシフェニルエタンテトラグリシジルエー
テル、テトラグリシジルベンゾフェノン、ビスレゾルシ
ノールテトラグリシジルエーテル、テトラグリシドキシ
ビフェニル等のエポキシ樹脂などが挙げられる。上記エ
ポキシ樹脂はそれぞれ単独で使用してもよいし、2種以
上の混合物、または、変性したエポキシ樹脂を併用して
も良い。
【0019】これらのエポキシ樹脂の中でも、エポキシ
当量が150g/eq〜1000g/eqのものが好ま
しい。即ち、エポキシ当量が1000g/eq以下の領
域において、硬化物の架橋密度が高まり、Tg(ガラス
転位点)や耐熱性、半田耐熱性などが向上し、電気積層
板としての性能が向上する。
当量が150g/eq〜1000g/eqのものが好ま
しい。即ち、エポキシ当量が1000g/eq以下の領
域において、硬化物の架橋密度が高まり、Tg(ガラス
転位点)や耐熱性、半田耐熱性などが向上し、電気積層
板としての性能が向上する。
【0020】そのなかでも、高Tg、高耐水性で、耐半
田性に優れる点からノボラック型エポキシ樹脂を使用す
るのが好ましく、またノボラック型エポキシ樹脂の含有
量は20%以上が特に好ましい。ノボラック型エポキシ
樹脂含有量がそれより少ないと、効果が発現しない。ま
た、エポキシ樹脂(A)のなかでもハロゲン化されてい
ないエポキシ樹脂を使用すると、燃焼時にダイオキシン
発生量を低減またはゼロにでき、より好ましい。
田性に優れる点からノボラック型エポキシ樹脂を使用す
るのが好ましく、またノボラック型エポキシ樹脂の含有
量は20%以上が特に好ましい。ノボラック型エポキシ
樹脂含有量がそれより少ないと、効果が発現しない。ま
た、エポキシ樹脂(A)のなかでもハロゲン化されてい
ないエポキシ樹脂を使用すると、燃焼時にダイオキシン
発生量を低減またはゼロにでき、より好ましい。
【0021】また、本発明においては、上記エポキシ樹
脂(A)と共に、シクロヘキセンオキサイド、トリシク
ロデセンオキサイド、シクロペンテンオキサイド等のエ
ポキシ系反応性希釈剤を併用してもよい。
脂(A)と共に、シクロヘキセンオキサイド、トリシク
ロデセンオキサイド、シクロペンテンオキサイド等のエ
ポキシ系反応性希釈剤を併用してもよい。
【0022】次に、硬化剤(B)としては、フェノール
類(b1)、芳香族系縮合多環構造部位(b2)がアル
キリデン結合を介して結合した構造を有し、かつ、芳香
族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95、芳香環水
素量Haが20〜80重量%である変性フェノール型樹
脂を用いる。
類(b1)、芳香族系縮合多環構造部位(b2)がアル
キリデン結合を介して結合した構造を有し、かつ、芳香
族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95、芳香環水
素量Haが20〜80重量%である変性フェノール型樹
脂を用いる。
【0023】この芳香族炭化水素分率fa値および芳香
環水素量Haは、次の式に示すものである。 fa値=芳香族炭素数/全炭素数 Ha値=芳香族水素数/全水素数×100 このfa値は、13C−NMRにより求めることができ
る。またHa値は、1H−NMRにより求めることがで
きる。
環水素量Haは、次の式に示すものである。 fa値=芳香族炭素数/全炭素数 Ha値=芳香族水素数/全水素数×100 このfa値は、13C−NMRにより求めることができ
る。またHa値は、1H−NMRにより求めることがで
きる。
【0024】この変性フェノール型樹脂の製造方法は、
特に制限されるものではないが、石油系重質油類または
ピッチ類と、フェノール類と、アルデヒド類を酸触媒存
在下、一定の条件下で重縮合することで製造できる。そ
のなかでも石油系重質油類またはピッチ類は、芳香族炭
化水素分率fa値が0.40〜0.95、芳香環水素量
Haが20〜80重量%のものが好ましい。fa値が
0.40未満の場合には、硬化物中の芳香族成分が少な
くなり、難燃性はもとより、耐熱性、耐水性及び耐薬品
性等の諸性能が発現されなくなる。一方、fa値が0.
95より大きい場合は、芳香環水素とアルデヒド類との
反応性が低くなり、やはり本発明の効果が発現されなく
なる。
特に制限されるものではないが、石油系重質油類または
ピッチ類と、フェノール類と、アルデヒド類を酸触媒存
在下、一定の条件下で重縮合することで製造できる。そ
のなかでも石油系重質油類またはピッチ類は、芳香族炭
化水素分率fa値が0.40〜0.95、芳香環水素量
Haが20〜80重量%のものが好ましい。fa値が
0.40未満の場合には、硬化物中の芳香族成分が少な
くなり、難燃性はもとより、耐熱性、耐水性及び耐薬品
性等の諸性能が発現されなくなる。一方、fa値が0.
95より大きい場合は、芳香環水素とアルデヒド類との
反応性が低くなり、やはり本発明の効果が発現されなく
なる。
【0025】また、Ha値が20重量%未満になると、
アルデヒド類による芳香環成分の架橋が不充分となり、
難燃性、耐熱性、耐水性及び耐薬品性が発現されなくな
る。一方、80重量%より大きい場合は、変性フェノー
ル型樹脂の強度が低くなり、該変性フェノール型樹脂使
用積層板の強度が低下するため好ましくない。
アルデヒド類による芳香環成分の架橋が不充分となり、
難燃性、耐熱性、耐水性及び耐薬品性が発現されなくな
る。一方、80重量%より大きい場合は、変性フェノー
ル型樹脂の強度が低くなり、該変性フェノール型樹脂使
用積層板の強度が低下するため好ましくない。
【0026】該変性フェノール型樹脂を製造するにあた
り、使用するフェノール類としては特に限定されるもの
ではないが、フェノール、臭素化フェノール、塩素化フ
ェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノー
ル、レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、α
−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。これ
らは1種類でも良いし、複数種類組み合わせて使用して
も良い。
り、使用するフェノール類としては特に限定されるもの
ではないが、フェノール、臭素化フェノール、塩素化フ
ェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレ
ゾール、2,4−キシレノール、2,6−キシレノー
ル、レゾルシノール、カテコール、ハイドロキノン、α
−ナフトール、β−ナフトールなどが挙げられる。これ
らは1種類でも良いし、複数種類組み合わせて使用して
も良い。
【0027】また、石油系重質油類またはピッチ類とし
てものは、芳香族系縮合多環化合物を主たる成分として
含むものが好ましく、具体的には、ナフタレン、アント
ラセン、ベンゾピレン、フェナントレン、およびコロネ
ンなど、又はこれらのアルキル基及びアルケニル基置換
体が挙げられる。
てものは、芳香族系縮合多環化合物を主たる成分として
含むものが好ましく、具体的には、ナフタレン、アント
ラセン、ベンゾピレン、フェナントレン、およびコロネ
ンなど、又はこれらのアルキル基及びアルケニル基置換
体が挙げられる。
【0028】上記フェノール類および石油系重質油類ま
たはピッチ類と反応させるアルデヒド類としては、特に
限定されるものではないが、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド
などが挙げられる。これらは1種類でも良いし、複数種
類組み合わせて使用しても良い。またホルムアルデヒド
を使用する場合には、その水溶液でも良いし、パラホル
ムアルデヒドやポリオキシメチレンのような重合物であ
っても良い。
たはピッチ類と反応させるアルデヒド類としては、特に
限定されるものではないが、ホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ベンズアルデヒド
などが挙げられる。これらは1種類でも良いし、複数種
類組み合わせて使用しても良い。またホルムアルデヒド
を使用する場合には、その水溶液でも良いし、パラホル
ムアルデヒドやポリオキシメチレンのような重合物であ
っても良い。
【0029】また、硬化剤(B)として用いる変性フェ
ノール型樹脂は、固形分軟化点は、60℃以上であるこ
とが好ましい。軟化点がこれより低い変性フェノール樹
脂を使用した場合、B−ステージ化状態でタックが残
り、プリプレグの取り扱い等作業性の面で支障をきたす
おそれがある。
ノール型樹脂は、固形分軟化点は、60℃以上であるこ
とが好ましい。軟化点がこれより低い変性フェノール樹
脂を使用した場合、B−ステージ化状態でタックが残
り、プリプレグの取り扱い等作業性の面で支障をきたす
おそれがある。
【0030】また、硬化剤(B)のなかでもハロゲン化
されていない変性フェノール型樹脂を使用すると、燃焼
時にダイオキシン発生量を低減またはゼロにでき、より
好ましい。
されていない変性フェノール型樹脂を使用すると、燃焼
時にダイオキシン発生量を低減またはゼロにでき、より
好ましい。
【0031】尚、ここで、特開平5−16276号公報
には、エポキシ樹脂硬化剤として、上記硬化剤(B)と
同様の構造を有する化合物を用いる技術が開示されてい
るが、当該公報に開示された発明は、電気積層板として
は難燃性を十分し得ないものである。これに対し、本発
明は、更に無機系充填剤(C)を併用することにより、
硬化剤(B)との相乗的効果により優れた難燃効果を発
現するものである。
には、エポキシ樹脂硬化剤として、上記硬化剤(B)と
同様の構造を有する化合物を用いる技術が開示されてい
るが、当該公報に開示された発明は、電気積層板として
は難燃性を十分し得ないものである。これに対し、本発
明は、更に無機系充填剤(C)を併用することにより、
硬化剤(B)との相乗的効果により優れた難燃効果を発
現するものである。
【0032】無機系充填剤(C)は、例えばUL−94
燃焼試験でV−0レベル等、より高い難燃性を得るため
に添加するものである。
燃焼試験でV−0レベル等、より高い難燃性を得るため
に添加するものである。
【0033】該無機系充填剤(C)としては、赤リン等
のリン系化合物およびハロゲン含有化合物でなければ特
に限定されるものではないが、例えばシリカ、タルク、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウ
ム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、窒化珪素、窒化
硼素などがあげられる。
のリン系化合物およびハロゲン含有化合物でなければ特
に限定されるものではないが、例えばシリカ、タルク、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化マグ
ネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸リチウムアルミニウ
ム、チタン酸バリウム、硫酸バリウム、窒化珪素、窒化
硼素などがあげられる。
【0034】また、該無機系充填剤(C)は、エポキシ
樹脂(A)と硬化剤(B)の合計100重量部に対し、
50〜250重量の割合で配合するのが好ましい。これ
より多く使用しても難燃性に与える効果は同じであり、
逆にドリル加工性等の他の積層板特性が低下する。よっ
て、ドリル加工性などの性能と、難燃効果とのバランス
の点からなかでもエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の
合計100重量部に対し、70〜150重量の割合で配
合することが好ましい。
樹脂(A)と硬化剤(B)の合計100重量部に対し、
50〜250重量の割合で配合するのが好ましい。これ
より多く使用しても難燃性に与える効果は同じであり、
逆にドリル加工性等の他の積層板特性が低下する。よっ
て、ドリル加工性などの性能と、難燃効果とのバランス
の点からなかでもエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)の
合計100重量部に対し、70〜150重量の割合で配
合することが好ましい。
【0035】また、本発明の組成物においては、さらに
必要に応じて種々の有機溶剤、硬化促進剤、添加剤等を
適宜配合することが出来る。
必要に応じて種々の有機溶剤、硬化促進剤、添加剤等を
適宜配合することが出来る。
【0036】本発明の組成物から電気積層板を製造する
方法としては、公知慣用の方法によって製造することが
できる。例えば紙、ガラス布、ガラス不織布、炭素繊維
布や炭素繊維不織布等の基材に当該組成物を樹脂量30
〜70重量%となる割合で含浸し、100〜200℃の
温度の乾燥機中で0.5〜30分間乾燥し、半硬化状態
のエポキシ樹脂プリプレグを製造、更に製造したプリプ
レグを1または複数枚使用し、圧力5〜100kg/c
m2、温度120〜220℃、時間20〜240分間加
熱加圧し積層板を製造する方法が挙げられる。
方法としては、公知慣用の方法によって製造することが
できる。例えば紙、ガラス布、ガラス不織布、炭素繊維
布や炭素繊維不織布等の基材に当該組成物を樹脂量30
〜70重量%となる割合で含浸し、100〜200℃の
温度の乾燥機中で0.5〜30分間乾燥し、半硬化状態
のエポキシ樹脂プリプレグを製造、更に製造したプリプ
レグを1または複数枚使用し、圧力5〜100kg/c
m2、温度120〜220℃、時間20〜240分間加
熱加圧し積層板を製造する方法が挙げられる。
【0037】ついで、得られた積層板に金属箔若しくは
金属基板を加熱加圧するか、或いは金属メッキを施す。
金属基板を加熱加圧するか、或いは金属メッキを施す。
【0038】また、金属箔を用いる場合には、半硬化し
たプリプレグを加熱加圧する際に金属箔を併用して積層
板としてもよい。これらの中でも、エポキシ樹脂組成物
を基材に含浸、乾燥させてプリプレグを得、このプリプ
レグと金属箔とを加熱加圧成形する方法が、容易に製造
できる点から好ましい。
たプリプレグを加熱加圧する際に金属箔を併用して積層
板としてもよい。これらの中でも、エポキシ樹脂組成物
を基材に含浸、乾燥させてプリプレグを得、このプリプ
レグと金属箔とを加熱加圧成形する方法が、容易に製造
できる点から好ましい。
【0039】また、ガラス布、ガラス不織布、炭素繊維
布や炭素繊維不織布等の基材は使用せず、当該組成物を
金属箔にコーティングして半硬化状態としたエポキシ樹
脂付き金属箔や、当該組成物をフィルム状の半硬化状態
としたエポキシ樹脂接着フィルムを使用して、同様に製
造してもよい。但しこの場合、無機系充填剤配合量を多
くする必要がある。
布や炭素繊維不織布等の基材は使用せず、当該組成物を
金属箔にコーティングして半硬化状態としたエポキシ樹
脂付き金属箔や、当該組成物をフィルム状の半硬化状態
としたエポキシ樹脂接着フィルムを使用して、同様に製
造してもよい。但しこの場合、無機系充填剤配合量を多
くする必要がある。
【0040】樹脂基板に積層される金属としては、特に
限定されず、例えば、銅、金、銀、アルミニウム等が挙
げられるが、通常、銅は銅箔として、金並びに銀はメッ
キ用として、また、アルミニウムは基板として用いられ
る。このようにして得られる電気積層板は、更に複数重
ね合わせ、多層積層板として用いてもよい。
限定されず、例えば、銅、金、銀、アルミニウム等が挙
げられるが、通常、銅は銅箔として、金並びに銀はメッ
キ用として、また、アルミニウムは基板として用いられ
る。このようにして得られる電気積層板は、更に複数重
ね合わせ、多層積層板として用いてもよい。
【0041】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明する。但しこれらは本発明を制限するもので
はない。なお、例中において「例」および「%」は特に
断りのない限りすべて重量基準である。
体的に説明する。但しこれらは本発明を制限するもので
はない。なお、例中において「例」および「%」は特に
断りのない限りすべて重量基準である。
【0042】実施例1 エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹
脂「EPICLONN−770」(大日本インキ化学工
業(株)製、エポキシ当量189g/eq)100重量
部、変性フェノール樹脂「FPI−4038」(鹿島石
油(株)製、フェノール性水酸基当量128g/eq、
fa値0.56、Ha値24%、軟化点76℃)68重
量部、硬化促進剤として「2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール」(四国化成(株)製)0.3重量部をメチル
セロソルブ70重量部とメチルエチルケトン70重量部
混合溶剤に溶解し、本溶液に無機系充填剤として水酸化
アルミニウム粉末(住友化学工業(株)製)85重量部
を添加して分散しエポキシ樹脂ワニスを調整した。
脂「EPICLONN−770」(大日本インキ化学工
業(株)製、エポキシ当量189g/eq)100重量
部、変性フェノール樹脂「FPI−4038」(鹿島石
油(株)製、フェノール性水酸基当量128g/eq、
fa値0.56、Ha値24%、軟化点76℃)68重
量部、硬化促進剤として「2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール」(四国化成(株)製)0.3重量部をメチル
セロソルブ70重量部とメチルエチルケトン70重量部
混合溶剤に溶解し、本溶液に無機系充填剤として水酸化
アルミニウム粉末(住友化学工業(株)製)85重量部
を添加して分散しエポキシ樹脂ワニスを調整した。
【0043】本樹脂ワニスを、基材であるガラスクロス
「WE−18K−104BZ2」(日東紡績(株)製、
厚さ180μ)に含浸し、170℃で測定するプリプレ
グのゲルタイムが約120秒になるように170℃乾燥
器で乾燥およびB−ステージ化し、エポキシ樹脂プリプ
レグを作製した。
「WE−18K−104BZ2」(日東紡績(株)製、
厚さ180μ)に含浸し、170℃で測定するプリプレ
グのゲルタイムが約120秒になるように170℃乾燥
器で乾燥およびB−ステージ化し、エポキシ樹脂プリプ
レグを作製した。
【0044】得られたプリプレグ8枚と、その外側に3
5μ銅箔を重ね合わせ、圧力30kg/cm2、温度170
℃、加熱時間60分の条件で硬化させて板厚約1.6mm
の積層板を作製した。
5μ銅箔を重ね合わせ、圧力30kg/cm2、温度170
℃、加熱時間60分の条件で硬化させて板厚約1.6mm
の積層板を作製した。
【0045】得られた積層板の銅箔を溶解除去し、耐熱
性(ガラス転位点 Tg)、難燃性、耐湿耐熱性(耐半
田性)を測定した。その結果を第1表に示す。なお、各
試験法は以下の方法に従った。 Tg:TMA法(昇温速度3℃/分)により測定した。 難燃性:UL94難燃性試験に準じて測定した。 耐半田性:121℃の加圧熱水中で4時間処理した試験
片を、260℃溶融半田上に30秒間浮かべ、その試験
片の外観、とくに“ふくれ”の有無を目視判定により評
価した。(判定基準:○:外観変化なし、×:ふくれ発
生)
性(ガラス転位点 Tg)、難燃性、耐湿耐熱性(耐半
田性)を測定した。その結果を第1表に示す。なお、各
試験法は以下の方法に従った。 Tg:TMA法(昇温速度3℃/分)により測定した。 難燃性:UL94難燃性試験に準じて測定した。 耐半田性:121℃の加圧熱水中で4時間処理した試験
片を、260℃溶融半田上に30秒間浮かべ、その試験
片の外観、とくに“ふくれ”の有無を目視判定により評
価した。(判定基準:○:外観変化なし、×:ふくれ発
生)
【0046】実施例2 エポキシ樹脂として「EPICLON N−770」1
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−40
38」68重量部、無機系充填剤として水酸化アルミニ
ウム粉末45重量部を使用し、実施例1と同様にしてエ
ポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使用し、
実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。その結果
を第1表に示す。
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−40
38」68重量部、無機系充填剤として水酸化アルミニ
ウム粉末45重量部を使用し、実施例1と同様にしてエ
ポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使用し、
実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。その結果
を第1表に示す。
【0047】実施例3 エポキシ樹脂としてビスフェノールA型エポキシ樹脂
「EPICLON 1051」(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量470g/eq)75重量部
と、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EPI
CLON N−690」大日本インキ化学工業(株)
製、エポキシ当量215g/eq)25重量部、変性フ
ェノール樹脂として「FPI−4038」35重量部、
無機系充填剤として水酸化アルミニウム粉末140重量
部、硬化促進剤として「2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール」0.4重量部を使用し、実施例1と同様にして
エポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使用
し、実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。その
結果を第1表に示す。
「EPICLON 1051」(大日本インキ化学工業
(株)製、エポキシ当量470g/eq)75重量部
と、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂「EPI
CLON N−690」大日本インキ化学工業(株)
製、エポキシ当量215g/eq)25重量部、変性フ
ェノール樹脂として「FPI−4038」35重量部、
無機系充填剤として水酸化アルミニウム粉末140重量
部、硬化促進剤として「2−エチル−4−メチルイミダ
ゾール」0.4重量部を使用し、実施例1と同様にして
エポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使用
し、実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。その
結果を第1表に示す。
【0048】実施例4 エポキシ樹脂として「EPICLON N−770」1
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−51
27」(鹿島石油(株)、フェノール性水酸基当量14
7g/eq、fa値0.56、Ha値24%、軟化点8
1℃)78重量部、硬化促進剤として「2−エチル−4
−メチルイミダゾール」0.3重量部、無機系充填剤と
して水酸化アルミニウム粉末60重量部を使用し、実施
例1と同様にしてエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹
脂ワニスを使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、
評価した。その結果を第1表に示す。
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−51
27」(鹿島石油(株)、フェノール性水酸基当量14
7g/eq、fa値0.56、Ha値24%、軟化点8
1℃)78重量部、硬化促進剤として「2−エチル−4
−メチルイミダゾール」0.3重量部、無機系充填剤と
して水酸化アルミニウム粉末60重量部を使用し、実施
例1と同様にしてエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹
脂ワニスを使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、
評価した。その結果を第1表に示す。
【0049】実施例5 エポキシ樹脂として「EPICLON N−770」1
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−40
38」56重量部、無機系充填剤としてシリカ粉末
((株)龍森製)85重量部を使用し、実施例1と同様
にしてエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを
使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。
その結果を第1表に示す。
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−40
38」56重量部、無機系充填剤としてシリカ粉末
((株)龍森製)85重量部を使用し、実施例1と同様
にしてエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを
使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。
その結果を第1表に示す。
【0050】比較例1 エポキシ樹脂として「EPICLON N−770」1
00重量部、変性していない汎用フェノール樹脂「フェ
ノライト TD−2131」(大日本インキ化学工業
(株)製、フェノール性水酸基当量105g/eq、軟
化点80℃)56重量部、無機系充填剤として水酸化ア
ルミニウム粉末85重量部を使用し、実施例1と同様に
してエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使
用し、実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。そ
の結果を第1表に示す。
00重量部、変性していない汎用フェノール樹脂「フェ
ノライト TD−2131」(大日本インキ化学工業
(株)製、フェノール性水酸基当量105g/eq、軟
化点80℃)56重量部、無機系充填剤として水酸化ア
ルミニウム粉末85重量部を使用し、実施例1と同様に
してエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使
用し、実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。そ
の結果を第1表に示す。
【0051】比較例2 エポキシ樹脂として「EPICLON N−770」1
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−40
38」68重量部、無機系充填剤として水酸化アルミニ
ウム粉末35重量部を使用し、実施例1と同様にしてエ
ポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使用し、
実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。その結果
を第1表に示す。
00重量部、変性フェノール樹脂として「FPI−40
38」68重量部、無機系充填剤として水酸化アルミニ
ウム粉末35重量部を使用し、実施例1と同様にしてエ
ポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニスを使用し、
実施例1と同様に積層板を作製し、評価した。その結果
を第1表に示す。
【0052】比較例3 エポキシ樹脂として「EPICLON 1051」85
重量部と、「EPICLON N−690」15重量
部、変性フェノール樹脂として「FPI−4038」3
2重量部、無機系充填剤として水酸化アルミニウム粉末
45重量部、硬化促進剤として「2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール」0.4重量部を使用し、実施例1と同
様にしてエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニス
を使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、その結果
を第1表に示す。
重量部と、「EPICLON N−690」15重量
部、変性フェノール樹脂として「FPI−4038」3
2重量部、無機系充填剤として水酸化アルミニウム粉末
45重量部、硬化促進剤として「2−エチル−4−メチ
ルイミダゾール」0.4重量部を使用し、実施例1と同
様にしてエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹脂ワニス
を使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、その結果
を第1表に示す。
【0053】比較例4 エポキシ樹脂「EPICLON N−770」100重
量部、変性フェノール樹脂「FPI−4038」68重
量部、無機系充填剤は添加せずに実施例1と同様にして
固形分約55%のエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹
脂ワニスを使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、
評価した。その結果を第1表に示す。
量部、変性フェノール樹脂「FPI−4038」68重
量部、無機系充填剤は添加せずに実施例1と同様にして
固形分約55%のエポキシ樹脂ワニスを調整した。本樹
脂ワニスを使用し、実施例1と同様に積層板を作製し、
評価した。その結果を第1表に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、ハロゲン化合物やリン
系成分を含有する積層板に代わり、電気積層板用途とし
て耐熱性や耐水性の低下を伴うことなく優れた難燃効果
を発現するエポキシ樹脂組成物を提供できる。
系成分を含有する積層板に代わり、電気積層板用途とし
て耐熱性や耐水性の低下を伴うことなく優れた難燃効果
を発現するエポキシ樹脂組成物を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05K 1/03 610 H05K 1/03 610R Fターム(参考) 4J002 CC272 CD021 CD041 CD051 CD061 CD121 CD141 CD181 DE076 DE146 DE236 DG046 DJ016 DJ046 DK006 FD016 GF00 GQ01 4J033 FA01 FA08 HB03 4J036 AA01 AD01 AF01 FA01 FA05 FB08 JA08
Claims (8)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)及び
無機質充填剤(C)を必須成分とするエポキシ樹脂組成
物において、 硬化剤(B)として、フェノール類(b1)、芳香族系
縮合多環化合物(b2)がアルキリデン結合を介して結
合した構造を有し、かつ、芳香族炭化水素分率fa値が
0.40〜0.95、芳香環水素量Haが20〜80重
量%である変性フェノール型樹脂を用いることを特徴と
する電気積層板用エポキシ樹脂組成物。 - 【請求項2】 硬化剤(B)が、固形分軟化点60℃以
上である請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 硬化剤(B)が、フェノール類(b1)
と、芳香族炭化水素分率fa値が0.40〜0.95、
芳香環水素量Haが20〜80重量%の芳香族縮合多環
化合物(b2’)と、アルデヒド類とを反応させて得ら
れるものである請求項1又は2記載の組成物。 - 【請求項4】 硬化剤(B)が、非ハロゲン系かつ非リ
ン系の化合物であることを特徴とする請求項1、2又は
3記載の組成物。 - 【請求項5】 エポキシ樹脂(A)が非ハロゲン系かつ
非リン系のエポキシ樹脂であることを特徴とする請求項
1〜4のいずれか1つに記載の組成物。 - 【請求項6】 エポキシ樹脂(A)のエポキシ当量が、
150g/eq〜1000g/eqであることを特徴と
する請求項1〜5のいずれか1つに記載の組成物。 - 【請求項7】 エポキシ樹脂(A)が、非ハロゲン系か
つ非リン系のノボラック型エポキシ樹脂を20%以上含
有することを特徴とする請求項5または6記載の組成
物。 - 【請求項8】 無機質充填剤(C)の配合量が、(A+
B)100重量部に対し、50〜250重量であること
を特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の組成
物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000075904A JP2001261787A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 電気積層板用エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000075904A JP2001261787A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 電気積層板用エポキシ樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001261787A true JP2001261787A (ja) | 2001-09-26 |
Family
ID=18593722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000075904A Pending JP2001261787A (ja) | 2000-03-17 | 2000-03-17 | 電気積層板用エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001261787A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005089512A (ja) * | 2003-09-12 | 2005-04-07 | Dainippon Ink & Chem Inc | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 |
-
2000
- 2000-03-17 JP JP2000075904A patent/JP2001261787A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005089512A (ja) * | 2003-09-12 | 2005-04-07 | Dainippon Ink & Chem Inc | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 |
JP4609692B2 (ja) * | 2003-09-12 | 2011-01-12 | Dic株式会社 | エポキシ樹脂、エポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物およびその硬化物 |
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