JP2001261591A - ラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化剤、ビニル型単量体組成物、ラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化方法 - Google Patents

ラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化剤、ビニル型単量体組成物、ラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化方法

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JP2001261591A JP2000074693A JP2000074693A JP2001261591A JP 2001261591 A JP2001261591 A JP 2001261591A JP 2000074693 A JP2000074693 A JP 2000074693A JP 2000074693 A JP2000074693 A JP 2000074693A JP 2001261591 A JP2001261591 A JP 2001261591A
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Kenichi Masuzawa
健一 莎沢
Junichiro Shin
純一郎 新
Koichi Yoshida
康一 吉田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量
体を安定に保持することができる優れた安定化剤、安定
化組成物、および安定化方法を提供する。 【解決手段】 式(1)で示されるN−オキシル化合物
を有効成分として含むラジカル重合開始剤を含有するビ
ニル型単量体の安定化剤、式(1)で示されるN−オキ
シル化合物およびラジカル重合開始剤を含むビニル型単
量体組成物、および式(1)で示されるN−オキシル化
合物を使用することを特徴とするラジカル重合開始剤を
含有するビニル型単量体の安定化方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラジカル重合開始
剤を含有するビニル型単量体の安定化剤、安定化された
ビニル型単量体組成物、ラジカル重合開始剤を含有する
ビニル型単量体の安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ラジカル重合開始剤を含有するビニル型
単量体は、これを連続的に重合釜内に供給して塊状重合
させる方法や、これを予め準備した型に流し込み注型重
合させて重合物を得る方法の原料として用いられる。こ
のような方法で重合物を製造した場合、供給装置の配管
内等にラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量体が
残ることがある。このような残存液は抜き出して廃液と
して処理されることが一般的で、その際は相溶性の良い
有機溶剤を使用して洗浄される。
【0003】しかしながら、このような残存液を廃液と
して処理せず再利用することができれば、ビニル型単量
体を有効に利用できるうえ、廃液処理のコストも低減で
きる。そのためには、有機溶剤に代えて同種のビニル型
単量体で洗浄することが望ましいが、そうすると重合し
易く全体が固化する危険性が高いという欠点を有してい
た。また、このような洗浄後の液はラジカル重合開始剤
以外にメルカプタン系化合物やビニル型単量体の重合体
を含む場合があることから、非常に不安定で貯蔵や蒸留
が困難になるという問題があった。
【0004】ビニル型単量体の重合防止剤としては、ヒ
ドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル等のフェ
ノール系重合防止剤、N,N’−ジ−2−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェ
ニル−p−フェニレンジアミン等のアミン系重合防止剤
が知られている。しかしながら、これらは単量体の保存
安定性を高めるためのもので、ラジカル重合開始剤を含
有するビニル型単量体を長期に貯蔵したり、加熱下で蒸
留操作を行う際の安定化効果は十分ではなかった。
【0005】また、ビニル型単量体の重合防止方法とし
ては、例えば、特開平9−316026号公報にN−オ
キシル化合物とリン化合物を併用する方法、特開平11
−222462号公報に(メタ)アクリル酸エステルを
製造する際にN−オキシル化合物を用いる方法が開示さ
れている。しかしながら、これらの重合防止方法は何れ
もビニル型単量体自体に関するものであり、ラジカル重
合開始剤を含むビニル型単量体の安定化とは異なる技術
である。
【0006】また、特開平10−87740号公報に
は、ビニル型単量体を重合反応させた後、未反応のビニ
ル型単量体を回収し、その回収したビニル型単量体を原
料として再利用する回収工程において安定剤としてN−
ニトロソフェニル化合物を用いる方法が開示されてい
る。しかしながら、この方法はラジカル重合開始剤がほ
とんど消費されてしまったビニル型単量体の安定化に関
するものであって、実質的にラジカル重合開始剤を含む
ビニル型単量体に適用できるものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
ラジカル重合開始剤を含有するビニル型単量体を安定に
保持することができる優れた安定化剤、安定化組成物、
および安定化方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、式(1)で示
されるN−オキシル化合物を有効成分として含むラジカ
ル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化剤であ
る。
【0009】
【化2】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6
一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数1〜1
8のアルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
り、アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよ
く、アリール基はアルキル基が置換したものであっても
よく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオ
キシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜10
の整数を示す。)
【0010】また本発明は、前記式(1)で示されるN
−オキシル化合物およびラジカル重合開始剤を含むビニ
ル型単量体組成物である。
【0011】さらに本発明は、前記式(1)で示される
N−オキシル化合物を使用することを特徴とするラジカ
ル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化方法で
ある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のラジカル重合開始剤を含
有するビニル型単量体の安定化剤の有効成分は前記式
(1)で示されるN−オキシル化合物である。前記式
(1)において、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R
5はH、OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−
[(EO)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5
6は一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数
1〜18のアルキル基、アルケニル基またはアリール基
であり、アルキル基は直鎖状であっても分岐していても
よく、アリール基はアルキル基が置換したものであって
もよく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレン
オキシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜1
0の整数を示す。
【0013】前記式(1)で示されるN−オキシル化合
物としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−
4−ヒドロキシピペリジン−N−オキシル、2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル、2,
2,6,6−テトラメチル−4−エトキシピペリジン−
N−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−フ
ェノキシピペリジン−N−オキシル、2,2,6,6−
テトラメチル−4−カルボキシピペリジン−N−オキシ
ル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリ
ジン−N−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−
4−アセチルピペリジン−N−オキシル、2,2,6,
6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジン−N−
オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキ
シピペリジン−N−オキシル、4−[H−[(EO)2
+(PO)4]−O]−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン−N−オキシル等が挙げられ、特に2,2,
6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン−N
−オキシルが好ましい。また前記式(1)で示されるN
−オキシル化合物には、複数の該化合物が任意の比率で
含まれていてもよい。
【0014】本発明の安定化剤には、ハイドロキノン、
p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテ
コール、ジフェニルアミン、2,4−ジメチル−6−t
−ブチルフェノール等の公知の重合防止剤を含んでいて
もよい。
【0015】また本発明は、前記式(1)で示されるN
−オキシル化合物およびラジカル重合開始剤を含むビニ
ル型単量体組成物である。この組成物には前記の安定化
剤の有効成分である前記式(1)で示されるN−オキシ
ル化合物が含まれているので、ラジカル重合開始剤が存
在しても安定に存在する。この組成物において、前記式
(1)で示されるN−オキシル化合物の量は、ラジカル
重合開始剤の1.5倍モル以上が好ましく、より好まし
くは1.5〜2.5倍モルであり、特に1.8〜2.2
倍モルが好ましい。
【0016】さらに本発明は、前記式(1)で示される
N−オキシル化合物を使用することを特徴とするラジカ
ル重合開始剤を含有するビニル型単量体の安定化方法で
ある。
【0017】本発明においてビニル型単量体とは炭素−
炭素二重結合を有する化合物であって、例えば、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソ
プロピル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸s−
ブチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸アミ
ル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸2−エチルヘ
キシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジ
ル等のシクロアルキル基、ベンジル基を含むアルキル基
の炭素数1〜12のメタクリル酸エステル類;メタクリ
ル酸ボルニル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル
酸フェンチル、メタクリル酸アダマンチル、メタクリル
酸ジメチルアダマンチル等の炭素数8〜20のアルキル
基または脂環式炭化水素基を有するメタクリル酸エステ
ル;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸アミル、アクリル酸オクチル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、アクリル酸ベ
ンジル等のアクリル酸エステル類;スチレン、p−メチ
ルスチレン、α−メチルスチレン、イソプロペニルスチ
レン、ビニルトルエン等のビニル芳香族類;アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル類等が
挙げられる。好ましくは、メタクリル酸、メタクリル酸
エステル、ならびに、アクリル酸、アクリル酸エステル
の場合である。またビニル型単量体は、複数の任意のビ
ニル型単量体を任意の比率で混合された混合物であって
もよく、架橋剤として用いられるエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、ジビニルベンゼン等の多不飽和化合
物が共存していてもよい。特にメタクリル酸メチル50
wt%以上の場合に、本発明は好ましく適用できる。
【0018】また本発明において、ビニル型単量体に含
まれるラジカル重合開始剤とはラジカルを発生してビニ
ル型重合体の重合を開始させる化合物であって、好まし
くは、アゾ系、パーオキサイド系、パーオキシエステル
系、パーオキシケタール系、ハイドロパーオキサイド
系、ジアルキルパーオキサイド系、ジアシルパーオキサ
イド系、パーオキシジカーボネート系のものである。特
に、t−ヘキシルパーオキシピバレート、t−ブチルパ
ーオキシ2−エチルヘキサノエート、ベンゾイルパーオ
キサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル
パーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサネート、1,
1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,5,5−トリメ
チルシクロヘキサン等の有機過酸化物、2,2’−アゾ
ビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−
アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシク
ロヘキサン−1−カルボニトリル、ジメチル2,2’−
アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ系重合
開始剤が好ましい。またラジカル重合開始剤には、複数
の任意のラジカル重合開始剤が任意の比率で含まれてい
てもよい。
【0019】本発明の安定化方法は、ラジカル重合開始
剤を含有するビニル型単量体にビニル型単量体の重合体
が含まれている場合に優れた効果を発揮する。このよう
な重合体としては、例えば、安定化の対象の主成分であ
るビニル型重合体の単独重合体および/またはそれらの
共重合体が挙げられる。
【0020】また、本発明の安定化方法は、メルカプタ
ン系化合物が含まれているラジカル重合開始剤を含有す
るビニル型単量体に対しても優れた効果を発揮する。こ
のようなメルカプタン系化合物は、例えば、ビニル型単
量体を重合させる際に用いられる連鎖移動剤に由来する
ものが挙げられる。メルカプタン系化合物とはSH基を
有する化合物であって、例えば、n−ブチルメルカプタ
ン、s−ブチルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタ
ン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン等が挙げられる。また
メルカプタン系化合物には、複数の任意のメルカプタン
系化合物が任意の比率で含まれていてもよい。
【0021】本発明の安定化方法において、ラジカル重
合開始剤を含有するビニル型単量体とは次の組成を有す
るものである。すなわち、ビニル型単量体50〜99.
999wt%、ラジカル重合開始剤0.001〜1wt
%、ビニル型単量体の重合体0〜49.999wt%、
メルカプタン系化合物0〜1wt%なる組成である。
【0022】本発明のラジカル重合開始剤を含有するビ
ニル型単量体の安定化方法の好ましい適用例としては、
例えば、配管内等に残るラジカル重合開始剤を含有する
ビニル型単量体を同種のビニル型単量体で洗浄し、この
ラジカル重合開始剤を含有する洗浄液からビニル型単量
体を蒸留して単量体を回収する際に蒸留釜において実施
する方法が挙げられるが、その他にラジカル重合開始剤
を含有するビニル型単量体の貯蔵時や輸送時においても
好適に用いることができる。
【0023】本発明の安定化方法、特に蒸留工程で実施
した場合において、式(1)で示されるN−オキシル化
合物は、ラジカル重合開始剤に対して1.5倍モル以上
共存するよう使用することが好ましく、特に1.5〜
2.5倍モルが好ましい。また本発明の安定化方法にお
いては、式(1)で示されるN−オキシル化合物以外に
公知の重合防止剤を1または2成分以上共存していても
よい。
【0024】式(1)で示されるN−オキシル化合物を
共存させる方法は特に限定されず、式(1)で示される
N−オキシル化合物自体、またはこれを有効成分として
含む安定化剤を、安定化することが必要なラジカル重合
開始剤を含有するビニル型単量体に添加する等の方法で
混合すればよい。混合する式(1)で示されるN−オキ
シル化合物自体、またはこれを有効成分として含む安定
化剤は、粉体等の固体であっても、ビニル型単量体等の
溶液であってもよい。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
具体的に説明するが、本発明は下記実施例により何ら限
定されない。尚、実施例および比較例において安定化の
指標として液温20℃においてB型粘度計(東京計器社
製)で測定した粘度を用いた。
【0026】[実施例1]メタクリル酸メチル97.2
16wt%、その重合体1.984wt%、t−ヘキシ
ルパーオキシピバレート0.8wt%からなる混合物5
00gに、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロ
キシピペリジン−N−オキシル(ヒュルス社製)をラジ
カル重合開始剤であるt−ヘキシルパーオキシピバレー
トの2倍モルに相当する6.812g添加し、20℃に
おける粘度が0.004Pa・sの混合液を得た。この
混合液を攪拌機および冷却還流器を備えたガラス製容器
に入れ、減圧下(5.8662×10-2MPa)、75
℃で24時間加熱後に20℃まで冷却した混合液の粘度
は0.004Pa・sであった。
【0027】[実施例2]メタクリル酸メチル97.9
292wt%、その重合体1.998wt%、t−ヘキ
シルパーオキシピバレート0.0420wt%、n−ド
デシルメルカプタン0.0308wt%からなる混合物
500gに、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒド
ロキシピペリジン−N−オキシルをラジカル重合開始剤
であるt−ヘキシルパーオキシピバレートの2倍モルに
相当する0.358g添加し、20℃における粘度が
0.004Pa・sの混合液を得た。この混合液を攪拌
機および冷却還流器を備えたガラス製容器に入れ、減圧
下(5.8662×10-2MPa)、75℃で24時間
加熱後に20℃まで冷却した混合液の粘度は0.004
Pa・sであった。
【0028】[実施例3]メタクリル酸メチル93.0
327wt%、n−ブチルアクリレート4.8965w
t%、t−ヘキシルパーオキシピバレート0.0420
wt%、メタクリル酸メチルとn−ブチルアクリレート
の共重合体1.998wt%、n−ドデシルメルカプタ
ン0.0308wt%からなる混合物500gに、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジン
−N−オキシルをラジカル重合開始剤であるt−ヘキシ
ルパーオキシピバレートの2倍モルに相当する0.35
8g添加し、20℃における粘度が0.004Pa・s
の混合液を得た。この混合液を攪拌機および冷却還流器
を備えたガラス製容器に入れ、減圧下(5.8662×
10-2MPa)、75℃で24時間加熱後に20℃まで
冷却した混合液の粘度は0.004Pa・sであった。
【0029】[実施例4]t−ヘキシルパーオキシピバ
レート0.0420wt%を2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.0515wt%に変
更し、同上97.9292wt%を97.9197wt
%に変更した以外は実施例2と同様の操作を行った。加
熱・冷却前後の混合液の粘度はいずれも0.004Pa
・sであった。
【0030】[実施例5]t−ヘキシルパーオキシピバ
レート0.0420wt%を2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル0.0341wt%に変更し、メタクリル
酸メチル97.9292wt%を97.9371wt%
に変更した以外は実施例2と同様の操作を行った。加熱
・冷却前後の混合液の粘度はいずれも0.004Pa・
sであった。
【0031】[実施例6]t−ヘキシルパーオキシピバ
レート0.0420wt%を2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.0515wt%に変
更し、メタクリル酸メチル93.0327wt%を9
3.0232wt%に変更した以外は実施例3と同様の
操作を行った。加熱・冷却前後の混合液の粘度はいずれ
も0.004Pa・sであった。
【0032】[実施例7]t−ヘキシルパーオキシピバ
レート0.0420wt%を2,2’−アゾビスイソブ
チロニトリル0.0341wt%に変更し、メタクリル
酸メチル93.0327wt%を93.0406wt%
に変更した以外は実施例3と同様の操作を行った。加熱
・冷却前後の混合液の粘度はいずれも0.004Pa・
sであった。
【0033】[実施例8]メタクリル酸メチル97.2
16wt%、その重合体1.984wt%、t−ヘキシ
ルパーオキシピバレート0.8wt%からなる混合物5
00gに、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロ
キシピペリジン−N−オキシルをラジカル重合開始剤で
あるt−ヘキシルパーオキシピバレートの1.4倍モル
に相当する4.768g添加し、20℃における粘度が
0.004Pa・sの混合液を得た。この混合液を攪拌
機および冷却還流器を備えたガラス製容器に入れ、減圧
下(5.8662×10-2MPa)、75℃で24時間
加熱後に20℃まで冷却した混合液は5Pa・sであっ
た。
【0034】[実施例9]メタクリル酸メチル97.2
062wt%、その重合体1.9838wt%、2,4
−ジメチル−6−t−ブチルフェノール0.01wt
%、t−ヘキシルパーオキシピバレート0.8wt%か
らなる混合物500gに、2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ヒドロキシピペリジン−N−オキシル(ヒュル
ス社製)をラジカル重合開始剤であるt−ヘキシルパー
オキシピバレートの2倍モルに相当する6.812g添
加し、20℃における粘度が0.004Pa・sの混合
液を得た。この混合液を攪拌機および冷却還流器を備え
たガラス製容器に入れ、減圧下(5.8662×10-2
MPa)、75℃で24時間加熱後に20℃まで冷却し
た混合液の粘度は0.004Pa・sであった。
【0035】[比較例1]メタクリル酸メチル97.9
588wt%、その重合体1.9992wt%、t−ヘ
キシルパーオキシピバレート0.0420wt%からな
る混合物500gに、N−イソプロピル−N’−フェニ
ルパラフェニレンジアミンをラジカル重合開始剤である
t−ヘキシルパーオキシピバレートの2倍モルに相当す
る0.470g添加し、粘度が20℃で0.004Pa
・sの混合液を得た。この混合液を攪拌機および冷却還
流器を備えたガラス製容器に入れ、減圧下(5.866
2×10-2MPa)、75℃で24時間加熱後に20℃
まで冷却した混合液は固化していた。
【0036】[比較例2]メタクリル酸メチル97.9
292wt%、その重合体1.998wt%、t−ヘキ
シルパーオキシピバレート0.0420wt%、n−ド
デシルメルカプタン0.0308wt%からなる混合物
500gに、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−
フェニレンジアミンをラジカル重合開始剤であるt−ヘ
キシルパーオキシピバレートの2倍モルに相当する0.
470g添加し、粘度が20℃で0.004Pa・sの
混合液を得た。この混合液を攪拌機および冷却還流器を
備えたガラス製容器に入れ、減圧下(5.8662×1
-2MPa)、75℃で24時間加熱後に20℃まで冷
却した混合液は固化していた。
【0037】[比較例3]メタクリル酸メチル93.0
327wt%、n−ブチルアクリレート4.8965w
t%、メタクリル酸メチルとn−ブチルアクリレートの
共重合体1.998wt%、t−ヘキシルパーオキシピ
バレート0.0420wt%、n−ドデシルメルカプタ
ン0.0308wt%からなる混合物500gに、N−
イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミ
ンをラジカル重合開始剤であるt−ヘキシルパーオキシ
ピバレートの2倍モルに相当する0.470g添加し、
粘度が20℃で0.004Pa・sの混合液を得た。こ
の混合液を攪拌機および冷却還流器を備えたガラス製容
器に入れ、減圧下(5.8662×10-2MPa)、7
5℃で24時間加熱後に20℃まで冷却した混合液は固
化していた。
【0038】[比較例4]N−イソプロピル−N’−フ
ェニル−p−フェニレンジアミン0.470gをN,
N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミン0.5
406gに変更した以外は比較例2と同様の操作を行っ
た。加熱・冷却前の混合液の粘度は0.004Pa・s
であったが、加熱・冷却後の混合液は固化していた。
【0039】[比較例5]N−イソプロピル−N’−フ
ェニル−p−フェニレンジアミン0.470gをN,
N’−ジフェニル−1,4−フェニレンジアミン0.5
405gに変更した以外は比較例3と同様の操作を行っ
た。加熱・冷却前の混合液の粘度は0.004Pa・s
であったが、加熱・冷却後の混合液は固化していた。
【0040】[比較例6]t−ヘキシルパーオキシピバ
レート0.0420wt%を2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.0515wt%に変
更し、メタクリル酸メチル97.9292wt%を9
7.9197wt%にした以外は比較例2と同様の操作
を行った。加熱・冷却前の混合液の粘度は0.004P
a・sであったが、加熱・冷却後の混合液は固化してい
た。
【0041】[比較例7]t−ヘキシルパーオキシピバ
レート0.0420wt%を2,2’−アゾビス(2,
4−ジメチルバレロニトリル)0.0515wt%に変
更し、メタクリル酸メチル93.0327wt%を9
3.0232wt%にした以外は比較例3と同様の操作
を行った。加熱・冷却前の混合液の粘度は0.004P
a・sであったが、加熱・冷却後の混合液は固化してい
た。
【0042】[比較例8]メタクリル酸メチル97.2
062wt%、その重合体1.9838wt%、2,4
−ジメチル−6−t−ブチルフェノール0.01wt
%、t−ヘキシルパーオキシピバレート0.8wt%か
らなる混合物500gに、N−イソプロピル−N’−フ
ェニルパラフェニレンジアミンをラジカル重合開始剤で
あるt−ヘキシルパーオキシピバレートの2倍モルに相
当する8.95g添加し、粘度が20℃で0.004P
a・sの混合液を得た。この混合液を攪拌機および冷却
還流器を備えたガラス製容器に入れ、減圧下(5.86
62×10-2MPa)、75℃で24時間加熱後に20
℃まで冷却した混合液は固化していた。
【0043】
【発明の効果】本発明の安定化剤、安定化組成物、およ
び安定化方法によれば、ラジカル重合開始剤を含有する
ビニル型単量体を安定に保持することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1)で示されるN−オキシル化合物
    を有効成分として含むラジカル重合開始剤を含有するビ
    ニル型単量体の安定化剤。 【化1】 (式中、R1、R2、R3、R4はアルキル基、R5はH、
    OH、OR、OCOR、NHCORまたはO−[(E
    O)n+(PO)m]−H、R6はH、またはR5とR 6
    一緒になって=Oを表わす。ただし、Rは炭素数1〜1
    8のアルキル基、アルケニル基またはアリール基であ
    り、アルキル基は直鎖状であっても分岐していてもよ
    く、アリール基はアルキル基が置換したものであっても
    よく、EOはエチレンオキシ基を、POはプロピレンオ
    キシ基を示し、nおよびmは同一または異なる0〜10
    の整数を示す。)
  2. 【請求項2】 前記式(1)で示されるN−オキシル化
    合物およびラジカル重合開始剤を含むビニル型単量体組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記式(1)で示されるN−オキシル化
    合物を使用することを特徴とするラジカル重合開始剤を
    含有するビニル型単量体の安定化方法。
  4. 【請求項4】 ビニル型単量体にその重合体が含まれて
    いることを特徴とする請求項3記載の安定化方法。
  5. 【請求項5】 ビニル型単量体にメルカプタン系化合物
    が含まれていることを特徴とする請求項3〜4記載の安
    定化方法。
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