JP2001260589A - 筆記可能シートと筆記可能シートの製造方法 - Google Patents

筆記可能シートと筆記可能シートの製造方法

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JP2001260589A
JP2001260589A JP2000072536A JP2000072536A JP2001260589A JP 2001260589 A JP2001260589 A JP 2001260589A JP 2000072536 A JP2000072536 A JP 2000072536A JP 2000072536 A JP2000072536 A JP 2000072536A JP 2001260589 A JP2001260589 A JP 2001260589A
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plasticizer
writable sheet
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Yoshitaka Sudo
美貴 須藤
Takashi Kishi
隆 岸
Eiji Ota
栄治 太田
Tomomi Haga
友美 芳賀
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水性ペンやゲルインクペンによる筆記性およ
びインク定着性に優れ、適度な摩擦力と硬度を有する筆
記可能層を提供する。 【解決手段】 支持体と、この支持体上に、記録層とを
有する筆記可能シート10において、記録層は、架橋性
モノマー及び酸モノマーをグラフト重合させた自己架橋
型ポリビニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して
平均粒子径7〜200〔nm〕の粒子10〜50〔重量
部〕と可塑剤とを混合させた塗料によって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筆記可能シートと
筆記可能シートの製造方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】例えば、写真等を挟むアルバム台紙のカ
バーフィルムや、葉書用のカバー等に用いられているの
透明フィルム等、各種の透明シートは、一般にポリエチ
レンテレフタレート(PET)製のフィルムによって作
製されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような各種の透明シートは、いずれも水性インクペンお
よびゲルインクペンに対する吸収性が全く無かったり、
あるいは吸収性が極わずかしかなかったりするため、水
性インクやゲルインクを用いたペンで、上記のような各
種の透明シート上に直接、文字や記号や図形等を記載す
ることはできなかった。なお、ここでゲルインクとは、
水とグリセリン等の水溶性有機溶媒、着色顔料および増
粘剤とを含有するインクのことであり、これが充填され
たペンをゲルインクペンと呼称する。このゲルインクペ
ンの具体例としては、例えば、ZEBRA社製のjel
l−ink、ball−point pen、Pent
el社製のHybird、PILOT社製のHi−TE
C、三菱製uni−ball Signo等が挙げら
れ、インクには、赤、青等、従来汎用されている色の
他、パステル長の中間色や、白色、メタリック調、蛍光
色等もある。
【0004】写真や透明シート上に記載するためには、
従来、油性インクペン等、透明シート専門のペンを使用
したり、透明シート上に専用シールを貼って、このシー
ル上に記載したりする等しなければならず、使用者に対
する手間が大きいものであった。また、写真等の対象物
に、直接油性ペンを用いて記載してしまうと、インクを
除去することは専用の除去液を用いたりしなければなら
ず、対象物を傷めてしまうという欠点も指摘されてい
た。
【0005】また、従来のアルバム台紙のカバーの透明
シートや葉書用カバーの透明シートに、水性ペンやゲル
インクペンによって筆記を行う場合には、ポリエチレン
テレフタレートのフィルムでは、これらのペンのインク
が充分には定着しない。そこで、水性インクやゲルイン
クを充分に定着させることができる層をシートに形成す
ることが考えられるが、これらのインクを充分に定着さ
せるためには、インクに対する吸収性および速乾性に優
れているものである必要がある。
【0006】また、特にゲルインクは、グリセリン等の
速乾性に劣る有機溶剤が添加されているので、インクの
溶媒が乾燥しにくく乾きにくいので定着性が劣る。ま
た、インクの定着性が悪いと、筆記した文字等が滲んだ
り、筆記者の手等に付着したりする不都合が生じやす
い。
【0007】また、例えばIJ用のOHPシート等、支
持体上に親水性の大きい材料をコーティングすることに
よって、ゲルインクの定着性の向上を図ったものもある
が、これは、表面硬度が高く、表面摩擦力が小さいた
め、ゲルインクペンの先端部のボールがスムーズに回転
せず、ゲルインクペンにより筆記することが極めて困難
であった。
【0008】そこで、本発明者等は、鋭意研究を重ねた
結果、水性ペンやゲルインクペンによって、容易に筆記
が可能で、水性インク及びゲルインクの吸収性および速
乾性に優れている透明シートとその製造方法を提供する
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の筆記可能シート
は、支持体と、この支持体上に、記録層とを有する筆記
可能シートであるものとし、記録層は、架橋性モノマー
及び酸モノマーをグラフト重合させた自己架橋型ポリビ
ニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して平均粒子
径7〜200〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕と、
可塑剤とを混合させた塗料によって形成されてなるもの
とする。
【0010】また、本発明の筆記可能シートは、支持体
と、この支持体上に、記録層とを有する筆記可能シート
であるものとし、記録層は、架橋性モノマー、酸モノマ
ーおよび内部可塑剤とをグラフト重合させた自己架橋型
ポリビニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して平
均粒子径7〜200〔nm〕の粒子10〜50〔重量
部〕と、可塑剤とを混合させた塗料によって形成されて
なるものとする。
【0011】また、本発明の筆記可能シートの製造方法
は、ポリビニルアルコールに、少なくとも架橋性モノマ
ーおよび酸モノマーをグラフト重合させて自己架橋型ポ
リビニルアルコール樹脂を形成し、この自己架橋型ポリ
ビニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して、平均
粒子径7〜200〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕
と、可塑剤とを混合させて塗料を作製し、この塗料を、
支持体上に塗布し、加熱乾燥させて支持体上に記録層を
形成するものである。
【0012】また、本発明の筆記可能シートの製造方法
は、ポリビニルアルコールに、架橋性モノマー、酸モノ
マー、および内部可塑剤とをグラフト重合させて自己架
橋型ポリビニルアルコール樹脂を形成し、この自己架橋
型ポリビニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対し
て、平均粒子径7〜200〔nm〕の粒子10〜50
〔重量部〕と、可塑剤とを混合させて塗料を作製し、そ
の後この塗料を、支持体上に塗布し、加熱乾燥させて支
持体上に記録層を形成するものとする。
【0013】本発明の筆記可能シートおよび本発明方法
によって製造される筆記可能シートにおいては、支持体
上に形成した記録層上に、市販されている油性インクペ
ン、水性インクペンおよびゲルインクペン等で文字や図
形等を筆記する場合に、これらのインクの吸収性、定着
性、速乾性に優れたものとなる。また、筆記可能シート
を構成する記録層の表面を、鉛筆硬度でB〜6B、また
表面摩擦力を6〜20〔gf〕となされたので、市販の
水性ボールペンやゲルインクペンによって筆記を行う場
合においても、ペン先のボールを良好な状態で回転させ
ることができ、良好な筆記性が得られる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の筆記可能シートは、支持
体と、この支持体上に、記録層とを有する筆記可能シー
トであるものとし、記録層は、架橋性モノマー及び酸モ
ノマーをグラフト重合させた自己架橋型ポリビニルアル
コール樹脂100〔重量部〕に対して平均粒子径7〜2
00〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕と、可塑剤と
を混合させた塗料によって形成されてなるものとする。
【0015】また、本発明の筆記可能シートの製造方法
は、ポリビニルアルコールに、少なくとも架橋性モノマ
ーおよび酸モノマーをグラフト重合させて自己架橋型ポ
リビニルアルコール樹脂を形成し、この自己架橋型ポリ
ビニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して、平均
粒子径7〜200〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕
と、可塑剤とを混合させて、塗料を作製し、この塗料
を、支持体上に塗布し、加熱乾燥させて支持体上に記録
層を形成するものである。
【0016】以下、本発明の筆記可能シートとその製造
方法について、例を挙げて説明するが、本発明の筆記可
能シートとその製造方法は、以下に示す例に限定される
ものではない。
【0017】図1に、本発明の筆記可能シート10の一
例の概略断面図を示す。本発明の筆記可能シート10を
構成する支持体1としては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレン、ポリスチレン等の熱可塑性フィルムやセロハ
ン、透明紙等、従来よりOHP用のシートとして使用さ
れているいかなるものも適用可能である。この支持体1
は、無色透明、有色透明、半透明のいずれでもよく、本
発明の筆記可能シート10を適用する対象をどのような
状態で使用するかによって、選定する。
【0018】また、記録層2は、ポリビニルアルコール
に少なくとも架橋性モノマーを例えば2〜8〔重量部〕
および酸モノマーを例えば2〜8〔重量部〕をそれぞれ
グラフト重合させた構造の自己架橋型ポリビニルアルコ
ール樹脂100〔重量部〕に対して、平均粒子径7〜2
00〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕と可塑剤とを
混合させて作製した塗料を作製し、この塗料を支持体1
上に、例えば厚さ10〜50〔μm〕に塗布して形成す
る。
【0019】ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニル
をアルカリ、酸、アンモニア水等でけん化することによ
って得られる。完全にけん化がなされた完全けん化ポリ
ビニルアルコール、部分的にけん化がなされた部分けん
化ポリビニルアルコールや、完全けん化ポリビニルアル
コールと部分けん化ポリビニルアルコールとを混合した
ブレンドポリビニルアルコールのいずれも適用すること
ができる。これらのポリビニルアルコールは、いずれも
親水性を示すものであるが、ゲルインクペンのインクの
定着性を向上させるためには、最も親水性に優れた部分
けん化ポリビニルアルコールが好適である。
【0020】酸モノマーとしては、例えばカルボキシル
系モノマーや、スルホン系モノマー、ヒドロキシル系モ
ノマーが挙げられる。この酸モノマーの導入量は、2〜
8〔重量部〕であることが望ましい。これは、2〔重量
部〕よりも少ないと、記録層2の耐水性が低下しすぎて
しまい、8〔重量部〕よりも多いと、記録層2の親水性
が低下しすぎてしまい、インクの定着性が劣化するおそ
れがあるからである。
【0021】また、架橋性モノマーとしては、例えばメ
チロール系モノマーやエポキシ系モノマー、グリコール
系モノマー、メタクリレート系モノマー等が挙げられ
る。この架橋性モノマーの導入量は、2〜8〔重量部〕
であることが望ましい。これは、2〔重量部〕よりも少
ないと、分子間の架橋がほとんど進まず、記録層2の耐
水性が低下してしまうおそれがあり、8〔重量部〕より
も多いと、分子間の架橋反応が進みすぎて記録層の表面
を、水性ボールペンやゲルインクペンによる筆記に好適
な硬度である鉛筆硬度でB〜6Bの範囲に形成すること
が困難になるのである。
【0022】平均粒子径7〜200〔nm〕の粒子は、
例えば、SiO2 、Al2 3 、TiO2 、CaC
2 、ポリメタクリル酸メチル等、親水性を有するもの
を適用することができる。この平均粒子径7〜200
〔nm〕の粒子の添加量は、10〜50〔重量部〕とす
ることが好適である。平均粒子径7〜200〔nm〕の
粒子の添加量が10〔重量部〕未満である場合には、記
録層2のゲルインクの定着性が低下してしまい、添加量
が50〔重量部〕を越えると、粒子が塗料中で充分に分
散せずに塗料全体が白濁し、透明性が得られなくなると
いう不都合が生じるおそれがある。
【0023】また、上記のような粒子の他、必要に応じ
て平均粒子径8〜10〔μm〕程度の微粒子を1.0
〔重量部〕以下程度、混合してもよい。このようにする
ことによって、記録層2の筆記性を向上させたり、粘着
性を防止したりすることができる。
【0024】また、記録層2の形成に用いる可塑剤とし
ては、一般にグルコール類が用いられる。グリコール類
にはエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジ
プロピレングリコール、グリセリン等を適用することが
できる。ポリビニルアルコールとの相互作用が強く、相
溶性が良好なグリセリンが特に好適である。可塑剤の添
加量としては、5〜20〔重量部〕、望ましくは10〜
20〔重量部〕の範囲であることが適当である。可塑剤
の添加量が20〔重量部〕よりも多いと、記録層2の塗
膜が柔らかくなりすぎ、塗膜の形成が困難になるからで
ある。一方、可塑剤の添加量が5〔重量部〕未満である
と、記録層2の塗膜が硬くなりすぎ、ゲルインクペンや
水性インクペンを用いて筆記することが困難になるから
である。
【0025】また、記録層2を形成するための塗料の作
製にあたって、架橋性モノマー、酸モノマーの他、さら
に内部可塑剤をグラフト重合させた自己架橋型ポリビニ
ルアルコール樹脂を用いることもできる。この場合、内
部可塑剤には、ポリエチレングリコール、スルホン酸ナ
トリウムモノマー、ピロリドン骨格モノマー、ポリビニ
ルピロリドン等を適用することができる。なおこの内部
可塑剤は、ポリエチレングリコール100〔重量部〕に
対して、30〔重量部〕以下の範囲でグラフト重合する
ことによって添加することができ、内部可塑剤を用いる
ことにより、記録層をさらに可塑化することができる。
これは、内部可塑剤の量が30〔重量部〕よりも多い
と、記録層2の塗膜が柔らかくなりすぎ、塗膜の形成が
困難になるからである。なお、上記のように内部可塑剤
を用いない場合においても、塗料としての性質に何ら劣
るものではない。
【0026】なお、記録層2形成用の塗料は、上記ポリ
ビニルアルコール、可塑剤、粒子等の材料を、水を溶媒
として混合し、これをディスパーやボールミルで混練し
て調整する。支持体1上の記録層2は、上述のようにし
て記録層形成用の塗料を作製し、これを支持体1上に塗
布し、その後加熱処理を施し、乾燥させて所定の厚さに
形成する。塗料を支持体1上に塗布する際には、ブレー
ド装置やダイコード装置、グラビア装置等、従来公知の
塗布装置をいずれも適用することができる。また、加熱
処理を施すことにより、樹脂の分子中の架橋反応が進
み、硬化させることができる。
【0027】なお、記録層2の厚さは、10〜50〔μ
m〕であることが好適である。記録層2の厚さを10
〔μm〕未満とすると、記録層2上にゲルインクペンを
使用して記載を行う場合に、インクを保持するのが困難
になるからである。一方、記録層の厚さを50〔μm〕
よりも厚く形成すると、厚さを均一に形成することが困
難になるからである。
【0028】上述のようにして作製された筆記可能シー
ト10は、記録層2が親水性のあるポリビニルアルコー
ルを材料とし、可塑剤やポリエチレングリコールなどの
内部可塑剤も適用することによって記録層の塗膜表面を
柔らかくして表面の摩擦力を高くできるので、水性イン
クペンやゲルインクペンを用いて筆記を行う場合にも、
ペン先のボールを良好な状態で回転させることができ、
これらでの筆記を可能としている。また、記録層2を形
成する樹脂中には、平均粒子径7〜200〔nm〕の粒
子が10〜50〔重量部〕混練されているため、記録層
2のゲルインクに対する定着性を向上させることがで
き、これにより、ゲルインクや水性インクを用いたペン
によっても文字、図形、記号等の筆記や着色等を確実に
行うことができる。また、記録層2を形成する樹脂中に
平均粒子径7〜200〔nm〕の粒子が混練されている
ため、複数の筆記可能シート10を取り扱った場合に
も、記録層2同士で粘着が生じることを回避することが
でき、これにより、筆記可能シート10の特に記録層2
の部分の破損を回避できる。
【0029】なお、上述した図1に示す筆記可能シート
10は、可視光に対して透過性を有するもの、すなわち
透明性を有するものについて例を挙げて説明したが、本
発明の筆記可能シート10は、このような例に限定され
るものではない。例えば、筆記可能シート10を構成す
る支持体1を不透明な材料としてもよい。具体的には、
支持体1として和紙や洋用等の紙類を用いて、これの上
に上述したような材料からなる記録層2の形成を行った
構成としてもよい。
【0030】また、本発明の筆記可能シート10におい
ては、支持体1の記録層2形成側とは反対側の主面に、
粘着層を形成したものであってもよい。このようにして
粘着層を形成することによって、筆記可能シート10を
シールや付箋としても使用することが可能になり、使用
の幅が広がる。
【0031】また、記録層2を形成する材料に、各種着
色剤となる成分や、ラメの微粉末を混合することによっ
て、使用者に対して美観や見た目の新鮮さを向上させる
ことができ、視認性の向上を図ることができる。
【0032】本発明の筆記可能シート10は、支持体1
を透明な材料により構成したときには、写真保存用アル
バムのカバーフィルムとして用いることができるが、本
発明の筆記可能シート10は、この他、建物の壁や窓等
に貼る等の利用方法や、書籍保護のために貼ったり、ポ
ストカードのカバーフィルム用にも利用可能である。
【0033】なお、上述において、ゲルインクとは、水
とグリセリン等の水溶性有機溶媒、着色顔料および増粘
剤とを含有するインクのことであり、これが充填された
ペンをゲルインクペンと呼称する。このゲルインクペン
の具体例としては、例えば、ZEBRA社製のjell
−ink、ball−point pen、Pente
l社製のHybird、PILOT社製のHi−TE
C、三菱製uni−ball Signo等が挙げら
れ、インクには、赤、青等、従来汎用されている色の
他、パステル長の中間色や、白色、メタリック調、蛍光
色等もある。
【0034】次に、本発明の筆記可能シートについて、
具体的な各種実施例を挙げて説明する。 〔実施例1〕以下の組成による部分けん化ポリビニルア
ルコールに、酸モノマーと架橋性モノマーとをグラフト
重合させ、自己架橋型ポリビニルアルコール樹脂(以下
単にPVA樹脂)Aを作製する。 ポリビニルアルコール樹脂 :100〔重量部〕 酸モノマー(カルボキシル系モノマー) : 2〔重量部〕 架橋性モノマー(メチロール系モノマー): 4〔重量部〕 上述のような組成により作製したPVA樹脂Aに、以下
の組成によって、ディスパーで混練を行い、記録層2形
成用の塗料を作製する。 PVA樹脂A :100〔重量部〕 SiO2 粒子(平均粒子径10nm): 10〔重量部〕 可塑剤(グリセリン) : 15〔重量部〕 このようにして作製した塗料を、ポリエチレンフィルム
の支持体1上に、ドクターブレードを用いて厚さ15
〔μm〕に塗布し、130℃程度で、5〜10〔分間〕
加熱処理を施し、乾燥させて硬化させて、目的とする筆
記可能シート10の〔実施例1〕のサンプルを作製す
る。
【0035】〔実施例2〕以下の組成により、上記〔実
施例1〕において作製したPVA樹脂Aに、内部可塑剤
(ポリエチレングリコール樹脂)をグラフト重合させ、
自己架橋型ポリビニルアルコール樹脂(以下単にPVA
樹脂)Bを作製した。 PVA樹脂A : 100〔重量部〕 内部可塑剤(ポリエチレングリコール樹脂): 8〔重量部〕 上述のような組成により作製したPVA樹脂Bに、以下
の組成によって、ディスパーで混練を行い、記録層2形
成用の塗料を作製する。 PVA樹脂B :100〔重量部〕 SiO2 粒子(平均粒子径10nm): 10〔重量部〕 可塑剤(グリセリン) : 15〔重量部〕 このようにして作製した塗料を、ポリエチレンフィルム
の支持体1上に、ドクターブレードを用いて厚さ15
〔μm〕に塗布し、130℃程度で、5〜10〔分間〕
加熱処理を施し、乾燥させて硬化させて、目的とする筆
記可能シート10の〔実施例2〕のサンプルを作製し
た。
【0036】〔実施例3〕〜〔実施例16〕 上記〔実施例1〕や〔実施例2〕において作製した塗料
と同様に、PVA樹脂Aを100〔重量部〕に対して、
可塑剤添加量、内部可塑剤添加量、粒子添加量、粒子平
均粒径、および記録層の厚さを変化させて、それぞれに
おけるサンプルの筆記可能シート10を作製した。
【0037】〔比較例1〕ポリビニルアルコール樹脂と
して、酸モノマーや架橋性モノマーや内部可塑剤をグラ
フト重合させない状態のもの(PVA樹脂C)を使用
し、このPVA樹脂Cに対して、可塑剤添加量、粒子添
加量、粒子平均粒径、および記録層の厚さを所定の値と
して〔比較例1〕のサンプルの筆記可能シート10を作
製した。
【0038】〔比較例2〕ポリビニルアルコールを用い
ずに、これの代わりにポリウレタン樹脂(樹脂D)を用
い、可塑剤添加量、粒子添加量、粒子平均粒径、および
記録層の厚さを所定の値として〔比較例2〕のサンプル
の筆記可能シート10を作製した。
【0039】〔比較例3〕〜〔比較例11〕 上述したPVA樹脂Aを100〔重量部〕に対して、可
塑剤添加量、内部可塑剤添加量、粒子添加量、粒子平均
粒径、および記録層の厚さを所定の値に変化させて、
〔比較例3〕〜〔比較例11〕のそれぞれにおけるサン
プルの筆記可能シート10を作製した。
【0040】上記〔実施例1〕〜〔実施例16〕および
〔比較例1〕〜〔比較例11〕において適用した樹脂
(PVA樹脂A〜C、および樹脂D)の組成を下記〔表
1〕に示す。
【0041】
【表1】
【0042】上記〔実施例1〕〜〔実施例16〕および
〔比較例1〕〜〔比較例11〕において作製した筆記可
能シートの記録層を構成する材料、すなわち、樹脂、可
塑剤、内部可塑剤、粒子添加量、平均粒子径、塗膜厚さ
のそれぞれの値を下記〔表2〕に示す。
【0043】
【表2】
【0044】上述のようにして作製した〔実施例1〕〜
〔実施例16〕および〔比較例1〕〜〔比較例11〕の
サンプルの筆記可能シートのそれぞれについて特性評価
を行った。なお、この場合に測定した評価内容を以下に
説明する。
【0045】〔ゲルインクペン筆記性、およびインク定
着性〕市販のゲルインクペンを用いて、各サンプルの筆
記可能シートの記録層表面に、所定の文字を筆記する。
筆記直後のゲルインクの状態を筆記性として評価し、さ
らに1〔分〕経過後、筆記した文字を市販のティッシュ
ペーパーで拭き取るように摩擦し、その時のゲルインク
の残った度合いをゲルインクの定着性として評価した。
評価基準は、以下の通りである。 筆記可能 :○ ペン先のボールが滑り、筆記不可能:× ティッシュペーパーで拭いた文字が残る:○ ティッシュペーパーで拭いた文字が残らない:×
【0046】〔表面硬度〕各サンプルの筆記可能シート
の記録層表面の、キズに対する耐性を表す指標として、
鉛筆硬度を測定した。なお、記録層の表面の鉛筆硬度
は、JIS規格の「K−5600−5−4」に記載され
ている値を基準にした。なお、鉛筆硬度は、B〜6Bの
範囲にあることが好適である。これは、Bよりも硬いと
ゲルインクペンによる筆記が困難になり、6Bよりも柔
らかいと、記録層に剥離が生じるおそれがあるからであ
る。
【0047】〔耐水性〕各サンプルの筆記可能シートの
記録層上に、水を一滴垂らし、それをベンコット等によ
って拭き取り、記録層の表面の状態が劣化したかどうか
を評価した。評価基準は、以下の通りである。 払拭後に劣化が見られなかった:○ 払拭後に劣化が見られた:×
【0048】〔筆記可能シートの透明性〕目視及び紫外
可視分光光度計(日立製U−3400)を用いて、波長
550〔nm〕の光に対する光透過率を測定した。な
お、このときブランクを透過率100〔%〕として、こ
れを基準として比較した。評価基準は、以下の通りであ
る。 透過率85〔%〕以上:○ 透過率85〔%〕未満:×
【0049】〔表面摩擦力〕ヘイドン摩擦計(新東化学
社製 ヘイドントライボギア22L)を用いて、各サン
プルの筆記可能シートの記録層の表面摩擦力〔gf〕を
測定した。評価基準は、以下の通りである。 表面摩擦力が6〜20〔gf〕の範囲内:○ 表面摩擦力が6〜20〔gf〕の範囲外:× これは、表面摩擦力が6〔gf〕よりも低いと、ゲルイ
ンクペンを用いて筆記を行う際に、ペン先のボールがス
ムーズな状態で回転せずに、筆記性が劣化するからであ
る。また、表面摩擦力が20〔gf〕を越えると、ゲル
インクペンを用いて筆記を行う際に、記録層を形成する
樹脂が削れてしまうからである。
【0050】上述のような評価を行った上記〔実施例
1〕〜〔実施例16〕および〔比較例1〕〜〔比較例1
1〕の各サンプルの筆記可能シートの評価結果を、下記
〔表3〕に示す。
【0051】
【表3】
【0052】〔表3〕に示すように、〔実施例1〕〜
〔実施例16〕の筆記可能シートについては、上記透明
性、ゲルインク筆記性、ゲルインク定着性、耐水性、表
面摩擦力の各評価について、良好な結果が得られた。ま
た、上記〔実施例1〕〜〔実施例16〕の筆記可能シー
トについては、記録層表面の鉛筆硬度がB〜6Bの範囲
にあり、ゲルインクペンでの筆記に対して、適度な硬度
であった。また、上記〔実施例1〕〜〔実施例16〕の
筆記可能シートについては、記録層表面の摩擦力が、6
〜20〔gf〕の範囲内にあり、ゲルインクペンのペン
先のボールの回転が良好な状態でなされる摩擦力であっ
た。
【0053】〔比較例1〕の筆記可能シートは、酸モノ
マーおよび架橋性モノマーをグラフト重合させていない
状態のポリビニルアルコール樹脂のみの、PVA樹脂C
を用いた例であるが、この場合には、ゲルインク筆記
性、ゲルインク定着性、耐水性、鉛筆硬度の各評価につ
いて、劣っていることがわかった。PVA樹脂Cは親水
性に乏しいためゲルインクの定着性が悪く、また、架橋
反応させていないため耐水性が著しく劣る結果となるの
である。また、PVA樹脂Cのみでは、可塑剤すなわち
この例においてはグリセリン15〔重量部〕の影響を受
けにくく、記録層表面の硬度が高くなり過ぎ、ゲルイン
クペンによる筆記性が悪化するのである。以上のことか
ら、ゲルインクペンによる筆記性、ゲルインク定着性、
記録層表面の耐水性を向上させ、記録層の鉛筆硬度を適
切な値にするためには、ポリビニルアルコール樹脂に、
酸モノマーおよび架橋性モノマーをグラフト重合させた
樹脂を用いることが必要である。
【0054】〔比較例2〕の筆記可能シートは、PVA
樹脂を用いず、ポリウレタン樹脂のみの樹脂Dを用いた
例であるが、この場合には、透明性、ゲルインク筆記
性、ゲルインク定着性、鉛筆硬度、および表面摩擦力の
各評価について、劣っていることがわかった。樹脂D
は、親水性に劣るためゲルインクの定着性が悪く、ま
た、樹脂Dのみでは、可塑剤すなわちこの例においては
グリセリン15〔重量部〕の影響を受けにくく、記録層
表面の硬度が高くなり過ぎ、ゲルインクペンによる筆記
性が悪化する。以上のことから、ゲルインクペンによる
筆記性、ゲルインク定着性を向上させ、記録層の鉛筆硬
度を適切な値にするためには、ポリビニルアルコール樹
脂に、酸モノマーおよび架橋性モノマーをグラフト重合
させた樹脂を用いることが必要である。
【0055】〔比較例3〕の筆記可能シートは、上記P
VA樹脂Aに、平均粒子径10〔nm〕の粒子を、10
〔重量部〕未満の5〔重量部〕添加した場合であるが、
この場合には、ゲルインク定着性および耐水性の各評価
について、劣っていることがわかった。このことから、
PVA樹脂に添加する粒子は、10〔重量部〕以上であ
ることが望ましいことがわかった。
【0056】〔比較例4〕の筆記可能シートは、上記P
VA樹脂A100〔重量部〕に対して、さらに内部可塑
剤としてポリエチレングリコールを50〔重量部〕グラ
フト重合させて得られたPVA樹脂を用いた場合の例で
ある。この場合には、ゲルインク定着性、耐水性、鉛筆
硬度の各評価について、劣っていることがわかった。こ
れと比較して、〔実施例16〕の筆記可能シートは、上
記PVA樹脂A100〔重量部〕に対して、内部可塑剤
としてポリエチレングリコールを30〔重量部〕グラフ
ト重合させて得られたPVA樹脂を用いた場合の例であ
る。この〔実施例16〕の場合に〔表3〕中の各評価に
ついて良好な結果が得られていることから、グラフト重
合させる内部可塑剤の量は、30〔重量部〕以下である
ことが好適であることがわかった。
【0057】〔比較例5〕の筆記可能シートは、粒子の
添加量をPVA樹脂100〔重量部〕に対して60〔重
量部〕とした場合の例である。この場合には、透明性、
およびゲルインク定着性の評価について劣っていること
がわかった。これは、粒子の添加量が多すぎて、樹脂中
で充分に分散しきれずに塗料が全体的に白濁化してしま
うからである。これと比較して、〔実施例9〕の筆記可
能シートは、粒子の添加量をPVA樹脂100〔重量
部〕に対して50〔重量部〕添加した場合の例である。
この〔実施例9〕の場合には〔表3〕中の各評価につい
て良好な結果が得られていることから、粒子の添加量
は、50〔重量部〕以下とすることが好適であることが
わかった。
【0058】〔比較例6〕および〔比較例7〕の各筆記
可能シートは、粒子の平均粒径がそれぞれ、300〔n
m〕、700〔nm〕とした場合の例である。この場合
には、透明性、およびゲルインク定着性の評価について
劣っていることがわかった。これは、粒子径が大き過ぎ
ると、添加量が10〔重量部〕程度であっても、樹脂中
に粒子を受け入れるサイトが確保できず、このため、樹
脂中で充分に分散しきれずにゲルインクに対する定着性
の悪化をまねき、また塗料が全体的に白濁化してしまう
からである。これと比較して、〔実施例13〕の筆記可
能シートは、粒子の平均粒径が200〔nm〕とした場
合の例である。この〔実施例13〕の場合には〔表3〕
中の各評価について良好な結果が得られていることか
ら、粒子径は200〔nm〕以下であることが好適であ
ることがわかった。
【0059】〔比較例8〕の筆記可能シートは、記録層
の厚さを5〔μm〕とした場合の例である。この場合に
は、ゲルインク筆記性、ゲルインク定着性、表面の鉛筆
硬度、および表面摩擦力のそれぞれの評価について劣っ
ていることがわかった。これは、記録層の厚さが薄すぎ
ると、ゲルインクを充分に受容するための厚さ方向の樹
脂量が足りないため、ゲルインクの定着性が劣化するた
めである。〔比較例9〕の筆記可能シートは、記録層の
厚さを65〔μm〕とした場合の例である。この場合に
は、透明性および耐水性の評価について劣っていること
がわかった。これは、記録層を厚く形成しすぎると、記
録層の形成時の乾燥工程において、樹脂中に微細な発泡
が生じやすくなり、このために樹脂全体が白濁化してし
まって透明性が悪化するためである。これらと比較し
て、記録層の厚さが10〔μm〕である〔実施例4〕お
よび記録層の厚さが50〔μm〕である〔実施例6〕に
おいては、〔表3〕中の各評価について良好な結果が得
られている。このことから、記録層の厚さは、10〜5
0〔μm〕とすることが好適であることがわかった。
【0060】〔比較例10〕は、可塑剤としてグリセリ
ンを3〔重量部〕混合させた場合の例である。この場合
には、ゲルインク筆記性、記録層表面の鉛筆硬度、記録
層表面の摩擦力の各評価について劣っていることがわか
った。これは、可塑剤の混合量が少ないため、記録層が
硬くなりすぎたためである。このように記録層が硬くな
りすぎると、記録層表面の鉛筆硬度がB〜6Bの範囲外
となり、記録層表面の摩擦力が6〜20〔gf〕の範囲
外となると、ゲルインクペンによる筆記性が悪化する。
一方、〔比較例11〕のように、可塑剤としてグリセリ
ンを30〔重量部〕混合させると、樹脂の可塑化が進み
すぎて、記録層が柔らかくなりすぎ、かつ耐水性がな
く、粘着性のある層となってしまう。このため、記録層
表面の鉛筆硬度が6B以上となり、ゲルインクペンによ
る筆記を行う際に記録層自体の剥離を生じやすくなって
しまう。これらと比較して、可塑剤の混合量が5〔重量
部〕である〔実施例14〕の場合と、20〔重量部〕で
ある〔実施例15〕の場合には、〔表3〕中の各評価に
ついて良好な結果が得られている。このことから、可塑
剤の混合量は、自己架橋型PVA樹脂100〔重量部〕
に対して5〜20〔重量部〕であることが好適である。
【0061】本発明の筆記可能シートは、アルバムの台
紙用のカバーフィルムの他、葉書用カバーフィルム、地
図用カバーフィルム、窓や壁用のカバーフィルム、シス
テム手帳用の透明リフィル、和紙の滲み防止用のカバー
フィルム等、各種の利用方法がある。
【0062】
【発明の効果】本発明の筆記可能シートにおいては、支
持体上に形成した記録層上に、市販されている水性イン
クペンおよびゲルインクペン等で文字や図形等を筆記す
る際、これらのインクの吸収性、インク定着性、耐水性
に優れ、適度な鉛筆硬度および表面摩擦力を有するもの
とできた。
【0063】また、本発明においては、筆記可能シート
を構成する記録層の表面を、鉛筆硬度でB〜6Bとし、
また表面摩擦力を6〜20〔gf〕とすることができた
ので、市販の水性ボールペンやゲルインクペンによって
筆記を行う場合においても、ペン先のボールを良好な状
態で回転させることができ、良好な筆記性が得られる筆
記可能シートとすることができた。
【0064】また、本発明の筆記可能シートを写真等保
存用のアルバムのカバーフィルムに適用する場合には、
この写真等を覆ったカバーフィルム(本発明の筆記可能
シート)上に、文字や図形等を書くことによって、あた
かも写真等対象物上に文字等を記載したかのような美観
性が得られるようにできた。
【0065】本発明の筆記可能シートの製造方法におい
ては、市販されている水性インクペンおよびゲルインク
ペンを用いて筆記を行う場合に、インクの吸収性、イン
ク定着性、耐水性に優れ、適度な鉛筆硬度および表面摩
擦力を有する筆記可能シートを提供することができた。
【0066】また、本発明の筆記可能シートの製造方法
においては、記録層の表面を、鉛筆硬度でB〜6Bと
し、また表面摩擦力を6〜20〔gf〕としたので、水
性ボールペンやゲルインクペンによって筆記を行う場合
においても、ペン先のボールが良好な状態で回転できる
ようになり、良好な筆記性が得られる筆記可能シートを
提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筆記可能シートの概略断面図を示す。
【符号の説明】
1 支持体、2 記録層、10 筆記可能シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 太田 栄治 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 芳賀 友美 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2C071 CA05 CB28 CD01 CD09 EA03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体と、該支持体上に、記録層とを有
    する筆記可能シートであって、 上記記録層は、架橋性モノマー及び酸モノマーをグラフ
    ト重合させた自己架橋型ポリビニルアルコール樹脂10
    0〔重量部〕に対して平均粒子径7〜200〔nm〕の
    粒子10〜50〔重量部〕と、可塑剤とを混合させた塗
    料によって形成されてなることを特徴とする筆記可能シ
    ート。
  2. 【請求項2】 上記記録層の表面の鉛筆硬度が、B〜6
    Bであることを特徴とする請求項1に記載の筆記可能シ
    ート。
  3. 【請求項3】 上記記録層の表面の摩擦力が、6〜20
    〔gf〕であることを特徴とする請求項1に記載の筆記
    可能シート。
  4. 【請求項4】 上記可塑剤は、上記自己架橋型ポリビニ
    ルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して5〜20
    〔重量部〕用いられてなることを特徴とする請求項1に
    記載の筆記可能シート。
  5. 【請求項5】 上記可塑剤が、グリセリンであることを
    特徴とする請求項1に記載の筆記可能シート。
  6. 【請求項6】 上記記録層の厚さが、10〜50〔μ
    m〕であることを特徴とする請求項1に記載の筆記可能
    シート。
  7. 【請求項7】 支持体と、該支持体上に、記録層を有す
    る筆記可能シートであって、 上記記録層は、架橋性モノマー、酸モノマー、および内
    部可塑剤とをグラフト重合させた自己架橋型ポリビニル
    アルコール樹脂100〔重量部〕に対して、平均粒子径
    7〜200〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕と、可
    塑剤とを混合させた塗料によって形成されてなることを
    特徴とする筆記可能シート。
  8. 【請求項8】 上記内部可塑剤は、架橋性モノマーおよ
    び酸モノマーをグラフト重合させた自己架橋型ポリビニ
    ルアルコール100〔重量部〕に対して、30〔重量
    部〕以下グラフト重合されて成ることを特徴とする請求
    項7に記載の筆記可能シート。
  9. 【請求項9】 支持体上に、記録層を形成する工程を有
    する筆記可能シートの製造方法であって、 ポリビニルアルコールに、少なくとも架橋性モノマーお
    よび酸モノマーをグラフト重合させて自己架橋型ポリビ
    ニルアルコール樹脂を形成する工程と、 上記自己架橋型ポリビニルアルコール樹脂100〔重量
    部〕に対して、平均粒子径7〜200〔nm〕の粒子1
    0〜50〔重量部〕と、可塑剤とを混合させて塗料を作
    製する工程と、 上記塗料を、上記支持体上に塗布し、加熱乾燥させて上
    記記録層を形成する工程とを有することを特徴とする筆
    記可能シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 上記可塑剤は、上記自己架橋型ポリビ
    ニルアルコール樹脂100〔重量部〕に対して5〜20
    〔重量部〕用いられてなることを特徴とする請求項9に
    記載の筆記可能シートの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記可塑剤が、グリセリンであること
    を特徴とする請求項9に記載の筆記可能シートの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 上記記録層の厚さを、10〜50〔μ
    m〕とすることを特徴とすする請求項9に記載の筆記可
    能シートの製造方法。
  13. 【請求項13】 支持体上に、記録層を形成する工程を
    有する筆記可能シートの製造方法であって、 ポリビニルアルコールに、架橋性モノマーおよび酸モノ
    マーをグラフト重合させた自己架橋型ポリビニルアルコ
    ール樹脂を作製する工程と、 上記自己架橋型ポリビニルアルコール樹脂100〔重量
    部〕に対して、30〔重量部〕以下の内部可塑剤をグラ
    フト重合させる工程と、 上記架橋性モノマー、酸モノマーおよび内部可塑剤とを
    グラフト重合させた自己架橋型ポリビニルアルコール樹
    脂100〔重量部〕に対して、平均粒子径7〜200
    〔nm〕の粒子10〜50〔重量部〕と、可塑剤とを混
    合させて塗料を作製する工程と、 上記塗料を、上記支持体上に塗布し、加熱乾燥させて上
    記記録層を形成する工程とを有することを特徴とする筆
    記可能シートの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105788406A (zh) * 2016-04-17 2016-07-20 徐伟明 一种水墨画教学工具

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