JP2001260292A - 化粧材及びその製造方法 - Google Patents

化粧材及びその製造方法

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JP2001260292A JP2000182061A JP2000182061A JP2001260292A JP 2001260292 A JP2001260292 A JP 2001260292A JP 2000182061 A JP2000182061 A JP 2000182061A JP 2000182061 A JP2000182061 A JP 2000182061A JP 2001260292 A JP2001260292 A JP 2001260292A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法安定性、耐水性、施工性等に優れ、耐擦
傷性、耐摩耗性、耐汚染性等の化粧材としての基本的性
能を有し、焼却時等に有害なガスの発生のない意匠性に
優れた化粧材及びその製造方法を安価に提供することで
ある。 【解決手段】 少なくとも木粉を含有する非ハロゲン系
熱可塑性樹脂からなる基材の一方の面に、着色された、
および/または、印刷絵柄層が形成されたオレフィン系
熱可塑性樹脂からなる装飾材が積層され、該装飾材の表
出面に保護層を形成したことを特徴とする化粧材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の壁面、床面
等に用いられる化粧材及びその製造方法に関し、さらに
詳しくは、寸法安定性、施工性、耐水性等に優れた化粧
材及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、住宅の壁面、床面等には合板、パ
ーティクルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質系
基材に化粧シートを貼着した化粧材が用いられている。
このような化粧材に用いられる化粧シートは、製造や加
工が容易で、難燃性に優れ、安価であることなどから塩
化ビニル系樹脂からなるシートが用いられ、これに任意
の絵柄を形成すると共にダブリングやエンボス加工が施
されたものが使用されてきた。しかし、塩化ビニル系樹
脂は焼却処分をすると焼却時に塩化水素ガス等の有害な
ガスを発生するために、一般の焼却炉では焼却処分がで
きないといった廃材処理の問題や、火災時にはこの塩化
水素ガス等の有害なガスを吸引することによる中毒とい
った問題があり、これに代わるものとしてポリオレフィ
ン系樹脂からなるシートが用いられるようになってき
た。
【0003】しかし、塩化ビニル系樹脂からなる化粧シ
ート、あるいは、ポリオレフィン系樹脂からなる化粧シ
ートのいずれの化粧シートであっても、合板、パーティ
クルボード、中密度繊維板(MDF)等の木質系基材に
貼着して化粧材とした場合には、木質系基材の吸湿、放
湿により化粧材の寸法が微妙に変化し、反りや膨れが発
生するといった問題、また、化粧材の継ぎ目が合わない
といった問題、さらに施工時に現場で必要な寸法に容易
に化粧材を切断できないといった施工性の悪さの問題、
あるいは、浴室や台所、洗面所等の水まわりには使用で
きないといった問題があり、これに代わる化粧材が要望
されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
要望に応えるべくなされたものであり、その目的とする
ところは、寸法安定性、耐水性、施工性等に優れると共
に耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚染性等の化粧材としての基
本的な性能を有し、焼却時等に有害なガスの発生のない
意匠性に優れた化粧材及びその製造方法を安価に提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な問題点を解決するために、まず、請求項1記載の本発
明の化粧材は、少なくとも木粉を含有する非ハロゲン系
熱可塑性樹脂からなる基材の一方の面に、着色された、
および/または、印刷層が形成されたオレフィン系熱可
塑性樹脂からなる装飾材が積層され、該装飾材の表出面
に保護層を形成したことを特徴とするものである。この
ように構成することにより、寸法安定性、耐水性等に優
れると共に耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚染性等の化粧材と
しての表面物性を有し、焼却時等に有害なガスの発生の
ない意匠性に優れた化粧材とすることができる。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
記載の化粧材において、前記基材の他方の面に緩衝材を
積層したことを特徴とするものである。このように構成
することにより、凹凸のある下地材に対しても凹凸を吸
収することができる化粧材とすることができる。
【0007】また、請求項3に記載の発明は、請求項
1、2のいずれかに記載の化粧材において、前記保護層
が硬化型樹脂で形成されると共に、該硬化型樹脂が電離
放射線硬化型樹脂であることを特徴とするものである。
このように構成することにより、特に耐擦傷性、耐摩耗
性、耐汚染性等の表面物性に優れた化粧材とすることが
できる。
【0008】また、請求項4に記載の発明は、請求項1
〜3のいずれかに記載の化粧材において、前記基材が非
ハロゲン系熱可塑性樹脂100 重量部に対して平均粒径30
〜150 μmの木粉を10〜100 重量部含有していることを
特徴とするものである。このように構成することによ
り、優れた機械的強度を有すると共に、柔軟性に優れた
基材とすることができる。また、Tダイ押出機で押し出
しするときの生産性に支障をきたすことがない。
【0009】また、請求項5に記載の発明は、請求項1
〜4のいずれかに記載の化粧材において、前記基材が1.
0 〜3.0mm の厚さであることを特徴とするものである。
このように構成することにより、施工時に現場で必要な
寸法に容易に化粧材を切断することができ、施工性が向
上する。
【0010】また、請求項6に記載の発明の化粧材の製
造方法は、保護層が形成された着色された、および/ま
たは、印刷層が形成されたオレフィン系熱可塑性樹脂か
らなる装飾材の非保護層面に接着剤層を形成すると共
に、該接着剤層面にTダイ押出機を用いて熱溶融した少
なくとも木粉を含有する非ハロゲン系熱可塑性樹脂を基
材となすために押し出すことにより装飾材と基材とを積
層することを特徴とするものである。このような製造方
法を採ることにより、装飾材上に熱溶融した少なくとも
木粉を含有する非ハロゲン系熱可塑性樹脂をTダイ押出
機で押し出すだけで装飾材と基材とを積層した化粧材を
得ることができるために、製造コストを安価にすること
ができる。
【0011】また、請求項7に記載の発明の化粧材の製
造方法は、保護層が形成された着色された、および/ま
たは、印刷層が形成されたオレフィン系熱可塑性樹脂か
らなる装飾材の非保護層面に接着剤層を形成すると共
に、該接着剤層面と緩衝材との間に、Tダイ押出機を用
いて熱溶融した少なくとも木粉を含有する非ハロゲン系
熱可塑性樹脂を基材となすために押し出すことにより装
飾材と基材と緩衝材とを積層することを特徴とするもの
である。このような製造方法を採ることにより、装飾材
と緩衝材との間に熱溶融した少なくとも木粉を含有する
非ハロゲン系熱可塑性樹脂をTダイ押出機で押し出すだ
けで装飾材と基材と緩衝材とを積層した化粧材を得るこ
とができるために、製造コストを安価にすることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】上記の本発明について、以下に詳
しく説明する。まず、本発明の化粧材の基材を形成する
非ハロゲン系熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン,ポ
リプロピレン,ポリメチルペンテン等のオレフィン系樹
脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化物等のビニル系樹脂、ポリエチレン
テレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエ
チレンナフタレート,ポリエチレンナフタレート−イソ
フタレート共重合体,ポリカーボネート,ポリアリレー
ト等のエステル系樹脂、ポリメタアクリル酸メチル,ポ
リメタアクリル酸エチル,ポリアクリル酸エチル,ポリ
アクリル酸ブチル等のアクリル系樹脂、ナイロン−6,
ナイロン−66等のポリアミド系樹脂、あるいは、ポリイ
ミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル
−ブタジエン−スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂を挙げる
ことができる。また、これらの熱可塑性樹脂は単独であ
っても2種以上の混合物であってもよい。
【0013】次に、前記基材を形成する非ハロゲン系熱
可塑性樹脂に混合する木粉について説明する。木粉は、
針葉樹や広葉樹等のいかなる木材粉であってもよく、木
材の種類で限定されるものではない。また、木粉は本来
の木材粉に限ることなく、たとえば、籾殻や木の実の
粉、あるいは、木質繊維であってもよい。木粉を非ハロ
ゲン系熱可塑性樹脂に混合する理由としては、非ハロゲ
ン系熱可塑性樹脂の使用量を低減することができ、それ
だけシートのコストを安価にすることができる。また、
焼却処理時の熱量をおとすことができ、焼却炉の損傷を
防止することができる。さらに、施工時に特殊な接着剤
を用いることなく従来から用いられている酢酸ビニル系
接着剤を用いて施工することもできる。また、木工所等
で木材を切断する時に発生する鋸屑や端材等の有効利用
を図ることができる。そして、木粉は、通常鋸屑などの
切削粉等を乾式または湿式粉砕、あるいは、篩等により
平均粒径が30〜150 μmの粉末としたものを用いる。平
均粒径が150 μmより粗いとTダイ押出機で押し出した
場合、表面に筋が入り平滑な表面を得られない可能性が
あり、また、平均粒径が30μmより細かいと非ハロゲン
系熱可塑性樹脂と均一に混合することが困難になり、非
ハロゲン系熱可塑性樹脂に対する木粉の密度が高いとこ
ろと低いところが混在するような不均一な混合となり、
Tダイ押出機で押し出した基材の機械的強度にバラツキ
が生じる。
【0014】また、木粉の非ハロゲン系熱可塑性樹脂に
対する添加量は、非ハロゲン系熱可塑性樹脂100 重量部
に対して10〜100 重量部が適当である。この理由として
は、10重量部より少ないと施工時に従来から用いられて
いる酢酸ビニル系接着剤では接着しないという問題が発
生し、また、100 重量部より多いとシートとしての機械
的強度が弱くなり、衝撃が加わった場合に、ひびや割れ
が生じるという問題が発生する。
【0015】また、前記非ハロゲン系熱可塑性樹脂に
は、前記非ハロゲン系熱可塑性樹脂に木粉を均一分散さ
せるため、あるいは、Tダイ押出機での押し出し適性の
向上を図るため、あるいは、基材としたときの機械的強
度向上のため、あるいは、基材に難燃性を付与するた
め、あるいは、基材の意匠性を向上させるため等を目的
にして、たとえば、周知の無機充填剤、滑剤、熱可塑性
エラストマー、酸化防止剤、光安定剤、紫外線防止剤等
を適宜添加することができる。また、本発明の化粧材を
製造する際に前記基材をシート化したものとして用いる
場合には、必要に応じてコロナ放電処理等の易接着処理
を施してもよい。また、意匠等を考慮して顔料等を添加
して着色した基材としてもよい。、
【0016】次に、本発明の化粧材の装飾材を形成する
オレフィン系熱可塑性樹脂について説明する。このオレ
フィン系熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン
(線状低密度ポリエチレンを含む)、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン、エチレンαオレフィン共重合
体、ホモポリプロピレン、エチレンとプロピレンとのラ
ンダムあるいはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニ
ル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、
あるいは、これらの混合物等を挙げることができる。な
お、装飾材としては、これらのオレフィン系熱可塑性樹
脂をシート化したものを用いるが、無延伸の状態、ある
いは、1軸ないし2軸方向に延伸した状態のいずれの状
態のシートであってもよいし、また、透明なシートであ
っても、不透明なシートであっても、また、着色された
シートであっても構わない。また、必要に応じて、一方
の面ないし両方の面にコロナ放電処理等の易接着処理を
施してもよい。また、この装飾材を形成するオレフィン
系熱可塑性樹脂には適宜、周知の酸化防止剤、光安定
剤、紫外線防止剤等を適宜添加することができるし、ま
た、難燃性を付与するために無機充填剤を添加すること
ができる。また、基材同様に意匠等を考慮して顔料等を
添加して着色した装飾材としてもよい。ところで、基材
および装飾材を着色する顔料としては、耐熱性や耐候性
を考慮して周知の無機系顔料が適当である。
【0017】また、装飾材への印刷層の形成は、一般的
にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン
印刷等の周知の印刷法でインキを用いて、たとえば、木
目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、
文字、記号、あるいは、全面ベタ等の印刷絵柄を印刷す
ることにより形成することができる。インキとしては、
ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロ
ピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソ
シアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリア
クリル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド
系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔
料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用
いることができるが、環境問題を考慮すると、ポリエス
テル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタ
ン、ポリアクリル、ポリ酢酸ビニル、セルロース系樹
脂、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した
非塩素系のビヒクルが適当であり、より好適にはポリエ
ステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレ
タン、ポリアクリル、ポリアミド系樹脂等の1種ないし
2種以上混合したものである。
【0018】次に、装飾材の表出面に形成する保護層と
しては、化粧材に要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚
染性等の表面物性を付与するために設けられるものであ
り、この保護層を形成する樹脂としては、たとえば、エ
ポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ
アミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、あるいは、ポリエ
チレン,ポリプロピレン,ポリブテン,ポリブタジエ
ン,ポリイソプレン等のポリオレフィンの1種ないしエ
チレン,プロピレン,ブテン,ブタジエン,イソプレン
等のオレフィンの2種以上の共重合体、あるいは、炭素
数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリ
エチレン)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるいは、これらの1
種ないしそれ以上からなる混合樹脂等を挙げることがで
きる。また、保護層の形成方法としては、たとえば、前
記樹脂を溶液化したもの、あるいは、加熱溶融したもの
を周知のグラビア印刷法、ロールコート法、あるいは、
押し出し塗工法等の塗工手段を適宜用いて塗工するな
り、あるいは、上記樹脂をフィルム化したものを周知の
ドライラミネーション法等で貼合することにより形成す
ることができる。
【0019】しかし、本発明の化粧材を床材、あるい
は、腰壁として用いる場合には、前記保護層が耐擦傷
性、耐摩耗性、耐汚染性等において特に優れたものであ
る必要があり、こういう用途に用いられる場合には、前
記保護層を電離放射線硬化型樹脂で形成するのが好適で
ある。電離放射線硬化型樹脂とは、電離放射線を照射す
ることにより架橋重合反応を起こし3次元の高分子構造
に変化する樹脂である。電離放射線は、電磁波または荷
電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子
を有するものを意味し、可視光線、紫外線(近紫外線、
真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等がある。通
常は紫外線や電子線が用いられる。紫外線源としては、
超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアー
ク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯
の光源が使用できる。紫外線の波長としては、通常1900
〜3800Åの波長域が主として用いられ、また、電子線源
としては、コックロフトワルトン型、バンデグラフト
型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、或いは、直線
型、ダイナミトロン型、高周波型灯の各種電子線加速器
を用い、100 〜1000KeV、好ましくは100 〜300 Ke
Vのエネルギーをもつ電子を照射するものを使用でき
る。
【0020】前記保護層を形成する電離放射線硬化型樹
脂としては、分子中に、(メタ)アクリロイル基、(メ
タ)アクリロイルオキシ基等のラジカル重合性不飽和
基、又はエポキシ基等のカチオン重合性官能基を有する
単量体、プレポリマー又はポリマー(以下、これらを総
称して化合物と呼称する)からなる。これら単量体、プ
レポリマー、及びポリマーは、単体で用いるか、或いは
複数種混合して用いる。尚、本明細書で(メタ)アクリ
レートとは、アクリレート又はメタアクリレートの意味
で用いる。
【0021】ラジカル重合性不飽和基を有するプレポリ
マーとしては、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウ
レタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリ
レート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン
(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドン等が挙げ
られる。このプレポリマーは、通常、分子量が10000 程
度以下のものが用いられる。分子量が10000 を超えると
硬化した樹脂層の耐擦傷性、耐摩耗性、耐薬品性、耐熱
性等の表面物性が不足する。上記のアクリレートとメタ
アクリレートは共用し得るが、電離放射線での架橋硬化
速度という点ではアクリレートの方が速い為、高速度、
短時間で能率よく硬化させるという目的ではアクリレー
トの方が有利である。
【0022】カチオン重合性官能基を有するプレポリマ
ーとしては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラッ
ク型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等のエポキシ系
樹脂、脂肪族系ビニルエーテル、芳香族系ビニルエーテ
ル、ウレタン系ビニルエーテル、エステル系ビニルエー
テル等のビニルエーテル系樹脂、環状エーテル化合物、
スピロ化合物等のプレポリマーが挙げられる。
【0023】ラジカル重合性不飽和基を有する単量体の
例としては、(メタ)アクリレート化合物の単官能単量
体として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、メト
キシエチル(メタ)アクリレート、メトキシブチル(メ
タ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2エチルヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−
ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N
−ジベンジルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウ
リル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリ
レート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、フ
ェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、メトキシプロピレ
ングリコール(メタ)アクリレート、2−(メタ)アク
リロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレ
ート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルハイド
ロゲンテレフタレート等が挙げられる。
【0024】また、ラジカル重合性不飽和基を有する多
官能単量体として、エチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロ
ピレングリコール(メタ)アクリレート、ネオペンチル
グリコールジ(メタ)アクリレート、1,6ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオー
ルジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ビスフェノール−A−ジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパンエチレンオ
キサイドトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
テトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリレート、グリセリンポリエチレン
オキサイドトリ(メタ)アクリレート、トリス(メタ)
アクリロイルオキシエチルフォスフェ−ト等が挙げられ
る。
【0025】カチオン重合性官能基を有する単量体は、
上記カチオン重合性官能基を有するプレポリマーの単量
体を用いることができる。
【0026】上記の電離放射線硬化型樹脂は電子線を照
射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させ
る場合には、増感剤として光重合開始剤を添加する。ラ
ジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開
始剤は、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキ
サントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジ
フェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジ
エチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソ
プロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等を単
独又は混合して用いることができる。又、カチオン重合
性官能基を有する樹脂系の場合は、芳香族ジアゾニウム
塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾ
インスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニ
ウムジアリルヨードシル塩等を単独又は混合物として用
いることができる。尚、これら光重合開始剤の添加量は
一般に、電離放射線硬化性樹脂100 重量部に対して、0.
1 〜10重量部程度である。また、この電離放射線硬化性
樹脂で保護層を形成する方法としては、たとえば、この
電離放射線硬化性樹脂を溶液化し、グラビアコート法、
ロールコート法等の周知の塗工法で塗工することにより
形成することができる。この場合の塗工量としては、固
形分として概ね5〜30g/m2 が適当であり、好ましく
は15〜25g/m2 である。
【0027】また、電離放射線硬化性樹脂から形成され
た保護層に、より一層耐擦傷性、耐摩耗性を付与する場
合には、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化
珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネ
シウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジル
コニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイアモン
ド、金剛砂、ガラス繊維等の研磨材を加えることにより
達成することができる。この研磨材の電離放射線硬化性
樹脂100 重量部に対する割合は1〜80重量部が適当であ
る。
【0028】次に、上記の本発明について、図面等を用
いて更に詳しく説明する。図1は本発明にかかる化粧材
の第1の実施形態を示す層構成図、図2は本発明にかか
る化粧材の第2の実施形態を示す層構成図、図3はTダ
イ押出機のラミネート部の概略説明図、図4は室内壁面
に腰壁を設けた状態の一実施例を示す概略正面図、図5
は図4のX−X線の断面図、図6は図4のY−Y線の断
面図、図7は腰壁を構成する部材の断面を示す(a)は
腰見切りの断面図、(b)巾木の断面図、(c)は連結
部材の断面図であり、図中の1,1’,1''は化粧材、
2は装飾材、3,3’,3'',3''' は基材ないし木粉
プラスチックシート、4は緩衝材、10はオレフィン系熱
可塑性樹脂からなるシート、60はプライマー層、30は印
刷層、31は絵柄インキ層、32はベタ柄インキ層、40は凹
部、50は着色インキ、70は保護層、80,90は接着層、10
0 はTダイ押出機のラミネート部、101 はチルロール
(冷却ロール)、102 はゴムロール(加圧ロール)、10
3 はTダイ、104は剥離ロール、200 は腰壁、201 は腰
壁パネル、202 は連結部材、203 は腰見切り、204 は巾
木、210 はドア枠、220 は室内壁面、230 は床面、202
1,2031,2041は溝部をそれぞれ示す。
【0029】図1は本発明の化粧材の第1の実施形態を
示す層構成図であって、化粧材1は両面コロナ放電処理
を施したオレフィン系熱可塑性樹脂からなるシート10の
一方の面に印刷インキの接着性を向上させるためのプラ
イマー層を設け、該プライマー層上に、たとえば、木目
模様の絵柄インキ層31とベタ柄インキ層32とからなる印
刷層30を設け、前記シート10の他方の面に前記木目模様
の絵柄インキ層31の導管に対応するようにエンボス版で
凹部40を設けると共に、該凹部40に着色インキ50を充填
し、その後にプライマー層60を介して電離放射線硬化型
樹脂からなる保護層70を設けた装飾材2の前記印刷層30
と、少なくとも木粉を含有する非ハロゲン系熱可塑性樹
脂からなる基材(以下、木粉プラスチックシートと呼称
する)3の一方の面とを、アンカーコート剤やドライラ
ミネーション用接着剤、あるいは、熱可塑性樹脂等の接
着層80を介して積層したものである。前記プライマー層
60は電離放射線硬化型樹脂からなる保護層70との接着性
を向上させるために設けるものである。このように構成
された化粧材1は、寸法安定性、耐水性、施工性等に優
れると共に耐擦傷性、耐摩耗性、耐汚染性等の化粧材と
して、特に床材や腰壁としての優れた表面物性を有し、
焼却時等に有害なガスの発生のない意匠性に優れたもの
となる。
【0030】図2は本発明の化粧材の第2の実施形態を
示す層構成図であって、化粧材1’は図1の第1の実施
形態で示した化粧材1の木粉プラスチックシート3の他
方の面に不織布からなる緩衝材4をアンカーコート剤や
ドライラミネーション用接着剤、あるいは、熱可塑性樹
脂等の接着層90を介して設けた構成からなる以外は化粧
材1と同じであり説明は省略するが、このように不織布
からなる緩衝材4を設けることにより、凹凸のある下地
材に対しても凹凸を吸収することができ、不陸性に優れ
た化粧材とすることができる。また、不織布の材質を選
ぶことにより、従来から施工時に通常的に用いられてい
る酢酸ビニル系接着剤を用いて下地材に貼着することが
できるために施工性に優れた化粧材とすることができ
る。また、不織布は緩衝材4の一つを例示したものであ
って、これに限ることはなく、緩衝材4としては、たと
えば、ゴムシート、紙、あるいは、粘着剤等を用いても
構わない。
【0031】次に、本発明の化粧材の製造方法について
図1、図2に示した化粧材1、1’を事例にして図3に
示すTダイ押出機のラミネート部の概略説明図を用いて
説明する。図3(a)は図1に示した本発明の化粧材1
の製造方法であって、Tダイ押出機のラミネート部は10
0 は通常ラミネート時はチルロール(冷却ロール)101
とゴムロール102 (加圧ロール)とでニップされた状態
にあり、加熱溶融した少なくとも木粉を含有する非ハロ
ゲン系熱可塑性樹脂(冷却固化されて基材3となる)を
Tダイ103 から前記チルロール(冷却ロール)101 とゴ
ムロール102 (加圧ロール)との間に押し出し、前記ゴ
ムロール(加圧ロール)102 側から供給された装飾材2
(図1に示した層構成からなる)の印刷層30側(この面
は事前にアンカーコート剤が塗工されている)に積層す
ると共に、前記チルロール(冷却ロール)101 で冷却固
化され、剥離ロール104 で前記チルロール(冷却ロー
ル)101 から剥離されて、装飾材2と基材3とが積層さ
れた本発明の化粧材1を得ることができる。
【0032】また、図3(b)は図2に示した本発明の
化粧材1’の製造方法であって、Tダイ押出機のラミネ
ート部100 は通常ラミネート時はチルロール(冷却ロー
ル)101 とゴムロール102 (加圧ロール)とでニップさ
れた状態にあり、加熱溶融した少なくとも木粉を含有す
る非ハロゲン系熱可塑性樹脂(冷却固化されて基材3と
なる)をTダイ103 から前記チルロール(冷却ロール)
101 とゴムロール102(加圧ロール)との間に押し出
し、前記ゴムロール(加圧ロール)102 側から供給され
た装飾材2(図2に示した層構成からなる)の印刷層30
側(この面は事前にアンカーコート剤が塗工されてい
る)と、前記チルロール(冷却ロール)101側から供給
された緩衝材4とを前記加熱溶融した少なくとも木粉を
含有する非ハロゲン系熱可塑性樹脂(冷却固化されて基
材3となる)を介して積層すると共に、前記チルロール
(冷却ロール)101 で冷却固化され、剥離ロール104 で
前記チルロール(冷却ロール)101 から剥離されて、装
飾材2と基材3と緩衝材4とが積層された本発明の化粧
材1’を得ることができる。
【0033】図3に示したこのような製造方法を採るこ
とにより、基材3をシート化する工程が省略できるため
に、基材3をシート化したものを用いて本発明の化粧材
1、1’を製造する方法に比べて製造コストを安価にす
ることができる。
【0034】今まで、本発明の化粧材及びその製造方法
について説明してきたが、次に本発明の化粧材の用途を
例に挙げて、更に詳しく説明する。本発明の化粧材を床
材用途に用いる場合は、図示はしないが、たとえば、合
板等の下地材上に接着剤を介して貼着すればよいのであ
って、ここでは腰壁として本発明の化粧材を用いる場合
について説明する。
【0035】図4は室内壁面に腰壁を設けた状態の一実
施例を示す概略正面図、図5は図4のX−X線の断面
図、図6は図4のY−Y線の断面図であって、腰壁200
は腰壁パネル201 と連結部材(通常、モールと呼称され
るもの)202 と腰見切り203 と巾木204 とで構成され、
ドア枠210 に連接して室内壁面220 の下部に床面230 か
ら張設されている。前記室内壁面220 の上部にはクロス
や化粧壁紙等の壁装材(図示せず)が貼着されている。
そして、この腰壁パネル202 は該腰壁パネル202の上端
部、下端部、および、両側端部が前記腰見切り203 、前
記巾木204 、前記連結部材202 に形成された溝部2031、
2041、2021と係合すると共に、前記腰見切り203 、前記
巾木204 、前記連結部材202 が釘、タッカー、接着剤等
の固定手段により室内壁面220 の前面に取り付け固定さ
れている。また、必要に応じて、前記腰壁パネル202 の
裏面にも接着剤等が塗工される。
【0036】このように構成された腰壁200 において、
本発明の化粧材は腰壁パネル201 として好適に用いるこ
とができる。また、図示はしないが、前記腰見切り203
、前記巾木204 、前記連結部材202 は、無垢材、ある
いは、中密度繊維板(MDF)、パーティクルボード、
合板等の木質系基材の表出する面(室内壁面220 の前面
に取り付け固定して腰壁としたときの表出面)に化粧シ
ートをラッピングしたものが通常用いられているが、た
とえば、上述した基材3をシート状ではなく、図7に示
すようなそれぞれの部材(腰見切り203 、巾木204 、連
結部材202 )に適応した形状に押出し成形した基材
3’、3''、3''' として、該基材3’、3''、3'''
の表出する面(室内壁面220 の前面に取り付け固定して
腰壁としたときの表出面)に、図示はしないが、本発明
の装飾材2をラッピングした化粧材1''としてもよく、
この化粧材1''も本発明に属するものである。このよう
に腰壁200 を構成する腰壁パネル201 と連結部材202 と
腰見切り203 と巾木204 の本発明の化粧材で構成するこ
とにより、耐水性、耐摩耗性、耐擦傷性、耐汚染性に優
れると共に、施工性においても優れた腰壁とすることが
できる。
【0037】
【実施例】次に、本発明について、以下に実施例を挙げ
てさらに詳しく説明する。まず、装飾材について説明す
る。両面にコロナ放電処理を施した120 μmのポリプロ
ピレンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製〕の一
方の面にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール
100 重量部にヘキサメチレンジイソシアネート5重量部
を添加した樹脂〕溶液をグラビア塗工法で固形分が2g
/m2 となるように塗工して印刷用プライマー層を形成
し、該プライマー層上にアクリル−ウレタン樹脂〔アク
リルポリオール100 重量部にヘキサメチレンジイソシア
ネート5重量部を添加した樹脂〕からなる印刷インキを
用いてグラビア印刷法で木目模様の印刷絵柄層と印刷ベ
タ柄層を形成した。その後、前記120 μmのポリプロピ
レンフィルム〔三菱化学エムケーブイ(株)製〕の他方
の面に前記木目模様の印刷絵柄層の導管部に対応するよ
うにエンボス版で凹部を設け、その後、前記凹部にアク
リル−ウレタン樹脂〔アクリルポリオール100 重量部に
ヘキサメチレンジイソシアネート5重量部を添加した樹
脂〕からなるワイピング印刷インキを充填して乾燥させ
ると共に、その上にアクリル−ウレタン樹脂〔アクリル
ポリオール100 重量部にヘキサメチレンジイソシアネー
ト5重量部を添加した樹脂〕溶液をグラビア塗工法で固
形分が2g/m2 となるように塗工して保護層用プライ
マー層を形成し、その後に該プライマー層上に電離放射
線硬化型樹脂〔大日精化工業製:EBF−04〕を固形
分10g/m2 となるようにロールコート法で塗工、乾燥
させて、未硬化の電離放射線硬化型樹脂層を形成し、該
未硬化の電離放射線硬化型樹脂層に電子線(175KeV、5M
rad )を照射して硬化させて保護層を形成することによ
り装飾材を得た。
【0038】次に、基材について説明する。ポリプロピ
レン系樹脂〔三菱化学エムケーブイ(株)製〕とエチレ
ン−プロピレン共重合体ゴムと木粉とからなる表1に示
す加熱溶融した組成物をTダイ押出機で押し出して3mm
厚さのシート状物を作製し、その後、シート表面の両面
にコロナ放電処理を施して、基材となす木粉プラスチッ
クシートを得た。
【0039】〔表1〕
【0040】実施例1 上記で作製した木粉プラスチックシートの一方の面にウ
レタン系接着剤を塗工し、乾燥して後に、この上に上記
で作製した装飾材(該装飾材の印刷ベタ柄層が前記ウレ
タン系接着剤と接触するようにして)を重ねて、60℃で
加熱プレスして本発明の化粧材を得た。
【0041】実施例2 上記で作製した装飾材の印刷ベタ柄層面にウレタン系ア
ンカーコート剤を塗工し、該アンカー剤塗工面にTダイ
押出機で表2に示す加熱溶融した組成物を3mm厚さとな
るように押し出し塗工して本発明の化粧材を得た。
【0042】比較例1 木粉プラスチックシートに代えて3mm厚さの中密度繊維
板(MDF)を用いた以外は実施例1と同じように作製
して比較例とする化粧材を得た。
【0043】上記の実施例1、2、および、比較例1の
化粧材について評価試験を行い、その評価結果を表2に
纏めて示した。表2からも明らかなように、実施例1、
2はいずれも比較例1に比べて、寸法安定性、反り等に
おいて優れた結果を示した。
【0044】 ※試験方法:寸法安定性については、40℃、60℃の恒温槽に30cm角に 裁断した化粧材を72時間保存し、その時の化粧材の巾方 向、厚さ方向の収縮を百分率(%)表示した。また、反 りについても、30cm角に裁断した化粧材を40℃の恒温槽に 72時間保存し、その時の反りを目視で確認した。
【0045】
【発明の効果】本発明は、水分(湿気)に対して極めて
影響を受け難い材料から構成された化粧材であり、耐水
性に優れると共に寸法安定性にも優れ、また、化粧材を
構成する基材が1.0 〜3.0mm と薄いために、施工時にカ
ッター等で容易に裁断することができるために現場施工
性においても優れた化粧材を提供することができるとい
う効果を奏する。さらに、化粧材の表出面を電離放射線
硬化型樹脂からなる保護層とすることにより、耐摩耗性
や耐擦傷性、耐汚染性において極めて優れた性能を有す
る化粧材を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明の製造方法を採ることにより、上記の優れ
た効果を有する化粧材を安価に提供することができると
いう効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる化粧材の第1の実施形態を示
す層構成図である。
【図2】 本発明にかかる化粧材の第2の実施形態を示
す層構成図である。
【図3】 Tダイ押出機のラミネート部の概略説明図で
ある。
【図4】 室内壁面に腰壁を設けた状態の一実施例を示
す概略正面図である。
【図5】 図4のX−X線の断面図である。
【図6】 図4のY−Y線の断面図である。
【図7】 腰壁を構成する部材の断面を示す(a)は腰
見切りの断面図、(b)巾木の断面図、(c)は連結部
材の断面図である。
【符号の説明】
1,1’,1'' 化粧材 2 装飾材 3,3’,3'',3''' 基材ないし木粉プラスチッ
クシート 4 緩衝材 10 オレフィン系熱可塑性樹脂
からなるシート 60 プライマー層 30 印刷層 31 絵柄インキ層 32 ベタ柄インキ層 40 凹部 50 着色インキ 70 保護層 80,90 接着層 100 Tダイ押出機のラミネート
部 101 チルロール(冷却ロール) 102 ゴムロール(加圧ロール) 103 Tダイ 104 剥離ロール 200 腰壁 201 腰壁パネル 202 連結部材 203 腰見切り 204 巾木 210 ドア枠 220 室内壁面 230 床面 2021,2031,2041 溝部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AK01A AK01C AK01E AK03B AK03D AK07A AK07B AK07D AK51G AP10A AR00D AR00E BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10C BA10D BA10E BA15 CB02 CC00B CC00D DE01A EC182 EH232 EH461 EJ172 EJ422 GB90 HB01 HB31B HB31D JA20A JB07 JB14C JB14E JB16A JB16B JB16D JK09 JK11D JK11E JK14 JL01 JL04 JL06 YY00A

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも木粉を含有する非ハロゲン系
    熱可塑性樹脂からなる基材の一方の面に、着色された、
    および/または、印刷層が形成されたオレフィン系熱可
    塑性樹脂からなる装飾材が積層され、該装飾材の表出面
    に保護層を形成したことを特徴とする化粧材。
  2. 【請求項2】 前記基材の他方の面に緩衝材を積層した
    ことを特徴とする請求項1記載の化粧材。
  3. 【請求項3】 前記保護層が硬化型樹脂で形成されると
    共に、該硬化型樹脂が電離放射線硬化型樹脂であること
    を特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の化粧材。
  4. 【請求項4】 前記基材が非ハロゲン系熱可塑性樹脂10
    0 重量部に対して平均粒径30〜150 μmの木粉を10〜10
    0 重量部含有していることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載の化粧材。
  5. 【請求項5】 前記基材が1.0 〜3.0mm の厚さであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化粧
    材。
  6. 【請求項6】 保護層が形成された着色された、および
    /または、印刷層が形成されたオレフィン系熱可塑性樹
    脂からなる装飾材の非保護層面に接着剤層を形成すると
    共に、該接着剤層面にTダイ押出機を用いて熱溶融した
    少なくとも木粉を含有する非ハロゲン系熱可塑性樹脂を
    基材となすために押し出すことにより装飾材と基材とを
    積層することを特徴とする化粧材の製造方法。
  7. 【請求項7】 保護層が形成された着色された、および
    /または、印刷層が形成されたオレフィン系熱可塑性樹
    脂からなる装飾材の非保護層面に接着剤層を形成すると
    共に、該接着剤層面と緩衝材との間に、Tダイ押出機を
    用いて熱溶融した少なくとも木粉を含有する非ハロゲン
    系熱可塑性樹脂を基材となすために押し出すことにより
    装飾材と基材と緩衝材とを積層することを特徴とする化
    粧材の製造方法。
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