JP6455614B2 - エクステリア用化粧部材 - Google Patents

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本発明は、不燃認定取得可能要件を満たし、接着強度及び耐候性に優れた化粧板に関する。
従来、エクステリア(例えば、駐車場のポール、ドア、ルーフ等)に用いられる化粧板としては、金属基材に化粧シートを貼着した化粧板が知られている。化粧板は、日本の建築基準法第2条第9号では、ISO5660-1に準拠する発熱性試験にて不燃認定取得可能要件
を満たすこと、即ち、加熱開始後から20分間、以下の(i)〜(iii)の要件:
(i)総発熱量が8MJ/m2以下であること、
(ii)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと、
(iii)最大発熱速度が「10秒以上継続(連続)して200kW/m2以上」を超えないこと、が要求されている。
上記要件を満たすための化粧シートとして、引用文献1には有機臭素系の難燃剤をポリオレフィン系樹脂層に添加することにより自己消火性をもたせた、難燃性化粧シートが記載されている。また、上記要件を満たすための別の化粧シートとして、引用文献2には水酸化アルミニウムなどの難燃剤を、アクリル系粘着基剤を含む接着剤層に含有する化粧シートが記載されている。
しかしながら、有機臭素系難燃剤を含む化粧シート(ひいては化粧板)は、製造、加工等が困難であり、耐候性が低下するという問題がある。また、水酸化アルミニウムなどの難燃剤を含む化粧シートを有する化粧板は、化粧シートと金属基材の接着強度が低いという問題がある。一方、難燃剤を添加しない化粧シートを貼り合わせた化粧板は、上記不燃認定取得可能要件を満たすことが困難である。
特開2001−219509号公報 特開2007−229995号公報
本発明は、不燃認定取得可能要件(上記(i)〜(iii)の要件)を満たす化粧板であって、且つ、接着強度及び耐候性に優れた化粧板を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、金属基材、接着剤層及び化粧シートの厚み並びに化粧シートの重ね押さえ部分の幅をそれぞれ特定の範囲とした場合、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記のエクステリア用化粧部材に関する。
1.筒状の金属基材の外周に、接着剤層を介して化粧シートを有するエクステリア用化粧部材であって、
(1)前記金属基材の厚みが50mm以下であり、
(2)前記接着剤層の厚みが80μm以下であり
(3)前記化粧シートの厚みが40〜150μmであり、
(4)前記化粧シートが重ね押さえ部分を備えており、前記重ね押さえ部分の幅が12mm以下であり、
(5)ISO5660-1に準拠する発熱性試験にて不燃認定取得可能要件を満たし、
(6)JIS Z0237の試験方法に従って測定した接着強度が20N/inch以上である、
ことを特徴とする、筒状のエクステリア用化粧部材。
2.前記金属基材の厚みが1.5〜50mmである、上記項1に記載のエクステリア用化粧部材。
以下、本発明の化粧板について詳細に説明する。
本発明の化粧板
本発明の化粧板は、金属基材上に、接着剤層及び化粧シートが順に積層された化粧板であって、
(1)前記金属基材の厚みが1.5〜50mmであり、
(2)前記接着剤層の厚みが80μm以下であり、
(3)前記化粧シートの厚みが40〜150μmであり、
(4)前記化粧シートの重ね押さえ部分の幅が0〜12mmである、
ことを特徴とする。上記特徴を有する本発明の化粧板は、上記各層の厚み及び化粧シートの重ね押さえ部分の幅がそれぞれ特定の範囲であるため、難燃剤を含有しない場合においても不燃認定取得可能要件、即ち、以下の(i)〜(iii)の要件:
(i)総発熱量が8 MJ/m2以下であること、
(ii)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと、
(iii)最大発熱速度が10秒以上継続(連続)して200kW/m2以上を超えないこと、を満たし、且つ、接着強度及び耐候性に優れる。
≪発熱性試験≫
本発明では、ISO5660-1コーンカロリーメーター法に準拠する試験(以下、単に発熱性
試験ともいう)を採用している。当該方法は、化粧板等の建築材料の燃焼性状を評価する試験方法であって、建築材料の受輻射加熱状況下での発熱性を求めるものである。
具体的には、試験片(10×10cm)を水平に置き、その上方からコーン型の電気ヒーターにより50kW/m2の輻射加熱を与え、電気スパークの口火により着火させ、その時の発熱量により燃焼性を判定する。発熱量の測定は燃焼ガス分析により酸素消費量から行われる。
以下、本発明の化粧板の各構成について説明する。
≪金属基材≫
本発明の化粧板は、厚み(厚さ)が1.5〜50mmである金属基材を有する。当該厚みが1.5mm未満である場合、発熱性試験において、最大発熱速度の発生時間が早くなり(最大発熱
速度が高くなり)、結果として加熱開始後から20分間において、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えるおそれがある。一方、上限値の50mmは、発熱性試験における
試験片としての厚みの限界である。
金属基材の材質としては、アルミニウム、鉄、溶融亜鉛めっき鋼鈑、ブリキ、ブリキ鋼鈑等を使用することができる。中でも耐食性という観点から、アルミニウムを含む基材が好ましい。
金属基材の形状は、平板形状の他、後述する図1のように筒状であってもよい。金属基材の形状が筒状である場合、当該金属基材に接着剤層及び化粧シートを積層することにより、筒状の化粧板が得られる。
≪接着剤層≫
金属基材のおもて面には、接着剤層(接着剤層A)が積層されている。
接着剤層の厚みは、80μm以下である。80μmを超える場合、発熱性試験において、加熱開始後から20分間における最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2以上を超えるおそ
れがある。接着剤層の厚みは、60〜80μmが好ましい。
接着剤層で使用される接着剤としては、ポリエステル系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。接着剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
≪化粧シート≫
接着剤層(接着剤層A)のおもて面には、化粧シートが積層されている。
化粧シートの厚みは、40〜150μmである。150μmを超える場合、発熱性試験において、加熱開始後から20分間の総発熱量が8MJ/m2を超えるおそれがある。化粧シートの厚みは
、耐候性などの観点から、60〜150μmが好ましい。
本発明の化粧板は、化粧シートの重ね押さえ部分の幅が0〜12mmである。化粧シートの
重ね押さえ部分とは、図2の4.のように、化粧シートが2重に重なっている部位(化粧シートの上に化粧シートが積層されている部位)を示す。化粧シートの重ね押さえ部分の幅とは、図2の5.のように、当該化粧シートが2重に重なっている部位の幅を示す。当該幅が0〜12mmとは、当該重ね押さえ部分が存在しない(即ち、化粧シートの重ね押さえ部分の幅が0mm)か、又は当該重ね押さえ部分が存在し、且つその幅が12mm以下であることを示す。当該重ね押さえ部分の幅が12mmを超える場合、発熱性試験において、加熱開始後から20分間の総発熱量が8MJ/m2を超えるおそれがある。
化粧シートの重ね押さえ部分の幅が0mmである具体例としては、(1)金属基材に対して1枚の化粧シートを貼り合わせた化粧板、(2)金属基材に対して2枚以上の化粧シートを貼
り合わせた化粧板、等が挙げられる。上記金属基材に対して1枚又は2枚以上の化粧シートを貼り合わせた化粧板は、化粧シート同士が互いに2重に重なっていない。
化粧シートの重ね押さえ部分が存在し、且つその幅が12mm以下である具体例としては、(1)金属基材に対して2枚の化粧シートを貼り合わせた化粧板であって、当該2枚の化粧
シートが2重に重なっている部位を有する化粧板、(2)金属基材が筒状であって、図2の
ように1枚の化粧シートを貼り合わせた化粧板であって1枚の化粧シートが2重に重なっている部位を有する化粧板、等が挙げられる。
本発明の化粧シートの構造は限定的ではないが、例えば、基材シート上に絵柄模様層(ベタインキ層・柄インキ層)、接着剤層、透明性樹脂層及び表面保護層を順に有するものが好ましい。以下、この化粧シートを例示的に説明する。
基材シート
基材シートとしては、1)薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、2)木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等からなる織布又は不織布、3)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリアクリル;ポリアミド;ポリウレタン;ポリスチレン等の合成樹脂製シート(合成樹脂層)、の1種又は2種以上の積層体が挙げられる。基材シートは、ポリオレフィンを含有することが好ましい。
基材シートが積層体であって、2種以上(2層以上)の合成樹脂層を有する場合、各合成樹脂層中の樹脂成分は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
基材シートの厚みは、20〜150μm程度が好ましく、50〜100μmがより好ましい。基材
シートは、必要に応じて着色されていてもよい。また、表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
絵柄模様層
絵柄模様層は、柄インキ層及び/又はベタインキ層から構成される。絵柄模様層は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法により形成できる。柄インキ層の模様は、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様等が挙げられる。ベタインキ層は、着色インキのベタ印刷により得られる。絵柄模様層は、柄インキ層及びベタインキ層の片方又は両方から構成される。
絵柄模様層に用いるインキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、アクリルウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種又は2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものが使用できる。この中でも、環境問題、被印刷面との密着性等の観点から、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、ポリアクリル、アクリルウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂等の1種又は2種以上の混合物が好ましい。
絵柄模様層の厚みは特に限定されず、製品特性に応じて適宜設定できるが、塗工時の層厚は1〜15μm程度、乾燥後の層厚は0.1〜10μm程度である。
接着剤層
接着剤層(接着剤層B)は、絵柄模様層と透明性樹脂層との間に設けられる。接着剤層は、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤を塗布・
乾燥させることにより得られる。
接着剤層は、乾燥後の厚みが0.1〜30μm程度が好ましく、1〜20μm程度がより好ましい。
透明性樹脂層
透明性樹脂層は、透明性の樹脂層であれば特に限定されず、例えば、透明性の熱可塑性
樹脂により好適に形成できる。具体的には、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル等が挙げられる。上記の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。
透明性樹脂層は、着色されていてもよい。この場合は、熱可塑性樹脂に着色剤を添加すればよい。着色剤としては、絵柄模様層で用いる顔料又は染料が使用できる。
透明性樹脂層には、充填剤、艶消し剤、発泡剤、滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、ラジカル捕捉剤、軟質成分(例えば、ゴム)等の各種の添加剤を含めてもよい。
透明性樹脂層の厚みは20〜150μm程度が好ましく、50〜100μm程度がより好ましい。
プライマー層
プライマー層は、透明性樹脂層と表面保護層の密着性を向上させるために設けることができる。プライマー層は透明又は半透明な層であり、絵柄模様層のビヒクルとして例示した樹脂を用いて形成することができる。
プライマー層の厚みは、0.5〜20μm程度が好ましく、1〜5μm程度がより好ましい。
表面保護層
表面保護層(透明性表面保護層)は、化粧シートに要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられる。この表面保護層を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂が好ましい。特に、電離放射線硬化型樹脂は高い表面硬度、生産性等の観点から好ましい。
熱硬化型樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂(2液硬化型ポリウレタンも含む)、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が挙げられる。
上記樹脂には、架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤を添加することができる。例えば、硬化剤としてはイソシアネート、有機スルホン酸塩等が不飽和ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂等に添加でき、有機アミン等がエポキシ樹脂に添加でき、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、アゾイソブチルニトリル等のラジカル開始剤が不飽和ポリエステル樹脂に添加できる。
熱硬化型樹脂で表面保護層を形成する方法としては、例えば、熱硬化型樹脂の溶液をロールコート法、グラビアコート法等の塗布法で塗布し、乾燥・硬化させる方法が挙げられる。溶液の塗布量としては、固形分で概ね5〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
電離放射線硬化型樹脂は、電離放射線の照射により架橋重合反応を生じ、3次元の高分子構造に変化する樹脂であれば限定されない。例えば、電離放射線の照射により架橋可能な重合性不飽和結合又はエポキシ基を分子中に有するプレポリマー、オリゴマー及びモノマーの1種以上が使用できる。例えば、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等のアクリレート樹脂;シロキサン等のケイ素樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂などが挙げられる。
電離放射線としては、可視光線、紫外線(近紫外線、真空紫外線等)、X線、電子線、イオン線等があるが、この中でも、紫外線又は電子線が望ましい。
紫外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク灯、ブラックライト蛍光灯、メタルハライドランプ灯の光源が使用できる。紫外線の波長としては、190〜380nm程度である。
電子線源としては、例えば、コッククロフトワルト型、バンデグラフト型、共振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器が使用できる。電子線のエネルギーとしては、100〜1000keV程度が好ましく、100〜300keV程
度がより好ましい。電子線の照射量は、2〜15Mrad程度が好ましい。
電離放射線硬化型樹脂は電子線を照射すれば十分に硬化するが、紫外線を照射して硬化させる場合には、光重合開始剤(増感剤)を添加することが好ましい。
ラジカル重合性不飽和基を有する樹脂系の場合の光重合開始剤は、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、ミヒラーケトン、ジフェニルサルファイド、ジベンジルジサルファイド、ジエチルオキサイト、トリフェニルビイミダゾール、イソプロピル−N,N−ジメチルアミノベンゾエート等の少なくとも1種が使用できる。また、カチオン重合性官能基を有する樹脂系の場合は、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、メタロセン化合物、ベンゾインスルホン酸エステル、フリールオキシスルホキソニウムジアリルヨードシル塩等の少なくとも1種が使用できる。
光重合開始剤の添加量は特に限定されないが、一般に電離放射線硬化型樹脂100質量部
に対して0.1〜10質量部程度である。
電離放射線硬化型樹脂で保護層を形成する方法としては、例えば、電離放射線硬化型樹脂の溶液をグラビアコート法、ロールコート法等の塗布法で塗布すればよい。溶液の塗布量としては、固形分として概ね5〜30μm、好ましくは5〜20μm程度である。
電離放射線硬化型樹脂から形成された表面保護層に、耐擦傷性、耐摩耗性をさらに付与する場合には、無機充填材を配合すればよい。無機充填材としては、例えば、粉末状の酸化アルミニウム、炭化珪素、二酸化珪素、チタン酸カルシウム、チタン酸バリウム、マグネシウムパイロボレート、酸化亜鉛、窒化珪素、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化鉄、窒化硼素、ダイヤモンド、金剛砂、ガラス繊維等が挙げられる。
無機充填材の添加量としては、電離放射線硬化型樹脂100質量部に対して1〜80質量部程度である。
各層の積層は、例えば、基材シートの一方の面に絵柄模様層(ベタインキ層、柄インキ層)を順に印刷により形成後、絵柄層上に2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤による接着剤層(接着剤層B)を介して、透明性樹脂層をドライラミネーション法、Tダイ押出し法等で積層し、さらに表面保護層を形成する方法により行える。
透明性樹脂層側や表面保護層側からエンボス加工を施すことにより凹凸模様を形成してもよい。凹凸模様は、加熱プレス、ヘアライン加工等により形成できる。凹凸模様としては、導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等
が挙げられる。
本発明の化粧板は、例えば駐車場のポール、ドア、ルーフ等のエクステリア用途に用いる化粧板として適している。
本発明の化粧板は、不燃認定取得可能要件(即ち、(i)加熱開始後から20分間の総発熱
量が8MJ/m2以下であり、(ii)加熱開始後から20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀
裂及び穴がなく、(iii)加熱開始後から20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2以上を超えないこと)を満たす化粧板であって、且つ、接着強度及び耐候性に優れる。
参考例の筒状の化粧板(重ね押さえ部分なし)の層構成の一例を示す模式図である。 本発明の筒状の化粧板(重ね押さえ部分あり)の層構成の一例を示す模式図である。 本発明の筒状の化粧板(重ね押さえ部分あり)の層構成の一例、及び当該化粧板の試験片の一例を示す模式図である。 実施例6の試験片を示す模式図である。 実施例8の試験片を示す模式図である。
参考例1〜5及び比較例1〜3
≪化粧シートの作製≫
60μm厚さのポリプロピレン樹脂からなる基材シートの両面にコロナ放電処理を施した
。次いで、基材シートのおもて面にアクリルウレタン系樹脂からなる印刷インキでグラビア印刷法により、2μm厚さの絵柄模様層を形成した。次に、前記絵柄模様層上にアクリルポリオール−ウレタン混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート11質量部を
添加してなる接着剤を塗布することにより、透明性の接着剤層(厚さ3μm)を形成した。さらに、接着剤層上に、Tダイ押出機でポリプロピレン樹脂を加熱溶融押出して熱可塑性
の透明性樹脂層(厚さ80μm)を形成した。次いで、当該透明性樹脂層上にアクリルポリオ
ール−ウレタン混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート6質量部を添加してなる樹脂組成物を塗布することにより、2μm厚さのプライマー層を形成した。次いで、前記プライマー層にウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む電子線硬化型樹脂組成物をグラビアコート法により5μm厚さとなるように塗布・乾燥した後に、加速電圧175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射することにより表面保護層を形成した。さらに、当該表面保護層側から熱圧によるエンボス加工を施して木目導管柄の凹凸模様を形成し、実施例1の化粧シートを得た。
≪化粧板の作製≫
化粧シートの裏面側にポリエステル系接着剤(商品名「PES-360」東亞合成株式会社製)
を塗布した。次に、アルミニウム押出形材(A6063S-T5)を用いた筒状のアルミニウム材の
外周に、当該アルミニウム材と前記接着剤が接触するようにして化粧シートを貼着した。これにより、化粧板が得られた。なお、当該化粧シートの長辺側の長さは、当該アルミニウム材の外周に等しいため、化粧板には化粧シートの重ね押さえ部分がない。
実施例6〜9及び比較例4
≪化粧シートの作製≫
参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧シートを作製した。
≪化粧板の作製≫
化粧シートの裏面側に上記ポリエステル系接着剤を塗布した。次に、アルミニウム押出形材(A6063S-T5)を用いた筒状のアルミニウム材の外周に、当該アルミニウム材と前記接着剤が接触するようにして化粧シートを貼着した。これにより、化粧板が得られた。なお、当該化粧シートの長辺側の長さは、当該アルミニウム材の外周よりも長いため、化粧板には化粧シートの重ね押さえ部分が存在する。
比較例5
≪化粧シートの作製≫
60μm厚さのポリプロピレン樹脂中に、樹脂成分100質量部に対して60質量部となるように有機臭素系難燃剤(商品名「フレームカット110R」東ソー株式会社製)を添加して、これを基材シートとする以外は、参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧シートを作製した。
≪化粧板の作製≫
参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧板を作製した。
比較例6
≪化粧シートの作製≫
参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧シートを作製した。
≪化粧板の作製≫
ポリエステル系接着剤中に、当該接着剤100質量部に対して30質量部となるように、水
酸化アルミニウム含有難燃剤(商品名「マルチナル」アルベマール日本株式会社製)を添加して、これを接着剤とする以外は、参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧板を作製した。
試験例1(発熱性試験)
参考例1〜、実施例6〜9及び比較例1〜6で得られた化粧板を、図3のように切断し、100mm×100mmの試験片を作製した。当該試験片に対して、ISO5660-1コーンカロリーメーター法に準拠し、20分間の試験を行った。なお、発熱性試験においては、東洋精機株式会社製コーンカロリーメーターを使用した。評価基準は、次の通りとした。
A:以下の(1)〜(3)の要件を全て満たす;
(1)加熱開始後から20分間の総発熱量が8 MJ/m2以下、
(2)加熱開始後から20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと、
(3)加熱開始後から20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200 kW/m2以上を超えないこと。
B:上記(1)〜(3)の要件の少なくとも1つを満たさない。
試験例2(接着強度)
参考例1〜、実施例6〜9及び比較例1〜6で得られた化粧板に対して、JIS Z0237の試験方法に従って接着強度を測定した。評価基準は、次の通りとした。なお、A又はBであれば、実際にエクステリア用として好ましい。
A:30N/inch以上
B:20N/inch以上30N/inch未満
C:20N/inch未満
試験例3(耐候性)
UVランプ(商品名「M04-L21WB/SUV」、岩崎電気株式会社製)、ランプジャケット(商品名「WJ50-SUV」、岩崎電気株式会社製)、及び照度計(商品名「UVD-365PD」、岩崎電気株式会社製)を備えた超促進耐候性試験装置(商品名「アイ スーパー UVテスター SUV-W131」、岩崎電気株式会社製)を用意した。当該超促進耐候性試験装置のブラックパネル温度を63℃、照度を60mW/cm2に設定し、参考例1〜、実施例6〜9及び比較例1〜6で得られた化粧板に対して、200時間に到達するまで20時間の照射及び4時間の結露を繰り返した。当該試験後の化粧板に対して、外観を観察した。評価基準は、次の通りとした。なお、A又はBであれば、実際にエクステリア用として使用可能である。
A:外観変化なし
B:若干白化が見られるものの、意匠的に問題なし
C:白化が明確に見られる
各試験結果について、以下の表1に示す。
なお、表中、−は「無し」を示す。表中、※1は、100mm×100mmの試験片において、重ね押さえ部分の位置の中央がシート端部から50mmであることを示す。表中、※2は、100mm×100mmの試験片において、重ね押さえ部分の位置の中央がシート端部から25mmであることを示す。表中、※3は、100mm×100mmの試験片において、重ね押さえ部分の位置の中央
がシート端部から10mmであることを示す。
1.筒状の金属基材
2.接着剤
3.化粧シート
4.重ね押さえ部分
5.重ね押さえ部分の幅
6.シート端部から重ね押さえ部分の中央までの間隔
7.切断箇所
8.発熱性試験における試験片
9.金属基材

Claims (2)

  1. 筒状の金属基材の外周に、接着剤層を介して化粧シートを有するエクステリア用化粧部材であって、
    (1)前記金属基材の厚みが50mm以下であり、
    (2)前記接着剤層の厚みが80μm以下であり
    (3)前記化粧シートの厚みが40〜150μmであり、
    (4)前記化粧シートが重ね押さえ部分を備えており、前記重ね押さえ部分の幅が12mm以下であり、
    (5)ISO5660-1に準拠する発熱性試験にて不燃認定取得可能要件を満たし、
    (6)JIS Z0237の試験方法に従って測定した接着強度が20N/inch以上である、
    ことを特徴とする、筒状のエクステリア用化粧部材。
  2. 前記金属基材の厚みが1.5〜50mmである、請求項1に記載のエクステリア用化粧部材。
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