JP6455614B2 - エクステリア用化粧部材 - Google Patents
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を満たすこと、即ち、加熱開始後から20分間、以下の(i)〜(iii)の要件:
(i)総発熱量が8MJ/m2以下であること、
(ii)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと、
(iii)最大発熱速度が「10秒以上継続(連続)して200kW/m2以上」を超えないこと、が要求されている。
1.筒状の金属基材の外周に、接着剤層を介して化粧シートを有するエクステリア用化粧部材であって、
(1)前記金属基材の厚みが50mm以下であり、
(2)前記接着剤層の厚みが80μm以下であり、
(3)前記化粧シートの厚みが40〜150μmであり、
(4)前記化粧シートが重ね押さえ部分を備えており、前記重ね押さえ部分の幅が12mm以下であり、
(5)ISO5660-1に準拠する発熱性試験にて不燃認定取得可能要件を満たし、
(6)JIS Z0237の試験方法に従って測定した接着強度が20N/inch以上である、
ことを特徴とする、筒状のエクステリア用化粧部材。
2.前記金属基材の厚みが1.5〜50mmである、上記項1に記載のエクステリア用化粧部材。
本発明の化粧板は、金属基材上に、接着剤層及び化粧シートが順に積層された化粧板であって、
(1)前記金属基材の厚みが1.5〜50mmであり、
(2)前記接着剤層の厚みが80μm以下であり、
(3)前記化粧シートの厚みが40〜150μmであり、
(4)前記化粧シートの重ね押さえ部分の幅が0〜12mmである、
ことを特徴とする。上記特徴を有する本発明の化粧板は、上記各層の厚み及び化粧シートの重ね押さえ部分の幅がそれぞれ特定の範囲であるため、難燃剤を含有しない場合においても不燃認定取得可能要件、即ち、以下の(i)〜(iii)の要件:
(i)総発熱量が8 MJ/m2以下であること、
(ii)防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと、
(iii)最大発熱速度が10秒以上継続(連続)して200kW/m2以上を超えないこと、を満たし、且つ、接着強度及び耐候性に優れる。
本発明では、ISO5660-1コーンカロリーメーター法に準拠する試験(以下、単に発熱性
試験ともいう)を採用している。当該方法は、化粧板等の建築材料の燃焼性状を評価する試験方法であって、建築材料の受輻射加熱状況下での発熱性を求めるものである。
本発明の化粧板は、厚み(厚さ)が1.5〜50mmである金属基材を有する。当該厚みが1.5mm未満である場合、発熱性試験において、最大発熱速度の発生時間が早くなり(最大発熱
速度が高くなり)、結果として加熱開始後から20分間において、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2を超えるおそれがある。一方、上限値の50mmは、発熱性試験における
試験片としての厚みの限界である。
金属基材のおもて面には、接着剤層(接着剤層A)が積層されている。
れがある。接着剤層の厚みは、60〜80μmが好ましい。
接着剤層(接着剤層A)のおもて面には、化粧シートが積層されている。
、耐候性などの観点から、60〜150μmが好ましい。
重ね押さえ部分とは、図2の4.のように、化粧シートが2重に重なっている部位(化粧シートの上に化粧シートが積層されている部位)を示す。化粧シートの重ね押さえ部分の幅とは、図2の5.のように、当該化粧シートが2重に重なっている部位の幅を示す。当該幅が0〜12mmとは、当該重ね押さえ部分が存在しない(即ち、化粧シートの重ね押さえ部分の幅が0mm)か、又は当該重ね押さえ部分が存在し、且つその幅が12mm以下であることを示す。当該重ね押さえ部分の幅が12mmを超える場合、発熱性試験において、加熱開始後から20分間の総発熱量が8MJ/m2を超えるおそれがある。
り合わせた化粧板、等が挙げられる。上記金属基材に対して1枚又は2枚以上の化粧シートを貼り合わせた化粧板は、化粧シート同士が互いに2重に重なっていない。
シートが2重に重なっている部位を有する化粧板、(2)金属基材が筒状であって、図2の
ように1枚の化粧シートを貼り合わせた化粧板であって1枚の化粧シートが2重に重なっている部位を有する化粧板、等が挙げられる。
基材シートとしては、1)薄紙,上質紙,クラフト紙,和紙,チタン紙,樹脂含浸紙,紙間強化紙等の紙、2)木質繊維,ガラス繊維,石綿,ポリエステル繊維,ビニロン繊維,レーヨン繊維等からなる織布又は不織布、3)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリアクリル;ポリアミド;ポリウレタン;ポリスチレン等の合成樹脂製シート(合成樹脂層)、の1種又は2種以上の積層体が挙げられる。基材シートは、ポリオレフィンを含有することが好ましい。
シートは、必要に応じて着色されていてもよい。また、表面にコロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理等の表面処理が施されていてもよい。
絵柄模様層は、柄インキ層及び/又はベタインキ層から構成される。絵柄模様層は、グラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷等の印刷法により形成できる。柄インキ層の模様は、例えば、木目模様、石目模様、布目模様、皮紋模様、幾何学模様、文字、記号、線画、各種抽象模様等が挙げられる。ベタインキ層は、着色インキのベタ印刷により得られる。絵柄模様層は、柄インキ層及びベタインキ層の片方又は両方から構成される。
接着剤層(接着剤層B)は、絵柄模様層と透明性樹脂層との間に設けられる。接着剤層は、例えば、2液硬化型ウレタン樹脂等の公知のドライラミネーション用接着剤を塗布・
乾燥させることにより得られる。
透明性樹脂層は、透明性の樹脂層であれば特に限定されず、例えば、透明性の熱可塑性
樹脂により好適に形成できる。具体的には、軟質、半硬質又は硬質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー、ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステル等が挙げられる。上記の中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが好ましい。
プライマー層は、透明性樹脂層と表面保護層の密着性を向上させるために設けることができる。プライマー層は透明又は半透明な層であり、絵柄模様層のビヒクルとして例示した樹脂を用いて形成することができる。
表面保護層(透明性表面保護層)は、化粧シートに要求される耐擦傷性、耐摩耗性、耐水性、耐汚染性等の表面物性を付与するために設けられる。この表面保護層を形成する樹脂としては、熱硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂等の硬化型樹脂が好ましい。特に、電離放射線硬化型樹脂は高い表面硬度、生産性等の観点から好ましい。
度がより好ましい。電子線の照射量は、2〜15Mrad程度が好ましい。
に対して0.1〜10質量部程度である。
が挙げられる。
量が8MJ/m2以下であり、(ii)加熱開始後から20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀
裂及び穴がなく、(iii)加熱開始後から20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/m2以上を超えないこと)を満たす化粧板であって、且つ、接着強度及び耐候性に優れる。
≪化粧シートの作製≫
60μm厚さのポリプロピレン樹脂からなる基材シートの両面にコロナ放電処理を施した
。次いで、基材シートのおもて面にアクリルウレタン系樹脂からなる印刷インキでグラビア印刷法により、2μm厚さの絵柄模様層を形成した。次に、前記絵柄模様層上にアクリルポリオール−ウレタン混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート11質量部を
添加してなる接着剤を塗布することにより、透明性の接着剤層(厚さ3μm)を形成した。さらに、接着剤層上に、Tダイ押出機でポリプロピレン樹脂を加熱溶融押出して熱可塑性
の透明性樹脂層(厚さ80μm)を形成した。次いで、当該透明性樹脂層上にアクリルポリオ
ール−ウレタン混合樹脂100質量部にヘキサメチレンジイソシアネート6質量部を添加してなる樹脂組成物を塗布することにより、2μm厚さのプライマー層を形成した。次いで、前記プライマー層にウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを含む電子線硬化型樹脂組成物をグラビアコート法により5μm厚さとなるように塗布・乾燥した後に、加速電圧175keV及び5Mrad(50kGy)の条件で電子線を照射することにより表面保護層を形成した。さらに、当該表面保護層側から熱圧によるエンボス加工を施して木目導管柄の凹凸模様を形成し、実施例1の化粧シートを得た。
≪化粧板の作製≫
化粧シートの裏面側にポリエステル系接着剤(商品名「PES-360」東亞合成株式会社製)
を塗布した。次に、アルミニウム押出形材(A6063S-T5)を用いた筒状のアルミニウム材の
外周に、当該アルミニウム材と前記接着剤が接触するようにして化粧シートを貼着した。これにより、化粧板が得られた。なお、当該化粧シートの長辺側の長さは、当該アルミニウム材の外周に等しいため、化粧板には化粧シートの重ね押さえ部分がない。
≪化粧シートの作製≫
参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧シートを作製した。
≪化粧板の作製≫
化粧シートの裏面側に上記ポリエステル系接着剤を塗布した。次に、アルミニウム押出形材(A6063S-T5)を用いた筒状のアルミニウム材の外周に、当該アルミニウム材と前記接着剤が接触するようにして化粧シートを貼着した。これにより、化粧板が得られた。なお、当該化粧シートの長辺側の長さは、当該アルミニウム材の外周よりも長いため、化粧板には化粧シートの重ね押さえ部分が存在する。
≪化粧シートの作製≫
60μm厚さのポリプロピレン樹脂中に、樹脂成分100質量部に対して60質量部となるように有機臭素系難燃剤(商品名「フレームカット110R」東ソー株式会社製)を添加して、これを基材シートとする以外は、参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧シートを作製した。
≪化粧板の作製≫
参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧板を作製した。
≪化粧シートの作製≫
参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧シートを作製した。
≪化粧板の作製≫
ポリエステル系接着剤中に、当該接着剤100質量部に対して30質量部となるように、水
酸化アルミニウム含有難燃剤(商品名「マルチナル」アルベマール日本株式会社製)を添加して、これを接着剤とする以外は、参考例1〜5及び比較例1〜3と同様にして、化粧板を作製した。
参考例1〜5、実施例6〜9及び比較例1〜6で得られた化粧板を、図3のように切断し、100mm×100mmの試験片を作製した。当該試験片に対して、ISO5660-1コーンカロリーメーター法に準拠し、20分間の試験を行った。なお、発熱性試験においては、東洋精機株式会社製コーンカロリーメーターを使用した。評価基準は、次の通りとした。
A:以下の(1)〜(3)の要件を全て満たす;
(1)加熱開始後から20分間の総発熱量が8 MJ/m2以下、
(2)加熱開始後から20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないこと、
(3)加熱開始後から20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200 kW/m2以上を超えないこと。
B:上記(1)〜(3)の要件の少なくとも1つを満たさない。
参考例1〜5、実施例6〜9及び比較例1〜6で得られた化粧板に対して、JIS Z0237の試験方法に従って接着強度を測定した。評価基準は、次の通りとした。なお、A又はBであれば、実際にエクステリア用として好ましい。
A:30N/inch以上
B:20N/inch以上30N/inch未満
C:20N/inch未満
UVランプ(商品名「M04-L21WB/SUV」、岩崎電気株式会社製)、ランプジャケット(商品名「WJ50-SUV」、岩崎電気株式会社製)、及び照度計(商品名「UVD-365PD」、岩崎電気株式会社製)を備えた超促進耐候性試験装置(商品名「アイ スーパー UVテスター SUV-W131」、岩崎電気株式会社製)を用意した。当該超促進耐候性試験装置のブラックパネル温度を63℃、照度を60mW/cm2に設定し、参考例1〜5、実施例6〜9及び比較例1〜6で得られた化粧板に対して、200時間に到達するまで20時間の照射及び4時間の結露を繰り返した。当該試験後の化粧板に対して、外観を観察した。評価基準は、次の通りとした。なお、A又はBであれば、実際にエクステリア用として使用可能である。
A:外観変化なし
B:若干白化が見られるものの、意匠的に問題なし
C:白化が明確に見られる
各試験結果について、以下の表1に示す。
がシート端部から10mmであることを示す。
2.接着剤
3.化粧シート
4.重ね押さえ部分
5.重ね押さえ部分の幅
6.シート端部から重ね押さえ部分の中央までの間隔
7.切断箇所
8.発熱性試験における試験片
9.金属基材
Claims (2)
- 筒状の金属基材の外周に、接着剤層を介して化粧シートを有するエクステリア用化粧部材であって、
(1)前記金属基材の厚みが50mm以下であり、
(2)前記接着剤層の厚みが80μm以下であり、
(3)前記化粧シートの厚みが40〜150μmであり、
(4)前記化粧シートが重ね押さえ部分を備えており、前記重ね押さえ部分の幅が12mm以下であり、
(5)ISO5660-1に準拠する発熱性試験にて不燃認定取得可能要件を満たし、
(6)JIS Z0237の試験方法に従って測定した接着強度が20N/inch以上である、
ことを特徴とする、筒状のエクステリア用化粧部材。 - 前記金属基材の厚みが1.5〜50mmである、請求項1に記載のエクステリア用化粧部材。
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