JP2001260164A - 高速射出成形方法 - Google Patents

高速射出成形方法

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JP2001260164A
JP2001260164A JP2000071395A JP2000071395A JP2001260164A JP 2001260164 A JP2001260164 A JP 2001260164A JP 2000071395 A JP2000071395 A JP 2000071395A JP 2000071395 A JP2000071395 A JP 2000071395A JP 2001260164 A JP2001260164 A JP 2001260164A
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Japan
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mold
filling
resin
foaming agent
injection
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JP2000071395A
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Tatsuji Toyotaka
立自 豊高
Takayoshi Fujiwara
隆祥 藤原
Shiroyasu Ota
城裕 大田
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Nippon A&L Inc
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nippon A&L Inc
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法精度に優れた、特に大型の成形品を安
定的に生産することのできる高速射出成形方法の提供。 【解決手段】 熱可塑性樹脂(A)、無機充填剤(B)
および発泡剤(C)からなり、該無機充填剤(B)の配
合量が(A)と(B)の合計当たり3〜40重量%であ
り、かつ該発泡剤(C)の配合量が射出成形物の重心相
当部分における充填直後の圧力がゲージ圧で0.05〜
2MPaとなる量で配合してなる樹脂組成物を金型内に
射出し、金型内に樹脂を充填した後、さらに充填直後の
射出圧力として5MPa以下の保圧を加えてなる高速射
出成形方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寸法精度に優れた
成形品を安定的に生産することのできる高速射出成形方
法に関するものである。
【0002】
【従来技術】一般に熱可塑性樹脂は、成形加工性、寸法
精度に優れることより、家電製品、車両部品、事務機器
などに広く用いられている。これら用途のなかでも特に
寸法精度が要求される分野においては、ガラス繊維、ガ
ラスビーズ、タルク、マイカ、炭酸カルシウム等の無機
充填剤を配合してなる樹脂組成物が使用される。また、
これら樹脂組成物は、一般に射出成形にて成形品を得る
というケースが多いが、この射出成形は、その成形工程
に要する時間(成形サイクル)が長いという欠点があ
り、射出成形における大きな問題となっている。
【0003】ところで、一般に射出成形は、成形機に
取り付けた金型を閉じる工程、可塑化された樹脂組成
物を金型へ射出充填する工程、金型内に充填された樹
脂組成物が固化する前に金型末端まで十分に押し込む保
圧工程、金型内に充填された樹脂組成物を冷却固化さ
せる冷却工程、金型を開いて射出成形品を取り出す工
程からなり、これを1回の成形サイクルとして、これら
の工程を連続的に実施することにより、成形品の量産を
行うものである。
【0004】この成形サイクルは、その成形品自体の材
料コストと共にその製造コストにおいて大きなウエイト
を占めており、この成形サイクルの短縮、すなわち単位
時間における成形品の量産が可能となればなるほどその
成形品一個あたりの製造コストを抑えることができるも
のである。
【0005】そこで、成形設備面からの改造、例えば射
出成形機の大型化などでは多額の投資を伴うため容易で
はない。また、成形条件の変更、例えばゲート数や口径
の増大、溶融温度を高めて流動性を上げる方法などでは
成形品に応力が残留しソリや変形の原因となり、溶剤と
の接触にて容易にクラックが発生する。さらに、製品形
状の変化、例えば薄肉化・均一化や材料の低分子量化に
よる高流動性化などでの対応では成形品の機械的強度を
低下させると言った問題がある。
【0006】一方、材料内部に微量の発泡剤を含有さ
せ、成形時に発泡させることにより、金型との密着性を
向上させることによって、金型との接触面からの冷却を
促進させることにより、保圧時間ならびに冷却時間の短
縮を図り、成形品製造における生産性向上ならびに製造
コストを低下させるという方法が提案されている(特開
平8−333491号)。特開平8−333491号に
記載された技術は、金型内に樹脂が完全に充填する前に
射出を中止して、その後は発泡剤の発泡によって金型内
に充填するという、いわゆる保圧を要せずとも金型との
密着性が低下せず、冷却時間が短縮できるというもので
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記特
開平8−333491号に記載された技術において、い
わゆる保圧工程に注目したところ、この保圧工程を実施
しない場合(全く保圧を加えない)、確かに金型と樹脂
との密着性は低下しないため冷却時間は短縮できるもの
の、樹脂の射出充填量が一定にならないため、得られる
成形品の重量がバラツクという問題が発生する。これは
特に大型の射出成形機においてその傾向が顕著となるも
のである。本発明者らは、上記問題点を解決すべく検討
を行ったところ、僅かではあるがある一定の保圧を加え
ることにより、この成形品の重量のバラツキを解消でき
ることを見出し本発明に到達したものである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】すなわち、本発明は、熱可
塑性樹脂(A)、無機充填剤(B)および発泡剤(C)
からなり、該無機充填剤(B)の配合量が(A)と
(B)の合計当たり3〜40重量%であり、かつ該発泡
剤(C)の配合量が射出成形物の重心相当部分における
充填直後の圧力がゲージ圧で0.05〜2MPaとなる
量で配合してなる樹脂組成物を金型内に射出し、金型内
に樹脂を充填した後、さらに充填直後の射出圧力として
5MPa以下の保圧を加えることを特徴とする高速射出
成形方法を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明につき詳細に説明す
る。本発明において使用される熱可塑性樹脂(A)とし
ては、ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メチル
メタクリレート共重合体、スチレン−アクリロニトリル
−メチルメタクリレート共重合体、ABS樹脂、AES
樹脂、AAS樹脂、MBS樹脂、ABSM樹脂等のスチ
レン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル
樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等、さ
らにはこれら樹脂のポリマーアロイが挙げられる。
【0010】本発明において使用される無機充填剤
(B)としては、すでに公知の無機系充填剤であれば特
に制限はなく、ガラス繊維、ガラスビーズ、タルク、マ
イカ、炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、カーボン繊
維、金属繊維等が挙げられる。また、これらの形状に関
しても制限はなく、アスペクト比の大きい繊維状、ビー
ズ状、板状等、何れも使用できる。該無機充填剤(B)
の配合量は、熱可塑性樹脂(A)と無機充填剤(B)の
合計当たり3〜40重量%である。3重量%未満では成
形物の寸法精度が低下し、また40重量%を超えると成
形物の流動性が極度に低下するため好ましくない。好ま
しくは5〜35重量%である。
【0011】本発明において使用される発泡剤(C)と
しては、無機発泡剤および有機発泡剤に大別される。無
機発泡剤としては、炭酸アンモニア、重炭酸ナトリウ
ム、などが例示され、有機発泡剤としては、ニトロソ系
(ジニトロペンタメチレンテトラミンなど)、スルホヒ
ドラジド系(ベンゼンスルホニルヒドラジドなど)、ア
ゾ系(アゾビスイソブチロニトリルなど)などが挙げら
れる。これら発泡剤の種類には何ら制限はなく、樹脂の
種類ならびに溶融温度と発泡剤の分解温度との関係など
から適宜選択される。これらのうち無機発泡剤が好まし
く、特に熱可塑性樹脂(A)としてスチレン系樹脂を使
用する場合には、その溶融温度より、分解温度が200
〜250℃である発泡剤が好ましい。
【0012】上記発泡剤(C)の配合量は、射出成形物
の重心相当部分における充填直後の圧力がゲージ圧で
0.05〜2MPaとなる量である。0.05MPa未
満では、成形物の発泡が充分でなく、成形サイクルの短
縮効果が低減する。一方、2MPaを超す量では、発泡
が過大となり、成形品強度の低下を招く。好ましくは、
0.2〜0.6MPaとなる量である。かかる配合量
は、樹脂の種類、成形品の大きさ、形状、さらにはゲー
ト数、位置などを加えた総合的な評価結果に基づき決定
されることが望ましい。
【0013】発泡剤(C)の配合量を決定するための射
出成形物の重心相当部分における充填直後の圧力は、金
型内に設置した複数の型内圧力センサーにて充填直後の
圧力を測定し、重心相当部分における圧力を算出するこ
とにより求められる。
【0014】また、該発泡剤(C)は、熱可塑性樹脂
(A)と直接混合してもよく、また、通常マスターバッ
チと称される発泡剤(C)と熱可塑性樹脂(A)からな
り、発泡剤配合量を高めた濃縮物を、発泡剤を含まない
熱可塑性樹脂と混合して使用してもよい。
【0015】本発明においては、上記(A)成分、
(B)成分および(C)成分からなる樹脂組成物を金型
内に射出し、金型内に樹脂を充填した後、さらに充填直
後の射出圧力として5MPaの保圧を加えることが必須
であり、この保圧工程を加えることにより、射出成形物
の重量のバラツキを抑制することができるものである。
しかし、充填直後の射出圧力が5MPaを超える保圧を
加えると冷却時間が短縮できなくなるため好ましくな
い。
【0016】本発明においては、本発明の主旨を変更し
ない限り、着色剤、難燃剤、安定剤、滑剤、可塑剤など
の他の添加剤を配合した樹脂組成物を使用することも可
能である。
【0017】以下に本発明を実施例により説明する。
【実施例】−熱可塑性樹脂(A)− A−1:AS樹脂(日本エイアンドエル(株)製 ライ
タック A−200) −無機充填剤(B)− B−1:ガラス繊維 日東紡社製、CS3PE−33
0、3mmチェップドストランド、シラン系収束剤使
用) −発泡剤(C)− C−1:炭酸塩系の発泡剤M.B.(EB−207 永
和化成(株)製 20重量%マスターバッチ)
【0018】上記のA−1成分80重量%およびB−1
成分20重量%を配合し、二軸押出機を用いて溶融混練
し、ガラス繊維を含有するAS樹脂組成物のペレットを
製造した。得られたガラス繊維含有AS樹脂組成物に対
して、2.0重量%のC−1成分をペレットブレンドで
配合した。この樹脂組成物を用いて以下の実施例(比較
例)を行った。
【0019】この樹脂組成物を用いて、厚さ3mm、縦
横各150mm、中央部に幅5mm、高さ20mmのリ
ブを有する成形品が得られる金型と10オンス射出成形
機(J−150EP 日本製鋼社製)を用い、充填直後
の射出圧力を変更することによりそれぞれ保圧を変更さ
せて成形を行った。この際、成形機の樹脂温度は250
℃、金型循環水温度は30℃に設定し、また上記平板金
型の中央部分にプラスチック成形加工用水晶圧力変換器
(6157A:日本キスラー(株)製)を設置し、成形
品の重心相当部分における成形時の充填直後の圧力を測
定した。この様に成形した成形品を、冷却時間を変えな
がら取りだし、幅130mm間隔の支点上にリブ部が平行
且つ上になる様に乗せ、24時間放置した。その後、成
形品平面上部の変形量を3次元的に測定した。そして、
冷却時間が長くなるに従い変形量は少なくなり、最終的
に変形量が一定(±0.1mm以内)となるまでの成形
時の冷却時間を求めた。また、成形品の重量のバラツキ
について、各成形条件(充填直後の射出圧力(保圧)を
変更)につき10ショット連続で成形し、その成形品の
重量を測定し標準偏差として求めた。その結果を表1に
示す。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】以上のとおり、本発明の高速射出成形方
法を採用することにより、寸法精度に優れた成形品を安
定的に生産することのできるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大田 城裕 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AA13 AB02 AB11 JA07 JM13 JN11 JN14 JQ81

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂(A)、無機充填剤(B)
    および発泡剤(C)からなり、該無機充填剤(B)の配
    合量が(A)と(B)の合計当たり3〜40重量%であ
    り、かつ該発泡剤(C)の配合量が射出成形物の重心相
    当部分における充填直後の圧力がゲージ圧で0.05〜
    2MPaとなる量で配合してなる樹脂組成物を金型内に
    射出し、金型内に樹脂を充填した後、さらに充填直後の
    射出圧力として5MPa以下の保圧を加えることを特徴
    とする高速射出成形方法。
JP2000071395A 2000-03-15 2000-03-15 高速射出成形方法 Pending JP2001260164A (ja)

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