JP2001259615A - 廃液処理装置 - Google Patents

廃液処理装置

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JP2001259615A
JP2001259615A JP2000081914A JP2000081914A JP2001259615A JP 2001259615 A JP2001259615 A JP 2001259615A JP 2000081914 A JP2000081914 A JP 2000081914A JP 2000081914 A JP2000081914 A JP 2000081914A JP 2001259615 A JP2001259615 A JP 2001259615A
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waste liquid
evaporator
liquid
condenser
incinerator
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Hajime Takahashi
高橋  元
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JEKKUSU KK
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  • Treating Waste Gases (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼却炉等から発生する廃液を濃縮して、処理
施設への運搬費及び処理施設での処理費を含め廃液の処
理費全体を削減する。 【解決手段】 焼却炉等から発生する廃液3中の水分を
蒸発器2内で加熱器4により加熱する。更に、排気ポン
プ11により蒸発器2内の排気を行うことに加えて、蒸
発器2内で発生した水蒸気をコンデンサ8内で冷却パイ
プ9により冷却して凝縮させることによって、蒸発器2
内を減圧し廃液3の水分を除去する。これによって廃液
3は効率良く濃縮されて体積が減少し、処理施設への運
搬費及び処理施設での処理費までを総合しても廃液3の
処理費全体は削減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃液処理装置に関
するものであり、特に、焼却炉等から発生する排ガス中
に含まれる有害物質を液体に捕捉させた廃液の廃液処理
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼却炉から発生する排ガスには、各種の
有害ガスが含まれており、環境及び安全の観点から各種
の処理等がなされている。
【0003】例えば、脱塩化水素処理では、大きなイン
ペラで排ガスを吸引して液中を通過させている。塩化水
素を含む腐食性の高い排ガス及び廃液は、インペラの寿
命を著しく短縮することから高価な腐食防止処理等を施
す必要があった。このため、設備投資コストが著しく高
くなる。
【0004】また、このような従来の設備では、大規模
なスプレー塔、濡れ壁塔等を必要とするため、コスト面
及び設備の面で問題があった。
【0005】そこで、これらの問題点を解決するため本
発明の発明者は、特開平8−168632号公報にかか
るガス処理装置を発明した。
【0006】図3は上記公報にかかるガス処理装置の処
理室でのガスの処理状態を示す説明図、図4は上記公報
にかかるガス処理装置の全体におけるガスの処理状態を
示す説明図、図5は上記公報にかかるガス処理装置の羽
根車を示す説明図である。
【0007】図3及び図4に示すように、上記公報にか
かるガス処理装置31によれば、図示しない焼却炉で発
生する排ガスGを処理室32内に供給し、通路33に複
数枚並ぶ障壁34により形成される区画内に排ガスGを
通して、各区画内において羽根車35によって処理液W
と排ガスGと接触させている。羽根車35は図示しない
動力により回転する回転軸36に支持され、羽根車35
の円形のメッシュ状体からなる液膜形成部材35bが、
回転軸36の回転により液槽37の処理液W中を出入り
する。
【0008】羽根車35は、図5に示すように、回転方
向に開口する断面略コ字状の樋として形成され、複数の
スリット状の流下孔35cを有し、放射状に配設された
処理液シャワー部材35aと、円形の網等のメッシュ状
体からなる液膜形成部材35bとからなり、処理液Wの
液面上へと回動する際に、液膜形成部材35bがメッシ
ュ部に処理液Wの液膜を形成する。また、処理液シャワ
ー部材35aが処理液Wを汲み上げて流下孔35cから
流下させ、液膜形成部材35bのメッシュ部の液膜を維
持しながら、処理液Wが流下し、液膜中の排ガスGの各
種成分を処理液Wとして回収して流下し、液槽37の処
理液W中に溶け込まれる。
【0009】このように、複数枚の障壁34によって形
成される区画内で、排ガスGを処理液Wで形成される泡
中に閉じ込め、処理液Wを流下させることによって液膜
を保持し、排ガスGと処理液Wとはより多くの接触の機
会を持つことができ、排ガスGが処理液Wに捕捉され
る。このような処理を経た後に、図4に示すように、イ
ンペラ38を用いて排ガスGを第2処理室39の処理液
Wへと吹込んでバブリングし、排ガスG中の各種有害ガ
ス成分の殆どを除去している。
【0010】特に、排ガスGのバブリングでは、前の処
理工程で排ガスGの濃度を希薄にしているので、インペ
ラ38の腐食は低減され、インペラ38に高価な腐食防
止処理等を施す必要もなくなる。また、処理液Wで排ガ
スGを捕捉すると、その反応生成物が沈澱する。ガス処
理装置31によれば、この反応生成物を含む液槽37の
下方の液を沈澱槽に導いてフィルタで除去することによ
って処理液Wの繰返使用が可能である。即ち、上記公報
にかかるガス処理装置31によれば、簡単かつ安価な構
成により排ガスG中の有害ガス成分の高い除去率を実現
している。しかも、維持費も安価である。
【0011】焼却炉から発生する排ガスには、塩化水素
ガスの他に、炭素化合物の不完全燃焼により生ずる煤
煙、窒素酸化物、ダイオキシン、重金属等の各種有害物
質が含まれているが、上記公報にかかるガス処理装置3
1によれば、これら煤煙、その他各種有害物質の除去に
も有効である。他に、パルプ工場における燃焼プラント
等から排出される排ガスの処理についても、ガス処理装
置31は有効である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記ガス処理
装置31によれば、処理液Wの繰返使用にも限界があ
り、処理液W中に排ガスGを捕捉させてなる廃液が発生
することとなり、その廃液の容積が大きいと、それに応
じた多額の処理費用を要することとなる。また、多量の
廃液は処理費に加えて、処理施設までの運搬費も高額な
ものとなる。
【0013】そこで、本発明は、焼却炉等から発生する
排ガスを液体に捕捉させた廃液を安価に濃縮できる廃液
処理装置の提供を課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる廃液処
理装置は、焼却炉から発生する排ガスを液体に捕捉させ
てなる廃液を収容し、前記廃液を閉じた空間で加熱する
蒸発器と、前記蒸発器の廃液面より上方位置に接続さ
れ、前記蒸発器の内部の圧力を低圧に排気する排気ポン
プとを具備するものである。
【0015】この構成によれば、蒸発器内に収容された
廃液は、加熱されて水分を蒸発(気化を含む)して濃縮
される。このとき発生した水蒸気は、排気ポンプにより
大気中に排気されるので、蒸発器内は減圧され、廃液中
の水分の蒸発が促進され、効率よく蒸発器内の減圧が促
進され、廃液中の水分の蒸発が促進される。ここで、廃
液としては、液体に排ガス中の煤煙その他各種有害物質
を捕捉させたものである。煤煙、その他各種有害物質が
液体に捕捉される形態には、液体に溶解される場合と単
に混入するだけの場合とがある。煤煙、その他各種有害
物質には、炭素化合物の不完全燃焼によって生じる煤
煙、塩化水素ガス、窒素酸化物、ダイオキシン、重金属
等がある。
【0016】請求項2にかかる廃液処理装置は、焼却炉
から発生する排ガスを液体に捕捉させてなる廃液を収容
し、前記廃液を閉じた空間で加熱する蒸発器と、前記蒸
発器の廃液面より上方位置に接続され、前記蒸発器で発
生した蒸気圧を冷却して低下させるコンデンサと、前記
コンデンサに接続され、前記蒸発器の圧力を前記コンデ
ンサの内部圧力を介して低圧に排気する排気ポンプとを
具備するものである。
【0017】この構成によれば、蒸発器内に収容された
廃液は、加熱されて水分を蒸発(気化を含む)して濃縮
される。このとき発生した水蒸気は、コンデンサを通っ
て排気ポンプにより大気中に排気されるので、蒸発器内
は減圧され、廃液中の水分の蒸発が促進される。前記水
蒸気の一部分はコンデンサを通過する際に冷却機構によ
り冷却されて凝縮するため、排気ポンプでは排気する気
体(空気)密度が高くなり、効率よく蒸発器内の減圧が
促進され、廃液中の水分の蒸発が促進される。排気ポン
プには、コンデンサ内の大気や水蒸気の排気だけでなく
コンデンサで凝縮によって生じる水も同時に排水できる
ものであることが好ましい。冷却機構には、内部を冷却
水等の冷却液または冷媒が循環する冷却パイプの他、ペ
ルチェ効果素子等の使用が可能である。
【0018】請求項3にかかる廃液処理装置の前記蒸発
器の加熱には、前記焼却炉から発生する熱エネルギを使
用するものである。発生する熱を効率よく使用すること
ができ、高効率の運転が可能である。ここで、前記焼却
炉から発生する熱エネルギの使用の形態は、パイプ内に
高温の熱湯等を循環させるものである。
【0019】請求項4にかかる廃液処理装置の前記蒸発
器の加熱には、電気加熱器を使用するものである。加熱
する電気ヒータの制御が最も簡単である。ここで、電気
ヒータとしては、電熱線、セラミックヒータ等の使用が
可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0021】図1は本発明の実施の形態1にかかる廃液
処理装置を示す説明図である。
【0022】図1に示すように、本発明の実施の形態に
かかる廃液処理装置1は、焼却炉等から発生する排ガス
Gに含まれる、主に、炭素化合物の不完全燃焼により発
生した煤煙、塩化水素ガス、窒素酸化物、ダイオキシ
ン、重金属等の各種有害物質(以下の説明では、単に
「有害物質」と呼ぶ)を液体に溶解或いは混入により捕
捉させてなる廃液3を収容し、廃液3を加熱する電熱ヒ
ータ、熱湯または高圧蒸気を用いた熱交換器等からなる
加熱器4を有する蒸発器2と、蒸発器2に連結し、内部
に冷却機構としての冷却パイプ9を備えるコンデンサ8
と、コンデンサ8に連結し、コンデンサ8内の排気を行
う排気ポンプ11とを備えている。
【0023】なお、廃液3は、焼却炉等から発生する排
ガスに含まれる有害物質を図示しないガス処理装置によ
り液体に捕捉させてなるものである。前記液体は、水を
主成分とするが、有害物質の捕捉を助長するために、各
種添加物が混入される。例えば、前記液体中にアルカリ
成分とグリセリンが混入されると、泡が発生して有害物
質の捕捉効率を高める。また、排ガスの発生源となる焼
却炉等とは、主に行政が管轄するゴミを焼却処理する焼
却炉、中型・小型焼却炉等である。即ち、ここでいう焼
却炉等とは、燃焼により有害物質を含有する排ガスを排
出する様々な施設として良い。
【0024】蒸発器2は、廃液3を内部へと供給する廃
液供給口5と、廃液3を外部に排出する廃液排水口6と
を有している。廃液供給口5、廃液排水口6には、バル
ブ5a,6aが設けられており、バルブ5a,6aを閉
じることによって、蒸発器2は外部との気密状態とな
る。蒸発器2内で廃液3は、加熱器4によって加熱され
水分が蒸発する。なお、加熱器4の形態には、電熱線、
セラミック加熱器等の電気ヒータ、パイプ内に高温高圧
の水蒸気や熱湯等を循環させる熱交換器とすることがで
きる。
【0025】蒸発器2は廃液3の水面より上方の位置で
パイプ7によりコンデンサ8に繋がっており、蒸発器2
内で発生した水蒸気S或いは蒸発器2内に残留する空気
は、パイプ7を通ってコンデンサ8へと到達する。コン
デンサ8に到達した水蒸気Sは、冷却パイプ9により冷
却されて凝縮する。冷却パイプ9には、外部にある図示
しないクーリング・タワー、冷却水等により常に所定温
度以下に冷却されるようになっている。また、冷却パイ
プ9のコンデンサ8内の部分には、蛇行或いはコイル状
になった熱交換部9aが形成されている。熱交換部9a
によれば、表面積の増加により水蒸気Sとの熱交換効率
が高められており、効率よく水蒸気Sの凝縮が行われ
る。なお、冷却機構には、冷却パイプ9の他、ペルチェ
素子等の半導体を用いても良い。
【0026】排気ポンプは、蒸発器2内の気圧を0.5
〜0.1atm以下にまで下げられる真空ポンプであ
り、通常、0.3atm以下で運転できるものが望まし
い。0.3atm以下で運転できるポンプであれば、そ
のポンプの形式を問うものではない。
【0027】コンデンサ8と排気ポンプ11の給気側と
はパイプ10により連結されており、排気ポンプ11の
排気側はパイプ12により外部へと解放されている。コ
ンデンサ8内の水蒸気S或いは空気は、ポンプ11によ
りパイプ10,12を通じて大気中へと排気される。な
お、コンデンサ8内で水蒸気Sの凝縮によって生じた水
も、排気ポンプ11により外部へと排出される。
【0028】このような構成からなる本実施の形態の廃
液処理装置1を動作させるには、先ず、バルブ6aによ
り廃液排水口6を閉じた状態で、バルブ5aにより廃液
供給口5を開き、廃液供給口5から蒸発器2内へと廃液
3を供給し、バルブ5aにより廃液供給口5を閉じる。
次に、排気ポンプ11によるコンデンサ8内の排気、冷
却パイプ9によるコンデンサ8内の冷却及び加熱器4に
よる廃液3の加熱を開始する。すると、蒸発器2内で
は、加熱器4で加熱された廃液3中の水分が蒸発され水
蒸気Sとなる。その水蒸気Sは、パイプ7、コンデンサ
8、パイプ10、排気ポンプ11、パイプ12を通過し
て排気ポンプ11により大気中へと強制排気される。こ
のとき、蒸発器2内の気圧が下げられ廃液3中の水分の
蒸発が促進される。特に、蒸発器2内の廃液3は気圧が
下げられているから、廃液3の全体が沸騰し撹拌される
から、廃液3の中部の水分も同時に蒸発が促進される。
また、この過程で、コンデンサ8内には、水蒸気Sが流
入するが、コンデンサ8内に流入した水蒸気Sは、冷却
により凝縮し一部分が水となる。そのため、蒸発器2内
の気圧は、更に下げられ、廃液3中の水分の蒸発が更に
促進される。具体的には、蒸発器2内の気圧は、0.5
〜0.1atm以下にまで下げられる。その結果、廃液
3は、効率良く水分を奪われて濃縮される。
【0029】なお、起動時に蒸発器2及びコンデンサ8
内の空気は、蒸発器2で発生する水蒸気Sとともに排気
ポンプ11によって強制的に大気中に排気される。ま
た、廃液3中の水分が蒸発する温度は、蒸発器2内の気
圧や廃液3中の溶質の濃度に応じて異なるが、具体的に
は、50〜120℃の範囲が好適である。
【0030】廃液3が所定の体積比にまで濃縮される
と、バルブ6aを開いて廃液排水口6から蒸発器2外へ
と廃液3を排水し一時的に容器21内に収容する。その
後、廃液3は図示しない処理施設へと運搬する。このよ
うに濃縮された廃液3は、体積が減少しているため、処
理施設への運搬費及び処理施設での処理費のいずれもが
低減される。
【0031】特に、蒸発器2内の気圧は排気ポンプ11
による排気に加えて、コンデンサ8による水蒸気Sの凝
縮により下げられその密度を高くするから、蒸発器2内
での廃液3中の水分の蒸発が促進され、廃液3の濃縮が
極めて効率良く行われる。そのため、廃液3の処理施設
までの運搬費や処理施設での処理費を含む廃液3の処理
費全体を極力低減できる。即ち、焼却炉等から発生する
排ガスの有害物質(炭素化合物の不完全燃焼により発生
した煤煙、塩化水素ガス、窒素酸化物、ダイオキシン、
重金属等の各種有害物質)を極めて安価に処理すること
ができる。
【0032】ところで、上記実施の形態1の説明では、
蒸発器2は、廃液3を内部へと供給する廃液供給口5
と、廃液3を外部に排出する廃液排水口6とを有してい
るが、廃液供給口5及び廃液排水口6に代えて内外に廃
液3を出入れできる構造を有しておればよい。
【0033】上記実施の形態の蒸発器2は、横長の形態
を有しているが、本発明を実施する場合には、縦型とす
ることもできる。
【0034】図2は本発明の実施の形態2にかかる廃液
処理装置を示す説明図である。
【0035】図2に示すように、本発明の実施の形態に
かかる廃液処理装置の蒸発器2は、焼却炉等から発生す
る排ガスGを液体に捕捉させてなる廃液3を収容し、そ
の廃液3を加熱する電熱ヒータ41、熱湯または高圧蒸
気を用いた熱交換器42からなる加熱器4を有する。蒸
発器2は、略円筒体を縦てた形状となっており、廃液3
を加熱する電熱ヒータ41及び/または焼却炉等から発
生する熱湯または高圧蒸気を用いた熱交換器42からな
る加熱器4は、その外部から加熱する構造となってい
る。
【0036】蒸発器2の上部は、円板状の蓋体50をボ
ルト締めによって開閉自在となっている。また、下部に
ついても、円板状の底体60をボルト締めによって開閉
自在となっている。蒸発器2はパイプ7を介してコンデ
ンサ8に接続され、図1に示す実施の形態のように、コ
ンデンサ8内の排気を行う排気ポンプ11を備えて、蒸
発器2内が脱気自在となっている。即ち、他の構成は実
施の形態1と同様であるから、その説明を省略する。
【0037】本実施の形態の加熱器4は、廃液3を加熱
する電熱ヒータ41と焼却炉等から発生する熱湯または
高圧蒸気を用いた熱交換器42からなる加熱器4は、焼
却炉等の運転が停止した時間も運転するために、電熱ヒ
ータ41を具備するものである。
【0038】このような構成からなる本実施の形態2の
廃液処理装置を動作させるには、先ず、底体60を閉じ
た状態で、蓋体50を開き蒸発器2内に廃液3を供給
し、蓋体50を密閉する。次に、排気ポンプ11による
コンデンサ8内の排気、冷却パイプ9によるコンデンサ
8内の冷却及び焼却炉等から発生する熱湯または高圧蒸
気を用いた熱交換器42からなる加熱器4により廃液3
の加熱を開始する。すると、蒸発器2内では、例えば、
熱交換器42からなる加熱器4で加熱された廃液3中の
水分が低気圧下で蒸発され水蒸気Sとなる。その水蒸気
Sは、パイプ7、コンデンサ8、パイプ10を介して排
気ポンプ11により大気中へと排気される。このとき、
蒸発器2内の気圧が下げられているから、廃液3中の水
分の蒸発が促進される。このとき、蒸発器2内の廃液3
は気圧が下げられているから、廃液3の全体が沸騰し撹
拌されるから、廃液3の中部の水分も同時に蒸発が促進
される。また、この過程で、コンデンサ8内には、水蒸
気Sが流入するが、コンデンサ8内に流入した水蒸気S
は、冷却により凝縮し一部分が水となる。そのため、蒸
発器2内の気圧は、更に下げられ、廃液3中の水分の蒸
発が更に促進される。具体的には、蒸発器2内の気圧
は、0.5〜0.1atm以下にまで下げられる。その
結果、廃液3は効率良く水分を蒸発させて濃縮される。
【0039】次に、廃液3を熱交換器42からなる加熱
器4で加熱し、廃液3の温度を有害物質が気化しない程
度に100℃またはそれより若干上げ、コンデンサ8及
び排気ポンプ11の能力を上げ、更に脱気を継続する。
この状態を継続することにより、廃液3が乾燥状態とな
る。そこで、底体60を開放した状態で、更に、蓋体5
0を開き蒸発器2内の乾燥した乾燥廃液30を下方に落
とし、それを、一時的に容器21内に収容する。その
後、乾燥廃液30は図示しない処理施設へと運搬する。
このよう濃縮された乾燥廃液30は、コンクリートまた
は石膏等で固化し、有害物質が流れ出さないように処理
する。勿論、乾燥廃液30を分解し、特定の材料を抽出
してもよい。
【0040】したがって、各実施の形態の構成によれ
ば、蒸発器2内に収容された廃液3は、低気圧下で加熱
器4により加熱されて沸騰し、水分が除去され濃縮され
る。このとき発生した水蒸気Sは、コンデンサ8を通っ
て排気ポンプ11により大気中に強制排気されるので、
蒸発器2内は減圧され、廃液3中の水分の蒸発が促進さ
れる。前記水蒸気Sの一部分はコンデンサ8を通過する
際に冷却機構(冷却パイプ9)により冷却されて凝縮す
るため、蒸発器2内の減圧が促進され、廃液3中の水分
の蒸発が更に促進される。そのため、極めて効率良く廃
液3の濃縮を行うことができる。その結果、廃液3の処
理施設までの運搬費や処理施設での処理費を極めて効率
良く低減でき、廃液3の処理費全体を極力低減できる。
【0041】ところで、上記実施の形態では、コンデン
サ8によって蒸発器2内の蒸気圧は再度高密度化された
状態で排気ポンプ11により大気中に強制排気される
が、本発明を実施する場合には、焼却炉から発生する排
ガスGを液体に捕捉させてなる廃液3を収容し、廃液3
を閉じた空間で加熱する蒸発器2と、蒸発器2の廃液面
より上方位置に接続され、蒸発器2の内部の圧力を低圧
に排気する排気ポンプ11とを具備する実施例とするこ
ともできる。
【0042】この種の実施例においても、コンデンサ8
により排気の高効率化できないだけで、同一の効果が得
られる。
【0043】また、蒸発器2内に収容された廃液3は、
加熱器4により加熱されて水分を蒸発して濃縮するもの
であるが、蒸発器2の加熱には、図示しない焼却炉から
発生する熱エネルギを使用する加熱器4とすることもで
きる。この実施の形態では、焼却炉から発生する熱エネ
ルギの熱効率のよい使用により、稼動コストを廉価にす
ることができる。特に、熱湯を循環させるものでは、5
0〜100℃の範囲の温度維持が可能となり、安定した
処理が可能となる。
【0044】また、電気ヒータを使用することもでき
る。電気ヒータを使用すると、電気代により稼動コスト
は高くなるがその制御が簡単になる。
【0045】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明の廃液処
理装置は、焼却炉から発生する排ガスを液体に捕捉させ
てなる廃液を収容し、前記廃液を閉じた空間で加熱する
蒸発器と、前記蒸発器の廃液面より上方位置に接続さ
れ、前記蒸発器の内部の圧力を低圧に排気する排気ポン
プとを具備するものである。
【0046】したがって、蒸発器内を減圧して廃液中の
水分を加熱器により蒸発させ、低温度で廃液全体を沸騰
させることにより、廃液中の有害物質を排出することな
く濃縮できる。その結果、廃液の処理施設までの運搬費
や処理施設での処理費を低減できる。即ち、焼却炉等か
ら発生する廃液の処理を安価に処理することができる。
【0047】よって、焼却炉等から発生する排ガスを液
体に捕捉させてなる廃液を安価に濃縮できる。
【0048】請求項2の発明の廃液処理装置は、焼却炉
から発生する排ガスを液体に捕捉させてなる廃液を収容
し、前記廃液を閉じた空間で加熱する蒸発器と、前記蒸
発器の廃液面より上方位置に接続され、前記蒸発器で発
生した蒸気圧を冷却して低下させるコンデンサと、前記
コンデンサに接続され、前記蒸発器の圧力を前記コンデ
ンサの内部圧力を介して低圧に排気する排気ポンプとを
具備するものである。
【0049】したがって、蒸発器内を減圧して廃液中の
水分を加熱器により蒸発させ、低温度で廃液全体を沸騰
させることにより、廃液中の有害物質を排出することな
く濃縮でき、このとき、前記蒸発器で発生した蒸気圧を
冷却して低下させるコンデンサによって、極めて効率良
く廃液の濃縮を行うことができる。その結果、廃液の処
理施設までの運搬費や処理施設での処理費を低減でき
る。即ち、焼却炉等から発生する廃液の処理を安価に処
理することができる。
【0050】よって、焼却炉等から発生する排ガスを液
体に捕捉させてなる廃液を安価に濃縮できる。
【0051】請求項3の廃液処理装置の前記蒸発器の加
熱には、前記焼却炉から発生する熱エネルギを使用する
ものであるから、請求項1または請求項2に記載の効果
に加えて、この実施の形態では、焼却炉から発生する熱
エネルギの熱効率のよい使用により、稼動コストを廉価
にすることができる。特に、熱湯を循環させるもので
は、50〜100℃の範囲の温度維持が可能となり、安
定した処理が可能となる。
【0052】請求項4の廃液処理装置の前記蒸発器の加
熱には、電気ヒータを使用するものであるから、請求項
1または請求項2に記載の効果に加えて、そのインバー
タ制御等により温度制御が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態1にかかる廃液処
理装置を示す説明図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態2にかかる廃液処
理装置を示す説明図である。
【図3】 図3は特開平8−168632号公報にかか
るガス処理装置の処理室でのガスの処理状態を示す説明
図である。
【図4】 図4は上記公報にかかるガス処理装置の全体
におけるガスの処理状態を示す説明図である。
【図5】 図5は上記公報にかかるガス処理装置の羽根
車を示す説明図である。
【符号の説明】
1 廃液処理装置 2 蒸発器 3 廃液 4 加熱器 8 コンデンサ 9 冷却パイプ 11 排気ポンプ S 水蒸気

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却炉から発生する排ガスを液体に捕捉
    させてなる廃液を収容し、前記廃液を閉じた空間で加熱
    する蒸発器と、 前記蒸発器の廃液面より上方位置に接続され、前記蒸発
    器の内部の圧力を低圧に排気する排気ポンプとを具備す
    ることを特徴とする廃液処理装置。
  2. 【請求項2】 焼却炉から発生する排ガスを液体に捕捉
    させてなる廃液を収容し、前記廃液を閉じた空間で加熱
    する蒸発器と、 前記蒸発器の廃液面より上方位置に接続され、前記蒸発
    器で発生した蒸気圧を冷却して低下させるコンデンサ
    と、 前記コンデンサに接続され、前記蒸発器の圧力を前記コ
    ンデンサの内部圧力を介して低圧に排気する排気ポンプ
    とを具備することを特徴とする廃液処理装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸発器の加熱には、前記焼却炉から
    発生する熱エネルギを使用することを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載の廃液処理装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸発器の加熱には、電気ヒータを使
    用することを特徴とする請求項1または請求項2に記載
    の廃液処理装置。
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