JP2001258146A - アナログ入力回路監視方法 - Google Patents

アナログ入力回路監視方法

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JP2001258146A
JP2001258146A JP2000065957A JP2000065957A JP2001258146A JP 2001258146 A JP2001258146 A JP 2001258146A JP 2000065957 A JP2000065957 A JP 2000065957A JP 2000065957 A JP2000065957 A JP 2000065957A JP 2001258146 A JP2001258146 A JP 2001258146A
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JP
Japan
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input circuit
analog input
monitoring signal
phase
monitoring
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Masanori Toi
雅則 戸井
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検出時間を遅延させたりせずに、検出感度を
向上させる。 【解決手段】 系統の電気量に所定の監視信号を重畳し
て入力し、その出力を利用してアナログ入力回路2の監
視をするに当たり、上記電気量を個別にではなく3相和
についての監視信号を抽出する加算器71を設けること
により、電流,電圧などの系統電気量について、(監視
信号/系統高調波)比が従来方式と同等以上となるよう
にし、遅延回路等の特別な手段を用いることなく検出感
度を上げられるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電力系統の保護
制御および計測を行なうに当たり、系統電気量の入力回
路である、アナログ入力回路の不良を検出するアナログ
入力回路監視方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電力系統の保護制御等を行なうに当た
り、アナログ入力回路の不良検出を目的として、その入
力段より既知の監視信号を重畳して入力し、出力段にお
いて監視信号成分を抽出し、正常値との偏差よりアナロ
グ入力回路の入力部から出力部間の不良を検出するもの
があるが、このようなものに例えば特開平5−0683
21号,特開平8−019162号および特開平11−
262183号公報等に示すものがある。
【0003】これらの方式は、いずれも電力系統の定格
周波数成分すなわち基本波成分および電力系統で発生す
る高調波成分の影響を受け難く、かつ、サンプリング周
波数を整数倍に分周した周波数成分を監視信号として、
アナログ入力回路入力部より重畳印加し、その出力部で
監視信号波形を監視信号周波数成分抽出フィルタに入力
し、このフィルタ出力のレベルを監視し、例えばレベル
値が許容範囲を逸脱した状態が一定時間以上継続した場
合に、アナログ入力回路不良と判定するものである。
【0004】図13にその一例を示す。図示のように、
入力変換部1,アナログ入力回路2,メモリ部3,ディ
ジタルフィルタ1部41,ディジタルフィルタ2部4
2,レベル検出部5および不良検出部6等より構成され
る。このような構成において、電圧,電流に代表され、
入力変換部1を介して入力される系統電気量(含高調波
成分)は、アナログ入力回路2の入力部において監視信
号が重畳される。これにより、アナログ入力量は、系統
電気量の基本波分とそれ以外の成分、例えば高調波成分
と監視信号との合成値となる。
【0005】アナログ入力回路2のアナログフィルタ部
(AF),マルチプレクサ部(MPX)およびアナログ
/ディジタル変換部(A/D)等を通過したデータは、
ディジタルデータとして、メモリ部3に保存される。こ
のメモリ保存データは、ディジタルフィルタ1部41で
不必要な周波数成分が除去され、保護制御,計測等のた
めのデータとなる。メモリ保存データはまた、例えば図
14に示すような周波数−ゲイン特性を持つディジタル
フィルタ2部42にて、監視信号周波数成分(図14
は、第8調波を監視信号周波数に設定した場合の例)の
みの抽出がなされ、後段のレベル検出部5にて監視信号
のレベル値を、例えば実効値演算により算出する。算出
したレベル値は、図15に示すようなレベル検出部6に
て、レベル値の妥当性確認,レベル不良状態の継続をオ
ンディレイタイマ,オフディレイタイマ等により確認す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図13を含む従来方式
は、いずれも各相入力個々に実施するもので、入力電気
量が各相電気量すなわち相電流や相電圧である場合、こ
れらには電力系統で発生した高調波成分(以下、系統高
調波とも言う)が含まれることになる。そのため、電力
系統に起因する高調波成分が監視信号の周波数成分と一
致したり、監視信号周波数成分抽出フィルタ手段または
レベルの検出手段が系統高調波分を完全に除去できない
場合、検出した監視信号レベル値に系統高調波分に起因
する誤差が含まれ、アナログ入力回路不良として誤検出
するおそれがある。
【0007】上記誤検出を防止するためには不良検出判
定の許容範囲を広くすれば良いが、こうすると不良検出
感度が低下する。また、不良検出信号を遅延させた一定
時間後の出力を検出する方法もあるが、こうすると検出
時間が遅延するという問題が生じる。したがって、この
発明は従来方式を大幅に改変せず、検出時間を遅延させ
ることなく高精度に検出できるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、請求項1の発明では、電力系統の送電線または
配電線上の電流量または電圧量を含む複数種のアナログ
電気量を入力するアナログ入力回路の入力部には、系統
定格周波数とは異なり、A/D変換周波数の整数倍に分
周した周波数成分を含む既知の監視信号を前記アナログ
電気量に重畳する重畳回路を備え、出力部には前記監視
信号の周波数成分を抽出する抽出回路を備え、この抽出
回路にて抽出される監視信号が所定値を逸脱した状態が
一定時間継続したときは、前記アナログ入力回路を不良
として一定時間保護制御機能を無効とすることにより、
アナログ入力回路の不良に起因する不用意な保護制御動
作を防止するに当たり、前記電力系統の3相電圧または
電流を入力し、3相電気量の加算値について監視信号周
波数成分を抽出し、この抽出成分が許容値を逸脱したと
き不良とすることを特徴とする。
【0009】請求項1の発明においては、少なくとも1
点の任意の電気量を二重化し、かつ、一方の極性を反転
して入力し、その加算値について監視信号周波数成分を
抽出し、この抽出成分が許容値を逸脱したとき不良とす
ることができる(請求項2の発明)。すなわち、各相電
気量に印加される監視信号を個別に監視するのではな
く、3相の加算値について監視信号のレベルを監視する
か、または、1つまたは複数の電気量の二重化加算値に
ついて監視信号のレベル監視をすることにより、系統高
調波の影響を受け難くし、検出感度または検出精度を向
上させる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形
態を示す構成図である。入力変換部1,アナログ入力回
路2,メモリ部3およびディジタルフィルタ1部41等
は従来例と同様であり、ディジタルフィルタ2部42の
入力側の加算器71で3相データの和を取るようにした
点が特徴である。すなわち、3相和をとると、対称座標
法の原理により、電力系統からの入力成分のうち正相成
分と逆相成分が相殺されて0となり、零相成分のみ残
る。つまり、電力系統電気量は零相成分のみで構成され
ていない限り、減衰することになる。これに対し、監視
信号はA,B,C相いずれの相も同相同量値であるた
め、3相和により単純に3倍になる。なお、監視信号に
は、系統定格周波数とは異なり、A/D変換周波数の整
数倍に分周した周波数成分の信号を用いることゝする。
【0011】以上のことから、ディジタルフィルタ2部
42の入力側における電気量の(監視信号/系統高調
波)比について、図1によるものの方が従来方式による
ものと同等かそれ以上になると期待できる。これによ
り、図1の不良検出部6では、系統の影響を最小限にし
た高精度な監視が可能となる。ディジタルフィルタ2部
42以後は、3相和データのみについてレベル検出およ
び不良検出を実施するが、その方法は従来方式とほとん
ど同じである。ただ、図1の不良検出部6における正常
状態の監視信号レベルが図13の場合と異なるため、図
15の固定値(設定値)K1,K2の値を変更すること
が必要である。なお、図1では3相和をディジタルフィ
ルタ2部42の入力側で実施しているが、アナログフィ
ルタ部AFの入力側または出力側もしくはA/D部出力
側(メモリ部3の手前)等で実施しても良く、あるい
は、ディジタルフィルタ2部42の出力側で実施するよ
うにしても良い。
【0012】いま、図2に示すような位相関係にあり、
高調波として第5調波成分を含む図3のような3相電気
量を入力する場合について説明する。なお、図3で各相
基本波成分は3相平衡、つまり100%正相成分からな
るものとする。高調波成分に着目すると、図2の位相関
係では対称座標法原理によれば、正相成分=91%、逆
相成分=24%、零相成分=33%の成分構成比に分解
できる。このような3相電気量に対し第8調波成分を監
視信号として重畳した場合の、監視信号重畳部から保存
メモリ3間の各相波形は概略図4のように示される。説
明の便宜上、アナログフィルタ部AFでの系統高調波お
よび監視信号の減衰はないものとする。
【0013】ここで、保護制御機能として基本波成分の
みを必要とする場合は、ディジタルフィルタ1部41に
より系統高調波および監視信号を除去し、図5に示すよ
うな波形が得られるようにする。また、ディジタルフィ
ルタ2部42で基本波成分および系統高調波を完全に除
去できる場合は、図4の波形は図6に示すように監視信
号周波数成分のみが残るので、これをレベル検出すると
例えば図7の太実線で示すように安定したレベル検出が
可能となる。なお、図4の波形で基本波成分を完全に除
去でき、系統高調波成分が50%だけ除去できた場合の
ディジタルフィルタ2部42の出力は、図8に示すよう
に複数の周波数成分を含む合成波形となる。
【0014】図9は以上説明した系統高調波と監視信号
成分を説明するためのベクトル図である。すなわち、従
来方式では図9に示す「保存メモリ部」のデータについ
てディジタルフィルタ2等の処理をして監視するのに対
し、図1では図9に示す「3相和」のデータに対してデ
ィジタルフィルタ2等の処理をして監視する。その結
果、両者とも同じディジタルフィルタ処理をした場合、
ディジタルフィルタ2部42の出力部における(監視信
号/系統電気量)比は、3相和に着目する図1の場合の
方が従来方式よりも大きくなり、その分検出感度または
検出精度が高くなることが分かる。
【0015】図10は図8の波形(ディジタルフィルタ
2部42の出力)について、レベル検出した例を説明す
るための説明図である。ここに、レベル検出は第8調波
での電気角90°時間相当離れた2値の二乗加算で行な
った。図10に示すように、ディジタルフィルタ2部4
2で除去しきれなかった系統高調波の影響を受け、AB
C相および3相和ともレベル値が変動しているが、監視
信号のレベル値(図10の破線レベル参照)がABCの
各相と3相和とで異なっているため、(変動幅/監視信
号レベル)比は3相和の方が小さく、そのため3相和を
監視した方が高感度,高精度の監視が可能であることを
示している。なお、以上では系統高調波を第5調波、監
視信号を第8調波としたが、これら以外の場合でも、こ
の発明によって得られる効果は定量的な差はあれ同様で
あることは勿論である。
【0016】図11にこの発明の第2の実施の形態を示
す。図1との相違点は入力を系統の3相電気量に限らず
1相または2相電気量とし、かつ、それを二重化し一方
の極性を反転した点にある。図11は1相入力の例であ
り、入力の二重化を入力変換部1の入力側で実施し、入
力極性反転を入力変換部1と監視信号重畳部との間で実
施した例である。なお、入力変換部1の入力側で極性反
転を実施したり、入力二重化を入力変換部1の出力側で
実施しても良い。また、図11の構成では、2相和をと
ると監視信号しか残らないので、ディジタルフィルタ2
部42を省略することも可能である。
【0017】図11のアナログフィルタ部AFの入力部
からメモリ3の出力部間における入力量は、系統からの
入力成分が極性反転処理のため互いに逆位相で同量の電
気量となり、監視信号成分は同相同量である。よって、
メモリ出力部3の出力側に設けられた加算器72で2量
の和をとると、系統からの入力成分は相殺されて0にな
り、監視信号成分は2倍の値となる。その結果、ディジ
タルフィルタ2部42の入力部における電気量の(監視
信号/系統電気量)比は、従来方式よりも図11の場合
の方が大きくなるので、電力系統の影響を受けにくい高
感度,高精度の監視が実現可能となる。
【0018】
【発明の効果】この発明によれば、アナログ入力回路へ
の各種電気量の入力に工夫をすることにより、従来方式
を大幅に改変することなく、短時間かつ高精度にアナロ
グ入力回路の異常検出が可能となる利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す構成図であ
る。
【図2】3相系統電気量例を示すベクトル図である。
【図3】系統高調波を含む各相電気量例を示す波形図で
ある。
【図4】図3に第8調波の監視信号を重畳した各相波形
図である。
【図5】図4のディジタルフィルタ1部の各相出力波形
図である。
【図6】図4のディジタルフィルタ2部の各相出力波形
図である。
【図7】図6に示す各波形のレベル検出部の出力例説明
図である。
【図8】図4に示す波形のディジタルフィルタ2部の各
相出力および3相和出力の波形図である。
【図9】系統高調波と監視信号成分を説明するためのベ
クトル図である。
【図10】図8の各波形のレベル検出部の出力例説明図
である。
【図11】この発明の第2の実施の形態を示す構成図で
ある。
【図12】図11の系統高調波と監視信号成分を説明す
るためのベクトル図である。
【図13】従来例を示す構成図である。
【図14】図13で用いられるディジタルフィルタ2の
周波数−ゲイン特性図である。
【図15】図13で用いられる不良検出部の例を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…入力変換部、2…アナログ入力回路、3…メモリ
部、41,42…ディジタルフィルタ部、5…レベル検
出部、6…不良検出部、71,72…加算器、AF…ア
ナログフィルタ部、MPX…マルチプレクサ部、A/D
…アナログ/ディジタル変換部。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統の送電線または配電線上の電流
    量または電圧量を含む複数種のアナログ電気量を入力す
    るアナログ入力回路の入力部には、系統定格周波数とは
    異なり、A/D変換周波数の整数倍に分周した周波数成
    分を含む既知の監視信号を前記アナログ電気量に重畳す
    る重畳回路を備え、出力部には前記監視信号の周波数成
    分を抽出する抽出回路を備え、この抽出回路にて抽出さ
    れる監視信号が所定値を逸脱した状態が一定時間継続し
    たときは、前記アナログ入力回路を不良として一定時間
    保護制御機能を無効とすることにより、アナログ入力回
    路の不良に起因する不用意な保護制御動作を防止するに
    当たり、 前記電力系統の3相電圧または電流を入力し、3相電気
    量の加算値について監視信号周波数成分を抽出し、この
    抽出成分が許容値を逸脱したとき不良とすることを特徴
    とするアナログ入力回路監視方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも1点の任意の電気量を二重化
    し、かつ、一方の極性を反転して入力し、その加算値に
    ついて監視信号周波数成分を抽出し、この抽出成分が許
    容値を逸脱したとき不良とすることを特徴とする請求項
    1に記載のアナログ入力回路監視方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2019111454A1 (ja) * 2017-12-07 2019-06-13 株式会社東芝 ディジタル保護制御装置

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