JPH09168226A - 保護継電装置 - Google Patents

保護継電装置

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JPH09168226A
JPH09168226A JP7323223A JP32322395A JPH09168226A JP H09168226 A JPH09168226 A JP H09168226A JP 7323223 A JP7323223 A JP 7323223A JP 32322395 A JP32322395 A JP 32322395A JP H09168226 A JPH09168226 A JP H09168226A
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JP
Japan
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current
phase
monitoring signal
value
superimposing
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JP7323223A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Miyake
康明 三宅
Mikio Shintani
幹夫 新谷
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際にリレー演算に用いる基本波レベルでの
不良判定ではなく、基本波と異なる周波数の信号を基準
にして不良判定(4倍波レベルの不良判定)を行うもの
であるため、精度よく不良判定を行うことができない課
題があった。 【解決手段】 監視用信号IM が重畳された各相の電流
和から監視用信号IM の3倍値を減算し、その減算結果
の絶対値SUMと所定の警報値εを比較して回路不良を
判定するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、アナログ入力回
路の不良を判定する機能を有する保護継電装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図7は例えば特公平3−79932号公
報に示された従来の保護継電装置を示す構成図であり、
図において、1は電力系統の3相線路、2はR相の電流
R を検出する電流検出器(以下、CTという)、3は
S相の電流IS を検出する電流検出器(以下、CTとい
う)、4はT相の電流IT を検出する電流検出器(以
下、CTという)、5は零相電流3I0 を検出する零相
電流検出器、6は電流IR,IS ,IT の4倍の周波数を
有する監視用信号I4fを発生する監視用信号発生器、7
は電流IR に監視用信号I4fを重畳する加算器、8は電
流IS に監視用信号I4fを重畳する加算器、9は電流I
T に監視用信号I4fを重畳する加算器、10は零相電流
3I0 に監視用信号I4fを重畳する加算器である。
【0003】11〜14は加算器7〜10の出力である
R +I4f等から高調波成分を除去するアナログフィル
タ、15〜18はアナログフィルタ11〜14の出力を
一定期間保持するサンプルホールド(以下、SHとい
う)、19はSH15〜18に保持されているデータを
順次読み込んで出力するマルチプレクサ(以下、MPX
という)、20はMPX19から出力されたデータをア
ナログ・ディジタル変換するアナログ・ディジタル変換
器(以下、A/D変換器という)。
【0004】21はリレー演算及び不良判定等を行う計
算機、22はA/D変換器20の出力を分配するデータ
分配部、23はデータ分配部22により分配されるディ
ジタルデータ(IR +I4f+G1 等)から基本波(電流
R +a1 ,IS +a2 ,IT +a3 及び零相電流3I
0 +a4 )を抽出するディジタルフィルタ、24は電流
R +a1 ,IS +a2 ,IT +a3 及び零相電流3I
0 +a4 に基づいてリレー演算を行い、その演算結果に
基づいて遮断器をトリップするリレートリップ部、25
はデータ分配部22により分配されるディジタルデータ
(IR +I4f+G1 等)から基本波の4倍波(監視用信
号I4f+b1 ,I4f+b2 ,I4f+b3,I4f+b4
を抽出するディジタルフィルタ、26は監視用信号I4f
+b1 等と所定の警報値εを比較して回路不良を判定す
る不良判定部である。
【0005】次に動作について説明する。まず、CT2
〜4が3相線路1の各相の電流IR ,IS ,IT を検出
し、零相電流検出器5が零相電流3I0 を検出すると、
加算器7〜10が電流IR ,IS,IT 及び零相電流3
0 に対して監視用信号発生器6から発生された監視用
信号I4fを重畳する。これにより、加算器7〜10の出
力が図8に示すようなフィルタ特性を有するアナログフ
ィルタ11〜14に入力されるので、加算器7〜10の
出力であるIR +I4f等から高調波成分が除去されるこ
とになる。
【0006】そして、アナログフィルタ11〜14に高
調波成分が除去されると、SH15〜18がアナログフ
ィルタ11〜14の出力を一時的に保持し、MPX19
がアナログフィルタ11〜14の出力を順次SH15〜
18から読み込んでA/D変換器20に出力する。そし
て、A/D変換器20がMPX19の出力をアナログ・
ディジタル変換して計算機21に出力する。
【0007】これにより、計算機21のデータ分配部2
2が、A/D変換器20から出力されたディジタルデー
タ(IR +I4f+G1 ,IS +I4f+G2 ,IT +I4f
+G3 ,3I0 +I4f+G4 )を、図7に示すように、
それぞれディジタルフィルタ23,25に分配する。こ
こで、G1 〜G4 はアナログ入力回路(CT2〜4,零
相電流検出器5,アナログフィルタ11〜14,SH1
5〜18及びMPX19)の不良に起因する誤差であ
る。
【0008】そして、ディジタルフィルタ23は、下記
に示すようなディジタルフィルタ演算を行うことによ
り、ディジタルデータ(IR +I4f+G1 ,IS +I4f
+G2,IT +I4f+G3 及び3I0 +I4f+G4 )か
ら基本波(電流IR +a1 ,IS +a2 ,IT +a3
び零相電流3I0 +a4 )を抽出する。ここで、a1
4 はアナログ入力回路の不良に起因する基本波レベル
での誤差である。 基本波=I(t)+I(t−90°) ・・・(1) ただし、I(t) :現時点のディジタルデータ (IR +I4f+G1 等) I(t−90°):位相が現時点より90°前の ディジタルデータ(IR +I4f+G1 等) 因に、図9は抽出された基本波の電流波形を示す波形図
である。
【0009】そして、ディジタルフィルタ23により基
本波が抽出されると、リレートリップ部24が基本波で
ある電流IR +a1 ,IS +a2 ,IT +a3 及び零相
電流3I0 +a4 に基づいてリレー演算を行い、その演
算結果に基づいて遮断器をトリップする。
【0010】一方、ディジタルフィルタ25は、下記に
示すようなディジタルフィルタ演算を行うことにより、
ディジタルデータ(IR +I4f+G1 ,IS +I4f+G
2 ,IT +I4f+G3 及び3I0 +I4f+G4 )から基
本波の4倍波(監視用信号I4f+b1 ,I4f+b2 ,I
4f+b3 ,I4f+b4 )を抽出する。ここで、b1 〜b
4 はアナログ入力回路の不良に起因する4倍波レベルで
の誤差である。 4倍波=I(t)+I(t−180°) ・・・(2) ただし、I(t) :現時点のディジタルデータ (IR +I4f+G1 等) I(t−180°):位相が現時点より180°前の ディジタルデータ(IR +I4f+G1 等) 因に、図10は抽出された4倍波の電流波形を示す波形
図である。
【0011】そして、ディジタルフィルタ25により基
本波の4倍波が抽出されると、不良判定部26が監視用
信号I4f+b1 等と所定の警報値εを比較し、監視用信
号I4f+b1 等が所定の警報値εより大きいとき、アナ
ログ入力回路に不良があると判定し、その判定結果を図
示せぬ表示装置等に表示し、一連の処理を終了する。 ・アナログ入力回路不良 監視用信号I4f+b1 等 > 警報値ε ・アナログ入力回路正常 監視用信号I4f+b1 等 ≦ 警報値ε
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従来の保護継電装置は
以上のように構成されているので、アナログ入力回路の
不良を常時監視することができるが、実際にリレー演算
に用いる基本波レベルでの不良判定ではなく、基本波と
異なる周波数の信号を基準にして不良判定(4倍波レベ
ルの不良判定)を行うものであるため、精度よく不良判
定を行うことができないなどの課題があった。なお、各
相の電流と同一周波数の監視用信号を各相の電流に重畳
する従来例が「電気協同研究 第50巻 第1号」平成
6年4月 電気協同研究会発行 第99頁及び第109
頁に開示されているが、当該従来例は各相の電流と監視
用電流を分離せず、監視用信号が重畳された各相の電流
に基づいて不良判定を行うものであるので、各相の電流
の大きさが変動すると、判定精度が変動してしまう課題
があった。
【0013】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、各相の電流と同一周波数の監視用
信号を用いてアナログ入力回路の不良を精度よく判定で
きる保護継電装置を得ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
る保護継電装置は、重畳手段により監視用信号が重畳さ
れた各相の電流和から監視用信号の3倍値を減算し、そ
の減算結果の絶対値と所定の警報値を比較して回路不良
を判定するようにしたものである。
【0015】請求項2記載の発明に係る保護継電装置
は、重畳手段により監視用信号が重畳された各相の電流
和から設定値の3倍値を減算し、その減算結果の絶対値
と所定の警報値を比較して回路不良を判定するようにし
たものである。
【0016】請求項3記載の発明に係る保護継電装置
は、重畳手段により監視用信号が重畳された各相の電流
和から監視用電流が重畳された零相電流を減算するとと
もに、監視用信号の2倍値を減算し、その減算結果の絶
対値と所定の警報値を比較して回路不良を判定するよう
にしたものである。
【0017】請求項4記載の発明に係る保護継電装置
は、重畳手段により監視用信号が重畳された各相の電流
和から監視用電流が重畳された零相電流を減算するとと
もに、設定値の2倍値を減算し、その減算結果の絶対値
と所定の警報値を比較して回路不良を判定するようにし
たものである。
【0018】請求項5記載の発明に係る保護継電装置
は、各相の電流のうち、最大の電流に所定の係数を乗算
し、減算結果から当該乗算結果を減算した結果の絶対値
と所定の警報値を比較して回路不良を判定するようにし
たものである。
【0019】請求項6記載の発明に係る保護継電装置
は、回路不良の点検時に限り、信号発生手段から監視用
信号を発生するようにしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による保
護継電装置を示す構成図であり、図において、1は電力
系統の3相線路、2はR相の電流IR を検出するCT
(電流検出手段)、3はS相の電流IS を検出するCT
(電流検出手段)、4はT相の電流IT を検出するCT
(電流検出手段)、5は零相電流3I0 を検出する零相
電流検出器(電流検出手段)、31は電流IR ,IS
T と同一周波数の監視用信号IM を発生する監視用信
号発生器(信号発生手段)、32は電流IR に監視用信
号IM を重畳する加算器(重畳手段)、33は電流IS
に監視用信号IM を重畳する加算器(重畳手段)、34
は電流IT に監視用信号IM を重畳する加算器(重畳手
段)、35は零相電流3I0 に監視用信号IM を重畳す
る加算器(重畳手段)である。
【0021】36〜40は加算器32〜35及び監視用
信号発生器31の出力であるIR +IM 等から高調波成
分を除去するアナログフィルタ、41〜45はアナログ
フィルタ36〜40の出力を一定期間保持するサンプル
ホールド(以下、SHという)、46はSH41〜45
に保持されているデータを順次読み込んで出力するマル
チプレクサ(以下、MPXという)、47はMPX46
から出力されたデータをアナログ・ディジタル変換する
アナログ・ディジタル変換器(以下、A/D変換器とい
う)である。
【0022】48はリレー演算及び不良判定等を行う計
算機、49はA/D変換器47の出力を分配するデータ
分配部、50はデータ分配部49により分配されるディ
ジタルデータ(IR +IM +K1 ,IS +IM +K2
T +IM +K3 及び3I0+IM +K4 )からディジ
タルデータ(監視用信号IM +K5 )を減算して基本波
(電流IR +N1 ,IS +N2 ,IT +N3 及び零相電
流3I0 +N4 )を抽出するディジタルフィルタ(トリ
ップ手段)、51は電流IR +N1 ,IS +N2 ,IT
+N3 及び零相電流3I0 +N4 に基づいてリレー演算
を行い、その演算結果に基づいて遮断器をトリップする
リレートリップ部(トリップ手段)、52はデータ分配
部49により分配されるディジタルデータ(IR +IM
+K1 ,IS +IM +K2 ,IT +IM +K3 )の和を
演算するとともに、その演算結果からディジタルデータ
(監視用信号IM +K5 )の3倍値を減算して不良判定
値SUMを演算する不良判定値演算部(不良判定手
段)、53は不良判定値SUMと所定の警報値εを比較
して回路不良を判定する不良判定部(不良判定手段)で
ある。
【0023】次に動作について説明する。まず、CT2
〜4が3相線路1の各相の電流IR ,IS ,IT を検出
し、零相電流検出器5が零相電流3I0 を検出すると、
加算器32〜35が電流IR ,IS ,IT 及び零相電流
3I0 に対して監視用信号発生器31から発生された監
視用信号IM を重畳する。これにより、加算器32〜3
5の出力及び監視用信号IM が図8に示すようなフィル
タ特性を有するアナログフィルタ36〜40に入力され
るので、加算器32〜35及び監視用信号発生器31の
出力であるIR +IM 等から高調波成分が除去されるこ
とになる。
【0024】そして、アナログフィルタ36〜40に高
調波成分が除去されると、SH41〜45がアナログフ
ィルタ36〜40の出力を一時的に保持し、MPX46
がアナログフィルタ36〜40の出力を順次SH41〜
45から読み込んでA/D変換器47に出力する。そし
て、A/D変換器47がMPX46の出力をアナログ・
ディジタル変換して計算機48に出力する。
【0025】これにより、計算機48のデータ分配部4
9が、A/D変換器47から出力されたディジタルデー
タ(IR +IM +K1 ,IS +IM +K2 ,IT +IM
+K3 及び3I0 +IM +K4 ,IM +K5 )を、図1
に示すように、それぞれディジタルフィルタ50,不良
判定値演算部52に分配する。ここで、K1 〜K5 はア
ナログ入力回路(CT2〜4,アナログフィルタ36〜
40,SH41〜45及びMPX46)の不良に起因す
る誤差である。
【0026】そして、ディジタルフィルタ50は、下記
に示すように、ディジタルデータ(IR +IM +K1
S +IM +K2 ,IT +IM +K3 ,3I0 +IM
4)からそれぞれディジタルデータ(監視用信号IM
+K5 )を減算して基本波(電流IR +N1 ,IS +N
2 ,IT +N3 及び零相電流3I0 +N4 )を抽出す
る。ここで、N1 〜N4 はアナログ入力回路の不良に起
因する基本波レベルでの誤差である。 IR +N1 =(IR +IM +K1 )−(IM +K5 ) ・・・(3) IS +N2 =(IS +IM +K2 )−(IM +K5 ) ・・・(4) IT +N3 =(IT +IM +K3 )−(IM +K5 ) ・・・(5) 3I0 +N4 =(3I0 +IM +K4 )−(IM +K5 )・・・(6)
【0027】そして、ディジタルフィルタ50により基
本波が抽出されると、リレートリップ部51が基本波で
ある電流IR +N1 ,IS +N2 ,IT +N3 及び零相
電流3I0 +N4 に基づいてリレー演算を行い、その演
算結果に基づいて遮断器をトリップする。なお、上記の
リレー演算は、零相電流3I0 も考慮しているが、最低
限、各相の電流IR ,IS ,IT を認識できれば、演算
を実行することができる。
【0028】一方、不良判定値演算部52は、データ分
配部49により分配されたディジタルデータに基づいて
アナログ入力回路の不良の程度を示す不良判定値SUM
を下記に示すように演算する。 SUM =(IR +IM +K1 )+(IS +IM +K2 )+(IT +IM +K3 ) −3×(IM +K5 ) =(IR +IS +IT )+(K1 +K2 +K3 −3×K5 ) ・・・(7) ここで、式(7)に着目すると、アナログ入力回路に不
良がなければ、K1 ,K2 ,K3 及びK5 は零であるの
で、零相電流が零の場合(IR +IS +IT =0)、不
良判定値SUMは零となる。因に、零相電流が零の場合
において、例えば、アナログフィルタ36に不良が生じ
てK1 =5となると(他のアナログ入力回路には不良が
生じていないとする)、不良判定値SUMは”5”とな
る。
【0029】そして、不良判定値演算部52により不良
判定値SUMが演算されると、不良判定部53が不良判
定値SUMと所定の警報値εを比較し、不良判定値SU
Mが所定の警報値εより大きいとき、アナログ入力回路
に不良があると判定し、その判定結果を図示せぬ表示装
置等に表示し、一連の処理を終了する。 ・アナログ入力回路不良 |不良判定値SUM| > 警報値ε ・アナログ入力回路正常 |不良判定値SUM| ≦ 警報値ε ただし、警報値εは定格電流の20%程度の値
【0030】以上より、この実施の形態1によれば、監
視用信号IM が重畳された各相の電流和から監視用信号
M の3倍値を減算して不良判定値SUMを演算し、そ
の不良判定値SUMの絶対値と所定の警報値εを比較し
てアナログ入力回路の不良を判定するようにしたので、
各相の電流IR ,IS ,IT の変動に影響されずに、実
際にリレー演算に用いる基本波レベルで不良判定を行う
ことができる結果、精度よく不良判定を行うことができ
る効果を奏する。
【0031】実施の形態2.上記実施の形態1では、監
視用信号IM についてもアナログフィルタ40等を介し
て計算機48に伝送するものについて示したが、図2に
示すように、監視用信号IM に相当する設定値(例え
ば、アナログフィルタ36〜39の特性により監視用信
号IM の信号レベルが80%に低下する場合、監視用信
号IM の80%の値が設定されている)を記憶する記憶
手段としての設定器54を設け、ディジタルフィルタ5
0,不良判定値演算部52が演算時に設定器54から設
定値を読み込むようにしてもよい。これにより、上記実
施の形態1と同様の効果を奏することができるととも
に、アナログフィルタ40及びSH45が不要になり、
装置構成が簡略化される効果を奏することもできる。
【0032】実施の形態3.上記実施の形態1では、各
相の電流和が零になることを前提としているので、CT
2〜4等の検出誤差によって各相の電流和が零にならな
い場合には、不良判定値SUMに各相の電流和が含まれ
る結果、不良判定の精度が劣化する。特に、各相の電流
の絶対値が大きい場合には、各相の電流和も大きくなる
ので、不良判定の精度が劣化する。そこで、この実施の
形態3では、各相の電流和が零にならない場合でも、不
良判定の精度が劣化するのを防止すべく、実施の形態1
における式(7)の代わりに、下記に示すように、不良
判定値SUMを演算する。
【0033】 SUM =(IR +IM +K1 )+(IS +IM +K2 )+(IT +IM +K3 ) −α×MAX(A,B,C)−3×(IM +K5 ) =(IR +IS +IT )+(K1 +K2 +K3 −3×K5 ) −α×MAX(A,B,C) ・・・(8) A=(IR +IM +K1 ) B=(IS +IM +K2 ) C=(IT +IM +K3 ) ただし、αは比率係数(例えば、0.05) MAX(A,B,C)は、各相の電流のうち、最大の電
流を選択することを示す
【0034】ここで、式(8)に着目すると、式の第3
項によって、最大の電流に比例した値が減算されるの
で、不良判定値SUMの絶対値が上記実施の形態1で演
算される不良判定値SUMの絶対値よりも小さくなる結
果、上記実施の形態1よりも、アナログ入力回路の不良
判定の精度が向上し、警報値εを定格電流の15%程度
の値に設定することができる。
【0035】実施の形態4.図3はこの発明の実施の形
態4による保護継電装置を示す構成図であり、図におい
て、図1のものと同一符号は同一又は相当部分を示すの
で説明を省略する。55はデータ分配部49により分配
されるディジタルデータ(IR +IM +K1 ,IS +I
M +K2 ,IT +IM +K3 )の和を演算するととも
に、その演算結果からディジタルデータ(3I0 +IM
+K4 )とディジタルデータ(監視用信号IM +K5
の2倍値を減算して不良判定値SUMを演算する不良判
定値演算部(不良判定手段)である。
【0036】次に動作について説明する。不良判定値演
算部55以外は上記実施の形態1と同様であるため、不
良判定値演算部55の動作についてのみ説明する。ま
ず、この実施の形態4の目的を簡単に説明すると、上記
実施の形態1では、零相電流3I0 が零でない場合(I
R +IS +IT ≠0の場合)、アナログ入力回路が正常
であるときも不良判定値SUMが零にならず、零相電流
3I0 分だけ誤差を含むので、その誤差を補償すること
を目的とする。
【0037】そこで、この実施の形態4では、データ分
配部49から図3に示すようにディジタルデータが分配
されると、不良判定値演算部55がそのディジタルデー
タに基づいて不良判定値SUMを下記に示すように演算
する。 SUM =(IR +IM +K1 )+(IS +IM +K2 )+(IT +IM +K3 ) −(3I0 +IM +K4 )−2×(IM +K5 ) =(IR +IS +IT )−3I0 +(K1 +K2 +K3 −K4 −2×K5 ) ・・・(9)
【0038】これにより、不良判定部53がその不良判
定値SUMと所定の警報値εを比較して、アナログ入力
回路の不良を判定するが、式(9)からも明らかなよう
に、各相の電流和(IR +IS +IT )から零相電流3
0 を減算しているので、零相電流3I0 が零でない場
合(IR +IS +IT ≠0の場合)でも、零相電流3I
0 の影響を受けずに精度よく、アナログ入力回路の不良
を判定することができる。従って、上記実施の形態1よ
りも、不良判定の精度が向上し、警報値εを定格電流の
15%程度の値に設定することができる。
【0039】実施の形態5.上記実施の形態4では、監
視用信号IM についてもアナログフィルタ40等を介し
て計算機48に伝送するものについて示したが、図4に
示すように、監視用信号IM に相当する設定値(例え
ば、アナログフィルタ36〜39の特性により監視用信
号IM の信号レベルが80%に低下する場合、監視用信
号IM の80%の値が設定されている)を記憶する記憶
手段として設定器54を設け、ディジタルフィルタ5
0,55が演算時に設定器54から設定値を読み込むよ
うにしてもよい。これにより、上記実施の形態4と同様
の効果を奏することができるとともに、アナログフィル
タ40及びSH45が不要になり、装置構成が簡略化さ
れる効果を奏することもできる。
【0040】実施の形態6.上記実施の形態4では、C
T2〜4等に検出誤差がなく正確に各相の電流を検出で
きることを前提としているので、CT2〜4等に検出誤
差がある場合には、各相の電流の絶対値が大きくなるに
したがって不良判定の精度が劣化する。即ち、CT2〜
4等に検出誤差がある場合には、IR +IS +IT =0
にならないので、アナログ入力回路に不良が生じていな
くても不良判定値SUMが零にならない関係上、電流の
絶対値が大きくなるにしたがって不良判定の精度が劣化
する。そこで、この実施の形態6では、CT2〜4等の
検出誤差を補償すべく、実施の形態4における式(9)
の代わりに、下記に示すように、不良判定値SUMを演
算する。
【0041】 SUM =(IR +IM +K1 )+(IS +IM +K2 )+(IT +IM +K3 ) −α×MAX(A,B,C)−(3I0 +IM +K4 ) −2×(IM +K5 ) =(IR +IS +IT )−3I0 +(K1 +K2 +K3 −K4 −2×K5 ) −α×MAX(A,B,C) ・・・(10) A=(IR +IM +K1 ) B=(IS +IM +K2 ) C=(IT +IM +K3 ) ただし、αは比率係数(例えば、0.05) MAX(A,B,C)は、各相の電流のうち、最大の電
流を選択することを示す
【0042】ここで、式(10)に着目すると、式の第
4項によって、最大の電流に比例した値が減算されるの
で、不良判定値SUMの絶対値が上記実施の形態4で演
算される不良判定値SUMの絶対値よりも小さくなる結
果、上記実施の形態4よりも、アナログ入力回路の不良
判定の精度が向上し、警報値εを定格電流の10%程度
の値に設定することができる。
【0043】実施の形態7.上記実施の形態1〜6で
は、監視用信号発生器31が常時監視用信号IM を発生
するものについて示したが、例えば、図5,6に示すよ
うに、計算機48が点検時に制御信号を監視用信号発生
器31に対して出力することにより、アナログ入力回路
の不良を判定する点検時に限り、監視用信号IM を発生
するようにしてもよい。これにより、点検時以外では、
ディジタルフィルタ50において基本波を抽出すること
なく、リレー演算を行うことができ、リレー演算の精度
が向上する効果を奏する。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、重畳手段により監視用信号が重畳された各相の電
流和から監視用信号の3倍値を減算し、その減算結果の
絶対値と所定の警報値を比較して回路不良を判定するよ
うに構成したので、各相の電流の変動に影響されずに、
実際にリレー演算に用いる基本波レベルで不良判定を行
うことができる結果、精度よく回路不良を判定すること
ができる効果がある。
【0045】請求項2記載の発明によれば、重畳手段に
より監視用信号が重畳された各相の電流和から設定値の
3倍値を減算し、その減算結果の絶対値と所定の警報値
を比較して回路不良を判定するように構成したので、各
相の電流の変動に影響されずに、実際にリレー演算に用
いる基本波レベルで不良判定を行うことができる結果、
精度よく回路不良を判定することができる効果がある。
【0046】請求項3記載の発明によれば、重畳手段に
より監視用信号が重畳された各相の電流和から監視用電
流が重畳された零相電流を減算するとともに、監視用信
号の2倍値を減算し、その減算結果の絶対値と所定の警
報値を比較して回路不良を判定するように構成したの
で、零相電流の影響を受けずに不良判定を行うことがで
きる結果、請求項1記載の発明よりも、精度よく回路不
良を判定することができる効果がある。
【0047】請求項4記載の発明によれば、重畳手段に
より監視用信号が重畳された各相の電流和から監視用電
流が重畳された零相電流を減算するとともに、設定値の
2倍値を減算し、その減算結果の絶対値と所定の警報値
を比較して回路不良を判定するように構成したので、零
相電流の影響を受けずに不良判定を行うことができる結
果、請求項2記載の発明よりも、精度よく回路不良を判
定することができる効果がある。
【0048】請求項5記載の発明によれば、各相の電流
のうち、最大の電流に所定の係数を乗算し、減算結果か
ら当該乗算結果を減算した結果の絶対値と所定の警報値
を比較して回路不良を判定するように構成したので、電
流の大きさに比例する検出誤差を補償できるようにな
り、その結果、更に回路不良の判定精度を向上させるこ
とができる効果がある。
【0049】請求項6記載の発明によれば、回路不良の
点検時に限り、信号発生手段から監視用信号を発生する
ように構成したので、点検時以外ではリレー演算を行う
ための処理が簡略化され、リレー演算の精度を向上させ
ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による保護継電装置
を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態2による保護継電装置
を示す構成図である。
【図3】 この発明の実施の形態4による保護継電装置
を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態5による保護継電装置
を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態7による保護継電装置
を示す構成図である。
【図6】 この発明の実施の形態7による保護継電装置
を示す構成図である。
【図7】 従来の保護継電装置を示す構成図である。
【図8】 アナログフィルタのフィルタ特性を示す波形
図である。
【図9】 ディジタルフィルタに抽出された基本波の電
流波形を示す波形図である。
【図10】 ディジタルフィルタに抽出された4倍波の
電流波形を示す波形図である。
【符号の説明】
1 3相線路、2,3,4 CT(電流検出手段)、5
零相電流検出器(電流検出手段)、31 監視用信号
発生器(信号発生手段)、32〜35 加算器(重畳手
段)、50 ディジタルフィルタ(トリップ手段)、5
1 リレートリップ部(トリップ手段)、52,55
不良判定値演算部(不良判定手段)、53 不良判定部
(不良判定手段)、54 設定器(記憶手段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電力系統における3相線路の各相の電流
    を検出する電流検出手段と、上記3相線路の各相の電流
    と同一周波数の監視用信号を発生する信号発生手段と、
    上記電流検出手段により検出された各相の電流に上記監
    視用信号を重畳する重畳手段と、上記重畳手段により監
    視用信号が重畳された各相の電流から上記監視用信号を
    減算し、その減算結果に基づいて遮断器をトリップする
    トリップ手段と、上記重畳手段により監視用信号が重畳
    された各相の電流和から上記監視用信号の3倍値を減算
    し、その減算結果の絶対値と所定の警報値を比較して回
    路不良を判定する不良判定手段とを備えた保護継電装
    置。
  2. 【請求項2】 電力系統における3相線路の各相の電流
    を検出する電流検出手段と、上記3相線路の各相の電流
    と同一周波数の監視用信号を発生する信号発生手段と、
    上記電流検出手段により検出された各相の電流に上記監
    視用信号を重畳する重畳手段と、上記信号発生手段から
    発生される監視用信号に相当する設定値を記憶する記憶
    手段と、上記重畳手段により監視用信号が重畳された各
    相の電流から上記設定値を減算し、その減算結果に基づ
    いて遮断器をトリップするトリップ手段と、上記重畳手
    段により監視用信号が重畳された各相の電流和から上記
    設定値の3倍値を減算し、その減算結果の絶対値と所定
    の警報値を比較して回路不良を判定する不良判定手段と
    を備えた保護継電装置。
  3. 【請求項3】 電力系統における3相線路の各相の電流
    を検出するとともに、零相電流を検出する電流検出手段
    と、上記3相線路の各相の電流と同一周波数の監視用信
    号を発生する信号発生手段と、上記電流検出手段により
    検出された各相の電流及び零相電流に上記監視用信号を
    重畳する重畳手段と、上記重畳手段により監視用信号が
    重畳された各相の電流から上記監視用信号を減算し、そ
    の減算結果に基づいて遮断器をトリップするトリップ手
    段と、上記重畳手段により監視用信号が重畳された各相
    の電流和から監視用信号が重畳された零相電流を減算す
    るとともに、上記監視用信号の2倍値を減算し、その減
    算結果の絶対値と所定の警報値を比較して回路不良を判
    定する不良判定手段とを備えた保護継電装置。
  4. 【請求項4】 電力系統における3相線路の各相の電流
    を検出するとともに、零相電流を検出する電流検出手段
    と、上記3相線路の各相の電流と同一周波数の監視用信
    号を発生する信号発生手段と、上記電流検出手段により
    検出された各相の電流及び零相電流に上記監視用信号を
    重畳する重畳手段と、上記信号発生手段から発生される
    監視用信号に相当する設定値を記憶する記憶手段と、上
    記重畳手段により監視用信号が重畳された各相の電流か
    ら上記設定値を減算し、その減算結果に基づいて遮断器
    をトリップするトリップ手段と、上記重畳手段により監
    視用信号が重畳された各相の電流和から監視用信号が重
    畳された零相電流を減算するとともに、上記設定値の2
    倍値を減算し、その減算結果の絶対値と所定の警報値を
    比較して回路不良を判定する不良判定手段とを備えた保
    護継電装置。
  5. 【請求項5】 不良判定手段は各相の電流のうち、最大
    の電流に所定の係数を乗算し、減算結果から当該乗算結
    果を減算した結果の絶対値と所定の警報値を比較して回
    路不良を判定することを特徴とする請求項1から請求項
    4のうちのいずれか1項記載の保護継電装置。
  6. 【請求項6】 信号発生手段は回路不良の点検時に限
    り、監視用信号を発生することを特徴とする請求項1か
    ら請求項5のうちのいずれか1項記載の保護継電装置。
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