JP2004364376A - 地絡距離リレー - Google Patents

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Abstract

【課題】地絡故障時における零相補償による1相故障時の健全相の不正な距離測定から生じるオーバーリーチを防ぐことができる地絡距離リレーを提供する。
【解決手段】電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相電圧を入力として最小電圧相を検出する最小電圧相検出手段21、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段22及び上記最小電圧相検出手段の出力と上記位相判定手段の出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段23を備え、故障相のみに抵抗分、インダクタンス分の零相補償を実施するようにした構成とする。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力用送電線路を保護するデジタル形距離リレー、特に零相補償を実施する地絡距離リレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のデジタル距離リレーは、送電線の電圧、電流を入力として系統の電圧V、電流I、抵抗R、インダクタンスLとの間に成立する微分方程式V=L(dI/dt)+RI を用いて故障点までのインピーダンスをデジタル演算して距離測定を行なうものであるが、地絡距離測定演算に際し、抵抗R分とインダクタンスL分を夫々個別に零相補償した電流量を適用していた。
【0003】
図12にデジタル形距離リレーのハードウェアの概略構成を示すように、保護対象の送電線1から変成器2を介して系統電圧を導入し、入力変換器4で適当な電圧レベルに変換した後、フィルタ(図示せず)を経て出力VおよびV等を得る。系統電流も同様に変流器3を介して導入され、入力変換器4で適当な電圧レベルに変換した後、フィルタを経て出力I及びI等になる。
これらの出力はA/D変換器5にて一定間隔で同時サンプリングされ、順次デジタル量に変換されると共に、電圧、電流データとして演算処理部6に入力され、リレー演算後故障判定の場合に出力される。
【0004】
図13は、演算処理部6の構成及び処理内容を示すものであるが、簡単のために、隣回線零相補償を省いて説明している。即ち、自回線零相補償演算手段(インダクタンスL分)7によって、入力された自回線零相電流Iと自回線インダクタンスL分の零相補償係数KOLとの乗算を行ない、KOLを算出する。
同様に自回線零相補償演算手段(抵抗R分)8によって、入力された自回線零相電流Iと自回線抵抗R分の零相補償係数KORとの乗算を行ない、KORを算出する。そして、零相補償演算手段(インダクタンスL分)9によって、入力されたa相電流Iaと上記自回線零相補償演算手段(インダクタンスL分)7で得られたKOLとを加算して、零相補償電流Iを導出する。
【0005】
一方、同様な零相補償演算手段(抵抗R分)10によって、入力されたa相電流Iaと上記自回線零相補償演算手段(抵抗R分)8で得られたKORとを加算して、零相補償電流Iを導出する。これらの演算値IL、を電流微分演算手段11、12によってそれぞれ微分し、これらの微分出力を電圧演算手段13の出力と共にL値演算手段14及びR値演算手段15に入力し、R、L値を求める。そして得られたR、L値をリレー動作判定手段16に導入して動作判定を行なうようにしている。(例えば特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開昭62−18919号公報(p2右欄2行−p5右欄1行、第1図、第2図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来のデジタル距離リレーは以上のように構成されているので、通常運転時・故障時に係わらず、常時地絡距離リレー演算として、抵抗R分とインダクタンスL分をそれぞれ個別に零相補償した電流量を適用している。しかし、通常状態では零相電流は生じないので地絡距離リレーの距離測定演算には零相補償は実施されないが、例えば、1相地絡(1LG)故障時には次のような問題点が生じる可能性があった。即ち、1LG故障が発生した場合に、故障相の地絡距離演算は故障点までの距離測定を正しく実施することができるが、健全相については、不要な零相補償を実施する結果、場合によっては故障点を実際より短く見てしまうオーバーリーチ現象を起こす欠点があった。
【0008】
これは、従来のデジタル距離リレーは、零相補償係数として抵抗分Rとインダクタンス分Lが独立して設定できるため、地絡故障時における故障相のリーチ計算では、抵抗分とインダクタンス分の補償が正しく計算できるが、健全相では、全く誤った補償計算をする可能性があり、場合によっては、定格電圧付近の電圧で健全相電流も小さいにもかかわらず、V/Iのベクトル計算によるリーチが小さい値になって誤動作する可能性があるためである。
これを図14のベクトル図で説明する。図14のケースは、前方負荷電流状態で後方1LG、A相で故障が発生した場合を示し、(a)は、送電系統での距離リレー17の設置点と負荷電流、故障電流I、故障点を示す。
【0009】
(b)は、故障前の3相の電圧(V,V,V)、負荷電流(Ia’,Ib’,Ic’)のベクトル関係を示し、(c)は、後方1LGが発生した場合の電圧(V,V,V)、電流(Ia,Ib,Ic)のベクトル関係を示す。Iは故障電流で、故障相A相の電流IaはIとIa’の合成電流となる。Ia+Ib+Ic=3Iで示される零相電流はIに相当する。また、(d)は、インダクタンスL分による零相補償を示すベクトル図、(e)は、抵抗分による零相補償を示すベクトル図で、図示のように、
(L分補償後電流)=Ib+K・3I
(R分補償後電流)=Ib+K・3I となる。
【0010】
インピーダンス演算としては、V/Iでベクトル演算となるが、(d)に示すようなKの場合、I(L分補償後電流)とVが同相になるとL分は零となる。
一方、(e)に示すようなKの場合、I(R分補償後電流)とVが90゜の位相関係になるとR分は零になる。従って、この場合、電圧低下がなく、電流も大きくない健全相にもかかわらず、インピーダンス演算結果は抵抗分、インダクタンス分ともに零となるために、誤動作の可能性が生じるという問題点があつた。
これは、健全相にR、L分を個別に零相補償するために生じるものである。
【0011】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたものであり、地絡故障時における零相補償による1相故障時の健全相の不正な距離測定から生じるオーバーリーチを防ぐことができる地絡距離リレーを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る地絡距離リレーは、電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相電圧を入力として最小電圧相を検出する最小電圧相検出手段、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段及び上記最小電圧相検出手段の出力と上記位相判定手段の出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段を備え、故障相のみに抵抗分、インダクタンス分の零相補償を実施するようにしたものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図にもとづいて説明する。図1は、実施の形態1の構成を示すブロック図である。この図は、従来のデジタル距離リレーの演算処理部6、即ち、図13に対応する構成を示すものである。
この図において、図13と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。図13と異なる点は、3相電圧、3相電流、零相電流を入力として、1LG故障時に、故障相にのみ零相補償制御を実施する零相補償制御手段18を設けた点である。
【0014】
この零相補償制御手段18は、詳細構成を図2に示すように、3相電流を入力とし、それぞれの相の逆相電流を出力とする逆相電流演算手段20と、逆相電流演算手段20の出力である3相の逆相電流と零相電流とを入力として、零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定し、その相に対応した出力を生ずる位相判定手段22と、3相電圧を入力とし、最小電圧相に対応した出力を生ずる最小電圧相検出手段21と、最小電圧相検出手段21の出力と位相判定手段22の出力とを入力として両者の相の一致性を確認し、一致した時、その相を故障相と判定して故障相出力を発する相一致判定手段23とから構成され、故障相出力を図1に示すように、自回線零相補償演算手段7及び8に入力するようにしている。
【0015】
次に、実施の形態1の動作について説明する。
1LG故障における故障相判定は次のようにして行なわれる。即ち、図3(a)にA相の1LG故障時の簡易等価回路を示すように、1LGでは零相電流Iと逆相電流Iの基準相(A相)はほぼ同相になる。しかし、図3(b)にBC相の2LG故障時の簡易等価回路を示すように、この場合は、零相電流Iとほぼ同位相になるのはA相基準の逆相電流Iであるため、2LGでは健全相を基準相とする逆相電流となる。このため、1LGと2LGを区別する必要がある。1LGでは故障中の最小故障電圧相が故障相と一致するが、2LGでは最小故障電圧相が健全相とは一致しないことから、零相電流Iと逆相電流Iの基準相位相が一致し、かつその相が最小電圧相と一致する場合を1相地絡故障と判定し、その相を1相地絡故障の故障相と判定する。
【0016】
2相地絡故障の場合は、零相電流Iとほぼ同相になる逆相電流Iの基準相は健全相であるので、故障中の最小故障電圧相と一致しない。従って、図2の1LGにおける故障相判定手段で出力される相のみに零相補償を実施し、健全相には不要な零相補償を実施しないようにする。健全相に零相補償をしない場合、図14のケースでは、VはIbと位相が近いためにL分結果は小さくなるが、R分はほぼスカラー値でのV/Ibの結果となり、大きな値になるので誤動作にはならない。
【0017】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2を図にもとづいて説明する。図4は、実施の形態2の構成を示すブロック図、図5は、図4における零相補償制御手段24の詳細構成を示すブロック図である。これらの図において、図1、図2と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。
図1、図2と異なる点は、図2における最小電圧相検出手段21に代えて最大電流相検出手段25を設け、最大電流相検出手段25の出力と位相判定手段22の出力とにもとづいて故障相を判定するようにした零相補償制御手段24を設けた点である。
【0018】
1LG故障時には最大電流相が故障相となり、2LG故障の場合には、健全相電流が故障相電流より少ないと考えられるため、最大電流相を使って1LGと2LG故障の区別をすることが出来、更に、1LGの場合の故障相の判定をすることができる。この実施の形態においては、実施の形態1と同等の効果を電流だけを使った零相補償制御手段24で得ることができるという特徴がある。
【0019】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3を図にもとづいて説明する。図6は、実施の形態3の構成を示すブロック図、図7は、図6における零相補償制御手段26の詳細構成を示すブロック図である。これらの図において、図1、図2と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。
図1、図2と異なる点は、図2における最小電圧相検出手段21に代えて3相電圧と電流とから零相補償をしない各相のインピーダンス値を演算するインピーダンス演算手段27、28、29と、演算された各相のインピーダンスにもとづいて最小インピーダンス相を検出する最小インピーダンス相検出手段30とを設け、最小インピーダンス相に対応した出力と位相判定手段22の出力とにもとづいて故障相を判定するようにした零相補償制御手段26を設けた点である。
【0020】
1LG故障の場合には、故障相の零相補償をしないインピーダンス値が最小であり、2LG故障の場合には、健全相のインピーダンス値が最大となるため、IとIの位相が一致する相が零相補償をしないインピーダンス値の最小相と同じである場合、1LGではその相が故障相に相当する。
負荷電流が大きく、故障電流が小さい故障の場合には、最大電流相を故障相と判定することが難しい場合があること、また、長距離遠方故障や接地点抵抗が大きい故障の場合には故障相電圧の低下も小さいために、最小故障電圧相を故障相と判定することが難しい場合もあるが、インピーダンス演算によれば、1LGの場合、比較的故障相を見つけやすい利点がある。従って、実施の形態1、2と比較して、より信頼度の高い故障相の判定ができる特徴がある。
【0021】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4を図にもとづいて説明する。図8は、実施の形態4の構成を示すブロック図である。この図において、図1と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。
上述した実施の形態1〜3においては、1LG故障時に、故障相にのみ零相補償を実施し、健全相については零相補償を実施しない方式で地絡距離リレーの誤動作に対処したが、実施の形態4は、故障相については抵抗分Rとインダクタンス分Lを個別に補償し、健全相については、抵抗分Rの零相補償をインダクタンス分Lの零相補償に自動的に一致させる回路を組み込んだことを特徴とする。
【0022】
図8において、零相補償制御手段31は、図2に示す最小電圧相検出方式または図5に示す最大電流相検出方式あるいは図7に示す最小インピーダンス相検出方式のいずれの構成であってもよいが、故障相検出後、健全相の抵抗分Rをインダクタンス分Lに一致させる零相補償を行なうようにされている。
これは、健全相のオーバーリーチ現象が、抵抗分Rの零相補償値とインダクタンス分Lの零相補償値とで大きく違う(通常、R分>L分)ことが原因となっていることに着目し、抵抗分Rをインダクタンス分Lに一致させるようにすることで問題を解消しようとするものである。
【0023】
R=Lの場合、例え健全相に零相補償をしてもR、L分に同じだけ零相補償がかかるために、補償をしても絶対値が小さくなることはない。図14(d)(e)でこれを説明すると、L分の零相補償で補償後電流IがVと同相になるためにV/Iのインピーダンス演算が零になるが、R(K=K)分はV,Iが同相なのでV/Iの結果が零になることはない。この方式では、Rの零相補償値のみ制御するために、制御することによる変動量を小さくすることができ、過渡的に比較的安定した値が得られる特徴がある。
なお、以上の説明では抵抗分Rの零相補償をインダクタンス分Lの零相補償に一致させるようにしたが、逆にインダクタンス分Lの零相補償を抵抗分Rに一致させるようにしてもよい。
【0024】
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5を図にもとづいて説明する。図9は、実施の形態5の構成を示すブロック図である。この図において、従来技術の図13と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。
この実施の形態は、故障相、健全相に係わらず零相補償を実施する従来の距離リレーに、零相補償しないインピーダンス演算値によって判定を行なう第2の距離リレー要素を加え、従来の距離リレーの出力と第2の距離リレー要素の出力とをAND条件で取り出すことにより、オーバーリーチ問題を解決するようにしたものである。
【0025】
第2の距離リレー要素は、図9に示されるように、電流微分演算手段32と、電流微分演算手段32の出力及び電圧演算手段13の出力を入力とし、インピーダンスを演算するインピーダンス演算手段33と、動作判定手段34と、AND手段35とから構成されている。この場合、零相補償を実施しないインピーダンス演算では、故障相でアンダーリーチとなる場合があるため、故障相でのアンダーリーチ程度を考慮した設定を系統条件に合せて行なう。即ち、1LGの故障相では、
=V/(I+K・3I
=V/(I(1十K)) ただし、Kは零相補償係数、簡単のためI=3Iとする。零相補償しないインピーダンス演算では、Z/Iの演算をするので、リレーのインピーダンス演算結果が実際のインピーダンス値よりも(1+K)倍小さくなるために、動作判定手段34におけるリーチ設定を(1+K)倍にする必要がある。この実施の形態によれば、1LG故障における故障相判定回路を設ける必要がないという利点がある。
【0026】
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6を図にもとづいて説明する。図10は、実施の形態6の構成を示すブロック図である。この図において、図9と同一または相当部分にはそれぞれ同一符号を付して説明を省略する。
上述した実施の形態5では、零相補償して演算するインピーダンス値による従来の距離リレーの出力と零相補償しないインピーダンス演算値による第2の距離リレー要素の出力とをAND条件で出力する構成としたが、この実施の形態は第2の距離リレー要素の動作特性を、例えば、円特性などの単純な特性の領域判定としたものである。即ち、電圧の実効値演算手段36と、電流の実効値演算手段37と、上記両演算手段の出力である電圧Vと電流Iを入力とし、インピーダンスを演算すると共に、これと設定値Kとを比較し、|V|/|I|<K の演算出力を生ずるインピーダンスの比較手段38と、比較手段38の出力及び従来の距離リレーの出力をAND条件で取り出すAND手段35とから構成されている。
【0027】
図11に比較手段38の検出領域38Aと従来の距離リレーのリレー動作判定手段16の動作領域例16Aを示す。リレー動作判定手段16は、距離リレーとして必要な動作領域にするために、複雑な領域設定をしているが、比較手段38は、健全相のオーバーリーチによる誤動作を防ぐためであるから簡単な形の領域とし、実施の形態5と比較して演算処理が単純で簡単な処理で実現できる特徴を有する。
【0028】
【発明の効果】
この発明に係る地絡距離リレーは、電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相電圧を入力として最小電圧相を検出する最小電圧相検出手段、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段及び上記最小電圧相検出手段の出力と上記位相判定手段の出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段を備え、故障相のみに抵抗分、インダクタンス分の零相補償を実施するようにしたため、地絡故障時における零相補償による1相故障時の健全相の不正な距離測定から生じるオーバーリーチを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1における零相補償制御手段の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1の地絡故障中における零相電流と逆相電流の位相関係を説明する説明図である。
【図4】この発明の実施の形態2の構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態2における零相補償制御手段の構成を示すブロック図である。
【図6】この発明の実施の形態3の構成を示すブロック図である。
【図7】実施の形態3における零相補償制御手段の構成を示すブロック図である。
【図8】この発明の実施の形態4の構成を示すブロック図である。
【図9】この発明の実施の形態5の構成を示すブロック図である。
【図10】この発明の実施の形態6の構成を示すブロック図である。
【図11】実施の形態6における第2の距離リレー要素の動作領域例を示す図である。
【図12】従来のデジタル距離リレーの全体構成を示す概略図である。
【図13】従来のデジタル距離リレーの演算処理部の構成を示すブロック図である。
【図14】従来のデジタル距離リレーの問題点を説明する説明図である。
【符号の説明】
7 自回線零相補償演算手段(L分)、
8 自回線零相補償演算手段(R分)、 9 零相補償演算手段(L分)、
10 零相補償演算手段(R分)、 11 電流微分演算手段(L分)、
12 電流微分演算手段(R分)、 13 電圧演算手段、
14 L値演算手段、 15 R値演算手段、
16 リレー動作判定手段、 18 零相補償制御手段、
20 逆相電流演算手段、 21 最小電圧相検出手段、
22 位相判定手段、 23 相一致判定手段、
24、26、31 零相補償制御手段。

Claims (6)

  1. 電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相電圧を入力として最小電圧相を検出する最小電圧相検出手段、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段及び上記最小電圧相検出手段の出力と上記位相判定手段の出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段を備え、故障相のみに抵抗分、インダクタンス分の零相補償を実施するようにしたことを特徴とする地絡距離リレー。
  2. 電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相電流を入力として最大電流相を検出する最大電流相検出手段、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段及び上記最大電流相検出手段の出力と上記位相判定手段の出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段を備え、故障相のみに抵抗分、インダクタンス分の零相補償を実施するようにしたことを特徴とする地絡距離リレー。
  3. 電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相電圧及び電流を入力として各相のインピーダンスをそれぞれ演算するインピーダンス演算手段、上記インピーダンス演算手段の演算結果にもとづいて最小インピーダンス相を検出する最小インピーダンス相検出手段、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段及び最小インピーダンス相検出手段の出力と上記位相判定手段の出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段を備え、故障相のみに抵抗分、インダクタンス分の零相補償を実施するようにしたことを特徴とする地絡距離リレー。
  4. 電力系統からの電圧、電流を入力として零相補償を抵抗分、インダクタンス分で個々に実行する距離リレーにおいて、3相の逆相電流と零相電流を入力として零相電流とベクトル位相差が最も少ない逆相電流相を判定する位相判定手段及び上記位相判定手段の出力と、3相のうち最小電圧相または最大電流相あるいは最小インピーダンス相に対応した出力にもとづいて故障相を判定する相一致判定手段を備え、故障相については抵抗分、インダクタンス分の零相補償を個別に実施し、健全相については抵抗分またはインダクタンス分の零相補償をインダクタンス分または抵抗分の零相補償と一致させるようにしたことを特徴とする地絡距離リレー。
  5. 故障相、健全相に係わらず零相補償を実施する距離リレー判定手段及び零相補償を実施しない距離リレー判定手段並びに上記両判定手段の出力のAND出力を生ずるAND手段を備えたことを特徴とする地絡距離リレー。
  6. 上記零相補償を実施しない距離リレー判定手段は、電圧と電流の実効値の比から得られたインピーダンスの大きさに応じて動作領域を判定する判定手段によって構成されたことを特徴とする請求項5記載の地絡距離リレー。
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