JPH08196035A - 方向検出装置 - Google Patents

方向検出装置

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JPH08196035A
JPH08196035A JP7003345A JP334595A JPH08196035A JP H08196035 A JPH08196035 A JP H08196035A JP 7003345 A JP7003345 A JP 7003345A JP 334595 A JP334595 A JP 334595A JP H08196035 A JPH08196035 A JP H08196035A
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JP
Japan
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zero
power
phase voltage
current
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Withdrawn
Application number
JP7003345A
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English (en)
Inventor
Kouji Fukuou
浩司 福王
Kenji Fujino
健治 藤野
Makoto Kawasaki
誠 河崎
Hisayuki Uchiike
久幸 内池
Tomoji Tateno
知司 舘野
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Yokogawa Electric Corp
Original Assignee
Yokogawa Electric Corp
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    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S10/00Systems supporting electrical power generation, transmission or distribution
    • Y04S10/50Systems or methods supporting the power network operation or management, involving a certain degree of interaction with the load-side end user applications
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  • Locating Faults (AREA)
  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電源や地絡の方向検出の演算が簡単で、環境
変化による誤差が生じにくい方向検出装置を提供する。 【構成】 電源が発生するアナログ信号のR相の電圧、
電流をデジタル信号に変換し、その中から供給電力に等
しい周波数成分をデジタルバンドパスフィルタにより取
り出し、電圧の位相をα°だけシフトする。そのR相電
圧とデジタルバンドパスフィルタを通過後のR相電流を
乗じ、これから求めた瞬時電力値を一定時間足し算す
る。足し算値は、R相電流と電圧の位相差がlag(9
0−α)°〜lead(90+α)°の範囲内の時は
正、この範囲内にない時は負の値をとる。足し算値の符
号をもとに配電線に対する電力供給方向を検出する。ま
た、電源が発生するアナログ信号の零相電圧、電流をデ
ジタル信号に変換し、デジタルバンドパスフィルタを通
し、瞬時電力値の足し算値の符号をもとに地絡箇所を検
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源の電力を供給する
配電線に地絡事故や短絡事故が発生したときに、地絡箇
所や短絡箇所を割り出すための手がかりとなる電源方向
及び地絡方向を検出する方向検出装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】複数の子局を共通の電源で駆動するシス
テムでは、電源の電力を各子局に供給する配電線に地絡
事故や短絡事故が発生したときに、地絡箇所や短絡箇所
を特定するには、それぞれの子局で電源方向及び地絡方
向を検出する必要がある。ここで、短絡事故とは、複数
相の配電線が何らかの理由により各相間で短絡してしま
う事故である。地絡事故とは、一相もしくは複数相の配
電線が何らかの理由により地面と短絡してしまう事故で
ある。また、電源方向の検出とは、子局に対して配電線
のどちらの方向から電源の電力が供給されているかを検
出することである。地絡方向の検出とは、子局からみて
配電線のどちらの方向で地絡が発生しているかを検出す
ることである。
【0003】ここで、地絡箇所の検出のしかたを図を用
いて説明する。図8は複数の子局を共通の電源で駆動す
るシステムの概略構成図である。図8で、11,12,1
3は子局、2は子局11〜13に共通の電源、3は電源2
の電力を各子局に供給する配電線、41,42,43は子
局毎に設けられていて電源方向を検出する方向検出装置
である。電源2は三相交流を発生する電源である。図8
に示すシステムで、子局11と12の間で地絡事故が起こ
った場合について説明する。方向検出装置41,42,4
3はそれぞれ地絡事故が発生したことを検出し、さらに
地絡方向を検出する。方向検出装置41では電力を供給
される側で地絡事故が起きたことを検出し、方向検出装
置42と43は電力を供給する側で地絡事故が起きたこと
を検出する。しかし、これだけの情報だけでは地絡事故
がどの地点で発生したかを断定することはできない。方
向検出装置41,42,43がそれぞれ電源方向の検出を
行い、図のa方向に電力が供給されていることが分かっ
て初めて子局11と12の間で地絡事故が起きたと断定で
きる。このように、地絡事故の発生位置を検出するに
は、電源方向の検出が必要である。
【0004】ここで、従来はどのようにして電源方向を
検出していたかについて説明する。図9は従来における
方向検出装置の構成例を示した図である。図9で、5,
6は電源2のR相電圧、R相電流の供給電力に等しい周
波数成分を取り出すためのアナログバンドパスフィルタ
である。R相電圧とR相電流は、電源2が出力する三相
交流の中の1つの相の電圧と電流である。7はアナログ
バンドパスフィルタ5を通過した後のR相電圧とアナロ
グバンドパスフィルタ6を通過した後のR相電流がゼロ
の値を同じ方向に通過する時間の差を測り、測った値か
ら位相値を計算する位相検出器である。8は位相検出器
7で検出した位相値がどちらの電源方向かを判別する電
源方向判別器である。この電源方向判別器8は検出した
位相値に対して、その値がlag(90−α)°〜le
ad(90+α)°の範囲に入っていれば1を、入って
いなければ0の論理値信号を出力する。検出範囲がla
g90°〜lead90°でなくlag(90−α)°
〜lead(90+α)°となっているのは、配電線、
R相電圧用トランス、R相電流用トランス等によって生
じる位相誤差−αを補償するためである。
【0005】図9のような構成の場合、位相値を求める
ことにより電源方向を検出しているため、検出のための
演算が面倒になるという問題点があった。また、位相値
はアナログ信号で与えられるため、温度変化などの環境
変化による検出誤差が生じやすい。
【0006】このような問題点は、地絡方向の検出を行
う方向検出装置でも同様である。図10は従来における
地絡の方向検出装置の構成例を示した図である。図10
で図9と同一のものは同一符号を付ける。図9の装置で
は電源2の零相電圧と零相電流から検出を行っている。
9は地絡方向判別器で、図9の電源方向判別器8と同様
にして地絡方向を判別する。
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
点を解決するためになされたものであり、デジタル回路
で求めた電力値の符号から電源方向及び地絡方向を検出
するという検出方式をとることにより、方向検出のため
の演算が簡単で、しかも環境変化による検出誤差が生じ
にくい検出方式になった方向検出装置を実現することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次のとおりの構
成になった方向検出装置である。 (1)共通の電源で駆動される複数の子局にそれぞれ設
けられていて、子局に対して配電線のどちらの方向から
前記電源の電力が供給されているかを検出する方向検出
装置において、前記電源は三相交流を発生する電源であ
って、この電源が発生するアナログ信号のR相電圧及び
R相電流をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換
器と、このA/D変換器で変換したR相電圧及びR相電
流の中から供給電力に等しい周波数成分を取り出すデジ
タルバンドパスフィルタと、このデジタルバンドパスフ
ィルタを通過した後のR相電圧の位相をα°(ただし、
αはR相電圧及びR相電流に生じる位相誤差の補正量)
だけシフトする位相シフタと、この位相シフタを通過し
た後のR相電圧と前記デジタルバンドパスフィルタを通
過した後のR相電流を掛け算する掛け算器と、この掛け
算器の掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時間に
わたって足し算し、R相電流の位相がR相電圧の位相に
対してlag(90−α)°〜lead(90+α)°
(ただし、lagは遅れ角、leadは進み角)の範囲
内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは
負の値をとる足し算値を求める積分器と、この積分器で
求めた足し算値の符号をもとに配電線のどちらの方向か
ら電力が供給されるかを検出する方向検出手段と、を具
備したことを特徴とする方向検出装置。 (2)共通の電源で駆動される複数の子局にそれぞれ設
けられていて、前記電源の電力を各子局に供給する配電
線に地絡が発生したときに、子局からみて配電線のどち
らの方向に地絡箇所があるかを検出する方向検出装置に
おいて、前記電源は三相交流を発生する電源であって、
この電源が発生するアナログ信号の零相電圧及び零相電
流をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換器と、
このA/D変換器で変換した零相電圧及び零相電流の中
から供給電力に等しい周波数成分を取り出すデジタルバ
ンドパスフィルタと、このデジタルバンドパスフィルタ
を通過した後の零相電圧の位相を(90−β)°(ただ
し、βは零相電圧及び零相電流に生じる位相誤差の補正
量)だけシフトする位相シフタと、この位相シフタを通
過した後の零相電圧と前記デジタルバンドパスフィルタ
を通過した後の零相電流を掛け算する掛け算器と、この
掛け算器の掛け算値から求められた瞬時電力値を一定時
間にわたって足し算し、零相電流の位相が零相電圧の位
相に対してlagβ°〜lead(180−β)°の範
囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないとき
は負の値をとる足し算値を求める積分器と、この積分器
で求めた足し算値の符号をもとに子局からみて配電線の
どちらの方向に地絡箇所があるかを検出する方向検出手
段と、を具備したことを特徴とする方向検出装置。
【0008】
【作用】第1の発明では、電源が発生するアナログ信号
のR相電圧及びR相電流をそれぞれデジタル信号に変換
し、変換したR相電圧及びR相電流の中から供給電力に
等しい周波数成分をデジタルバンドパスフィルタにより
取り出す。取り出したR相電圧の位相をα°だけシフト
する。位相シフトされたR相電圧とデジタルバンドパス
フィルタを通過後のR相電流を掛け算する。この掛け算
値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し
算する。足し算値は、R相電流の位相がR相電圧の位相
に対してlag(90−α)°〜lead(90+α)
°の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にな
いときは負の値をとる。足し算値の符号をもとに配電線
のどちらの方向から電力が供給されるかを検出する。第
2の発明では、電源が発生するアナログ信号の零相電圧
及び零相電流をそれぞれデジタル信号に変換し、変換し
た零相電圧及び零相電流の中から供給電力に等しい周波
数成分をデジタルバンドパスフィルタにより取り出す。
取り出した零相電圧の位相を(90−β)°だけシフト
する。位相シフトされた零相電圧とデジタルバンドパス
フィルタを通過後の零相電流を掛け算する。この掛け算
値から求められた瞬時電力値を一定時間にわたって足し
算する。足し算値は、零相電流の位相が零相電圧の位相
に対してlagβ°〜lead(180−β)°の範囲
内にあるときは正の値をとり、この範囲内にないときは
負の値をとる。足し算値の符号をもとに配電線のどちら
の方向に地絡箇所があるかを検出する。
【0009】
【実施例】以下、図面を用いて本発明を説明する。図1
は本発明の一実施例を示した構成図である。図1に示す
方向検出装置は電源方向の検出装置である。この検出装
置は子局毎に設けられている。図1において、10は配
電線3からR相電圧を検出するR相電圧用トランス(以
下、PTという)、11は配電線3からR相電流を検出
するR相電流用トランス(以下、CTという)である。
R,S,TはそれぞれR相,S相,T相のことである。
12はA/D変換器とデジタル信号処理回路を有する電
力演算回路である。この電力演算回路12は、例えばモ
ノリシック集積回路で構成される。13は電力演算回路
12を動作させるための演算プログラムを格納したメモ
リである。このメモリ13は、例えばROMで構成され
る。
【0010】このように構成した方向検出装置で、PT
10とCT11は配電線3からR相電圧、R相電流をア
ナログ信号として検出し電力演算回路12に出力する。
電力演算回路12は内蔵しているA/D変換器によっ
て、入力されたR相電圧、R相電流をそれぞれデジタル
信号に変換する。さらに、電力演算回路12はアドレス
を指定することによってメモリ13から演算プログラム
を読み出し、その動作を繰り返すことにより演算プログ
ラムの実行を進め、電源方向を表す論理値信号を出力す
る。このように、必要な演算をすべてメモリ13中の演
算プログラムとすることにより、回路構成の簡素化だけ
でなく、信頼性の向上、誤差の減少、調整時間の節約と
いう効果も実現できる。
【0011】図2は図1の電力演算回路12の具体的構
成例を示した図である。図2で、121,122はA/
D変換器であり、それぞれR相電圧、R相電流をデジタ
ル信号に変換する。123,124はA/D変換器12
1,122によってデジタル信号に変換されたR相電
圧、R相電流の供給電力に等しい周波数成分を取り出す
デジタルバンドパスフィルタである。125はバンドパ
スフィルタ123を通過後のR相電圧の位相をα°(た
だし、αはR相電圧及びR相電流に生じる位相誤差の補
正量)だけ進める位相シフタである。126は位相シフ
タ125により位相を進めたR相電圧とバンドパスフィ
ルタ124を通過後のR相電流を掛け算して瞬時電力を
計算する掛け算器である。127は掛け算器126で計
算した瞬時電力を一定時間にわたって足し算して電力を
計算する積分器である。ここでいう一定時間とは、R相
電圧またはR相電流の周期の整数倍の時間である。12
8は積分器127で計算した電力の符号ビットを取り出
し、この符号ビットから電源方向を検出し、検出結果を
電源方向を表す論理値信号として出力する方向検出手段
である。
【0012】位相シフタ125によりR相電圧の位相を
α°進めるのは、R相電圧とR相電流の位相差がlag
(90−α)°〜lead(90+α)°のときに積分
器127の出力である電力値が正となるように補正する
ためである。検出範囲をlag90°〜lead90°
でなくlag(90−α)°〜lead(90+α)°
とするのは、配電線、R相電圧用トランス、R相電流用
トランスによって生じる位相誤差−αを補償するためで
ある。
【0013】R相電圧Vの位相とR相電流iの位相の差
は、配電線にかかる負荷に応じて変化する。配電線には
複数の子局が接続されている。それぞれの子局の位置に
応じて配電線にかかる負荷が異なるため、R相電圧Vと
R相電流iの位相差は異なる。ところで、子局に設けら
れた方向検出装置は配電線、R相電圧用トランス及びR
相電流用トランスを介してR相電圧とR相電流を得てい
る。これらの配電線、R相電圧用トランス及びR相電流
用トランスも負荷となり、R相電圧VとR相電流iとの
間に位相誤差−αを生じさせる。この位相誤差−αは、
各子局に独立に発生する位相差で、配電線につながれて
いる子局の数とは無関係に生じる。
【0014】ここで、検出範囲をlag(90−α)°
〜lead(90+α)°に設定した理由を説明する。
図3はR相電圧とR相電流のベクトル図である。R相電
圧をあらわすベクトルをV、R相電流をあらわすベクト
ルをiとする。いま、R相電圧Vの位相が図の位置にあ
るとする。配電線、R相電圧用トランス及びR相電流用
トランスの影響により、R相電圧VとR相電流iとの間
に位相誤差−αが生じる。R相電圧Vから位相を(90
+α)°だけずらした軸をlとする。位相シフタ125
はR相電圧Vの位相をα°だけ進める。位相を進めたR
相電圧をV′とする。R相電圧V′がある軸mの方向は
軸lと直交する方向になる。掛け算器126はR相電圧
V′とR相電流iとを掛ける。掛け算によって得られた
R相電流iの軸mへの写影は次のとおりになる。 R相電圧VとR相電流iの位相差が、lag(90−
α)°〜lead(90+α)°の範囲内にあれば正に
なる。 R相電圧VとR相電流iの位相差が、lag(90−
α)°〜lead(90+α)°の範囲内になければ負
になる。 ここで、軸lを境にしてb側(R相電圧V′と同一側)
を正、c側(R相電圧V′と逆側)を負とする。このこ
とから、検出範囲をlag(90−α)°〜lead
(90+α)°に設定した。
【0015】このようにして検出した電源方向により電
力が図1のE方向から供給されているかF方向から供給
されているかを判別できる。
【0016】図2のデジタルバンドパスフィルタの特性
を説明する。図2で、デジタルバンドパスフィルタ12
3,124の次数をN、フィルタの特性を決める係数列
をAn,Bn、デジタルバンドパスフィルタ123,1
24のnサンプリング周期前の入出力値をXn,Ynと
すると、デジタルバンドパスフィルタの今回のサンプリ
ング周期の出力値Y0は(1)式で表される。 (1)式において、An,Bnを適切に設定することによ
り、バタワース、チェビシェフ、逆チェビシェフ、また
は連立チェビシェフのN次デジタルバンドパスフィルタ
を構成することができる。
【0017】図2の位相シフタの特性を説明する。位相
シフタ125の位相シフト量を決める定数をC、位相シ
フタ125の前回のサンプリングの入出力値をX1,Y
1、今回のサンプリング周期の入力値をX0とすると、
位相シフタ125の今回のサンプリング周期の出力値Y
0は(2)式で表される。 Y0=C(Y1+X0)−X1 (2) (2)式において、Cの値を適切に設定することにより、
振幅を変えずに対象とする周波数の信号の位相を90°
進める位相シフタを構成することができる。
【0018】なお、図4に示すようにメモリ13を電力
演算回路12に内蔵した構成にしてもよい。
【0019】図5は本発明の他の実施例を示した構成図
である。図5に示す方向検出装置は地絡方向の検出装置
である。この方向検出装置は子局毎に設けられている。
図5において、14は配電線3から零相電圧を検出する
零相電圧用トランス(以下、ZPTという)、15は配
電線3から零相電流を検出する零相電流用トランス(以
下、ZCTという)である。16はA/D変換器とデジ
タル信号処理回路を有する電力演算回路である。この電
力演算回路16は、例えばモノリシック集積回路で構成
される。17は電力演算回路16を動作させるための演
算プログラムを格納したメモリである。このメモリ17
は、例えばROMで構成される。
【0020】このように構成した方向検出装置で、ZP
T14とZCT15は配電線3から零相電圧、零相電流
をアナログ信号として検出し電力演算回路16に出力す
る。電力演算回路16は内蔵しているA/D変換器によ
って、入力された零相電圧、零相電流をそれぞれデジタ
ル値に変換する。さらに、電力演算回路16はアドレス
を指定することによってメモリ17から演算プログラム
を読み出し、その動作を繰り返すことにより演算プログ
ラムの実行を進め、地絡方向を表す論理値信号を出力す
る。このように、必要な演算をすべてメモリ17中の演
算プログラムとすることにより、回路構成の簡素化だけ
でなく、信頼性の向上、誤差の減少、調整時間の節約と
いう効果も実現できる。
【0021】図6は図5の電力演算回路16の具体的構
成例を示した図である。図6で、161,162はA/
D変換器であり、それぞれ零相電圧、零相電流をデジタ
ル信号に変換している。163,164はA/D変換器
161,162によってデジタル信号に変換された零相
電圧、零相電流の供給電力に等しい周波数成分を取り出
すデジタルバンドパスフィルタである。165はバンド
パスフィルタ163を通過後の零相電圧の位相を(90
−β)°進める位相シフタである。166は位相シフタ
165により位相を進めた零相電圧とデジタルバンドパ
スフィルタ164を通過後の零相電流を掛け算して瞬時
電力を計算する掛け算器である。167は掛け算器16
6で計算した瞬時電力を一定時間にわたって足し算して
電力を計算する積分器である。ここでいう一定時間と
は、零相電圧または零相電流の周期の整数倍の時間であ
る。168は積分器167で計算した電力の符号ビット
を取り出し、この符号ビットから電源方向を検出し、検
出結果を電源方向を表す論理値信号として出力する方向
検出手段である。
【0022】位相シフタ165を使用して零相電圧の位
相を(90−β)°進めるのは、零相電圧と零相電流の
位相差がlagβ°〜lead(180−β)°のとき
に積分器167の出力である電力値が正となるように補
正するためである。検出範囲をlag0°〜lead1
80°でなくlagβ°〜lead(180−β)°と
するのは、配電線、零相電圧用トランス、零相電流用ト
ランスによって生じる位相誤差−βを補償するためであ
る。
【0023】ここで、検出範囲をlagβ°〜lead
(180−β)°に設定した理由を説明する。図7は零
相電圧と零相電流のベクトル図である。零相電圧Vから
位相をβ°だけずらした軸をlとする。位相シフタ16
5は零相電圧Vの位相を(90−β)°だけ進める。位
相を進めた零相電圧をV′とする。零相電圧V′がある
軸mの方向は軸lと直交する方向になる。掛け算器16
6は零相電圧V′と零相電流iとを掛ける。掛け算器1
66の掛け算によって得られた零相電流iの軸mへの写
影は次のとおりになる。 零相電圧Vと零相電流iの位相差が、lagβ°〜l
ead(180−β)°の範囲内にあれば正になる。 零相電圧Vと零相電流iの位相差が、lagβ°〜l
ead(180−β)°の範囲内になければ負になる。 ここで、軸lを境にしてd側(零相電圧V′と同一側)
を正、e側(零相電圧V′と逆側)を負とする。このこ
とから、検出範囲をlagβ°〜lead(180−
β)°に設定した。
【0024】このようにして検出した地絡方向により、
電源を供給する側で地絡が起こっているか、または電源
を供給される側で地絡が起こっているかを判別できる。
【0025】なお、メモリ17を電力演算回路16に内
蔵した構成にしてもよい。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば次の効果が得られる。従
来例では、アナログ回路で位相値を求め、求めた位相値
が所定の範囲に入っているかいないかによって電源方向
を検出していた。このため、検出のための演算が面倒に
なる。また、アナログ回路で求めた位相値は、温度等の
環境変化による誤差が生じやすい。これに対して本発明
では、デジタル回路で電力値を求め、求めた電力値の符
号から電源方向及び地絡方向を検出している。この検出
方式によれば、わざわざ位相値を求めることなく、電力
値の符号だけで判別している。このため、従来例に比べ
て方向検出のための演算が簡単になる。また、従来例の
ようなアナログ信号の位相値から検出するのではなく、
デジタル信号の電力値の符号から検出しているため、環
境変化による検出誤差が生じにくくなる。すなわち、本
発明は、アナログ信号処理で方向検出をしていた従来例
をデジタル信号処理に変えただけでなく検出方式も異な
るものである。以上説明したように本発明によれば、方
向検出のための演算が簡単で、しかも環境変化による検
出誤差が生じにくい検出方式になった方向検出装置を実
現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示した構成図である。
【図2】図1の装置の要部構成図である。
【図3】R相電圧とR相電流のベクトル図である。
【図4】本発明の他の実施例を示した構成図である。
【図5】本発明の他の実施例を示した構成図である。
【図6】図5の要部構成図である。
【図7】零相電圧と零相電流のベクトル図である。
【図8】方向検出装置が適用されるシステムの構成例を
示した図である。
【図9】従来における方向検出装置の構成例を示した図
である。
【図10】従来における方向検出装置の構成例を示した
図である。
【符号の説明】
1〜13 子局 2 電源 3 配電線 41〜43 方向検出装置 121,122,161,162 A/D変換器 123,124,163,164 デジタルバンドパス
フィルタ 125,165 位相シフタ 126,166 掛け算器 127,167 積分器 128,168 方向検出手段
フロントページの続き (72)発明者 河崎 誠 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横河 電機株式会社内 (72)発明者 内池 久幸 福島県原町市高見町2丁目24番地 横河エ レクトロニクス株式会社内 (72)発明者 舘野 知司 福島県原町市高見町2丁目24番地 横河エ レクトロニクス株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共通の電源で駆動される複数の子局にそ
    れぞれ設けられていて、子局に対して配電線のどちらの
    方向から前記電源の電力が供給されているかを検出する
    方向検出装置において、 前記電源は三相交流を発生する電源であって、 この電源が発生するアナログ信号のR相電圧及びR相電
    流をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換器と、 このA/D変換器で変換したR相電圧及びR相電流の中
    から供給電力に等しい周波数成分を取り出すデジタルバ
    ンドパスフィルタと、 このデジタルバンドパスフィルタを通過した後のR相電
    圧の位相をα°(ただし、αはR相電圧及びR相電流に
    生じる位相誤差の補正量)だけシフトする位相シフタ
    と、 この位相シフタを通過した後のR相電圧と前記デジタル
    バンドパスフィルタを通過した後のR相電流を掛け算す
    る掛け算器と、 この掛け算器の掛け算値から求められた瞬時電力値を一
    定時間にわたって足し算し、R相電流の位相がR相電圧
    の位相に対してlag(90−α)°〜lead(90
    +α)°(ただし、lagは遅れ角、leadは進み
    角)の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内に
    ないときは負の値をとる足し算値を求める積分器と、 この積分器で求めた足し算値の符号をもとに配電線のど
    ちらの方向から電力が供給されるかを検出する方向検出
    手段と、を具備したことを特徴とする方向検出装置。
  2. 【請求項2】 共通の電源で駆動される複数の子局にそ
    れぞれ設けられていて、前記電源の電力を各子局に供給
    する配電線に地絡が発生したときに、子局からみて配電
    線のどちらの方向に地絡箇所があるかを検出する方向検
    出装置において、 前記電源は三相交流を発生する電源であって、 この電源が発生するアナログ信号の零相電圧及び零相電
    流をそれぞれデジタル信号に変換するA/D変換器と、 このA/D変換器で変換した零相電圧及び零相電流の中
    から供給電力に等しい周波数成分を取り出すデジタルバ
    ンドパスフィルタと、 このデジタルバンドパスフィルタを通過した後の零相電
    圧の位相を(90−β)°(ただし、βは零相電圧及び
    零相電流に生じる位相誤差の補正量)だけシフトする位
    相シフタと、 この位相シフタを通過した後の零相電圧と前記デジタル
    バンドパスフィルタを通過した後の零相電流を掛け算す
    る掛け算器と、 この掛け算器の掛け算値から求められた瞬時電力値を一
    定時間にわたって足し算し、零相電流の位相が零相電圧
    の位相に対してlagβ°〜lead(180−β)°
    の範囲内にあるときは正の値をとり、この範囲内にない
    ときは負の値をとる足し算値を求める積分器と、 この積分器で求めた足し算値の符号をもとに子局からみ
    て配電線のどちらの方向に地絡箇所があるかを検出する
    方向検出手段と、を具備したことを特徴とする方向検出
    装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100334428B1 (ko) * 1999-01-22 2002-05-02 권영한 배전 자동화용 개폐기기의 선로고장 표시 제어장치와 선로고장의 처리방법
CN104330686A (zh) * 2014-11-20 2015-02-04 国家电网公司 一种供电线路故障检测的系统
CN111426913A (zh) * 2020-04-17 2020-07-17 南方电网科学研究院有限责任公司 一种基于正序电压分布特性的故障定位方法和系统

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