JP2001255323A - 血液分離器具及び血液分離方法並びに生体試料調製方法、生体試料定量方法及び生体試料保存容器 - Google Patents

血液分離器具及び血液分離方法並びに生体試料調製方法、生体試料定量方法及び生体試料保存容器

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JP2001255323A
JP2001255323A JP2001000830A JP2001000830A JP2001255323A JP 2001255323 A JP2001255323 A JP 2001255323A JP 2001000830 A JP2001000830 A JP 2001000830A JP 2001000830 A JP2001000830 A JP 2001000830A JP 2001255323 A JP2001255323 A JP 2001255323A
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    • G01N33/483Physical analysis of biological material
    • G01N33/487Physical analysis of biological material of liquid biological material
    • G01N33/49Blood
    • G01N33/491Blood by separating the blood components

Abstract

(57)【要約】 【課題】 血液検査のコスト低減化及び作業の簡素化を
図る。 【解決手段】 採取した血液38を収容する血液採取手
段8と、前記血液中の血球40と血漿39とを分離する
濾過手段3と、分離された血球を収容する血球採取手段
5と、分離された血漿を収容する血漿採取手段4と、前
記血液採取手段内に収容された血液を加圧する加圧手段
6とを備え、前記濾過手段は、前記血液採取手段の血液
排出部と前記血球採取手段の血球導入部とに連通された
細管12を有し、該細管の壁面に多数の貫通孔15が形
成されており、前記加圧手段による加圧動作により、前
記血液採取手段内の血液が前記細管内に導入され、かつ
該細管の前記貫通孔を介して前記血液中の血漿が前記血
漿採取手段内に分離収容され、前記血液中の血球は前記
各細管内を流通し、前記血球採取容器に収容される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は血液分離器具及び血
液分離方法、特に、採取した血液をその場で、血球と血
漿に分離する血液分離器具及び血液分離方法に関するも
のである。また、本発明は臨床診断に用いる定量用試料
の調製方法、該調製方法により調製された定量用試料を
用いて生体試料中の定量すべき成分を定量する方法、及
び定量用試料の調製に使用する容器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、採血には、医師等一定の有資格
者が注射器を用いて静脈から血液を採取する一般採血
と、検査対象者本人が自分の手の指等に採血針を刺して
血液を採取する自己採血とがある。
【0003】一般採血により採取された血液は、採取容
器に密閉された状態で検査場所に搬送され、そこで遠心
分離器により血球と血漿に分離された後、検査が行われ
ていた。また、自己採血により採取された血液は、濾紙
に含浸され乾燥された状態で検査場所に搬送され、濾紙
の赤色部分は血球で白色部分が血漿であるので、その検
査場所にて白色部分を切り取り溶剤に溶解させ、分析が
行われていた。
【0004】臨床検査においては、医師や看護婦、臨床
検査技師等の一定の有資格者または専門の技術者が採血
等により生体試料を採取し、採取した生体試料から定量
用試料を調製し、生体試料中の定量すべき成分を定量し
ている。
【0005】定性的または半定量的な判定を行う特定の
検査項目では検査対象者自ら生体試料を採取する方法も
知られているが、一般の定量のための検査項目では検査
対象者が医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格
者または専門の技術者がいる病院や検査センター等に出
向くか、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格
者または専門の技術者が検査対象者のいる居所等に出向
いて検査対象者からの生体試料の採取が行われている。
また、採取された生体試料から定量用試料を調製する操
作も、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者
または専門の技術者が行っている。
【0006】定量用試料を調製するに際しては、一定容
量を正確に定量する必要があり、煩雑であることから検
査対象者が生体試料を一定容量定量し定量用試料を調製
することや、有資格者または技術者が採取した生体試料
からその場で定量用試料を調製することは行われていな
い。
【0007】自動分析機の性能の向上に伴い検体の微量
化が進み、従来のような大量の生体試料を採取する必要
がなくなってきている。一定容量の生体試料を一定容量
の希釈液で希釈した試料を用いて定量すべき成分を定量
する方法を用いた自動分析機として、例えば、Bio
Majesty JCA−BA1650(JEOL社
製)が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、一般採血の
場合、採取された血液を遠心分離した後、上澄みの血漿
をスポイトで吸い取り、血漿分析機用の特殊容器に移さ
なければならないので、血液を血球と血漿に分離するの
に手間が掛かりコスト高になり、また、特殊容器に移す
際に、取り違う等の事故が起きる虞れがあった。
【0009】また、血液中の血球は時間の経過と共に溶
血し、血液の常温放置での精度保証期間はせいぜい1日
程度であるので、それ以後に検査を行った場合にはナト
リウム、カリウム、クロム等の電解質物質の測定数値に
悪影響を及ぼしたり、GOT、GPT等の酵素系の数値
の測定ができなくなったりし、診療、診断等の指針とな
るような検査数値が期待できなくなるといった問題が生
じていた。
【0010】また、遠心分離器により血液を分離させ、
所定項目の検査を行うためには、1回に5〜10mL程
度の採血量が必要とされていた。したがって、検査対象
者本人で採血することは困難であり、医師等一定の有資
格者が採血することになるので、検査対象者が病院等に
行くか、或いは有資格者が検査対象者の居所に出向いた
りする必要があり、採血に手間が掛かっていた。
【0011】一方、自己採血は、血液を濾紙に含浸させ
乾燥させた後に溶剤に溶解させる工程を必要とするた
め、斯かる工程を経ても検査数値に影響を与えるおそれ
のない特定の検査項目に関してのみ有効であり、これら
の検査項目以外での実施は不可能であった。
【0012】また、これまでの臨床診断の形態では、医
師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専
門の技術者及び検査対象者の負担が大きく、生体試料の
採取から実際の検査までの過程も煩雑であった。従っ
て、医師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者ま
たは専門の技術者並びに検査対象者の負担を最小限にす
るような診断法の開発及び該診断法を組み入れたより簡
素な臨床診断システムの構築が望まれている。
【0013】そこで、本発明は上記事情を鑑みて、血液
検査のコスト低減化が図れ、血液の保存性がよく検査精
度の向上が図れ、採血量が微量で済み、作業の簡素化が
可能な血液分離器具及び血液分離方法を提供するもので
ある。
【0014】また、本発明は生体試料から該生体試料中
の定量すべき成分の定量に使用する定量用試料を調製す
る方法、生体試料中の定量すべき成分を定量する方法、
容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含
有する未知容量の生体試料を定量するまで保存するため
に使用する容器、または容量を定量することなしに採取
した定量すべき成分を含有する未知容量の生体試料から
定量用試料を調製するために使用する容器を提供するこ
とにある。
【0015】
【課題を解決する手段】本発明は上記事情を鑑みて構成
されたもので、上記課題を解決するために以下の特徴を
有する。すなわち本発明の血液分離器具は、採取した血
液を収容する血液採取手段と、前記血液中の血球と血漿
とを分離する濾過手段と、分離された血球を収容する血
球採取手段と、分離された血漿を収容する血漿採取手段
と、前記血液採取手段内に収容された血液を加圧する加
圧手段とを備えており、前記濾過手段は、一端側が前記
血液採取手段の血液排出部に連通すると共に他端側が前
記血球採取手段の血球導入部に連通された細管を有し、
該細管の壁面には、血漿の通過を許容し、かつ血球の通
過を阻止する大きさの多数の貫通孔が形成されており、
前記加圧手段による加圧動作により、前記血液採取手段
内の血液が前記濾過手段内に導入され、かつ該濾過手段
の前記貫通孔を介して前記血液中の血漿が前記血漿採取
手段内に分離収容されるように構成されたことを特徴と
する。
【0016】好適な態様では、採取した血液を収容する
血液採取容器部と、該血液採取容器部の血液排出部に連
通する血漿採取容器着脱部と、血球導入部が前記血漿容
器着脱部に連通する血球採取容器着脱部とを有する本体
容器と、前記血液採取容器部に嵌挿可能な押込み部を有
する押込み蓋と、前記血漿採取容器着脱部に着脱可能に
接続され所定量の血漿希釈溶液を有する血漿採取容器
と、前記血球採取容器着脱部に着脱可能に接続され所定
量の血球保護溶剤を有する血球採取容器と、前記血液中
の血球と血漿とを分離する限外濾過体とを備えており、
該限外濾過体は、一端側が前記血液採取容器部の血液排
出部に連通すると共に他端側が前記血球採取容器の血球
導入部に連通された一群の濾紙製細管を有し、該細管の
壁面には血漿の通過を許容し、かつ血球の通過を阻止す
る大きさの多数の貫通孔が形成されており、前記押込み
蓋を押込むことにより、前記血液採取容器部の血液が前
記限外濾過体内に導入され、かつ該限外濾過体の前記貫
通孔を介して前記血液中の血漿が前記血漿採取容器内に
分離収容されるように構成されたことを特徴とする。
【0017】また、好ましい態様では、前記細管の貫通
孔の内径は0.4〜0.6μmの範囲にあり、また、前
記血液採取容器部が底部に設けられた薄壁に封入された
球状溶剤を有し、前記押込み蓋の押込み部が前記薄壁を
圧壊可能な端部を有し、さらに、前記球状溶剤の外径は
前記細管の貫通孔の内径より大きい。
【0018】さらに、好ましくは、前記血液採取容器部
の容積が80〜120μLの範囲であり、また、前記血
球採取容器内を空気層域と血球保護溶剤保有域とに分割
し且つ摺動可能なピストンを有し、さらに、前記空気層
域の圧力を1.0〜1.5気圧の範囲に設定し、さらに
また、前記血漿希釈溶液に所定量の色素が混入されてい
る。
【0019】また、本発明の血液分離方法は、血液採取
手段に血液を採取し、該血液を加圧手段により加圧して
一端側が前記血液採取手段の血液排出部に連通された濾
過手段内に導入し、前記血液中の血漿を前記濾過手段の
壁面に形成された貫通孔を介して血漿採取手段内に収容
し、前記血液中の血球を前記濾過手段内を流通させ該濾
過手段の他端側が連通された血球採取手段の血球導入部
を介して血球採取手段内に収容することを特徴とする。
【0020】好適な態様では、本体容器の血液採取容器
部に血液を採取し、その後直ぐに、前記血液採取容器部
に押込み蓋を嵌挿し、押込み、前記血液を一端側が前記
血液採取手段の血液排出部に連通された限外濾過体の細
管内に導入し、前記血液中の血漿を前記細管の壁面に形
成された貫通孔を介して前記本体容器に気密に接続され
た血漿採取容器内の血漿希釈溶液に溶解させ、前記血液
中の血球を前記限外濾過体内を流通させ該限外濾過体の
他端側が連通された血球採取容器の血球導入部を介して
前記本体容器に気密に接続された血球採取容器内の血球
保護溶剤に混入させることを特徴とする。
【0021】また、好ましい態様では、前記押込み蓋の
押込み部を最下部まで押込み、前記血液採取容器部底部
の球状溶剤を封入する薄壁を圧壊し、前記球状溶剤を前
記各細管内に充填させ凝固させ、さらに、前記血液を8
0〜120μL採取する。
【0022】上記した発明によれば、前記血液は前記血
液採取手段から前記濾過手段の細管内に流入し、前記血
液中の血漿は前記細管の貫通孔を通り前記血漿採取手段
内に収容され、前記血液中の血球は前記細管内を流通
し、前記血球採取手段内に収容される。
【0023】また本発明は以下の(14)〜(41)に
関する。 (14)生体試料から該生体試料中の定量すべき成分の
定量に使用する定量用試料を調製する方法において、容
量を定量することなしに採取された未知容量の生体試料
を一定容量の水性溶液と混合する工程を含有することを
特徴とする定量用試料の調製方法。 (15)一定容量の水性溶液が一定量の指示物質を含有
するものである(14)記載の調製方法。 (16)一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶
液を添加する工程を含有する(14)記載の調製方法。 (17)指示物質が色素または色原体である(14)〜
(16)のいずれかに記載の調製方法。 (18)色原体が酸化発色型色原体である(17)記載
の調製方法。 (19)生体試料が全血、血漿または血清である(1
4)〜(18)のいずれかに記載の調製方法。 (20)水性溶液が緩衝液である(14)〜(19)の
いずれかに記載の調製方法。 (21)定量すべき成分が血清中の成分である(14)
〜(20)のいずれかに記載の調製方法。 (22)容量を定量することなしに採取された未知容量
の生体試料と一定量の指示物質を含有する一定容量の水
性溶液とを混合する工程を含有する調製方法で調製され
た定量用試料を用いることを特徴とする生体試料中の定
量すべき成分の定量方法。 (23)容量を定量することなしに採取された未知容量
の生体試料が一定容量の水性溶液に混合されたものであ
る(22)記載の定量方法。 (24)定量用試料中の生体試料の希釈倍率を求める工
程及び定量用試料中の定量すべき成分の濃度を定量する
工程を含有する(22)または(23)記載の定量方
法。 (25)指示物質が色素または色原体である(22)〜
(24)のいずれかに記載の定量方法。 (26)色原体が酸化発色型色原体である(25)記載
の定量方法。 (27)生体試料が全血、血漿または血清である(2
2)〜(26)のいずれかに記載の定量方法。 (28)水性溶液が緩衝液である(22)〜(27)の
いずれかに記載の調製方法。 (29)定量すべき成分が血清中の成分である(22)
〜(28)のいずれかに記載の調製方法。 (30)一定容量の水性溶液が封入されており、かつ、
生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段を有する、
容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含
有する未知容量の生体試料を定量するまで保存するため
に使用する生体試料保存用容器。 (31)一定容量の水性溶液が封入されており、かつ、
生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段を有する、
容量を定量することなしに採取した定量すべき成分を含
有する未知容量の生体試料から定量用試料を調製するた
めに使用する定量用試料調製用の容器 (32)一定容量の水性溶液が一定量の指示物質を含有
する溶液である(30)または(31)記載の容器。 (33)指示物質が色素または色原体である(32)記
載の容器。 (34)色原体が酸化発色型色原体である(33)記載
の容器。 (35)生体試料が全血、血漿または血清である(3
0)〜(34)のいずれかに記載の生体試料採取容器。 (36)定量すべき成分が血清中の成分である(30)
〜(35)のいずれかに記載の生体試料採取容器。 (37)下記1)〜4)の工程を含む生体試料中の定量
すべき成分の定量方法。 1)容量を定量することなしに採取した定量すべき成分
を含有する未知容量の生体試料と一定量の指示物質を含
有する一定量の水性溶液とからなる定量用試料を調製す
る工程、 2)該一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液中
の指示物質の濃度(C1)と該定量用試料中の指示物質
の濃度(C2)とから該生体試料の希釈倍率(a)を求
める工程、 3)該定量用試料中の定量すべき成分の濃度(Y)を求
める工程、 4)上記2)で求めた生体試料希釈倍率(a)と上記
3)で求めた定量用試料中の定量すべき物質の該濃度
(Y)とから生体試料中の定量すべき成分を決定する工
程。 (38)水性溶液が緩衝液である(37)記載の調製方
法。 (39)指示物質が色素または色原体である(37)ま
たは(38)記載の方法。 (40)色原体が酸化発色型色原体である(39)記載
の方法。 (41)C1およびC2に代えて、該一定量の指示物質を
含有する一定量の水性溶液の吸光度(E1)および該定
量用試料の吸光度(E2)をそれぞれ用いる(39)ま
たは(40)記載の方法。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の1実施例について説明する。
【0025】図1は本発明に係る血液分離器具1を示
し、該血液分離器具1は本体容器2と、該本体容器2に
接続された限外濾過体3と、それぞれ前記本体容器2に
着脱可能に接続された血漿採取容器4及び血球採取容器
5と、前記本体容器2に嵌挿可能な押込み蓋6とから構
成され、一般に、前記本体容器2、血漿採取容器4、及
び血球採取容器5は合成樹脂製である。
【0026】図2から図4を参照すると、前記本体容器
2は有天円筒状で、例えば、内径が1.5cm程度の血
漿採取容器着脱部7と、該血漿採取容器着脱部7上に共
に円筒状に形成された血液採取容器部8及び血球採取容
器着脱部9とを有し、前記血液採取容器部8は前記血球
採取容器着脱部9より口径及び高さ共に大きくなってい
る。前記血液採取容器部8の容積は、好ましくは、80
〜120μL(4〜5滴分)の範囲であり、さらに好ま
しくは100μLであり、例えば、内径が8mmの場
合、深さは2mm程度とする。前記血漿採取容器着脱部
7の上板10には血液排出用連通口11、血球導入用連
通口11’が穿設され、前記血液採取容器部8は前記血
液排出用連通口11を介して前記血漿採取容器着脱部7
と連通し、前記血球採取容器着脱部9は前記血球導入用
連通口11’を介して前記血漿採取容器着脱部7と連通
している。前記血漿採取容器着脱部7の内側上部は螺刻
され、前記血液採取容器部8及び前記血球採取容器着脱
部9の外側はそれぞれ螺刻されている。
【0027】図1、図5及び図6に示されているよう
に、前記限外濾過体3は多数本、例えば100本の濾紙
製の細管12(例えば、それぞれ口径2mm、全長3c
m)からなる濾過部13と、該濾過部13の両端部にそ
れぞれ設けられた接続部14,14窒ニを有し、前記各
細管12の壁面には、好ましくは、内径0.4〜0.6
μm、好ましくは0.5μmの多数の貫通孔15が穿設
されている。前記接合部14,14’はそれぞれ前記各
細管12を束ねる扁平な台座16,16’を有し、該台
座16,16’は前記各細管12を束ねた状態で内部に
扁平な空間の合流部17,17’を形成するようになっ
ている。また、前記各台座16,16’の上面中央には
前記合流部17,17’に連通するように導入管18,
18’が固着され、該導入管18,18’は外側が螺刻
されている。該導入管18,18’は血漿採取容器着脱
部7側から前記血液排出用連通口11及び血球導入用連
通口11’にそれぞれ貫設され、前記導入管18には前
記血液採取容器部8側からナット19が螺合すると共に
前記導入管18’には前記血球採取容器着脱部9側から
ナット19’が螺合し、該ナット19,19’と前記台
座16,16’とで前記血漿採取容器着脱部7の上板1
0を挟持するようになっている。また、前記血液採取容
器部8底部には圧壊可能な材質製、例えば、合成ゴム製
の薄壁20が水平に張着され、前記導入管18は前記薄
壁20を気密に貫通し、該薄壁20の下方に外径が前記
細管12の貫通孔15の外形より大きい、好ましくは前
記貫通孔15の外形より0.2μm程度大きい人工的な
球状溶剤21が所定量封入されている。
【0028】図1及び図7〜図10を参照すると、前記
血漿採取容器4は上部に拡径部22を有し、下部に底部
23を有する略円筒状を成し、好ましくは血漿分析機
(図示せず)にそのままセットできる形状を成してい
る。前記拡径部22の外側は螺刻され、該拡径部22は
前記血漿容器着脱部7に螺合可能になっている。前記底
部23はすり鉢状を成し、下面には直径方向に沿って摘
み部24が突設されており、前記血漿採取容器4は、前
記摘み部24を水平回転させることにより前記血漿容器
着脱部7に対し着脱可能になっている。また、前記血漿
採取容器4内には血漿希釈溶液25が封入され、さらに
該血漿希釈溶液25中にマラカイトグリーン等の色素が
混入されている。
【0029】図1及び図11〜図14を参照すると、前
記血球採取容器5は有天円筒状を成し、内側下部は螺刻
され、前記血球採取容器着脱部9に着脱可能になってい
る。また、前記血球採取容器5内部には偏平な円柱形状
のピストン26が上下に摺動可能に設けられている。好
ましくは、該ピストン26の周壁に周方向に複数の小溝
27が刻設され、前記血球採取容器5内面と前記ピスト
ン26間の気密性を維持しつつ前記ピストン26が摺動
可能になっている。前記血球採取容器5内は前記ピスト
ン26により2室に分割され、該ピストン26より上方
は空気層域28を形成し、前記ピストン26より下方は
血球保護溶剤保有域29を形成している。該血球保護溶
剤保有域29には、血球の凝固、溶血を防ぐため、採取
する血球容量の約1/7の容量の血球保護溶剤30、例
えば、EDTAまたはクエン酸等の凝固防止剤が封入さ
れている。また、前記空気層域28内の圧力は外気圧よ
り高い圧力、好ましくは、外気圧より0.2〜1.0気
圧高めに保持され、初期状態において、前記ピストン2
6は前記接続部14’に当接し、前記血球保護溶剤30
が前記濾過部13に逆流しないようになっている。
【0030】図1及び図15〜図18を参照すると、前
記押込み蓋6は、有天円筒状で合成樹脂製の外周部31
と、該外周部31の上板内面に同心に固着された円柱状
で合成ゴム製の押込み部32とを有し、前記外周部31
は外面上部に滑り止め部33が設けられ、内周面は螺刻
されている。前記外周部31と前記押込み部32の間に
は円筒状の空間34が形成され、前記血液採取容器部8
に対して、前記外周部31は螺捜し、前記押込み部32
は嵌挿可能になっている。該押込み部32の周壁下部に
は封止部材、例えば弾性材料製の複数のリング35が設
けられ、前記押込み部32が前記血液採取容器部8に嵌
挿する時の両者間の気密性を保持するようになってい
る。さらに、前記押込み部32の周壁最上部には環状薄
板形状のパッキン36が固着され、前記血液採取容器部
8の上端が前記パッキン36を押圧することにより前記
血液採取容器部8と前記押込み蓋6間の気密性が保持で
きるようになっている。また、前記押込み部32の下端
には同心に凹部37が形成され、該凹部37は前記ナッ
ト19に嵌合可能になっている。
【0031】以下、図面を参照しつつ、本発明に係る血
液分離方法を説明する。
【0032】検査対象者は自分の手の指等に採血針を突
き刺し、図19に示すように、前記血液採取容器部8内
に、好ましくは80〜120μL(4〜5滴)、さらに
好ましくは100μLの血液38を採取する。前記滑り
止め部33を把持し、図20に示すように、前記押込み
蓋6の前記押込み部32を前記血液採取容器部8に嵌挿
する。前記押込み部32と前記血液採取容器部8との間
の気密性は前記リング35により保たれ、前記血液38
は前記押込み部32により押圧され、前記導入管18を
通り前記限外濾過体3の前記各細管12内に流入する。
【0033】前記血液38中の血漿39は、外径が前記
細管12の前記貫通孔15の内径より小さいので、該貫
通孔15を通過し、前記血漿採取容器4内の前記血漿希
釈溶液25中に溶解する。該血漿希釈溶液25中には色
素が混入されているので、単位体積当りの色素量を測定
することにより、溶液の希釈倍率(溶解率)を正確に算
出でき、前記血漿39の検査精度を高く維持することが
できる。
【0034】また、前記血液38中の血球40は、外径
が前記貫通孔15の内径より大きいので、前記各細管1
2内を流通し、前記導入管18’を通り、図24に示す
ように、前記ピストン26を持上げ、前記血球採取容器
5内の前記血球保護溶剤30中に混入する。前記ピスト
ン26の周壁には前記小溝27が形成されているので、
前記ピストン26は前記血球採取容器5内周面との間の
気密性を保持しつつ上方に摺動する。この時、前記血漿
39が前記貫通孔15を通過するには一定の時間が掛か
るため、前記押込み部32を急激に押込むと、図25に
示すように、前記ピストン26は一時的に上昇するが、
それに伴い前記空気層域28内の圧力が上昇するので、
該圧力により前記ピストン26は下方に摺動し、前記血
球40が混入した前記血球保護溶剤30を押圧し、該押
圧力により前記血漿39の前記貫通孔15への通過を促
進させる。
【0035】前記血液採取容器部8内の前記血液38が
前記血液採取容器部8から完全に排出されると、図21
及び図22に示すように、前記押込み部32の下端は前
記薄壁20を圧壊し、前記球状溶剤21は前記押込み部
32の前記凹部37に流入し、前記導入管18を通り前
記各細管12内に流入する。前記押込み蓋6の押込み部
32を最下部まで押込むと、すべての前記球状溶剤21
は前記血液採取容器部8から流出し、前記各細管12内
を充填し、凝固する。
【0036】したがって、それ以後、前記血漿39の溶
解した前記血漿希釈溶液25が前記血漿採取容器4から
前記各細管12内に逆流したり、前記血球40の混入し
た前記血球保護溶剤30が前記血球採取容器5から前記
各細管12内に逆流したりすることはない。また、前記
押込み部32を最下部まで押込むと、前記血液採取容器
部8の上端が前記パッキン36を押圧し、前記押込み蓋
6と前記血液採取容器部8との間の気密性は前記リング
35に加えて、前記パッキン36により2重に保持され
る。
【0037】その後、前記血液38を前記血漿39と前
記血球40とに分離させたままの状態で前記血液分離器
具1を検査場所まで搬送し、所定項目の検査を行う。
【0038】この場合、採血後直ぐにその場で血液を血
漿と血球とに分離させ、血球を血球保護溶剤に混入させ
た状態で検査場所に搬送しているので、搬送中の溶血、
血液の凝固等を防止することができる。したがって、血
液の保存性がよく、検査精度の向上が図れる。また、採
取した血液を1週間程度は常温で保存可能であり、搬送
を迅速に行ったり、採血場所と検査場所の地域性を考慮
したり等の配慮が不要となり、作業の自由度を向上させ
ることが可能となる。さらに、血液の分離に遠心分離器
を使用しないので採血量が数滴で済み、自己採血によ
り、従来の一般採血と同程度の項目について検査するこ
とができる。
【0039】なお、上記実施の形態においては、前記血
漿採取容器4、前記血球採取容器5、前記押込み蓋6と
前記本体容器2とはそれぞれ螺合するようになっている
が、着脱可能で気密性を保持可能な接続方法であれば、
螺刻せずにテーパを付ける等他の接続方法であってもよ
い。
【0040】また、容器内部の突起等による血球の損壊
を防止するため、前記血球採取容器5、前記血液採取容
器部8等の容器内面にヘパリン等でコーティング処理を
施してもよい。
【0041】さらに、前記本体容器2、前記血漿採取容
器4、前記血球採取容器5、前記押込み蓋6、前記ピス
トン26等の材質は上記した材質に限定されるものでな
いことは言うまでもない。
【0042】また、上記実施の形態においては、自己採
血で実施する場合について説明したが一般採血において
も実施可能であることは勿論である。
【0043】本発明に用いられる水性溶液としては特に
制限はないが、例えば脱イオン水、蒸留水、緩衝液等が
あげられ、緩衝液が好ましい。緩衝液に用いる緩衝剤は
緩衝能を有するものならば特に限定されないが、pH1
〜11の例えば乳酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝
剤、コハク酸緩衝剤、フタル酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、
トリエタノールアミン緩衝剤、ジエタノールアミン緩衝
剤、リジン緩衝剤、バルビツール緩衝剤、トリス(ヒド
ロキシメチル)アミノメタン緩衝剤、イミダゾール緩衝
剤、リンゴ酸緩衝剤、シュウ酸緩衝剤、グリシン緩衝
剤、ホウ酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、グリシン緩衝剤、3−
モルホリノプロパン酸(MOPS)、1,4−ピペラジ
ンビス(エタンスルホン酸)(PIPES)、2−〔4
−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル〕エタ
ンスルホン酸(HEPES)等のグッド緩衝剤等が挙げ
られる。緩衝液の濃度は特に制限はされないが、0.1
〜1000mmol/Lが好ましく1〜500mmol
/Lがより好ましい。
【0044】また、緩衝液中には必要に応じて、界面活
性剤、防腐剤等が含有されてもよい。界面活性剤として
は、例えば、陽イオン界面活性剤、陰イオン界面活性
剤、両性界面活性剤または非イオン界面活性剤が挙げら
れる。防腐剤としては、例えば、アジ化ナトリウムや抗
生物質等が挙げられる。
【0045】生体試料に全血を使用する場合には、水性
溶液は、赤血球等の血球の膨張や収縮による血清中の成
分濃度の変化を防止する目的で、定量すべき成分の定量
に影響しない塩類、糖類等、緩衝剤等により等張液に調
製されたものであることが好ましい。
【0046】塩類としては、特に制限はないが、例えば
塩化ナトリウム、塩化カリウム等のハロゲン化アルカリ
金属塩等があげられる。糖類としては、特に制限はない
が、例えば、マンニトール、ソルビトール等の糖アルコ
ール等があげられる。緩衝剤としては、前述のものがあ
げられる。
【0047】本発明に使用する指示物質としては、生体
試料中の定量すべき成分以外で実質的に生体試料に含有
されない成分であれば特に制限はないが、生体試料中の
定量すべき成分の定量に影響しない成分が好ましい。指
示物質としては、例えば色素、色原体、蛍光物質、発光
物質等があげられ、色素または色原体が好ましい。色素
は比色方法により直接その濃度を定量できるので好まし
い。
【0048】色素としては、例えば、アシッドイエロー
3、アシッドイエロー23、アシッドイエロー25、ア
シッドイエロー36、アシッドオレンジ5、アシッドオ
レンジ6、アシッドオレンジ7、アシッドオレンジ1
0、アシッドオレンジ19、アシッドオレンジ52、ア
シッドグリーン16、アシッドグリーン25、アシッド
バイオレット43、アシッドブルー3、アシッドブルー
9(ブリリアントブルーFCF)、アシッドブルー4
0、アシッドブルー45、アシッドブルー47、アシッ
ドブルー59、アシッドブルー74、アシッドブルー1
13、アシッドブルー158、アシッドレッド1、アシ
ッドレッド2、アシッドレッド14、アシッドレッド1
8、アシッドレッド27、アシッドレッド37、アシッ
ドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド8
7、アシッドレッド88、アシッドレッド92、アシッ
ドレッド94、アシッドレッド95、アシッドレッド1
11、フードレッド17、フードイエロー3、ベーシッ
クイエロー1、ベーシックイエロー2、ベーシックイエ
ロー11、ベーシックオレンジ1、ベーシックオレンジ
22、ベーシックグリーン4(マラカイトグリーン)、
ベーシックバイオレット3、ベーシックバイオレット
4、ベーシックバイオレット10、ベーシックブルー
1、ベーシックブルー3、ベーシックブルー9、ベーシ
ックブルー24、ベーシックレッド1、ベーシックレッ
ド2、ベーシックレッド5、ベーシックレッド9、ベー
シックレッド18などが挙げられる。
【0049】還元発色型色原体としては、例えば、3−
(4,5−ジメチル−2−チアゾリル)−2,5−ジフ
ェニル−2H−テトラゾリウム ブロミド(MTT)、
2−(4−ヨードフェニル)−3−(4−ニトロフェニ
ル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テト
ラゾリウム モノナトリウム塩(WST−1)、2−
(4−ヨードフェニル)−3−(2,4−ジニトロフェ
ニル)−5−(2,4−ジスルホフェニル)−2H−テ
トラゾリウム モノナトリウム塩(WST−3)などが
挙げられる。
【0050】酸化発色型色原体としては、過酸化水素及
びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質の共存下、単独
で色素へ変換される色原体(以下、ロイコ型色原体とよ
ぶ)と、二つの化合物が酸化的カップリングして色素を
生成する色原体(以下、カップリング型色原体とよぶ)
とがあげられる。
【0051】ロイコ型色原体としては、例えば、10−
N−カルボキシメチルカルバモイル−3,7−ビス(ジ
メチルアミノ)−10H−フェノチアジン(CCA
P)、10−N−メチルカルバモイル−3,7−ビス
(ジメチルアミノ)−10H−フェノチアジン(MCD
P)、N−(カルボキシメチルアミノカルボニル)−
4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ジフェニルアミン
ナトリウム塩(DA−64)、4,4’−ビス(ジメチ
ルアミノ)ジフェニルアミン、ビス[3−ビス(4−ク
ロロフェニル)メチル−4−ジメチルアミノフェニル]
アミン(BCMA)等が挙げられる。
【0052】カップリング型色原体としては、例えば、
4−アミノアンチピリン(4−AA)や3−メチル−2
−ベンゾチアゾリノンヒドラジン等のカプラ−と、N−
エチル−N−(3−メチルフェニル)−N’サクシニル
エチレンジアミン(EMSE)、N−(3,5−ジメト
キシフェニル)−N’サクシニルエチレンジアミン・ナ
トリウム塩(DOSE)、N−エチル−N−(2−ヒド
ロキシ−3−スルホプロピル)−m−トルイジン、N−
エチル−N−スルホプロピルアニリン、N−エチル−N
−スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−
スルホプロピル−3,5−ジメトキシアニリン、N−エ
チル−N−スルホプロピル−3,5−ジメチルアニリ
ン、N−エチル−N−スルホプロピル−m−トルイジ
ン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプ
ロピル)−m−アニシジン、N−エチル−N−(2−ヒ
ドロキシ−3−スルホプロピル)アニリン、N−エチル
−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3−
メチルアニリン・ナトリウム塩2水和物(TOOS)、
N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ
ル)−3,5−ジメトキシアニリン、N−(2−ヒドロ
キシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニ
リン・ナトリウム塩(HSDA)、N−エチル−N−
(2−ヒドロキシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジ
メチルアニリン、N−スルホプロピルアニリン、N−エ
チル−N−スルホプロピルアニリンプロピル−m−アニ
ジン、N−エチル−N−(2−ヒドロキシ−3−スルホ
プロピル)−4−フルオロ−3,5−ジメトキシアニリ
ン・ナトリウム塩(F−DAOS)等のアニリン類との
組合せや、4−AAとフェノールや3−ヒドロキシ−
2,4,6−トリヨウド酢酸等のフェノール類との組合
せが挙げられる。
【0053】蛍光物質としては、p−ヒドロキシフェニ
ル酢酸、p−ヒドロキシフェニルプロピオン酸、クマリ
ン等があげられる。
【0054】発光物質としては、例えばルミノール、イ
ソルミノール、ルシゲニン、アクリジニウムエステル等
の化合物があげられる。
【0055】本発明に用いうる生体試料には特に制限は
なく、例えば全血、血漿、血清、髄液、唾液、尿、汗な
どが挙げられるが、全血、血漿、血清を用いることが好
ましい。
【0056】また、生体試料の起源もヒトに限定される
ものではなく、動物類、魚類、鳥類などであっても構わ
ない。動物類としてはウマ、ウシ、ブタ、イノシシ、ヒ
ツジ、ウサギ、タヌキ、キツネ、イヌ、ネコ、クマ、パ
ンダなどが挙げられ、魚類としてはアナゴ、アユ、イワ
シ、イワナ、ウナギ、カツオ、キス、サケ、サバ、ハマ
チ、フグ、マグロなどが挙げられ、鳥類としてはニワト
リ、ハトなどが挙げられる。
【0057】本発明において用いる定量用試料とは、一
定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液と未知容
量の生体試料とからなる溶液を指す。この定量用試料に
おいて未知容量の生体試料を溶解するための該一定量の
指示物質を一定容量の水性溶液に含有した溶液を、以
下、標準溶液とよぶ。
【0058】定量用試料は、容量を定量することなしに
採取された未知容量の生体試料を一定量の指示物質を含
有する一定容量の水性溶液と混合することにより調製さ
れるか、または、未知容量の生体試料と一定容量の水性
溶液とを混合した溶液に一定量の色原体を含有する一定
容量の水性溶液を添加して調製される。従って、生体試
料の容量を定量するための容器等を使用する必要がない
ので、生体試料採取現場で定量用試料が簡便に調製でき
る。また、定量用試料を調製するために使用する生体試
料も微量で充分である。
【0059】標準溶液は、一定量の指示物質を一定容量
の水性溶液と混合することにより調製されるか、また
は、一定容量の水性溶液に一定量の色原体を含有する一
定容量の水性溶液を添加して調製される。
【0060】生体試料の取得方法は特に制限はなく、通
常の方法で、例えば、血清の場合には全血をしばらく放
置後、遠心分離することにより、血漿の場合には全血を
膜分離等の分離操作により得ることが出来る。
【0061】本発明において、検査対象者自らが採血針
を刺して血液を採取する等の自己採血方法等が好適に使
用できる。しかも容量を定量することなく行えるので、
定量用試料を調製する特別な技術を必要としないため、
検査対象者自ら定量用試料を調製することができる。ま
た、全血を直接一定容量の水性溶液に混合して調製した
定量用試料は、必要に応じて遠心分離、膜分離等の分離
操作により血球成分を分離した後、該定量用試料中の定
量すべき成分を定量し得られる値と、下記に記載する希
釈倍率算出方法で得られる希釈倍率とから、血漿または
血清中の定量すべき成分の濃度を求める試料として使用
することができる。
【0062】生体試料と一定容量の水性溶液の混合方法
は特に限定はなく、上記の取得方法で得た試料を直接添
加しても、あるいは、容器内に備わった分離手段を通じ
ての間接的に添加してもよい。後者の添加方法として
は、例えば、本発明の血液分離器具を用いて、全血から
分離させた血漿を添加する方法が挙げられる。
【0063】定量用試料中の指示物質の希釈倍率は特に
その範囲に制限はないが、2〜100倍が好ましく、2
〜50倍がより好ましく、2〜20倍が特に好ましい。
【0064】なお、一定容量の水性溶液が一定量の指示
物質を含有していないときは、生体試料を混合した後
に、一定量の指示物質を含有する一定容量の水性溶液を
混合すればよい。このとき使用する水性溶液は、生体試
料を混合するために使用する水性溶液と同一組成の溶液
でもよいが異なった組成のものでもよい。
【0065】未知容量の生体試料中の定量すべき成分の
定量は、標準溶液中の指示物質の濃度及び定量用試料中
の指示物質の濃度を定量し生体試料の希釈倍率を求める
工程並びに定量用試料中の定量すべき成分の濃度を定量
する工程とを含有する。
【0066】生体試料中の定量すべき成分の濃度(X)
は、前述の方法で調製された定量用試薬中の定量すべき
成分の濃度(Y)と定量用試料中の生体試料の希釈倍率
(a)から式1により求めることができる。
【0067】
【式1】X=aY (式1) 本発明において、希釈倍率は下記のように求めることが
できる。
【0068】定量用試料を調製するのに使用した水性溶
液容量をV1、指示物質の量をM1、生体試料の容量をV
2(但し、V2は測定されない)とすると、該定量用試料
中の指示物質の濃度C2は、
【0069】
【式2】C2=M1/(V1+V2) (式2) で表される。
【0070】一方、定量用試料を調製するのに使用した
水性溶液(=標準溶液)中の指示物質の濃度C1は、下
の式3で表される。
【0071】
【式3】C1=M1/V1 (式3) なお、標準溶液は、生体試料から定量用試料を調製する
方法において、生体試料を用いずに調製される溶液であ
る。
【0072】未知容量の生体試料の定量用試薬中の希釈
倍率(a)は、
【0073】
【式4】a=(V1+V2)/V2 (式4) であることから希釈倍率(a)は、C1及びC2の値から
式5により求めることができる。
【0074】
【式5】 希釈倍率(a)=(V1+V2)/V2=C1/(C1−C2) (式5) ここで、指示物質の濃度C1とC2は、指示物質が色素、
色原体である場合には吸光度で、指示物質が発光物質で
ある場合には発光強度で、指示物質が蛍光物質の場合に
は蛍光強度を計測することにより求められる。指示物質
を吸光度により定量する場合には濃度と吸光度は比例す
るので、標準溶液及び定量用試料の指示物質の濃度と吸
光度をそれぞれC1とE1、及びC2とE2とすると、
【0075】
【式6】C2/C1=E2/E1 (式6) が成り立つ。従って希釈倍率は、
【0076】
【式7】 希釈倍率(a)=C1/(C1−C2)=E1/(E1−E2) (式7) として求めることもできる。
【0077】以上のように希釈倍率は、C1及びC2値ま
たはE1及びE2値により計算されうる。なおC1または
1はあらかじめ既知の値に設定されていてもよいが、
新たに調製した標準溶液を用いて定量することができる
ので、標準容液中の指示物質の量はあらかじめ既知の値
に設定しなくてよい。すなわち、本発明では、生体試料
と直接混合される溶液の容量、該溶液に指示物質が含有
されているときはその指示物質の量もしくは濃度及び定
量用試料を調製するために使用する指示物質を含有する
溶液の容量、指示物質の量もしくは濃度は一定であれば
既知でなくてもよく、任意のものが使用し得る。
【0078】指示物質の定量方法としては、指示物質の
濃度が定量できる方法であれば特に限定はない。指示物
質が色素の場合は、定量用試料そのものの吸光度を定量
することができる。また、その他の場合には、定量用試
料から一定量の試料を取り出し、その濃度を定量すべき
指示物質の定量方法で定量する。定量に際し、吸光度を
用いる場合には、指示物質の濃度に換算することなく直
接、吸光度の値を用いることが出来る。
【0079】本発明において指示物質の濃度を測定する
方法としては、比色法、発光法、蛍光法などが挙げられ
るが、比色法が特に好ましい。
【0080】比色法に用いる指示物質としては、例え
ば、前述の色素、色原体が挙げられる。色原体として
は、還元発色型色原体及び酸化発色型色原体が挙げられ
る。還元発色型色原体を用いた場合の比色法としては、
還元発色型色原体を、NAD(P)H等の還元型補酵
素、ジアホラーゼ及び1−メトキシー5−メチルフェナ
ジウムメチルサルフェート等の電子キャリアーの作用に
より色素に変換し、生成色素の吸光度を分光光度計で測
定する方法が挙げられる。酸化発色型色原体を用いた場
合の比色法としては、酸化発色型色原体を過酸化水素及
びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質の作用により色
素に変換し、生成色素の吸光度を分光光度計で測定する
方法が挙げられる。色原体を用いる場合には、酸化発色
型色原体を用いる方法が好ましい。
【0081】色原体を指示物質として用いる場合には、
色原体を次の方法により色素へ変換し、生成した色素の
吸光度を測定する。還元発色型色原体を用いる場合に
は、還元発色型色原体がNAD(P)H等の還元型補酵
素、ジアホラーゼ及び1−メトキシー5−メチルフェナ
ジウムメチルサルフェート等の電子キャリアーにより色
素へ変換され、生成した色素の吸光度が測定される。酸
化発色型色原体を用いる場合には、酸化発色型色原体が
過酸化水素及びペルオキシダーゼ等の過酸化活性物質に
より色素へ変換され、生成した色素の吸光度が測定され
る。
【0082】蛍光法としては、過酸化水素及びペルオキ
シダーゼ等の過酸化活性物質により前述の蛍光物質から
生じた蛍光を蛍光光度計で測定する方法があげられる。
【0083】発光法としては、過酸化水素及びペルオキ
シダーゼ等の過酸化活性物質により前述の発光物質から
生じた光(フォトン)をルミノメータで測定する方法が
あげられる。
【0084】尚、酸化発色型色原体としてカップリング
型色原体を用いる場合には、定量用試料中の指示物質と
して発色に与る2つの化合物のうちの一方の化合物が含
有され、もう一方の化合物は別に保存される。
【0085】酸化発色型色原体を指示物質として用いる
場合には、該酸化発色型色原体のモル数は過酸化水素の
モル数よりも小さくすることが必要である。また、カッ
プリング型色原体を指示物質として用いる場合には、該
色原体のモル数は過酸化水素ともう一方の化合物のそれ
ぞれのモル数よりも小さくすることが必要である。
【0086】酸化発色型色原体の色素への変換に使用す
る過酸化水素は、過酸化水素そのものであっても、物質
から酵素により直接または間接的に生成するものであっ
てもよい。過酸化水素を直接または間接的に生成するよ
うな物質と酵素の組み合わせとしては、例えば、コレス
テロールとコレステロールオキシダーゼ、尿酸とウリカ
ーゼ、トリグリセライドとリポプロテインリパーゼ及び
グリセロールオキシダーゼ、遊離脂肪酸とアシル−Co
Aシンセターゼ及びアシル−CoAオキシダーゼ、グル
コースとピラノースオキシダーゼ、リン脂質とホスホリ
パーゼD及びコリンオキシダーゼ、クレアチンとクレア
チナーゼ及びザルコシンオキシダーゼ、クレアチニンと
クレアチニナーゼ、クレアチナーゼ及びザルコシンオキ
シダーゼ、乳酸とラクトースオキシダーゼ、無機リンと
プリンヌクレオシドホスホリラーゼ及びキサンチンオキ
シダーゼ、2,4−ジメトキシベンゾイルコリンとコリ
ンエステラーゼ及びコリンオキシダーゼ、アリルアミン
とモノアミンオキシダーゼ等が挙げられる。
【0087】定量用試料中の指示物質としての酸化発色
型色原体を色素に変換するための試薬は、1試薬系また
は複数の試薬系での保存が可能である。複数の試薬系で
の保存が好ましく、2試薬系での保存がより好ましい。
過酸化水素そのものを用いる場合は、過酸化水素とペル
オキシダーゼ等の過酸化活性物質との共存を避けるよう
な2試薬形態が好ましい。また、過酸化水素が物質から
酵素により直接または間接的に生成する場合には、物質
と直接反応する酵素と該物質との共存を避けるような2
試薬形態が好ましい。この酸化発色型色原体を色素に変
換するための試薬の保存形態の具体例を以下に記す。し
かし、保存形態はこれらの具体例に限定されるものでは
ない。
【0088】定量用試料中の色原体:N−(2−ヒドロ
キシ−3−スルホプロピル)−3,5−ジメトキシアニ
リン・ナトリウム塩(HSDA) 第1試薬:デタミナーGL−E(グルコース測定用試
薬:協和メデックス社製)の第1試薬からHSDAを除
いた試薬+グルコース 第2試薬:デタミナーGL−Eの第2試薬 定量すべき成分としては、特に限定はないが、血清中の
成分が好ましく挙げられる。また、定量すべき成分の定
量は、定量すべき成分の定量法として確立されている一
般的な方法により実施可能であり特に制限はないが、指
示物質により実質的に影響されない定量方法が好まし
い。定量すべき成分と該成分の測定法の具体例を括弧内
に記す。総タンパク(ビウレット法)、GOT(JSC
C法)、GPT(JSCC法)、L−乳酸デヒドロゲナ
ーゼ(SSCC法)、γ−GTP(JSCC法)、クレ
アチニンキナーゼ(IFCC法)、コリンエステラーゼ
(p−HBC法)、HDLコレステロール(酵素法)、
LDLコレステロール(酵素法)、トリグリセライド
(酵素法)、尿素窒素(酵素法)、クレアチニン(酵素
法)、尿酸(酵素法)、グルコース(酵素法)、アルカ
リホスファターゼ(GSCC法)、アンモニア(酵素
法)、シアル酸(酵素法)、セルロプラスミン(比色
法)、遊離コレステロール(酵素法)、遊離脂肪酸(酵
素法)、乳酸(酵素法)、リパーゼ(酵素法)、無機リ
ン(酵素法)、モノアミンオキシダーゼ(酵素法)。生
体試料の採取及び保存に用いる容器または定量用試料を
調製するための容器には、前述の水性溶液が正確に一定
量含有している生体試料の添加のための密閉可能な開閉
手段を有する容器を用いる。これにより検査対象者は医
師や看護婦、臨床検査技師等の一定の有資格者または専
門の技術者を煩わせることなく、自己採血等で得た生体
試料を全血のまま、1つ1つ容量を定量することなく、
適当な量だけ一定容量の水性溶液が封入された容器に添
加し、あとは、中の溶液の蒸発及び漏洩を回避する手段
を施して、然るべき場所(検査センターや病院)へ送付
することにより定量してもらいたい成分の定量を依頼す
ることができる。
【0089】このような容器としては、水性溶液が蒸発
および漏洩を防止できる密閉可能な開閉手段を有してい
る容器であれば特に制限はないが、例えば、スクリュー
キャップ式試薬ビン等が挙げられる。このような容器の
具体例としては、前述の図1のものが挙げられるが、よ
り簡便な容器として、図27の容器が例示される。図2
7は本発明に係わる生体試料保存用の容器または定量用
試料調製用の容器を示し、該容器は生体試料を添加する
ための密閉可能な開閉手段を有する。以下、本図を参照
しつつ、本発明の容器について説明する。
【0090】本容器は、実際に生体試料が添加される生
体試料採取用容器41、該生体試料採取用容器41を安
定に固定化するための脱着可能な生体試料採取用容器収
納容器43、該生体試料採取用容器収納容器43を安定
に固定化する内ぶた44並びに該生体試料採取用容器4
1及び該内ぶた44を安定に固定化するための外ぶた4
5からなる。該生体試料採取用容器41内には一定容量
の水性溶液42が含有されている。また、該水性溶液4
2の中には一定量の指示物質が含有されていてもよい。
従って、該生体試料採取用容器41は定量用試料調製用
容器としても使用される。生体試料採取用容器41の形
状としては、特に限定はないが、直接、自動分析機のタ
ーンテーブルに装着可能な形状であることが好ましい。
生体試料採取用容器収納容器43は生体試料採取用容器
41を固定化し、該容器41の転倒とそれによる水性溶
液42の漏洩を防止する。従って、該容器43の形状と
しては容器41を収納する部位と容器全体のすわりを良
くする部位とを併せ持った形状が好ましい。内ぶた44
および外ぶた45は該容器41および該収納容器43を
密閉し、生体試料採取用容器41内の水性溶液42を封
じ込める。内ぶた44の形状としては、容器43及び外
ぶた45のそれぞれにぴったり嵌まるような機能を有す
る形状が好ましい。外ぶた45の形状としては、開閉機
能を有し、内ぶた44にぴったり嵌まる部位を有し、か
つ、容器41を密閉し、溶液42の蒸発および漏洩を防
止する部位を有する形状が好ましい。尚、容器41に含
有される水性溶液42の容量としては、特に限定はない
が、100〜5000μLが好ましく、200〜200
0μLがより好ましい。
【0091】以下に、本発明の実験例を示すが、本発明
はこれに限定されるものではない。尚、実験に使用した
試薬、酵素類は下記の通りである。
【0092】グルコース定量試薬 デタミナーGL−E
(協和メデックス)、グルコース標準溶液(200mg
/dL、エイアンドティー)、生理食塩水(0.9%、
自家調製)、イオン交換水(2μS/cm以下、オルガ
ノ)。
【0093】
【実施例】実施例1 指示物質としてHSDAを用いた
場合の血清の希釈倍率算出 小試験管11本(径:10mm;長さ:73mm)を用
意し、それぞれの試験管に、デタミナーGL−Eの試薬
1−B(前処理剤溶解液)をイオン交換水で2倍希釈し
て調製したHSDAを含有する水性溶液1000μLを
正確に分注した。ついで、試験管1〜11にヒトプール
血清(3000rpmで遠心分離して得られた10人分
の血清をプールして保存したもの)を第1表に示したよ
うに、10μL単位で正確に分注した。分注後、ミキサ
ー(AUTOMATIC LABMIXER MODE
L TH−2)で5分間攪拌した。
【0094】
【表1】
【0095】HSDA含有する水性溶液中のHSDA及
び第1表に記載の11サンプル中のHSDをデタミナー
GL−Eを用いて色素に導きその吸光度を測定した。具
体的には、HSDA含有する水性溶液及び第1表に記載
の11のサンプル(5μL)と40mg/dLグルコー
ス水溶液(50μL)を混合し37℃で5分加温した
後、デタミナーGL−Eの試薬2−A(酵素剤)を同試
薬2−B(酵素剤溶解液)全量を加えて調製した試薬
(50μL)を添加し、さらに5分間37℃で加温し、
生成色素の吸光度を自動分析機Bio Majesty
JCA−BA1650(JEOL社製)にて、596
nm主波長及び884nm副波長で吸光度を測定した。
HSDA含有する水性溶液を使用した場合の吸光度E1
は0.4486(=4486×10-4)であり、サンプ
ル1〜11の吸光度は第2表に示す通りであった。
【0096】E1値及びそれぞれのE2とからから希釈倍
率〔=E1/(E1−E2)〕を算出し、理論希釈倍率と
比較した。結果を第2表に示す。
【0097】
【表2】
【0098】このように、試験管番号1の場合を除き、
理論希釈倍率が6.0〜51.0倍の範囲で理論希釈倍
率と算出希釈倍率とのよい一致が見られた。 実施例2 希釈血清中の総タンパク質(TP)のビウレ
ット法による定量。
【0099】指示物質としてアシッドブルー9(ブリリ
アントブルーFCF)を用いた血清の希釈倍率を算出
し、該希釈血清中の総タンパク質(TP)をビウレット
法により定量し、該血清中の総タンパク質(TP)を定
量した。
【0100】指示物質含有水性溶液としてアシッドブル
ー9(ブリリアントブルーFCF)を含有する0.1m
ol/L濃度のHEPES緩衝液(pH7.7)溶液を
調製した。この溶液を正確に1000μLずつ10本の
試験管に分注した。ついでヒト血清を第3表に示すよう
に50μL〜500μLまで50μL単位でそれぞれ添
加し、試験管番号1〜10の定量用試料を調製した。
【0101】血清を添加する前のアシッドブルー9を含
有するHEPES緩衝液の吸光度(E1)及び血清を添
加した定量用試料の630nmでの吸光度(E2)を定
量した。E1及びE2値から希釈倍率を求めた。また、試
験管番号1〜10の定量用試料中の総タンパク(TP)
をビウレット法により定量した。更に、各検体における
希釈倍率値と総タンパク(TP)値とからヒト血清値を
算出し、血清を用いて算出した総タンパク(TP)値と
の一致率を求めた。尚、E1値(104倍した値)は87
0であり、直接血清を用いて定量した総タンパク(T
P)値は6.9g/dLであった。結果を第3表に示
す。
【0102】
【表3】
【0103】このように、いずれの検体においてもよい
一致率が観測されことから、本定量方法を用いた生体試
料中の総タンパク(TP)の定量は希釈倍率3〜21倍
の範囲ではいずれの倍率でも有効であることが判明し
た。 実施例3 希釈血清中のGOTのJSCC法による定量 実施例2に記載の方法に従い調製した10本の異なる希
釈倍率の希釈血清検体中のGOTをJSCC法により定
量した。尚、E1値(104倍した値)は870であり、
直接血清を用いて定量したGOTは48U/Lであっ
た。結果を第4表に示す。
【0104】
【表4】
【0105】このように、試験管番号1を除き、よい一
致率が観測された。従って、本定量方法を用いた生体試
料中のGOTの定量は希釈倍率3〜11倍の範囲ではい
ずれの倍率でも有効であることが判明した。 実施例4 希釈血清中の尿酸の酵素法による定量 実施例2に記載の方法に従い調製した10本の異なる希
釈倍率の希釈血清検体中の尿酸を酵素法、すなわち、尿
酸をウリカーゼによりアラントインと過酸化水素とに変
換後、生成した過酸化水素をペルオキシダーゼ、4−ア
ミノアンチピリン及びF−DAOSにより色素へ導き、
各検体中の尿酸を定量した。尚、E1値(104倍した
値)は870であり、直接血清を用いて定量した尿酸値
は4.8mg/dLであった。結果を第5表に示す。
【0106】
【表5】
【0107】このように、試験管番号1を除き、よい一
致率が観測された。従って、本定量方法を用いた生体試
料中の尿酸の定量は希釈倍率3〜11倍の範囲ではいず
れの倍率でも有効であることが判明した。 実施例5 希釈血清中の総コレステロールの酵素法によ
る定量 実施例2に記載の方法に従い調製した10本の異なる希
釈倍率の希釈血清検体中の総コレステロールを酵素法に
より定量した。すなわち、エステル型コレステロールを
化学修飾したコレステロールエステラーゼにより加水分
解後、反応系中の遊離コレステロールをコレステロール
オキシダーゼによりコレステノンと過酸化水素とに変換
し、この過酸化水素をペルオキシダーゼ、4−アミノア
ンチピリン及びDOSEにより色素へ導くことにより各
検体中の総コレステロールを定量した。尚、E1値(1
4倍した値)は870であり、直接血清を用いて定量
した総コレステロール値は137mg/dLであった。
結果を第6表に示す。
【0108】
【表6】
【0109】このように、試験管番号1を除き、よい一
致率が観測された。従って、本定量方法を用いた生体試
料中の尿酸の定量は希釈倍率3〜11倍の範囲ではいず
れの倍率でも有効であることが判明した。 実施例6 図27に示すように、下記の組成の水溶液を1000μ
L添加し密閉し、検査対象者が自らが採血し定量用試料
を調製するための容器を製造した。
【0110】溶液の組成 HSDA 1.3mmol/L HEPES(pH 6.5) 0.1mol/L 実施例7 図27に示すように、下記の組成の水溶液を1000μ
L添加し密閉し、検査対象者が自らが採血し定量用試料
を調製するための容器を製造した。
【0111】 溶液の組成 アシッドブルー9(ブリリアントブルーFCF) 0.018mmol/L HEPES(pH 7.7) 0.1mol/L Brij−35(30%) 0.29%(v/v)
【0112】
【発明の効果】以上述べた如く本発明によれば、血液を
血球と血漿に分離させる工程が、採取した血液を加圧す
るだけで行えるため作業の簡素化が図れると共に作業コ
ストの削減を図ることができる等種々の優れた効果を発
揮する。また本発明により、本発明は生体試料から該生
体試料中の定量すべき成分の定量に使用する定量用試料
を調製する方法、生体試料中の定量すべき成分を定量す
る方法、容量を定量することなしに採取した定量すべき
成分を含有する未知容量の生体試料を定量するまで保存
するために使用する容器、または容量を定量することな
しに採取した定量すべき成分を含有する未知容量の生体
試料から定量用試料を調製するために使用する容器が提
供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】本発明に係る本体容器を示す断面図である。
【図3】本発明に係る本体容器を示す平面図である。
【図4】本発明に係る本体容器を示す底面図である。
【図5】本発明の限外濾過体の概略図である。
【図6】本発明に係る細管の部分斜視図である。
【図7】本発明に係る血漿採取容器の断面図である。
【図8】本発明に係る血漿採取容器の側面図である。
【図9】本発明に係る血漿採取容器の平面図である。
【図10】本発明に係る血漿採取容器の底面図である。
【図11】本発明に係る血球採取容器の断面図である。
【図12】本発明に係る血球採取容器の側面図である。
【図13】本発明に係る血球採取容器の平面図である。
【図14】本発明に係る血球採取容器の底面図である。
【図15】本発明に係る押込み蓋の断面図である。
【図16】本発明に係る押込み蓋の側面図である。
【図17】本発明に係る押込み蓋の平面図である。
【図18】本発明に係る押込み蓋の底面図である。
【図19】本発明において、血液採取容器部に血液を採
取した状態を示す断面図である。
【図20】本発明において、血液採取容器部に押込み蓋
の押込み部を押込んでいる状態を示す断面図である。
【図21】本発明において、血液採取容器部底部の薄壁
が圧壊され、球状溶剤が流出している状態を示す断面図
である。
【図22】本発明において、押込み蓋の押込み部が最下
部まで押込まれた状態を示す断面図である。
【図23】本発明において、血球採取容器の初期状態を
示す断面図である。
【図24】本発明において、血球採取容器内に血球が流
入し始めた状態を示す断面図である。
【図25】本発明において、ピストンが一時的に上昇し
た状態を示す断面図である。
【図26】本発明において、血球採取容器内に血球が流
入完了した状態を示す断面図である。
【図27】 本発明の実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1 血液分離器具 2 本体容器 3 限外濾過体 4 血漿採取容器 5 血球採取容器 6 押込み蓋 7 血漿採取容器着脱部 8 血液採取容器部 9 血球採取容器着脱部 11 血液排出用連通口 11’ 血球導入用連通口 12 細管 15 貫通孔 20 薄壁 21 球状溶剤 25 血漿希釈溶液 26 ピストン 28 空気層域 29 血球保護溶剤保有域 30 血球保護溶剤 32 押込み部 38 血液 39 血漿 40 血球 41 生体試料採取用容器 42 水性溶液 43 生体試料採取用容器収納容器 44 内ぶた 45 外ぶた
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年6月14日(2001.6.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 500015630 長谷川 重夫 東京都国分寺市泉町3−16−2−306 (71)出願人 501054931 新井 孝典 東京都練馬区関町東1−1−26 (72)発明者 難波 宏己 東京都中野区本町1−2−11 シャルム 202 (72)発明者 古賀 修 長崎県南高来郡有家町大苑81−2 (72)発明者 堀田 正敏 長崎県島原市新山1丁目8738番13号 (72)発明者 太田 吉夫 岡山県岡山市神田町1丁目7番31号

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 採取した血液を収容する血液採取手段
    と、前記血液中の血球と血漿とを分離する濾過手段と、
    分離された血球を収容する血球採取手段と、分離された
    血漿を収容する血漿採取手段と、前記血液採取手段内に
    収容された血液を加圧する加圧手段とを備えており、 前記濾過手段は、一端側が前記血液採取手段の血液排出
    部に連通すると共に他端側が前記血球採取手段の血球導
    入部に連通された細管を有し、該細管の壁面には、血漿
    の通過を許容し、かつ血球の通過を阻止する大きさの多
    数の貫通孔が形成されており、 前記加圧手段による加圧動作により、前記血液採取手段
    内の血液が前記濾過手段内に導入され、かつ該濾過手段
    の前記貫通孔を介して前記血液中の血漿が前記血漿採取
    手段内に分離収容されるように構成されたことを特徴と
    する血液分離器具。
  2. 【請求項2】 採取した血液を収容する血液採取容器部
    と、該血液採取容器部の血液排出部に連通する血漿採取
    容器着脱部と、血球導入部が前記血漿容器着脱部に連通
    する血球採取容器着脱部とを有する本体容器と、 前記血液採取容器部に嵌挿可能な押込み部を有する押込
    み蓋と、 前記血漿採取容器着脱部に着脱可能に接続され所定量の
    血漿希釈溶液を有する血漿採取容器と、 前記血球採取容器着脱部に着脱可能に接続され所定量の
    血球保護溶剤を有する血球採取容器と、 前記血液中の血球と血漿とを分離する限外濾過体とを備
    えており、 該限外濾過体は、一端側が前記血液採取容器部の血液排
    出部に連通すると共に他端側が前記血球採取容器の血球
    導入部に連通された一群の濾紙製細管を有し、該細管の
    壁面には血漿の通過を許容し、かつ血球の通過を阻止す
    る大きさの多数の貫通孔が形成されており、 前記押込み蓋を押込むことにより、前記血液採取容器部
    の血液が前記限外濾過体内に導入され、かつ該限外濾過
    体の前記貫通孔を介して前記血液中の血漿が前記血漿採
    取容器内に分離収容されるように構成されたことを特徴
    とする血液分離器具。
  3. 【請求項3】 前記細管の貫通孔の内径が0.4〜0.
    6μmの範囲にある請求項2に記載の血液分離器具。
  4. 【請求項4】 前記血液採取容器部が底部に設けられた
    薄壁に封入された球状溶剤を有し、前記押込み蓋の押込
    み部が前記薄壁を圧壊可能な端部を有する請求項2また
    は3に記載の血液分離器具。
  5. 【請求項5】 前記球状溶剤の外径が前記細管の貫通孔
    の内径より大きい請求項4に記載の血液分離器具。
  6. 【請求項6】 前記血液採取容器部の容積が80〜12
    0μLの範囲である請求項2から5のいずれか1の請求
    項に記載の血液分離器具。
  7. 【請求項7】 前記血球採取容器内を空気層域と血球保
    護溶剤保有域とに分割し且つ摺動可能なピストンを有す
    る請求項2から6のいずれか1の請求項に記載の血液分
    離器具。
  8. 【請求項8】 前記空気層域の圧力を外気圧より0.2
    〜1.0気圧高めに設定した請求項7に記載の血液分離
    器具。
  9. 【請求項9】 前記血漿希釈溶液に所定量の色素が混入
    されている請求項2に記載の血液分離器具。
  10. 【請求項10】 血液採取手段に血液を採取し、該血液
    を加圧手段により加圧して一端側が前記血液採取手段の
    血液排出部に連通された濾過手段内に導入し、前記血液
    中の血漿を前記濾過手段の壁面に形成された貫通孔を介
    して血漿採取手段内に収容し、前記血液中の血球を前記
    濾過手段内を流通させ該濾過手段の他端側が連通された
    血球採取手段の血球導入部を介して血球採取手段内に収
    容することを特徴とする血液分離方法。
  11. 【請求項11】 本体容器の血液採取容器部に血液を採
    取し、その後直ぐに、前記血液採取容器部に押込み蓋を
    嵌挿し、押込み、前記血液を一端側が前記血液採取手段
    の血液排出部に連通された限外濾過体の細管内に導入
    し、前記血液中の血漿を前記細管の壁面に形成された貫
    通孔を介して前記本体容器に気密に接続された血漿採取
    容器内の血漿希釈溶液に溶解させ、前記血液中の血球を
    前記限外濾過体内を流通させ該限外濾過体の他端側が連
    通された血球採取容器の血球導入部を介して前記本体容
    器に気密に接続された血球採取容器内の血球保護溶剤に
    混入させることを特徴とする血液分離方法。
  12. 【請求項12】 前記押込み蓋の押込み部を最下部まで
    押込み、前記血液採取容器部底部の球状溶剤を封入する
    薄壁を圧壊し、前記球状溶剤を前記各細管内に充填させ
    凝固させる請求項11に記載の血液分離方法。
  13. 【請求項13】 前記血液を80〜120μL採取する
    請求項11または12に記載の血液分離方法。
  14. 【請求項14】 生体試料から該生体試料中の定量すべ
    き成分の定量に使用する定量用試料を調製する方法にお
    いて、容量を定量することなしに採取された未知容量の
    生体試料を一定容量の水性溶液と混合する工程を含有す
    ることを特徴とする定量用試料の調製方法。
  15. 【請求項15】 一定容量の水性溶液が一定量の指示物
    質を含有するものである請求項14記載の調製方法。
  16. 【請求項16】 一定量の指示物質を含有する一定容量
    の水性溶液を添加する工程を含有する請求項14記載の
    調製方法。
  17. 【請求項17】 指示物質が色素または色原体である請
    求項14〜16のいずれかに記載の調製方法。
  18. 【請求項18】 色原体が酸化発色型色原体である請求
    項17記載の調製方法。
  19. 【請求項19】 生体試料が全血、血漿または血清であ
    る請求項14〜18のいずれかに記載の調製方法。
  20. 【請求項20】 水性溶液が緩衝液である請求項14〜
    19のいずれかに記載の調製方法。
  21. 【請求項21】 定量すべき成分が血清中の成分である
    請求項14〜20のいずれかに記載の調製方法。
  22. 【請求項22】 容量を定量することなしに採取された
    未知容量の生体試料と一定量の指示物質を含有する一定
    容量の水性溶液とを混合する工程を含有する調製方法で
    調製された定量用試料を用いることを特徴とする生体試
    料中の定量すべき成分の定量方法。
  23. 【請求項23】 容量を定量することなしに採取された
    未知容量の生体試料が一定容量の水性溶液に混合された
    ものである請求項22記載の定量方法。
  24. 【請求項24】 定量用試料中の生体試料の希釈倍率を
    求める工程及び定量用試料中の定量すべき成分の濃度を
    定量する工程を含有する請求項22または23記載の定
    量方法。
  25. 【請求項25】 指示物質が色素または色原体である請
    求項22〜24のいずれかに記載の定量方法。
  26. 【請求項26】 色原体が酸化発色型色原体である請求
    項25記載の定量方法。
  27. 【請求項27】 生体試料が全血、血漿または血清であ
    る請求項22〜26のいずれかに記載の定量方法。
  28. 【請求項28】 水性溶液が緩衝液である請求項22〜
    27のいずれかに記載の調製方法。
  29. 【請求項29】 定量すべき成分が血清中の成分である
    請求項22〜28のいずれかに記載の調製方法。
  30. 【請求項30】 一定容量の水性溶液が封入されてお
    り、かつ、生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段
    を有する、容量を定量することなしに採取した定量すべ
    き成分を含有する未知容量の生体試料を定量するまで保
    存するために使用する生体試料保存用容器。
  31. 【請求項31】 一定容量の水性溶液が封入されてお
    り、かつ、生体試料の添加のための密閉可能な開閉手段
    を有する、容量を定量することなしに採取した定量すべ
    き成分を含有する未知容量の生体試料から定量用試料を
    調製するために使用する定量用試料調製用の容器
  32. 【請求項32】 一定容量の水性溶液が一定量の指示物
    質を含有する溶液である請求項30または31記載の容
    器。
  33. 【請求項33】 指示物質が色素または色原体である請
    求項32記載の容器。
  34. 【請求項34】 色原体が酸化発色型色原体である請求
    項33記載の容器。
  35. 【請求項35】 生体試料が全血、血漿または血清であ
    る請求項30〜34のいずれかに記載の生体試料採取容
    器。
  36. 【請求項36】 定量すべき成分が血清中の成分である
    請求項30〜35のいずれかに記載の生体試料採取容
    器。
  37. 【請求項37】 下記1)〜4)の工程を含む生体試料
    中の定量すべき成分の定量方法。 1)容量を定量することなしに採取した定量すべき成分
    を含有する未知容量の生体試料と一定量の指示物質を含
    有する一定量の水性溶液とからなる定量用試料を調製す
    る工程、 2)該一定量の指示物質を含有する一定量の水性溶液中
    の指示物質の濃度(C1)と該定量用試料中の指示物質
    の濃度(C2)とから該生体試料の希釈倍率(a)を求
    める工程、 3)該定量用試料中の定量すべき成分の濃度(Y)を求
    める工程、 4)上記2)で求めた生体試料希釈倍率(a)と上記
    3)で求めた定量用試料中の定量すべき物質の該濃度
    (Y)とから生体試料中の定量すべき成分を決定する工
    程。
  38. 【請求項38】 水性溶液が緩衝液である請求項37記
    載の調製方法。
  39. 【請求項39】 指示物質が色素または色原体である請
    求項37または38記載の方法。
  40. 【請求項40】 色原体が酸化発色型色原体である請求
    項39記載の方法。
  41. 【請求項41】 C1およびC2に代えて、該一定量の指
    示物質を含有する一定量の水性溶液の吸光度(E1)お
    よび該定量用試料の吸光度(E2)をそれぞれ用いる請
    求項39または40記載の方法。
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