JP2001254642A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2001254642A
JP2001254642A JP2000063891A JP2000063891A JP2001254642A JP 2001254642 A JP2001254642 A JP 2001254642A JP 2000063891 A JP2000063891 A JP 2000063891A JP 2000063891 A JP2000063891 A JP 2000063891A JP 2001254642 A JP2001254642 A JP 2001254642A
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driving force
driver
vehicle
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JP2000063891A
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Hiroyuki Satake
博之 佐武
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転席に着座している運転者の姿勢が、挙動
制御装置の操作に適さない場合に、停止中のエンジンが
再始動されることを防止する。 【解決手段】 始動・停止制御装置の操作により、駆動
力源の始動・停止を制御する第1の制御態様と、始動・
停止制御装置の操作とは別の駆動力源停止要求の有無に
基づいて駆動力源の始動・停止を制御する第2の制御態
様とを切り換え可能な車両の制御装置において、第2の
制御態様が選択され、かつ、駆動力源が停止している状
態で、駆動力源停止要求の有無と、運転者の状態が、車
両の挙動を制御する挙動制御装置を適正に操作すること
ができる状態であるか否かの判断結果とに基づいて、駆
動力源の始動・停止を制御する駆動力源制御手段(ステ
ップS1ないしステップS4)を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、始動・停止制御
装置の操作とは他に成立する駆動力源停止要求の有無に
基づいて、駆動力源の始動・停止を制御することのでき
る車両の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車両に搭載されているエンジンの
燃費低減を目的として、車両の停止中にエンジンを自動
的に停止させる、いわゆるエコランシステムが提案され
ている。このようなエコランシステムの一例が、特開平
10−131781号公報に記載されている。この公報
に記載されたエンジン制御装置においては、エコランシ
ステムが起動され、かつ、エンジン(駆動力源)の運転
中に、駆動力源停止要求(スロットルバルブが全閉であ
り、かつ、車速が零であり、かつ、ブレーキペダルが踏
み込まれていることなど)が発生した場合に、エンジン
が停止させられる。これに対して、エンジンの停止中
に、バッテリの不良、または電気負荷が大、またはスロ
ットル開度センサのフェイルなどが検出された場合は、
エンジンを始動させる制御がおこなわれる。
【0003】また、この公報においては、駆動力源停止
要求の成立によりエンジンが停止している状態におい
て、駆動力源停止要求が解消された場合でも、運転席が
空席状態である場合は、エンジンが停止状態に維持され
る。そして、運転者が座席に着座していることが検出さ
れた場合に、停止中のエンジンが始動される。このよう
な制御により、運転者が車両を離れている状態でエンジ
ンが始動されて燃料の消費が無駄になる、という事態を
未然に防止できるものとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記公報に
おいては、運転者が運転席に着座しているか否かに基づ
いて、停止中のエンジンを再始動させるか否かを判断し
ている。しかしながら、運転者が運転席に着座している
としても、運転者の状態が車両の運転に適さないことも
ある。例えば、運転者が、シートバックを倒して横臥し
ている状態では、車両の挙動を制御するための挙動制御
装置(具体的には、ステアリングホイール、アクセルペ
ダルなど)を適正に操作しにくい。このような状況下で
は、運転者が挙動制御装置を適正に操作できないのであ
るから、停止中のエンジンが再始動されたとすれば運転
者が違和感を持つとともに、車両の走行には至らず、結
局は燃料が無駄になるという問題があった。
【0005】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、駆動力源の停止中は、運転者の状態が、挙動制
御装置を適正に操作することができる状態になるまで
は、駆動力源の始動を禁止することのできる車両の制御
装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、始動・停止制
御装置の操作により、駆動力源の始動・停止を制御する
第1の制御態様と、前記始動・停止制御装置の操作とは
別の駆動力源停止要求の有無に基づいて前記駆動力源の
始動・停止を制御する第2の制御態様とを切り換え可能
な車両の制御装置において、前記第2の制御態様が選択
され、かつ、前記駆動力源が停止している状態で、前記
駆動力源停止要求の有無と、車両の運転席に着座してい
る運転者の状態が、前記車両の挙動を制御する挙動制御
装置の操作に適合する状態にあるか否かの判断結果とに
基づいて、前記駆動力源の始動・停止を制御する駆動力
源制御手段を備えていることを特徴とするものである。
【0007】この発明において、“挙動制御装置”と
は、車両の挙動を制御するために人為的に操作されるシ
ステムを意味しており、挙動制御装置としては、例え
ば、車両の操舵を制御するステアリングホイール、駆動
力源の出力を制御するアクセルペダル、車輪に伝達され
るトルクを制御する変速機を制御するシフトレバー、車
両に対する制動力を制御するフットブレーキペダルなど
が挙げられる。また、挙動制御装置の構造としては、レ
バー形式、ペダル形式、スイッチ形式、押しボタン形
式、タッチパネル形式などが挙げられる。
【0008】また、この発明において、“挙動制御装置
の操作に適合する状態”とは、単に、運転者が運転席に
着座しているということに止まらず、運転者が挙動制御
装置を円滑、かつ、適正に操作することにより、車両の
挙動を円滑、かつ、適正に制御することができる姿勢な
どを意味している。
【0009】請求項1の発明によれば、駆動力源が停止
している状態では、駆動力源停止要求の有無と、運転席
に着座している運転者の状態が、挙動制御装置の操作に
適合する状態にあるか否かの判断結果とに基づいて、駆
動力源の始動・停止が制御される。したがって、運転席
に着座している運転者の状態が、挙動制御装置を操作し
にくい状況にある時には、駆動力源の始動が回避され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を、図面に基づい
て具体的に説明する。図2は、この発明が適用される車
両のパワートレーンの構成を示すブロック図、図3は、
図1のパワートレーンの一実施例を示すスケルトン図で
ある。すなわち、エンジン1の出力側にはトルクコンバ
ータ2が設けられており、トルクコンバータ2の出力側
には自動変速機3が設けられている。この自動変速機3
は、歯車変速機構4および油圧制御装置39を備えてい
る。
【0011】前記エンジン1としては、ガソリンエンジ
ンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエンジン等の
内燃機関が用いられる。以下、この実施形態において
は、エンジン1としてガソリンエンジンを用いた場合に
ついて説明する。このエンジン1は、燃料噴射量制御装
置1Bと点火時期制御装置1Cとを備えた公知の構造の
ものである。また、エンジン1を始動する始動装置(言
い換えればスタータモータ)1Aが設けられている。こ
の始動装置1Aとしては、マグネチックシフト式、また
はリダクションギヤ式などを用いることができる。な
お、図2の例では、始動装置1Aが、エンジンの始動専
用として設けられている。
【0012】前記自動変速機3およびトルクコンバータ
2の外殻を構成するケーシングの内部には、作動油とし
てのオートマチック・トランスミッション・フルード
(ATF)が封入されている。またトルクコンバータ2
は、駆動部材のトルクを流体により従動部材に伝達する
ことができる。このトルクコンバータ2は、ポンプイン
ペラ7に一体化させたフロントカバー8と、タービンラ
ンナ9を一体に取付けたハブ10と、ロックアップクラ
ッチ11とを有している。
【0013】このロックアップクラッチ11は、フロン
トカバー8と歯車変速機構4の入力軸14との間の動力
伝達状態を切り換えるためのものである。このロックア
ップクラッチ11のオン(係合)状態においては、フロ
ントカバー8と入力軸14との間で、動力が機械的に直
接伝達される。これに対して、ロックアップクラッチ1
1のオフ(解放)状態においては、フロントカバー8と
入力軸14との間で、動力が流体を介して伝達される。
【0014】フロントカバー8はエンジン1のクランク
シャフト12に連結されている。また、ポンプインペラ
7およびタービンランナ9の内周側には、ステータ13
が設けられている。このステータ13は、ポンプインペ
ラ7からタービンランナ9に伝達されるトルクを増大す
るためのものである。さらに、ハブ10には入力軸14
が接続されている。したがって、エンジン1のクランク
シャフト12からトルクが出力されると、このトルクは
トルクコンバータ2またはロックアップクラッチ11を
介して入力軸14に伝達される。
【0015】前記歯車変速機構4は、副変速部15およ
び主変速部16から構成されている。副変速部15は、
オーバドライブ用の遊星歯車機構17を備えており、遊
星歯車機構17のキャリヤ18に対して入力軸14が連
結されている。この遊星歯車機構17を構成するキャリ
ヤ18とサンギヤ19との間には、多板クラッチC0と
一方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向ク
ラッチF0 は、サンギヤ19がキャリヤ18に対して相
対的に正回転、つまり、入力軸14の回転方向に回転し
た場合に係合するようになっている。そして、副変速部
15の出力要素であるリングギヤ20が、主変速部16
の入力要素である中間軸21に接続されている。また、
サンギヤ19の回転を選択的に止める多板ブレーキB0
が設けられている。
【0016】したがって、副変速部15は、多板クラッ
チC0 もしくは一方向クラッチF0が係合した状態で遊
星歯車機構17の全体が一体となって回転する。このた
め、中間軸21が入力軸14と同速度で回転し、低速段
となる。また、ブレーキB0を係合させてサンギヤ19
の回転を止めた状態では、リングギヤ20が入力軸14
に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0017】他方、主変速部16は、三組の遊星歯車機
構22,23,24を備えており、三組の遊星歯車機構
22,23,24を構成する回転要素が、以下のように
連結されている。すなわち、第1遊星歯車機構22のサ
ンギヤ25と、第2遊星歯車機構23のサンギヤ26と
が互いに一体的に連結されている。また、第1遊星歯車
機構22のリングギヤ27と、第2遊星歯車機構23の
キャリヤ29と、第3遊星歯車機構24のキャリヤ31
とが連結されている。さらに、キャリヤ31に出力軸3
2が連結されている。この出力軸32はトルク伝達装置
(図示せず)を介して車輪32Aに接続されている。さ
らにまた、第2遊星歯車機構23のリングギヤ33が、
第3遊星歯車機構24のサンギヤ34に連結されてい
る。
【0018】この主変速部16の歯車列においては、後
進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定
することができる。このような変速段を設定するための
摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下
のように設けられている。先ずクラッチについて述べる
と、リングギヤ33およびサンギヤ34と、中間軸21
との間に第1クラッチC1 が設けられている。また、互
いに連結されたサンギヤ25およびサンギヤ26と、中
間軸21との間に第2クラッチC2 が設けられている。
【0019】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構22のサンギヤ25、および第2遊星歯車機構23の
サンギヤ26の回転を止めるように配置されている。ま
たこれらのサンギヤ25,26とケーシング35との間
には、第1一方向クラッチF1 と、多板ブレーキである
第2ブレーキB2 とが直列に配列されている。第1一方
向クラッチF1 はサンギヤ25,26が逆回転、つまり
入力軸14の回転方向とは反対方向に回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0020】第1遊星歯車機構22のキャリヤ37とケ
ーシング35との間に、多板ブレーキである第3ブレー
キB3 が設けられている。そして第3遊星歯車機構24
はリングギヤ38を備えており、リングギヤ38の回転
を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第4ブレ
ーキB4 と、第2一方向クラッチF2 とが設けられてい
る。第4ブレーキB4 および第2一方向クラッチF2
は、ケーシング35とリングギヤ38との間に相互に並
列に配置されている。なお、この第2一方向クラッチF
2 はリングギヤ38が逆回転しようとする際に係合する
ように構成されている。さらに、歯車変速機構4の入力
回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回転数セ
ンサ)4Aと、歯車変速機構4の出力軸32の回転数を
検出する出力回転数センサ(車速センサ)4Bとが設け
られている。この出力軸32には、プロペラシャフト
(図示せず)および差動装置(図示せず)などを介し
て、車輪32Aがトルク伝達可能に接続されている。
【0021】また、図2に示された油圧制御装置39に
より、歯車変速機構4における変速段の設定または切り
換え制御と、ロックアップクラッチ11の係合・解放や
スリップ制御と、油圧回路におけるライン圧の給排制御
と、ライン圧自体の制御と、摩擦係合装置の係合圧の制
御とをおこなうことができる。この油圧制御装置39は
電気的または機械的に制御されるもので、歯車変速機構
4の変速を実行するための第1ないし第3のシフトソレ
ノイドバルブS1 ,〜S3 と、エンジンブレーキ状態を
制御するための第4ソレノイドバルブS4 とを備えてい
る。
【0022】さらに、油圧制御装置39は、油圧回路の
ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT
と、歯車変速機構4の変速過渡時におけるアキュームレ
ータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLN
と、ロックアップクラッチ11や所定の摩擦係合装置の
係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUと
を備えている。さらにまた、油圧制御装置39は、ライ
ン圧の通路の切り換えをおこなうマニュアルバルブ(図
示せず)を備えている。そして、マニュアルバルブとシ
フト装置40とが機械的に接続されている。
【0023】上記のように構成された自動変速機3にお
いては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置を、
図4の動作図表に示すように係合・解放することによ
り、前進5段・後進1段の変速段を設定することができ
る。なお、図4において○印は摩擦係合装置が係合され
ることを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合
装置が係合されることを示し、△印は摩擦係合装置が係
合・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦係
合装置が係合されてもトルクの伝達には無関係であるこ
とを示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示し
ている。
【0024】また、この実施例では、シフト装置(例え
ばシフトレバー)40のマニュアル操作により、図5に
示すようなシフトポジションを設定することが可能であ
る。すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバ
ース)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D
(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジショ
ン、2ポジション、L(ロー)ポジションの各ポジショ
ンを選択可能になっている。D(ドライブ)ポジション
では、第1速ないし第5速のいずれかを設定することが
でき、4ポジションでは、第1速ないし第4速のいずれ
かを設定することができ、3ポジションでは第1速ない
し第3速のいずれかを設定することができ、2ポジショ
ンでは第1速または第2速のいずれかを設定することが
でき、Lポジションでは第1速に固定される。このよう
に、各シフトポジションにより、選択可能な変速比自体
または変速比の範囲が異なるため、各シフトポジション
をシフトレンジと言い換えることもできる。
【0025】これらのシフトポジションのうち、Rポジ
ション、Dポジション、4ポジション、3ポジション、
2ポジション、Lポジションが走行ポジションであり、
Pポジション、Nポジションが非走行ポジションであ
る。走行ポジションでは、各種の摩擦係合装置の状態に
基づいて、入力軸14と出力軸32との間でトルクの伝
達が可能になる。非走行ポジションでは、各種の摩擦係
合装置の状態に基づいて、入力軸14と出力軸32との
間でトルクの伝達が不可能になる。
【0026】さらに、図2に示すシステム全体を制御す
る電子制御装置(ECU)41が設けられている。この
電子制御装置41は、中央演算処理装置(CPUまたは
MPU)および記憶装置(RAM、ROM)ならびに入
力・出力インターフェースを主体とするマイクロコンピ
ュータにより構成されている。電子制御装置41には、
イグニッションキーIGの操作を検出するイグニッショ
ンスイッチ42の信号と、エアコン用コンプレッサなど
の補機(図示せず)や始動装置1Aに電力を供給するバ
ッテリ43の充電量を示す信号と、ステアリングホイー
ル44Aに設けられている感圧センサ44の信号と、ス
テアリングホイール44のスポーク部(図示せず)の左
右に設けられているスイッチ45の信号と、車両の室内
に設けられている小型カメラ47の信号とが入力され
る。上記感圧センサ44およびスイッチ45は、いずれ
も運転者がステアリングホイール44を握っているか否
かを判断するためのものである。
【0027】また電子制御装置41には、図6に示す運
転席側のフロントシート52のシートクッション53お
よびシートバッグ54に設けられた座圧分布センサ4
8,49の信号と、フロントシート52のスライド量を
検出するスライドセンサ50の信号と、シートバッグ5
4の動作角度を検出する角度検出センサ51の信号と、
シフト装置40の操作状態を検出するシフトポジション
センサ46の信号と、車速センサ(出力軸回転数セン
サ)4Bの信号と、フットブレーキペダル55Aの操作
を検出するフットブレーキスイッチ55の信号と、エコ
ランシステム用メインスイッチ56の信号と、アクセル
ペダル57Aの操作を検出するアクセル開度センサ57
の信号とが入力される。電子制御装置41からは、始動
装置1Aを制御する信号、燃料噴射量制御装置1Bを制
御する信号、点火時期制御装置1Cを制御する信号、油
圧制御装置39を制御する信号などが出力される。
【0028】上記イグニッションキーIGは、キーシリ
ンダ(図示せず)に差し込まれた状態において、ロック
(オフ)、アクセサリ、オン、スタートの各位置に操作
することができる。このイグニッションキーIGは運転
者により手動操作されるものであり、イグニッションキ
ーIGは、スタート位置に操作されてからその操作力が
解除されると、自動的にオン位置に戻るように、キーシ
リンダが構成されている。イグニッションキーIGがス
タート位置に操作されると、始動装置1Aが駆動され
て、エンジン1が初期回転されるとともに、燃料噴射量
制御装置1Bによる燃料噴射および点火時期制御装置1
Cによる点火制御がおこなわれ、エンジン1が自律回転
する。
【0029】一方、小型カメラ47は、運転者の視線方
向あるいは頭の位置を検出し、その検出結果に基づいて
運転者が前方を向いているか否かを判断するものであ
る。また、フロントシート52は、スライド機構58に
より、車両の前後方向に動作可能に構成されている。そ
して、車両の前後方向におけるフロントシート52の設
定位置およびスライド量がスライドセンサ50により検
知される。さらにシートバッグ54は、シートクッショ
ン53側の支持軸(図示せず)を支点として、車両の前
後における停止位置(角度)を調節できるように構成さ
れている。そして、シートバッグ54の停止位置および
調整角度が、角度検出センサ51により検知される。
【0030】ここで、実施形態の構成と、この発明の構
成との対応関係を説明すれば、エンジン1がこの発明の
駆動力源に相当し、イグニッションキーIGが、この発
明の始動・停止制御装置に相当し、ステアリングホイー
ル44A、アクセルペダル55A、フットブレーキペダ
ル57A、シフト装置40が、この発明の挙動制御装置
に相当し、フロントシート52がこの発明の運転席に相
当する。
【0031】つぎに、この実施形態の一制御例を、図1
のフローチャートに基づいて説明する。エコランシステ
ム用メインスイッチ56がオフされている場合は、イグ
ニッションキーIGの操作によりエンジン1の始動・停
止が制御される。この状態が、この発明の第1の制御態
様に相当する。これに対して、エコランシステム用メイ
ンスイッチ56のオンにより、第2の制御態様であるエ
コランシステムが起動される。なお、エコランシステム
の起動中に、イグニッションキーIGが操作された場合
や、エコランシステム用メインスイッチ56がオフされ
た場合は、第1の制御態様に復帰する。
【0032】ところで、前記エコランシステムの起動中
においては、イグニッションキーIGの操作以外の駆動
力源停止条件の有無に基づいて、エンジン1の停止・始
動が制御される。すなわち、始動装置1Aの駆動・停止
と、燃料噴射量制御装置1Bによる燃料噴射制御と、点
火時期制御装置1Cによる点火制御とが、駆動力源停止
要求に基づいておこなわれる。
【0033】エコランシステムが起動され、かつ、エン
ジン1の運転中に、例えば、シフト装置40の操作によ
りDポジションまたはNポジションまたはPポジション
が選択され、かつ、アクセル開度が全閉となり、かつ、
フットブレーキスイッチ55がオンされ、かつ、車速が
零である場合に、駆動力源停止要求が有る(成立した)
と判断され、エンジン1が停止される(ステップS
1)。また、駆動力源停止要求の有無の判断に際して
は、過去の走行履歴などを加味することもできる。
【0034】その後、前記駆動力源停止要求の有無の判
断に用いられる項目(言い換えれば停止条件)のうちの
少なくとも一つの項目が解消される、例えばフットブレ
ーキスイッチ56がオフされると(ステップS2)、駆
動力源停止要求が解消された(無くなった)と判断され
る。このように駆動力源停止要求が解消されると、つい
で、車両内の運転者の状態、具体的には姿勢などが、車
両の運転に適した状態であるか否か、より具体的には、
運転者の姿勢などが、前述した挙動制御装置を適正に操
作して車両を運転できる状態にあるか否かが判断される
(ステップS3)。ステップS3の判断には、感圧セン
サ44の信号、スイッチ45の信号、小型カメラ47の
信号、座圧分布センサ48,49の信号、スライドセン
サ50の信号、角度検出センサ51の信号のうちの少な
くとも一つが用いられる。
【0035】具体的には、感圧センサ44のまたはスイ
ッチ45の信号により、ステアリングホイール44Aを
両手で掴んでいることが判明した場合は、ステップS3
で肯定的に判断され、ステアリングホイール44Aを両
手で掴んでいないことが判明した場合は、ステップS3
で否定的に判断される。また、小型カメラ47の信号に
より、運転者の視線または顔の前面が車両の前方を向い
ていることが判明した場合は、ステップS3で肯定的に
判断され、運転者の視線または顔の前面が車両の前方を
向いていないことが判明した場合は、ステップS3で否
定的に判断される。つまり、運転者が居眠りや脇見がの
有無が、小型カメラ47の信号により判定される。
【0036】また、座圧分布センサ48の信号により、
シートクッション53の所定領域に亘って座圧がほぼ均
等に分布しているか否かが判断される。そして、シート
クッション53の所定領域に亘って座圧がほぼ均等分布
している場合は、ステップS3で肯定的に判断される。
これに対して、シートクッション53の所定領域に亘っ
て座圧がほぼ均等分布していない場合は、ステップS3
で否定的に判断される。
【0037】座圧分布センサ49の信号により、シート
バッグ54の所定領域に亘って座圧がほぼ均等に分布し
ているか否かが判断される。そして、シートバッグ54
の所定領域に亘って座圧がほぼ均等分布している場合
は、ステップS3で肯定的に判断される。これに対し
て、シートバッグ54の所定領域に亘って座圧がほぼ均
等分布していない場合は、ステップS3で否定的に判断
される。
【0038】また、エンジン1の停止前におけるフロン
トシート52の前後方向の設定位置を基準として、エン
ジン1の停止後におけるフロントシート52の前後方向
におけるスライド量が、前記設定位置を基準として前方
に20mmまたは、後方に20mm以内の範囲であるか否か
が判断される。そして、フロントシート53の前後方向
におけるスライド量が、設定位置を基準とする20mm以
内である場合は、ステップS3で肯定的に判断され、フ
ロントシート52の前後方向におけるスライド量が、設
定位置を基準とする20mmを越えている場合は、ステッ
プS3で否定的に判断される。
【0039】さらに、エンジン1の停止前におけるシー
トバッグ54の設定位置を基準として、エンジン1の停
止後におけるシートバッグ54の動作角度が、前記設定
位置を基準として前方に3度以内または、後方に3度以
内であるか否かが判断される。そして、シートバッグ5
4の動作角度が、設定位置を基準として前方または後方
に3度以内である場合は、ステップS3で肯定的に判断
され、シートバッグ54の前後方向における動作角度
が、設定位置を基準として前方または後方に3度を越え
ている場合は、ステップS3で否定的に判断される。
【0040】上記ステップS3で肯定的に判断された場
合は、停止中のエンジン1を再始動させ(ステップS
4)、この制御ルーチンを終了する。これに対して、ス
テップS3で否定的に判断された場合は、エンジン1の
停止状態が継続される。つまり、図1の制御例において
は、前記駆動力源停止要求の有無の判断に用いられる項
目のうちの少なくとも一つの項目が解消され、かつ、運
転者が挙動制御装置の操作に適した姿勢などを保持して
いると判断された場合に、停止中のエンジン1を再始動
させる“復帰条件”が成立する。
【0041】このように、図1の制御例によれば、エコ
ランシステムが起動され、かつ、エンジン1の停止中に
おいて、駆動力源停止要求に関連する項目のうちの少な
くとも一つの項目が解消されただけではエンジン1が再
始動されず、駆動力源停止要求に関連する項目のうちの
少なくとも一つの項目が解消され、かつ、運転者が運転
に適した姿勢などを保持している場合に、エンジン1が
再始動される。この実施形態において、“運転に適した
姿勢など”とは、単に、運転者がフロントシート52に
着座しているということに止まらず、車両の挙動を制御
するための挙動制御装置、例えば、ステアリングホイー
ル44A、シフト装置40、アクセルペダル55A、フ
ットブレーキペダル57Aを、運転者が円滑、かつ、適
正に操作することにより、車両の運転を円滑、かつ、適
正に遂行できる状態を意味している。
【0042】そして、運転者の姿勢などが、挙動制御装
置を適正に操作することが困難な状況においては、エン
ジン1の再始動が禁止される。したがって、運転者が違
和感を持つことを回避することができる。また、運転者
の意志とは異なる状況下でエンジン1が再始動されるこ
とを防止でき、結果的に無駄な燃料の消費を防止するこ
とができる。なお、運転者が運転に適した姿勢を保持し
ている状況でエンジン1が再始動された場合は、このエ
ンジン1の再始動が運転者の意図とは異なっていたとし
ても、運転者が運転に適した姿勢を保持していることに
基づいて、円滑、かつ迅速にフットブレーキペダル57
Aを踏み込むことが可能であり、支障は生じない。
【0043】なお、図1の制御例において、エコランシ
ステムが起動し、かつ、エンジン1が停止している状態
で、駆動力源停止要求が解消しない場合は、原則として
エンジン1が停止状態に維持されることは勿論である。
また、エコランシステムが起動され、かつ、エンジン1
の停止中において、運転者がイグニッションキーIGを
スタート位置に操作した場合は、駆動力源停止要求に関
わりなく、エンジン1が始動され、かつ、エコランシス
テムがキャンセルされる。
【0044】以上のように、図1の制御例においては、
エコランシステムが起動され、かつエンジン1が停止し
ている場合は、駆動力源停止要求が解消され、運転者の
姿勢などが挙動制御装置を操作するのに適していると判
断された場合は、エンジン1が再始動するのであるか
ら、駆動力源停止要求の有無を判断する項目(言い換え
れば、停止条件または復帰条件)の一つに、“運転者の
姿勢などが挙動制御装置を操作するのに適しているか否
か”が含まれている(追加されている)と言い換えるこ
ともできる。なお、図1の制御例は、駆動力源として電
動機を搭載した車両に対しても適用することができる。
【0045】上記実施形態においては、始動装置1Aが
エンジン始動専用のスタータモータである場合が例示さ
れているが、エンジンおよび電動機を駆動力源として用
い、かつ、この電動機によりエンジンを始動することが
できる第1の構成の車両、または補機駆動用の電動機を
搭載し、かつ、この電動機によりエンジンを始動するこ
とができる第2の構成の車両に対しても、ステップS1
の制御例を適用することもできる。上記第1の構成の車
両、または第2の構成の車両においては、エコランシス
テムが起動され、かつ、エンジンが停止している状態か
ら、エンジン1を再始動させる際に、上記電動機を始動
装置として機能させることができる。ここで、図1に示
す機能的手段とこの発明の構成との対応関係を説明すれ
ば、ステップS1ないしステップS4がこの発明の駆動
力源制御手段に相当する。
【0046】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第2の制御状
態が選択され、かつ、駆動力源が停止している状態で
は、駆動力源停止要求の有無と、運転席に着座している
運転者の状態が、車両の挙動を制御する挙動制御装置を
適正に操作することができる状態であるか否かの判断結
果とに基づいて、駆動力源の始動・停止が制御される。
したがって、運転者の状態が挙動制御装置を操作しにく
い状況にある時に、駆動力源の再始動が回避され、運転
者が違和感を持つことを回避することができる。また、
運転者の状態が挙動制御装置を操作しにくい状況にある
時に、駆動力源の再始動が回避されるため、結果的に無
駄な燃料の消費を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る車両の制御装置の一制御例を
示すフローチャートである。
【図2】 この発明が適用された車両の全体構成を示す
概念図である。
【図3】 図2に示された車両のパワートレーンを示す
スケルトン図である。
【図4】 図3に示された自動変速機の摩擦係合装置の
係合・解放を示す図表である。
【図5】 図3に示された自動変速機を手動操作するシ
フト装置の各シフトポジションを示す概念図である。
【図6】 図2に示された車両のフロントシートを示す
斜視図である。
【符号の説明】
1…エンジン、 40…シフト装置、 44A…ステア
リングホイール、 55A…アクセルペダル、 57A
…フットブレーキペダル、 IG…イグニッションキ
ー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3G022 BA01 CA01 GA05 GA08 GA12 GA19 GA20 3G093 AA01 AA05 AB01 BA04 BA21 BA22 CA02 DA00 DA01 DA06 DA12 DA13 DB00 DB01 DB05 DB11 DB15 EA00 EA05 EA13 EB03 EB04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 始動・停止制御装置の操作により、駆動
    力源の始動・停止を制御する第1の制御態様と、前記始
    動・停止制御装置の操作とは別の駆動力源停止要求の有
    無に基づいて前記駆動力源の始動・停止を制御する第2
    の制御態様とを切り換え可能な車両の制御装置におい
    て、 前記第2の制御態様が選択され、かつ、前記駆動力源が
    停止している状態で、前記駆動力源停止要求の有無と、
    車両の運転席に着座している運転者の状態が、前記車両
    の挙動を制御する挙動制御装置の操作に適合する状態に
    あるか否かの判断結果とに基づいて、前記駆動力源の始
    動・停止を制御する駆動力源制御手段を備えていること
    を特徴とする車両の制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101005416B1 (ko) * 2008-06-20 2010-12-30 김미화 운전면허시험용 전기자동차의 시동 정지장치
JP2012172637A (ja) * 2011-02-24 2012-09-10 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車の制御装置
JP2013050064A (ja) * 2011-08-30 2013-03-14 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車両の制御装置
JP2014141895A (ja) * 2013-01-22 2014-08-07 Denso Corp アイドルストップ制御装置

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