JP2001254503A - 建築用化粧床材およびその製造方法 - Google Patents
建築用化粧床材およびその製造方法Info
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- JP2001254503A JP2001254503A JP2000064257A JP2000064257A JP2001254503A JP 2001254503 A JP2001254503 A JP 2001254503A JP 2000064257 A JP2000064257 A JP 2000064257A JP 2000064257 A JP2000064257 A JP 2000064257A JP 2001254503 A JP2001254503 A JP 2001254503A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】建築用床材としての快適な歩行性と、デザイン
性が得られ、かつ安価な材料で製造できる建築用化粧床
材およびその製造方法を提供する。 【解決手段】基材１上に複数枚の化粧単板２が貼着さ
れ、各化粧単板２の側縁に沿って溝５が形成されてお
り、各化粧単板２の表面が塗装仕上げされており、溝５
の周囲の化粧単板の側縁がプレス金型６で溝中に押し込
まれ、側縁の外表面が放物線状に溝中に巻込まれてい
る。
性が得られ、かつ安価な材料で製造できる建築用化粧床
材およびその製造方法を提供する。 【解決手段】基材１上に複数枚の化粧単板２が貼着さ
れ、各化粧単板２の側縁に沿って溝５が形成されてお
り、各化粧単板２の表面が塗装仕上げされており、溝５
の周囲の化粧単板の側縁がプレス金型６で溝中に押し込
まれ、側縁の外表面が放物線状に溝中に巻込まれてい
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築用化粧床材お
よびその製造方法に関する。さらに詳しくは、合板を基
材とし、これに薄い化粧単板を貼着して、あたかも厚い
化粧単板のように仕上げた建築用化粧床材およびその製
造方法に関する。
よびその製造方法に関する。さらに詳しくは、合板を基
材とし、これに薄い化粧単板を貼着して、あたかも厚い
化粧単板のように仕上げた建築用化粧床材およびその製
造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】建築用化粧床材の基材用の木材としては
広葉樹合板（ラワン合板といわれる）、針葉樹合板、複
合合板があり、従来より、これらの合板に薄い化粧単板
を何枚も貼着して建築用化粧床材が製造されている。
広葉樹合板（ラワン合板といわれる）、針葉樹合板、複
合合板があり、従来より、これらの合板に薄い化粧単板
を何枚も貼着して建築用化粧床材が製造されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところがラワン合板を
はじめ、前記各種の合板を基材として用いた床材では、
切削加工時に寸法加工縁の角や縦溝加工縁の角に、たと
え高性能な機械や刃物で切削しても、図６に示すような
ササクレを伴うという問題がある。そこで、従来の建築
用化粧床材を用いた場合、寸法加工縁、横溝加工縁のサ
サクレなどで靴下、ストッキングがひっかかり歩行性が
悪いものとなる。また、上記のような問題点を解消する
ためには、寸法加工縁の角や横溝加工縁の角に丸面加工
をしておけばよいが、丸面加工部分に塗装を行うとする
と、ロールコーターでは塗料が均一に付かず塗りむらが
生じ、また吹付け塗装などではこの曲面部に塗料が流れ
たり底部に溜まりやすいので、塗装品質に難点がある。
さらに、加工縁の角を丸く仕上げるには、化粧単板を分
厚いものにしなければならず、材料コストが高くなる。
また化粧単板と基材合板の材色を揃えるなどの工夫も必
要とする。
はじめ、前記各種の合板を基材として用いた床材では、
切削加工時に寸法加工縁の角や縦溝加工縁の角に、たと
え高性能な機械や刃物で切削しても、図６に示すような
ササクレを伴うという問題がある。そこで、従来の建築
用化粧床材を用いた場合、寸法加工縁、横溝加工縁のサ
サクレなどで靴下、ストッキングがひっかかり歩行性が
悪いものとなる。また、上記のような問題点を解消する
ためには、寸法加工縁の角や横溝加工縁の角に丸面加工
をしておけばよいが、丸面加工部分に塗装を行うとする
と、ロールコーターでは塗料が均一に付かず塗りむらが
生じ、また吹付け塗装などではこの曲面部に塗料が流れ
たり底部に溜まりやすいので、塗装品質に難点がある。
さらに、加工縁の角を丸く仕上げるには、化粧単板を分
厚いものにしなければならず、材料コストが高くなる。
また化粧単板と基材合板の材色を揃えるなどの工夫も必
要とする。
【０００４】一方、化粧単板をそれなりに薄くすれば上
記の問題は解消されるものの、合板の基材が露出するか
ら基材と化粧単板を同一色に塗装することが難しくな
り、また素材が異なるため塗料の吸込みの違いなどが原
因となって、どうしても見栄えが悪い仕上がりになる。
そして、丸面加工を刃物で行う場合は、加工半径が大き
いほど技術的には容易になるが、僅か１〜２ｍｍの深さ
の溝に対して切削加工すると、丸みと表面平滑面との接
点で継目を生じ得る技術的な問題点がある。
記の問題は解消されるものの、合板の基材が露出するか
ら基材と化粧単板を同一色に塗装することが難しくな
り、また素材が異なるため塗料の吸込みの違いなどが原
因となって、どうしても見栄えが悪い仕上がりになる。
そして、丸面加工を刃物で行う場合は、加工半径が大き
いほど技術的には容易になるが、僅か１〜２ｍｍの深さ
の溝に対して切削加工すると、丸みと表面平滑面との接
点で継目を生じ得る技術的な問題点がある。
【０００５】本発明はかかる事情に鑑み、建築用床材と
しての快適な歩行性と、デザイン性が得られ、かつ安価
な材料で製造できる建築用化粧床材およびその製造方法
を提供することを目的とする。
しての快適な歩行性と、デザイン性が得られ、かつ安価
な材料で製造できる建築用化粧床材およびその製造方法
を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の建築用化
粧床材は、基材上に複数枚の化粧単板が貼着され、前記
各化粧単板の側縁に沿って溝が形成されており、前記各
化粧単板の表面が塗装仕上げされており、前記溝の周囲
の化粧単板の側縁が溝中に押し込まれ、側縁の外表面が
放物線状に溝中に巻込まれていることを特徴とする。請
求項２記載の建築用化粧床材の製造方法は、基材上に複
数枚の化粧単板を貼着し、該化粧単板の表面を表面仕上
げする貼着工程、前記各化粧単板の側縁に沿って溝を形
成する溝加工工程、前記各化粧単板の表面を塗装仕上げ
する塗装工程、前記化粧単板の前記溝に臨む側縁部分を
溝中心に向って押し込み、溝周囲の断面形状が放物線状
になるようにプレス加工するプレス工程を順に実行する
ことを特徴とする。請求項３記載の建築用化粧床材の製
造方法は、基材上に複数枚の化粧単板を貼着し、該化粧
単板の表面を表面仕上げする貼着工程、前記各化粧単板
の側縁に沿って溝を形成する溝加工工程、前記化粧単板
の前記溝に臨む側縁部分を溝中心に向って押し込み、溝
周囲の断面形状が放物線状になるようにプレス加工する
プレス工程、前記各化粧単板の表面を塗装仕上げする塗
装工程を順に実行することを特徴とする。請求項４記載
の建築用化粧床材の製造方法は、請求項２または３記載
の発明において、前記溝加工工程での溝が、断面Ｖ字形
または断面逆台形に形成され、前記プレス工程でのプレ
ス加工が、前記溝に位置合せして圧下する金型を用い、
該金型の断面形状はその中央部が突出し、該中央部の左
右両側が凹放物線を描いて左右両端部に達していること
を特徴とする。請求項５記載の建築用化粧床材の製造方
法は、請求項２または３記載の発明において、前記塗装
工程での塗装工程が、ロールコターを用いて行われるこ
とを特徴とする。
粧床材は、基材上に複数枚の化粧単板が貼着され、前記
各化粧単板の側縁に沿って溝が形成されており、前記各
化粧単板の表面が塗装仕上げされており、前記溝の周囲
の化粧単板の側縁が溝中に押し込まれ、側縁の外表面が
放物線状に溝中に巻込まれていることを特徴とする。請
求項２記載の建築用化粧床材の製造方法は、基材上に複
数枚の化粧単板を貼着し、該化粧単板の表面を表面仕上
げする貼着工程、前記各化粧単板の側縁に沿って溝を形
成する溝加工工程、前記各化粧単板の表面を塗装仕上げ
する塗装工程、前記化粧単板の前記溝に臨む側縁部分を
溝中心に向って押し込み、溝周囲の断面形状が放物線状
になるようにプレス加工するプレス工程を順に実行する
ことを特徴とする。請求項３記載の建築用化粧床材の製
造方法は、基材上に複数枚の化粧単板を貼着し、該化粧
単板の表面を表面仕上げする貼着工程、前記各化粧単板
の側縁に沿って溝を形成する溝加工工程、前記化粧単板
の前記溝に臨む側縁部分を溝中心に向って押し込み、溝
周囲の断面形状が放物線状になるようにプレス加工する
プレス工程、前記各化粧単板の表面を塗装仕上げする塗
装工程を順に実行することを特徴とする。請求項４記載
の建築用化粧床材の製造方法は、請求項２または３記載
の発明において、前記溝加工工程での溝が、断面Ｖ字形
または断面逆台形に形成され、前記プレス工程でのプレ
ス加工が、前記溝に位置合せして圧下する金型を用い、
該金型の断面形状はその中央部が突出し、該中央部の左
右両側が凹放物線を描いて左右両端部に達していること
を特徴とする。請求項５記載の建築用化粧床材の製造方
法は、請求項２または３記載の発明において、前記塗装
工程での塗装工程が、ロールコターを用いて行われるこ
とを特徴とする。
【０００７】請求項１の発明によれば、化粧単板の側縁
が溝中に押し込まれ、その外表面が、溝の底に向って放
物線状に下降していくので、ササクレがなく、その上を
歩行しても靴下やストッキングがひっかかることがな
い。また、化粧単板が平坦な状態で塗装しておくので、
色むら等の不具合が生じず、プレス加工しても塗膜が傷
まないので、非常にデザイン性の優れた建築用化粧材が
得られる。請求項２の発明によれば、溝加工工程で複数
枚の化粧単板の側縁に溝を加工したうえで、塗装工程で
表面塗装するので、塗装は化粧単板の平坦な状態で行わ
れる。このため、簡単な塗装工法をとりながら、塗りむ
ら等のない高品質な塗装が可能となる。また各化粧単板
の側縁を溝中に押し込むように加工するので、各化粧単
板の側縁が放物線を描いたように緩やかに溝中に下降し
ていくので、ササクレ等が発生せず、歩行を邪魔するこ
とがない建築用化粧床材が得られる。請求項３の発明に
よれば、表面塗装した化粧単板の側縁を溝中に押し込む
ように加工するので、各化粧単板の側縁が放物線を描い
たように緩やかに溝中に下降し、ササクレ等が発生せ
ず、歩行を邪魔することがない建築用化粧床材が得られ
る。請求項４の発明によれば、金型の断面形状が、その
中央部が突出し、中央部の左右両側が凹放物線を描いて
左右両端部に達しているので、この金型で押された化粧
単板の側縁は前記金型の形状を逆転した形となる。この
ため、溝の両側の化粧単板の側縁は、丸面形状に仕上げ
られ柔らかな感じの溝形状デザインを形成し、切削角が
溝の底に巻込まれているため、ササクレによる歩行の障
害も発生せず、貼着した薄化粧単板を剥がれにくくして
耐久性を向上させることができる。請求項５の発明によ
れば、化粧単板の枚数が多くても、平坦部分の塗装を塗
りむらなく簡単に行えるロールコーターを用いるので、
高品質でありながら安価に塗装することができる。
が溝中に押し込まれ、その外表面が、溝の底に向って放
物線状に下降していくので、ササクレがなく、その上を
歩行しても靴下やストッキングがひっかかることがな
い。また、化粧単板が平坦な状態で塗装しておくので、
色むら等の不具合が生じず、プレス加工しても塗膜が傷
まないので、非常にデザイン性の優れた建築用化粧材が
得られる。請求項２の発明によれば、溝加工工程で複数
枚の化粧単板の側縁に溝を加工したうえで、塗装工程で
表面塗装するので、塗装は化粧単板の平坦な状態で行わ
れる。このため、簡単な塗装工法をとりながら、塗りむ
ら等のない高品質な塗装が可能となる。また各化粧単板
の側縁を溝中に押し込むように加工するので、各化粧単
板の側縁が放物線を描いたように緩やかに溝中に下降し
ていくので、ササクレ等が発生せず、歩行を邪魔するこ
とがない建築用化粧床材が得られる。請求項３の発明に
よれば、表面塗装した化粧単板の側縁を溝中に押し込む
ように加工するので、各化粧単板の側縁が放物線を描い
たように緩やかに溝中に下降し、ササクレ等が発生せ
ず、歩行を邪魔することがない建築用化粧床材が得られ
る。請求項４の発明によれば、金型の断面形状が、その
中央部が突出し、中央部の左右両側が凹放物線を描いて
左右両端部に達しているので、この金型で押された化粧
単板の側縁は前記金型の形状を逆転した形となる。この
ため、溝の両側の化粧単板の側縁は、丸面形状に仕上げ
られ柔らかな感じの溝形状デザインを形成し、切削角が
溝の底に巻込まれているため、ササクレによる歩行の障
害も発生せず、貼着した薄化粧単板を剥がれにくくして
耐久性を向上させることができる。請求項５の発明によ
れば、化粧単板の枚数が多くても、平坦部分の塗装を塗
りむらなく簡単に行えるロールコーターを用いるので、
高品質でありながら安価に塗装することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図１は本発明の一実施形態に係る建
築用化粧床材の斜視図、図２は本発明に係る製造方法の
溝加工工程を示す斜視図、図３は同製造方法のプレス工
程を示す側面図、図４はプレス加工後の溝の状態を示す
斜視図である。
に基づき説明する。図１は本発明の一実施形態に係る建
築用化粧床材の斜視図、図２は本発明に係る製造方法の
溝加工工程を示す斜視図、図３は同製造方法のプレス工
程を示す側面図、図４はプレス加工後の溝の状態を示す
斜視図である。
【０００９】まず、本実施形態に係る建築用化粧床材の
基本構成を説明する。本実施形態の建築用化粧床材は、
図１に示すように、５プライまたは７プライの各種合板
からなる基材１の表面に複数枚の化粧単板２を貼着した
ものである。化粧単板２は0.1mm ないし0.4mm 程度の薄
い板が用いられる。なお、化粧床材は幅が約101 〜303
mmであり、その基材１の両側縁には、何枚もの化粧床材
を連続して接続していくための実加工４ａが施される。
また、化粧単板２を貼着した化粧床板は所定の床材寸法
に加工される。
基本構成を説明する。本実施形態の建築用化粧床材は、
図１に示すように、５プライまたは７プライの各種合板
からなる基材１の表面に複数枚の化粧単板２を貼着した
ものである。化粧単板２は0.1mm ないし0.4mm 程度の薄
い板が用いられる。なお、化粧床材は幅が約101 〜303
mmであり、その基材１の両側縁には、何枚もの化粧床材
を連続して接続していくための実加工４ａが施される。
また、化粧単板２を貼着した化粧床板は所定の床材寸法
に加工される。
【００１０】複数枚の各化粧単板２の側端には溝加工の
うえ、化粧単板２の側縁が溝中に巻き込まれるように加
工されている。この溝部分の形状が本発明の建築用化粧
用床材の特徴である。つまり、ササクレを伴う稜線が溝
の底部に圧縮されているため人がこの床面を歩行しても
引っかかりもなく快適な歩行性を得られ、薄化粧単板で
ありながら溝底部に巻込んでいるため基材である合板の
素材は露出されないので意匠性も良く、着色塗装は平ら
な形状の状態で施しており均一で塗りムラのない仕上が
りが得られるのである。
うえ、化粧単板２の側縁が溝中に巻き込まれるように加
工されている。この溝部分の形状が本発明の建築用化粧
用床材の特徴である。つまり、ササクレを伴う稜線が溝
の底部に圧縮されているため人がこの床面を歩行しても
引っかかりもなく快適な歩行性を得られ、薄化粧単板で
ありながら溝底部に巻込んでいるため基材である合板の
素材は露出されないので意匠性も良く、着色塗装は平ら
な形状の状態で施しており均一で塗りムラのない仕上が
りが得られるのである。
【００１１】つぎに、上記建築用化粧用床材の第１の製
造方法を説明する。まず、貼着工程において、基材１の
表面に複数枚の化粧単板２を貼着する。ついで、各化粧
単板２の表面を研磨仕上げし、表面を平滑にしておく。
この表面仕上げは後工程での塗装の準備工程の意味があ
る。符号３は塗膜を示している。
造方法を説明する。まず、貼着工程において、基材１の
表面に複数枚の化粧単板２を貼着する。ついで、各化粧
単板２の表面を研磨仕上げし、表面を平滑にしておく。
この表面仕上げは後工程での塗装の準備工程の意味があ
る。符号３は塗膜を示している。
【００１２】つぎに、溝加工工程を説明する。図２に示
すように、化粧単板２の各枚において、その側縁に沿っ
て縦方向と横方向に刃物で断面Ｖ字形または断面逆台形
に溝加工する。溝５の深さと巾は次工程でプレスする際
の条件に合わせるとよい。このように、プレス加工を行
う前に前もって溝加工しておくと、専用加工機を使える
ため、溝５の形状や寸法の精度が良くなり、化粧単板２
の側縁の巻き込みも、正確かつ確実に行え、溝形状を長
期間維持できることになる。なお、上記の溝加工のう
ち、Ｖ字形の溝５の例が図２に示されている。１ａは溝
加工により生じた基材１の露出部である。
すように、化粧単板２の各枚において、その側縁に沿っ
て縦方向と横方向に刃物で断面Ｖ字形または断面逆台形
に溝加工する。溝５の深さと巾は次工程でプレスする際
の条件に合わせるとよい。このように、プレス加工を行
う前に前もって溝加工しておくと、専用加工機を使える
ため、溝５の形状や寸法の精度が良くなり、化粧単板２
の側縁の巻き込みも、正確かつ確実に行え、溝形状を長
期間維持できることになる。なお、上記の溝加工のう
ち、Ｖ字形の溝５の例が図２に示されている。１ａは溝
加工により生じた基材１の露出部である。
【００１３】ついで、塗装工程を説明する。上記のよう
に、寸法加工と溝加工された化粧床材は、つぎに着色塗
装する。この塗装作業は、下塗り、中塗り、上塗り塗装
の順で行う。この場合、化粧単板２の表面は平坦である
ので着色塗装、下塗り、中塗り、上塗りの各工程はロー
ルコーターなど効率の良い塗装機を用いることができ
る。このため、塗装コストが安価ですみ、しかも塗料の
塗りむら等が生じないので、きれいな塗装面に仕上が
る。また、塗料は下塗り、中塗りは幾分可塑性の良い塗
料を用い、上塗りは耐熱性の良い塗料を用いる。これは
後工程でのプレス加工塗膜が曲げによってヒビ割れが生
じるのを防ぎ、またプレス金型の熱による障害を防ぐた
めである。この工程で、基材１の露出部１ａも塗装され
る。
に、寸法加工と溝加工された化粧床材は、つぎに着色塗
装する。この塗装作業は、下塗り、中塗り、上塗り塗装
の順で行う。この場合、化粧単板２の表面は平坦である
ので着色塗装、下塗り、中塗り、上塗りの各工程はロー
ルコーターなど効率の良い塗装機を用いることができ
る。このため、塗装コストが安価ですみ、しかも塗料の
塗りむら等が生じないので、きれいな塗装面に仕上が
る。また、塗料は下塗り、中塗りは幾分可塑性の良い塗
料を用い、上塗りは耐熱性の良い塗料を用いる。これは
後工程でのプレス加工塗膜が曲げによってヒビ割れが生
じるのを防ぎ、またプレス金型の熱による障害を防ぐた
めである。この工程で、基材１の露出部１ａも塗装され
る。
【００１４】つぎに、プレス工程を行う。塗装仕上げが
できた化粧床材は図３に示す金型６で寸法加工の実面取
り部４ａおよび表面の溝５に位置あわせしてプレス加工
を行う。金型の形状は任意に設定できるが基材が木材で
あるため、また塗装の曲げ適性など物性的な点から、図
５に示すものが好ましい。図５に示す金型６は、その押
圧面の中央部６ａが鋭角状に突出し、その左右両側の側
面部６ｂ，６ｃが左右対称な放物曲線を描く断面形状で
ある。金型６が、このような押圧面形状であると、化粧
単板２の側縁が、端に寄るほど強く圧下されて、化粧単
板２の平坦部からゆるやかに丸みをもたせ溝５中に巻込
むことができる。
できた化粧床材は図３に示す金型６で寸法加工の実面取
り部４ａおよび表面の溝５に位置あわせしてプレス加工
を行う。金型の形状は任意に設定できるが基材が木材で
あるため、また塗装の曲げ適性など物性的な点から、図
５に示すものが好ましい。図５に示す金型６は、その押
圧面の中央部６ａが鋭角状に突出し、その左右両側の側
面部６ｂ，６ｃが左右対称な放物曲線を描く断面形状で
ある。金型６が、このような押圧面形状であると、化粧
単板２の側縁が、端に寄るほど強く圧下されて、化粧単
板２の平坦部からゆるやかに丸みをもたせ溝５中に巻込
むことができる。
【００１５】以上のようにして、溝５の角部を深くプレ
スで圧締して形成されたものを、最終塗装としてフロー
コーター、吹付け塗装などを施すと、化粧単板２の側縁
の復元を押さえるように固定することができる。
スで圧締して形成されたものを、最終塗装としてフロー
コーター、吹付け塗装などを施すと、化粧単板２の側縁
の復元を押さえるように固定することができる。
【００１６】つぎに、第２の製造方法を説明する。この
製造方法は、溝加工とプレス工程を先に行って、その後
塗装仕上げをする方法である。この製法においても、化
粧単板２の側縁を溝中に丸みをもたせて巻き込むことが
できる。よって、ササクレのない歩行性の良好な建築用
化粧床材が得られる。
製造方法は、溝加工とプレス工程を先に行って、その後
塗装仕上げをする方法である。この製法においても、化
粧単板２の側縁を溝中に丸みをもたせて巻き込むことが
できる。よって、ササクレのない歩行性の良好な建築用
化粧床材が得られる。
【００１７】上記の各製法で得られた化粧単板２は、0.
1mm ないし0.4mm と薄くても、プレス加工によって、そ
の側縁が巻込まれているため、溝５の底に達しているの
で、化粧単板２が厚く見えるとともに角部が丸められて
いるため切削ササクレなどがないものが得られる。よっ
て、本実施形態によれば、建築用床材を製造するにあた
り薄単板を用いてあたかも厚みのある厚単板を使用した
ものと同じような仕上がりを得ることができる。また、
化粧単板２の縁部が溝５の底部にあり、人が歩行したり
外圧がかかっても、基材１から剥がれにくくすることが
できる。
1mm ないし0.4mm と薄くても、プレス加工によって、そ
の側縁が巻込まれているため、溝５の底に達しているの
で、化粧単板２が厚く見えるとともに角部が丸められて
いるため切削ササクレなどがないものが得られる。よっ
て、本実施形態によれば、建築用床材を製造するにあた
り薄単板を用いてあたかも厚みのある厚単板を使用した
ものと同じような仕上がりを得ることができる。また、
化粧単板２の縁部が溝５の底部にあり、人が歩行したり
外圧がかかっても、基材１から剥がれにくくすることが
できる。
【００１８】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、化粧単板の側
縁にササクレがなく、その上を歩行しても靴下やストッ
キングがひっかかることがない。また、色むら等の不具
合が生じず、塗装品質も高く維持できるので、非常にデ
ザイン性の優れた建築用化粧床材が得られる。請求項２
の発明によれば、塗りむら等のない高品質な塗装が可能
となり、ササクレ等が発生せず、歩行を邪魔することが
ない建築用化粧床材が得られる。請求項３の発明によれ
ば、各化粧単板の側縁が放物線を描いたように緩やかに
溝中に下降して、ササクレのない、歩行を邪魔すること
がない建築用化粧床材が得られる。請求項４の発明によ
れば、金型で押された化粧単板の側縁は金型の形状を逆
転した形となるので、溝の両側の化粧単板の側縁は溝の
底に巻込まれ、ササクレもなく貼着した薄化粧単板が耐
久性劣化によって剥がれにくく、歩行性、デザイン性の
優れたものとなる。請求項５の発明によれば、高品質で
ありながら安価に塗装することができる。
縁にササクレがなく、その上を歩行しても靴下やストッ
キングがひっかかることがない。また、色むら等の不具
合が生じず、塗装品質も高く維持できるので、非常にデ
ザイン性の優れた建築用化粧床材が得られる。請求項２
の発明によれば、塗りむら等のない高品質な塗装が可能
となり、ササクレ等が発生せず、歩行を邪魔することが
ない建築用化粧床材が得られる。請求項３の発明によれ
ば、各化粧単板の側縁が放物線を描いたように緩やかに
溝中に下降して、ササクレのない、歩行を邪魔すること
がない建築用化粧床材が得られる。請求項４の発明によ
れば、金型で押された化粧単板の側縁は金型の形状を逆
転した形となるので、溝の両側の化粧単板の側縁は溝の
底に巻込まれ、ササクレもなく貼着した薄化粧単板が耐
久性劣化によって剥がれにくく、歩行性、デザイン性の
優れたものとなる。請求項５の発明によれば、高品質で
ありながら安価に塗装することができる。
【図１】本発明の一実施形態に係る建築用化粧床材の斜
視図である。
視図である。
【図２】本発明に係る製造方法の溝加工工程を示す斜視
図である。
図である。
【図３】同製造方法のプレス工程を示す側面図である。
【図４】プレス加工後の溝の状態を示す斜視図である。
【図５】プレス金型６と溝５を示す説明図である。
【図６】従来の建築用化粧床材の問題点の説明図であ
る。
る。
１ 基材 ２ 化粧単板 ３ 塗装 ４ａ 実加工部 ５ 溝 ６ プレス金型
Claims (5)
- 【請求項１】基材上に複数枚の化粧単板が貼着され、前
記各化粧単板の側縁に沿って溝が形成されており、前記
各化粧単板の表面が塗装仕上げされており、前記溝の周
囲の化粧単板の側縁が溝中に押し込まれ、側縁の外表面
が放物線状に溝中に巻込まれていることを特徴とする建
築用化粧床材。 - 【請求項２】基材上に複数枚の化粧単板を貼着し、該化
粧単板の表面を表面仕上げする貼着工程、前記各化粧単
板の側縁に沿って溝を形成する溝加工工程、前記各化粧
単板の表面を塗装仕上げする塗装工程、前記化粧単板の
前記溝に臨む側縁部分を溝中心に向って押し込み、溝周
囲の断面形状が放物線状になるようにプレス加工するプ
レス工程を順に実行することを特徴とする建築用化粧床
材の製造方法。 - 【請求項３】基材上に複数枚の化粧単板を貼着し、該化
粧単板の表面を表面仕上げする貼着工程、前記各化粧単
板の側縁に沿って溝を形成する溝加工工程、前記化粧単
板の前記溝に臨む側縁部分を溝中心に向って押し込み、
溝周囲の断面形状が放物線状になるようにプレス加工す
るプレス工程、前記各化粧単板の表面を塗装仕上げする
塗装工程を順に実行することを特徴とする建築用化粧床
材の製造方法。 - 【請求項４】前記溝加工工程での溝が、断面Ｖ字形また
は断面逆台形に形成され、前記プレス工程でのプレス加
工が、前記溝に位置合せして圧下する金型を用い、該金
型の断面形状はその中央部が突出し、該中央部の左右両
側が凹放物線を描いて左右両端部に達していることを特
徴とする請求項２または３記載の建築用化粧床材の製造
方法。 - 【請求項５】前記塗装工程での塗装工程が、ロールコタ
ーを用いて行われることを特徴とする請求項２または３
記載の建築用化粧床材の製造方法。
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