JP3592248B2 - 建築用化粧床材の製造方法および建築用化粧床材 - Google Patents
建築用化粧床材の製造方法および建築用化粧床材 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築用化粧床材の製造方法およびその方法により得られた建築用化粧床材に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の建築用化粧床材110 の要部拡大断面図である。同図において、符号1は、合板やMDF 等の基材である。この基材1の表面には、表面化粧材として化粧シート2が糊等によって貼着されている。そして、化粧シート2および基材1の表面にはV溝103 が形成されている。
V溝103 を形成させる目的は以下の(1)〜(3)に示すとおりである。
(1)建築用化粧床材同士を施工する際、継目を目立たなくすることができる。
(2)建築用化粧床材の加工寸法の精度や施工時の位置合わせなどを調整することができる。
(3)建築用化粧床材を貼り上げた場合のデザイン性を与えることができる。例えば、V溝103 の溝巾を1mm と細くしてすっきり見えるようにしたり、3mm〜4mmと太くして大胆に力強く見えるようにしたり、あるいは間隔を等分割にしたり、不揃い分割にしたり工夫することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、従来の建築用化粧床材110 では、その表面にV溝103 を形成させるときに丸鋸やチップソーを使用していたので、基材1の表面に切削溝が形成されるとともに、化粧シート2が切断される。化粧シート2は人が歩行するときに直接踏まれるものであるから、化粧シート2の切断縁に足が引掛り、その部分がめくれ上がって、基材1から剥がれやすくなってしまうという問題がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑み、床材の表面にV溝を形成しても、基材から化粧シートが剥れやすくなるのを防止することができる建築用化粧床材の製造方法および建築用化粧床材を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の建築用化粧床材の製造方法は、基材の表面に化粧シートを貼着する工程と、該化粧シートの表面から、その長手方向に沿って間隔をあけて、金型プレスによって押圧し切断して、該化粧シートに仮溝を形成する工程と、前記仮溝に、前記化粧シートと同色の着色塗料で色塗装する工程と、前記化粧シートの表面に、下塗り塗装および上塗り塗装する工程と、プレス金型の断面V字状のプレス先端縁部を前記化粧シート上の仮溝に沿って位置決めする工程と、前記プレス金型でプレスして、前記化粧シートの仮溝部分を圧入しつつ、前記基材にプレス溝を形成して、前記化粧シートの切断縁同士で前記プレス溝を被覆し、床材に断面視でV溝を加工する工程とを実行し、化粧用床材の表面にV溝を形成することを特徴とする。
請求項2の建築用化粧床材は、請求項1の製造方法により得られた建築用化粧床材であって、基材の表面に化粧シートが貼着されており、前記基材の表面には、その長手方向に沿って、複数のプレス溝が等間隔に形成されると共に、前記化粧シートの前記仮溝を形成していた切断縁同士は、前記基材のプレス溝に圧入されると共に被覆し、化粧用床材の表面にV溝が形成されており、前記V溝の表面には、前記化粧シートと同色の色塗装が施されていることを特徴とする。
【0006】
請求項1の発明によれば、化粧シートは、基材のプレス溝に圧入される。よって、化粧シートのV形部分は人が歩行しても接触しないので剥がれにくくなる。また、化粧シート上に予め形成された仮溝に沿ってV溝を形成することができるから、床材の表面にV溝を正確に形成することができる。
請求項2の発明によれば、化粧シートの切断縁同士がプレス溝に圧入されると共に被覆しているので、化粧シートの上を人が歩行しても、化粧シートに足が引掛らない。
【0007】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図5は本実施形態の建築用化粧床材10の概略斜視図である。同図に示すように、本実施形態の建築用化粧床材10は、基材1と化粧シート2とから構成されたものである。
【0008】
基材1は、合板やMDF を使用しうる。
この基材1の表面には、化粧シート2が糊等によって貼着されている。この化粧シート2は、木目柄が印刷されたものなど、その柄に特に限定はない。
【0009】
基材1および化粧シート2を詳細に説明する。
図1は本実施形態の建築用化粧床材の使用説明図である。同図に示すように、
前記基材1の表面には、その長手方向に沿って、複数のプレス溝11が等間隔に形成されている。
【0010】
前記化粧シート2は、前記プレス溝11に対応する部分で切断されており(後述する仮溝である)、断面視でV字状に形成され、V形部分21となっている。
化粧シート2の各V形部分21は、基材1の各プレス溝11に圧入されており、建築用化粧床材10の表面のV溝3を構成している。
【0011】
本実施形態の建築用化粧床材10によれば、床材の表面のV溝3において、化粧シート2におけるV字状に形成されたV形部分21が、基材1のプレス溝11に圧入されている。このため、化粧シート2の上を人が歩行しても、化粧シート2に足が引掛らない。よって、床材の表面にV溝3を形成しても、基材1から化粧シート2が剥れやすくなるのを防止することができるという効果を奏する。
【0012】
つぎに、本実施形態の建築用化粧床材10の製造工程を説明する。
図2は本実施形態の建築用化粧床材10の製造工程を示すフローチャートである。図3は基材1および化粧シート2の形状変化説明図である。図2および図3(I) に示すように、基材1の表面に、糊を塗布して、化粧シート2を重ね合わせ、ラミネーターやプレス機などで貼着する(s11)。
【0013】
基材1の四辺の木口を実加工(s12)する。
なお、基材1が、その四辺に予め実加工してあるものであれば、実加工(12)は省略できる。
【0014】
そして、図2および図3(II)に示すように、金型プレス等によって化粧シート2の表面を押圧し切断して、化粧シート2の表面にその長手方向に沿って等間隔に、仮溝Tを形成する(s13)。この仮溝Tは、後工程の圧入V溝加工の位置基準となる溝である。
【0015】
化粧シート2と同色の着色塗料で、仮溝Tに色塗装する(s14)。
化粧シート2の表面に、塗装材を下塗り塗装(s15)、上塗り塗装する(s16)。
【0016】
そして、以下の要領で床材の表面を圧入V溝加工する(s17)。
図4は圧入V溝加工の説明図である。同図に示すように、プレス金型31のプレス先端縁を前記化粧シート2上の仮溝Tに沿って位置合わせして、この仮溝Tの際部が表面より埋まるだけ例えば0.5mm〜1.0mmぐらい圧入する。
すると、図3(III) に示すように、この圧入V溝加工により、化粧シート2は切断され、その切断縁同士がV字状に形成されたV形部分21となるとともに、基材1にはプレス溝11が形成されて、床材の表面にV溝3が形成される。
【0017】
こうして仕上られたV溝3は凹状放物線状に成形され、化粧シート2の切断縁は圧入されているため歩行しても接触しないので剥がれにくくなる。
また、丸みをもった仕上がりになりデザイン的にもソフトな仕上がりの建築用化粧床材10を製造することができるという効果を奏する。
さらに、プレス金型31のプレス先端縁部を化粧シート2の仮溝Tに押し付けてプレスするから、均一な圧力でV溝加工することができるという効果を奏する。
【0018】
プレス金型31はヒーターで加温しておくと効率がよい。
【0019】
上記のごとく、化粧シート2上に予め形成された仮溝Tに沿ってV溝3を形成することができるから、床材の表面にV溝3を正確に形成することができる。
また、圧入V溝加工(s17) により、床材の表面のV溝3において、化粧シート2が切断されてV字状に形成されたV形部分21が形成されるとともに、基材にはプレス溝が形成される。よって、化粧シートのV形部分が基材1のプレス溝11に圧入された建築用化粧床材10を製造することができるという効果を奏する。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、化粧シートは、基材のプレス溝に圧入される。よって、化粧シートのV形部分は人が歩行しても接触しないので剥がれにくくなる。また、化粧シート上に予め形成された仮溝に沿ってV溝を形成することができるから、床材の表面にV溝を正確に形成することができる。
請求項2の発明によれば、化粧シートの切断縁同士がプレス溝に圧入されると共に被覆しているので、化粧シートの上を人が歩行しても、化粧シートに足が引掛らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の建築用化粧床材の使用説明図である。
【図2】本実施形態の建築用化粧床材10の製造工程を示すフローチャートである。
【図3】基材1および化粧シート2の形状変化説明図である。
【図4】圧入V溝加工の説明図である。
【図5】本実施形態の建築用化粧床材10の概略斜視図である。
【図6】従来の建築用化粧床材の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 基材
2 化粧シート
3 V溝
10 建築用化粧床材
11 プレス溝
21 V形部分
31 プレス金型
32 圧入ロール
S11 糊着工程
S13 仮溝工程
S17 圧入V溝加工程
T 仮溝
Claims (2)
- 基材の表面に化粧シートを貼着する工程と、
該化粧シートの表面から、その長手方向に沿って間隔をあけて、金型プレスによって押圧し切断して、該化粧シートに仮溝を形成する工程と、
前記仮溝に、前記化粧シートと同色の着色塗料で色塗装する工程と、
前記化粧シートの表面に、下塗り塗装および上塗り塗装する工程と、
プレス金型の断面V字状のプレス先端縁部を前記化粧シート上の仮溝に沿って位置決めする工程と、
前記プレス金型でプレスして、前記化粧シートの仮溝部分を圧入しつつ、前記基材にプレス溝を形成して、前記化粧シートの切断縁同士で前記プレス溝を被覆し、床材に断面視でV溝を加工する工程とを実行し、
化粧用床材の表面にV溝を形成する
ことを特徴とする建築用化粧床材の製造方法。 - 請求項1の製造方法により得られた建築用化粧床材であって、
基材の表面に化粧シートが貼着されており、
前記基材の表面には、その長手方向に沿って、複数のプレス溝が等間隔に形成されると共に、
前記化粧シートの前記仮溝を形成していた切断縁同士は、前記基材のプレス溝に圧入されると共に被覆し、
化粧用床材の表面にV溝が形成されており、
前記V溝の表面には、前記化粧シートと同色の色塗装が施されている
ことを特徴とする建築用化粧床材。
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JP2001070771A JP3592248B2 (ja) | 2001-03-13 | 2001-03-13 | 建築用化粧床材の製造方法および建築用化粧床材 |
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- 2001-03-13 JP JP2001070771A patent/JP3592248B2/ja not_active Expired - Lifetime
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