JP2001254163A - NiまたはNi合金基体に対するAlまたはAl合金の被覆法 - Google Patents

NiまたはNi合金基体に対するAlまたはAl合金の被覆法

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JP2001254163A
JP2001254163A JP2000404242A JP2000404242A JP2001254163A JP 2001254163 A JP2001254163 A JP 2001254163A JP 2000404242 A JP2000404242 A JP 2000404242A JP 2000404242 A JP2000404242 A JP 2000404242A JP 2001254163 A JP2001254163 A JP 2001254163A
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coating
coating material
foil
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Ichiro Kawakatsu
一郎 川勝
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】NiまたはNi基合金基体に高温環境下の耐酸
化性を付加させるため、AlまたはAl合金を溶融・被
覆して、表面を高濃度のAl成分にすることにより、安
定な酸化皮膜を形成させる。 【解決手段】NiまたはNi基合金基体の表面に被覆材
としてのAlまたはAl合金をフッ化物フラックスを介
して載置し、不活性ガス雰囲気中で加熱し、Alまたは
Al合金を溶融させて基体に被覆する。被覆材としては
粒状物または箔状物を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[産業上の利用分野]本発明はNiまたは
Ni基合金基体基体に高温環境化の耐酸化性を付加させ
るため、AlまたはAl合金の基体表面への溶融・被覆
に関する。
【0002】[従来の技術及びその問題点]Au,Pt
等の貴金属を除き、殆どの金属は大気中の酸素によっ
て、酸化が進行し、その環境が高温になるほど著しくな
る。また大気中の酸素以外の各種ガス雰囲気下でも浸炭
や窒化等が起こる。大気中での高温酸化は酸素が基体で
あるFeに拡散し、内部に酸素原子が侵入するためで、
拡散が進むとスケールとなって成長する。この酸素原子
の侵入を抑止するのに効果があるのが酸化皮膜で、ステ
ンレス鋼の場合はCr,Alの場合はAl
である。従って耐酸化性合金と称する基体は殆どCr,
Alが関与している。この耐酸化性を付加する方法とし
て、先ず基体表面に耐酸化性の金属を被覆する方法と耐
酸化性金属元素を基材に添加し合金化する方法とに大別
されるが、前者はFe基体へのAl,Cr被覆であり、
後者はFe基体へCr,Ni,Al,Mo等を添加した
ステンレス鋼等の合金である。先ずFe基体に被覆する
方法として、溶融Al中に基体を浸漬するAlDip法
があるが、その他にもカロライジング、メッキ、溶射等
があり、とくにAlDip法によるAl被覆鋼板は普遍
的に使用されている。しかし基体の酸洗による前処理
や、被覆後のフラックス残渣除去の後処理等、環境問題
等を含めて非常に煩雑な工程によって行われるので、簡
単にAl被覆することが出来ない欠点を有している。
【0003】一方、基体に耐酸化性の金属元素を添加す
る方法として、例えばFe−Cr,Fe−Cr−Ni合
金等はステンレス鋼の名称で広く知られているが、Fe
へのCr,Niの添加は極めて有効である。これは基体
表面にCr等の不働態皮膜が生成されるためで、
その皮膜が非常に緻密で強固であることが酸素原子の侵
入を防ぐ役割を果たしている。しかし、これらステンレ
ス鋼の耐熱・耐酸化性もたかだか800℃以下のもので
あり、それ以上の温度になると皮膜効果が発揮出来ずス
ケールを発生してしまう。それを改善するためにFe−
Cr,Fe−Cr−Ni系合金にAlの添加が行われ、
Crより強力なAl皮膜を生成させて耐酸
化性を向上させたステンレス鋼もあるが、Alは多量に
添加するほど耐酸化性は改善されるが、一方では加工性
を著しく低下させる欠点も生じて来る。つぎにフェライ
ト系耐熱鋼の中でもFe−12%Crは発電用タービン
やボイラー等の構成材料として重要であるが、Cr成分
が低いため耐酸化性が十分といえず600℃以上での使
用は困難で、より性能の向上が要望されている。またN
i及びNi合金の中で例えばニクロム電熱材やスーパー
アロイ等はさらに高温の耐酸化性が要求されている。本
発明の主旨は前述の基体に、被覆材としてAlまたはA
l合金を溶融・被覆して、表面を高濃度のAl成分にす
ることにより、安定な酸化皮膜を形成させて、高温環境
に強い金属基体を提供することにある。
【0004】[問題を解決するための手段]上記の目的
を達成するために開発された本発明のAl被覆方法は、
Al粒子とフッ化物フラックスの混合物をNiまたはN
i基合金基体に塗布し、不活性ガス雰囲気下でAl被覆
材を加熱・溶融させる。またAl粒子の代りにAl箔を
用いる場合は、基体及び/またはAl箔に予めフラック
スを塗布した後、Al箔を必要な面に貼り合せ、同様に
不活性ガス雰囲気下で加熱・溶融させる。この際フッ化
物フラックスの介在は必須条件であり、フラックスがな
ければ非酸化雰囲気下でもAlは溶融しても基体に対し
ては全く濡れを生じない。本発明に使用するフラックス
の組成としては、NaF−AlF−KF−LiFのフ
ッ化物を使用する。操作温度は被覆材の融点以上、基材
の融点以下の温度で行なうことが出来る。しかし基材と
被覆材の反応により合金を作り、融点降下することもあ
るので、被覆材の融点以下でも操作する場合がある。A
l粒子を用いる場合は粒子の径及び酸素量が皮膜の性状
に影響し150μm以下の粒子が好ましく、粒子の酸素
量は1%以下が好ましい。Al箔を用いる場合も同様
で、箔の厚さは被覆層の厚さに関係し、30μm以下が
好ましい。被覆層の厚さは粒子の場合は塗布量、箔の場
合は厚さによって自由に調整することが出来る。なお使
用する不活性ガスとしては、窒素ガス以外にもアルゴン
(Ar)を使用することも出来るし、さらにこれらの不
活性ガスに還元ガスのような活性ガスを添加した混合ガ
スを使用することも可能である。
【0005】[作用]本発明による被覆方法は、被覆材
としてのAlを金属基体の表面で溶融させ、表面をAl
の高濃度にすることによって、安定な酸化皮膜Al
を発達させて耐酸化性を向上させる。またこの皮膜層
はAlを溶融させて合金化させることから、メッキのよ
うにポーラスでない。以下実施例により説明を進める。
【0006】[実施例1]基体として純Niについて実
施した。被覆材にはAl粒子80%とフラックス20%
の混合物を3gr/m塗布した後、680℃の窒素ガ
ス雰囲気(残存酸素量0.1%以下)中で加熱・溶融し
た。耐酸化性試験は1200℃で1hr加熱を行なっ
た。その結果、酸化増量が殆ど認められず、すこぶる耐
酸化性が優れていることがわかった。その他、ニクロム
電熱線、モネルメタル、ニモニック、インコネル、ハス
テロイ等Ni基合金についても同様な効果がある。
【0007】[効果]本発明によるAlまたはAl合金
を金属基体に溶融・被覆することによって、著しい耐酸
化性の改善効果が認められた。さらに本発明は極めて少
ないAl量を金属基体に塗布し、それを溶融させること
から、薄い緻密な被覆層が得られる。さらに板、線、
棒、型材、鋳造品、鍛造品等の形状を選ばず、様々な部
品の応用が可能である他、金属基体の全面またはマスキ
ングによって局部だけの被覆も可能である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NiまたはNi基合金基体の表面に被覆材
    としてのAlまたはその合金をフッ化物フラックスを介
    して載置し、不活性ガス雰囲気中で加熱し、前記Alま
    たはその合金を溶融させて前記基体に被覆する方法。
  2. 【請求項2】被覆材としてAlまたはその合金の粒状物
    を用いる請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】被覆材としてAlまたはその合金の粒状物
    をフラックスと混合して用いる請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】被覆材としてAlまたはその合金の箔状物
    を用いる請求項1に記載の方法。
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