JP2794851B2 - 金属表面へのアルミナイジング - Google Patents
金属表面へのアルミナイジングInfo
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- JP2794851B2 JP2794851B2 JP1319749A JP31974989A JP2794851B2 JP 2794851 B2 JP2794851 B2 JP 2794851B2 JP 1319749 A JP1319749 A JP 1319749A JP 31974989 A JP31974989 A JP 31974989A JP 2794851 B2 JP2794851 B2 JP 2794851B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- intermetallic compound
- aluminizing
- work
- metal surface
- nickel
- Prior art date
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- Other Surface Treatments For Metallic Materials (AREA)
- Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶融浸漬法による金属基材表面へのアルミ
ナイジングに関するものである。
ナイジングに関するものである。
従来、ディーゼルエンジン用のホットプラグ等のニッ
ケルベース鋼の耐熱部品には、高温での比強度、耐酸化
性、耐硫化性の向上を図って金属表面にニッケル−アル
ミニウム(Ni−Al)系の金属間化合物のコーテングを施
す場合がある。
ケルベース鋼の耐熱部品には、高温での比強度、耐酸化
性、耐硫化性の向上を図って金属表面にニッケル−アル
ミニウム(Ni−Al)系の金属間化合物のコーテングを施
す場合がある。
Ni3Al,NiAl等のNi−Al系金属間化合物は、800℃以下
での延性の欠如から、高荷重の繰返しで亀裂が発生し易
い欠点があり、また、切削加工が困難で塑性加工も不可
能である。
での延性の欠如から、高荷重の繰返しで亀裂が発生し易
い欠点があり、また、切削加工が困難で塑性加工も不可
能である。
このNi−Al系金属間化合物の伸びを向上させ、降伏強
度を増加する目的で、Ni−Al系金属間化合物としてNi3A
lを使用した場合に、0.2%のボロン(B)と0.5%のハ
フニウム(Hf)を添加する研究報告がある。この場合、
希土類元素B,Hfの添加は、溶解によって合金溶製したも
の又はNi,Al,B,Hfの粉末をその配合比率で混合し、機械
的力で合金化するメカニカルアロイを実施した後、HIP
処理して金属間化合物とするものである。
度を増加する目的で、Ni−Al系金属間化合物としてNi3A
lを使用した場合に、0.2%のボロン(B)と0.5%のハ
フニウム(Hf)を添加する研究報告がある。この場合、
希土類元素B,Hfの添加は、溶解によって合金溶製したも
の又はNi,Al,B,Hfの粉末をその配合比率で混合し、機械
的力で合金化するメカニカルアロイを実施した後、HIP
処理して金属間化合物とするものである。
特開昭62−17164号公報には、窒化ボロンを包含する
アルミニウム拡散層をパック法によって形成した摺接部
材が提案されている。
アルミニウム拡散層をパック法によって形成した摺接部
材が提案されている。
従来の溶解による合金溶製法又は機械的合金化法で
は、高価な希土類元素B,Hfを多量に用いることになる。
は、高価な希土類元素B,Hfを多量に用いることになる。
また、前記公開公報に記載されたパック法では、表面
のアルミニウム濃度、拡散被覆層の厚さの制御が容易と
なるが、その反面、通常2段階の加熱処理を必要とし、
工業的には経済性が悪い難点がある。すなわち、第1段
階では、アルゴン(Ar)又はヘリュウム(Hr)ガス雰囲
気中で700〜950℃に加熱して1〜5時間保持し、第2段
階では、アルゴン又は窒素(N2)ガス雰囲気中で800〜1
100℃に加熱して1〜10時間拡散処理しなければならな
い。本発明は、従来の上記問題点を解決し、工業的に容
易な方法で安価にNi−Al系金属間化合物の靱性を改良
し、熱亀裂性と耐蝕性を改善する金属表面へのアルミナ
イジングを提供することを目的とするものである。
のアルミニウム濃度、拡散被覆層の厚さの制御が容易と
なるが、その反面、通常2段階の加熱処理を必要とし、
工業的には経済性が悪い難点がある。すなわち、第1段
階では、アルゴン(Ar)又はヘリュウム(Hr)ガス雰囲
気中で700〜950℃に加熱して1〜5時間保持し、第2段
階では、アルゴン又は窒素(N2)ガス雰囲気中で800〜1
100℃に加熱して1〜10時間拡散処理しなければならな
い。本発明は、従来の上記問題点を解決し、工業的に容
易な方法で安価にNi−Al系金属間化合物の靱性を改良
し、熱亀裂性と耐蝕性を改善する金属表面へのアルミナ
イジングを提供することを目的とするものである。
本発明は、ボロンとハフニウムを含有したアルミニウ
ム溶湯にニッケルベース鋼ワークを浸漬し、その後に加
熱拡散処理を施してワーク表面にNi3Al(B,Hf)の金属
間化合物を形成する金属表面へのアルミナイジングであ
る。
ム溶湯にニッケルベース鋼ワークを浸漬し、その後に加
熱拡散処理を施してワーク表面にNi3Al(B,Hf)の金属
間化合物を形成する金属表面へのアルミナイジングであ
る。
ワーク表面にアルミ系材料を被覆するのに、溶融浸漬
法を用いたので、大気中で短時間で被覆でき、また、ワ
ークのNiにAlと同時に、BとHfを拡散浸透させるので、
ワーク表面に形成されたNi3Al(B,Hf)の金属間化合物
の靱性が良くなる。
法を用いたので、大気中で短時間で被覆でき、また、ワ
ークのNiにAlと同時に、BとHfを拡散浸透させるので、
ワーク表面に形成されたNi3Al(B,Hf)の金属間化合物
の靱性が良くなる。
ワークの表面に形成されたこの金属間化合物層は、極
薄いものではあるが、高温強度、耐酸化性に優れ、伸び
が改善される。
薄いものではあるが、高温強度、耐酸化性に優れ、伸び
が改善される。
〔実施例〕 本発明の実施例を以下に説明する。
本発明は、ディーゼルエンジン用のホットプラグ、ガ
スタービン、ジェットエンジン等の高負荷部品をニッケ
ルベース耐熱鋼を用いて予め切削加工し、これらの機械
加工済みの部品表面を溶融浸漬法によりアルミナイジン
グするものである。
スタービン、ジェットエンジン等の高負荷部品をニッケ
ルベース耐熱鋼を用いて予め切削加工し、これらの機械
加工済みの部品表面を溶融浸漬法によりアルミナイジン
グするものである。
0.8%のボロン(B)と2.0%のハフニウム(Hf)を含
有し、700〜800℃に加熱したアルミニウム溶湯に大気中
で前記の機械加工済みのワークを短時間(20〜90秒)浸
漬し、ワークを溶湯から引上げた後700〜1200℃に加熱
して1〜2時間拡散処理する。これにより、ワークのNi
にAlと同時にBとHfを拡散浸透させ、ワーク表面に5〜
30μmのNi3Al(B,Hf)の金属間化合物を形成する。ワ
ーク表面の被覆層の組成は、母材のニッケルベース耐熱
鋼と溶湯の組成から、0.2%のBと0.5%のHfに相当する
組成となる。
有し、700〜800℃に加熱したアルミニウム溶湯に大気中
で前記の機械加工済みのワークを短時間(20〜90秒)浸
漬し、ワークを溶湯から引上げた後700〜1200℃に加熱
して1〜2時間拡散処理する。これにより、ワークのNi
にAlと同時にBとHfを拡散浸透させ、ワーク表面に5〜
30μmのNi3Al(B,Hf)の金属間化合物を形成する。ワ
ーク表面の被覆層の組成は、母材のニッケルベース耐熱
鋼と溶湯の組成から、0.2%のBと0.5%のHfに相当する
組成となる。
このニッケルベース耐熱鋼母材の表面に形成されたB
とHfとを含有した金属間化合物は、5〜30μmと極薄い
ものではあるが、伸びが約20%となり、母材に対し適切
な値となる。
とHfとを含有した金属間化合物は、5〜30μmと極薄い
ものではあるが、伸びが約20%となり、母材に対し適切
な値となる。
以上のとおり、特殊なガス雰囲気中での加熱処理を必
要とせず、大気中での短時間の処理で済むので、工業的
に極めて有利となる。
要とせず、大気中での短時間の処理で済むので、工業的
に極めて有利となる。
また、前記の金属間化合物は、高温強度、耐酸化性に
優れ、この処理を施した製品の高温での繰返し負荷に対
する熱亀裂性と耐蝕性が改善される。
優れ、この処理を施した製品の高温での繰返し負荷に対
する熱亀裂性と耐蝕性が改善される。
本発明は、工業的に容易な方法で安価にNi−Al系金属
間化合物の靱性を改良し、この処理を施した製品の熱亀
裂性と耐蝕性を改善することができる効果がある。
間化合物の靱性を改良し、この処理を施した製品の熱亀
裂性と耐蝕性を改善することができる効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−73761(JP,A) 特開 昭64−68458(JP,A) 特開 昭62−17164(JP,A) 特開 昭55−82769(JP,A) 特開 昭57−134550(JP,A) 特公 昭56−11749(JP,B2) 特公 昭55−43501(JP,B2) 特公 昭55−48587(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 10/22
Claims (1)
- 【請求項1】ボロンとハフニウムを含有したアルミニウ
ム溶湯にニッケルベース鋼ワークを浸漬し、その後に加
熱拡散処理を施してワーク表面にNi3Al(B,Hf)の金属
間化合物を形成することを特徴とする金属表面へのアル
ミナイジング。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1319749A JP2794851B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 金属表面へのアルミナイジング |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1319749A JP2794851B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 金属表面へのアルミナイジング |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03180461A JPH03180461A (ja) | 1991-08-06 |
JP2794851B2 true JP2794851B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=18113743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1319749A Expired - Lifetime JP2794851B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | 金属表面へのアルミナイジング |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2794851B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3951642A (en) * | 1974-11-07 | 1976-04-20 | General Electric Company | Metallic coating powder containing Al and Hf |
JPS5543501A (en) * | 1976-02-13 | 1980-03-27 | Canon Inc | Electrophotographic copier |
JPS5853995B2 (ja) * | 1978-09-30 | 1983-12-02 | マックス株式会社 | 釘打機におけるドアピンの防振装置 |
JPS5582769A (en) * | 1978-12-15 | 1980-06-21 | Hitachi Ltd | Manufacture of diffusion-coated layer of aluminum-boron |
JPS5611749A (en) * | 1979-07-09 | 1981-02-05 | Takashi Mizumoto | Preparation of comfrey and cow's milk |
JPS57134550A (en) * | 1981-02-12 | 1982-08-19 | Hitachi Ltd | Diffusion-coating method for alloy |
JPH0649927B2 (ja) * | 1985-07-13 | 1994-06-29 | マツダ株式会社 | 摺接部材 |
JPS6468458A (en) * | 1987-09-09 | 1989-03-14 | Toshiba Corp | Production of member for atomic power plant |
-
1989
- 1989-12-08 JP JP1319749A patent/JP2794851B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03180461A (ja) | 1991-08-06 |
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