JP2001253966A - 棒状中空重合体粒子とその製造方法、及び該棒状中空重合体粒子を含有してなる樹脂組成物 - Google Patents

棒状中空重合体粒子とその製造方法、及び該棒状中空重合体粒子を含有してなる樹脂組成物

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JP2001253966A JP2000066133A JP2000066133A JP2001253966A JP 2001253966 A JP2001253966 A JP 2001253966A JP 2000066133 A JP2000066133 A JP 2000066133A JP 2000066133 A JP2000066133 A JP 2000066133A JP 2001253966 A JP2001253966 A JP 2001253966A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量性など中空粒子の特徴を有するととも
に、力学的な補強効果を有する中空重合体粒子を提供す
る。 【解決手段】 棒状重合体粒子内部に中空部分が存在し
ていることを特徴とする棒状中空重合体粒子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子内部に中空部
分が存在する棒状中空重合体粒子及びその製造方法、並
びに該棒状中空重合体粒子を含有した樹脂組成物に関す
る。本発明の棒状中空重合体粒子は、有機顔料、隠蔽
剤、軽量化剤、ブロッキング防止剤、断熱剤、防音剤、
衝撃吸収剤、徐放剤、濾過剤、導電剤、乾燥剤など各種
分野に有用である。また、各種の用途を組み合わせるこ
とにより更に新たな用途の展開が可能である。
【0002】
【従来の技術】中空粒子は、従来より粒子内部が充填さ
れている粒子に比べて光を散乱させて光の透過性を低く
するので隠蔽剤として、また、粒子内が中空化している
ことから様々な用途での軽量化剤として、更に、中空部
分に各種有用な物質を保持できるので徐放剤としてな
ど、様々な用途に有用であるため、古くから研究が盛ん
に行われている。中空粒子には、その壁質が有機重合体
で構成されている中空重合体粒子と無機化合物で構成さ
れている中空無機粒子がある。中空無機粒子は脆性で破
壊されやすいという難点があるが、中空重合体粒子は壁
質自体が粘弾性体であり、靱性で破壊に強いのが特徴で
ある。しかも中空重合体粒子は、中空無機粒子より比重
が小さい、中空無機粒子の様に表面処理しなくても塗
料、プラスチックなどの合成樹脂との馴染みが良いなど
の利点を持っているので、様々な分野で使用することが
できる。
【0003】中空重合体粒子は古くから研究されてお
り、特開昭63−135409号公報の如く、コア/シ
ェル状有機重合体粒子のコア部分と相溶する有機溶剤で
膨潤させることによって乾燥時に中空部分が発現する中
空重合体粒子、また特開昭56−32513号公報の如
く、アルカリ膨潤性のコア部分とそれを覆うシェル部分
からなる重合体粒子に塩基性物質を作用させて該コア部
分を膨潤、膨張させることによって乾燥時に中空部分が
発現する中空重合粒子などが知られている。最近では、
特開平5−70512号公報の如く、生成する中空重合
体粒子と相溶しない非重合性有機溶媒を反応系に添加す
ることによって粒子径や中空径を容易にコントロール
し、かつ粒子径に対して大きな中空を有する中空重合体
粒子、並びに特開平6−248012号公報の如く、カ
ルボキシル基含有重合性単量体の含有量が異なる複数の
重合体層により形成された重合体粒子に塩基性物質を作
用させ、次いで酸性物質を作用させることにより殻厚が
50nm以下の中空重合体粒子など、機能性を高めた中
空重合体粒子を製造するための研究が頻繁に行われてい
る。しかし、現在報告されている中空重合体粒子は全て
異方性を持たない形状であり、例えば塗料の塗膜強度、
プラスチック、ゴム等の曲げ弾性率、曲げ強さ、熱変形
温度、寸法安定性などの補強効果を満足させることはで
きない。
【0004】上記の様な補強効果を満足させる有機重合
体粒子としては、特開昭60−262828号公報の如
く、棒状ミセルを形成する特殊な界面活性剤を用いて水
系で重合することを特徴とする棒状重合体粒子、また特
開平01−268723号公報の如く、有機重合体粒子
に有機重合体粒子と溶解度パラメーター値がある一定値
以上異なる重合性単量体を添加し、有機重合体粒子に重
合性単量体を吸収させた後に重合することを特徴とする
棒状重合体粒子、並びに特公平8−9660号公報の如
く、P−オキシベンゾイルまたは2−オキシ−6−ナフ
トイルをくり返し単位としたウィスカー状結晶であるこ
とを特徴とするウィスカー状有機重合体などが知られて
いる。しかし、これらの粒子は、粒子内部に中空部分が
存在していないので、例えば隠蔽性、軽量化性、徐放性
などを満足させることはできない。
【0005】よって、隠蔽性、軽量性などの中空粒子と
しての機能を持ちつつ、且つ添加した材料の力学的な補
強効果も満足させることができる中空粒子が熱望されて
いた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の中空粒子としての機能を持ちつつ、添加した材料の力
学的な補強効果も満足させることができる中空粒子、そ
の製造方法及び該中空粒子を含有してなる樹脂組成物を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の中
空粒子としての機能を持ちつつ、添加した材料の力学的
な補強効果も満足させることができる中空粒子を得るべ
く鋭意研究した結果、棒状中空重合体粒子が優れた機能
性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち本発明の第一は、棒状重合体粒子
内部に中空部分が存在していることを特徴とする棒状中
空重合体粒子を内容とするものである(請求項1)。
【0009】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、下記の式(A)、(B)及び(C)を満足すること
を特徴とする請求項1記載の棒状中空重合体粒子である
(請求項2)。 (A):0.1≦dw1≦1000 (B):0.01≦dw2≦100 (C):3≦dw1/dw2≦100 但し、 dw1:走査型電子顕微鏡(SEM)写真により測定し
た棒状中空重合体粒子の平均長径(μm) dw2:走査型電子顕微鏡(SEM)写真により測定し
た棒状中空重合体粒子の平均短径(μm) dw1/dw2:アスペクト比
【0010】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、更に下記の式(D)を満足することを特徴とする請
求項1又は2記載の棒状中空重合体粒子である(請求項
3)。 (D):0.03≦dw3/dw2≦0.97 但し、 dw3:透過型電子顕微鏡(TEM)写真により測定し
た棒状中空重合体粒子の平均内孔短径(μm) dw3/dw2:平均内孔短径の平均短径に対する割合
【0011】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、更に下記の式(E)を満足することを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子
である(請求項4)。 (E):1.01≦Sw1/Sx1 但し、 Sw1:窒素吸着法による棒状中空重合体粒子のBET
比表面積(m2 /g) Sx1:窒素吸着法による棒状重合体粒子のBET比表
面積の理論値(m2 /g) Sw1/Sx1:BET比表面積の比
【0012】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、更に下記の式(F)を満足することを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子
である(請求項5)。 (F):2≦Sw1/Sx1
【0013】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、更に下記の式(G)を満足することを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子
である(請求項6)。 (G):3≦Sw1/Sx1
【0014】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、更に下記の式(H)を満足することを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子
である(請求項7)。 (H):4≦Sw1/Sx1
【0015】好ましい態様として、棒状中空重合体粒子
が、更に下記の式(I)を満足することを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子
である(請求項8)。 (I):5≦Sw1/Sx1
【0016】好ましい態様として、棒状無機粒子(a)
がコアとなり、有機重合体(b)がシェルとなるコア/
シェル状有機−無機複合体のコア部分を除去してなるこ
とを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の棒
状中空重合体粒子である(請求項9)。
【0017】好ましい態様として、コア/シェル状有機
−無機複合体が、オルガノアルコキシシラン(c)及び
/又は官能性単量体(d)を含有していることを特徴と
する請求項9記載の棒状中空重合体粒子である(請求項
10)。
【0018】好ましい態様として、棒状無機粒子(a)
が、酸溶解性である請求項9又は10記載の棒状中空重
合体粒子である(請求項11)。
【0019】好ましい態様として、酸溶解性である棒状
無機粒子が、少なくとも粒子表面にリン酸カルシウムを
有する棒状無機粒子である請求項11記載の棒状中空重
合体粒子である(請求項12)。
【0020】好ましい態様として、少なくとも粒子表面
にリン酸カルシウムを有する棒状無機粒子が、炭酸カル
シウム粒子表面にリン酸カルシウムを有する棒状無機粒
子である請求項12記載の棒状中空重合体粒子である
(請求項13)。
【0021】好ましい態様として、有機重合体(b)
が、エチレン系不飽和化合物からなる請求項9〜13の
いずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子である(請求
項14)。
【0022】好ましい態様として、エチレン系不飽和化
合物が、(メタ)アクリル酸エステル系単量体及び又は
アルケニルベンゼンよりなる群から選ばれる少なくとも
1種である請求項14記載の棒状中空重合体粒子である
(請求項15)。
【0023】本発明の第二は、棒状無機粒子(a)の存
在下で、有機重合体(b)を形成する重合性単量体を水
媒体中で重合させることにより、棒状無機粒子(a)が
コアとなり、有機重合体(b)がシェルとなるコア/シ
ェル状有機−無機複合体を生成せしめる第一工程と、前
記コア/シェル状有機−無機複合体とシェルの有機重合
体(b)を溶解しないがコアの棒状無機粒子(a)を溶
解する溶解剤を接触せしめ、シェルの有機重合体(b)
を溶解させることなく、コアの棒状無機粒子(a)を溶
解・除去せしめて中空化する第二工程、とからなること
を特徴とする棒状中空重合体粒子の製造方法を内容とす
るものである(請求項16)。
【0024】好ましい態様として、有機重合体(b)を
形成する重合性単量体とともに、オルガノアルコキシシ
ラン(c)及び/又は官能性単量体(d)を添加し重合
させる請求項16記載の棒状中空重合体粒子の製造方法
である(請求項17)。
【0025】本発明の第三は、請求項1〜15のいずれ
か1項に記載の棒状中空重合体粒子を配合してなること
を特徴とする樹脂組成物を内容とするものである(請求
項18)。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明の棒状中空重合体粒子は、
棒状重合体粒子内部に中空部分が存在していることを特
徴とする。先ず、棒状中空重合体粒子の製造方法につい
て説明する。本発明の棒状中空重合体粒子の製造方法は
特に限定されず、例えば以下の第一及び第二工程を経る
ことによって棒状中空重合体粒子を得ることができる。 第一工程:棒状無機粒子(a)がコアとなり、有機重合
体(b)がシェルとなるコア/シェル状有機−無機複合
体を製造する。 第二工程:第一工程で得られたコア/シェル状有機−無
機複合体のコアを除去せしめて、目的とする棒状中空重
合体粒子を製造する。
【0027】(1)第一工程(コア/シェル状有機−無
機複合体の製造) 第一工程で得られるコア/シェル状有機−無機複合体の
コアとして用いられる棒状無機粒子(a)は、例えば、
炭酸カルシウム、チタン酸カリウム、塩基性硫酸マグネ
シウム、ケイ酸カルシウム、ホウ酸アルミニウムなどの
棒状無機粒子が例示できるが、第二工程で除去せしめる
ことを考慮に入れると、炭酸カルシウム、塩基性硫酸マ
グネシウムなどの酸溶解性である棒状無機粒子が好まし
い。酸溶解性である棒状無機粒子とは、JIS K 8
001に指定している塩酸不溶分測定方法で不溶分が1
0%以下の棒状無機粒子であり、好ましくは5%以下、
更に好ましくは2%以下である。不溶分が10%を越え
ると、得られる棒状中空重合体粒子の中空部分が少なく
なるので、その十分な効果が得られ難くなる。
【0028】棒状無機粒子の表面エネルギーが低い場
合、得られた棒状中空重合体粒子の形状が破壊され易く
なるので、粒子表面にリン酸カルシウムを含有させ表面
エネルギーを高めた棒状無機粒子を用いることが好まし
い。尚、粒子表面にリン酸カルシウムを有する棒状無機
粒子とは、リン酸カルシウムが棒状無機粒子表面に物理
的及び/又は化学的に吸着されている場合、及びリン酸
カルシウムが棒状無機粒子の表面全体に均一に及び/又
は局所的に被覆されている場合、及びリン酸カルシウム
からなる場合を包含する。例えば、リン酸カルシウム含
有アラゴナイト型炭酸カルシウムウィスカー(商品名:
ウィスカルBS−P、丸尾カルシウム株式会社製)など
が挙げられる。
【0029】上記棒状無機粒子表面に含有せしめられる
リン酸カルシウムの結晶形態としては特に限定されず、
例えば、非晶質リン酸カルシウム(略号ACP、化学式
Ca 3 (PO4 2 ・nH2 O)、フッ素アパタイト
(略号FAP、化学式Ca10(PO4 6 2 )、塩素
アパタイト(略号CAP、化学式Ca10(PO4 6
2 )、ヒドロキシアパタイト(略号HAP、化学式C
10(PO4 6 (OH)2 )、リン酸八カルシウム
(略号OCP、化学式Ca8 2 (PO4 6 ・5H2
O)、リン酸三カルシウム(略号TCP、化学式Ca3
(PO4 2 )、リン酸水素カルシウム(略号DCP、
化学式CaHPO4 )、リン酸水素カルシウム二水和物
(略号DCPD、化学式CaHPO4 ・2H2 O)等が
例示でき、これらは単独で又は2種以上組み合わせて用
いられる。中でも組成の安定性が高いという観点から、
ヒドロキシアパタイト、リン酸八カルシウム、リン酸三
カルシウム、リン酸水素カルシウムが好ましく、ヒドロ
キシアパタイトが最も好ましい。
【0030】棒状無機粒子表面へのリン酸カルシウム含
有量は特に限定されないが、通常、棒状無機粒子100
重量部に対し、0.1〜1000重量部が好適である。
0.1重量部未満の場合、含有させたリン酸カルシウム
の効果が十分ではなく、一方、1000重量部を越える
と、棒状無機粒子が多孔質となり、棒状無機粒子内部に
有機重合体が入り込みやすく、最終的に得られる棒状中
空重合体粒子の形状が保持され難くなる。
【0031】第一工程で得られるコア/シェル状有機−
無機複合体のシェルとなる有機重合体(b)は、重合性
単量体を重合させることによって形成することができ
る。重合性単量体としてはエチレン系不飽和化合物が挙
げられ、棒状中空重合体粒子に付与される機能性によ
り、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、アルケニル
ベンゼン系単量体、ニトリル系単量体、ビニルエステル
系単量体、エチレン基を2個以上有する架橋性単量体、
その他不飽和カルボン酸エステル単量体などの重合性単
量体を単独で又は2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0032】本発明で好適に使用できる具体的な重合性
単量体を例示すれば下記の如くである。 (メタ)アクリル酸エステル系単量体:(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸iso −ブチル、(メタ)アクリル酸t−
ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸イソデシ
ル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸
ステアリル等。 アルケニルベンゼン系単量体:スチレン、α−メチルス
チレン、ビニルトルエン等。 ニトリル系単量体:(メタ)アクリロニトリル、α−ク
ロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル
等。 ビニルエステル系単量体:酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、ラウリル酸ビニル、ステアリル酸ビニル等。 架橋性単量体:エチレングリコールジメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート等のジメタクリ
レート類、エチレングリコールジアクリレート、ジエチ
レングリコールジアクリレート等のジアクリレート類、
ジビニルベンゼン、アリルメタクリレート、トリアリル
イソシアヌレート等。 その他の不飽和カルボン酸エステル単量体:マレイン酸
エステル、イタコン酸エステル、フマル酸エステル、ク
ロトン酸エステル等。 上記の中でも、(メタ)アクリル酸エステル単量体及び
/又はアルケニルベンゼン系単量体が好ましく用いるこ
とができる。尚、(メタ)アクリル酸エステル単量体の
中でも、(メタ)アクリル酸と、炭素数が1〜18とな
るアルカノールとのエステルが特に好ましい。また、メ
ラミン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などの熱硬
化性有機重合体、アセチレン、ベンゼン、アニリン、ピ
ロール、チオフェン及びこれらの置換体などからなる導
電性有機重合体を単独で及び/又は2種以上組み合わせ
て用いることもできる。
【0033】第一工程で得られるコア/シェル状有機−
無機複合体の棒状無機粒子(a)と有機重合体(b)の
組成比は特に限定されないが、有機重合体(b)100
重量部に対し、棒状無機粒子(a)は通常、1〜100
000重量部、好ましくは10〜10000重量部、さ
らに好ましくは、100〜1000重量部である。1重
量部未満の場合、有機重合体同士が凝集したコア/シェ
ル状有機−無機複合体が得られ易くなるので、棒状中空
重合体粒子も凝集し易くなり、一方、100000重量
部を越えると、コア/シェル状構造の有機−無機複合体
を得るのが難しくなるので、得られる棒状中空重合体粒
子の形状が破壊されやすくなる。
【0034】本発明の目的である棒状中空重合体粒子
は、前記の棒状無機粒子(a)と有機重合体(b)とで
構成されたコア/シェル状有機−無機複合体を第二工程
で使用することによって十分達成されるが、より一層有
機重合体(b)が強固であるコア/シェル状有機−無機
複合体を生成し、第二工程でより一層形状が破壊され難
い棒状中空重合体粒子を得るために、好ましくはオルガ
ノアルコキシシラン(c)又は官能性単量体(d)を、
更に好ましくは両者を使用するのがよい。
【0035】第一工程で用いられるオルガノアルコキシ
シラン(c)は、有機重合体(b)を一層強固にするの
に有用である。本発明で使用されるオルガノアルコキシ
シランとしては特に限定されず、例えばビニルトリメト
キシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリ
ロキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシ
エチルトリエトキシシラン、γ−アクリロキシエチルト
リメトキシシラン、γ−アクリロキシエチルトリエトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、メチルビニルジメトキシシラン、メチルビニルジ
エトキシシラン、ジメチルビニルメトキシシラン、ジメ
チルビニルエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等が例示
でき、これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いら
れる。これらの中で、ビニルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシエチルトリメトキシシラン、γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン等の重合性を持つ
オルガノアルコキシシランは、重合性単量体の棒状無機
粒子表面での重合効率を高くするので、有機重合体が棒
状無機粒子を覆ったコア/シェル状有機−無機複合体が
一層製造され易くなり、棒状中空重合体粒子の形状がよ
り強固になるという点で好ましい。上記(c)の量は特
に限定されないが、有機重合体(b)を形成する重合性
単量体100重量部に対して、通常0.1〜100重量
部、好ましくは1〜10重量部である。0.1重量部未
満では添加効果が十分でなく、一方、100重量部を越
えると、コア/シェル状有機−無機複合体の分散安定性
を損ない易く、またコストの面でも問題が生じる。
【0036】第一工程で用いられる官能性単量体(d)
の官能基としては特に限定されず、例えば、エポキシド
基、アミノ基、カルボキシル基、酸無水物、水酸基、ア
ミド基、N−メチロールアミドとそのエーテル、イソシ
アネート等が例示でき、これらの官能基を有する官能性
単量体としては、例えば、アクリル酸グリシジル、メタ
クリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエス
テル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、アクリル酸4−ヒドロキシブチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル等が例示でき、
これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いられる。
この中でもアクリル酸4−ヒドロキシブチル、メタクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル等の水酸基を有する官能性単
量体は、反応系のpHに影響を与えずオルガノアルコキ
シシランと反応して有機重合体を架橋構造とし、強固な
棒状中空重合体粒子を形成させる点で好ましい。上記
(d)の量は特に限定されないが、有機重合体(b)を
形成する重合性単量体100重量部に対し、通常0.1
〜100重量部、好ましくは1〜10重量部である。
0.1重量部未満では添加効果が十分ではなく、一方、
100重量部を越えると、重合時の安定性を損ない易
い。
【0037】第一工程でのコア/シェル状有機−無機複
合体の製造方法は特に限定されず、例えば無機粒子が存
在する系に有機重合体を形成する重合性単量体を添加し
て無機粒子の表面上で重合させる方法、無機粒子と予め
調製した有機重合体を結合させる方法などが例示できる
が、前者の方がコア/シェル状有機−無機複合体の製造
を一段階で行うことができるので生産性が高く、また、
後の第二工程で形状が破壊され難い棒状中空重合体粒子
を製造することができるので好ましい。
【0038】前者の製造方法としては特に限定されず、
例えば、撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた容器に分
散媒、無機粒子および乳化剤などを添加し、これに有機
重合体を形成する重合性単量体および重合開始剤などを
滴下して重合を行う乳化重合方法が例示できる。重合開
始剤、重合性単量体の滴下は、連続的に滴下する方法、
また一部の量を一括して添加し、残りの量を連続的に滴
下する方法などを用いることができ、連続的に滴下する
場合には滴下速度を途中で変化させることもできる。ま
た、重合性単量体をそのままの状態で滴下するより、乳
化剤と別途混合した乳化液(以下、プレエマルジョンと
記す)の状態で滴下する方がコア/シェル状構造の有機
−無機複合体を形成し易いので好ましい。
【0039】具体的には、撹拌機、温度計、還流冷却器
を備えた容器に分散媒として水、棒状無機粒子(a)及
び乳化剤を添加して所定の温度で撹拌した後、重合開始
剤の一部の量を一括添加し、更に有機重合体(b)を形
成する重合性単量体、乳化剤とで調製したプレエマルジ
ョンと重合開始剤の残りの量を共に連続的に滴下し、所
定の温度で所定時間撹拌を続けて重合を完結させること
によってコア/シェル状有機−無機複合体を生成するこ
とができる。更に好ましくは、撹拌機、温度計、還流冷
却器を備えた容器に分散媒として水、棒状無機粒子
(a)及び乳化剤を添加して所定の温度で撹拌した後、
重合開始剤の一部の量を一括添加し、更に該重合性単量
体、オルガノアルコキシシラン(c)及び/又は官能性
単量体(d)、及び乳化剤とで調製したプレエマルジョ
ンと重合開始剤の残りの量を共に連続的に滴下し、所定
の温度で所定時間撹拌を続けて重合を完結させることに
よって、より一層有機重合体(b)が強固であるコア/
シェル状有機−無機複合体を生成することができる。
【0040】本発明で用いられる乳化剤は特に限定され
ず、一般に既知のものを使用することができる。陰イオ
ン界面活性剤としては、ラウリル酸ナトリウム、ステア
リン酸ナトリウム等の高級脂肪酸のアルカリ金属塩類
(石鹸)、ラウリル硫酸エステルナトリウム塩、セチル
硫酸エステルナトリウム塩などの高級アルコール硫酸エ
ステルナトリウム塩類、ラウリルアルコ−ルエチレンオ
キサイド付加物硫酸エステル塩などの高級アルキルエー
テル硫酸エステル塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム
塩類等が好ましく、また、非イオン界面活性剤として
は、ポリオキシエチレンノニフェニルエーテル等が好ま
しい。これらは単独で又は2種以上組み合わせて用いら
れる。乳化剤の量は特に限定されないが、有機重合体
(b)を形成する重合性単量体100重量部に対し、通
常0.1〜100重量部、好ましくは1〜10重量部で
ある。0.1重量部未満の場合、該重合性単量体の分散
(乳化)状態が安定しにくく、一方、100重量部を越
えると媒体中にミセルが多く形成し易く、無機粒子表面
外で重合を起こし、単独のポリマー粒子が存在し易くな
る。
【0041】本発明で用いられる重合開始剤は特に限定
されず、所定の温度においてラジカルを発生させる水溶
性又は油溶性化合物を使用することができ、水溶性の重
合開始剤としては、例えば過硫酸ナトリウム、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩類、過酸化
水素などの過酸化物類などが挙げられる。油溶性の重合
開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、クメンハ
イドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、第
三ブチルパーオキサイド、第三ブチルパーオキシ−2−
エチルヘキサノエートなどの有機過酸化物、アゾビスイ
ソブチロニトリルなどのアゾ化合物などが例示できる。
また、これらは還元剤と組み合わせて、いわゆるレドッ
クス系の重合開始剤として使用しても何ら差し支えな
い。重合開始剤の量は特に限定されないが、有機重合体
(b)を形成する重合性単量体100重量部に対し、通
常0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量
部、更に好ましくは0.1〜1重量部である。0.01
重量部未満の場合、有機重合体(b)の分子量が大きく
なり、凝集・斑の原因になり易く、一方、10重量部を
越えると有機重合体(b)の分子量が小さくなるので強
固な有機重合体(b)ができなくなる。
【0042】第一工程の具体的な反応条件としては、
反応温度、滴下時間、pH、攪拌羽根周速が挙げ
られる。の反応温度に関しては、重合開始剤の種類に
よって異なるため特に限定されないが、通常20〜15
0℃、好ましくは40〜99℃、さらに好ましくは50
〜95℃である。20℃未満の場合、有機重合体の分子
量が大きくなり、凝集・斑の原因になり易い。一方、1
50℃を越えると重合開始剤が分解し易く、また重合収
率も低下し易い。の滴下時間に関しては特に限定され
ないが、通常1〜1000分、好ましくは10〜500
分である。1分未満の場合、急激な反応熱により重合温
度の制御し難く、一方、1000分を越えると重合開始
剤の寄与効果が劣り易く、また重合収率も低下し易い。
のpHに関しては、使用する重合開始剤やプレエマル
ジョンのpHによって左右され、特に限定されないが、
コアとなる無機粒子が酸溶解しないpH4以上が好まし
い。の攪拌羽根周速に関しては、水懸濁液全体が均一
に攪拌できる程度の攪拌力であれば特に限定されない
が、通常、攪拌羽根の周速が0.1〜50m/秒、好ま
しくは0.5〜30m/秒である。0.1m/秒未満の
場合、均一な混合が難しく、一方、50m/秒を越える
と重合反応装置を大型化するのに支障をきたすため、工
業化において生産性が著しく低下する傾向にある。
【0043】反応終了後、コア/シェル状構造の反応を
完結させるために熟成を行うのが好ましい。熟成条件は
特に制限されないが、通常、温度20〜150℃、熟成
時間は1〜1000分、攪拌羽根周速は0.1〜50m
/秒程度が好ましい。熟成終了後、必要に応じて、濾過
・水洗することにより懸濁液中に残存している乳化剤等
を取り除くのが好ましい。
【0044】以上の如くして、第一工程のコア/シェル
状有機−無機複合体が得られる。尚、本発明のコア/シ
ェル状構造とは、コアとなる棒状無機粒子(a)の表面
全体を有機重合体(b)で覆った構造を指し、シェルと
なる有機重合体(b)がコアとなる棒状無機粒子(a)
に物理的及び化学的に吸着されている場合、シェルとな
る有機重合体(b)がコアとなる棒状無機粒子(a)の
表面全体を均一に又は不均一に覆っている場合を包含す
る。
【0045】(2)第二工程(中空重合体粒子生成) 本発明の棒状中空重合体粒子は、第一工程で得られたコ
ア/シェル状有機−無機複合体のコアを第二工程で除去
することによって製造することができる。コアの除去方
法は特に限定されないが、例えば、コア/シェル状有機
−無機複合体にシェルを溶解しないがコアを溶解する溶
解剤を添加し、コアと溶解剤を接触せしめて溶解除去さ
せる方法は、反応条件が簡素で、且つ生産性が高いので
好ましい。具体的には、撹拌機を備えた容器に該複合体
の懸濁液を添加して攪拌した後、溶解剤を滴下して一定
時間撹拌することによって棒状中空重合体粒子を製造す
ることができる。
【0046】溶解剤としては、コアの棒状無機粒子
(a)を溶解するがシェルの有機重合体(b)を溶解し
ないものであれば特に限定されない。例えばコアの棒状
無機粒子(a)が酸溶解性であれば、塩酸、硫酸、硝酸
等の無機酸類、ギ酸、酢酸、酪酸等の有機酸類が溶解剤
として例示でき、これらは単独で又は2種以上組み合わ
せて用いることができる。コアの除去状態は、X線回
折、透過型電子顕微鏡(TEM)などの測定機器で判断
することができる。また、溶解剤に酸を使用した場合、
コアの除去状態はpHで簡単に判断することができ、コ
アを完全に溶解除去させるためには、pHを3以下、好
ましくは2以下にするのがよい。本発明の中空重合体粒
子の製造方法は、第一工程でコア/シェル状有機−無機
複合体を生成し、第二工程でコアを除去するという方法
であるので、得られる中空重合体粒子の粒子径及び形状
はコアとなる無機粒子の形状に大きく左右される。即
ち、コアとなる無機粒子の粒子径が大きければ、平均粒
子径の大きい中空重合体を、また、コアとなる無機粒子
の形状が棒状であれば棒状中空重合体粒子を簡単に製造
することができる。また、第二工程でコアを部分的に除
去することも可能である。
【0047】以上の如くして、本発明の棒状中空重合体
粒子が得られる。本発明の棒状中空重合体粒子の粒子径
は特に限定されないが、平均長径dw1は、0.1≦d
w1≦1000(μm)が好ましく、より好ましくは1
≦dw1≦100(μm)、更に好ましくは10≦dw
1≦50(μm)である。0.1μm未満の場合、該中
空重合体の形状による効果が発現され難くなり、一方、
1000μmを越えると機械的衝撃性が弱くなり折れや
すくなる。
【0048】平均短径dw2は、0.01≦dw2≦1
00(μm)が好ましく、より好ましくは0.1≦dw
2≦10(μm)、更に好ましくは0.3≦dw2≦5
(μm)である。0.01μm未満の場合、機械的衝撃
性が弱くなり折れやすくなり、一方、100μmを越え
ると該中空重合体粒子の形状による効果が発現され難く
なる。
【0049】本発明の棒状中空重合体粒子のアスペクト
比(dw1/dw2)は、3≦dw1/dw2≦100
が好ましく、より好ましくは5≦dw1/dw2≦8
0、更に好ましくは8≦dw1≦50である。3未満の
場合、該中空重合体粒子の形状による効果が発現され難
くなり、一方、100を越えると機械的衝撃性が弱くな
り折れやすくなる。
【0050】本発明の棒状中空重合体粒子の平均内孔短
径の平均短径に対する割合(dw3/dw2)は、0.
03≦dw3/dw2≦0.97が好ましく、好ましく
は0.1≦dw3/dw2≦0.95、更に好ましくは
0.3≦dw3/dw2≦0.93である。0.03未
満の場合、中空粒子としての機能が発現され難くなり、
一方、0.97を越えると該中空重合体粒子が壊れやす
くなる。
【0051】本発明の棒状中空重合体粒子の窒素吸着法
によるBET比表面積の比(Sw1/Sx1)は、1.
01≦Sw1/Sx1が好ましく、より好ましくは3≦
Sw1/Sx1、更に好ましくは5≦Sw1/Sx1で
ある。1.01未満の場合、中空粒子としての機能が発
現され難くなる。また、本発明の棒状中空重合体粒子を
例えば徐放剤、吸着剤の担体として各種有用な物質の保
持、有害、無用な物質の捕捉などに使用した場合、比表
面積がより大きい方が有用であり、2≦Sw1/Sx1
が好ましく、より好ましくは4≦Sw1/Sx1、更に
好ましくは5≦Sw1/Sx1である。また、BET比
表面積の比(Sw1/Sx)の上限に関しては特に限定
されないが、工業的製造性の観点から100≧Sw1/
Sx程度が好ましい。尚、窒素吸着法による棒状重合体
粒子のBET比表面積の理論値Sx1は、以下の式で計
算することができる。 Sx1=2・(2dw1+dw2)/(dw1・dw2
・d) d:有機重合体(b)の比重
【0052】尚、本発明の棒状中空重合体粒子とは、コ
アとして用いられる棒状無機粒子(a)がコア/シェル
状有機−無機複合体より完全除去または部分的除去され
ている場合、単一中空型または多中空型である場合、中
空部分の片側末端または両側末端が開いている場合を包
含する。図1に単一中空型の棒状中空重合体粒子、図2
に多中空型の棒状中空重合体粒子、図3に中空部分の片
側末端が開いた棒状中空重合体粒子、図4に中空部分の
両側末端が開いた棒状中空重合体粒子の各概略図を示
す。
【0053】本発明の棒状中空重合体粒子は、必要に応
じて他の填剤、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、
リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、硫酸バリウム、
シリカ、アルミナ、カオリン、タルク等を併用しても何
ら差し支えない。
【0054】本発明により得られた棒状中空重合体粒子
は様々な分野で有用であり、様々な合成樹脂に使用が可
能である。合成樹脂としては特に限定されないが、例え
ば、熱可塑性樹脂では、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エ
ステル、ポリアクリル酸アミド、ポリエステル、ポリア
クリロニトリル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン等又はこれらの共重合体物等が挙げられ、
熱硬化性樹脂ではフェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽
和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、ウ
レタン樹脂、珪素樹脂等が挙げられる。合成樹脂製品と
しては具体的にはプラスチック成型品、塗料、シーラン
ト、インク、製紙、ゴム等に使用可能である。
【0055】本発明の棒状中空重合体粒子は、従来の中
空重合体粒子としての機能を持ちつつ、添加された材料
の力学的な補強効果も満足させることが可能であるた
め、プラスチック、ゴム、合成樹脂フィルム、塗料用顔
料、その他各種フィラーや体質顔料等の用途において、
隠蔽性、軽量性、徐放性、寸法安定性などを必要とする
各種分野に広く使用可能である。また、機能性フィルタ
ーなど従来の中空重合体粒子とは異なった応用展開も期
待できる。
【0056】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるもので
はない。尚、以下の記載において、部または%は特に断
らない限り重量基準である。
【0057】実施例1 (第一工程)撹拌機、温度計、還流冷却器を備えた反応
容器に棒状(ウィスカー状)炭酸カルシウムの粒子表面
にリン酸カルシウムが含有されている棒状無機粒子
(a)(商品名:ウィスカルBS−P 丸尾カルシウム
株式会社製)100 部、水1000部を添加して十分に攪拌し
た後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを1.25部
を添加し、撹拌しながら83〜86℃に加温した。次に、全
体量0.25部のうちの10%の過硫酸ソーダ水溶液を添加し
た後、水25部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム
1.25部、メタクリル酸メチル50部で調製したプレエマル
ジョンを全体の80%の過硫酸ソーダ水溶液と共に同時滴
下した。滴下終了後、全体の10%の過硫酸ソーダ水溶液
を更に添加して83〜86℃で1時間熟成した。その後、反
応液を冷却し、洗浄濾過し、乾燥することによってコア
/シェル状有機−無機複合体を得た。
【0058】(第二工程)次に撹拌機、pH計を備えた
反応容器に、上記コア/シェル状有機−無機複合体50
部、水100 部を添加して水懸濁液とした後、10%の塩酸
水溶液を該水懸濁液に滴下混合してpHを2以下に調整
し、10分間撹拌した。pHが上昇していないことを確認
した後、反応液を洗浄濾過し、乾燥することによって棒
状中空重合体粒子を得た。使用した棒状無機粒子、重合
性単量体、オルガノアルコキシシラン、官能性単量体、
並びに生成物粒子の粒子径、BET比表面積を表1に、
反応条件を表2に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
【表2】
【0061】実施例2〜6 表1に示す重合性単量体、官能性単量体等を使用し、表
2に示す反応条件とした以外は実施例1と同様に行っ
た。図5に実施例6の棒状中空重合体粒子のTEM写真
(5000倍)を示す。
【0062】実施例7 表1に示す重合性単量体、官能性単量体等を使用し、コ
アとして、棒状(ウィスカー状)炭酸カルシウム微粒子
(商品名:MP−700 丸尾カルシウム株式会社製)
の粒子表面にリン酸カルシウムが含有されている棒状無
機粒子(a)を使用し、表2に示す反応条件とした以外
は実施例1と同様に行った。
【0063】実施例8 表1に示す重合性単量体、官能性単量体等を使用し、コ
アとして、棒状(ウィスカー状)塩基性硫酸マグネシウ
ム(a)(商品名:モスハイジ 宇部マテリアルズ株式
会社製)を使用し、表2に示す反応条件とした以外は実
施例1と同様に行った。
【0064】比較例1 市販されている球状中空重合体粒子(商品名:ローペイ
クOP−84 ローム・アンド・ハース社製)の粒子
径、粒子内孔径の粒子径に対する割合、BET比表面積
を測定した。結果を表1に示す。
【0065】比較例2 2−アセトキシ安息香酸より棒状重合体粒子を生成し、
粒子径、BET比表面積を測定した。結果を表1に示
す。
【0066】実施例9〜16、比較例3〜5 実施例9〜16では実施例1〜8の生成物である棒状中
空重合体粒子を、比較例3では比較例1の、市販されて
いる球状中空重合粒子(商品名:ローペイクOP−84
ローム・アンド・ハース社製)を、比較例4では比較
例2で生成した棒状重合体粒子を使用し、比較例5は粒
子を添加しないブランクとして、下記の要領でアクリル
エマルジョン塗料を得、その品質を評価した。結果を表
3に示す。
【0067】 (塗料配合表) a.アクリル・スチレン樹脂 固形分100.0部 b.β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のナトリウム塩(分散剤) 4.85部 c.エチレングリコール(凍結防止剤) 4.39部 d.ルチル型二酸化チタン(R−930・石原産業製) 44.04部 e.実施例1〜8の棒状中空重合体粒子、又は比較例1、2の粒子 60.00部 f.テキサノールCS−12・チッソ製(造膜助剤) 7.00部 g.ヒドロキシエチルセルロース(増粘剤) 1.50部 h.水 適宜
【0068】(塗料調製方法)上記b〜e及びhを全量
が500mlとなるような各々の配合剤を1L容器中に
6cmディゾルバー羽根にて穏やかに攪拌しながら順次
投入し、全ての配合剤投入後、外部冷却を行いながら5
0s-1にて20分間分散・混合してミルベースを作成し
た。次に、このミルベールに残りの配合剤を穏やかに攪
拌しながら順次投入し、投入後50s-1で5分間攪拌し
て試験塗料とした。
【0069】(隠蔽性)上記の試験塗料を隠蔽率試験紙
にアプリケーターにて150μm厚に塗布し、JIS
K 5400に準拠して測定し、隠蔽率を算出した。
【0070】(フィルム強度)5日間乾燥した500μ
m厚の塗膜をダンベル2号で型取りして、その試験片を
オートグラフで評価した。
【0071】
【表3】
【0072】表3に示すように、実施例1〜8の棒状中
空重合体粒子を塗料に配合した実施例9〜16では、隠
蔽性などの従来の中空粒子の特性を保持しつつ、塗膜強
度が向上した塗料を得ることができるのに対し、比較例
1の市販の中空重合体粒子を配合した比較例3では、隠
蔽性は良好であるが塗膜強度が不十分で、また比較例2
の棒状重合体粒子を配合した比較例4では塗膜強度は良
好であるが隠蔽性が悪く、更に粒子を添加しない比較例
5では隠蔽性、塗膜強度とも不良であることがわかる。
【0073】実施例17〜24、比較例6〜8 実施例17〜24では実施例1〜8の生成物である棒状
中空重合体粒子を、比較例6では比較例1の、市販され
ている球状中空重合体粒子(商品名:ローペイクOP−
84 ローム・アンド・ハース社製)を、比較例7では
比較例2で生成した棒状重合体粒子を使用し、比較例8
は粒子を添加しないブランクとして、下記の配合により
100℃で加圧成形して不飽和ポリエステル樹脂組成物
を得、JIS K 7112に準拠して樹脂組成物の比
重を測定した。結果を表4に示す。 (配合表) 不飽和ポリエステル樹脂 100部 棒状中空重合体粒子 30部
【0074】
【表4】
【0075】表4に示すように、実施例1〜8の棒状中
空重合体粒子を樹脂に配合した実施例17〜24では、
樹脂組成物の軽量化が行われていることがわかる。これ
に対して、比較例1の市販の中空重合体粒子を配合した
比較例6では、軽量化が不十分で、また比較例2の棒状
重合体粒子を配合した比較例7では、粒子を添加しない
比較例8よりも重くなっていることがわかる。
【0076】実施例25〜32、比較例9〜10 実施例25〜32では実施例1〜8の生成物である棒状
中空重合体粒子を、比較例9では比較例1の、市販され
ている球状中空重合体粒子(商品名:ローペイクOP−
84 ローム・アンド・ハース社製)を、比較例10で
は比較例2で生成した棒状重合体粒子を10部使用して
担体とし、10%ナフタリン−メタノール溶液中に浸漬
後、メタノールを気化させてナフタリン2部を吸着させ
た徐放体を調製した。該徐放体を40℃の恒温槽に入
れ、ナフタリンの残存率を経時的に測定した結果を表5
に示す。
【0077】
【表5】
【0078】表5が示すように、実施例1〜8の棒状中
空重合体粒子は、比較例1の従来の中空重合体粒子に比
べて徐放性担体として優れていることがわかる。
【0079】
【発明の効果】叙上のとおり、本発明の棒状中空重合体
粒子は、例えば、塗料に配合した場合には隠蔽性を付与
しつつ塗膜の機械的強度を向上させることができ、樹脂
に配合した場合には軽量性を付与し、またナフタリンを
吸着させた場合には、従来の中空重合体粒子より見かけ
の比表面積が大きいために、より優れた徐放性を示すな
ど、中空粒子としての特徴を保持しつつ、力学的な補強
効果を向上させることができるので、広汎な分野に有用
である。また、本発明の製造方法によれば、生成される
中空重合体粒子の形状はコアとなる無機粒子に依存し、
且つ複合化する有機重合体に様々な機能性基を導入する
ことが容易であるので、様々な棒状形状をした機能性中
空重合体粒子を製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】単一中空型の棒状中空重合体粒子の概略図であ
る。
【図2】多中空型の棒状中空重合体粒子の概略図であ
る。
【図3】中空部分の片側末端が開いた棒状中空重合体粒
子の概略図である。
【図4】中空部分の両側末端が開いた棒状中空重合体粒
子の概略図である。
【図5】実施例6の棒状中空重合体粒子のTEM写真
(5000倍)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F074 AA32 AA48 AC26 AC31 AD17 CB03 CB14 CC27Y DA03 DA24 DA59 4J002 AA001 BB031 BB121 BC022 BC031 BC082 BD031 BD101 BF012 BF021 BG041 BG042 BG052 BG101 BG102 BG131 BH002 CC031 CC181 CD001 CF001 CF211 CK021 CL001 CP031 FA102

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 棒状重合体粒子内部に中空部分が存在し
    ていることを特徴とする棒状中空重合体粒子。
  2. 【請求項2】 棒状中空重合体粒子が、下記の式
    (A)、(B)及び(C)を満足することを特徴とする
    請求項1記載の棒状中空重合体粒子。 (A):0.1≦dw1≦1000 (B):0.01≦dw2≦100 (C):3≦dw1/dw2≦100 但し、 dw1:走査型電子顕微鏡(SEM)写真により測定し
    た棒状中空重合体粒子の平均長径(μm) dw2:走査型電子顕微鏡(SEM)写真により測定し
    た棒状中空重合体粒子の平均短径(μm) dw1/dw2:アスペクト比
  3. 【請求項3】 棒状中空重合体粒子が、更に下記の式
    (D)を満足することを特徴とする請求項1又は2記載
    の棒状中空重合体粒子。 (D):0.03≦dw3/dw2≦0.97 但し、 dw3:透過型電子顕微鏡(TEM)写真により測定し
    た棒状中空重合体粒子の平均内孔短径(μm) dw3/dw2:平均内孔短径の平均短径に対する割合
  4. 【請求項4】 棒状中空重合体粒子が、更に下記の式
    (E)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の棒状中空重合体粒子。 (E):1.01≦Sw1/Sx1 但し、 Sw1:窒素吸着法による棒状中空重合体粒子のBET
    比表面積(m2 /g) Sx1:窒素吸着法による棒状重合体粒子のBET比表
    面積の理論値(m2 /g) Sw1/Sx1:BET比表面積の比
  5. 【請求項5】 棒状中空重合体粒子が、更に下記の式
    (F)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の棒状中空重合体粒子。 (F):2≦Sw1/Sx1
  6. 【請求項6】 棒状中空重合体粒子が、更に下記の式
    (G)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の棒状中空重合体粒子。 (G):3≦Sw1/Sx1
  7. 【請求項7】 棒状中空重合体粒子が、更に下記の式
    (H)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の棒状中空重合体粒子。 (H):4≦Sw1/Sx1
  8. 【請求項8】 棒状中空重合体粒子が、更に下記の式
    (I)を満足することを特徴とする請求項1〜3のいず
    れか1項に記載の棒状中空重合体粒子。 (I):5≦Sw1/Sx1
  9. 【請求項9】 棒状無機粒子(a)がコアとなり、有機
    重合体(b)がシェルとなるコア/シェル状有機−無機
    複合体のコア部分を除去してなることを特徴とする請求
    項1〜8のいずれか1項に記載の棒状中空重合体粒子。
  10. 【請求項10】 コア/シェル状有機−無機複合体が、
    オルガノアルコキシシラン(c)及び/又は官能性単量
    体(d)を含有していることを特徴とする請求項9記載
    の棒状中空重合体粒子。
  11. 【請求項11】 棒状無機粒子(a)が、酸溶解性であ
    る請求項9又は10記載の棒状中空重合体粒子。
  12. 【請求項12】 酸溶解性である棒状無機粒子が、少な
    くとも粒子表面にリン酸カルシウムを有する棒状無機粒
    子である請求項11記載の棒状中空重合体粒子。
  13. 【請求項13】 少なくとも粒子表面にリン酸カルシウ
    ムを有する棒状無機粒子が、炭酸カルシウム粒子表面に
    リン酸カルシウムを有する棒状無機粒子である請求項1
    2記載の棒状中空重合体粒子。
  14. 【請求項14】 有機重合体(b)が、エチレン系不飽
    和化合物からなる請求項9〜13のいずれか1項に記載
    の棒状中空重合体粒子。
  15. 【請求項15】 エチレン系不飽和化合物が、(メタ)
    アクリル酸エステル系単量体及び又はアルケニルベンゼ
    ンよりなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項
    14記載の棒状中空重合体粒子。
  16. 【請求項16】 棒状無機粒子(a)の存在下で、有機
    重合体(b)を形成する重合性単量体を水媒体中で重合
    させることにより、棒状無機粒子(a)がコアとなり、
    有機重合体(b)がシェルとなるコア/シェル状有機−
    無機複合体を生成せしめる第一工程と、前記コア/シェ
    ル状有機−無機複合体とシェルの有機重合体(b)を溶
    解しないがコアの棒状無機粒子(a)を溶解する溶解剤
    を接触せしめ、シェルの有機重合体(b)を溶解させる
    ことなく、コアの棒状無機粒子(a)を溶解・除去せし
    めて中空化する第二工程、とからなることを特徴とする
    棒状中空重合体粒子の製造方法。
  17. 【請求項17】 有機重合体(b)を形成する重合性単
    量体とともに、オルガノアルコキシシラン(c)及び/
    又は官能性単量体(d)を添加し重合させる請求項16
    記載の棒状中空重合体粒子の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項1〜15のいずれか1項に記載
    の棒状中空重合体粒子を配合してなることを特徴とする
    樹脂組成物。
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