JP2001252933A - 発泡成形型の基材固定構造 - Google Patents

発泡成形型の基材固定構造

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JP2001252933A
JP2001252933A JP2000064074A JP2000064074A JP2001252933A JP 2001252933 A JP2001252933 A JP 2001252933A JP 2000064074 A JP2000064074 A JP 2000064074A JP 2000064074 A JP2000064074 A JP 2000064074A JP 2001252933 A JP2001252933 A JP 2001252933A
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fixing structure
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JP2000064074A
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English (en)
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Tetsuo Kondo
哲夫 近藤
Hiroyuki Kumazaki
広行 熊▲崎▼
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Inoac Corp
Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡成形型の上型へ基材を簡単かつ確実に固
定することができ、その作業に際してマスキングを施し
たり、強制的に位置を修正したりする手間を要しない改
良された基材固定構造を提供する。 【解決手段】 基材固定構造は、駆動源52に接続して
上型10の内部で往復移動する支持部材50と、この支
持部材50に揺動自在に軸支されて通孔10bへ退避自
在に突出し得る係止爪部40を備えた係止部材34と、
この係止部材34の第1側面38a,38cに常に摺接
する第1制御体46および第2側面38bに一時的に摺
接する第2制御体48と、基材16の裏側に突出的に形
成されて通孔10bに整合する被係止片60とから構成
される。係止部材34は、駆動源52の付勢により第2
制御体48に摺接するに至って、係止爪部40を通孔1
0bから突出させて被係止片60に係止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発泡成形型の基
材固定構造に関し、更に詳細には、発泡体を芯材とする
車両内装部材を成形する発泡成形型に、該車両内装部材
の基材を装着するための基材固定構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】インストルメントパネル等の車両内装部
材には、軽量性と装飾性とを併有させ、また衝突時の衝
撃を緩和させるために、基材(インサート材)と表皮との
間にウレタン発泡体を介在させた多層成形品が好適に使
用されている。この基材としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、アクリロニトリル−
スチレンのガラスフィラー入り熱可塑性樹脂の如く、圧
縮成形や射出成形を容易になし得る硬質系樹脂が一般に
採用される。また表皮としては、熱可塑性樹脂シートや
熱可塑性エラストマーフィルム等が使用される。
【0003】一例としてインストルメントパネルを発泡
成形するには、図14に示す如く、上型10および下型
12からなる発泡成形型14を使用する。すなわち、予
め所要形状に成形した基材16を前記上型10に装着す
ると共に、同じく予め所要形状に成形した表皮18を前
記下型12に装着し、型締め後の前記基材16と表皮1
8との間で発泡剤を反応させることによって、図15に
示すような発泡体20を芯材とするインストルメントパ
ネル22が成形される。本発明は、この発泡成形型14
の使用時に、前記基材16を上型10の定位置に装着固
定する技術に関するものであるから、基材を上型に固定
する従来の手法について、図10〜図14を参照して説
明する。
【0004】図10は、発泡成形型14の上型10に成
形済みの基材16を装着する直前の状態を示す縦断面図
である。なお上型10は、例えば前記下型12に枢支さ
れて型閉め時には図14に示すように下向きの姿勢とな
るが、型開き時には図10および図11に示すように上
向き状態またはこれに近い状態まで開放するようになっ
ている。この上型10における基材装着面の所要位置に
は、所要数からなる位置決め用のスライドピン28が出
没自在に夫々配設されている。すなわち図12に示すよ
うに、上型10の所要位置に穿設した孔部24に中空円
筒部材26が螺挿され、この中空円筒部材26に摺動自
動に挿入したスライドピン28の開放頂部が該上型10
の基材装着面から出没自在となっている。
【0005】このスライドピン28の尾部はケーブルワ
イヤ30に接続されると共に、該ワイヤ30は図示しな
い流体圧シリンダに接続されている。また中空円筒部材
26の内部にコイルバネ32が前記ワイヤ30と同軸的
に収納され、該コイルバネ32は前記スライドピン28
を上型10から突出する向きに常時付勢している。そし
て前記油圧シリンダを付勢すると、前記スライドピン2
8はコイルバネ32の弾力に抗して上型10の表面レベ
ルまで没入し、該油圧シリンダの付勢力を解除すると、
該スライドピン28はコイルバネ32の弾力付勢下に前
記上型10の表面から突出するに至る。
【0006】前記基材16には、該基材16を上型10
の正規位置に装着した際に、前記スライドピン28の出
没位置と対応する位置に通孔16aが穿設されている。
この通孔16aは基材16の成形に際して予め穿設され
るもので、前記スライドピン28の挿入を許容する内径
に設定されると共に、該スライドピン28の配設数に対
応する数だけ設けてある。この基材16を上型10に装
着するには、予め油圧シリンダを付勢しておいて、図1
0に示すように、前記スライドピン28を該上型10の
表面レベルまで没入させておく。そして成形済みの基材
16を、図10の矢印で示す方向から前記上型10に向
け到来させ、該基材16が上型10の正規位置に確実に
装着する。このとき基材16に穿設した夫々の通孔16
aは、上型10に設けた夫々のスライドピン28の配置
位置に対応的に到来している。そこで前記油圧シリンダ
の付勢を解除すると、前記コイルバネ32の弾力復帰作
用下に前記スライドピン28は上型10から突出し、そ
の真上に位置している基材16の通孔16aに挿入され
て該基材16の確実な固定を行なう。
【0007】
【発明が解決すべき課題】先に説明した上型10への基
材16の固定手段では、基材16を上型10に装着した
後に確実に該基材16を固定し得る点で優れているが、
この手段を実施するには該基材16に通孔16aを穿設
することが必要不可欠である。しかし上型10および下
型12を閉成した後、前記基材16と表皮18の間で発
泡剤の反応を進行させると、内部圧力の増大に伴い該発
泡剤の一部が前記通孔16aとスライドピン28との隙
間から漏出するに至る。このとき、基材16と表皮18
の間に得られるべき芯材としての発泡体20が部分的に
欠肉して製品不良を来し、また中空円筒部材26への発
泡剤侵入によりスライドピン28の動作不良を招く畏れ
がある。このため図13に示すように、基材16の通孔
16aを接着テープ33で塞いでマスキングすること
で、発泡剤が内圧でスライドピン28の側へ漏出するの
を防止する必要があった。
【0008】更に前記基材16は、その成形時に収縮を
伴なう傾向があるので、仕上げ寸法には一般に多少のバ
ラツキがある。このため基材16を上型10に被着して
も、該基材16の通孔16aと該上型10のスライドピ
ン28とがぴったりとは合致しない場合が多い。このと
きは作業者が手で基材16を強く押えて、通孔16aを
上型10のスライドピン28に整列させたり、プラスチ
ックハンマーで基材16を叩き込んで強制的に位置を修
正したりする必要があり、上型10への基材16の固定
に手数が掛かる難点も指摘される。
【0009】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るために提案されたものであって、発泡成形型の上型へ
基材を簡単かつ確実に固定することができ、その作業に
際してマスキングを施したり、強制的に位置を修正した
りする手間を要しない改良された基材固定構造を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、基材と表皮との間に発
泡体を介在させた車両内装部材を成形する発泡成形型の
上型に、前記基材を固定するための基材固定構造におい
て、駆動源に接続して前記上型の内部で往復移動する支
持部材と、前記支持部材に揺動自在に軸支され、前記上
型の基材装着面に設けた通孔へ退避自在に突出し得る係
止爪部を備えた係止部材と、前記係止部材の揺動領域に
近接して設けられ、該係止部材の第1側面に常に摺接す
る第1制御体および第2側面に一時的に摺接する第2制
御体と、前記基材の裏側に突出的に形成され、該基材を
前記上型に装着した際に前記通孔の真上に到来する被係
止片とからなり、前記係止部材は、常には前記第2制御
体から離脱して前記係止爪部を前記通孔から退避させた
非係止位置にあり、前記駆動源の付勢により前記係止部
材は、前記第2制御体に摺接するに至って、前記係止爪
部を前記通孔に突出させた係止位置へ到来し、前記通孔
に臨んだ前記被係止片に前記係止爪部を係止させること
で、前記基材を前記上型に固定し得るよう構成したこと
を特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る発泡成形型の
基材固定構造につき、好適な実施例を挙げて、添付図面
を参照しながら以下説明する。なお、図10〜図14に
関して説明した部材と同一の部材については、同じ符号
で指示して詳細な説明は省略する。本発明に係る発泡成
形型の基材固定構造は、図1〜図3に示す如く、上型1
0の内部で往復移動する支持部材50に揺動自在に配設
した係止部材34と、この係止部材34に摺接して該係
止部材34の姿勢を制御する第1制御体46および第2
制御体48と、基材16の裏側に突出的に形成した被係
止片60とを必須の部材とし、前記姿勢制御部材42に
よって姿勢制御される係止部材34と被係止片60との
協働作用下に上型10への基材16の確実な固定がなさ
れる。
【0012】
【第1実施例】(係止部材について)図1は、第1実施例
に係る基材固定構造の主要部材である係止部材34の構
成を示す縦断面図であって、この係止部材34は、発泡
成形型を構成する上型10の内部において、往復移動可
能に配設される支持部材50に支軸58でその一端部が
ヒンジ接合されて揺動可能となっており、基材装着面の
所要個所に設けた通孔10bの近傍に配設されている。
前記係止部材34は、全体が略L字形を呈していて、前
記支持部材50に軸支される円筒状の基部36と、この
基部36から延出して前記通孔10b側へ延出する揺動
桿部38と、この揺動桿部38の先端から略直角方向へ
延出して前記通孔10b側へ臨み、該通孔10bから退
避自在に突出して前記被係止片60の係止孔62に係止
する係止爪部40とから構成されている。また前記揺動
桿部38は、前記係止爪部40側の厚みが前記基部36
側の厚みよりも小さくなっており、第1側面(図示上方
指向面)38aの略中間部に傾斜面38cが形成されて
いる。なお前記通孔10bが形成された部位は、基材1
6に突出形成した被係止片58に対応して凹設されてい
る。
【0013】(姿勢制御部材)前記係止部材34は、上型
10の内部において前記通孔10bに隣接した部位から
延出した支持片44に配設され、該係止部材34の揺動
領域に近接して設けられた第1制御体46および第2制
御体48からなる姿勢制御部材42により姿勢制御され
るようになっている。このうち第1制御体46は、前記
係止部材34における前記揺動桿部38の第1側面38
a(傾斜面38cも含む)に常に摺接して該係止部材34
の係止位置側への変位を制御するもので、例えば水平に
突出したボス状部材である。一方、第2制御体48は、
前記係止部材34における前記揺動桿部38の第2側面
(図示下方指向面)38bおよび前記支持部材50の下面
50aに摺接可能で、該揺動桿部38に摺接している場
合は該係止部材34の非係止位置側への変位を規制し、
該揺動桿部38から離脱して摺接していない場合は該係
止部材34の非係止位置側への変位を規制しないもの
で、例えば水平に突出したボス状部材である。
【0014】(流体圧シリンダ)前記支持部材50は、上
型10の内部に設置した駆動源としての流体圧シリンダ
52におけるロッド54の先端に連結固定されている。
この流体圧シリンダ52は、上型10の内壁に設けた支
持台56にシリンダボトム側がフランジ接合され、シリ
ンダヘッド側の揺動が不能に設置されている。従って、
ロッド54を前進するように前記流体圧シリンダ52を
付勢すれば、これによりスライド変位する前記支持部材
50に連結した係止部材34は、姿勢制御部材42の第
1制御体46および第2制御体48に摺接しながら図1
の右側へ移動する。また、前記ロッド54を後退するよ
うに前記流体圧シリンダ52を付勢すれば、これにより
スライド変位する前記支持部材50に連結する係止部材
34は、姿勢制御部材42の第1制御体46および第2
制御体48に摺接しながら図1の左側へ移動する。なお
流体圧シリンダ52は、具体的には油圧シリンダや空気
圧シリンダ等が好適に採用される。
【0015】(係止部材の揺動態様)このように構成され
た第1実施例の基材固定構造では、前記支持部材50と
前記姿勢制御部材42との相対的な位置関係により、前
記係止部材34の姿勢制御が図られる。すなわち、流体
圧シリンダ52のロッド54が最も前進した状態(図4
(a))では、第2制御体48の軸中心よりも前記支軸5
8が前方へ位置しているので、揺動桿部38は第2制御
体48から離脱するようになり、かつ傾斜面38cが第
1制御体46に接触するようになるから、係止部材34
は図示時計方向へ揺動して、常には前記係止爪部40を
前記通孔10bから退避させた非係止位置にある。
【0016】一方、図4(a)の状態から前記流体圧シリ
ンダ52をロッド54が後退するように付勢すると、先
ず係止部材34が図4(b)の位置(第2制御体48の軸
中心と支軸58の軸中心一致する位置)まで近接移動す
る際に、揺動桿部38の第2側面38bが第2制御体4
8に接触し始める。そして、揺動桿部38が第2制御体
48に摺接すると、係止部材34は揺動を開始して前記
係止爪部40を前記通孔10bから突出させるように姿
勢変位する。一方、流体圧シリンダ50の更なる付勢に
より係止部材34が図4(b)の位置から図示左側へ移動
する過程では、係止部材34は前記第1制御体46およ
び第2制御体48の両方に摺接しているので、係止爪部
40を通孔10bから突出させた姿勢に保持されながら
移動する。次いで、ロッド54が最も後退した際(図4
(c)には、規制部材34は係止位置へ到来するようにな
る。なお、被係止片60に対する係止部材34の係止状
態では、係止爪部40の係止当接面40aが斜め下方を
指向するようになる。
【0017】このように構成された基材固定構造は、前
記基材16の形状や大きさ等を前提として前記上型10
の内部に複数基設置することで、該基材16が上型10
の基材装着面に密着的に固定されるようになる。
【0018】(被係止片について)図3は、基材16を斜
視状態で示す図2のIII−III線断面図で、この基材16
の裏側に被係止片60が突出的に一体成形されている
(実施例では基材16の横方向へ所要間隔毎に合計4個
形成されている)。この図3においてサークルAで囲ん
だ説明図は、矢印Bの方向から視た被係止片60を示し
ている。すなわち被係止片60は、基材16の裏側(上
型10に当接する側)の面から突出する庇状片であっ
て、この被係止片60には、該基材16を前記上型10
に装着した際に前記通孔10bの真上に到来可能で、か
つ前記係止部材34の係止爪部40が係脱可能に係止す
ることを許容する係止孔62が穿設されている。
【0019】
【第1実施例の作用】次に、第1実施例に係る発泡成形
型の基材固定構造を、該構造の操作により達成される基
材固定方法との関係において説明する。図5および図6
は、前記基材16を上型10に装着する操作手順を示し
ている。前記係止部材16は、前記基材16を上型10
に装着するに先立ち、図5に示すようにロッド54を前
進するように前記流体圧シリンダ52を付勢制御するこ
とで、係止爪部40が通孔10bから後退した非係止位
置に姿勢保持してある。この状態で、前記基材16を図
5に示す矢印方向から上型10に向けてセットすると、
該基材16の各被係止片60は夫々の凹部に整合して、
係止孔62が通孔10bの上方へ到来する。
【0020】係止孔60と通孔10bとの整合が完了し
たら、図6に示すように、前記流体圧シリンダ52を付
勢してロッド54を後退するように制御することで、前
記係止部材34が揺動変位して通孔10bから突出した
係止爪部40が係止孔62へ嵌入して係止するようにな
る。このとき、係止部材34の揺動変位に伴い、係止爪
部40の係止当接面40aが斜め下方を指向するように
なるので、基材16は図6の左下方へ押付けられる。そ
して係止部材34が係止位置へ到来すると、基材16は
上型10の正規の位置まで引き込まれ、該基材16の最
終的な装着が完了する。
【0021】このように第1実施例に係る基材固定構造
では、基材16の表面部にスライドピンの挿入を許容す
る通孔を穿設する必要がないから、発泡成形時に発泡剤
が該通孔から漏出することがなく、従ってマスキングの
ためのテープを貼る工程も不要となる。しかも、揺動自
在に配設される係止部材34を揺動させて係止位置へ到
来させるだけで上型10に対して迅速かつ確実な基材1
6の装着がなされるので、作業工数を低減させて効率化
を図ることができる。また、基材16は上型10の基材
装着面に合わせて引き込まれて密着するので、該基材1
6に成形による歪み等があったとしてもそれが好適に矯
正される。このため上型10と下型12とを閉成した際
に、型内で基材16と表皮18とが適切な間隔に保持さ
れ、基材16と表皮18との過度の干渉による該表皮1
8のずれ込みが回避されると共に、発泡剤の流れが円滑
になって注入量や欠肉不良を低減させることができる。
【0022】
【第2実施例】図7および図8は、第2実施例に係る発
泡成形型の基材固定構造を示す縦断面であって、この第
2実施例は、前記第1実施例と比較して姿勢制御部材4
2の構造が異なっている。すなわち第2実施例の姿勢制
御部材42では、上型10における基材装着面の裏側に
設置した付勢部材としてのスプリング64の一端に装着
した第1制御体46と、該上型10の内部において前記
通孔10bに隣接した部位から延出した支持片44に固
定的に配設された第2制御体48とから構成されてい
る。このうち第1制御体46は、前記係止部材34にお
ける前記揺動桿部38の第1側面38aに摺接して、常
には該係止部材34を非係止位置側へ弾力的に付勢する
ものであり、例えば板状部材である。一方、第2制御体
48は、前記第1実施例の第2制御体48と同一に機能
するようになっており、揺動桿部38の第2側面38b
に一時的に摺接するもので、例えば水平に突出したボス
状部材である。
【0023】このように構成された第2実施例に係る基
材固定構造は、前記基材16を図7に示す矢印方向から
上型10に向けてセットし、各被係止片60を凹部に整
合させて係止孔62と通孔10bとの整合が完了した
ら、前記流体圧シリンダ52をロッド54が後退するよ
うに付勢する。すると前記係止部材34は、前記第2制
御体48の摺接によりスプリング64の付勢力に抗して
徐々に揺動変位し、通孔10bから突出した係止爪部4
0が係止孔62へ嵌入して係止するようになる。そし
て、係止部材34が係止位置へ到来した際には、係止爪
部40の係止当接面40aが斜め下方を指向するように
なるので、基材16は図8の左下方へ押付けられながら
上型10の正規の位置まで引き込まれ、該基材16の最
終的な装着が完了する。
【0024】図9は、基材16の裏側に突出形成される
被係止片の変更例を示すものである。すなわち変更例に
係る被係止片60は、前記各実施例における被係止片6
0とは逆向きの斜め下方へ突出形成された板状片であっ
て、該被係止片60の突出角度は、前記係止部材34の
回動係止状態における係止爪部40の係止当接面40a
の傾斜角度と同一に設定されている。被係止片60をこ
のように形成しても、係止部材34の回動変位によって
係止爪部40の係止当接面40aが徐々に斜め下方を指
向するに伴って基材16は左下方へ付勢されるようにな
り、上型10の正規の位置まで好適に引き込まれる。
【0025】前記各実施例では、駆動源として油圧シリ
ンダや空気圧シリンダ等の流体圧シリンダを例示した
が、この他に例えば直線式の電磁ソレノイド等も駆動源
として好適に採用可能である。
【0026】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る発泡成
形型の基材固定構造によれば、基材にスライドピンを挿
入させる通孔を穿設する必要がないから、発泡成形時に
発泡剤が漏出することがなく、従ってマスキングのため
のテープを貼る工程も不要となる利点がある。しかも、
揺動自在に配設される係止部材を第1制御体および第2
制御体の摺接により姿勢変位させ、該係止部材を係止位
置へ到来させるだけで上型に対して迅速かつ確実な基材
の装着がなされるので、作業工数を低減させて効率化を
図ることができる。また、基材は上型の基材装着面に合
わせて引き込まれて密着するので、該基材に成形による
歪み等があったとしてもそれが好適に矯正される。この
ため上型と下型とを閉成した際に、型内で基材と表皮と
が適切に間隔に保持されるので、基材と表皮との過度の
干渉による該表皮のずれ込みが回避されると共に、発泡
剤の流れが円滑になって注入量や欠肉不良を低減させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡成形型に関して、第1実施例に係る基材固
定構造を設けた上型の縦断面図である。
【図2】車両内装部材の一例をなすインストルメントパ
ネルの一部を構成する基材の斜視図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】第1実施例に係る基材固定構造の係止部材の揺
動形態を示す説明図であって、(a)は、支軸が第2制御
体よりも前側に位置して係止部材が非係止位置へ到来し
た状態を示し、(b)は、支軸の軸心と第2制御体の軸心
とが一致して係止部材に該第2制御体が接触し始めた状
態を示し、(c)は、支軸が第2制御体よりも後側に位置
して第1制御体と該第2制御体が係止部材に摺接するこ
とで、該係止部材が係止位置へ到来した状態を示してい
る。
【図5】第1実施例に係る基材固定構造を使用して基材
を上型に装着する第1段階の縦断面図であって、上型に
基材を仮セットした状態を示している。
【図6】第1実施例に係る基材固定構造を使用して基材
を上型に装着する第2段階の縦断面図であって、揺動し
た係止部材の係止爪部が被係止片の係止孔に係止するこ
とで基材が上型に引き込まれた装着完了状態を示してい
る。
【図7】第2実施例に係る基材固定構造の縦断面図であ
る。
【図8】図7に示した基材固定構造を使用して、基材を
上型に装着した状態の縦断面図である。
【図9】基材に突出形成される被係止片の別形態例の縦
断面図である。
【図10】従来技術に係る発泡成形型の基材固定方法の
第1工程を示すもので、発泡成形型の上型に成形済みの
基材を装着する直前の状態を示す縦断面図である。
【図11】図10の発泡成形型において、その上型に基
材が装着された状態を示す縦断面図である。
【図12】上型に出没自在に配設されるスライドピンの
構造の拡大断面図である。
【図13】図12に示すスライドピンの構造において、
発泡成形時に発泡剤の漏出を防止するためテープでマス
キングしている状態を示す説明断面図である。
【図14】発泡体を芯材とする車両内装部材を発泡成形
するのに使用される発泡成形型の概略構造断面図であ
る。
【図15】図14の発泡成形型により成形された車両内
装部材の縦断面図である。
【符号の説明】
10 上型 10b 通孔 14 発泡成形型 16 基材 18 表皮 20 発泡体 22 インストルメントパネル(車両内装部材) 34 係止部材 38a 第1側面 38b 第2側面 38c 傾斜面(第1側面) 40 係止爪部 46 第1制御体 48 第2制御体 50 支持部材 52 流体圧シリンダ(駆動源) 54 ロッド 60 被係止片 64 スプリング(付勢部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 31:58 B29L 31:58 (72)発明者 熊▲崎▼ 広行 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 3D044 BA11 BB01 BC03 BC30 4F202 AA42 AD05 AD08 AD35 AG03 AG20 AH25 AH26 AM33 AR07 CA01 CB01 CB13 CQ01 CQ07 4F204 AA42 AD05 AD08 AD35 AG03 AG20 AH25 AH26 AM33 AR07 EA01 EB01 EB13 EF05 EF23 EF49 EL21

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材(16)と表皮(18)との間に発泡体(20)
    を介在させた車両内装部材(22)を成形する発泡成形型(1
    4)の上型(10)に、前記基材(16)を固定するための基材固
    定構造において、 駆動源(52)に接続して前記上型(10)の内部で往復移動す
    る支持部材(50)と、 前記支持部材(50)に揺動自在に軸支され、前記上型(10)
    の基材装着面に設けた通孔(10b)へ退避自在に突出し得
    る係止爪部(40)を備えた係止部材(34)と、 前記係止部材(34)の揺動領域に近接して設けられ、該係
    止部材(34)の第1側面(38a,38c)に常に摺接する第1制
    御体(46)および第2側面(38b)に一時的に摺接する第2
    制御体(48)と、 前記基材(16)の裏側に突出的に形成され、該基材(16)を
    前記上型(10)に装着した際に前記通孔(10b)の真上に到
    来する被係止片(60)とからなり、 前記係止部材(34)は、常には前記第2制御体(48)から離
    脱して前記係止爪部(40)を前記通孔(10b)から退避させ
    た非係止位置にあり、 前記駆動源(52)の付勢により前記係止部材(34)は、前記
    第2制御体(48)に摺接するに至って、前記係止爪部(40)
    を前記通孔(10b)に突出させた係止位置へ到来し、 前記通孔(10b)に臨んだ前記被係止片(60)に前記係止爪
    部(40)を係止させることで、前記基材(16)を前記上型(1
    0)に固定し得るよう構成したことを特徴とする発泡成形
    型の基材固定構造。
  2. 【請求項2】 前記係止部材(34)は、前記駆動源(52)の
    付勢により前記支持部材(50)と共に移動する途中で前記
    第2制御体(48)に摺接すると、これと同時に前記係止爪
    部(40)を前記通孔(10b)から突出させ、該駆動源(52)の
    更なる付勢により該係止爪部(40)を突出させたまま姿勢
    で係止位置まで変位する請求項1記載の発泡成形型の基
    材固定構造。
  3. 【請求項3】 前記駆動源(52)はロッド(54)を有する流
    体圧シリンダであって、前記支持部材(50)は該ロッド(5
    4)に連結されて前記上型(10)内を往復移動するようにな
    っている請求項1または2記載の発泡成形型の基材固定
    構造。
  4. 【請求項4】 前記第1制御体(46)は、前記上型(10)に
    固定的に配設されて前記係止部材(34)の第1側面(38a,3
    8c)に常に摺接し、前記第2制御体(48)は、該上型(10)
    に固定的に配設されて該係止部材(34)の第2側面(38b)
    に一時的に摺接するようになっている請求項1〜3の何
    れかに記載の発泡成形型の基材固定構造。
  5. 【請求項5】 前記第1制御体(48)は、前記上型(10)に
    設置した付勢部材(64)に配設され、前記係止部材(34)の
    第1側面(38a,38c)に常に摺接して該係止部材(34)を非
    係止位置側へ弾力的に付勢し、前記第2制御体(48)は、
    該上型(10)に固定的に配設され、前記係止部材(34)の第
    2側面(38b)に一時的に摺接するようになっている請求
    項1〜3の何れかに記載の発泡成形型の基材固定構造。
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