JP2001252929A - 発泡成形型の基材固定方法および基材固定構造 - Google Patents

発泡成形型の基材固定方法および基材固定構造

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JP2001252929A
JP2001252929A JP2000064073A JP2000064073A JP2001252929A JP 2001252929 A JP2001252929 A JP 2001252929A JP 2000064073 A JP2000064073 A JP 2000064073A JP 2000064073 A JP2000064073 A JP 2000064073A JP 2001252929 A JP2001252929 A JP 2001252929A
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Tetsuo Kondo
哲夫 近藤
Hiroyuki Kumazaki
広行 熊▲崎▼
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発泡成形型の上型へ基材を簡単かつ確実に固
定することができ、その作業に際してマスキングを施し
たり、強制的に位置を修正したりする手間を要しない改
良された手段を提供する。 【解決手段】 基材16を上型10に装着するに際し
て、該上型10の基材装着面に設けた通孔10bに、該
基材16の裏側に突出的に形成した被係止片58を位置
決めする。そして、前記通孔10bに臨む内部に揺動自
在に設けた係止部材34を揺動させて係止位置へ到来さ
せ、該通孔10bを介して突出した該係止部材34の係
止爪部40を被係止片58へ係止することで、基材16
を上型10の基材装着面に固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、発泡成形型の基
材固定方法および該方法の実施に好適に使用される基材
固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インストルメントパネル等の自動車用内
装品には、軽量性と装飾性とを併有させ、また衝突時の
衝撃を緩和させるために、基材(インサート材)と表皮と
の間にウレタン発泡体を介在させた多層成形品が好適に
使用されている。この基材としては、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、アクリロニトリル−
スチレンのガラスフィラー入り熱可塑性樹脂の如く、圧
縮成形や射出成形を容易になし得る硬質系樹脂が一般に
採用される。また表皮としては、熱可塑性樹脂シートや
熱可塑性エラストマーフィルム等が使用される。
【0003】一例としてインストルメントパネルを発泡
成形するには、図15に示す如く、上型10および下型
12からなる発泡成形型14を使用する。すなわち、予
め所要形状に成形した基材16を前記上型10に装着す
ると共に、同じく予め所要形状に成形した表皮18を前
記下型12に装着し、型締め後の前記基材16と表皮1
8との間で発泡剤を反応させることによって、図16に
示すような発泡体20を芯材とするインストルメントパ
ネル22が成形される。本発明は、この発泡成形型14
の使用時に、前記基材16を上型10の定位置に装着固
定する技術に関するものであるから、基材を上型に固定
する従来の手法について、図11〜図15を参照して説
明する。
【0004】図11は、発泡成形型14の上型10に成
形済みの基材16を装着する直前の状態を示す縦断面図
である。なお上型10は、例えば前記下型12に枢支さ
れて型閉め時には図15に示すように下向きの姿勢とな
るが、型開き時には図11および図12に示すように上
向き状態またはこれに近い状態まで開放するようになっ
ている。この上型10における基材装着面の所要位置に
は、所要数からなる位置決め用のスライドピン28が出
没自在に夫々配設されている。すなわち図13に示すよ
うに、上型10の所要位置に穿設した孔部24に中空円
筒部材26が螺挿され、この中空円筒部材26に摺動自
動に挿入したスライドピン28の開放頂部が該上型10
の基材装着面から出没自在となっている。
【0005】このスライドピン28の尾部はケーブルワ
イヤ30に接続されると共に、該ワイヤ30は図示しな
い流体圧シリンダに接続されている。また中空円筒部材
26の内部にコイルバネ32が前記ワイヤ30と同軸的
に収納され、該コイルバネ32は前記スライドピン28
を上型10から突出する向きに常時付勢している。そし
て前記油圧シリンダを付勢すると、前記スライドピン2
8はコイルバネ32の弾力に抗して上型10の表面レベ
ルまで没入し、該油圧シリンダの付勢力を解除すると、
該スライドピン28はコイルバネ32の弾力付勢下に前
記上型10の表面から突出するに至る。
【0006】前記基材16には、該基材16を上型10
の正規位置に装着した際に、前記スライドピン28の出
没位置と対応する位置に通孔16aが穿設されている。
この通孔16aは基材16の成形に際して予め穿設され
るもので、前記スライドピン28の挿入を許容する内径
に設定されると共に、該スライドピン28の配設数に対
応する数だけ設けてある。この基材16を上型10に装
着するには、予め油圧シリンダを付勢しておいて、図1
1に示すように、前記スライドピン28を該上型10の
表面レベルまで没入させておく。そして成形済みの基材
16を、図11の矢印で示す方向から前記上型10に向
け到来させ、該基材16が上型10の正規位置に確実に
装着する。このとき基材16に穿設した夫々の通孔16
aは、上型10に設けた夫々のスライドピン28の配置
位置に対応的に到来している。そこで前記油圧シリンダ
の付勢を解除すると、前記コイルバネ32の弾力復帰作
用下に前記スライドピン28は上型10から突出し、そ
の真上に位置している基材16の通孔16aに挿入され
て該基材16の確実な固定を行なう。
【0007】
【発明が解決すべき課題】先に説明した上型10への基
材16の固定手段では、基材16を上型10に装着した
後に確実に該基材16を固定し得る点で優れているが、
この手段を実施するには該基材16に通孔16aを穿設
することが必要不可欠である。しかし上型10および下
型12を閉成した後、前記基材16と表皮18の間で発
泡剤の反応を進行させると、内部圧力の増大に伴い該発
泡剤の一部が前記通孔16aとスライドピン28との隙
間から漏出するに至る。このとき、基材16と表皮18
の間に得られるべき芯材としての発泡体20が部分的に
欠肉して製品不良を来し、また中空円筒部材26への発
泡剤侵入によりスライドピン28の動作不良を招く畏れ
がある。このため図14に示すように、基材16の通孔
16aを接着テープ33で塞いでマスキングすること
で、発泡剤が内圧でスライドピン28の側へ漏出するの
を防止する必要があった。
【0008】更に前記基材16は、その成形時に収縮を
伴なう傾向があるので、仕上げ寸法には一般に多少のバ
ラツキがある。このため基材16を上型10に被着して
も、該基材16の通孔16aと該上型10のスライドピ
ン28とがぴったりとは合致しない場合が多い。このと
きは作業者が手で基材16を強く押えて、通孔16aを
上型10のスライドピン28に整列させたり、プラスチ
ックハンマーで基材16を叩き込んで強制的に位置を修
正したりする必要があり、上型10への基材16の固定
に手数が掛かる難点も指摘される。
【0009】
【発明の目的】本発明は、前述した課題を好適に解決す
るために提案されたものであって、発泡成形型の上型へ
基材を簡単かつ確実に固定することができ、その作業に
際してマスキングを施したり、強制的に位置を修正した
りする手間を要しない改良された手段を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、発泡成形型の上型に装
着した基材と、該成形型の下型に装着した表皮との間で
発泡剤を反応させて、発泡体を芯材とする車両内装部材
を成形する方法において、前記基材を前記上型に装着す
るに際して、該上型の基材装着面に設けた通孔に、該基
材の裏側に突出的に形成した被係止片を位置決めし、前
記上型の内部に揺動自在に配設した係止部材を揺動させ
て係止位置へ到来させ、前記通孔を介して突出した前記
係止部材の係止爪部を前記被係止片へ係止することで、
前記基材を前記上型に固定するようにしたことを特徴と
する。
【0011】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため本願の別の発明は、上型に基材を装着すると
共に下型に表皮を装着し、これら基材と表皮との間で発
泡剤を反応させて発泡体を芯材とする車両内装部材を成
形する発泡成形型において、駆動源により前記上型の内
部で往復移動する支持部材に揺動自在に配設され、該上
型の基材装着面に設けた通孔を介して外方へ突出可能な
係止爪部を有する係止部材と、前記上型の内部に配設さ
れて常には前記係止部材に摺接し、前記支持部材の往復
移動に伴って移動する該係止部材を、前記係止爪部を前
記通孔から後退させた非係止位置と該係止爪部を該通孔
から突出させた係止位置とに姿勢制御する姿勢制御部材
と、前記基材の裏側に突出的に形成され、該基材を前記
上型に装着した際に前記通孔の真上に到来する被係止片
とからなり、前記上型の基材装着面に前記基材を装着し
て前記通孔に前記被係止片を位置決めした後に、前記支
持部材の移動のもとに前記係止部材を係止位置まで揺動
させて前記係止爪部を該被係止片に係止することで、該
基材を上型に固定するよう構成したことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る発泡成形型の
基材固定方法および該方法を実施する基材固定構造につ
き、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以
下説明する。なお、図11〜図15に関して説明した部
材と同一の部材については、同じ符号で指示して詳細な
説明は省略する。本発明に係る発泡成形型の基材固定構
造は、図1に示す如く上型10に設けた係止部材34
と、常にはこの係止部材34に摺接して該係止部材34
の姿勢を制御する姿勢制御部材42と、図2に示す如く
基材16の裏側に突出的に形成した被係止片58とを必
須の部材とし、前記姿勢制御部材42によって姿勢制御
される係止部材34と被係止片58との協働作用下に上
型10への基材16の確実な固定がなされる。
【0013】
【第1実施例】(係止部材について)図1は、第1実施例
に係る基材固定構造の主要部材である係止部材34の構
成を示す縦断面図であって、この係止部材34は、発泡
成形型を構成する上型10の内部において、基材装着面
の所要個所に設けた通孔10bの近傍に配設されてい
る。前記係止部材34は、全体が略L字形を呈してい
て、上型10の内部で往復移動可能に配設される支持部
材50に一端部がヒンジ接合され、該支持部材50に対
して揺動自在に組付けられている。すなわち係止部材3
4は、前記支持部材50に軸着される円筒状の基部36
と、この基部36から延出して前記通孔10b側へ延出
する揺動桿部38と、この揺動桿部38の先端から略直
角に屈曲して前記通孔10b側へ臨み、該通孔10bか
ら突出して前記被係止片58の係止孔60に係脱可能に
係止する係止爪部40とから構成されている。また前記
揺動桿部38は、その中間の2個所に宜屈折部を有し
て、前記基部36に連設した第1桿部38aと、この第
1桿部38aに連設した傾斜桿部38bと、この傾斜桿
部38bに連設した第2桿部38cとから構成される。
なお前記通孔10bが形成された部位は、基材16に突
出形成した被係止片58に対応して凹設されている。
【0014】(姿勢制御部材)第1実施例における前記姿
勢制御部材42は、上型10の内部において前記通孔1
0bに隣接した部位から延出した支持片44の適宜位置
に対し、固定的に配設された第1制御体46および第2
制御体48から構成されている。このうち第1制御体4
6は、前記係止部材34における前記揺動桿部38の一
方側面(上面)に常に摺接して、該係止部材34の係止位
置側への変位を制御するもので、例えば水平に突出した
ボス状部材である。一方、第2制御体48は、前記係止
部材34における前記揺動桿部38の他方側面(下面)に
常に摺接して、該係止部材34の非係止位置側への変位
を制御するものであり、例えば水平に突出したボス状部
材である。
【0015】(流体圧シリンダ)前記支持部材50は、上
型10の内部に設置した駆動源としての流体圧シリンダ
52におけるロッド54の先端に連結固定されている。
この流体圧シリンダ52は、上型10の内壁に設けた支
持台56にシリンダボトム側がフランジ接合され、シリ
ンダヘッド側の揺動が不能に設置されている。従って、
ロッド54を前進するように前記流体圧シリンダ52を
付勢制御すれば、これによりスライド変位する前記支持
部材50に従動する係止部材34は、姿勢制御部材42
の第1制御体46および第2制御体48に摺接しながら
図1の右側へ移動する。また、前記ロッド54を後退す
るように前記流体圧シリンダ52を付勢制御すれば、こ
れによりスライド変位する前記支持部材50に従動する
係止部材34は、姿勢制御部材42の第1制御体46お
よび第2制御体48に摺接しながら図1の左側へ移動す
る。なお流体圧シリンダ52は、具体的には油圧シリン
ダや空気圧シリンダ等が好適に採用される。
【0016】(係止部材の揺動態様)このように構成され
た第1実施例の基材固定構造では、前記支持部材50と
前記姿勢制御部材42との相対的な位置関係により、前
記係止部材34の姿勢制御が図られる。すなわち、流体
圧シリンダ52のロッド54が前進するに際しては、係
止部材34の傾斜桿部38bが姿勢制御部材42に到来
するようになるので、前記係止爪部40は右側へ移動し
つつ時計方向へ揺動し、前記係止爪部40が前記通孔1
0bから後退した非係止位置に到来する(図1に2点鎖
線で示す)。一方、ロッド54が後退するに際しては、
係止部材34の第2片部38cが姿勢制御部材42に到
来するようになるので、該係止部材34は左側へ移動し
つつ反時計方向へ揺動し、前記係止爪部40が前記通孔
10bから突出した係止位置へ到来するようになる(図
1に実線で示す)。なお、被係止片58に対する係止部
材34の係止状態では、係止爪部40の係止当接面40
aが斜め下方を指向するようになる。
【0017】このように構成された基材固定構造は、前
記基材16の形状や大きさ等を前提として前記上型10
の内部に複数基設置することで、該基材16が上型10
の基材装着面に密着的に固定されるようになる。
【0018】(被係止片について)図3は、基材16を斜
視状態で示す図2のIII−III線断面図で、この基材16
の裏側に被係止片58が突出的に一体成形されている
(実施例では基材16の横方向へ所要間隔毎に合計4個
形成されている)。この図3においてサークルAで囲ん
だ説明図は、矢印Bの方向から視た被係止片58を示し
ている。すなわち被係止片58は、基材16の裏側(上
型10に当接する側)の面から突出する庇状片であっ
て、この被係止片58には、該基材16を前記上型10
に装着した際に前記通孔10bの真上に到来可能で、か
つ前記係止部材34の係止爪部40が係脱可能に係止す
ることを許容する係止孔60が穿設されている。
【0019】
【第1実施例の作用】次に、第1実施例に係る発泡成形
型の基材固定構造を、該構造の操作により達成される基
材固定方法との関係において説明する。図4および図5
は、前記基材16を上型10に装着する工程を示してい
る。前記係止部材16は、前記基材16を上型10に装
着するに先立ち、図4に示すようにロッド54を前進す
るように前記流体圧シリンダ52を付勢制御すること
で、係止爪部40が通孔10bから後退した非係止位置
に到来させてある。この状態で、前記基材16を図4に
示す矢印方向から上型10に向けてセットすると、該基
材16の各被係止片58は夫々の凹部に整合して、係止
孔60が通孔10bの上方へ到来する。
【0020】係止孔60と通孔10bとの整合が完了し
たら、図5に示すように、前記流体圧シリンダ52を逆
付勢してロッド54を後退するように駆動することで、
前記係止部材34が揺動変位して通孔10bから突出し
た係止爪部40が係止孔60へ嵌入して係止するように
なる。このとき、係止部材34の揺動変位に伴い、係止
爪部40の係止当接面40aが徐々に斜め下方を指向す
るようになるので、基材16は図5の左下方へ押付けら
れる。そして係止部材34が係止位置へ到来すると、基
材16は上型10の正規の位置まで引き込まれ、該基材
16の最終的な装着が完了する。
【0021】このように第1実施例に係る基材固定構造
では、基材16の表面部にスライドピンの挿入を許容す
る通孔を穿設する必要がないから、発泡成形時に発泡剤
が該通孔から漏出することがなく、従ってマスキングの
ためのテープを貼る工程も不要となる。しかも、揺動自
在に配設される係止部材34を揺動させて係止位置へ到
来させるだけで上型10に対して迅速かつ確実な基材1
6の装着がなされるので、作業工数を低減させて効率化
を図ることができる。また、基材16は上型10の基材
装着面に合わせて引き込まれて密着するので、該基材1
6に成形による歪み等があったとしてもそれが好適に矯
正される。このため上型10と下型12とを閉成した際
に、型内で基材16と表皮18とが適切な間隔に保持さ
れ、基材16と表皮18との過度の干渉による該表皮1
8のずれ込みが回避されると共に、発泡剤の流れが円滑
になって注入量や欠肉不良を低減させることができる。
【0022】
【第2実施例】図6および図7は、第2実施例に係る発
泡成形型の基材固定構造を示す縦断面図であって、この
第2実施例は前記第1実施例と比較して、姿勢制御部材
42の構造が異なっている。すなわち第2実施例の姿勢
制御部材42では、上型10の内部において前記通孔1
0bに隣接した部位から延出した支持片44の垂直部4
4aに固定的に配設された第1制御体46と、該支持片
44の水平部44bに設置した付勢部材としてのスプリ
ング62の一端に装着した第2制御体48とから構成さ
れている。このうち第1制御体46は、前記係止部材3
4における前記揺動桿部38の一方側面(上面)に常に摺
接して、該係止部材34の係止位置側への変位を制御す
るものであり、例えば水平に突出したボス状部材であ
る。一方、第2制御体48は、前記係止部材34におけ
る前記揺動桿部38の他方側面(下面)に常に摺接して、
該係止部材34を係止位置側へ弾力的に付勢するもので
あり、例えば板状部材である。なお、この姿勢制御部材
42以外の部品や部材は、第1実施例と同一部材が使用
されるので、同一のものには同一符号を付して詳細な説
明は省略する。
【0023】このように構成された第2実施例に係る基
材固定構造は、前記基材16を図7に示す矢印方向から
上型10に向けてセットし、各被係止片58を凹部に整
合させて係止孔60と通孔10bとの整合が完了した
ら、前記流体圧シリンダ52をロッド54が後退するす
るように付勢制御する。すると前記係止部材34は、ス
プリング62により付勢された第2制御体48の摺接に
より徐々に揺動変位し、通孔10bから突出した係止爪
部40が係止孔60へ嵌入して係止するようになる。そ
して、係止部材34が係止位置へ到来した際には、係止
爪部40の係止当接面40aが斜め下方を指向するよう
になるので、基材16は図7の左下方へ押付けられなが
ら上型10の正規の位置まで引き込まれ、該基材16の
最終的な装着が完了する。なお第2実施例の構成では、
例えば係止部材34の揺動変位に際して係止爪部40が
前記係止孔60へ適切に嵌入しない場合には、スプリン
グ62の付勢力に抗してそれを許容し得るので、係止部
材34や基材16の破損を回避し得る。
【0024】
【第3実施例】図8および図9は、第3実施例に係る発
泡成形型の基材固定構造を示す縦断面であって、この第
3実施例も、前記第1実施例と比較して姿勢制御部材4
2の構造が異なっている。すなわち第3実施例の姿勢制
御部材42では、上型10における基材装着面の裏側に
設置した付勢部材としてのスプリング62の一端に装着
した第1制御体46と、該上型10の内部において前記
通孔10bに隣接した部位から延出した支持片44に固
定的に配設された第2制御体48とから構成されてい
る。このうち第1制御体46は、前記係止部材34にお
ける前記揺動桿部38の一方側面(上面)に常に摺接し
て、該係止部材34を非係止位置側へ弾力的に付勢する
ものであり、例えば板状部材である。一方、第2制御体
48は、前記係止部材34における前記揺動桿部38の
他方側面(下面)に常に摺接して、該係止部材34の非係
止位置側への変位を制御するものであり、例えば水平に
突出したボス状部材である。
【0025】このように構成された第3実施例に係る基
材固定構造は、前記基材16を図9に示す矢印方向から
上型10に向けてセットし、各被係止片58を凹部に整
合させて係止孔60と通孔10bとの整合が完了した
ら、前記流体圧シリンダ52をロッド54が後退するす
るように付勢制御する。すると前記係止部材34は、前
記第2制御体48の摺接によりスプリング62の付勢力
に抗して徐々に揺動変位し、通孔10bから突出した係
止爪部40が係止孔60へ嵌入して係止するようにな
る。そして、係止部材34が係止位置へ到来した際に
は、係止爪部40の係止当接面40aが斜め下方を指向
するようになるので、基材16は図9の左下方へ押付け
られながら上型10の正規の位置まで引き込まれ、該基
材16の最終的な装着が完了する。
【0026】図10は、基材16の裏側に突出形成され
る被係止片の変更例を示すものである。すなわち変更例
に係る被係止片58は、前記各実施例における被係止片
58とは逆向きの斜め下方へ突出形成された板状片であ
って、該被係止片58の突出角度は、前記係止部材34
の回動係止状態における係止爪部40の係止当接面40
aの傾斜角度と同一に設定されている。被係止片58を
このように形成しても、係止部材34の回動変位によっ
て係止爪部38の係止当接面38aが徐々に斜め下方を
指向するに伴って基材16は左下方へ付勢されるように
なり、上型10の正規の位置まで好適に引き込まれる。
【0027】前記各実施例では、駆動源として油圧シリ
ンダや空気圧シリンダ等の流体圧シリンダを例示した
が、この他に例えば直線式の電磁ソレノイド等も駆動源
として好適に採用可能である。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る発泡成
形型の基材固定方法および該方法を好適に実施する基材
固定構造によれば、基材にスライドピンを挿入させる通
孔を穿設する必要がないから、発泡成形時に発泡剤が漏
出することがなく、従ってマスキングのためのテープを
貼る工程も不要となる利点がある。しかも、揺動自在に
配設される係止部材を揺動させて係止位置へ到来させる
だけで上型に対して迅速かつ確実な基材の装着がなされ
るので、作業工数を低減させて効率化を図ることができ
る。また、基材は上型の基材装着面に合わせて引き込ま
れて密着するので、該基材に成形による歪み等があった
としてもそれが好適に矯正される。このため上型と下型
とを閉成した際に、型内で基材と表皮とが適切に間隔に
保持されるので、基材と表皮との過度の干渉による該表
皮のずれ込みが回避されると共に、発泡剤の流れが円滑
になって注入量や欠肉不良を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発泡成形型に関して、第1実施例に係る基材固
定構造を設けた上型の縦断面図である。
【図2】車両内装部材の一例をなすインストルメントパ
ネルの一部を構成する基材の斜視図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】第1実施例に係る基材固定構造を使用して基材
を上型に装着する第1段階の縦断面図であって、上型に
基材を仮セットした状態を示している。
【図5】第1実施例に係る基材固定構造を使用して基材
を上型に装着する第2段階の縦断面図であって、揺動し
た係止部材の係止爪部が被係止片の係止孔に係止するこ
とで基材が上型に引き込まれた装着完了状態を示してい
る。
【図6】第2実施例に係る基材固定構造の縦断面図であ
る。
【図7】図6に示した基材固定構造を使用して、基材を
上型に装着した状態の縦断面図である。
【図8】第3実施例に係る基材固定構造の縦断面図であ
る。
【図9】図8に示した基材固定構造を使用して、基材を
上型に装着した状態の縦断面図である。
【図10】基材に突出形成される被係止片の別形態例の
縦断面図である。
【図11】従来技術に係る発泡成形型の基材固定方法の
第1工程を示すもので、発泡成形型の上型に成形済みの
基材を装着する直前の状態を示す縦断面図である。
【図12】図11の発泡成形型において、その上型に基
材が装着された状態を示す縦断面図である。
【図13】上型に出没自在に配設されるスライドピンの
構造の拡大断面図である。
【図14】図13に示すスライドピンの構造において、
発泡成形時に発泡剤の漏出を防止するためテープでマス
キングしている状態を示す説明断面図である。
【図15】発泡体を芯材とする車両内装部材を発泡成形
するのに使用される発泡成形型の概略断面図である。
【図16】図15の発泡成形型により成形された車両内
装部材の縦断面図である。
【符号の説明】
10 上型, 10b 通孔 12 下型, 14 発泡成形
型 16 基材, 18 表皮 20 発泡体, 22 インストルメントパネル(車両内装部材), 34 係止部材, 40 係止爪部 42 姿勢制御部材, 46 第1制御
体 48 第2制御体, 50 支持部材 52 流体圧シリンダ(駆動源), 54 ロッド 58 被係止片, 62 スプリン
グ(付勢部材)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B68G 7/06 B68G 7/06 A // B29K 105:04 B29K 105:04 B29L 31:58 B29L 31:58 (72)発明者 熊▲崎▼ 広行 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 3D044 BA11 BB01 BC03 4F202 AA42 AD05 AD08 AD35 AG03 AG20 AH25 AH26 AM33 AR07 CA01 CB01 CB13 CB20 CQ01 CQ07 4F204 AA42 AD05 AD08 AD35 AG03 AG20 AH25 AH26 AM33 AR07 EA01 EB01 EB13 EF05 EF23 EF49 EL21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡成形型(14)の上型(10)に装着した基
    材(16)と、該成形型(14)の下型(12)に装着した表皮(18)
    との間で発泡剤を反応させて、発泡体(20)を芯材とする
    車両内装部材(22)を成形する方法において、 前記基材(16)を前記上型(10)に装着するに際して、該上
    型(10)の基材装着面に設けた通孔(10b)に、該基材(16)
    の裏側に突出的に形成した被係止片(58)を位置決めし、 前記上型(10)の内部に揺動自在に配設した係止部材(34)
    を揺動させて係止位置へ到来させ、前記通孔(10b)を介
    して突出した前記係止部材(34)の係止爪部(40)を前記被
    係止片(58)へ係止することで、前記基材(16)を前記上型
    (10)に固定するようにしたことを特徴とする発泡成形型
    の基材固定方法。
  2. 【請求項2】 上型(10)に基材(16)を装着すると共に下
    型(12)に表皮(18)を装着し、これら基材(16)と表皮(18)
    との間で発泡剤を反応させて発泡体(20)を芯材とする車
    両内装部材(22)を成形する発泡成形型(14)において、 駆動源(52)により前記上型(10)の内部で往復移動する支
    持部材(50)に揺動自在に配設され、該上型(10)の基材装
    着面に設けた通孔(10b)を介して外方へ突出可能な係止
    爪部(40)を有する係止部材(34)と、 前記上型(10)の内部に配設されて常には前記係止部材(3
    4)に摺接し、前記支持部材(50)の往復移動に伴って移動
    する該係止部材(34)を、前記係止爪部(40)を前記通孔(1
    0b)から後退させた非係止位置と該係止爪部(40)を該通
    孔(10b)から突出させた係止位置とに姿勢制御する姿勢
    制御部材(42)と、 前記基材(16)の裏側に突出的に形成され、該基材(16)を
    前記上型(10)に装着した際に前記通孔(10b)の真上に到
    来する被係止片(58)とからなり、 前記上型(10)の基材装着面に前記基材(16)を装着して前
    記通孔(10b)に前記被係止片(58)を位置決めした後に、
    前記支持部材(50)の移動のもとに前記係止部材(34)を係
    止位置まで揺動させて前記係止爪部(40)を該被係止片(5
    8)に係止することで、該基材(16)を上型(10)に固定する
    よう構成したことを特徴とする発泡成形型の基材固定構
    造。
  3. 【請求項3】 前記駆動源(52)はロッド(54)を有する流
    体圧シリンダであって、このロッド(54)と前記支持部材
    (50)とを連結したもとで該ロッド(54)を前・後進制御す
    ることにより、前記係止部材(34)が非係止位置と係止位
    置との間で揺動変位して前記係止爪部(40)と前記被係止
    片(58)との係脱が行なわれる請求項2記載の発泡成形型
    の基材固定構造。
  4. 【請求項4】 前記姿勢制御部材(42)は、前記上型(10)
    に固定的に配設されて前記係止部材(34)の一方側面に摺
    接する第1制御体(46)と、該上型(10)に固定的に配設さ
    れて該係止部材(34)の他方側面に摺接する第2制御体(4
    8)とからなる請求項2または3記載の発泡成形型の基材
    固定構造。
  5. 【請求項5】 前記姿勢制御部材(42)は、前記上型(10)
    に固定的に配設されて前記係止部材(34)の一方側面に摺
    接する第1制御体(46)と、該上型(10)に設置した付勢部
    材(62)に配設されて該係止部材(34)の他方側面に摺接
    し、常には該係止部材(34)を係止位置側へ弾力的に付勢
    する第2制御体(48)とからなる請求項2または3記載の
    発泡成形型の基材固定構造。
  6. 【請求項6】 前記姿勢制御部材(42)は、前記上型(10)
    に設置した付勢部材(62)に配設されて該係止部材(34)の
    一方側面に摺接し、常には該係止部材(34)を非係止位置
    側へ弾力的に付勢する第1制御体(46)と、該上型(10)に
    固定的に配設されて前記係止部材(34)の他方側面に摺接
    する第2制御体(48)とからなる請求項2または3記載の
    発泡成形型の基材固定構造。
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