JP2001248075A - ポリフェニレンサルファイド繊維、その製造方法および電気絶縁材 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド繊維、その製造方法および電気絶縁材

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JP2001248075A
JP2001248075A JP2000053733A JP2000053733A JP2001248075A JP 2001248075 A JP2001248075 A JP 2001248075A JP 2000053733 A JP2000053733 A JP 2000053733A JP 2000053733 A JP2000053733 A JP 2000053733A JP 2001248075 A JP2001248075 A JP 2001248075A
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polyphenylene sulfide
fiber
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sulfide fiber
average molecular
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Eiji Otsubo
栄治 大坪
Hideo Nagahara
秀夫 長原
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁石用コイル、モーターコイルおよび電源
トランスコイルなどの各種電線の絶縁被覆材として好適
に使用される耐摩耗性に優れたポリフェニレンサルファ
イド繊維、その効率的な製造方法、電気絶縁材を提供す
る。 【解決手段】 溶融粘度指数(MFR)が25〜300
g(24.5〜29.4cN)/10分のポリフェニレ
ンサルファイドからなり、強度が5g/d(4.4cN
/dtex)以上、タフネスが20g/d・(%) 1/2
(18cN/dtex・(%)1/2 )以上のポリフェニ
レンサルファイド繊維であって、平均分子量が600〜
6000のポリテトラメチレングリコールと、二塩基酸
と、一価脂肪酸とから形成されるエステル化物であり、
平均分子量が2000〜15000であるポリエーテル
ポリエステルを含有する処理剤が前記繊維の表面に付着
していることを特徴とするポリフェニレンサルファイド
繊維。その製造方法。絶縁被覆材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電磁石用コイル、
モーターコイルおよび電源トランスコイルなどの各種電
線の絶縁被覆材として好適に使用される耐摩耗性に優れ
たポリフェニレンサルファイド繊維、その効率的な製造
方法、および結束および/または被覆性にすぐれ、かつ
冷却コンプレッサーモーターコイル材に適用した場合の
ように、冷媒中に浸漬される過酷な条件下においても、
その力学的、電気的な初期特性を良好に保持することが
でき、耐摩耗性に優れた電気絶縁材、例えば電線スリー
ブおよびコイル結束材などを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンサルファイド繊維は、耐
薬品性、耐熱性および電気絶緑性に優れた特性を持つこ
とから、従来より電気絶縁被覆材として使用されてい
る。
【0003】しかしながら、ポリフェニレンサルファイ
ド繊維は、これをモーター結節紐やコンプレッサーの電
線結束材などの被覆材に使用した場合に、振動などによ
り起こる繊維−繊維間摩擦や繊維−金属間摩擦により、
この被覆材が劣化するという問題が生じるため、より耐
摩耗性の良好なポリフェニレンサルファイド繊維の実現
が要求されている。
【0004】一方、一般にナイロンフィラメントやポリ
エステルフィラメントなどの分野においては、耐摩耗性
を向上させる方法として、ポリエチレングリコールを含
有する処理剤を用いて繊維を処理する方法(特開昭60
−21934号公報)および多価アルコールのプロピレ
ンオキサイドとエチレンオキサイドとのランダム付加物
を必須成分とする油剤を用いて繊維を処理する方法(特
公昭60−40552号公報)などが提案されている。
しかしながら、前者の方法では、処理剤が固状を呈する
ために、繊維−繊維間の摩擦または繊維−金属間の摩擦
により、処理剤が繊維表面から剥離してしまい、十分な
耐摩耗性が得られず、また後者の方法では、プロピレン
オキサイドを含有するために摩擦抵抗が大きく、十分な
改良効果が得られないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来技術における問題点の解決を課題として検討した結果
達成されたものである。したがって、本発明の目的は、
電磁石用コイル、モーターコイルおよび電源トランスコ
イルなどの各種電線の絶縁被覆材として好適に使用され
る耐摩耗性に優れたポリフェニレンサルファイド繊維、
その効率的な製造方法、および結束および/または被覆
性にすぐれ、かつ冷却コンプレッサーモーターコイル材
に適用した場合のように、冷媒中に浸漬される過酷な条
件下においても、その力学的、電気的な初期特性を良好
に保持することができ、耐摩耗性に優れた電気絶縁材を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のポリフェニレンサルファイド繊維は、主
として次の構成を有する。すなわち、溶融粘度指数(M
FR)が25〜300g(24.5〜29.4cN)/
10分のポリフェニレンサルファイドからなり、強度が
5g/d(4.4cN/dtex)以上、タフネスが2
0g/d・(%) 1/2(18cN/dtex・(%)
1/2 )以上のポリフェニレンサルファイド繊維であっ
て、平均分子量が600〜6000のポリテトラメチレ
ングリコールと、二塩基酸と、一価脂肪酸とから形成さ
れるエステル化物であり、平均分子量が2000〜15
000であるポリエーテルポリエステルを含有する処理
剤が前記繊維の表面に付着していることを特徴とするポ
リフェニレンサルファイド繊維である。
【0007】なお、本発明のポリエーテルポリエステル
繊維は、以下の(1)〜(2)が好ましい条件であり、
これらの条件の適用によりさらにすぐれた効果を期待す
ることができる。 (1)前記ポリエーテルポリエステルが、前記処理剤の
有効成分の30重量%以上を占めること、(2)前記繊
維への前記処理剤の付着量が、繊維重量に対して0.1
〜3.0重量%であること。
【0008】また、本発明のポリフェニレンサルファイ
ド繊維の製造方法は、主として次の構成を有する。すな
わち、溶融粘度指数(MFR値)が25g〜300g/
10分(24.5〜29.4cN)のポリフェニレンサ
ルファイド樹脂を、100〜200℃の温度で2時間以
上乾燥した後、これを溶融紡糸機に供給して溶融させ、
紡糸口金から紡糸速度300〜1000m/minの条
件で紡出して紡出糸条となし、この紡出糸条の繊維表面
に、平均分子量が600〜6000のポリテトラメチレ
ングリコールと、二塩基酸と、一価脂肪酸とから形成さ
れるエステル化物であり、平均分子量が2000〜15
000であるポリエーテルポリエステルを含有する処理
剤を付与し、次いで延伸することことを特徴とするポリ
フェニレンサルファイド繊維の製造方法である。
【0009】さらに、本発明の電気絶縁材は、主として
次の構成を有する。すなわち、上記のポリフェニレンサ
ルファイド繊維からなることを特徴とする電気絶縁材で
ある。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明について詳述す
る。本発明に用いるポリフェニレンサルファイドとは、
パラジクロルベンゼンと二硫化ナトリウムとを、N−メ
チル−2ピロリドン中にて、200〜250℃で反応さ
せ、次いで溶媒を除去し得られたポリマーを、ペレット
状に成型して得られるものである。
【0011】なお、本発明に用いるポリフェニレンサル
ファイドは、メルトフロレート(MFR)が100〜6
00の実質的に線状のポリマーであることが好ましい
が、トリクロロベンゼン(TCB)を0.1重量%以下
含有した架橋ポリマーであってよい。
【0012】ここでいうメトロフロレート(MFR)と
は、測定温度を316℃、荷重を5kgf(49N)と
したASTM D1238−70法によって測定された
ポリマーの溶融流れを意味するものである。
【0013】本発明においては、電気絶縁材、例えば、
電線被覆用スリーブやコイルなどの工業的結束材として
好適に用いるために、ポリフェニレンサルファイド繊維
の強度が5g/d(4.4cN/dtex)以上、かつ
タフネスが20g/d・(%)1/2 (18cN/dte
x・(%)1/2 )以上であることが不可欠の条件であ
る。
【0014】なお、本発明において、タフネスとは、強
度と、伸度の平方根の積で求められる値をいい、その単
位は、g/d・(%)1/2 またはcN/dtex・
(%)1/ 2である。
【0015】そこで、本発明の高強度で高タフネスのポ
リフェニレンサルファイド繊維においては、まず使用す
るポリフェニレンサルファイド樹脂の溶融粘度指数(M
FR値)が、25〜300g(24.5〜294cN)
/10分の範囲にあることが必須であり、また繊維中の
不融解物の大きさおよび含有量(個数)を減少させ、さ
らには繊維中の気泡の発生を抑制することが重要であ
る。
【0016】ここで、ポリフェニレンサルファイドの溶
融粘度指数(MFR値)が25g/d(24.5cN)
/10分未満では、高分子粘弾性による振動(メルトフ
ラクチヤ)が発生して、単繊維繊度変動の問題が生じ、
300g/d(294cN)/10分を越えると、高分
子鎖間の分子間力や絡み点が減少し、目的とする高強度
で高タフネスの繊維が得られなくなるため好ましくな
い。
【0017】そこで、具体的には、使用するポリフェニ
レンサルファイドを、粉末またはペレットの状態とな
し、これを100℃以上200℃以下の範囲で加熱する
ことにより、昇華した低分子量物を除去し、気泡の生成
や3次元架橋反応を抑制することが望ましい条件とな
る。
【0018】さらに、本発明のポリフェニレンサルファ
イド繊維は、その表面が特定の処理剤で処理されている
ことを必須の条件とする。
【0019】すなわち、本発明で使用する処理剤は、平
均分子量が600〜6000のポリテトラメチレングリ
コールと、二塩基酸と、一価脂肪酸とから形成されるエ
ステル化物であり、平均分子量が2000〜15000
であるポリエーテルポリエステルを含有する処理剤であ
る。
【0020】上記ポリエーテルポリエステルとしては、
二塩基酸の両末端がポリテトラメチレングリコールによ
ってエステル化され、さらにその両末端が一価脂肪酸に
よってエステル化されてなる化合物のように、一価脂肪
酸によるエステル化によって両末端が封鎖されてなるポ
リエーテルポリエステルが好ましく使用される。
【0021】上記ポリエーテルポリエステルの平均分子
量は、得られるポリフェニレンサルファイド繊維の耐摩
耗性を向上させるために、2000〜15000、好ま
しくは3000〜10000の範囲とするものである。
つまり、平均分子量が2000未満の場合には、油膜の
強さが不十分となり、繊維が損傷を受けて耐摩耗性の低
下を招くことになり、また平均分子量が15000を越
えると、逆に摩擦抵抗が大きくなりすぎて所望の効果が
得られない。
【0022】さらに、上記ポリエーテルポリエステルを
構成するポリエーテル成分としては、平均分子量が60
0〜6000、好ましくは800〜4000のポリテト
ラメチレングリコールが用いられる。ポリテトラメチレ
ングリコールの平均分子量が600未満の場合には、油
膜の強さが不十分で耐摩耗性の改良効果が得られず、ま
た平均分子量が6000を越える場合には、摩擦抵抗が
大きくなりすぎて所望の効果が得られない。
【0023】なお、本発明でいう平均分子量とは、GP
C(ゲルパーミエイションクロマトグラフー)で測定さ
れる数平均分子量である。
【0024】また、上記ポリエーテルポリエステルを構
成する二塩基酸成分の具体例としては、マレイン酸、ア
ジピン酸、チオジプロピオン酸およびセバチン酸などが
挙げられる。これらのなかでもアジピン酸、チオジプロ
ピオン酸およびセバチン酸が特に好ましく用いられる。
なお、耐摩耗性に優れる点で、脂肪族カルボン酸が好ま
しく使用される。
【0025】さらに、上記ポリエーテルポリエステルを
構成する一価脂肪酸成分の具体例としては、オクチル
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア
リン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リシノール
酸、リノール酸およびリノレイン酸などが挙げられ、こ
れらのなかでもラウリン酸、イソステアリン酸およびオ
レイン酸が特に好ましく用いられる。
【0026】さらに、上記ポリエーテルポリエステル
は、常温(20〜25℃)で液状を保つことができるも
のであることが好ましい。この理由は、処理剤が付与さ
れた電気絶縁被覆材料の織布が日常的に使用される常温
下であっても、処理剤が固状〜ペースト状とならずに液
状を保持できるので、耐摩耗性の機能が使用時に十分発
揮できるからである。
【0027】また、上記ポリエーテルポリエステルは、
処理剤の有効成分の30重量%以上を占めることが好ま
しく、1種のみの使用でもよいが、2種以上の併用でも
よい。上記ポリエーテルポリエステルが処理剤有効成分
の30重量%以上を占めることで、耐摩耗性の改良効果
が十分に発揮される。
【0028】本発明で使用する処理剤(耐摩耗性向上
剤)は、上記ポリエーテルポリエステル(A)以外の平
滑剤成分(B)、極圧剤成分(C)および界面活性剤成
分(D)などを有効成分として含んでいてもよく、それ
らの合計の含有量は70重量%未満とすることが望まし
い。
【0029】上記平滑剤成分(B)の具体例としては、
鉱物油(精製スピンドル油、流動パラフィン)、植物油
(ヤシ油、ヒマシ油など)、脂肪酸エステル(イソステ
アリルラウレート、オレイルラウレート、ジオレイルア
ジペート、トリメチロールプロパントリラウレートな
ど)、アルキルエーテルエステル(ラウリルアルコール
のエチレンオキサイド2モル付加物ラウレート、トリデ
シルアルコールのエチレンオキサイド3モル付加物ラウ
レートなど)およびワックスなどが挙げられ、これらの
なかでも脂肪酸エステルおよびアルキルエーテルが好ま
しく使用される。
【0030】上記平滑剤成分(B)を配合する場合に
は、その割合を有効成分の5〜30重量%の範囲とする
ことが望ましい。
【0031】上記極圧剤成分(C)は、処理剤の油膜強
度を高める作用を有する成分であり、その具体例として
は、オレイン酸石けん、エルシン酸石けんなどの脂肪酸
石けん、ラウリルホスフェートカリウム塩、オレイルホ
スフェートナトリウム塩などの有機ホスフェート塩、お
よびラウリルスルホネートナトリウム塩、ドデシルベン
ゼンスルホネートナトリウム塩などの有機スルホネート
塩などが挙げられる。
【0032】上記極圧剤成分(C)を配合する場合に
は、その割合を有効成分の0.02〜10重量%、特に
1〜5重量%の範囲とすることが望ましい。かかる好ま
しい範囲とすると油膜強度を高める作用が十分に発揮さ
れ、摩擦が大きくなりすぎず耐摩耗性を良好に維持でき
る。
【0033】また、上記界面活性剤成分(D)の具体例
としては、高級アルコールのアルキレンオキサイド付加
物(オレイルアルコールのエチレンオキサイド付加物、
ステアリルアルコールアルコールのエチレンオキサイド
・プロピレンオキサイド付加物、オクチルアルコールの
エチレン・プロピレンオキサイド付加物など)、多価ア
ルコールエステルのアルキレンオキサイド付加物(硬化
ヒマシ油のエチレンオキサイド25モル付加物、ソルビ
タントリオレートのエチレンオキサイド20モル付加物
など)が挙げられる。
【0034】上記界面活性剤成分(D)を配合する場合
には、その割合を有効成分の5〜20重量%の範囲とす
ることが望ましい。
【0035】さらに、本発明で使用する処理剤には、前
記ポリエーテルポリエステル(A)、それ以外の平滑剤
成分(B)、極圧剤成分(C)および界面活性剤成分
(D)の他に、アルカリ金属、アルキルアミンのアルキ
レンオキサイド付加物などのpH調整剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤およびフッ素化合物などのその他の添加剤
を必要に応じて添加してもよい。
【0036】本発明のポリフェニレンサルファイド繊維
に付与する処理剤は、1〜20重量%の水系エマルジョ
ン液として用いるのが好ましいが、ポリフェニレンサル
ファイド繊維からなる原糸や織布への付着性が損なわな
ければ、さらに高濃度の水系エマルジョン液を用いても
よい。特に好ましくは、2〜10重量%の水系エマルシ
ョン液が用いられる。
【0037】なお、上記処理剤は、処理剤を乳化させた
水系エマルジョンのような処理液にして、ポリフェニレ
ンサルファイド繊維の原糸を製造する製糸工程において
付与されるが、その他にも、ポリフェニレンサルファイ
ド繊維を紐や織布にした後、これに付与してもよい。
【0038】例えば、紡糸されたポリフェニレンサルフ
ァイド繊維を延伸、熱処理して巻き取る製糸工程におい
て、熱処理と巻き取りの間で上記処理剤を付与すればよ
いが、巻き取られる原糸に所望量付与させることができ
るならば、紡糸油剤として付与することもできる。ま
た、織布用原糸への付与は、巻き取り直前の付与が好ま
しい。原糸への付与には、ローラー給油や、ガイド給油
などの方法を用いればよい。
【0039】また、ポリフェニレンサルファイド繊維を
製織して織布とした後の段階で上記処理剤を付与する場
合には、織布を液中に浸漬する方法や織布表面に液を吹
き付ける方法などの任意の方法でもって付与すればよ
い。
【0040】上記処理剤の付着量は、ポリフェニレンサ
ルファイド繊維の重量に対して0.1〜3.0%重量%
の範囲であればよい。
【0041】このようにして、上記処理剤で処理して得
られる本発明のポリフェニレンサルファイド繊維やそれ
からなる織布を、電気絶縁材(電気被覆用織布)として
使用した場合には、従来の電気被覆用織布に比べて、特
に長期間の耐摩耗性に優れるという効果が得られる。
【0042】そして、かかる効果の発現理由は、以下の
作用メカニズムによるものと考える。すなわち、従来の
電気被覆用織布は、製糸工程で付与された油剤がそのま
ま繊維表面に残存しているため、織布の耐摩耗性に影響
をおよぼすが、本発明の上記処理剤を付与すると、ポリ
エーテルポリエステル成分の作用によって、油膜強度が
極めて高められ、極圧下の摩擦特性が低くなるため、良
好な耐摩耗性が維持されることになるのである。さら
に、本発明で使用する上記処理剤は、ポリフェニレンサ
ルファイド繊維の特徴である電気絶縁性に影響を与える
ことがないことも利点の一つとして挙げられる。
【0043】なお、本発明のポリフェニレンサルファイ
ド繊維においては、紡糸延伸された繊維を無撚糸で製紐
または編織する時の毛羽や糸切れを防止するために、交
絡数(Cf値)5以上の交絡を施したものであることが
望ましい具体的には、ポリフェニレンサルファイド繊維
をチーズに巻き上げる前にエアーノズル交絡処理を行う
ことにより、交絡を付与することができる。
【0044】本発明のポリフェニレンサルファイド繊維
は、以下に説明する方法によって、効率的に製造するこ
とができる。まず、市販のポリフェニレンサルファイド
ポリマーを、ペレット状で、100〜200℃の温度で
2時間以上、通常は4〜48時間乾燥する。
【0045】次に、このポリフェニリンサルファイドポ
リマーを、好ましくはエクストルダー型紡糸機で溶融
し、5μ以下の微細孔を有する金属焼結不織布フィルタ
ーを通過させた後、0.1〜0.5mm、好ましくは
0.2〜0.3mmの細孔を有する紡糸口金より紡出し
て紡出糸条となす。
【0046】次いで、紡出糸条を、口金直下5〜30c
m間の雰囲気温度が200〜350℃となる保温筒また
は加熱筒で囲まれた高温雰囲気中を通過させた後、10
0℃以下の温風で冷却する。ここで、口金直下に設けら
れた高温雰囲気は、ポリマーのメルトフロレート(MF
R)、および糸条の繊維と紡糸速度などをあわせて適切
な条件を選択する。
【0047】続いて、紡出糸条を、100℃以下、好ま
しくは20〜80℃の温風ないし冷風で均一に冷却固化
させ、これに上記処理剤を付与した後、300〜100
0m/minの速度で回転する引取りローラで引き取
る。ここで、紡糸速度が1000m/minを越える
と、強度が5g/d(4.4cN/dtex)以上で、
タフネスが20g/d・(%)1/2 (18cN/dte
x・(%)1/2 )以上の物性を得ることができない。ま
た、紡糸速度が300m/min未満では、製糸効率が
悪く、工業的に不利となるため好ましくない。
【0048】上記未延伸糸は、一旦巻き取られることな
く、連続して熱延伸工程に送られ、通常は2段以上の多
段延伸が付与される。延伸倍率は、紡糸条件に応じて、
3.0〜5.5倍、好ましくは、3.5〜5.0倍の範
囲から選択される。2段延伸を用いる場合の一段目の延
伸は総合倍率の70%以上,通常は75〜85%とし、
残り2段目の延伸を行なうのが望ましい。
【0049】延伸温度は、最高温度を120〜180℃
とするのが好ましい。延伸温度の最高温度をかかる範囲
にすると本発明の目的を満たすポリフェニレンサルファ
イド繊維を容易に得ることができる。なお、ここでの延
伸熱処理は、一般に加熱ローラ上で行われるが、延伸ロ
ーラ間に熱媒体、例えば赤外線ヒーターなどを設けて非
接触延伸熱処理を行ってもよい。
【0050】熱延伸を終了したポリフェニレンサルファ
イド繊維は、リラックスロールとの間で弛緩処理を施さ
れた後巻き取られる。熱処理時の弛緩倍率は、0〜10
%、さらには2〜6%の範囲が好ましい。
【0051】次に、必要に応じてワインダーの前でエア
ーノズルに通し、交絡付与することにより、本発明のポ
リフェニレンサルファイド繊維を得ることができる。
【0052】以上説明した方法によって得られる本発明
のポリフェニレンサルファイド繊維は、特定の繊維構造
を有し、高強度と高タフネスで適度な収縮特性を有し、
かつ優れた耐摩耗性有している。
【0053】したがって、本発明のポリフェニレンサル
ファイド繊維は、電気絶縁材の素材として適しており、
耐摩耗性の優れた電気絶縁材、例えば、電線被覆用スリ
ーブやコイル結束材に特に有用である。
【0054】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明するが、
本発明の明細書および実施例中に記載した繊維特性の定
義および測定方法は次の通りである。 [溶融粘度指数(MFR値)]島津製作所製メルトフロ
ーテスターを用い、ASTM D 1238−70の規
格に従って測定した。 [引張強伸度、タフネス]テンシロンUTL−4L型引
張試験機((株)オリエンテック社製)を用い、JIS
L 1017の規格に従って測定した。測定雰囲気条
件は、室温25℃、相対湿度55%とした。 [電気抵抗]高分子学会編「静電気ハンドブック」23
1頁(1967)に記載されている方法の電極間に試料
フィラメントを挿入し、電極間に一定電圧を付加した時
の電流量を測定し、これを指数化した。 [組紐(スリーブ)磨耗試験]T型磨耗試験機を用いて
サイクル60回/分(荷重2Kg)(19.8N)、交
差角90°とし、切断摩擦回数を測定し、これを指数化
した。 [繊維−繊維耐摩耗性]処理剤が付与されたポリフェニ
レンサルファイド繊維をラビングテスターを用い、繊維
−繊維同士を摩擦させ糸が切断するまでの摩擦回数を測
定する。その時の測定時の荷重は、350g(345.
45cN)、ストローク長は50mm、綾角は60°と
する。糸切断までの摩擦回数が大きいほど、繊維−繊維
の耐摩耗性がよいことを意味する。 [ 繊維−金属耐摩耗性]処理剤が付与されたポリフェ
ニレンサルファイド繊維をラビングテスターで繊維を金
属に摩擦させ、糸が切断するまでの摩擦回数を測定す
る。その時の測定時の荷重は、650g(637.45
5cN)、ストローク長は50mm、綾角は60°とす
る。糸切断までの摩擦回数が大きいほど、繊維−金属の
耐摩耗性がよいことを意味する。
【0055】[実施例1〜4および比較例1〜5]溶融
粘度(MFR)106g(104cN)/10分である
ポリフェニレンサルファイドのペレットを溶融紡糸し、
紡糸速度700m/分で引き取り、巻き取ることなく引
き続いて全延伸倍率を4倍に延伸し、表1に示す成分・
組成からなる処理剤を付与し、次いで2800m/分で
巻き取ることにより、繊度330dtex、強度4.7
5cN/dtex、伸度20.6%、タフネス21.6
cN/dtex・(%)1/2 のポリフェニレンサルファ
イド繊維を製造した。得られたポリフェニレンサルファ
イド繊維を用いて、電線結束材として8本立て2本組紐
を作製し、それぞれの特性について評価した結果を表2
に示した。
【0056】
【表1】 なお、表1における処理剤成分の記号は、下記に示す化
合物を表すものである。A1〜A3はポリエーテルポリ
エステルであり、B1〜B3はそれ以外の平滑剤成分
(B)であり、C1〜C2は極圧剤成分(C)であり、
D1〜D3は界面活性剤(D)であり、E1〜E2およ
びR1〜R2はその他の添加剤である。 A1:ポリテトラメチレングリコール(分子量170
0)とアジピン酸とオレイン酸のエステル(分子量40
00) A2:ポリテトラメチレングリコール(分子量170
0)とチオジプロピオン酸とステアリン酸とのエステル
(分子量1000) A3:ポリテトラメチレングリコール(分子量170
0)とセバチン酸とイソステアリン酸のエステル(分子
量20000) B1:オレイルオレート B2:ブチルラウレート B3:グリセリンモノオレート C1:ラウリル(EO)2ホスフェートK塩 C2:オレイン酸石鹸 D1:ラウリルアルコールPO・EO付加物(分子量1
500) D2:オレイルアルコールEO付加物(分子量900) D3:硬化ヒマシ油(EO)10モル付加物 E1:IRGANOX 245(チバガイギー社製) E2:ステアリルアミン(EO)10モル付加物 R1:ポリエチレングリコール(分子量20000) R2:エチレングリコールEO・PO付加物(分子量7
000)
【0057】
【表2】 表2の結果から明らかなように、本発明による実施例1
〜4の場合は、ポリフェニレンサルファイド繊維の耐摩
耗性が良好であり、基本特性である電気抵抗指数にも変
化は見られなかった。これに対し、ポリエーテルポリエ
ステルの平均分子量が規定範囲外である比較例1、2の
場合、本発明のポリエーテルポリエステルを含まない処
理剤を付与した比較例3の場合は、従来の耐摩耗性処理
剤は繊維−繊維間および繊維−金属間耐摩耗性が悪く、
不満足なものであった。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリフェ
ニレンサルファイド繊維は、高強度と高タフネスで結束
性にすぐれ、高温下でも誘電損失が小さく、かつ電気絶
縁性の劣化が少ないという特性を有するばかりか、耐摩
耗性に優れたものであり、電磁石用コイル、モーターコ
イルおよび電源トランスコイルなどの各種電線の絶縁被
覆材として好適に使用することができる。
【0059】また、上記のポリフェニレンサルファイド
繊維を用いた本発明の電気絶縁材は、結束および/また
は被覆性にすぐれ、かつ冷却コンプレッサーモーターコ
イル材に適用した場合のように、冷媒中に浸漬される過
酷な条件下においても、その力学的、電気的な初期特性
を良好に保持することができ、耐摩耗性に優れたもので
あるため、例えば電線スリーブおよびコイル結束材など
として有効に利用することができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4L033 AA06 AB01 AC15 CA45 CA48 4L035 AA02 BB31 BB36 BB61 BB91 EE08 EE12 EE20 FF01 HH10 MF02 5G305 AA02 AB10 AB15 AB24 AB31 BA23 BA26 BA29 CA11 CA35 CD20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融粘度指数(MFR)が25〜300
    g(24.5〜29.4cN)/10分のポリフェニレ
    ンサルファイドからなり、強度が5g/d(4.4cN
    /dtex)以上、タフネスが20g/d・(%) 1/2
    (18cN/dtex・(%)1/2 )以上のポリフェニ
    レンサルファイド繊維であって、平均分子量が600〜
    6000のポリテトラメチレングリコールと、二塩基酸
    と、一価脂肪酸とから形成されるエステル化物であり、
    平均分子量が2000〜15000であるポリエーテル
    ポリエステルを含有する処理剤が前記繊維の表面に付着
    していることを特徴とするポリフェニレンサルファイド
    繊維。
  2. 【請求項2】 前記ポリエーテルポリエステルが、前記
    処理剤の有効成分の30重量%以上を占めることを特徴
    とする請求項1に記載のポリフェニレンサルファイド繊
    維。
  3. 【請求項3】 前記繊維への前記処理剤の付着量が、繊
    維重量に対して0.1〜3.0重量%であることを特徴
    とする請求項1または2に記載のポリフェニレンサルフ
    ァイド繊維。
  4. 【請求項4】 溶融粘度指数(MFR値)が25g〜3
    00g/10分(24.5〜29.4cN)のポリフェ
    ニレンサルファイド樹脂を、100〜200℃の温度で
    2時間以上乾燥した後、これを溶融紡糸機に供給して溶
    融させ、紡糸口金から紡糸速度300〜1000m/m
    inの条件で紡出して紡出糸条となし、この紡出糸条の
    繊維表面に、平均分子量が600〜6000のポリテト
    ラメチレングリコールと、二塩基酸と、一価脂肪酸とか
    ら形成されるエステル化物であり、平均分子量が200
    0〜15000であるポリエーテルポリエステルを含有
    する処理剤を付与し、次いで延伸することを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載のポリフェニレンサルフ
    ァイド繊維の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリフ
    ェニレンサルファイド繊維からなることを特徴とする電
    気絶縁材。
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