JP2001246675A - カーカスプライ用素材への折曲部形成方法および装置 - Google Patents

カーカスプライ用素材への折曲部形成方法および装置

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JP2001246675A JP2000059842A JP2000059842A JP2001246675A JP 2001246675 A JP2001246675 A JP 2001246675A JP 2000059842 A JP2000059842 A JP 2000059842A JP 2000059842 A JP2000059842 A JP 2000059842A JP 2001246675 A JP2001246675 A JP 2001246675A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 弾性復元力の大きなスチールコードをカーカ
スコードとして用いる場合にあってなお、カーカスプラ
イの巻き返し部分を、ビードコアの周面に所期した通り
に正確に巻き付けるとともに、その巻き付け姿勢を確実
に維持することを可能とする。 【解決手段】 ほぼ平行に延びる複数本のカーカスコー
ドをゴムコーティングしてなり、コード軸線とほぼ直交
する方向に延在するカーカスプライ用素材5の、タイヤ
ビード部に配設したビードコアの周りに巻き返されるそ
れぞれの側部部分で、コード軸線方向の少なくとも一個
所に、先端部が鋭角をなす押込刃3により、カーカスプ
ライ用素材5を、ほぼV字状をなす溝2内へ押込むこと
によって、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲
部5aを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、タイヤビード部
に配設されたビードコアの周りに側部部分を巻き返して
固定されるカーカスプライの形成に用いるカーカスプラ
イ用素材の、その巻き返し側部部分と対応する位置に、
ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる塑性変形部を形
成する折曲部形成方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】少なくとも一枚のカーカスプライを、タ
イヤのトレッド部からサイドウォール部を経てビード部
までトロイダルに延在させるとともに、各ビード部に埋
設したリング状のビードコアの周りで、タイヤ半径方向
の内側から外側へ巻き返してなる一般的な空気入りタイ
ヤ、たとえば重荷重用ラジアルタイヤでは、タイヤの負
荷転動に際するカーカスコードの引抜けを防止すべく、
巻き返し高さを十分高くして、その巻き返し部分をゴム
質中に埋込み固定することとしている。
【0003】図6(a)はこのことを示すビード部の略
線横断面図であり、これは、ビードコア51の周りで、
タイヤ幅方向の内側から外側へ向けて巻き返したカーカ
スプライ52の巻き返し部分53の半径方向外端を、ワ
イヤチェファ54の同様の外端より半径方向外側に位置
させたものである。
【0004】ところが、このような従来のビード部構造
にあっては、カーカスプライ52の巻き返し外端位置を
境として、タイヤ半径方向の内外側に剛性段差を生じる
ことになるので、タイヤの負荷転動に際する、ビード部
からサイドウォール部にかけての繰返しの撓み変形およ
び周方向剪断変形等によって、前記巻き返し外端および
その近傍に応力が集中することになり、これがため、そ
の外端の、ゴム質からのセパレーションが発生し易く、
このセパレーションが、図6(b)に示すようなビード
部クラックcrの原因になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のビード部構造の
このような問題点を解決するためには、図7に例示する
ように、カーカスプライ52の巻き返し部分53を、リ
ング状のビードコア51に対して半径方向外方へ高く巻
き上げることに代えて、ビードコア51の周面に沿わせ
てそこに巻き付けて、巻き返し部分53の、ビードコア
51より半径方向外方への突出をほとんどもしくは全く
なくすることが効果的である。
【0006】しかるに、カーカスプライ巻返し部分の、
ビードコア周面へのこのような巻付けを、たとえば、周
知のブラダ、羽根、ロール等を用いて、カーカスコー
ド、ひいては、カーカスプライに、前記巻き付け方向の
弾性変形を行わせることと、弾性変形させた巻き返し部
分をビードコア周面にゴム粘着させることとによって行
う場合には、カーカスコードをビードコア周面に、所期
した通りの高い精度で巻付けることが困難であり、しか
も、弾性復元力の小さい、カーカスコードはともかくと
して、スチールコード、芳香族ポリアミドコード等のよ
うな弾性復元力の大きいカーカスコードについては、そ
れを所要の巻き付け位置に正確に維持することができ
ず、結局は、カーカスコードの引抜けおよびカーカスプ
ライ巻返し端のセパレーションのそれぞれを十分に防止
することができないという問題があった。
【0007】この発明は、上述のような問題点に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、弾性復
元力の大きなスチールコードをカーカスコードとして用
いる場合にあってなお、カーカスプライの巻き返し部分
を、ビードコアの周面に所期した通りに正確に巻き付け
るとともに、その巻き付け姿勢を確実に維持することを
可能とする、カーカスプライ用素材への折曲部形成方法
および装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明の、カーカスプ
ライ用素材への折曲部形成方法は、相互に整列させて配
置されてほぼ平行に延びる複数本のカーカスコード、た
とえばスチールコードよりなり、コード軸線とほぼ直交
する方向に延在するカーカスプライ用素材の、タイヤビ
ード部に配設したビードコアの周りに巻き返されるそれ
ぞれの側部部分で、コード軸線方向の少なくとも一個所
に、たとえば先端部が鋭角をなす押込刃により、カーカ
スプライ用素材を、ほぼV字状をなす溝内へ押込むこと
によって、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲
部を形成するものである。
【0009】この方法によれば、カーカスプライ用素材
の側部部分を、押込刃をもって溝内へ押込んで、その側
部部分に、押込刃および溝のそれぞれに対応する、スプ
リングバックを加味した塑性変形を生じさせて、ビード
コアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を形成すること
により、その側部部分、ひいては、カーカスプライの側
部部分を、ビードコアの周面に、それに沿わせて所期し
た通りに正確に巻き付けることができ、しかも、カーカ
スプライ側部部分の塑性変形下で、その巻き付き姿勢を
確実に維持することができるので、カーカスプライの側
部部分を半径方向外方へ高く巻き上げることに起因す
る、その巻き上げ端のセパレーションを防止して、ビー
ド部クラックの発生のおそれを有効に除去し得ることは
もちろん、カーカスコードの引き抜けを十分に拘束する
ことができる。
【0010】また、この発明の、カーカスプライ用素材
への折曲部形成装置は、横断面形状が、ほぼV字状をな
す溝部を、たとえば、そのカーカスプライ用素材の支持
台に設けるとともに、先端部がその溝部へ入り込む、た
とえば円板状をなす押込刃を設け、そして、この押込刃
の、溝部への相対的な進入およびそこからの後退をもた
らす、シリンダその他の並進駆動手段を設けたものであ
る。
【0011】これによれば、カーカスプライ用素材の側
部部分の所定位置が溝部に重なるように、そのカーカス
プライ用素材を支持台上に位置決め配置した状態で、そ
の支持台および押込刃の少なくとも一方を、並進駆動手
段により作動させて、押込刃の、溝部への入り込みをも
たらすことで、プライ用素材の所定位置に、溝部および
押込刃の形状および寸法に応じた曲げ加工を施すことが
でき、これにより、カーカスプライ用素材の側部部分
に、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を、
簡易迅速に、しかも正確に形成することができるので、
その側部部分を、ビードコアの周面に沿わせてそれに巻
き付けることができ、半径方向外方への高い巻き上げを
不要ならしめることができる。
【0012】なおここで、カーカスプライ用素材を広範
にわたって支持する支持台に溝部を設けた場合には、そ
の素材の、特別の位置決め固定手段を設けることなしに
もそれを十分安定に支持することができる。
【0013】このような装置において好ましくは、押込
刃の刃先角度αと、溝部の拡開角度θとを、 α≦θ とする。これによれば、カーカスプライ用素材、直接的
にはカーカスコードにダメージを与えることなく、大き
なくせ付け量を確保して効率よく折曲部を形成すること
ができる。
【0014】ところで、上記刃先角度αおよび拡開角度
θのそれぞれをともに、0〜160度、好適には0〜9
0度の範囲とした場合には、より大きなくせ付けを施す
ことができる。いいかえれば、それが160度を越える
と十分な折り曲がり角を確保することが難かしい。
【0015】また好ましくは、押込刃の先端の曲率半径
R1と、溝部底面の曲率半径R2とを、 R1≧R2 として、前述の場合と同様に、カーカスコードにダメー
ジを与えることなく、大きなくせ付け量を確保して効率
よく折曲部を形成する。
【0016】ここで、より具体的には、曲率半径R1
を、0.1〜15mmの範囲とし、曲率半径R2を0.
1〜10mmの範囲とすることが好ましい。曲率半径R
1,R2が0.1mm未満では、カーカスコードにダメー
ジを与えることなく、それを曲げ変形させることが困難
であり、また、曲率半径R1が15mmを越える場合お
よび、曲率半径R2が10mmを越える場合はいずれ
も、十分なくせ付けを施すことが難しい。
【0017】そして、押込刃の、刃縁から測って刃高さ
Hの1/10の位置での厚みTを0.1mm以上とする
ことが好ましく、これによれば、押込刃の押込みによる
くせ付け作用を十分に発揮させることができる。また、
溝部の深さDは、0.1mm以上とすることが、くせ付
け効果を高める上で好ましく、さらに、押込刃の刃高さ
Hは、溝部の深さD以上とすることが、確実なるくせ付
けを行う上で好ましい。
【0018】以上のような装置において、押込刃および
支持台の少なくとも一方を回転駆動手段に連結して、そ
れのカーカスプライ用素材に対する連続的な移動を可能
ならしめた場合には、折曲部の形成能率を大きく高める
ことができる。
【0019】そしてこのことは、押込刃および支持台の
少なくとも一方を、相互に接近および離隔する方向へ往
復運動もしくは揺動運動可能として、それらの両者に対
して、カーカスプライ用素材を間欠的にピッチ送りする
場合にもほぼ同様である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基づいて説明する。図1は、この発明
に係る装置の実施の形態を示す、要部断面略線図であ
り、図中1は、カーカスプライ用素材を位置決め支持す
る平坦な支持台を、2は、支持台1の上面に直線的に形
成されて横断面形状がほぼV字状をなす溝部をそれぞれ
示す。
【0021】ここでは、このような溝部2に対し、全体
としてほぼ円盤状をなす押込刃3を、図示しない並進駆
動手段をもって昇降変位可能に配設するとともに、その
押込刃それ自身を、図示しない回転駆動手段により、中
心軸4とともに回転可能ならしめる。またここでは、押
込刃3の少なくとも先端部分3a、図に示すところで
は、少なくとも周縁近傍部分を、それのラジアル断面内
で、好ましくは鋭角をなす先細り形状として、その先端
部分3aの、溝部2内への入り込みを可能ならしめる。
【0022】これによれば、相互に整列させて配置され
てほぼ平行に延びる、たとえばスチールコードよりなる
複数本のカーカスコードを、未加硫ゴムによりコーティ
ングして形成されて、コード軸線とほぼ直交する方向に
延在するカーカスプライ用素材5を支持台1上に載置す
るとともに、その素材5の、ビードコアの周りに巻き返
されることになる側部部分の所要個所を、直線状に連続
する溝部2に対応させて位置させることで、各カーカス
コードを、溝部2を横切って延在させた状態で、円盤状
押込刃3の先端部分3aを、並進駆動手段をもって、図
示のように、カーカスプライ用素材5とともに溝部2内
へ所定の力で押し込むとともに、その押込刃3を、回転
駆動手段によって回転させて、それの先端部分3aとカ
ーカスプライ用素材5との摩擦力の作用下で、押込刃3
の、溝部2を辿る相対変位、たとえば、図2に示すよう
な、支持台2およびカーカスプライ用素材5の後退変位
または、押込刃3の前進変位を、押込刃3の周速に応じ
た速度で行わせることで、カーカスプライ用素材5の所
要個所に、溝部2および押込刃先端部分3aの形状およ
び寸法等に応じた、カーカスコードの塑性変形に基づく
くせ付けを、カーカスコードの配列等に乱れをもたらす
ことなく、また、ゴムコーティングされたカーカスコー
ドにダメージを与えることなく施して、所期した通りの
折曲部5aを、溝部2に沿って連続的に形成することが
できる。
【0023】なおここにおける上記くせ付け、ひいて
は、折曲部5aの形成は、溝部2の底面およびその近傍
部分と、押込刃3の先端部分との協働によってのみ行わ
れることになり、カーカスプライ用素材5の、溝縁およ
びその近傍との接触部分は、押込刃3による圧下力を受
けないことから、弾性域内での変形を行うにとどまり、
その素材5の、支持台2からの取り外しに当たって元形
状に復帰する。
【0024】また、図に示すところでは、押込刃先端部
分3aの刃先角度αを溝部2の拡開角度θ以下の角度と
し、好ましくはそれらの両角度α,θを0〜160度の
範囲とする。そしてさらには、押込刃3の先端の曲率半
径R1を、溝部底面の曲率半径R2以上とし、好ましく
は、曲率半径R1を0.1〜15mm、そして曲率半径
R2を0.1〜10mmのそれぞれの範囲内とする。
【0025】これらのことによれば、カーカスコードの
ダメージを一層有効に防止して、より十分なくせ付けを
実現することが可能となる。図3はこのことを、曲率半
径の差および、刃先角度と溝部拡開角度との差がくせ付
け量に及ぼす影響について示すグラフであり、図3
(a)は、押込刃3の刃先角度αを12度とし、溝部2
の拡開角度θを90度とするとともに、押込刃3の溝部
2への押込圧力を0.6MPaとしたところにおいて、
曲率半径の差(R1−R2)をパラメータとした場合
の、折曲部の形成後の折れ曲がり部分の、水平線に対す
る傾き角度(δ)で表わされるくせ付け量を求めたもの
である。
【0026】また図3(b)は、曲率半径の差(R1−
R2)を0.5mmとするとともに、押込刃3の押込圧
力を0.6MPaとし、また、カーカスコード径を1.
0mm、コード間隔を0.53mm、ゴムコーティング
を施したカーカスプライ用素材5の厚みを2.37mm
としたところにおいて、溝部拡開角度θと押込刃3の刃
先角度αとの差(θ−α)をパラメータとした場合の、
上述したと同様のくせ付け量を求めたものである。
【0027】図3(a)によれば、曲率半径の差(R1
−R2)が小さくなるほどくせ付け量が増加することが
明らかであり、そして図3(b)によれば、角度の差
(θ−α)が30〜50度の間でくせ付け量が最も多く
なることが解る。なお、ここにおけるくせ付け量のピー
ク値は、カーカスプライ用素材5の厚みが厚くなるほど
増加することが確認されている。
【0028】以上のように構成したところにおいて、よ
り好ましくは、押込刃3の、刃縁から測って、刃高さH
の1/10の位置での刃厚みTを0.1mm以上とする
ことで、押込刃3の押込みに基づくくせ付け作用を確実
ならしめる。
【0029】また好ましくは、溝部2の深さDを0.1
mm以上とし、これによりくせ付け作用をより一層高め
る。ところで、この深さDは、前記刃高さHより浅くす
ることが、十分なくせ付けを行う上で好ましい。
【0030】なお図1に示すところでは、押込刃3を回
転駆動手段に連結することとしているも、たとえば、図
示の支持台1をドラム状に構成して、上述したところに
代えて、もしくは加えてその支持台1を回転駆動するこ
ともできる。
【0031】図4は、この発明の他の実施の形態を示す
部分断面図であり、これは、支持台1に、断面形状がほ
ぼV字状をなす三条の溝部12a,12b,12cを相
互に平行に直線状に形成するとともに、中心軸4に設け
た押込刃ブロックに、それぞれの溝部12a,12b,
12cと対応して位置するそれぞれの押込刃13a,1
3b,13cを設けたものであり、各溝部および押込刃
を、前述した各条件を満足する形状、寸法等としたもの
である。これによれば、カーカスプライ用素材5の側部
部分に、その幅方向に所定の間隔をおいて位置する三個
所の折曲部を同時に形成することができる。
【0032】図5(a)は、この発明に係る装置の他の
実施形態を示すものであり、これは、平坦な支持台1に
直線状に形成した一条以上の溝部2と対応させて配置し
た平板状の押込刃23の先端部分を、その押込刃23お
よび支持台1の少なくとも一方の往復運動に基づいて、
溝部2内へ進入させ、そしてそこから離隔させるもので
ある。
【0033】この装置では、押込刃先端部分のこのよう
な作動毎に、カーカスプライ用素材5を間欠的に送り変
位させることで、それの長さ方向に連続する折曲部を形
成することができる。
【0034】図5(b),(c)は、押込刃23を往復
運動させることに代えて、その先端部分が溝部2内へ進
入する位置と、そこから十分に後退する位置との間で揺
動変位可能ならしめたものであり、図5(b)に示すも
のは、押込刃23の側面視でその先端縁を直線状に延在
させ、または、図5(c)に示すものは、同様の先端縁
を曲線状に延在させたものである。
【0035】押込刃23のこのような作動は、図5
(b)に示すところでは、その押込刃23を、たとえ
ば、一の支点0の周りに揺動運動させることにより、そ
して、図5(c)に示すところでは、押込刃23と、た
とえば、相対的に昇降変位される二個の支点の周りで揺
動運動させることで実現することができる。
【0036】これらの装置によってもまた、押込刃23
の一回の作動毎にカーカスプライ用素材5を間欠的に送
り変位させることで、折曲部を連続的に形成することが
できる。
【0037】なお、以上に述べたところでは、カーカス
コードを未加硫ゴムでコーティングすることでカーカス
プライ用素材を構成することとしているも、カーカスプ
ライ用素材は、このようなゴムコーティングを施すこと
なしに、カーカスコードの相互を連結帯をもって連結す
ることにより構成することもできる。また、溝部への押
込刃の押込みに当たって、その溝部の側部に位置するカ
ーカスプライ用素材が、はね上がるおそれがあるとき
は、それを拘束する押さえ手段を配設することが好まし
い。
【0038】
【発明の効果】以上に述べたところから明らかなよう
に、この発明によれば、カーカスプライ用素材の側部部
分を、押込刃をもってV字状をなす溝部内へ押し込むこ
とで、所要の位置に所期した通りの折曲部を確実に形成
することができ、これにより、カーカスプライ用素材な
いしはカーカスプライの側部部分を、その折曲部を介し
てビードコアの周面に正確に沿わせて巻き付けるととも
に、その巻き付け姿勢を、カーカスコードの塑性変形下
で確実に維持することができるので、カーカスプライの
側部部分の、タイヤ半径方向外方への高い巻き上げを不
要としてなお、その側部部分をビードコアに確実に固定
することができ、従って、カーカスプライ巻き上げ端の
セパレーションはもちろん、カーカスコードの不測の引
き抜けを十分に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る装置の実施形態を示す要部断
面略線図である。
【図2】 押込刃と支持台との相対変位例を示す略線側
面図である。
【図3】 くせ付け量の変化を示すグラフである。
【図4】 他の実施形態を示す部分断面図である。
【図5】 更に他の実施形態を示す略線側面図である。
【図6】 従来のビード部構造およびビード部クラック
の発生態様を示す横断面図である。
【図7】 好適なビード部構造を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 支持台 2,12a,12b,12c 溝部 3,13a,13b,13c,23 押込刃 3a 先端部分 4 中心軸 5 カーカスプライ用素材 5a 折曲部 α 刃先角度 θ 拡開角度 R1,R2 曲率半径 H 刃高さ T 刃厚み D 深さ

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に整列させて配置されてほぼ平行に
    延びる複数本のカーカスコードよりなり、コード軸線と
    ほぼ直交する方向に延在するカーカスプライ用素材の、
    タイヤビード部に配設したビードコアの周りに巻き返さ
    れるそれぞれの側部部分で、コード軸線方向の少なくと
    も一個所に、カーカスプライ用素材を押込刃により、ほ
    ぼV字状をなす溝内へ押込むことによって、ビードコア
    に巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を形成する、カーカ
    スプライ用素材への折曲部形成方法。
  2. 【請求項2】 横断面形状がほぼV字状をなす溝部と、
    先端部が溝部へ入り込む押込刃と、この押込刃の、溝部
    への相対的な進入およびそこから後退をもたらす駆動手
    段とを具えてなるカーカスプライ用素材への折曲部形成
    装置。
  3. 【請求項3】 溝部を、カーカスプライ用素材の支持台
    に設けてなる請求項2に記載のカーカスプライ用素材へ
    の折曲部形成装置。
  4. 【請求項4】 押込刃の刃先角度αと、溝部の拡開角度
    θとを、 α≦θ としてなる請求項2もしくは3に記載のカーカスプライ
    用素材への折曲部形成装置。
  5. 【請求項5】 刃先角度αおよび拡開角度θのそれぞれ
    をともに、0〜160度の範囲としてなる請求項2〜4
    のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形
    成装置。
  6. 【請求項6】 押込刃の先端の曲率半径R1と、溝部底
    面の曲率半径R2とを、 R1≧R2 としてなる請求項2〜5のいずれかに記載のカーカスプ
    ライ用素材への折曲部形成装置。
  7. 【請求項7】 曲率半径R1を、0.1〜15mmの範
    囲とし、曲率半径R2を0.1〜10mmの範囲として
    なる請求項2〜6のいずれかに記載のカーカスプライ用
    素材への折曲部形成装置。
  8. 【請求項8】 押込刃の、刃縁から測って刃高さHの1
    /10の位置での厚みTを0.1mm以上としてなる請
    求項2〜7のいずれかに記載のカーカスプライ用素材へ
    の折曲部形成装置。
  9. 【請求項9】 溝部の深さDを0.1mm以上としてな
    る請求項2〜8のいずれかに記載のカーカスプライ用素
    材への折曲部形成装置。
  10. 【請求項10】 押込刃の刃高さHを、溝部の深さD以
    上としてなる請求項2〜9のいずれかに記載のカーカス
    プライ用素材への折曲部形成装置。
  11. 【請求項11】 押込刃および支持台の少なくとも一方
    を回転駆動手段に連続してなる請求項3〜10のいずれ
    かに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
  12. 【請求項12】 押込刃および支持台の少なくとも一方
    を、相互に接近および離反する方向へ往復運動もしくは
    揺動運動可能としてなる請求項3〜10のいずれかに記
    載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
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