JP4402244B2 - カーカスプライ用素材への折曲部形成方法および装置 - Google Patents
カーカスプライ用素材への折曲部形成方法および装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、タイヤビード部に配設されたビードコアの周りに側部部分を巻き返して固定されるカーカスプライの形成に用いるカーカスプライ用素材の、その巻き返し側部部分と対応する位置に、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる塑性変形部を形成する折曲部形成方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
少なくとも一枚のカーカスプライを、タイヤのトレッド部からサイドウォール部を経てビード部までトロイダルに延在させるとともに、各ビード部に埋設したリング状のビードコアの周りで、タイヤ半径方向の内側から外側へ巻き返してなる一般的な空気入りタイヤ、たとえば重荷重用ラジアルタイヤでは、タイヤの負荷転動に際するカーカスコードの引抜けを防止すべく、巻き返し高さを十分高くして、その巻き返し部分をゴム質中に埋込み固定することとしている。
【0003】
図6(a)はこのことを示すビード部の略線横断面図であり、これは、ビードコア51の周りで、タイヤ幅方向の内側から外側へ向けて巻き返したカーカスプライ52の巻き返し部分53の半径方向外端を、ワイヤチェファ54の同様の外端より半径方向外側に位置させたものである。
【0004】
ところが、このような従来のビード部構造にあっては、カーカスプライ52の巻き返し外端位置を境として、タイヤ半径方向の内外側に剛性段差を生じることになるので、タイヤの負荷転動に際する、ビード部からサイドウォール部にかけての繰返しの撓み変形および周方向剪断変形等によって、前記巻き返し外端およびその近傍に応力が集中することになり、これがため、その外端の、ゴム質からのセパレーションが発生し易く、このセパレーションが、図6(b)に示すようなビード部クラックcrの原因になるという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のビード部構造のこのような問題点を解決するためには、図7に例示するように、カーカスプライ52の巻き返し部分53を、リング状のビードコア51に対して半径方向外方へ高く巻き上げることに代えて、ビードコア51の周面に沿わせてそこに巻き付けて、巻き返し部分53の、ビードコア51より半径方向外方への突出をほとんどもしくは全くなくすることが効果的である。
【0006】
しかるに、カーカスプライ巻返し部分の、ビードコア周面へのこのような巻付けを、たとえば、周知のブラダ、羽根、ロール等を用いて、カーカスコード、ひいては、カーカスプライに、前記巻き付け方向の弾性変形を行わせることと、弾性変形させた巻き返し部分をビードコア周面にゴム粘着させることとによって行う場合には、カーカスコードをビードコア周面に、所期した通りの高い精度で巻付けることが困難であり、しかも、弾性復元力の小さい、カーカスコードはともかくとして、スチールコード、芳香族ポリアミドコード等のような弾性復元力の大きいカーカスコードについては、それを所要の巻き付け位置に正確に維持することができず、結局は、カーカスコードの引抜けおよびカーカスプライ巻返し端のセパレーションのそれぞれを十分に防止することができないという問題があった。
【0007】
この発明は、上述のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、弾性復元力の大きなスチールコードをカーカスコードとして用いる場合にあってなお、カーカスプライの巻き返し部分を、ビードコアの周面に所期した通りに正確に巻き付けるとともに、その巻き付け姿勢を確実に維持することを可能とする、カーカスプライ用素材への折曲部形成方法および装置を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の、カーカスプライ用素材への折曲部形成方法は、相互に整列させて配置されてほぼ平行に延びる複数本のカーカスコード、たとえばスチールコードよりなり、コード軸線とほぼ直交する方向に延在するカーカスプライ用素材の、タイヤビード部に配設したビードコアの周りに巻き返されるそれぞれの側部部分で、コード軸線方向の少なくとも一個所に、たとえば先端部が鋭角をなす押込刃により、カーカスプライ用素材を、ほぼV字状をなす溝内へ押込むことによって、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を形成するものである。
【0009】
この方法によれば、カーカスプライ用素材の側部部分を、押込刃をもって溝内へ押込んで、その側部部分に、押込刃および溝のそれぞれに対応する、スプリングバックを加味した塑性変形を生じさせて、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を形成することにより、その側部部分、ひいては、カーカスプライの側部部分を、ビードコアの周面に、それに沿わせて所期した通りに正確に巻き付けることができ、しかも、カーカスプライ側部部分の塑性変形下で、その巻き付き姿勢を確実に維持することができるので、カーカスプライの側部部分を半径方向外方へ高く巻き上げることに起因する、その巻き上げ端のセパレーションを防止して、ビード部クラックの発生のおそれを有効に除去し得ることはもちろん、カーカスコードの引き抜けを十分に拘束することができる。
【0010】
また、この発明の、カーカスプライ用素材への折曲部形成装置は、横断面形状が、ほぼV字状をなす溝部を、たとえば、そのカーカスプライ用素材の支持台に設けるとともに、先端部がその溝部へ入り込む、たとえば円板状をなす押込刃を設け、そして、この押込刃の、溝部への相対的な進入およびそこからの後退をもたらす、シリンダその他の並進駆動手段を設けたものである。
【0011】
これによれば、カーカスプライ用素材の側部部分の所定位置が溝部に重なるように、そのカーカスプライ用素材を支持台上に位置決め配置した状態で、その支持台および押込刃の少なくとも一方を、並進駆動手段により作動させて、押込刃の、溝部への入り込みをもたらすことで、プライ用素材の所定位置に、溝部および押込刃の形状および寸法に応じた曲げ加工を施すことができ、これにより、カーカスプライ用素材の側部部分に、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を、簡易迅速に、しかも正確に形成することができるので、その側部部分を、ビードコアの周面に沿わせてそれに巻き付けることができ、半径方向外方への高い巻き上げを不要ならしめることができる。
【0012】
なおここで、カーカスプライ用素材を広範にわたって支持する支持台に溝部を設けた場合には、その素材の、特別の位置決め固定手段を設けることなしにもそれを十分安定に支持することができる。
【0013】
このような装置において好ましくは、押込刃の刃先角度αと、溝部の拡開角度θとを、
α≦θ
とする。
これによれば、カーカスプライ用素材、直接的にはカーカスコードにダメージを与えることなく、大きなくせ付け量を確保して効率よく折曲部を形成することができる。
【0015】
また好ましくは、押込刃の先端の曲率半径R1と、溝部底面の曲率半径R2とを、
R1≧R2
として、前述の場合と同様に、カーカスコードにダメージを与えることなく、大きなくせ付け量を確保して効率よく折曲部を形成する。
【0016】
ここで、より具体的には、押込刃の先端の曲率半径R1を、0.1〜15mmの範囲とし、溝部底面の曲率半径R2を0.1〜10mmの範囲とすることが好ましい。曲率半径R1、R2が0.1mm未満では、カーカスコードにダメージを与えることなく、それを曲げ変形させることが困難であり、また、曲率半径R1が15mmを越える場合および、曲率半径R2が10mmを越える場合はいずれも、十分なくせ付けを施すことが難しい。
【0017】
そして、押込刃の、刃縁から測って刃高さHの1/10の位置での厚みTを0.1mm以上とすることが好ましく、これによれば、押込刃の押込みによるくせ付け作用を十分に発揮させることができる。
また、溝部の深さDは、0.1mm以上とすることが、くせ付け効果を高める上で好ましく、さらに、押込刃の刃高さHは、溝部の深さD以上とすることが、確実なるくせ付けを行う上で好ましい。
【0018】
以上のような装置において、押込刃および支持台の少なくとも一方を回転駆動手段に連結して、それのカーカスプライ用素材に対する連続的な移動を可能ならしめた場合には、折曲部の形成能率を大きく高めることができる。
【0019】
そしてこのことは、押込刃および支持台の少なくとも一方を、相互に接近および離隔する方向へ往復運動もしくは揺動運動可能として、それらの両者に対して、カーカスプライ用素材を間欠的にピッチ送りする場合にもほぼ同様である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明に係る装置の実施の形態を示す、要部断面略線図であり、図中1は、カーカスプライ用素材を位置決め支持する平坦な支持台を、2は、支持台1の上面に直線的に形成されて横断面形状がほぼV字状をなす溝部をそれぞれ示す。
【0021】
ここでは、このような溝部2に対し、全体としてほぼ円盤状をなす押込刃3を、図示しない並進駆動手段をもって昇降変位可能に配設するとともに、その押込刃それ自身を、図示しない回転駆動手段により、中心軸4とともに回転可能ならしめる。またここでは、押込刃3の少なくとも先端部分3a、図に示すところでは、少なくとも周縁近傍部分を、それのラジアル断面内で、好ましくは鋭角をなす先細り形状として、その先端部分3aの、溝部2内への入り込みを可能ならしめる。
【0022】
これによれば、相互に整列させて配置されてほぼ平行に延びる、たとえばスチールコードよりなる複数本のカーカスコードを、未加硫ゴムによりコーティングして形成されて、コード軸線とほぼ直交する方向に延在するカーカスプライ用素材5を支持台1上に載置するとともに、その素材5の、ビードコアの周りに巻き返されることになる側部部分の所要個所を、直線状に連続する溝部2に対応させて位置させることで、各カーカスコードを、溝部2を横切って延在させた状態で、円盤状押込刃3の先端部分3aを、並進駆動手段をもって、図示のように、カーカスプライ用素材5とともに溝部2内へ所定の力で押し込むとともに、その押込刃3を、回転駆動手段によって回転させて、それの先端部分3aとカーカスプライ用素材5との摩擦力の作用下で、押込刃3の、溝部2を辿る相対変位、たとえば、図2に示すような、支持台2およびカーカスプライ用素材5の後退変位または、押込刃3の前進変位を、押込刃3の周速に応じた速度で行わせることで、カーカスプライ用素材5の所要個所に、溝部2および押込刃先端部分3aの形状および寸法等に応じた、カーカスコードの塑性変形に基づくくせ付けを、カーカスコードの配列等に乱れをもたらすことなく、また、ゴムコーティングされたカーカスコードにダメージを与えることなく施して、所期した通りの折曲部5aを、溝部2に沿って連続的に形成することができる。
【0023】
なおここにおける上記くせ付け、ひいては、折曲部5aの形成は、溝部2の底面およびその近傍部分と、押込刃3の先端部分との協働によってのみ行われることになり、カーカスプライ用素材5の、溝縁およびその近傍との接触部分は、押込刃3による圧下力を受けないことから、弾性域内での変形を行うにとどまり、その素材5の、支持台2からの取り外しに当たって元形状に復帰する。
【0024】
また、図に示すところでは、押込刃先端部分3aの刃先角度αを溝部2の拡開角度θ以下の角度とし、好ましくはそれらの両角度α,θを0〜160度の範囲とする。
そしてさらには、押込刃3の先端の曲率半径R1を、溝部底面の曲率半径R2以上とし、好ましくは、曲率半径R1を0.1〜15mm、そして曲率半径R2を0.1〜10mmのそれぞれの範囲内とする。
【0025】
これらのことによれば、カーカスコードのダメージを一層有効に防止して、より十分なくせ付けを実現することが可能となる。図3はこのことを、曲率半径の差および、刃先角度と溝部拡開角度との差がくせ付け量に及ぼす影響について示すグラフであり、図3(a)は、押込刃3の刃先角度αを12度とし、溝部2の拡開角度θを90度とするとともに、押込刃3の溝部2への押込圧力を0.6MPaとしたところにおいて、曲率半径の差(R1−R2)をパラメータとした場合の、折曲部の形成後の折れ曲がり部分の、水平線に対する傾き角度(δ)で表わされるくせ付け量を求めたものである。
【0026】
また図3(b)は、曲率半径の差(R1−R2)を0.5mmとするとともに、押込刃3の押込圧力を0.6MPaとし、また、カーカスコード径を1.0mm、コード間隔を0.53mm、ゴムコーティングを施したカーカスプライ用素材5の厚みを2.37mmとしたところにおいて、溝部拡開角度θと押込刃3の刃先角度αとの差(θ−α)をパラメータとした場合の、上述したと同様のくせ付け量を求めたものである。
【0027】
図3(a)によれば、曲率半径の差(R1−R2)が小さくなるほどくせ付け量が増加することが明らかであり、そして図3(b)によれば、角度の差(θ−α)が30〜50度の間でくせ付け量が最も多くなることが解る。
なお、ここにおけるくせ付け量のピーク値は、カーカスプライ用素材5の厚みが厚くなるほど増加することが確認されている。
【0028】
以上のように構成したところにおいて、より好ましくは、押込刃3の、刃縁から測って、刃高さHの1/10の位置での刃厚みTを0.1mm以上とすることで、押込刃3の押込みに基づくくせ付け作用を確実ならしめる。
【0029】
また好ましくは、溝部2の深さDを0.1mm以上とし、これによりくせ付け作用をより一層高める。
ところで、この深さDは、前記刃高さHより浅くすることが、十分なくせ付けを行う上で好ましい。
【0030】
なお図1に示すところでは、押込刃3を回転駆動手段に連結することとしているも、たとえば、図示の支持台1をドラム状に構成して、上述したところに代えて、もしくは加えてその支持台1を回転駆動することもできる。
【0031】
図4は、この発明の他の実施の形態を示す部分断面図であり、これは、支持台1に、断面形状がほぼV字状をなす三条の溝部12a,12b,12cを相互に平行に直線状に形成するとともに、中心軸4に設けた押込刃ブロックに、それぞれの溝部12a,12b,12cと対応して位置するそれぞれの押込刃13a,13b,13cを設けたものであり、各溝部および押込刃を、前述した各条件を満足する形状、寸法等としたものである。
これによれば、カーカスプライ用素材5の側部部分に、その幅方向に所定の間隔をおいて位置する三個所の折曲部を同時に形成することができる。
【0032】
図5(a)は、この発明に係る装置の他の実施形態を示すものであり、これは、平坦な支持台1に直線状に形成した一条以上の溝部2と対応させて配置した平板状の押込刃23の先端部分を、その押込刃23および支持台1の少なくとも一方の往復運動に基づいて、溝部2内へ進入させ、そしてそこから離隔させるものである。
【0033】
この装置では、押込刃先端部分のこのような作動毎に、カーカスプライ用素材5を間欠的に送り変位させることで、それの長さ方向に連続する折曲部を形成することができる。
【0034】
図5(b),(c)は、押込刃23を往復運動させることに代えて、その先端部分が溝部2内へ進入する位置と、そこから十分に後退する位置との間で揺動変位可能ならしめたものであり、図5(b)に示すものは、押込刃23の側面視でその先端縁を直線状に延在させ、または、図5(c)に示すものは、同様の先端縁を曲線状に延在させたものである。
【0035】
押込刃23のこのような作動は、図5(b)に示すところでは、その押込刃23を、たとえば、一の支点0の周りに揺動運動させることにより、そして、図5(c)に示すところでは、押込刃23と、たとえば、相対的に昇降変位される二個の支点の周りで揺動運動させることで実現することができる。
【0036】
これらの装置によってもまた、押込刃23の一回の作動毎にカーカスプライ用素材5を間欠的に送り変位させることで、折曲部を連続的に形成することができる。
【0037】
なお、以上に述べたところでは、カーカスコードを未加硫ゴムでコーティングすることでカーカスプライ用素材を構成することとしているも、カーカスプライ用素材は、このようなゴムコーティングを施すことなしに、カーカスコードの相互を連結帯をもって連結することにより構成することもできる。
また、溝部への押込刃の押込みに当たって、その溝部の側部に位置するカーカスプライ用素材が、はね上がるおそれがあるときは、それを拘束する押さえ手段を配設することが好ましい。
【0038】
【発明の効果】
以上に述べたところから明らかなように、この発明によれば、カーカスプライ用素材の側部部分を、押込刃をもってV字状をなす溝部内へ押し込むことで、所要の位置に所期した通りの折曲部を確実に形成することができ、これにより、カーカスプライ用素材ないしはカーカスプライの側部部分を、その折曲部を介してビードコアの周面に正確に沿わせて巻き付けるとともに、その巻き付け姿勢を、カーカスコードの塑性変形下で確実に維持することができるので、カーカスプライの側部部分の、タイヤ半径方向外方への高い巻き上げを不要としてなお、その側部部分をビードコアに確実に固定することができ、従って、カーカスプライ巻き上げ端のセパレーションはもちろん、カーカスコードの不測の引き抜けを十分に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る装置の実施形態を示す要部断面略線図である。
【図2】 押込刃と支持台との相対変位例を示す略線側面図である。
【図3】 くせ付け量の変化を示すグラフである。
【図4】 他の実施形態を示す部分断面図である。
【図5】 更に他の実施形態を示す略線側面図である。
【図6】 従来のビード部構造およびビード部クラックの発生態様を示す横断面図である。
【図7】 好適なビード部構造を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 支持台
2,12a,12b,12c 溝部
3,13a,13b,13c,23 押込刃
3a 先端部分
4 中心軸
5 カーカスプライ用素材
5a 折曲部
α 刃先角度
θ 拡開角度
R1,R2 曲率半径
H 刃高さ
T 刃厚み
D 深さ
Claims (11)
- 相互に整列させて配置されてほぼ平行に延びる複数本のカーカスコードよりなり、コード軸線とほぼ直交する方向に延在するカーカスプライ用素材の、タイヤビード部に配設したビードコアの周りに巻き返されるそれぞれの側部部分で、コード軸線方向の少なくとも一個所に、カーカスプライ用素材を押込刃により、ほぼV字状をなす溝内へ押込むことによって、ビードコアに巻き付く向きに折れ曲がる折曲部を形成する、カーカスプライ用素材への折曲部形成方法。
- 横断面形状がほぼV字状をなす溝部と、先端部が溝部へ入り込む押込刃と、この押込刃の、溝部への相対的な進入およびそこから後退をもたらす駆動手段とを具えてなるカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 溝部を、カーカスプライ用素材の支持台に設けてなる請求項2に記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 押込刃の刃先角度αと、溝部の拡開角度θとを、
α≦θ
としてなる請求項2もしくは3に記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。 - 押込刃の先端の曲率半径R1と、溝部底面の曲率半径R2とを、
R1≧R2
としてなる請求項2〜4のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。 - 押込刃の先端の曲率半径R1を、0.1〜15mmの範囲とし、溝部底面の曲率半径R2を0.1〜10mmの範囲としてなる請求項5に記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 押込刃の、刃縁から測って刃高さHの1/10の位置での厚みTを0.1mm以上としてなる請求項2〜6のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 溝部の深さDを0.1mm以上としてなる請求項2〜7のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 押込刃の刃高さHを、溝部の深さD以上としてなる請求項2〜8のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 押込刃および支持台の少なくとも一方を回転駆動手段に連続してなる請求項3〜9のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
- 押込刃および支持台の少なくとも一方を、相互に接近および離反する方向へ往復運動もしくは揺動運動可能としてなる請求項3〜9のいずれかに記載のカーカスプライ用素材への折曲部形成装置。
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